第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度の我が国経済は、政府による積極的な財政出動と日本銀行との協調によるデフレ脱却政策および経済成長戦略が実行されておりますが、個人消費の低迷や金融市場の動揺がみられ、また、中国経済の減速や世界的な地政学リスクへの懸念など、世界経済の成長に対する下振れリスクが増大する状況が続きました。
 食品業界においては、原材料価格の変動などによる製品価格の改定も発表されており、依然として厳しい経営環境が続いております。また、平成27年10月に大筋合意したTPP(環太平洋経済連携協定)は、当社グループを含む食品産業全体への影響が想定されることから、引き続き動向を注視してまいります。
 このような状況の中、当社グループは、2012年(平成24年)よりスタートした「中期経営計画12-16」が4年目に入り、6つの基本戦略「①基盤事業の持続的成長」「②新たな分野への挑戦」「③海外事業の強化」「④効率化の推進」「⑤グループ連携の強化」「⑥CSR経営の推進」の各種施策の推進に努めてまいりました。
 当連結会計年度においては、引き続き「①基盤事業の持続的成長」の基礎となる販売物量の拡大を推し進めるとともに、原材料価格等に見合った製品価格の適正化に努めてまいりました。
 研究開発においては、社内各所に分散していた「研究」「開発」「技術」の活動拠点を一か所に集約した「RD&Eセンター」(千葉県船橋市)の建設に着手いたしました。当社の強みである多様な穀物資源を生かした総合力をさらに強化するとともに、お客様とのコミュニケーションの場として、昭和産業グループならではのソリューションをご提供することを目指してまいります。 
 また、当社100%子会社であるグランソールベーカリー㈱が運営を行う、㈱セブン-イレブン・ジャパン向けの「冷凍パン生地工場」の建設にも着手いたしました。
 「④効率化の推進」においては、鹿島工場等生産部門を中心にローコストオペレーションを推進いたしました。
 一方、発送費の増加等により販売費及び一般管理費が、前年同期に比べ1,203百万円増加いたしました。
 これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、連結売上高は247,823百万円と前年同期に比べ2,711百万円(1.1%)の増収となりました。営業利益は7,951百万円と前年同期に比べ809百万円(11.3%)の増益、経常利益は8,977百万円と前年同期に比べ869百万円(10.7%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は5,941百万円と前年同期に比べ653百万円(12.4%)の増益となりました。

 

セグメントの状況

 

<製粉事業>
 製粉事業につきましては、マーケット分析力を生かした提案型営業の更なる強化を行ってまいりました。業務用小麦粉の販売数量につきましては、パン用及び麺用小麦粉の拡販を行ったことにより、前年同期を上回りました。業務用プレミックスの販売数量につきましても、加糖ミックスを中心に拡販を行ったことにより、前年同期を上回りました。ふすまの販売数量につきましても、前年同期を上回りました。販売価格につきましては、輸入小麦の政府売渡価格が平成27年4月に平均3.0%(税込価格)引き上げられ、同年10月には平均5.7%(税込価格)引き下げられたことを受け、小麦粉製品の価格改定を実施しました。
 これらの結果、製粉事業の売上高は67,000百万円と前年同期に比べ4,022百万円(6.4%)の増収、営業利益は2,956百万円と前年同期に比べ834百万円(39.3%)の増益となりました。

 

<油脂事業>
 油脂事業につきましては、多品種の食材を扱うシナジー効果を生かした提案型営業の強化等を行ってまいりました。業務用食用油の販売数量につきましては、機能性油脂の拡販を中心に、顧客ニーズを捉えた営業活動を展開したことにより、前年同期を上回りました。業務用食材の販売数量につきましては、中食市場、外食市場などに対し、それぞれのニーズやウォンツを捉えた営業活動を強化したことにより、前年同期を上回りました。業務用食用油及び食材類の販売価格につきましては、原料穀物価格の影響により、前年同期を上回りました。
 これらの結果、油脂事業の売上高は59,601百万円と前年同期に比べ378百万円(0.6%)の増収、営業利益は1,454百万円と前年同期に比べ585百万円(28.7%)の減益となりました。

 

 

<糖質事業>
 糖質事業につきましては、当社子会社である敷島スターチ㈱との販売統合効果を生かした拡販を行ってまいりました。糖化製品の販売数量につきましては、敷島スターチ㈱の持つ商流を活用した拡販などにより、前年同期を上回りました。でん粉類の販売数量につきましては、当社商流での糖化製品と組み合わせた提案型営業を進めましたが、前年同期を下回りました。販売価格につきましては、原料穀物価格の影響により、前年同期を下回りました。
 これらの結果、糖質事業の売上高は35,085百万円と前年同期に比べ212百万円(0.6%)の減収、営業利益は2,632百万円と前年同期に比べ466百万円(21.5%)の増益となりました。

 

<家庭用食品事業>
 家庭用食品事業につきましては、他事業と連携した組織営業の推進に努めてまいりました。家庭用食用油の販売数量につきましては、今期リニューアルしたプレミアムオイルが大きく伸長しましたが、サラダ油類は若干下回りました。家庭用プレミックスの販売数量につきましては、新製品効果等もあり、お好み焼き粉類は引き続き伸長しましたが、全体では若干下回りました。販売価格につきましては、その是正に努めましたが、原料穀物価格の影響をカバーできませんでした。
 これらの結果、家庭用食品事業の売上高は21,380百万円と前年同期に比べ141百万円(0.7%)の増収、営業損失は137百万円と前年同期に比べ130百万円(2122.7%)の減益となりました。

 

<飼料事業>
 飼料事業につきましては、主力ユーザーへの拡販による採卵鶏用飼料の増加と、PED(豚流行性下痢)からの回復及び新規拡販による養豚用飼料の増加により、配合飼料の販売数量は前年同期を上回りました。鶏卵の販売数量につきましては、前年同期を下回りました。配合飼料の販売価格につきましては、原料穀物価格の影響により、前年同期を下回りました。鶏卵の販売価格につきましては、鶏卵相場の影響により、前年同期を上回りました。
 これらの結果、飼料事業の売上高は59,694百万円と前年同期に比べ1,519百万円(2.5%)の減収、営業利益は481百万円と前年同期に比べ141百万円(41.8%)の増益となりました。

 

<倉庫事業>
 倉庫事業につきましては、貨物獲得競争が激化する中、商社や主要顧客との取り組みを強化し、より円滑な荷役体制の整備による貨物獲得機会の増加に努めましたが、売上高は前年同期を下回りました。
 これらの結果、倉庫事業の売上高は2,762百万円と前年同期に比べ151百万円(5.2%)の減収、営業利益は659百万円と前年同期に比べ79百万円(10.8%)の減益となりました。

 

<不動産事業>
 不動産事業につきましては、オフィス用賃貸ビルの賃料収入はほぼ前年同期並みとなりました。商業施設用ビルの賃料収入は前年にショーサンプラザ(埼玉県上尾市)のリニューアル工事に伴うテナントの一時閉店等がありましたが、これらが解消したことにより、前年同期を上回りました。
 これらの結果、不動産事業の売上高は1,978百万円と前年同期に比べ31百万円(1.6%)の増収、営業利益は1,133百万円と前年同期に比べ206百万円(22.2%)の増益となりました。

 

<その他>
 保険代理業、自動車等リース業、運輸業等をあわせたその他事業の売上高は320百万円と前年同期に比べ20百万円(6.8%)の増収、営業利益は59百万円と前年同期に比べ59百万円(49.9%)の減益となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益8,213百万円、減価償却費7,304百万円及びたな卸資産の減少等による資金の増加がありましたが、一方で法人税等1,973百万円の支払等があった結果、合計では13,036百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ764百万円(5.5%)収入が減少しました。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得で7,478百万円の資金を使用した結果、合計では8,428百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ694百万円(7.6%)支出が減少しました。
 財務活動によるキャッシュ・フローについては、これらで得たフリー・キャッシュ・フロー4,607百万円を原資として、借入金の返済や配当金1,438百万円の支払等を行った結果、4,443百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ289百万円(6.1%)支出が減少しました。
 以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は1,766百万円となり、前連結会計年度末に比べ163百万円(10.2%)の増加となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

製粉事業

60,429

3.8 %

油脂事業

48,159

△0.8 %

糖質事業

25,656

△3.8 %

家庭用食品事業

283

△7.8 %

飼料事業

29,837

△3.8 %

合計

164,367

△0.3 %

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 金額は製造原価によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。

3 当該内容は、製品ベースの生産実績によっております。なお、倉庫事業、不動産事業及びその他は生産活動を行っていないため、記載しておりません。

 

(2) 受注実績

当社グループは、受注生産を行っておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

製粉事業

67,000

6.4 %

油脂事業

59,601

0.6 %

糖質事業

35,085

△0.6 %

家庭用食品事業

21,380

0.7 %

飼料事業

59,694

△2.5 %

倉庫事業

2,762

△5.2 %

不動産事業

1,978

1.6 %

その他

320

6.8 %

合計

247,823

1.1 %

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 セグメント間取引については相殺消去しております。

3 総販売実績に対する主要な取引先の販売実績の割合が10%未満のため、記載を省略しております。

 

 

3 【対処すべき課題】

地球環境の気候変動や世界人口の増加による世界的な穀物不足、また、国内においては自由貿易の進展、少子高齢化による需要の減少など、今後も様々な対処すべき課題が想定されます。
 食品業界におきましては、今後も穀物原料相場や為替相場が不安定な状況が続くとみられ、また、消費増税などにより消費者の節約意識が強まることが予想される非常に厳しい環境にあります。
 このような情勢の中で、当社グループは、安心で高品質な価値ある製品の提供を柱とした企業の社会的責任を果たすために、「中期経営計画12-16」に掲げる課題の達成に向けて施策を推進しております。

「中期経営計画12-16」では、経営方針として、次の3つをキーワードに掲げております。

「誠実な行動」 :
 

社会に対して、お客様に対して、社内の仲間に対して、常に誠実な行動を心がけ、長く愛される企業グループとしての発展を目指します。

「力の結集」  :
 

昭和産業グループ全体の力を結集し、幅広い事業を展開するシナジーを発揮することで、企業価値の向上に努めます。

「明日への挑戦」:
 

未来に向けて、昭和産業グループの持つ潜在能力を掘り起こし、新たな製品、新たな市場を切り拓きます。

 

また、「中期経営計画12-16」の基本戦略としては、次の6つを課題としております。
  ①基盤事業の持続的成長 各事業の将来にわたる成長戦略を示し実行する。
  ②新たな分野への挑戦  技術研究開発の強化を図り、市場に新たな価値を提供する。
  ③海外事業の強化    将来の海外展開ビジョンを描き、その実現に向けた布石を打つ。
  ④効率化の推進     原料穀物高と世界経済不況に勝ち抜くコスト競争力をつける。
  ⑤グループ連携の強化  グループ全体の発展を目指した取り組みを強化する。
  ⑥CSR経営の推進   社会とのつながりを意識し、信頼を高める為の取り組みを推進する。
 『穀物ソリューション・カンパニー』として、これらの経営方針および基本戦略で掲げる課題の達成に取り組んでまいります。

 

(株式会社の支配に関する基本方針)

当社は株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下、「基本方針」といいます。)を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

(1) 基本方針の内容の概要

 当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えております。
 ただし、株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。
 そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えております。

 

(2) 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要

 当社は、穀物を原料とする食品素材を軸にした総合食品メーカーとして、これまで培ってきた小麦粉、植物油、糖化製品、パスタ、配合飼料などの各事業における技術やノウハウを最大限発揮していくことにより、「市場に価値を認められる、安全で安心できる食品を安定的に供給する」という社会的使命を果たしてまいります。
 当社グループは平成24年4月からの「中期経営計画12-16」を策定しております。経営方針に「誠実な行動」「力の結集」「明日への挑戦」を掲げ、6つの基本戦略「①基盤事業の持続的成長」「②新たな分野への挑戦」「③海外事業の強化」「④効率化の推進」「⑤グループ連携の強化」「⑥CSR経営の推進」の下、当社グループのさらなる発展に向けた施策を推進することで、常に市場を重視し、『穀物ソリューション・カンパニー』として、これらの経営方針および基本戦略で掲げる課題の達成に取り組んでまいります。

 

(3) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要

 当社取締役会は、当社株券等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保するために、平成26年6月27日開催の第113回定時株主総会のご承認に基づき、「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」を一部変更の上で継続導入しております(以下、継続後の対応策を「本プラン」といいます。)。

 本プランは、以下の通り、当社株券等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合には当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株券等の大規模買付行為を行おうとする者に対して、警告を行うものです。

 なお、本プランにおいては対抗措置の発動にあたって、当社取締役会の恣意的判断を排除するため、一定の場合に、株主意思の確認手続きとして、株主意思確認総会における株主投票、または書面投票のいずれかを選択し実施するとともに、株主の皆様に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしております。

 なお、当社は、現時点において当社株券等の大規模買付行為に係る提案を受けているわけではありません。 

 本プランの有効期間は、平成26年6月27日開催の第113回定時株主総会において承認が得られたため、平成29年6月開催予定の定時株主総会終結のときまでとなります。 

 ただし、係る有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランの変更または廃止の決議がなされた場合には、本プランは当該決議に従い、その時点で変更または廃止されるものといたします。また、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により本プランの廃止の決議がなされた場合には、本プランはその時点で廃止されるものといたします。

 当社取締役会は、会社法、金融商品取引法、その他の法令若しくは金融商品取引所規則の変更またはこれらの解釈・運用の変更、または税制、裁判例等の変更により形式的な変更が必要と判断した場合には、本プランを修正し、または変更する場合があります。

 当社は、本プランが廃止または本プランの内容について当社株主の皆様に実質的な影響を与えるような変更が行われた場合には、当該廃止または変更の事実及び(変更の場合には)変更内容その他当社取締役会が適切と認める事項について、情報開示を行います。
 

(4) 上記取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

 上記(2)の取組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための具体的方策として策定されたものであり、基本方針に沿うものであります。
 また、上記(3)の取組みは、以下の合理性を考慮して設計されているため、基本方針に沿うものであり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

①買収防衛策に関する指針の要件を全て充足していること

本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を全て充足し、企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえて設計されております。

 

②当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること

本プランは、当社株券等に対する大規模買付等がなされた際に、当該大規模買付等に応じるべきか否かを株主の皆様がご判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって継続導入されるものです。

 

 

③株主意思を重視するものであること

本プランは、買付者等が本プランに定められた手続きに従うことなく大規模買付等がなされた場合を除き、買付者等による大規模買付等に対する対抗措置の発動について株主の皆様のご意思を直接確認するものです。
 また、本プランは、第113回定時株主総会において、株主の皆様のご承認を得たうえで継続したものであり、その後の当社株主総会において本プランの変更または廃止の決議がなされた場合には、本プランも当該決議に従い変更または廃止されることになります。従いまして、本プランの継続導入及び廃止には、株主の皆様のご意思が十分反映される仕組みとなっております。

 

④合理的な客観的発動要件の設定

本プランは、合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しております。

 

⑤デッドハンド型若しくはスローハンド型買収防衛策ではないこと

本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができるものとされております。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。
 また、当社は期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価および財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
 

(1) 穀物原料調達

当社グループの主要営業品目の原料である小麦、大豆、菜種、トウモロコシなどは、主に海外から調達しております。そのため、原料コストは、穀物相場ならびに為替相場、さらにはそれらを運ぶ穀物輸送船賃の変動による影響を受けます。また、TPP(環太平洋経済連携協定)の大筋合意やその他の国際貿易交渉の進展によっては、大幅な影響が発生する可能性があります。小麦については、国の麦政策に基づく売渡制度により調達していることから、その管理手法に大幅な変更があった場合は、影響を受ける可能性があります。
 穀物相場の急激な変化は、当社グループの経営成績を大きく左右する可能性がありますが、その影響を最小限に抑えるべく原料価格に見合った適正な製品価格の改定や、コスト削減施策の実施などに努めております。
 

(2) 製品安全

近年、食品の安全性に対する消費者の意識が高まっております。また、法律や国からの指導、安全基準についても一段と厳しくなっております。当社グループは各種安全・安心対策への投資や、製品安全委員会の活動など組織面での対策も実施しておりますが、万一異物混入や香味異常などによる製品回収の事態が発生した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
 また、BSE(牛海綿状脳症)、口蹄疫、鳥インフルエンザなどの家畜伝染病の発生による配合飼料販売への影響などは、当社グループを含む飼料畜産業界全体の経営成績に影響を与える可能性があります。
 

(3) 大規模災害

当社グループは、生産拠点として各地に工場を有しております。これら工場設置地域においては、安全管理体制の確立や設備補強などの災害対策は講じておりますが、当社グループの想定以上の大規模災害が発生した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
 

(4) 情報管理

当社グループでは、コンピューターシステムの安定的な運用体制の整備、情報管理の徹底、コンピューターウィルス対策などを推進しておりますが、当社グループの予想を超えたウィルスや不正アクセスなどがあった場合、情報の漏洩やシステムトラブルによる費用等が発生する可能性があります。
 

(5) 資産運用

当社グループにおける退職給付費用及び退職給付債務の算定につきましては、割引率等数理計算上で設定される前提条件及び年金資産の時価や長期期待運用収益率に基づいているため、実際の結果が設定された前提条件などと異なる場合は、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、経済情勢の変化などにより、当社グループが株式を保有しております企業の倒産や株価低迷により損失を被る可能性があります。
 

(6) 世界規模での感染症拡大(パンデミック)

当社グループでは、新型ウィルスによる感染症が拡大した場合でも操業を維持するための体制整備を行っておりますが、当社グループの予想を超えた規模でのパンデミックが発生した場合に経営成績などに影響を受ける可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

その他の経営上の重要な契約は次のとおりです。

 

会社名

契約締結先

契約内容

契約締結年月日

有効期間

当社

鹿島飼料㈱

配合飼料委託加工製造契約

平成4年4月1日

平成6年3月31日まで、以降1年毎延長。
 但し、期間満了3ヶ月前までに書面による申出によって終了できる。

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループの研究開発は、基盤事業の持続的成長に貢献するために生産技術力、ユーザーコミュニケーション力のブラッシュアップに取り組むとともに、新製品開発や新たな分野への挑戦に繋がる創造的な新技術の開発、食の安全・安心を確保する技術の確立などを主眼に活動を展開しております。

研究開発機関としては、総合研究所、商品開発センター、飼料技術センターおよび関係会社の技術開発部門があり、連携して研究開発を行っております。また、研究開発力、事業化推進力などの強化に努めるため、大学や公的研究機関との連携のほか、他業種との交流を活発に行っております。

セグメントごとの研究開発活動は以下のとおりです。

 

<製粉事業>

製粉工程の効率化や品質安定化など製粉技術の向上に関する研究のほか、ベーカリー用や麺用の小麦粉製品、ベーカリー用プレミックス、天ぷら粉、冷凍パン生地、調理冷凍食品などの各種製品開発を行いました。主として食品加工メーカーやコンビニエンスストア向けに供給しております。一般ユーザー向けとしては、麺用小麦粉「王蘭」「麺清流」を新発売しました。

なお、製粉事業に係る研究開発費用は850百万円です。

 

<油脂事業>

油脂および大豆たん白製品の製造技術向上に関する研究や、様々な用途に合わせた機能で差別化した油脂製品の開発を行いました。業務用食材としての天ぷら粉、から揚げ粉の開発も行っており、一般ユーザー向けの天ぷら粉「快伝」を新発売しました。油脂製品との最適な利用方法の研究・提案を行って、当社グループのシナジー効果を活かすことに努めております。

なお、油脂事業に係る研究開発費用は152百万円です。

 

<糖質事業>

トウモロコシからコーンスターチを製造する工程の最適化研究や、優れた食品加工特性などの機能を有する食品素材として、デキストリンやオリゴ糖などの糖化製品をはじめとする新しい糖質の研究開発を行っております。このような機能性を有する糖化製品においては、お客様への提案に繋げる取り組みとして用途開発も進めております。また、各種飲料、菓子、乳製品など幅広い用途で、お客様のニーズに合わせた新製品を開発しました。

なお、糖質事業に係る研究開発費用は58百万円です。

 

<家庭用食品事業>

2015年秋に、「いろいろ粉もんつくれるてっぱん焼本舗」を新発売しました。また、今年で発売10周年を迎えるプレミアム商品「ケーキのようなホットケーキミックス」をリニューアルしました。

2016年春は、ホットケーキミックス市場に新たな価値を提案する「和ホットケーキミックス」と、「フライパンでつくれるピッツァミックス」を新発売しました。また、ロングセラー商品「お釜にポン」のデザインをリニューアルしました。

なお、家庭用食品事業に係る研究開発費用は123百万円です。

 

 

<飼料事業>

豚用では、多産系の母豚用として「イソマルマザー」、子豚用として「バイタルミルク」および「匠(たくみ)のミルク」、肥育豚用として「アクセラパワー肉豚」の計4銘柄を新発売しました。

鶏用では、暑熱期における採卵鶏の食下量減少を緩和する機能性原料の研究を行いました。

牛用では、肥育牛の発育促進効果のあるイソマルトオリゴ糖製品「ミネラルオリゴ」、育成牛用の新規銘柄として「育成じまんM」を新発売しました。

なお、飼料事業に係る研究開発費用は122百万円です。

 

(注)基礎的研究開発費662百万円についてはセグメント分類上全社費用として取り扱っております。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。

 

 当社グループは平成24年4月より「中期経営計画12-16」をスタートし、6つの基本戦略「①基盤事業の持続的成長」「②新たな分野への挑戦」「③海外事業の強化」「④効率化の推進」「⑤グループ連携の強化」「⑥CSR経営の推進」を掲げ、当社グループのさらなる発展に向けた施策を推進しております。

 

(1)財政状態の分析

当社グループは財政状態の健全化を図るべく、有利子負債の削減に向けて、高付加価値製品の拡売や製品販売価格の改定など収益性の向上を図るとともに、たな卸資産の圧縮に努めてまいりました。また、設備投資を充実させることにより、食の安全・安心や、機能性に優れた食品の提供、生産効率の向上を図ってまいりました。これらの結果、当連結会計年度の総資産は、157,941百万円と前連結会計年度に比べ2,836百万円の減少となりました。

 

流動資産は、69,605百万円と前連結会計年度に比べ2,005百万円の減少となりました。主な減少要因は、たな卸資産が在庫数量の減少などにより2,845百万円減少したことであります。

固定資産は、88,335百万円と前連結会計年度に比べ831百万円の減少となりました。主な減少要因は、投資有価証券が期末時価評価などにより1,184百万円減少したことであります。一方、主な増加要因は、有形固定資産が設備投資などにより287百万円増加したことであります。

 

負債は、86,340百万円と前連結会計年度に比べ5,257百万円減少しております。主な減少要因は、買掛債務が4,086百万円減少したこと、有利子負債が2,880百万円減少したことであります。

 

純資産は、71,600百万円と前連結会計年度に比べ2,420百万円増加しております。主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益5,941百万円の計上による増加であります。一方、主な減少要因は、期末配当金の支払による1,438百万円の減少、投資有価証券の期末時価評価に伴うその他有価証券評価差額金1,194百万円の減少であります。

 

これらの結果、自己資本比率は41.3%から43.6%となりました。

  

(2)経営成績の分析

「1 業績等の概要 (1)業績」をご参照下さい。 

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。