第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、当社創業時のベンチャー・スピリットである「時代の変化に対応して、技術革新を採り入れ、新事業の企業化に挑戦する」をモットーに、優れた商品とサービスの提供を通じ、社会に貢献することを事業の基本方針にしております。

 さらに、新しい事業分野へ積極的な展開を図るとともに、不断の経営改革により企業競争力を高め、株主・投資家さまをはじめ関係先から信頼、評価される多角的食品企業として一層の成長、発展を遂げていく所存であります。

 

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、営業利益率5%以上、自己資本利益率(ROE)8%以上、総資産利益率(ROA)4%以上を目標とする経営指標としております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、過去5次にわたる中期経営計画に取り組み、グローバルな多角的食品企業を目指し、一貫して事業構造の改革と収益基盤の強化、業容拡大による収益の伸長など、一定の成果をあげて持続的成長を継続させてまいりました。

 今後につきましては、先行き不透明な事業環境に鑑み、中期的な経営計画に代えて、以下の戦略及び施策を踏襲した単年度の経営基盤強化方針により、事業基盤の強化を図ることとします。

 戦略面では、これまで取り組んできた基本施策を踏襲いたします。

①全事業領域におけるローコストオペレーションの推進

•収益改善投資の速やかな戦力化

•IT活用による効率化推進

•購買、製造、物流、販管費、金利などあらゆる切り口からのコストダウン

②グループ全体最適経営の推進

•本社(コーポレート部門)の戦略立案機能強化

•事業本部制導入による意思決定の迅速化

•グループシナジーの拡大

•グローバルに人を活かす職場環境の整備

③事業構造・事業ポートフォリオの再構築

•成長性ある事業領域の拡大

•海外事業の強化

•高付加価値商品の開発やブランドの強化

•新たな事業領域への進出

•戦略的業務提携やM&Aの実施

④変化への対応

•多様化する食品市場、麦制度改革、CPTPP(TPP11)、日EUEPA等への対応

⑤CSR経営の推進

•環境活動、品質管理、内部統制、利益還元など

 

(4) 会社を取り巻く経営環境

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、繰り返される抑制施策が経済活動に大きな影響を及ぼしており、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 食品業界においても、外食産業の営業自粛や時短営業、デリバリーサービスの伸長や内食の増加、外出自粛による巣ごもり需要の拡大等、事業環境は大きく変化しており、予測のつかない状況が続いております。

 新型コロナウイルス感染症の影響が拡大する状況下におきましても、社会的責任として安定的に食品を供給するため、細心の注意を払い、お客様及び従業員の感染防止対策と安全確保に努めておりますが、国内外での消費行動の変化が当社グループの業績に大きな影響を及ぼすことが懸念されます。

 

(5) 会社の対処すべき課題

 今後のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が開始されるなど明るい兆しも見えますが、いわゆる「変異株」の感染拡大の懸念もあり、先行きはこれまで以上に不透明な状況が続くと見られております。

 食品業界においては、新しい生活様式と巣ごもり需要に関連した商品の需要の拡大など、消費行動の大きな変化が今後も起こってくるものと考えられます。

 このような状況においても、当社グループは、社会的責任として安定的に食品を供給するため、引き続き細心の注意を払い、お客さま及び従業員の感染防止対策と安全確保に努めてまいります。

 当社は、東福製粉株式会社を本年4月1日に合併いたしました。これにより、東福製粉株式会社は「福岡那の津工場」となり、当社の製粉事業は全国8工場体制となりました。製造や物流の効率化を図ることで、更なる競争力強化につなげてまいります。

 また、当社は本年4月1日付で急速に拡大する冷凍食品市場の需要に対応するため、ニップン冷食株式会社から生産設備を譲受け、当社が直接製造する体制に移行するとともに、冷凍食品事業本部を新設し、事業体制を強化いたしました。

 環境保護の取り組みにおいては、食品ロスの削減に資するために、本年3月より家庭用パスタの賞味期限表示を「年月」表示に順次変更しております。他にも、家庭用冷凍食品においてPEFC(森林認証)紙など環境に配慮した原料による紙トレーや、無漂白の木材パルプを使用したeco紙トレーの使用、更に、昨年秋からは一部の家庭用小麦粉の包装形態を紙パッケージに変更するなど、様々な取り組みを行っております。

 当社グループでは、消費者の安全・安心や、安定供給に資する体制強化を推し進めながら、「株式会社ニップン」として、多角的総合食品企業へ更なる成長を目指してまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。

(1) 経済状況、業界動向の変動

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、繰り返される抑制施策が経済活動に大きな影響を及ぼしており、依然として先行き不透明な状況が続いております。食品業界においても、外食産業の営業自粛や時短営業、デリバリーサービスの伸長や内食の増加、外出自粛による巣ごもり需要の拡大等、事業環境は大きく変化しており、予測のつかない状況が続いております。当社グループでは、こうした経済状況や業界動向の変動による影響を受けないような体制作りに力を入れておりますが、予想を超える変動があった場合、または投融資先・取引先の破綻等があった場合、損害を被ることがあります。

(2) 貿易自由化の進展と麦政策の変更

当社グループの基幹事業(製粉、プレミックス、パスタ事業)の分野において、CPTPP(TPP11)や日EUEPA、日米貿易協定等の発効・拡大にみられる貿易自由化の進展や、さらなる麦政策及び国家貿易のあり方等の見直し状況により、小麦・小麦粉・小麦二次加工品等に関する制度の大幅な変更、小麦調達方式の変更、関連業界再編等が考えられ、当社グループの事業が大きな影響を受ける可能性があります。

(3) 商品の安全性

近年、食品の安全性に対するニーズや規制はますます厳しくなっております。当社グループでは、検査機器の導入や品質管理についての社内研修を実施するなど、商品の品質保証体制の確立に向けて取り組みを強化しておりますが、想定外の要因(異物混入(人的要因含む)、原料由来の原因等)により、商品回収を行う可能性があります。

(4) 原材料等の調達

当社グループでは、原材料の安定的かつ低コストな調達を実現できるよう努力しておりますが、市況の変動・原油価格高騰等による調達コストや人件費・物流費等の諸経費の高騰、自然災害・地球温暖化の影響、流行性疾患の大流行等による原材料の品質の低下及び世界的な需給逼迫による調達難、海外調達品の現地政情不安や港湾スト等の物流障害により、安定的に調達できなくなる可能性があります。また、原材料価格が上昇した場合、販売価格への転嫁が確実に行われないと、業績に悪影響を与える可能性があります。

(5) 為替の変動

当社グループでは、原材料・商品を海外から調達しており、為替相場の変動によってその調達コストに影響を受けます。また、在外子会社の損益・財務状況等について、円貨換算による影響を受けます。

(6) ふすま価格の変動

ふすまは小麦粒の外皮で主として飼料として用いられております。国内ふすまの価格は、需給バランス、競合する飼料原料等の影響により変動し、当社グループの業績の不安定要因となる可能性があります。

(7) コンピュータシステムのトラブル・データ漏洩

当社グループでは、情報セキュリティ規定および社内ネットワークの運営・利用規則を制定し、安定的なコンピュータシステム運営に努力しておりますが、予測不可能な事象によりシステムにトラブルが起こった場合、業務に支障をきたすことが考えられます。また、情報機器についてはデータへのアクセス制御やパスワードの厳重管理を徹底するなど、不正アクセス等への情報セキュリティ対策には充分な対応をしておりますが、予期し得ない事象により、個人情報を含むデータの漏洩があった場合、対応費用が発生します。

(8) 提携及び買収

当社グループでは、事業展開の手段として他社との提携や買収を実施することがありますが、事業環境の変化等の様々な不確実性により、当初期待した成果を実現できない場合、業績に悪影響を与える可能性があります。

(9) 知的財産権

当社グループでは、様々な知的財産権を保有するとともに、その保護に努めておりますが、当社グループの知的財産権やノウハウが常に保護される保証はありません。また、当社グループが第三者の知的財産権を意図せず侵害した場合、当該第三者から損害賠償請求等の権利行使を受ける可能性があり、業績に悪影響を与える可能性があります。

(10) 海外進出に潜在するリスク

当社グループでは、米国やアジア地域において事業を行っておりますが、これら海外市場への事業進出において、予期しない経済状況の変動やテロ・クーデター等の政情不安、宗教・文化の相違等により、事業活動に支障をきたす可能性があります。

(11) 法的規制の影響

当社グループでは、国内外の法的規制等の適用を受けています。社内でのコンプライアンス研修の実施や内部通報制度の制定など、コンプライアンスの強化に努めておりますが、規制強化や指摘等により、事業活動の制限や対応費用が発生し、業績に影響を与える可能性があります。

(12) 災害による影響

当社グループでは、設備・機器の安全性チェックや労働安全教育などを実施し、安全な操業や事故防止体制の確立を図るとともに、従業員の安否確認システムの導入や避難手順書の作成、食料の備蓄など、自然災害発生時の被害を極力抑えるような体制作りを強化しております。しかし、予想を超える事象(大規模災害等)が発生した場合、大きな損害を被ったり、商品の製造・出荷に支障をきたすことが考えられます。

(13) 人的資源の確保

当社グループでは、優秀な人材を確保するとともに、職場における教育(OJT)や研修(OFF-JT)などにより、その育成に努めております。また、ワークライフバランスの促進や育児休業・育児勤務制度の導入など、働きやすい制度設計に取り組んでいます。これらの取り組みにもかかわらず、予期し得ない事象により、人材の確保及び育成が順調に進まない場合、適切な人材の配置、採用等に関する費用が発生し、業績に悪影響を与える可能性があります。

(14) 資産の運用

当社グループの従業員に係る年金資産は、外部金融機関を通じて運用されておりますが、市況の悪化等により期待運用収益率を実現できない場合や、数理計算上で設定される割引率等の前提条件が変動した場合、将来期間において認識される退職給付費用及び計上される退職給付債務が増減し、業績に悪影響を与える可能性があります。また、当社グループが保有する有価証券についても、時価下落や投資先の業績不振等により当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(15) 固定資産の減損

当社グループでは、事業の用に供する設備や不動産をはじめとする様々な固定資産を所有しておりますが、これらの資産について、時価の下落や将来キャッシュ・フローの状況等により、減損処理が必要となった場合、業績に悪影響を与える可能性があります。

(16) 新型コロナウイルス感染症による影響

当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の影響が拡大する状況下におきましても、社会的責任として安定的に食品を供給するため、細心の注意を払い、お客様及び従業員の感染防止対策と安全確保に努めておりますが、国内外での消費行動の変化が当社グループの業績に大きな影響を及ぼすことが懸念されます。新型コロナウイルス感染症の影響がさらに拡大、長期化した場合は当社グループの財政状態及び業績により大きな悪影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額

前期比

売 上 高

344,839

329,566

△15,273

95.6%

営業利益

11,101

10,331

△770

93.1%

経常利益

12,740

12,620

△120

99.1%

親会社株主に

帰属する

当期純利益

8,941

8,608

△333

96.3%

 

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、繰り返される抑制施策が経済活動に大きな影響を及ぼしており、依然として先行き不透明な状況が続いております。

食品業界においても、外食産業の営業自粛や時短営業、デリバリーサービスの伸長や内食の増加、外出自粛による巣ごもり需要の拡大等、事業環境は大きく変化しており、予測のつかない状況が続いております。

このような状況においても、当社グループは、コスト削減や販売の強化を軸に既存事業をより強固なものとし、今後成長が見込まれる分野に対しては積極的な投資を行い、未曾有の事業環境下においても柔軟に取り組むことで事業基盤強化に努め、多角的総合食品企業として持続的成長を遂げてまいりました。

当連結会計年度においては、当社福岡工場でプレミックス工場が昨年10月に、当社伊勢崎工場(旧 ニップン冷食株式会社伊勢崎工場)の冷凍食品第2工場とNIPPN(Thailand)Co.,Ltd.の冷凍生地製造工場がそれぞれ11月に竣工するなど、国内外において食品事業の強化・拡大を進めました。

一方、新型コロナウイルス感染症に対して当社グループは、感染拡大防止対策を徹底し、お客さまの安全・安心、従業員の健康を最優先とし、国内外全ての製造拠点で生産活動を継続し、食品企業としての社会的責任を全うする事業体制を維持しております。

また、本年1月1日より、当社は会社名を「株式会社ニップン」に変更いたしました。1896年(明治29年)の会社創立以来、製粉事業を基盤に食品・中食・ヘルスケアの各事業をはじめとする事業の多角化を推し進めてまいりました。今後、成長の分野を大きく広げ、多角的総合食品企業として更なる成長を遂げるため、創立125年を迎えるこの年に大きく生まれ変わる決意をこめ、会社名の変更に至りました。

当連結会計年度の業績は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を大きく受けたことにより、売上高は3,295億6千6百万円(前期比95.6%)、営業利益は103億3千1百万円(同93.1%)、経常利益は126億2千万円(同99.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は86億8百万円(同96.3%)となりました。

事業別の状況は次のとおりです。

 

<製粉事業>

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額

前期比

売 上 高

102,621

97,653

△4,968

95.2%

営業利益

5,657

5,102

△555

90.2%

 

当社グループにおいては、食の安全・安心志向の高まりを受け、品質管理の強化に努めるとともに、長年培った技術を活かし、お客さまの多様な要望に応える課題解決型営業の推進に注力しております。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続く状況下におきましても、お客さまとの取り組み強化や営業力・ブランド力の強化に努め、販売活動に努めてまいりました。しかしながら、外食業界を中心とした需要低迷やインバウンド需要の減少、更に昨年1月に実施した価格引き下げの影響もあり、小麦粉の売上高は前年度を下回りました。副製品のふすまについては、売上高は前年度を上回りました。

なお、外国産小麦の政府売渡価格が昨年4月から5銘柄平均(税込価格)で3.1%引き上げられ、昨年10月には同4.3%引き下げられたことに伴い、当社は昨年6月及び本年1月に製品価格の改定を実施しました。

以上により、製粉事業の売上高は976億5千3百万円(前期比95.2%)、営業利益は51億2百万円(同90.2%)となりました。

 

<食品事業>

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額

前期比

売 上 高

204,399

196,514

△7,885

96.1%

営業利益

4,865

4,264

△600

87.7%

 

業務用食品では、緊急事態宣言に伴う外出自粛要請、各業種に対する休業要請、時短営業及び大規模イベントの中止等により外食産業を中心に需要が低迷したことに加え、新型コロナウイルス感染症の感染拡大で消費行動が変化した影響により、売上高は前年度を下回りました。

一方、家庭用食品では、外出自粛要請により巣ごもり需要が高まったことにより、家庭用プレミックス、パスタ、パスタソース等が好調に推移し、売上高は前年度を上回りました。

家庭用冷凍食品類についても、内食需要が拡大するなど消費行動が大きく変化した結果、冷凍パスタ「オーマイプレミアム」シリーズ、1食完結型トレー入り「よくばり」シリーズ等が好調に推移し、売上高は前年度を上回りました。

中食事業では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴うコンビニエンスストアへの来店客数減による影響が大きく、売上高は前年度を下回りました。

以上により、食品事業の売上高は1,965億1千4百万円(前期比96.1%)、営業利益は42億6千4百万円(同87.7%)となりました。

 

<その他事業>

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額

前期比

売 上 高

37,818

35,398

△2,419

93.6%

営業利益

547

1,034

486

188.9%

 

エンジニアリング事業は、大口工事の引き合いが落ち着いたことにより、売上高は前年度を下回りました。

ペットフード事業は、販売数量が好調に推移した結果、売上高は前年度を上回りました。

以上により、その他事業の売上高は353億9千8百万円(前期比93.6%)、営業利益は10億3千4百万円(同188.9%)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額

営業活動によるキャッシュ・フロー

15,532

14,804

△727

投資活動によるキャッシュ・フロー

△14,130

△12,585

1,544

財務活動によるキャッシュ・フロー

△759

2,553

3,313

現金及び現金同等物に係る換算差額

113

△145

△259

現金及び現金同等物の増減額

755

4,627

3,871

新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額

171

△171

連結除外に伴う現金及び現金同等物の減少額

△319

△319

現金及び現金同等物の期末残高

31,012

35,320

4,308

 

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ43億8百万円増加し、353億2千万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、148億4百万円の収入となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益が130億9百万円、減価償却費が89億8千1百万円となったこと、ならびに法人税等の支払額が41億6千2百万円となったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、125億8千5百万円の支出となりました。この主な要因は、固定資産の取得により158億2千8百万円支出したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、25億5千3百万円の収入となりました。この主な要因は、資金調達による収入が55億3千8百万円あったこと及び配当金の支払により26億8千9百万円の支出があったことによるものであります。

 

―キャッシュ・フロー関連指標の推移―

 

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

自己資本比率(%)

56.8

56.0

51.2

52.9

53.3

時価ベースの自己資本比率(%)

52.3

48.4

49.6

44.5

41.3

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

223.7

293.1

212.4

246.2

304.7

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

60.2

56.4

71.3

73.1

71.7

 (注) 自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

※いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

※利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払い額を使用しております。

③生産、受注及び販売の実績

ⅰ) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 前年同期比(%)

製粉事業(百万円)

99,556

94.1

食品事業(百万円)

101,613

98.1

その他(百万円)

19,363

96.5

合計(百万円)

220,533

96.1

(注)1.金額は期間中の平均販売価格によっております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3.セグメント間の取引については相殺消去しております。

ⅱ) 受注実績

当社グループ(当社及び連結子会社)の生産は受注によるものではなく、この項目の記載事項はありません。

ⅲ) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 前年同期比(%)

製粉事業(百万円)

97,653

95.2

食品事業(百万円)

196,514

96.1

その他(百万円)

35,398

93.6

合計(百万円)

329,566

95.6

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 相手先

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

株式会社ファミリーマート

50,479

14.6

44,689

13.6

伊藤忠商事株式会社

43,722

12.7

43,199

13.1

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5(経理の状況)の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載していますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えています。

 

ⅰ) 貸倒引当金の計上基準

当社グループは、売上債権等の貸倒損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しています。将来、顧客の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。

 

ⅱ) 棚卸資産の評価基準

当社グループの販売する棚卸資産は、市場の需給の影響を受け市場価格が変動しますが、その評価基準として原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しています。

 

ⅲ) 有価証券の減損処理

当社グループは、金融機関や販売または仕入に係る取引会社の株式を保有しています。これらの株式は、株式市場の価格変動リスクを負っているため、合理的な基準に基づいて有価証券の減損処理を行っています。時価下落や投資先の業績不振等により減損処理を行うことにより、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、減損処理にあたっては、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、減損処理を行い、30~50%下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券については、原則として、連結決算日における実質価額が取得原価に比べて50%以上低下したものについて、回復する見込があると認められる場合を除き、減損処理を行っております。

 

ⅳ) 固定資産の減損処理

当社グループは、事業の用に供する様々な固定資産を所有しております。これらの資産について、支店・工場を基礎としキャッシュ・フローの相互補完性に基づいた一定の地域等を基準にグルーピングされた事業用資産、共用資産グループ、賃貸資産、遊休資産に分けて減損の検討を行い、時価の下落や将来キャッシュ・フローの状況等、合理的な基準に基づいて固定資産の減損処理を行っていますが、予測しえない経営環境の変化等により時価の下落や将来キャッシュ・フローの減少が発生した場合は、追加で減損処理が必要となり、業績に悪影響を与える可能性があります。

 

ⅴ) 繰延税金資産

当社グループは、回収可能性がないと判断される繰延税金資産に対して評価性引当額を設定し、適切な繰延税金資産を計上しています。繰延税金資産の回収可能性は入手可能な情報や資料に基づいた将来の課税所得の見積り等を踏まえて判断しておりますが、予測しえない経営環境の変化等、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、繰延税金資産に対する評価性引当額を追加で設定する可能性があります。

②経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は3,295億6千6百万円(前期比95.6%)、経常利益は126億2千万円(同99.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は86億8百万円(同96.3%)となりました。

ⅰ) 売上高の分析

「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。

ⅱ) 売上原価、販売費及び一般管理費の分析

当社グループの売上原価の売上高に占める割合は、前連結会計年度では71.7%でありましたが、当連結会計年度の売上原価率は、71.0%となりました。

販売費及び一般管理費の売上高に占める割合は、前連結会計年度では25.1%でありましたが、当連結会計年度では、25.9%となりました。

ⅲ) 営業外損益、特別損益の分析

営業外収益として、受取利息が前連結会計年度に1億2百万円、当連結会計年度に1億7百万円、受取配当金が前連結会計年度に15億2千6百万円、当連結会計年度に15億1千7百万円計上されています。

営業外費用として、支払利息が前連結会計年度に2億1千万円、当連結会計年度に1億8千5百万円計上されています。

特別利益として、固定資産売却益が前連結会計年度に2億7千9百万円、当連結会計年度に3億7千万円、投資有価証券売却益が前連結会計年度に8億4千1百万円、当連結会計年度に8億9千1百万円、収用補償金が前連結会計年度に4億8千8百万円、段階取得に係る差益が当連結会計年度に4億8千5百万円計上されています。

特別損失として、固定資産除売却損が前連結会計年度に1億1千2百万円、当連結会計年度に1億1百万円、減損損失が前連結会計年度に3千3百万円、当連結会計年度に5億7千6百万円、投資有価証券評価損が前連結会計年度に2億4千7百万円、当連結会計年度に7千3百万円、建物解体費用が前連結会計年度に7千2百万円、当連結会計年度に2千万円、コーポレートロゴ等変更費用が前連結会計年度に3億9千7百万円、商号変更費用が当連結会計年度に2億9千7百万円計上されています。

③資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは、経営方針として、有利子負債圧縮の考えのもと、事業活動に必要な資金の安定的な確保と、事業環境の変化に耐えうる流動性の維持を基本としております。

当社グループの短期資金需要のうち主要な内容は、製造・販売活動に必要な運転資金、研究開発費、借入の返済、配当金の支払い、法人税の支払いであり、これらについては営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入れのほか、必要に応じてコマーシャル・ペーパーを発行することでまかなう方針であります。

長期資金需要は、長期運転資金及び設備投資資金であり、設備投資のうち主要な内容は、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載しております大規模投資のほか、生産合理化に向けた設備投資等であります。これらの投資資金については営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入れのほか、必要に応じて主として社債を発行することで資金需要をまかなう方針であります。

資金流動性を維持するにあたり、当社及び主要な連結子会社は、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、各社の余剰資金を当社へ集中させ一元管理することにより、資金効率の向上と金融費用の低減を図っております。また、設備投資を行うにあたっては投資計画の妥当性を考慮して資金の使用時期と金額を判断しております。さらに、主要取引銀行とのコミットメントライン契約及び当座貸越契約により、十分な流動性を確保しております。

なお、当期連結会計年度末における社債、転換社債型新株予約権付社債及び借入金並びにリース債務を含む有利子負債の残高は711億2千2百万円、現金及び現金同等物の残高は353億2千万円となり、ネット有利子負債は358億1百万円(前期比108.7%)となりました。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

5【研究開発活動】

当社グループ(当社及び連結子会社)は当社の中央研究所(フードリサーチセンター、イノベーションセンター、研究企画センター)及び開発本部が中心となって、顧客のニーズにマッチした差別化された新製品、新技術の開発を目標に、顧客及び関連部門との連携を密にして研究開発を行っております。

当連結会計年度における各セグメント別の研究、主要課題、研究成果は次のとおりであります。なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は3,330百万円であります。

(1) 製粉事業

小麦粉をはじめとする穀粉類について、それぞれの原料の品質特性に関する研究、物理的あるいは化学的な性状に関する研究を行い、小麦粉関連製品の品質向上に努めております。また、小麦粉等のパン、ケーキ、めん等への加工性に関する総合的研究を行い、風味に特徴のある小麦粉関連製品や新たな性状・機能性をもつ製品等の開発を行っております。

分析関係では、安全・安心に関わる分析技術の開発を進めるとともに、試験所に関する国際規格ISO17025の認定を取得するなど、分析の信頼性向上に努めております。

製粉事業に係る研究開発費は987百万円であります。

(2) 食品事業

ベーカリー向けプレミックス、コーティングミックス、外食産業向け和風プレミックス、外食産業向け冷凍食品、ベーカリー向け冷凍生地、スーパー、コンビニエンス・ストアー向けめん類、パスタ、パスタソース、レトルト食品、ベーカリー向けホイップクリーム、家庭用食品等各種食品の開発や、弁当、総菜類の調理メニューの開発に取り組んでおります。

コーン製品、米粉については、スナック、ベーカリー、和菓子等最終商品の試作を含め、ユーザーへの提案を重視した開発を行っております。

当連結会計年度中の主な成果としては、新たなスティック・ミニパック小麦粉のスタイルフィットシリーズ、プレミアムブランド「REGALO」のスパゲッティとパスタソース、電子レンジ対応のオーマイパスタソース、健康・機能性を付加したアマニ油入りドレッシング、調理済み個食冷凍パスタ商品「REGALO」・「オーマイ プレミアム」・「Big」シリーズ、「ニップンいまどきごはん」シリーズ、「魅惑のプレート」、「和おかず」新シリーズの開発等が挙げられます。

食品事業に係る研究開発費は1,592百万円であります。

(3) その他事業

①ペットフード事業

当社及びエヌピーエフジャパン株式会社が中心となって、嗜好性や健康に配慮した、主食用ペットフード及び副食用ペットフードの研究開発を行っております。

②エンジニアリング事業

粉粒体関係、小麦粉二次加工関係の機械装置及びこれに付帯する制御装置、情報処理の研究、開発を行っております。

③機能性関連事業

植物に含まれる機能性成分の基礎並びに応用研究を行っており、大学や公的研究機関等とも共同研究を行っております。また、これらの成分を利用した機能性食品素材、健康食品、機能性表示食品、機能性野菜等の開発にも取り組んでおります。

④その他

バイオテクノロジーを応用した研究開発に取り組んでおり、小麦新品種の育成を公的研究機関等と共同で行っております。また、微生物の利用技術の開発、新規な分析技術の研究開発等も行っております。

その他事業に係る研究開発費は750百万円であります。