第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

当社グループは、「より良い食品を通じて食文化の向上と健康増進に貢献する」を経営の基本理念として下記のとおり経営方針を定めております。

一 安全・安心な商品をお客様に提供する

一 お客様に必要とされる企業になる

一 安定した配当をし続ける

一 地域社会との共生を図る

以上の経営方針のもと、お客様はもとより、株主、取引先、地域社会、そして従業員を含めた、すべてのステークホルダーの皆様から信頼される企業を目指し事業活動に取り組んでまいります。

 

(2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大から、世界規模で経済・社会活動に大きな影響が発生し、長期化の様相により先行き不透明な状況が続くものと思われます。

当業界におきましては、緊急事態宣言以降に変化し始めた消費動向、失業率の上昇や社会不安からの消費低迷、また、輸入原料の安定確保への懸念など、業界を取り巻く環境はさらに厳しい状況になることが予想されます。

このような状況におきまして、当社グループは、「お取引先の役に立つ為の仕事をする」を今年度の基本方針とし、変化に対応したお客様が求める商品の開発と拡販に取り組み、収益力の改善を図ってまいります。

営業面におきましては、引き続きチーム営業による提案型営業の推進、新規チャネルや協業による販路開拓で売上の拡大を図ってまいります。生産面につきましては、ISO22000や小集団活動によりさらなる品質の向上、集中生産による生産性と職場環境の改善に努めてまいります。仕入面につきましては、新たな産地開拓への挑戦、優位性のある安定した原料の確保に努めてまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

中長期的には、次の重点施策を遂行してまいります。

① 先駆けた特長ある差別化商品の販路拡大と消費者認知の向上

② 生産体制の向上(工場やラインの統廃合、IT化の推進及びISO22000の定着)

③ 働く環境の改善と企業力の向上

 

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標等につきましては、営業利益率2%、株主資本当期純利益率10%以上及び1株当たり当期純利益(EPS)を150円としております。当連結会計年度においては、営業利益率△0.3%、株主資本当期純利益率△4.1%、1株当たり当期純損失71.24円という結果となりました。これは、売上高が大幅に計画未達成になったことが主な要因となっております。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 市況変動リスク

当社グループは、様々な産地などの原材料を分散調達することによって、安定した数量の確保と特定の調達先への集中の回避を図っております。しかし、原材料等の調達について世界的な需給関係の変化や為替相場の動向に加え、BSE、鳥インフルエンザ及び口蹄疫等の発生、輸入牛肉及び輸入豚肉を対象としたセーフガードの発動等により仕入数量の制限や仕入価格が上昇する懸念があります。これらの要因により原料価格に大きな変動が生じた場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 製品の安全性に関するリスク

当社グループは、ISO22000認証のもと安全な食品作りに積極的に取り組んでおり、製品事故を未然に防ぐための設備の充実、管理体制の強化などを図っております。しかし原材料の問題、製造工程での異物の混入、アレルゲン問題等で製品事故が発生する可能性があります。そのため生産物賠償責任保険等にも加入しておりますが、大規模な製品事故が発生した場合には、製品回収等の多額のコストの発生及び売上高の減少等により業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 法的規制に関するリスク

当社グループは、各事業活動において食品衛生法、製造物責任法、JAS法、環境・リサイクル関連法規などの法規制の適用を受けております。当社グループは、コンプライアンス重視の徹底を図っておりますが、将来、既存の法的規制の改正・強化、新たな規制の施行などにより当社グループの事業活動が制限され、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 内部統制システムに関するリスク

当社は、監査部を中心に当社グループの財務報告に係る内部統制システムの構築及び運用を行っております。しかし、そのシステムが有効に機能せず、期末日において開示すべき重要な不備が存在することとなった場合には、当社グループの財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。

(5) 金利リスク

当社グループは、運転資金を金融機関からの借入により調達しておりますが、金融市場の不安定化、金利水準の変動が生じた場合には、資金調達コストが増加する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 固定資産等の減損リスク

当社グループの保有する固定資産及びリース資産について、遊休化してしまう場合や土地の時価が大幅に下落するような場合は、減損処理が必要となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 重要な訴訟リスク

当社グループは、事業に関連して、訴訟、係争、その他の法律手続きの対象となる可能性があります。そのため将来重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 災害等不可抗力のリスク

当社グループの事業エリアにおいて、大規模な地震等の災害や感染症の拡大により事業活動の継続が困難と認められた場合、事業活動を停止する措置をとることがあります。

(9) 新型コロナウイルス感染症のリスク

当社グループは、取引先及び従業員の安全を最優先に感染拡大防止策を講じておりますが、従業員に新型コロナウイルス感染症の感染者が発生した場合、生産能力に支障をきたし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、仕入先、取引先において新型コロナウイルス感染症の影響が拡大した場合、人的・物的・財務的要因による弊害により、当社グループへの原材料の安定供給や仕入価格に変動が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度のおける当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、底堅い設備投資や雇用・所得環境の改善など緩やかな回復基調で推移してきましたが、年明け以降新型コロナウイルスの感染拡大により国内外の経済は急速に悪化し、依然として先行き不透明な状況となっております。

当業界におきましては、消費者の根強い節約志向が続く中で、物流コストや人件費の上昇、消費増税による消費者の購買意欲の停滞や相次ぐ自然災害の影響などにより、厳しい経営環境となりました。

このような状況の中で、当社グループは、「お取引先と消費者から見て質の高い会社にする」という基本的な考え方のもと、営業部門におきましては、チーム営業による提案型営業の推進により取引先との関係強化に努めるとともに、外食業態等への販路開拓など業務用商品の拡販を行ってまいりました。生産部門におきましては、当社独自商品の開発や小集団活動、自動化の推進による生産性及び安全性の更なる向上に取り組んでまいりました。食肉部門におきましては、こだわりの国産豚の拡販や輸入肉の仕入力強化を図ってまいりました。

しかしながら、ハム・ソーセージ等の食肉加工品と食肉では国産輸入共に豚肉の売上の伸び悩みにより、当連結会計年度の売上高は295億80百万円(前年同期比7.3%減)となりました。

損益面につきましては、売上の減少を主因に営業損失86百万円(前年同期1億21百万円の営業利益)、経常損失46百万円(前年同期1億57百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失1億46百万円(前年同期92百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。

部門別の概況は次のとおりであります。

食肉加工品部門

食肉加工品部門につきましては、企業間の価格競争の激化が続き、ハム・ソーセージ等の売上が前年を下回りました。この結果、この部門の売上高は124億9百万円(前年同期比8.6%減)となりました。

惣菜その他加工品部門

惣菜その他加工品部門につきましては、ハンバーグ類が伸び悩んだため、売上高は減少いたしました。この結果、この部門の売上高は43億60百万円(前年同期比7.4%減)となりました。

食肉部門

食肉部門につきましては、国産豚肉の販売低迷や輸入肉などの価格競争が激しく、売上は減少いたしました。この結果、この部門の売上高は126億61百万円(前年同期比6.1%減)となりました。

その他部門

その他部門につきましては、売上高は1億48百万円(前年同期比0.1%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ3億6百万円減少し16億11百万円(前年同期比16.0%減)となりました。

営業活動の結果得られた資金は4億48百万円(前年同期比66.0%減)となりました。これは主に、売上債権の減少によるものであります。

投資活動の結果支出した資金は1億98百万円(前年同期比23.3%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が減少したことよるものであります。

財務活動の結果支出した資金は5億55百万円(前年同期比14.1%減)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が減少したことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績を事業部門別に示すと次のとおりであります。

 

事業部門別

金額(千円)

前年同期比(%)

食肉加工品

8,323,938

92.0

惣菜その他加工品

3,031,033

91.7

食肉

6,924,329

100.0

その他

合計

18,279,301

94.8

 

(注) 1 金額は、製造原価によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注状況

当社グループは、受注生産を行っておりません。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業部門別に示すと次のとおりであります。

 

事業部門別

金額(千円)

前年同期比(%)

食肉加工品

12,409,237

91.4

惣菜その他加工品

4,360,858

92.6

食肉

12,661,311

93.9

その他

148,695

99.9

合計

29,580,101

92.7

 

(注) 1 主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱イトーヨーカ堂

3,796,960

11.9

3,205,423

10.8

 

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。

経営成績の分析

当連結会計年度は、新商品及び重点強化商品を中心とした販売促進、外食業界や業務卸等の新規開拓及び関西地区の販路拡大等の施策を推進してまいりました。生産部門におきましては、当社独自商品の開発やISO22000の取得に向けた安全、安心な生産体制の確保に努めるなどの施策に取り組んでまいりました。しかしながら、ハム・ソーセージや食肉製品が販売競争の激化のため売上高は厳しい状況となりました。

この結果、当連結会計年度の売上高は7.3%減の295億80百万円となりました。営業損益については、売上高の減少要因により営業損失86百万円、経常損失46百万円、親会社株主に帰属する当期純損失1億46百万円となり、減収減益となりました。

a.売上高

食肉加工品部門は、ローストビーフ等の完全加熱商品の販売強化を行いましたが、ハム・ソーセージは販売競争の激化により伸び悩やんだことにより、この部門の売上は124億9百万円(前期比8.6%減)となり減少いたしました。惣菜その他加工品部門につきましても、ハンバーグ類が伸び悩み、この部門の売上高は43億60百万円(前期比7.4%減)となり減少いたしました。食肉部門は、国産豚肉の販売低迷や輸入肉を中心に販売競争の激化のため売上高は126億61百万円(前期比6.1%減)となりました。

b.売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価率は、商品の統廃合等のコスト削減を推進いたしましたが、新工場の減価償却費の増加により前連結会計年度並みの82.3%になりました。

販売費及び一般管理費は、販売費用等の削減を図ってまいりました。売上高の減少により、対売上高比率は前連結会計年度に比べ0.7%悪化しましたが、前期比1億96百万円の減少となりました。

c.営業外収益、営業外費用

営業外収益は、前連結会計年度に比べ4百万円減少し、93百万円となりました。これは主に、雑収入が減少したことによるものであります。

営業外費用は、前連結会計年度に比べ9百万円減少し、54百万円となりました。これは主に、支払利息が減少したことによるものであります。

d.特別利益、特別損失

特別利益は、前連結会計年度に比べ75百万円増加し92百万円となりました。これは主に、水害に対する保険金の収入があったことによるものであります。

特別損失は、前連結会計年度に比べ1億26百万円増加し1億49百万円となりました。これは主に、水害による損失の計上によるものであります。

 

財政状態の分析

(資産及び負債)

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比べ10億82百万円減少し130億88百万円となりました。これは、主に受取手形及び売掛金と現金及び預金が減少したことによるものであります。

当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比べ7億44百万円減少し96億76百万円となりました。これは、主に買掛金の減少によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度と比べ3億37百万円減少し34億11百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上と株価の下落によりその他有価証券評価差額金が減少したことによるものであります。

 

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 

経営方針・経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標等

当社グループの経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標等につきましては、営業利益率2%、株主資本当期純利益率10%以上及び1株当たり当期純利益(EPS)を150円としております。当連結会計年度においては、営業利益率△0.3%、株主資本当期純利益率△4.1%、1株当たり当期純損失71.24円という結果となりました。これは、売上高が大幅に計画未達成になったことが主な要因となっております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの状況の分析

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

資本の財源及び資金の流動性

当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、原材料の仕入れのほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるもであります。

短期運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関から長期借入を基本としております。

今後につきましては、資本の効率化と財務の安全性確保を重視しつつ、有利子負債の圧縮を図りながら、財務運営を行ってまいります。

 

③ 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に貸倒引当金、賞与引当金、退職給付に係る負債及び法人税等の負担額であり、継続して評価を行っております。

なお、見積り及び評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、経営理念である「食文化の向上と健康増進に貢献する」をメインテーマとして、お客様に満足いただける品質重視の研究開発を進めております。

商品開発にあたっては、商品開発室を中心に、関連部門と連携を取りながら、「安全・安心・健康」を基本方針に、「市場ニーズに即した新商品開発」、「品質の向上と生産効率の向上」に取り組んでおります。また、外部機関での研究や指導により、独自技術の向上に努めております。

当連結会計年度の商品開発につきましては、生ハム・ローストビーフなどの「独自品質商品の更なる強化」及び単身世帯の増加・高齢化・女性の社会進出を背景にした、「食の外部化に対応した簡便調理商品」を中心に、取り組んでまいりました。

また、量販店の惣菜工場向けの商品、コンビニエンスストア向けの商品、外食向けの商品開発にも取り組み、販売チャネルの拡大に取り組みました。

業務提携を結んだプリマハム向けのプライベート商品の開発にも取り組み、販路の拡大につながりました。

なお、当連結会計年度中に支出した研究開発費の総額は、84百万円(特定の事業部門に関連付けすることはできません。)であります。