第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当社グループの主力事業である製粉及び食品事業につきましては、外国産小麦の政府売渡価格が昨年4月に平均3.0%引き上げられましたが、10月には平均5.7%引き下げられ、当社においても二度にわたり小麦粉製品の販売価格改定を行いました。前連結会計年度と比べ、小麦粉及び業務用ミックスの販売数量が増加し、売上高増加に寄与いたしました。利益面では、売上高の増加に加え、徹底した経費の見直しにより、営業増益となりました。

外食事業につきましては、ケンタッキーフライドチキン店の販売が好調であったことから売上高は前連結会計年度と比べ増加し、不採算店舗の閉店費用等も吸収して、利益面も増益となりました。

当社グループでは、販売競争の激化する事業環境に対応すべく、製造・販売・研究開発・配送が一体となり、グループ全体の組織力向上を図るよう、営業チームの機動力強化に努め、顧客ニーズに対応すべく研究開発を進めました。また、三菱商事グループ各社や株式会社増田製粉所との連携を強化し、積極的な販売活動による商圏の拡大を進めました。ベトナムの海外子会社であるNitto-Fuji International Vietnam Co.,Ltd.においては、東南アジア市場の開拓に努めました。

一方、海外子会社(Nitto-Fuji International Vietnam Co.,Ltd.)を含む全社で「ISO22000」及び「ISO14001」の認証を取得し、食品安全の管理レベルの向上及び環境負荷の低減に努めております。

この結果、当連結会計年度の業績は、売上高は519億1千6百万円と前連結会計年度に比べ7億1千4百万円(1.4%)の増収となり、営業利益は20億4千6百万円と前連結会計年度に比べ4億9百万円(25.0%)の増益、経常利益は23億2千1百万円と前連結会計年度に比べ2億2千9百万円(11.0%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益も16億1百万円と前連結会計年度に比べ4億1千8百万円(35.4%)の増益となりました。

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

 

① 製粉及び食品事業

当事業部門におきましては、主力の小麦粉と業務用ミックスの販売が堅調に推移し販売数量が増加したことから、売上高は前連結会計年度を上回る結果となりました。利益面では、各部門においてコスト意識の徹底を行い、経費の見直しもあり、増益となりました。

この結果、売上高は451億5千2百万円と前連結会計年度に比べ6億6千9百万円(1.5%)の増収となり、営業利益も16億5千5百万円と前連結会計年度に比べ3億2千8百万円(24.8%)の増益となりました。

 

② 外食事業

当事業部門におきましては、ケンタッキーフライドチキン店の販売が好調であったことから、売上高は前連結会計年度に比べ増加となりました。また、経費削減等により収益性の向上に努めた結果、利益面は大幅改善いたしました。

この結果、売上高は66億2千5百万円と前連結会計年度に比べ1億1千万円(1.7%)の増収となり、営業利益も2億2千7百万円と前連結会計年度に比べ1千7百万円(8.6%)の増益となりました。

 

③ 運送事業

当事業部門におきましては、グループ外からの運賃収入が減少しましたが、効率的な配送と経費削減に努めたこと、また燃料費が低水準に推移したことから営業増益となりました。

この結果、売上高は1億3千7百万円と前連結会計年度に比べ6千4百万円(31.9%)の減収となりましたが、営業利益は1億4千4百万円と前連結会計年度に比べ4千6百万円(47.5%)の増益となりました。

 

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は69億3百万円と前連結会計年度に比べ14億9千6百万円(27.7%)増加しました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

税金等調整前当期純利益23億5千4百万円、減価償却費11億2千2百万円、売上債権の減少3億2千8百万円等で資金が増加した一方、たな卸資産の増加3億2千万円、法人税等の支払額4億7千4百万円等により資金が減少した結果、営業活動によるキャッシュ・フローは26億7千9百万円の資金増加となり、当連結会計年度に獲得した資金は前連結会計年度に比べ3億9千2百万円(17.2%)増加しました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資有価証券の売却による収入3億8千6百万円、有形固定資産の売却による収入2億9千8百万円等で資金が増加した一方、有形固定資産の取得による支出9億7千万円、定期預金の預入による支出3億7百万円等により資金が減少した結果、投資活動によるキャッシュ・フローは7億4千6百万円の資金減少となりました。当連結会計年度に使用した資金は前連結会計年度に比べ8億9千9百万円(54.6%)減少しました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

配当金の支払額4億1千2百万円等の結果、財務活動によるキャッシュ・フローは4億1千4百万円の資金減少となり、当連結会計年度に使用した資金は前連結会計年度に比べ9千5百万円(18.7%)減少しました。

 

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

製粉及び食品事業

39,364

7.1

合計

39,364

7.1

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

重要な受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

製粉及び食品事業

45,152

1.5

外食事業

6,625

1.7

運送事業

137

△31.9

合計

51,916

1.4

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

三菱商事㈱

29,149

56.9

30,127

58.0

 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

当社グループは、「お客様、株主、従業員、社会のいずれからも信頼され、安全・安心で健康的な食文化に寄与する企業」であることを、経営の基本方針としております。

これは、安全・安心の管理を絶対条件としつつ、お客様に喜んでいただける新商品の開発やきめ細かい対応により営業基盤の拡大を図る一方、業務効率の改善を強力に推進し利益向上に努め、これを還元していくことを基本としております。

また併せて、お客様からも信頼される骨太な社員の育成を図り、社内体制を引締め、企業の社会的責任を果たす方針でもあります。

製粉及び食品事業におきましては、人口減少や少子高齢化等の社会構造の変化にともない、小麦粉の国内需要の今後の拡大に期待することは難しく、より一層競争力のある商品開発や、価格競争力の一段の強化が喫緊の課題と考え、業務効率を推進し業績拡大に取り組んで参ります。

外食事業におきましては、業界内での競争激化と消費者の節約志向が続くなか、原材料価格の上昇等の対応策として、各店舗ごとの着実な採算重視の効果的事業運営が必要とされております。また、消費者の食の安全・安心に対する意識も一段と高まっており、これに応える店舗運営にも注力して参ります。

このように当社グループを取り巻く環境は今後一層厳しくなることが予想されます。その備えとして原料調達・製造・販売・開発・物流が一体となり、積極的な販売活動や新商品開発による販売数量の増加を図るとともに、徹底した効率を追求し、競争力を強化して参ります。また、三菱商事株式会社及び業務提携先である株式会社増田製粉所との連携を強化し、商圏拡大を図って参ります。さらに、海外戦略として、ハラール認証を取得したベトナムの子会社(Nitto-Fuji International Vietnam Co.,Ltd.)を通じてイスラム圏での事業拡大にも努めて参ります。

(1) 中核事業のシェアーアップ

当社グループの中核事業である、小麦粉及びミックス粉のシェアーアップを図ります。従来より展開している「組織の壁を越えて営業基盤の拡大を図れ」を基本方針として、製造・販売・研究開発が一体となった新製品開発や提案型営業に全社員のベクトルを揃えるとともに、積極的な営業活動を図り新規顧客開拓を促進して参ります。

(2) 環境問題への取り組みと安全・安心に係わる体制の強化

当社は、食品安全マネジメントシステム「ISO22000」と環境マネジメントシステム「ISO14001」を効率的に運用し、食品安全と品質管理の徹底とともに、環境への取り組みも意識した製品提供に取り組んで参ります。

(3) ローコストオペレーションの推進

生産、販売、物流等あらゆる分野で業務を見直すことによりローコストオペレーションを推進するとともに、生産設備、管理システムの整備等、事業インフラ基盤を強化するために、積極的に投資して参ります。

(4) 内部統制の強化及びコンプライアンスの徹底

内部統制システムを通して財務報告の信頼性を確保するとともに、コンプライアンスの徹底によりリスクや環境変化に強い組織を構築して参ります。

(5) 企業グループのシナジー極大化

三菱商事株式会社の国内外のバリューチェーンの活用や株式会社増田製粉所との業務提携によるシナジーの極大化を図って参ります。

外食事業を展開している株式会社さわやかにつきましては、製粉業とのシナジー効果が期待できる「KFC」店において、店舗運営の効率化をさらに推進し業容拡大に努めるとともに、不採算店の整理、新店舗の出店をバランス良く展開して参ります。

運送事業を行っている日東富士運輸株式会社につきましては、環境問題や乗務員教育への取り組みを通して物流企業としての品質向上に努めて参ります。また、収益向上に向けて、日東富士製粉株式会社以外の荷主の新規開拓、配送網の再編成等、経営の効率化を図って参ります。

(6) 海外の事業展開

三菱商事株式会社と共同で設立したミックス粉の製造・販売会社「Nitto-Fuji International Vietnam Co.,Ltd.」は、平成19年5月に生産を開始し、平成21年12月期の最終利益で黒字を確保しました。その後も業績は順調に推移し販売量が増加していることから、設備の増強を図り安定供給の体制を整えております。高品質で競争力のあるミックス粉を、ベトナムを含むアジア地域へ製造拠点移転が進む日系冷凍食品メーカー等へ安定的に供給することにより、営業基盤拡大に努めて参ります。さらに、海外戦略として、ハラール認証を取得したベトナムの子会社(Nitto-Fuji International Vietnam Co.,Ltd.)を通じてイスラム圏での事業拡大にも努めて参ります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループ(当社及び子会社)の主要な事業は、製粉及び食品事業並びに外食事業であり、①震災等により主力工場が壊滅的な打撃を受けた場合、②原料・製品面等において不測の事態が発生した場合、③原料小麦仕入価格や輸入制度等の大幅な改定が行われた場合、④デフレほか国内景気の影響を受け主要製品の出荷変動や単価下落が発生した場合、⑤海外事業展開において政治あるいは経済の不測の事態が発生した場合には、経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

また、連結子会社である㈱さわやかは、外食事業としてKFCや各種レストラン等の店舗展開をしており、新型インフルエンザやBSE等が流行した場合は、その経営成績に大きな影響が発生する可能性があります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月30日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(提出会社)

(1) 昭和39年4月、三菱商事株式会社と当社製品販売について総代理店契約を締結し、現在に至っております。

(2) 東京都と東京工場敷地29,373.07㎡について土地賃貸借契約(賃貸借期間 昭和61年11月18日から30年間)を締結しております。

(3) 平成21年3月、株式会社増田製粉所と業務提携契約を締結しております。

 

(連結子会社)

株式会社さわやかは、昭和47年7月、日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社とコーネルサンダース・ケンタッキー・フライド・チキン等に関するフランチャイズ契約を締結し、現在に至っております。

 

6 【研究開発活動】

当社グループ(当社及び連結子会社)において、研究開発活動は、連結財務諸表を作成する当社のみが行っております。

 

(製粉及び食品事業)

当社の研究開発活動は中央研究所が中心となり、新製品の開発及び商品化を行っております。プレミックス粉の開発を主体に、小麦粉の用途開発、新素材の開発、研究を行っております。

当連結会計年度も、小麦粉需要が伸び悩む厳しい状況下において、安心、安全をモットーに、お客様のニーズに的確かつ迅速に対応して参りました。新技術の開発を行い、美味しさを追求し、お客様と関連部門との連携を図って参りました。
 中央研究所の研究開発活動は次のとおりであります。

惣菜やベーカリー製品を中心とした業務用ミックス粉の新製品開発及び既存ミックス粉の用途開発、ベーカリー製品や麺製品を中心とした小麦粉の開発を行い、商品提案活動を通してミックス粉及び小麦粉の拡販に取り組んで参りました。
 惣菜用業務用ミックス粉では、国内外のファーストフードに対し差別化した商品提案を行い「フライドチキン用ミックス」が採用され、拡販に努め売上に寄与しました。「天ぷら粉」においては、外食レストラン、量販店向けバックヤードで調理を行う「天ぷら粉」や年末天ぷら用の「天ぷら粉」をブラッシュアップし、新規採用及び継続採用で拡販に努めました。また、「スナックミックス」においては、大手コンビニエンスストア向けに開発した「お好み焼きパンミックス」、大手畜肉メーカー向けに開発した「ワッフルミックス」などが採用されました。
 ベーカリー業務用ミックス粉では、大手コンビニエンスストア向けに開発した「ドーナツ用ミックス」が採用され売上に大きく寄与しました。また、ファーストフードに対し「パイ生地用ミックス」の改良を行い継続採用されております。業務用冷凍生地においては、店内加工を行うコンビニエンスストアにベーカリー関係の冷凍生地が採用になり、売上に寄与しました。また、大手コーヒーチェーンストアの定番商品にレシピ提案を行い採用され、小麦粉の安定した販売に貢献しました。

小麦粉開発では、外食産業向け店内加工うどんの開発や内麦を使用したケーキ用粉開発により、小麦粉の拡販に貢献しました。また、健康志向を求めるお客様に対し、糖質制限麺(うどん、パスタ、中華麺等)の開発・販売促進を遂行しました。
 新素材開発では、ふすまを細かく粉砕し食べやすくした「パウダーブラン」の開発を行い、大手コンビニエンスストアの洋菓子等に採用されました。また、昨年開発しました「ブランサワー」 に関しましても、拡販に努めた結果、大手リテールベーカリー等で採用され、採用件数が増加しました。
 今後とも、より一層の安心、安全をモットーに、お客様に信頼される品質、美味しさを追求した新製品及び新素材の開発をして参ります。また、新規技術の開発に積極的に取り組み、将来の事業拡大を目指し、今一層努力して参りたいと考えております。

なお、当連結会計年度の研究開発費は、3億4千1百万円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産の残高は、前連結会計年度末に比べ4億7千7百万円増加し、435億4百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金18億3百万円、原材料及び貯蔵品2億3千4百万円が増加した一方、受取手形及び売掛金3億3千3百万円、投資有価証券5億7千3百万円がそれぞれ減少したこと等によるものであります。

負債の残高は、前連結会計年度末に比べ2億3千6百万円減少し、152億8百万円となりました。この主な要因は、支払手形及び買掛金2億2千7百万円が増加した一方、繰延税金負債2億2千1百万円、負ののれん1億1千5百万円が減少したこと等によるものであります。

純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ7億1千4百万円増加し、282億9千5百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金11億8千9百万円が増加した一方、その他有価証券評価差額金1億9千8百万円、退職給付に係る調整累計額2億3千6百万円が減少したこと等によるものであります。

 

(2) 経営成績の分析

①売上高及び営業利益について

当連結会計年度の当社グループの業績は、売上高は519億1千6百万円と前連結会計年度に比べ7億1千4百万円(1.4%)の増収となり、営業利益は20億4千6百万円と前連結会計年度に比べ4億9百万円(25.0%)の増益となりました。

セグメントの業績は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりであります。

②営業外損益及び経常利益について

当連結会計年度の営業外損益は、為替差損、支払補償費等により、前連結会計年度に比べ1億7千9百万円悪化しましたが、2億7千4百万円の利益となりました。

これにより、経常利益は23億2千1百万円と前連結会計年度に比べ2億2千9百万円(11.0%)の増益となりました。

③特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益について

当連結会計年度の特別損益は、投資有価証券売却益、受取保険金、固定資産売却益等により、前連結会計年度に比べ3億6千8百万円改善され、3千2百万円の利益となりました。

この結果、税金等調整前当期純利益は23億5千4百万円となり、税金費用7億4千1百万円、非支配株主に帰属する当期純利益1千万円を差し引き、親会社株主に帰属する当期純利益は16億1百万円と前連結会計年度に比べ4億1千8百万円(35.4%)の増益となりました。

 

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループのキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。