文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針及び経営戦略
当社グループは、「小麦製粉事業及び、その関連事業を通じて、食糧供給の一翼を担い、社会や人々に貢献してゆく企業を目指します」との企業理念のもと、2021年度から2024年度までの4か年を対象とした新たな中期経営計画『2024中期経営計画“New Foundation for the Future”』を策定しました。
新中期経営計画では、市場、経済、環境、DX等の変化に対応しつつ、更なる成長のための「ゆるぎない土台」となる事業基盤を構築し、2024年度の「連結経常利益 56億円/連結純利益 40億円/連結ROE 8.0%」を実現するために、下記5つの《重点戦略》に取り組んでおります。
《重点戦略》
ⅰ)成長を支える設備・人財投資
ⅱ)グループ経営基盤及び連携の強化
ⅲ)海外ミックス粉事業の面展開と小麦粉の輸出拡大
ⅳ)美味しさと健康を軸とした製品ラインナップの拡充
ⅴ)「主食を通じた食と健康の課題解決」につながる新規事業機会の創出
また、「製粉事業のプロフェッショナルとして、お客様とともに成長し、社会にとってなくてはならない存在となります」をビジョンとして掲げ、安全で安心な製品の安定供給と、美味しさと健康を基軸とした商品提案により、お客様からもご評価いただけるよう事業活動を進めて参ります。
さらに、企業の社会的責任である「SDGs(持続可能な開発目標)」においては、サステナビリティ重要課題として「自然環境の保全」「持続可能な調達・供給の実現」「社会課題の解決」「地域・コミュニティーとの共生」「魅力ある職場の実現」「地域課題への対応と解決策の提供」を掲げ全社で取り組むとともに、食品安全マネジメントシステムの国際規格である「FSSC22000」及び環境マネジメントシステム「ISO14001」を活用し、食品安全の向上と環境保全に努めて参ります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
製粉及び食品事業は、人口減少や少子高齢化等の社会構造の変化にともない、小麦粉の国内需要の今後の拡大に期待することは難しく、消費者の節約志向も続いております。また、海外との経済連携協定の発効により小麦粉製品の関税も撤廃・削減されており、コスト競争力の強化が求められております。一方、アジア諸国では加工食品の生産基地化が進むとともに、食生活の多様化によりミックス粉の需要が拡大しております。
また、昨夏の北米での高温・乾燥による米国・カナダ産小麦の不作や、米国・カナダ・豪州の日本向け産地における品質低下、ロシアの輸出規制、ウクライナからの供給停止により、穀物相場は変動し、小麦等の原材料調達価格が大きく影響を受けております。
さらに、新型コロナウイルス感染症が収束しつつあるなか、食品業界においても、ウイズコロナやコロナ収束後の新しい生活様式の中での食形態へ変化が進んでいるものと考えます。当社は全従業員が健康管理に最善を尽くし、製品の安定供給という社会的使命を果たして参ります。
①中核事業のシェアーアップ
当社グループの中核事業である、小麦粉及びミックス粉のシェアーアップを図って参ります。従来より展開している「組織の壁を越えて営業基盤の拡大を図れ」を基本方針として、製造・販売・研究開発が一体となった新製品開発や提案型営業に全社員のベクトルを揃えるとともに、積極的な営業活動を図り新規顧客開拓を促進して参ります。
②環境問題への取り組みと安全・安心に係わる体制の強化
当社は、国内全工場において取得した食品安全マネジメントシステムの国際規格「FSSC22000」と環境マネジメントシステム「ISO14001」を効率的に運用し、食品安全と品質管理の徹底及び、環境負荷の低減に努めて参ります。
③ローコストオペレーションの推進
製造、販売、物流等あらゆる分野で業務を見直すことによりローコストオペレーションを推進するとともに、生産設備、管理システムでの自動化技術やIT技術の活用等、事業インフラ基盤を強化するための投資を積極的に行って参ります。
④内部統制の強化及びコンプライアンスの徹底
内部統制システムを通して財務報告の信頼性を確保するとともに、コンプライアンスの徹底によりリスクや環境変化に強い組織を構築して参ります。
⑤企業グループのシナジー極大化
三菱商事㈱の国内外のバリューチェーンの活用や㈱増田製粉所とのシナジーの極大化を図って参ります。
外食事業を展開している㈱さわやかにつきましては、製粉及び食品事業とのシナジー効果が期待できるKFC店において、店舗運営の効率化をさらに推進し業容の拡大に努めるとともに、不採算店の整理、新店舗の出店をバランス良く展開して参ります。
運送事業を行っている日東富士運輸㈱につきましては、環境問題や乗務員教育への取り組みを通して物流企業としての品質向上に努めて参ります。また、㈱増田製粉所からの配送網を整備する等、グループ一体となった運営により経営の効率化を図って参ります。
⑥海外事業の展開
三菱商事㈱と共同で設立したミックス粉の製造・販売会社NITTO-FUJI INTERNATIONAL VIETNAM CO., Ltd.は、2007年5月に生産を開始しましたが、順調に販売量が増加したことから2012年には設備の増強を図り、製品の安定供給体制を整えております。また、2018年11月にはタイにおいてもミックス粉の製造・販売会社Nitto Fuji International (Thailand) Co., Ltd.を設立し、本格稼働しております。アジア地域へ製造拠点の移転が進む日系冷凍食品メーカー等へ、高品質で競争力のあるミックス粉を安定的に供給することにより、アジア市場における事業の拡大にも努めて参ります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、発生する可能性のあるリスクの発生防止に係る管理体制の整備、並びに発生したリスクへの対応等を行うことにより、会社業務の円滑な運営に資することができるよう「リスク管理委員会」を設置しております。また、「リスク管理規程」に基づきコンプライアンス、環境、災害、品質、情報セキュリティ等に係るリスクについては、それぞれの担当部署において、規則・ガイドラインの制定、研修の実施、マニュアルの作成・配付等を行うものとしており、実際の行動・シミュレーションを実施するため、リスクに応じた分科会を設置しております。
緊急事態の発生、あるいは緊急事態につながるおそれのある事実が判明した際は、グループ各社の危機管理組織等と連携・協議し、迅速かつ適正な対応を行い、リスクの低減に努めるものとしております。
①景気・業界動向
食品業界におきましては、国内の人口減少による需要減少や今後さらに進展する少子高齢化の影響により、中長期的には大きな成長を見込みにくい状況であります。製粉業界におきましても、国内市場は伸び悩んでおり、厳しい経営環境が予想されます。また、諸外国との国際貿易協定の発効により輸入食品の関税の撤廃・削減が進んでおり、国産から輸入品へ需要が大きくシフトした場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループは、これらの市場環境の変化に対応できるよう新市場開拓を目指し、積極的な海外展開により事業拡大に取り組み、また、安全・安心・美味しさを追求した商品の安定的な生産と、収益の確保に注力してまいります。
当該リスクが顕在化する可能性は、翌期以降においても常にあるものと認識しております。
②小麦粉原料調達リスク
当社グループ製品の主原料である輸入小麦は、その殆どを国家貿易により政府が一元的に管理しております。そのため、小麦輸出国との貿易交渉や政府による麦政策の動向により、小麦の調達方法が大幅に見直される可能性があります。また、世界的な食料需給構造の変化や気候変動による小麦相場の急騰及び、為替変動の影響等により調達コストが上昇し、製品価格の改定が適正に行われなかった場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、需要に応じた主要原料の安定的な調達や、資材の一括大量購入・歩留まり向上等によるコストダウン、並びにコストの変動に応じた販売価格の改定によりリスクの低減を図っております。
当該リスクが顕在化する可能性は、翌期以降においても常にあるものと認識しております。
③事故災害リスク
大規模な地震・台風・豪雨等の自然災害や火災・爆発等の事故発生により、製造設備の破損、電気・ガス・水道の遮断による製造停止、倉庫損壊及び保管製品破損による出荷停止、物流機能麻痺、事務所施設の損壊、交通機関麻痺による従業員の通勤不能等、事業活動が停止する可能性があります。生産拠点の操業に支障が生じた際は、他の生産拠点からの供給等を行う対応をいたしますが、主要拠点である関東地区において想定を超える災害・事故が発生し、事業活動の復旧に長期を要した場合や、施設等の改修に多額の費用が発生した場合などは、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
なお、大規模な災害・事故が発生した際は、早急に被害状況を把握するため、従業員の安否確認システムを導入するなど、緊急時の連絡体制強化を進めております。また、定期的な訓練実施により、対応力強化と災害対応意識の啓発に努めております。
当該リスクが顕在化する可能性は、翌期以降においても常にあるものと認識しております。
④金融・為替リスク
当社グループは海外連結子会社を有して事業展開しているため、為替リスクを負っております。海外連結子会社における資産・負債については、円高が進行すると換算差額を通じ自己資本が減少するリスクがあります。また、海外連結子会社の連結純利益に占める比率も上がってきていますが、これらの収益は外貨建てであり、外国通貨(ベトナムドン・タイバーツ)に対して円高が進むと、連結純利益にマイナスインパクトを与えます。一方、本国で行う輸出入取引から発生する、外貨建債権及び債務等は為替レートの変動によるリスクを有しておりますが、このリスクは為替予約等によってヘッジしており影響は限定されます。
当該リスクが顕在化する可能性は、翌期以降においても常にあるものと認識しております。
⑤投資リスク・カントリーリスク
当社グループは海外戦略としてアジア市場における事業の拡大に努めておりますが、海外における事業展開には、各国の法令・制度、政治・経済・社会情勢、文化・宗教・商習慣の違いなど様々なリスクが存在します。これらのリスクが顕在化し、事業継続が困難となった場合には、減損損失や事業撤退損失等が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
なお、これらのリスクの低減を図るため、海外子会社との連携を密にして海外戦略の見直しを行う一方で、監査体制の強化など経営管理・リスク管理体制の整備にも努めております。
当該リスクが顕在化する可能性は、翌期以降においても常にあるものと認識しております。
⑥コンプライアンスリスク
当社グループは不当景品類及び不当表示防止法・食品衛生法・製造物責任(PL)法など、各種法的規制の遵守を求められており、社内規程の整備や、各所管部門と法務部門との緊密な連携により全ての法的要請に応える体制を構築しております。しかしながら、想定外の法的規制強化や新たな規制の発生、異物混入及び品質・表示不良品の流通による回収費用や訴訟・損害賠償、商品の品質や安全性を確保するためのトレーサビリティーの強化・システム構築などの費用が発生した場合、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、安全・安心な製品の提供を確保するため、国内外の生産工場では、食品安全マネジメントシステム規格の「ISO22000」「FSSC22000」、環境マネジメントシステム規格の「ISO14001」の認証を取得し、品質管理の徹底と品質向上に向けた取組みを実施しております。
当該リスクが顕在化する可能性は、翌期以降においても常にあるものと認識しております。
⑦その他
当社グループでは、新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐため、また、得意先・取引先及び従業員の安全第一を考え、感染防止策の徹底や、時差出勤・在宅勤務の推進等、政府や各自治体の方針や行動計画に基づき必要な取組みを実施しております。
今後、事態が長期化又は更なる感染拡大が進行すれば、製粉及び食品事業においては景気悪化による小麦粉消費量の減少や、原材料の価格高騰・調達の困難、また得意先の財政状態悪化による売上消失や、売上債権回収の困難等が生じ、外食事業においては店舗の休業や営業時間の短縮による売上減少等、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がありますが、生産性向上・コスト低減等の対策を継続し、収益悪化を最小限に止めるよう努めてまいります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
当連結会計年度における国内経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、ワクチン接種普及等により一時持ち直しの動きが見られたものの、オミクロン変異株により感染が再拡大したほか、緊迫するロシア・ウクライナ情勢や世界的なインフレの進行に伴う原材料価格の高騰等によって先行き不透明な状況が続いております。また、海外子会社所在地のタイ・ベトナムでも、変異株による感染の急拡大により昨年7月からは厳格な社会隔離措置が実施され、経済活動が大幅に落ち込みました。9月以降は社会隔離措置が緩和されましたが、事業運営の難しい局面が続いております。
食品業界におきましては、リモートワークの定着や外食から中食・内食へのシフトによるライフスタイルの変化に加え、健康志向・節約志向など消費者ニーズや価値観が多様化し、より付加価値の高い製品の提供が求められております。また、高騰が続いている原材料価格や物流コストなどの企業収益圧迫もあり、経営環境は一層厳しさを増しております。
当社グループでは、「小麦製粉事業及び、その関連事業を通じて、食糧供給の一翼を担い、社会や人々に貢献してゆく企業を目指します」を企業理念とし、『「原料調達・製造・販売・開発・物流」全部門の連携を強化し全社一丸となって、食の安全・安心・美味しさをお届けしてゆきます。』を基本方針に掲げ、事業基盤の強化による持続的な成長と企業価値向上に努めております。また、当社グループの主力事業である「製粉及び食品事業」につきましては、お客様のニーズに合わせた新商品の開発や少量多品種の生産体制の強化を図り、積極的な提案営業に注力して参ります。
このような状況下、当連結会計年度における当社グループの主な取組みは、下記のとおりであります。
[グループ経営の体制強化・効率化]
アジア市場における事業拡大・安定的収益確保を目指して、タイ国内にミックス粉の製造・販売会社「Nitto Fuji International (Thailand) Co., Ltd.」を2018年11月に設立、2019年12月には工場が竣工しております。2021年度はコロナ禍により事業運営に一部影響がありましたが、製品の安定供給に努めるとともに、成長分野への積極的な拡販を進めております。また、2019年度までベトナムの子会社(NITTO-FUJI INTERNATIONAL VIETNAM CO., Ltd.)において製造していた一部製品を、タイでの製造へ移管することにより、生産体制の最適化を図っております。
引き続き、日本・タイ・ベトナムの三拠点による連携を深め、安定供給とリスクの分散を図ることでグループの総合力を強化して参ります。
[㈱増田製粉所とのシナジー創出・極大化]
㈱増田製粉所においては、技術に立脚したブランド価値の向上により顧客満足度を高めるなど、既存取引先との関係強化及び新規顧客の開拓に努めております。また、完全子会社とした際に施策として掲げた下記 ⅰ)~ ⅴ)について、今後も経営資源、システム、ノウハウなどの相互提供・活用を推進し、両社の企業価値をより一層向上させるシナジーの実現へ向けて、取組みを進めて参ります。
ⅰ)調達戦略
・ 外国産小麦の産地情報を両社で共有し、競争力のある原料調達を図ります。
・ 各々で強い関係のある産地の国内産小麦を相互活用するとともに、両社が共同で需給調整を行うことにより
国内産小麦の安定調達を図ります。
・ 資材の共同購入等により調達コストの低減を図ります。
ⅱ)製造戦略
・ 適地工場での製造により製造の効率化を図ります。
・ 製造技術の共有により、製造コストの低減を図ります。
・ 両社の製品毎の需給情報の共有化により製造体系の最適化を図ります。
ⅲ)販売戦略
・ 両社の持つ商流を活用し、両社商品の未開拓市場への拡販を図ります。
・ 三菱商事グループが持つ川上(原料調達)から川下(小売)までの一貫したバリューチェーンを最大限活
用して事業展開を進め、商品の拡販を図ります。
・ 両社の製造設備を活用し、西日本市場への拡販を図ります。
・ 大正初期からの秘伝として独特の粉作りを引き継ぎ、さらに改良を重ねた製品である「宝笠小麦粉シリ
ーズ」のブランド力強化と地域横断的な展開を推進します。
ⅳ)研究開発
・ 両社の技術を融合し高品質な新商品を開発します。
・ 研究開発部門が連携し開発ノウハウを共有することによって、商品開発力の向上と効率化を図ります。
ⅴ)物流戦略
・ 両社の持つ拠点を活用し、物流の効率化を図ります。
・ 子会社である日東富士運輸㈱を活用し、グループ全体の収益力を高めます。
[その他の生産性向上・コスト削減の施策]
ⅰ)製販の緊密な連携による生産ロス・廃棄物の削減
ⅱ)リモートワークを契機としたタスク管理システムや電子印鑑の導入、定型業務のRPA化などにより経費
削減・間接部門業務の効率化
ⅲ)グループ会社共通のITインフラ構築(ネットワーク統合)による集中管理・コスト削減
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
当連結会計年度末の資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べ34億9千1百万円増加し、558億7千万円となりました。負債合計につきましては、前連結会計年度末に比べ13億9千2百万円増加し、141億1千7百万円となりました。純資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べ20億9千9百万円増加し、417億5千3百万円となりました。
当連結会計年度の経営成績は、売上高は593億4千万円と前連結会計年度に比べ27億9千5百万円(4.9%)の増収となり、営業利益は44億4百万円と前連結会計年度に比べ1億3千5百万円(3.0%)の減益、経常利益は48億8千6百万円と前連結会計年度に比べ1億4千万円(2.8%)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は37億1千4百万円と前連結会計年度に比べ1億7千7百万円(5.0%)の増益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。なお、各セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。
当事業部門につきましては、グループ各社の収入が新型コロナウイルス感染症の影響による前期の落ち込みから回復したのに加え、巣籠り需要を捉えた中食関連商品の拡販等もあって、売上高は前連結会計年度比増収となりました。しかしながら利益面では、販売運賃等の販売費及び一般管理費の負担が増えたため、前連結会計年度比若干の減益となりました。
この結果、売上高は498億1千万円と前連結会計年度に比べ25億2千3百万円(5.3%)の増収となり、営業利益は40億4千9百万円と前連結会計年度に比べ7百万円(0.2%)の減益となりました。
当事業部門につきましては、主力のKFC店におけるキャンペーンの定期的展開により、売上高は前連結会計年度比増収となりました。しかしながら利益面では、デリバリーサービスの利用者拡大による配送コストの増加などにより前連結会計年度比減益となりました。
この結果、売上高は93億8千8百万円と前連結会計年度に比べ2億7千万円(3.0%)の増収となり、営業利益は2億1千9百万円と前連結会計年度に比べ7千4百万円(25.3%)の減益となりました。
当事業部門につきましては、売上高は前連結会計年度比減収となりました。利益面においても、配送の効率化や経費削減努力を行いましたが、燃料価格の高騰や車両の入替えに伴う減価償却費の増加などにより、前連結会計年度比減益となりました。
この結果、売上高は19億7千1百万円と前連結会計年度に比べ2千万円(1.0%)の減収となり、営業利益は1億1百万円と前連結会計年度に比べ5千8百万円(36.5%)の減益となりました。
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高(以下「資金」という)は98億4百万円と前連結会計年度に比べ7億3千9百万円(7.0%)減少しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
税金等調整前当期純利益54億9千8百万円、減価償却費12億7千8百万円等で資金が増加した一方、法人税等の支払額19億4千1百万円等により資金が減少した結果、営業活動によるキャッシュ・フローは21億7千1百万円の資金増加となり、当連結会計年度に獲得した資金は前連結会計年度に比べ14億9千6百万円(40.8%)減少しました。
有形固定資産の取得による支出16億2千2百万円等により資金が減少した一方、投資有価証券の売却による収入2億2千1百万円等により資金が増加した結果、投資活動によるキャッシュ・フローは15億6千3百万円の資金減少となりました。当連結会計年度に使用した資金は前連結会計年度に比べ13億5千6百万円(654.5%)増加しました。
配当金の支払額12億5千5百万円等の結果、財務活動によるキャッシュ・フローは14億4千万円の資金減少となり、当連結会計年度に使用した資金は前連結会計年度に比べ1億2千万円(9.1%)増加しました。
ⅰ)株主還元・配当政策
株主の皆様への利益還元である配当政策を経営の重要課題の一つとして認識し、安定的かつ継続的な配当の実施を基本としつつも、『2024中期経営計画”New Foundation for the Future”』の最終年度である2025年3月期迄は、連結ベースの配当性向40%以上をもう一つの基準としております。
当連結会計年度においては、1株あたり年間275円(2021年3月期期末配当118円、2022年3月期中間配当157円)、総額12億5千5百万円の配当金支払いを実施しました。
また、2022年5月6日に開催された取締役会決議により、2022年3月31日現在の株主に対し、1株当たり期末配当85円、総額7億7千4百万円の支払いを2022年6月13日に実施しております。なお、当社は2021年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行いました。株式分割を考慮しない場合の2022年3月期の1株当たり期末配当金は170円となります。
ⅱ)設備投資
当社グループは、生産能力増強や合理化によるコスト競争力の向上、並びに将来の利益確保を目的に、継続的な設備投資が必要と考えております。
当連結会計年度においては、有形固定資産の取得による支出は16億2千2百万円であり、使用した資金は、前連結会計年度に比べ6億1千1百万円(60.5%)増加しました。無形固定資産の取得による支出は4千1百万円であり、使用した資金は、前連結会計年度に比べ9百万円(28.7%)増加しました。
なお、これらの設備投資額は自己資金により賄われております。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×当社の期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
3 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用
しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債
を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用し
ております。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は98億4百万円、連結有利子負債の残高は6億7千万円となっております。現金及び現金同等物の保有額について厳密な目標水準は定めておりませんが、金融情勢などを勘案しつつ、機動的な対応に備え十分な現金及び現金同等物を保有する事としております。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、販売価格によっております。
重要な受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産の残高は、前連結会計年度末に比べ34億9千1百万円増加し、558億7千万円となりました。この主な要因は、原材料及び貯蔵品が21億9千1百万円、受取手形及び売掛金が9億5千4百万円、増加した一方、短期貸付金(キャッシュ・マネジメント・システムによる実質的な現金及び現金同等物)が11億9千4百万円減少したこと等となります。
当連結会計年度末の負債の残高は、前連結会計年度末に比べ13億9千2百万円増加し、141億1千7百万円となりました。この主な要因は、支払手形及び買掛金が12億6千8百万円増加したこと等となります。
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ20億9千9百万円増加し、417億5千3百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が24億5千9百万円増加したこと等となります。
当連結会計年度の当社グループの業績について、製粉及び食品事業においては、コロナ禍による消費行動や嗜好・トレンドの変化を的確に捉えた新商品開発が奏功したのに加え、中食関連商品の販売も拡大、また、外食事業における販売が好調だったことから、売上高は593億4千万円と前連結会計年度に比べ27億9千5百万円(4.9%)の増収となりました。しかしながら利益面では、販売手数料・販売運賃等の販売費及び一般管理費の負担が増えたため、営業利益は44億4百万円と前連結会計年度に比べ1億3千5百万円(3.0%)の減益となりました。
当連結会計年度の営業外損益は、為替差益が増加したものの、固定資産賃貸料の減少等により前連結会計年度に比べ5百万円悪化し、4億8千2百万円の利益となりました。
これにより、経常利益は48億8千6百万円と前連結会計年度に比べ1億4千万円(2.8%)の減益となりました。
当連結会計年度の特別損益は、固定資産売却益が減少したものの、協力金収入の発生や投資有価証券売却益の増加等により前連結会計年度に比べ5億1百万円改善し、6億1千1百万円の利益となりました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は54億9千8百万円となり、税金費用17億8千万円、非支配株主に帰属する当期純利益3百万円を差し引き、親会社株主に帰属する当期純利益は37億1千4百万円と前連結会計年度に比べ1億7千7百万円(5.0%)の増益となりました。
当連結会計年度の当社グループのキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、以下のとおりであります。
当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに製造設備の新設、改修等に係る投資によるものであります。必要な資金は、主に営業活動によって得られるキャッシュ・フローと、金融機関などからの借入れにより調達しております。なお、調達コストの観点から、長期と短期のバランスを勘案し、低コストかつ安定的な資金確保に努めております。
また、運転資金等の安定的な調達を行うため、取引金融機関と当座貸越契約を締結しており、2022年3月末現在の契約総額は、約105億円(うち、借入実施額5億円)であります。
当社グループは、当社及び国内連結子会社にキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入し、グループ内資金を当社が一元管理しております。各社における余剰資金を当社へ集中することで資金の流動性を確保し、また、機動的にグループ内に配分することにより、資金効率の向上と金融負債の極小化を図っております。
なお、当社が一元管理するグループ余剰資金は、CMSにより親会社(三菱商事㈱)が同一であるグループ会社(三菱商事フィナンシャルサービス㈱)へ貸付しており、安全性並びに流動性の高い運用であると考えております。
(提出会社)
(1)1964年4月、三菱商事㈱と当社製品販売について総代理店契約を締結し、現在に至っております。
(2)東京都と東京工場敷地29,373.07㎡について土地賃貸借の更新契約(賃貸借期間 2016年11月18日から30年間)を締結しております。
(連結子会社)
㈱さわやかは、日本ケンタッキー・フライド・チキン㈱と、店舗毎に下記のサブ・ライセンス契約(フランチャイジー)を締結しております。
契約内容:フランチャイジー対価として、売上高に一定料率を乗じた金額の支払
契約期間:店舗認証契約(自 2019年12月1日 至 2024年11月30日までは期間5年)
当社グループにおける研究開発活動は、当社と㈱増田製粉所が行っております。㈱増田製粉所とは、両者のノウハウを共有する事でシナジー効果の最大化を図り、競争力のある製品・技術の開発に取組むことによって、当社グループ全体の事業拡大と安定した収益基盤の確保に努めております。
(製粉及び食品事業)
研究開発活動は当社の中央研究所が中心となり、プレミックス、小麦粉、新素材の製品開発及び用途開発を行っております。
当連結会計年度におきましても、人口の減少、少子高齢化、食品ロスの低減等により小麦粉需要が伸び悩む厳しい状況の中、安全安心をモットーとし、美味しさを追求した開発を行って参りました。また、新型コロナウイルス感染防止策として、リモート会議の積極的活用など適切な感染対策を講じ、開発活動を効率よく推し進めることが出来たと考えます。さらに、足元では資材価格が高騰しておりますが、その対応策についても引き続き検討を進めております。
主な研究開発活動は、次のとおりであります。
①惣菜やベーカリー製品を見据えた業務用プレミックス及び家庭用プレミックスの製品開発並びに用途開発
②ベーカリー製品、麺製品及び菓子製品を見据えた小麦粉の製品開発並びに用途開発
③ベーカリー製品を見据えた業務用冷凍生地等の開発並びに用途開発
④各種穀粉を使用した新素材開発並びに用途開発
⑤製品提案活動を通して、プレミックス、小麦粉及び新素材の拡販を支援
これらに対する当連結会計年度の中央研究所の主な研究開発活動結果は以下のとおりであります。
新型コロナウイルス感染拡大のなか、外出自粛並びに生活様式の変化によって生じた運動不足解消ニーズの高まりを受け、健康基軸製品の提案を積極的に行い、糖質制限製品、高タンパク製品が家庭用商品取扱い企業で採用されました。また、健康素材として注目を集めている全粒粉「インテグラーレ」やフスマを使用した「ドライブランサワー」、並びにライ麦製品についても大手製パンメーカーで採用されております。
さらに、SDGsの課題解決にも繋がる開発として、茹で時間を短縮した麺類や焼成時間を短縮したたい焼きの品質改良に継続的に取り組み、加えて電子レンジ調理に対応できる中華まんや冷蔵発酵法を活用したベーカリー製品等についても新たに提案を行い、現在拡販に努めております。
なお、アイテム毎の取組み、評価は以下のとおりであります。
惣菜及びスナック業務用プレミックスにおいては、新商品開発や改良を推し進めた結果、国内外の大手冷食メーカー、大手ファーストフード、コンビニエンスストア、量販店、及び外食企業等で採用に至り売上伸長に寄与いたしました。また、フライ油の価格高騰に対応したフライ調理を行わない製品開発にも取り組んでおります。
家庭用プレミックスにおいては、特殊包材を使用した電子レンジでの調理による簡便性も備えたミックス粉等を量販店に採用され評価を得ております。
ベーカリー業務用プレミックスにおいては、昨年に引き続き「インストアベーカリー向けミックス」が継続的に採用され、業績の向上に貢献しております。また、パン用小麦粉においては、当社独自の技術で粉砕した「ベルーガ」が、食味食感と色相の点で高く評価され、大手製パンメーカー等に採用されております。さらに、産地限定の国産小麦粉の製品においても、大手製パンメーカーやインストアベーカリーで採用にいたっております。
菓子用プレミックスにおけるコーヒーチェーン向けの採用や、菓子用小麦粉における大手製パンメーカー向け「特富士クィーン」の採用等、顧客ニーズに対応した製品の企画・提案にも注力いたしました。
中華麺用粉においては、当社代表ブランド「天壇」を、シリーズとして上市するブランド戦略を開始。永年ご愛顧頂いている「天壇」、前年度より発売開始のテイクアウト需要対応の茹で伸び防止効果を持たせた「天壇真」、当年度より発売開始のコロナ禍で人気の餃子皮に特化した「天壇鉑」。いずれもラーメンチェーン店や大手冷食メーカーで採用となっております。
なお、当連結会計年度の研究開発費は、