第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国経済は、政府の経済対策や日銀の金融政策を背景に企業業績や雇用状況に改善傾向が見られました。しかしながら、個人消費の伸び悩みや新興国を中心とする海外経済の景気減速、金融市場における急激な円高及び株安等、先行き不透明な状況で推移いたしました。

当業界におきましては、食肉相場は前年を上回る水準で推移いたしましたが、原料価格の高止まりの中、物価上昇や消費税の引き上げ懸念から消費者の生活防衛意識が高まり低価格志向や節約志向が根強く消費が伸び悩み、また、WHOの関係機関でありますIARCが加工肉等に関する発表を行ったことによる影響もあり、厳しい経営環境で推移いたしました。

このような状況の中で、営業部門は、新商品を中心に売上の拡大を図るとともに、新規開拓及び販路の拡大を積極的に行いました。生産部門におきましては、前期より継続し生産ラインの見直しによる製品の歩留まり管理の改善や労働時間の短縮及び商品の統廃合等を推進いたしました。また、食肉部門におきましては、原料価格の高騰に対応するため計画仕入の実施、輸入ブランド肉の仕入強化及び茨城ビーフセンターの開設等により国産牛肉の販売の強化を図ってまいりました。

この結果、当連結会計年度の売上高は、ハム・ソーセージ類の食肉加工品の売上が低調に推移しましたが、食肉及び惣菜商品の売上が回復してきたことから、303億66百万円(前年同期比2.0%増)となりました。

損益面につきましては、原料価格の高騰に伴いコスト削減を推進しましたが、食肉加工品の売上減少要因及び原料価格のコスト増加要因を吸収するまでには至りませんでした。この結果、営業利益1億81百万円(前年同期比49.3%減)、経常利益2億9百万円(前年同期比50.2%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純損益については、有価証券売却益の計上がありましたが、厚生年金基金の解散に伴う損失見込額を特別損失に計上したこともあり、親会社株主に帰属する当期純利益は1億52百万円(前年同期比58.1%減)となりました。

部門別の概況は次のとおりです。

食肉加工品部門

食肉加工品部門につきましては、ローストビーフの売上は好調に推移いたしましたが、IARCの報道の影響もあり、ギフト商品及びハム・ソーセージの売上が不振に終わったことにより、この部門の売上高は減少いたしました。この結果、この部門の売上高は117億31百万円(前年同期比8.1%減)となりました。

惣菜その他加工品部門

惣菜その他加工品部門につきましては、ハンバーグ類のリニューアルを行ったことや、惣菜商品の新商品の売上が好調に推移したため、売上高は増加いたしました。この結果、この部門の売上高は40億4百万円(前年同期比21.6%増)となりました。

食 肉 部 門

食肉部門につきましては、輸入牛肉及び輸入豚肉はブランド商品の拡販に努めましたが、相場の上昇により販売不振となり売上は減少いたしました。国産豚肉については、販売競争の激化のため売上は減少いたしましたが、国産牛肉は新たに事業所を設置し新規開拓を行った結果、売上は増加いたしました。この結果、この部門の売上高は144億91百万円(前年同期比6.6%増)となりました。

そ の 他 部 門

その他部門につきましては、外食部門の売上高は1億38百万円(前年同期比33.9%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ24百万円増加し17億円(前年同期比1.5%増)となりました。

営業活動の結果得られた資金は3億49百万円(前年同期比67.5%減)となりました。これは主に、売上債権及びたな卸資産の増加と未払消費税の減少によるものであります。

投資活動の結果支出した資金は1億66百万円(前年同期比8.2%減)となりました。これは主に、投資有価証券の償還による収入がありましたが有形固定資産の取得による支出が増加したことによるものであります。

財務活動の結果支出した資金は1億57百万円(前年同期比24.7%減)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が増加したことによるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績を事業部門別に示すと次のとおりであります。

 

事業部門別

金額(千円)

前年同期比(%)

食肉加工品

8,430,013

90.8

惣菜その他加工品

2,719,878

131.1

食肉

7,009,969

118.4

その他

合計

18,159,861

105.1

 

(注) 1 金額は、製造原価によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当社グループは、受注生産を行っておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業部門別に示すと次のとおりであります。

 

事業部門別

金額(千円)

前年同期比(%)

食肉加工品

11,731,146

91.9

惣菜その他加工品

4,004,957

121.6

食肉

14,491,671

106.6

その他

138,430

133.9

合計

30,366,205

102.0

 

(注) 1 主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱イトーヨーカ堂

4,516,802

15.2

4,565,095

15.0

 

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

今後の見通しにつきましては、新興国の景気減速懸念や消費の伸び悩み、急激な円高による企業業績の悪化等により、先行き不透明感が強まるものと思われます。

当業界におきましては、世界的な食肉需要の増加による原材料価格の高騰や少子高齢化の進行及び消費低迷による消費の伸び悩みが予想され、企業間の販売競争も激化するものと思われます。

このような状況におきまして、当社グループは、高品質ハム・ソーセージ及び惣菜商品等の新商品と主力商品を中心に販売の拡大に努め、収益の確保に努めてまいります。

営業面におきましては、首都圏及び関西地区の販売強化や外食分野等の開拓により売上の拡大を図るとともに、各営業所での販売の効率化を図り収益の向上に努めてまいります。生産面につきましては、消費者の食品に対する安全・安心の要求に応えるための品質管理の強化に努めるとともに、商品の絞り込み等による生産性の向上とコスト削減や在庫削減等を図り、収益の拡大に努めてまいります。食肉部門につきましては、輸入・国産食肉のブランド肉の販売強化を図るとともに、仕入力の強化や食肉一次加工品等の販売強化を図り、収益の確保に努めてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 市況変動リスク

当社グループは、原材料等の調達について世界的な需給関係の変化や為替相場の動向に加え、BSE、鳥インフルエンザ及び口蹄疫等の発生、輸入牛肉及び輸入豚肉を対象としたセーフガードの発動等により仕入数量の制限や仕入価格が上昇する懸念があります。これらの要因により原料価格に大きな変動が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 製品の安全性に関するリスク

当社グループは、HACCP認証のもと安全な食品作りに積極的に取り組んでおり、製品事故を未然に防ぐための設備の充実、管理体制の強化などを図っております。しかし原材料の問題、製造工程での異物の混入、アレルゲン問題等で製品事故が発生する可能性があります。そのため生産物賠償責任保険等にも加入しておりますが、大規模な製品事故が発生した場合には、製品回収等の多額のコストの発生や当社グループの評価に影響を与え、それによる売上高の減少等により業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 法的規制に関するリスク

当社グループは、各事業活動において食品衛生、食品規格、環境、リサイクル関連などの法規制の適用を受けております。当社グループは、コンプライアンス重視の徹底を図っておりますが、万が一これら規制を遵守することができなかった場合、当社グループの事業活動が制限され、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 内部統制システムに関するリスク

当社は、監査部を中心に当社グループの財務報告に係る内部統制システムの構築及び運用を行っております。しかし、そのシステムが有効に機能せず、期末日において開示すべき重要な不備が存在することとなった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 金利リスク

当社グループは、運転資金を金融機関からの借入により調達しておりますので、現行の金利水準が変動した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 固定資産等の減損リスク

当社グループの保有する固定資産及びリース資産について、遊休化してしまう場合や土地の時価が大幅に下落するような場合は、減損処理が必要となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 重要な訴訟リスク

当社グループは、事業に関連して、訴訟、係争、その他の法律手続きの対象となる可能性があります。そのため将来重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 災害等不可抗力のリスク

当社グループの事業エリアにおいて、大規模な地震等の災害や感染症の拡大により事業活動の継続が困難と認められた場合、事業活動を停止する措置をとることがあります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、経営理念である「食文化の向上と健康増進に貢献する」をメインテーマとして、お客様に満足いただける品質重視の研究開発を進めております。

商品開発にあたっては、商品開発室を中心に、関連部門と連携をとりながら、「安全・安心・健康」を基本方針に、「市場ニーズに即した新商品開発」、「品質の向上と生産効率の向上」に取り組んでおります。また、外部機関での研究も進め、独自技術の向上に努めております。

当連結会計年度の商品開発につきましては、「食の外部化に対応した惣菜商品」、「独自品質商品の強化」、「新しい価値で美味しいハムソーセージ」を中心に、商品開発に取り組んでまいりました。

惣菜商品につきましては、肉と野菜を組み合わせ、温めるだけでお召し上がりいただける商品設計にし、バラエティー豊富なアイテム数に増やしました。独自品質商品につきましては、ローストビーフ、生ハム商品において、他社にないこだわりの価値をつけ、更なる品質向上と食シーンの提案を実施いたしました。ハム・ソーセージにつきましては、美味しい食感と豊かな風味に仕上げた商品を開発し発売いたしました。

なお、当連結会計年度中に支出した研究開発費の総額は、62百万円(特定の事業部門に関連付けすることはできません。)であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に貸倒引当金、賞与引当金、退職給付に係る負債及び法人税等の負担額であり、継続して評価を行っております。

なお、見積り及び評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度は、輸入原料の現地高の影響により原材料価格の更なる上昇等もあり、原料高・製品安の構造が続き、業界を取り巻く環境は依然として厳しい状況にありました。

このような状況の中で当社グループは、新商品を中心に売上の拡大を図るとともに、新規事業所設置等による販路の拡大と販売の効率化を図ってまいりました。生産部門におきましては、生産ラインの見直しによる製品歩留りの改善や労働時間の短縮及び商品の統廃合を推進し、コスト削減に努めました。また、食肉部門につきましては、北米産のブランド牛肉、豚肉の拡販に努めるとともに、国産牛肉・豚肉については、生産者との取組強化を図り、食肉部門の売上回復に努めました。

この結果、当連結会計年度の売上高は、2.0%増の303億66百万円となりました。営業損益については、原材料価格の高騰及びハム・ソーセージ等の食肉加工品の売上が減少したことにより、営業利益1億81百万円(前年同期比49.3%減)となり前連結会計年度に比べ減益となりました。

① 売上高

食肉加工品部門は、ハム・ソーセージの販売不振により前連結会計年度に比べて8.1%減の117億31百万円、惣菜その他加工品部門は、ハンバーグ類の売上回復と新商品の拡販により前連結会計年度に比べ21.6%増の40億4百万円、食肉部門は新規事業所の設置による新規開拓を図り6.6%増の144億91百万円、その他の部門は、33.9%増の1億38百万円となりました。

② 売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価率は、人件費等のコスト削減を図りましたが、原材料価格の上昇によりコスト増となり、前連結会計年度に比べ1.1%悪化し82.9%になりました。

販売費及び一般管理費は、物流費等の販売費用の圧縮を推進し対売上高比率は16.5%となり0.5%削減いたしました。

③ 営業外収益、営業外費用

営業外収益は、前連結会計年度に比べ35百万円減少し、84百万円となりました。これは主に、補助金収入及び受取保険金が減少したことによるものであります。

営業外費用は、前連結会計年度並みの57百万円となりました。

④ 特別利益、特別損失

特別利益は、前連結会計年度に比べ12百万円増加し18百万円となりました。これは主に、投資有価証券売却益の計上があったことによるものであります。

特別損失は、前連結会計年度に比べ23百万円増加し51百万円となりました。これは主に、固定資産除却損が15百万円増加したこと及び厚生年金基金解散損失引当金繰入額26百万円を計上したことによるものであります。

(3) 当連結会計年度の財政状態の分析

① 資産及び負債の状況

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比べ3億61百万円増加し125億85百万円となりました。これは、主に売掛金及びたな卸資産が増加したことによるものであります。当連結会計年度の負債は、前連結会計年度末と比べ3億46百万円増加し94億62百万円となりました。これは、主に買掛金及び未払金の増加によるものであります。

 

② 純資産の状況

当連結会計年度末の純資産は、主に株価の下落によりその他有価証券評価差額金が前連結会計年度に比べ67百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が1億22百万円増加したことにより、15百万円増加し31億23百万円となりました。

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、前述の「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

(5) 経営戦略の現状と見通し

当業界におきましては、世界的な食肉需要の増加による原材料価格の高騰や少子高齢化の進行及び消費低迷による消費の伸び悩みが予想され、企業間の競争が激しくなってきております。このような状況におきまして、当社グループは、企業間の競争激化に対応しコスト削減を図っていくことが重要な課題と考えており、機械の増設及び生産設備のライン化等により生産性向上に努めてまいります。

また、営業部門については、新商品を中心に売上の拡大を図るとともに、不採算営業所の立て直しや販売の効率化を推進するとともに、首都圏及び西日本エリアの販路拡大を図ってまいりたいと考えております。

食肉部門では、前期に引き続き輸入牛肉及び輸入豚肉のブランド化を進め、価値の高い牛肉や豚肉の販売に特化し差別化を図るとともに、食肉一次加工品の販売強化を図り、売上の拡大に努めてまいります。

(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ24百万円増加し17億円(前年同期比1.5%増)となりました。

営業活動の結果得られた資金は3億49百万円(前年同期比67.5%減)となりました。これは主に、売掛債権及びたな卸資産の増加と未払消費税の減少によるものであります。

投資活動の結果支出した資金は1億66百万円(前年同期比8.2%減)となりました。これは主に、投資有価証券の償還による収入がありましたが固定資産の取得による支出が増加したことによるものであります。

財務活動の結果支出した資金は1億57百万円(前年同期比24.7%減)となりました。これは主に、短期借入金は減少しましたが、長期借入金が増加したことによるものであります。

(7) 経営者の問題意識と今後の方針について

当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めておりますが、今後も為替相場の大きな変動や少子高齢化の進行、個人消費の低迷による企業間競争の激化も予想され、収益環境は引き続き厳しい状況になるものと予想されます。

当社グループといたしましては、新商品を中心に販売の拡大を図るとともに、市場のニーズを捉えた新商品の開発や既存商品の改良等を行い、商品力の強化を図るとともにコスト削減に一層努めてまいる所存であります。また、政府のTPP交渉の進展に伴い食肉の輸入状況や国内生産の動向に大きな変化が生じるものと思われます。当社グループといたしましては、国内及び海外生産者との取組みを強化し、安定的な原料確保ができるよう努めてまいりたいと考えております。

なお、第67期(平成29年3月期)以降につきましては、目標管理の徹底により目標利益の確保を図り、収益力の強化を図ってまいります。