文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「開拓者精神を貫き、社会に貢献しよう」の社是のもと、北海道寒地農業の振興と国内甘味資源自給率確保の社会的使命を企業理念として掲げ、安全で高品質の砂糖の安定的供給を主たる目標に事業を遂行しております。
(2) 目標とする経営指標
当社は、長期的かつ安定的に事業を推進するため、財務体質の強化と経営基盤の拡大を図ることを重視し、資本に対する収益性の指標であるROE(自己資本利益率)の向上とキャッシュ・フローの充実に努めております。
(3) 対処すべき課題及び中長期的な経営戦略
砂糖業界におきましては、消費者の低甘味嗜好や安価な加糖調製品・異性化糖・高甘味度人工甘味料の増加などにより国内の砂糖消費量は減少傾向にあります。平成30年3月に農林水産省が公表した「砂糖及び異性化糖の需給見通し」は、平成29年10月から平成30年9月までの1年間の分蜜糖消費量を190万トンと見込み、前年同時期の消費見込から2万3千トン減少しております。
また、粗糖の国際相場は、ブラジルの生産量がやや減少見込みであるものの、インド、EU、中国、タイ等の生産上位国はいずれも増産見込みであり、生産量が消費量を上回る予想から下降傾向が続いており、販売環境は大変厳しい状況が続いております。
平成29年産の原料甜菜による製糖作業は、10月中旬より開始いたしました。昨年の北海道の天候は、春先には好天に恵まれ、甜菜の生育が順調に推移いたしましたが、5月下旬から6月は雨量が多く、7月上旬の猛暑や8月の寡照、9月の台風による降雨など不安定な時期もありました。しかし、気候は総じて冷涼に推移し、圃場は乾燥傾向となっていたことから、病害虫の被害が少なく、高品質な原料を確保することができ、製糖作業は順調に推移しました。
砂糖業界を取り巻く国際情勢に関しましては、TPPは平成29年1月に米国が離脱を表明し、発効の目途が立たなくなりましたが、米国を除く11ヶ国は新たな協定「TPP11」の早期発効を目指し、平成29年11月11日に大筋合意、平成30年3月8日には署名が行われ、早ければ年内に発効される状況になっております。
一方、日EUのEPAは、平成29年7月6日に大枠合意、同年12月8日に交渉妥結になりましたが、発効までにはまだ時間がかかる見通しです。政府はこれらのルールが発効しても糖価調整制度は維持されるとしており、対策としては加糖調製品から調整金を徴収することになっております。今後とも、これら貿易ルールによりどのような影響が発生するか情報分析を行い、必要な対策を検討してまいります。
当社グループといたしましては、砂糖をはじめ各製品において、引き続きコスト削減を徹底するとともに、適正価格での販売に努め、収益力の確保、経営基盤の安定化を図ってまいります。
また、品質管理を徹底し、安全性及び品質の更なる向上を図り、皆様に信頼される製品の提供に心がけてまいります。
当社グループといたしましては、厳しい企業環境に対処するため、競争力の強化を中長期的な重点課題として取り組んでおります。
〔品質競争力の強化〕
品質管理の徹底を図り、安全で高品質の製品を生産し、品質面での優位性を確保します。
〔コスト競争力の強化〕
原材料・需要品調達段階でのコスト削減、製造工程でのコスト削減、効率的投資による省エネ・合理化、流通体制の効率化等により、コスト削減を推し進めます。
〔営業競争力の強化〕
各営業所を通じたユーザーサポートを一層きめ細やかに展開し、競争力アップを図ります。また、ユーザーニーズの多様化、流通形態の変化などに対応できる態勢作りを進めます。
〔企業競争力の強化〕
長年の研究により培われたバイオ技術を具体化し、新規事業の開発と既存事業の裾野拡大を図ってまいります。
(会社の支配に関する基本方針)
当社は、「開拓者精神を貫き、社会に貢献しよう」の社是のもと、北海道寒地農業の振興と国内甘味資源自給率確保の社会的使命を企業理念として、主業のビート糖事業を中心に公益性の高い事業を営んでおります。
甜菜(ビート)は、北海道の畑作農業において欠くことのできない基幹作物の一つであり、ビート糖事業には原料生産者をはじめ多くのステークホルダーが存在しており、企業利潤追求の枠を超えて、長期的かつ安定的に事業を継続することが求められております。
ビート糖事業は、天候に大きく左右されることはもとより、WTO、EPA/FTAにおける農業交渉、さらにはTPP交渉参加問題の帰趨など、国際的な政策変動にも大きく影響を受ける状況となっており、今後予想される厳しい企業環境を見据え、財務体質の強化と事業基盤の拡大を図っていかなければなりません。
従いまして、当社は、当社の財務及び事業の決定を支配する者は、事業の社会性を考慮したうえ、様々なステークホルダーとの信頼関係を維持し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を、中長期的に確保・向上させる者でなければならないと考えております。
一方、利得権益獲得のみを追求して大量買付け行為を行う者、あるいは中長期的な経営方針に関する情報を充分提供せずに大量買付け行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適切ではないと考えます。
なお、「会社を支配する者の在り方」は、最終的には、当社の経営基本方針と大量買付け行為を行う者の経営方針を勘案のうえ、株主の皆様の判断により決定されるべきものと考えておりますので、現時点では具体的な買収防衛策は導入いたしません。
但し、株主の皆様が判断するに当たり、大量買付け行為を行う者が、必要な時間と充分な情報を提供しない場合などは、相当な対抗措置を講ずる必要がありますので、買収防衛策の導入について今後とも検討を続けてまいります。
当社グループは、売上高の約7割を砂糖事業が占めており、他の事業におきましても、ほとんどが砂糖事業に付随、又は関連する事業から成り立っております。
従いまして、自然災害や事故等の一般的な企業リスクの他、砂糖事業における以下のような特有のリスクが、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 農業政策の影響に関するもの
主力のビート糖部門は、国が策定する食料自給率の達成、北海道寒地農業の振興、砂糖の安定的な供給を使命として遂行されており、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」等、国の農業政策に大きく関わっております。
また、TPP11(環太平洋経済連携協定)、EPA(経済連携協定)、FTA(自由貿易協定)等の進展が、農業政策にも大きく反映される可能性が高く、砂糖事業の業績に影響が出ることが考えられます。
(2) 原料甜菜の生産状況に関するもの
ビート糖の原料である原料甜菜は、農産物のため、生産量、糖分、品質は天候に大きく左右され、その結果、工場の操業度等に影響を与え、ビート糖部門の収益は、大幅に変動する可能性があります。
(3) 輸入粗糖の価格変動に関するもの
精製糖の原料である輸入粗糖は、海外砂糖相場や為替相場の影響を受け、調達価格が大きく変動することがあります。また、精製糖の販売価格は、基本的には輸入粗糖の調達価格の変動に準じた動きをしておりますが、海外砂糖相場や、為替相場等の急激な変動を、適宜販売価格に反映できない場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境・人件費高騰を背景に、個人消費も緩やかに持ち直しており、企業収益も改善傾向で推移しております。
一方、海外環境ではアメリカやユーロ圏の景気が回復しておりますが、イギリスのEU離脱や国際情勢の緊迫化など不安定要素が増加しており、先行き不透明な状況が続いております。
砂糖業界におきましては、消費者の低甘味嗜好や、安価な輸入加糖調製品、異性化糖及び高甘味度人工甘味料の影響を受け砂糖消費量は減少傾向にあり、厳しい状況が依然として続いております。
当連結会計年度の売上高は、前期比1.3%増の58,895百万円となりましたが、経常利益は、砂糖事業の売上原価の増加により、前期比21.2%減の1,983百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比19.2%減の1,223百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
海外市況につきましては、ニューヨーク市場粗糖先物相場(当限)において1ポンド当たり期初16.54セントで始まり、6月にはインド、タイ、欧州等の砂糖生産量の増加見込や世界市場の3年ぶりの供給過剰見通しに加え、世界最大生産国ブラジルの順調なサトウキビ圧搾作業等を受け、12.55セントまで下落しました。その後、11月にはブラジルでの砂糖生産からエタノール生産への割合の高まりやレアル高の進行等から15.45セントまで上昇しましたが、インドの生産見込の引き上げ及び世界市場の供給過剰が次年度も続くとの見方も加わり、12.35セントで当期を終えました。
一方、国内市況につきましては、期初195~196円(東京精糖上白現物相場、キログラム当たり)で始まり、海外相場の変動を受け7月には6円下落し189~190円となり、そのまま当期を終えました。
ビート糖は、平成29年産糖の生産が増加し、売上高は前期を上回りましたが、増産となるビート糖は制度上一般向け販売とはならず、採算的に厳しい原料糖となるため、当期末在庫にかかるたな卸資産評価損を計上しております。
精糖は、業務用、家庭用小袋とも消費減退の影響により低調な荷動きとなり、販売量、売上高とも前期を下回りました。
砂糖セグメントの売上高は、39,945百万円(前期比1.2%減)となりましたが、国内砂糖市況の下落に伴う販売価格の低迷と、ビート糖のたな卸資産評価損の影響が大きく、476百万円のセグメント損失(前期は518百万円のセグメント利益)となりました。
イーストは、ほぼ前期並の売上高となりました。
オリゴ糖等機能性食品は、オリゴ糖等の販売量が増加し、売上高は前期を上回りました。
食品セグメントの売上高は、2,728百万円(前期比2.2%増)となりましたが、燃料費の高騰や新規設備投資に伴う償却費の増加等もあり、セグメント利益は107百万円(前期比61.7%減)となりました。
配合飼料は、販売量の増加と販売価格の上昇により、売上高は前期を上回りました。
ビートパルプは、生産量増と国産品への強い需要により販売量が増加し、売上高、利益とも前期を上回りました。
飼料セグメントの売上高は、8,977百万円(前期比9.2%増)となり、セグメント利益は664百万円(前期比392.1%増)となりました。
紙筒(移植栽培用育苗鉢)は、主にそ菜用の販売量の増加により、売上高は前期を上回りました。
農業機材は、そ菜用の移植機材・播種機材の販売の増加により、売上高は前期を上回りました。
農業資材セグメントの売上高は、4,324百万円(前期比4.3%増)となり、セグメント利益は352百万円(前期比17.0%増)となりました。
不動産事業は、新規物件もあり売上高は前期を上回りましたが、初期投資に掛かる費用の増加によりセグメント利益は前期を下回りました。
不動産セグメントの売上高は、1,428百万円(前期比5.7%増)となり、セグメント利益は823百万円(前期比3.5%減)となりました。
その他の事業は、原料甜菜増加に伴う、石油類の販売量の増加と、貨物輸送の増加等により売上高、利益とも増加しました。
その他の事業の売上高は、1,491百万円(前期比14.0%増)となり、セグメント利益は123百万円(前期比119.7%増)となりました。
②財政状態
当連結会計年度末の資産の合計は、前連結会計年度末に比べ159百万円増加し、99,106百万円となりました。
一方、負債の合計は、前連結会計年度末に比べ716百万円増加し、30,845百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ556百万円減少し、68,260百万円となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1,718百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ、3,817百万円の資金の減少となりました。
これは、主に仕入債務の増減額の増加により877百万円の資金の増加となったものの、たな卸資産の増加により2,550百万円、売上債権の増加により1,123百万円、未払消費税等の減少により424百万円、税金等調整前当期純利益の減少により408百万円の資金の減少となったことによるものであります。
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、87百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ、7,485百万円の資金の増加となりました。
これは、主に有形固定資産の取得による支出の増加により2,997百万円の資金の減少となったものの、有価証券の収支差により11,000百万円の資金の増加となったことによるものであります。
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、1,266百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ、1,998百万円の資金の増加となりました。
これは、主に短期借入金の返済による支出の減少により2,000百万円の資金の増加となったことによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ2,896百万円増加し、11,578百万円となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
砂糖 |
37,343 |
△1.7 |
|
食品 |
1,996 |
△1.9 |
|
飼料 |
8,980 |
11.5 |
|
農業資材 |
3,253 |
3.2 |
|
合計 |
51,574 |
0.7 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、期中の平均販売価格に生産数量を乗じて算出しております。
3 不動産事業の主な内容は、不動産賃貸等のため、記載しておりません。
4 その他の事業の主な内容は、輸送サービス等のため、記載しておりません。
5 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
一部受注生産を行っておりますが、受注生産高の売上高に占める割合の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
砂糖 |
39,945 |
△1.2 |
|
食品 |
2,728 |
2.2 |
|
飼料 |
8,977 |
9.2 |
|
農業資材 |
4,324 |
4.3 |
|
不動産 |
1,428 |
5.7 |
|
その他 |
1,491 |
14.0 |
|
合計 |
58,895 |
1.3 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
販売高(百万円) |
割合(%) |
販売高(百万円) |
割合(%) |
|
|
㈱明治フードマテリア |
27,860 |
47.9 |
26,893 |
45.7 |
|
三菱商事㈱ |
6,863 |
11.8 |
7,022 |
11.9 |
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、前期比1.3%増の58,895百万円となりました。
砂糖事業においてビート糖・精糖の販売数量減少により減収となったものの、飼料事業等で売上高が増加した結果、増収となりました。
売上原価については、ビート糖のたな卸資産評価損計上が大きく、前期を上回りました。
販売費及び一般管理費は、主にビート糖の販売数量減少に伴う運送費の減少により前期を下回り、結果、営業利益については、前期比27.3%減の1,584百万円となりました。
営業外収益は受取配当金の増加により前期を上回り、営業外費用はほぼ前期並となった結果、経常利益については、前期比21.2%減の1,983百万円となりました。
特別損失では、固定資産処分損のほか、書店店舗解体に伴う減損損失及び投資有価証券評価損を計上しております。
セグメント別の経営成績の分析は「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
各セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、砂糖事業が67.8%、食品事業が4.6%、飼料事業が15.3%、農業資材事業が7.4%、不動産事業が2.4%、その他の事業が2.5%であります。
②財政状態の分析
当連結会計年度末の資産の合計は99,106百万円で、前連結会計年度末に比べ159百万円の増加となりました。このうち流動資産は46,663百万円となり、原料甜菜の収量増加に伴いたな卸資産が増加したものの、主に有価証券の減少により、前連結会計年度末に比べ1,207百万円の減少となりました。また、固定資産は52,442百万円となり、投資有価証券の時価が下落したものの、主に土地の取得及び設備投資に伴う設備等の増加により、前連結会計年度末に比べ1,367百万円の増加となりました。
一方、負債の合計は30,845百万円で、繰延税金負債及び未払法人税等が減少したものの、主に短期借入金の増加により、前連結会計年度末に比べ716百万円の増加となりました。
純資産は68,260百万円で、主にその他有価証券評価差額金の減少により、前連結会計年度末に比べ556百万円の減少となりました。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。
|
|
平成28年 3月期 |
平成29年 3月期 |
平成30年 3月期 |
|
自己資本比率(%) |
69.2 |
69.5 |
68.9 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
28.0 |
33.8 |
33.5 |
|
債務償還年数(年) |
2.6 |
2.1 |
8.0 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
50.2 |
63.9 |
22.6 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1 各指標は、いずれも連結ベースの財務指標数値により算出しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
5 利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当社グループにおける主な資金需要は、当社グループが事業を行っていく上で必要となる運転資金及び設備資金であります。
運転資金等の資金需要に対しては、主として営業活動によるキャッシュ・フローと金融機関からの借入により資金を調達しております。なお、設備の新設・更新については自己資金によっております。
また当社及び子会社の余剰資金を、当社グループ内で融通し合うことにより資金の効率化を図り、グループ外部への資金流出を抑えております。
資金の運用については、比較的安全な譲渡性預金で運用しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は11,578百万円であります。将来発生し得る資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び手元資金により、充当が可能であると判断しております。
財政政策につきましては、当社グループは主業のビート糖事業を中心に公益性の高い事業を営んでおり、長期的かつ安定的な事業継続が求められるため、財務体質の強化と経営基盤の拡大を図ることを重視しております。また内部留保の充実を図る一方、株主への適切な利益還元につきましても経営上の重要な政策と位置付けております。
内部留保金につきましては、将来にわたる企業体質の改善及び事業の拡大に備え、設備の新設・更新等の資金需要に有効に活用してまいります。
④経営成績に重要な影響を与える要因と今後の方針について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「対処すべき課題」および「事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループの売上高の約7割を砂糖事業が占め、他の事業におきましてもほとんどが砂糖事業に付随または関連する事業から成り立っていることから、国の農業政策や砂糖業界を取り巻く国際情勢、原料甜菜の生産状況など砂糖事業に特有のリスクが、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
砂糖業界におきましては、消費者の低甘味嗜好や安価な輸入加糖調製品等の増加により、国内の砂糖消費量は減少傾向にあり、また砂糖の主要生産国における増産見通し等を受けた世界的な供給過剰観測から、粗糖の国際相場が下降傾向にあるなど、大変厳しい状況が続いております。
当社の主業であるビート糖事業は、国の農業政策のみならず、TPP11、EPA等の進展など、国際的な政策変動にも大きく影響を受ける可能性がありますので、これらの貿易ルールによりどのような影響が発生するか情報分析を行い、必要な対策を検討してまいります。
砂糖業界を取り巻く環境は大変厳しい状況にありますが、砂糖をはじめ各製品において、引き続きコスト削減を徹底するとともに、適正価格での販売に努め、収益力の確保、経営基盤の安定化を図ってまいります。
該当事項はありません。
当社は、主業である甜菜糖業の基盤強化と新規事業の開発、副業部門の拡大拡充を図るために、総合研究所(北海道帯広市)並びに農技開発課(北海道芽室町)を設け、甜菜と製糖技術を中心とした基礎研究のほか、各種の応用研究、開発研究に積極的に取り組んでおります。
当連結会計年度における研究開発費の総額は550百万円であります。
セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
甜菜関連では、主として耐病性品種の育成や、紙筒栽培用育苗培地を用いた栽培技術等の研究開発に取り組んでおります。また、継続して基礎的な製糖技術の研究も進めております。
当連結会計年度における研究開発費の金額は298百万円であります。
甜菜副産物関連では、オリゴ糖やベタイン、ビートファイバー、ビートセラミドなど当社製品に関して、付加価値を高めるべく利活用研究に継続的に取り組んでおります。
イースト関連では、主としてパン用新菌株の開発を進めると共に、清酒用をはじめとした醸造用途向け乾燥酵母や乳酸菌等の微生物を活用した製パン用副資材の商品化開発を進めております。
その他、アグリバイオ研究の一環として、農産副産物を原料とする各種バイオ関連素材や機能性素材の研究開発にも取り組んでおります。
当連結会計年度における研究開発費の金額は99百万円であります。
飼料関連では、製糖副産物や社内原料を有効利用し、家畜の生産性向上や健康改善に有用な、機能性の高い飼料の開発を主体に取り組んでおります。また、ユーザーに対する技術サポートの観点から、飼料設計などのシステム開発と粗飼料分析を行っております。
当連結会計年度における研究開発費の金額は87百万円であります。
農業資材関連では、そ菜や花卉、甜菜など各種作物に利用可能な紙筒移植システムの普及を目的に、土詰播種機や移植機等の関連機器類の開発を行っております。また、紙筒や紙筒製造装置、紙筒移植用苗の栽培に不可欠な培土や下敷紙の開発、改良も進めております。
当連結会計年度における研究開発費の金額は65百万円であります。