第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度のわが国経済は、政府や日本銀行による経済政策・金融政策を背景に、雇用・所得環境に改善が見られ、緩やかな回復基調となりましたが、中国を始めとするアジア新興国等の景気減速や、英国の欧州連合(EU)離脱問題、11月以降の米国政権交代の影響を受けた為替・株式市場の変動など世界経済の不確実性が一段と強まっていることを背景に、先行き不透明な状況で推移いたしました。また、個人消費につきましては、一部持ち直しの兆しが見られたものの、本格的な回復には至らず、依然として力強さを欠く動きとなりました。

 このような状況の中、当社グループは昨年4月より第6次中期経営計画「Mitsui Sugar Revolution Phase3 (三井製糖2022への道) 」(2016年4月~2018年3月)をスタートさせ、初年度計画の新たな施策の実行に鋭意取り組んでまいりました結果、各セグメントの概況は以下の通りとなりました。

 

砂糖事業

 海外粗糖相場につきましては、期初は15セント半ばでスタートしたのち、世界的な需給逼迫見通しを受けて上昇を続け、6月に20セントを越え、投機資金の流入も重なって10月には23セント台まで高騰いたしました。その後、一時18セントを割り込んだものの、インドの減産観測もあり再び20~21セント台へ持ち直す展開となりました。しかし、2月半ば頃から砂糖需給の改善見通しが伝えられると相場は一気に急落し、3月半ばには18セントを割り込み、16セント後半で期末を迎えました。以上のような相場動向の中、当社では慎重な原料糖調達に努めてまいりましたが、前期比では原料費が大幅に増加いたしました。一方、国内市中相場につきましては、187~188円で始まり、粗糖価格の高騰を受けて195~196円まで上昇して期末を迎えました。

 生産面では、省エネルギー活動や原単位等の改善に努めたほか、原油相場の低位推移を背景としたガスの調達コスト低下もあり、前期比で製造変動費が減少いたしました。

 販売面では、飲料ユーザー向けの堅調な推移などから業務用はほぼ前年並みを維持しましたが、出荷価格上昇に伴って家庭用製品が伸び悩み、全体の販売量は前期を下回りました。

 当期のプロモーション活動としては、引き続きスプーンブランドの浸透を図り、砂糖の正しい知識・活用方法を広めるため、料理研究家による料理教室の主催や、雑誌特集記事の掲載などを実施したほか、世界無形文化遺産として世界から注目を集める「和食」に欠かせない砂糖の魅力をPRし、当社製品の需要喚起に努めてまいりました。

 一方、連結子会社につきましては、生和糖業㈱において販売量の増加・販売価格の上昇があったほか、北海道糖業㈱や㈱平野屋の貢献もあり、前期比で増益となりました。

 以上の結果、売上高は86,295百万円(前連結会計年度比0.9%増)、営業利益は3,910百万円(同6.9%減)となりました。

 

期中の砂糖市況

 国内市中相場(日本経済新聞掲載、東京上白大袋1㎏当たり)

  始値 187円~188円 高値 195円~196円 安値 187円~188円 終値 195円~196円

 海外粗糖相場(ニューヨーク砂糖当限、1ポンド当たり)

  始値 15.40セント 高値 23.90セント 安値 14.00セント 終値 16.76セント

 

フードサイエンス事業

 フードサイエンス事業につきましては、全体的にやや低調な動きとなりましたが、パラチノース、パラチニットの利益率が改善され、営業利益は前期を上回りました。また、パラチノースにつきましては、ゆっくり消化吸収され血糖値の変化が緩やかになる特性をPRするため、メディアを通じた認知度向上や賛同企業との共同開発などに、スローカロリープロジェクトとして引き続き取り組んでまいりました。

 一方、連結子会社につきましては、㈱タイショーテクノス、ニュートリー㈱ともに販売が好調に推移したものの、事業拡大に伴う人員採用等の先行投資などから、前期比で減益となりました。

 以上の結果、売上高は15,185百万円(前連結会計年度比4.3%増)、営業利益は568百万円(同2.1%減)となりました。

 

不動産事業

不動産事業につきましては、岡山市で新規に物流センターの賃貸ならびにメガソーラー発電を開始したことで、売上高、営業利益ともに前期を上回り、売上高は1,697百万円(前連結会計年度比26.9%増)、営業利益は736百万円(同4.0%増)となりました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は103,177百万円(前連結会計年度比1.8%増)、営業利益は5,215百万円(同5.0%減)となりました。営業外損益においては、受取ロイヤリティーとして7,505百万円を計上しましたが、干ばつによるさとうきび減産の影響を受けたタイ国関連会社の業績悪化を主因として持分法による投資利益が減少したことなどから、経常利益は12,494百万円(同2.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,482百万円(同1.3%減)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動で13,065百万円増加した一方で、投資活動と財務活動で12,043百万円減少したことにより、前連結会計年度末に対して1,021百万円増加し、18,566百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は13,065百万円(前連結会計年度は資金の増加13,946百万円)となりました。
 これは主に税金等調整前当期純利益12,405百万円、減価償却費4,179百万円等による資金の増加があった一方で、法人税等の支払4,868百万円等による資金の減少があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金の減少は7,572百万円(前連結会計年度は資金の減少11,026百万円)となりました。
  これは主に工場設備等に係る有形固定資産の取得による支出6,947百万円等による資金の減少があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金の減少は4,471百万円(前連結会計年度は資金の減少1,545百万円)となりました。

 これは主に借入金の純減少2,300百万円、配当金の支払1,996百万円等による資金の減少があったことによるものであります。

 

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

砂糖事業(百万円)

73,776

92.7

フードサイエンス事業(百万円)

7,413

103.3

合計(百万円)

81,190

93.6

  (注)1.金額は販売価格によっております。

 2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

砂糖事業(百万円)

6,108

105.5

フードサイエンス事業(百万円)

4,190

103.0

合計(百万円)

10,298

104.5

   (注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)受注状況

 当社グループ(当社及び連結子会社以下同じ)は原則として見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

(4)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

砂糖事業(百万円)

86,295

100.9

フードサイエンス事業(百万円)

15,185

104.3

不動産事業(百万円)

1,697

126.9

合計(百万円)

103,177

101.8

  (注)1.セグメント間の取引につきましては相殺消去しております。

 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

三井物産㈱

52,240

51.5

53,013

51.4

双日㈱

11,256

11.1

11,216

10.9

 3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、企業理念である「三井製糖は、安心・信頼・天然の食品素材を誠実に提供し、豊かなくらしに貢献します」を実践し、継続的に企業価値の向上を実現することで全てのステークホルダーにご満足いただくことを経営の基本方針としております。また、重要情報の早期開示やIR活動等を通じて企業活動に関する積極的な情報開示に努め、透明性の高い経営を目指すと共に地球環境に配慮した企業活動を行い、社会からの信頼に応え得る企業グループ、スプーンブランドを目指します。

 

(2)経営環境

 当社グループは砂糖事業が売上の80%以上を占めており、少子高齢化や今後の人口減少などによる国内砂糖需要の漸減傾向のほか、農業政策の動向や、TPP(環太平洋経済連携協定)の帰趨、新たなEPA(経済連携協定)の動勢などが、事業環境に影響を及ぼすものと認識しております。

 

(3)経営戦略等

国内砂糖事業を基盤とした競争力の維持・強化に加え、グローバル展開や成長分野への事業領域拡大などによる収益構造改革の推進を中長期的な経営戦略と位置付けております。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 継続的に企業価値を高めていくため、ROE(自己資本当期純利益率)8~10%を経営指標として、成長分野への経営資源の投入を進めながら収益力の強化を図ってまいります。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題等

①対処方針

 当社グループは、上記の経営戦略に基づき、具体的な推進計画として、第6次中期経営計画Mitsui Sugar Revolution Phase3(三井製糖 2022への道)(2016年4月~2018年3月)を策定し、鋭意取組みを進めております。引き続き、2022年を到達点として、事業拡大へ「挑む分野」、事業基盤を確固たるものとする「固める分野」、そして両分野を実行するために「支える分野」を見極め、5つの重要施策 ①グローバル展開(中国・タイ) ②フードサイエンス事業 ③Incubationから新たな柱へ ④J-Sugar2022(国内砂糖) ⑤人材・組織強化 を掲げ、目標の実現に向けてスピード感を持って施策の実行を図ってまいります。また、上記を早期に達成できるよう組織体制も変更し、権限と機能を集中して実行いたします。

グローバル展開におきましては、三井製糖グループとしてアジアでのプレゼンス向上を目指し、積極的な市場開拓や関係会社との協業に加えて現地企業との提携も視野に入れ、同地域での事業化を目指してまいります。また、フードサイエンス事業では、当社と連結子会社の㈱タイショーテクノス、ニュートリー㈱及び北海道糖業㈱で連結シナジー効果を追求していくとともに、事業領域の拡大も積極的に進めてまいります。スローカロリーをコンセプトに販促活動を続けているパラチノース分野では、賛同企業とのコラボレーションや新商品開発などに積極的に取り組み、消費者への効果的な訴求や潜在ニーズの開拓を図ってまいります。研究部門では、2017年1月に東レ㈱と合弁会社を設立し、バガス(さとうきびの搾汁後に残る固形物)からポリフェノールなどの有価物を製造する技術実証に取り組んでおり、今後もさとうきび周辺の知見を極めて新たな事業開発へ繋げてまいります。国内砂糖事業では、全体最適の視点で3工場を効率的・効果的に活用し、一層のコスト低減と収益力の強化に努めてまいります。

これらの活動の原動力となる人材の育成につきましては最重要課題と捉え、研修制度の充実や適切なジョブ・ローテーションなどを通じ、全社員を対象として着実に強化を図ってまいります。また、社員が安全かつ健康的に働ける環境の構築が企業活動の大前提であることを改めて強く認識し、労働安全体制の強化や働き方改革の推進に尽力してまいります。

昨今ではコーポレート・ガバナンスに対する社会的要請が強まっており、当社グループにおきましても、取締役会の開催回数増や社外役員への事前説明の充実、グループ会社管理体制の見直しなどを通じて、透明性や公正性の高い経営を今まで以上に推進してまいります。

 

②具体的取組状況

砂糖事業

国内需要に一時的な持ち直しの動きが見られたものの、中長期的な漸減傾向に変わりはなく、引き続き厳しい事業環境にあります。

このような状況の中、精製糖事業では国内3工場の生産や在庫量を一元管理するシステムを効果的に運用することで、最適な生販体制を追求し、収益性の更なる向上に繋げてまいります。

販売面では、多様化する消費者ニーズに応えていくため、新商品の開発や既存商品のリニューアルを積極的に行い、市場への新たな価値提供を目指してまいります。

生産面では、当期に取得した労働安全衛生マネジメントシステム(OHSAS18001)の運用を通じ、操業の安全性・安定性を一層強化していくほか、引き続き高いレベルの品質・コスト管理体制を追求してまいります。

また、国内では北海道糖業㈱など連結子会社各社との生産・販売・物流の各分野で協業を推進し、連結シナジーを高めてまいります。

海外ではタイ国関連会社(クムパワピーシュガー㈱、カセットポンシュガー㈱)やコンブリシュガー㈱との戦略的な取組みを進めるほか、バンコク及び上海駐在員事務所の積極的な活動と、新たな事業化の具体的推進を通じ、国内外で盤石な砂糖事業基盤を築くよう努めてまいります。

また、当社グループ全体での品質保証体制を推進し、安全・安心な食の提供に努めてまいります。

 

フードサイエンス事業

既存各分野における収益の維持・改善に加え、新規分野への販路開拓やM&Aの活用などを通じて事業領域の拡大を図り、当社グループ全体として砂糖事業に次ぐ柱となるよう努めてまいります。

パラチノース分野では、ゆっくり消化吸収される特性とその効果を消費者へさらに訴求すべく、認知度の向上や高齢者向け商品の開発など市場の開拓・拡大を図ってまいります。さとうきび抽出物分野では、食品呈味改良用途や消臭用途について、国内のみならず海外でも拡販を目指し、積極的な販促活動を行ってまいります。

連結子会社の㈱タイショーテクノスでは、食品添加物分野を中心に収益基盤の強化を図り、ニュートリー㈱では、生産能力を従来の3倍に増強した設備を本格的に活用し、今後も需要拡大が見込まれる医療・介護食分野においてプレゼンスを高めてまいります。また、2017年4月1日付で㈱三和化学研究所から譲り受けたニュートリション事業を早期に一体化させ、事業基盤の強化に繋げてまいります。

 

不動産事業

 引き続き所有不動産の活用による安定的なキャッシュ・フロー創出に努めるとともに、遊休土地を利用した新規開発案件を推進することにより、資産効率を一層高め、収益力の強化を図ってまいります。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの事業及びその他を遂行する上でのリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を以下に記載します。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

①食の安全性に関する事項

  当社グループは、安心安全な製品を安定的に供給するための生産・品質管理体制を整備し、万全の体制で臨んでおります。しかし、品質上の重大な問題等が発生した場合、管理体制の強化や対策のための費用の発生を含め、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

②農業政策等の事業環境に関する事項

  当社グループは、砂糖事業が売上高の80%以上を占めており、当該事業を取り巻く環境の変化が当社グループの業績に影響を及ぼし易い構造になっております。砂糖事業は、政府の農業政策と「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」等の法令の中で事業を行っており、政府の農業政策の変更、TPP(環太平洋経済連携協定)の動向やEPA(経済連携協定)・FTA(自由貿易協定)の進捗により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③原料仕入価格並びに製品の販売価格の変動に関する事項

  当社グループは、主力である砂糖事業において、原料である粗糖が相場商品であり市況が大きく変動する場合があります。また製品価格も競争や市場環境等により変動する場合があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④災害等に関する事項

  当社グループは国内外各地にて事業活動を行っておりますが、地震等の大規模自然災害等の予想を超える事態が発生し、製品生産や物流機能への支障が長期間にわたった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑤知的財産権に関する事項

  当社グループは、FTY720(多発性硬化症治療薬)の基本特許に基づく受取ロイヤリティーの経常利益に占める割合が高く、当該事業を取り巻く環境の変化が当社グループの業績に影響を及ぼし易い構造になっております。FTY720と競合する医薬品の国内外における承認及び販売により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 当連結会計年度において、新たに締結した経営上の重要な契約等はありません。

 なお、過年度に締結した契約で、引き続き金額的重要度の高い契約は、次の通りであります。

会社名

相手先

国名

契約の内容

契約期間

三井製糖㈱

(当社)

田辺三菱製薬㈱

日本

ノバルティスファーマ㈱からの

知的財産権実施料に関する契約

平成21年6月1日から

対象特許の存続期間満了日まで

 

6【研究開発活動】

 当社グループの研究開発活動につきましては、砂糖事業、フードサイエンス事業を中心とする当社事業の更なる拡大発展とこれら事業を核とする「さとうきび総合企業」を目指した新規領域への展開を引き続き実施いたしました。なお、当連結会計年度にかかる研究開発費用の総額は1,022百万円であります。

主な内容は、以下の通りであります。

 

砂糖事業

砂糖事業に関する研究開発活動としては、加工糖、甘蔗糖、てん菜糖の連結子会社・関連会社を活用した砂糖新商品開発とその用途開発に取組んでおります。また、北海道糖業㈱においては、てん菜の生産性向上を目的として農事技術の試験研究を、タイ国製糖事業関連ではタイ東北部でさとうきび栽培改善試験や農業機械改良に関する共同研究を行っております。

 

フードサイエンス事業

当社フードサイエンス事業に関する研究開発活動は主に「パラチノース」と「さとうきび抽出物」に関する取組みを行っております。

「パラチノース」は、血糖値上昇抑制等の効果を有しており、生活習慣病予防の有望な素材と位置付け、研究開発及びパブリシティー活動を積極的に推進しております。特にスポーツ分野への応用など販路拡大の取組みにより、採用が進んでおります。また、パラチノースの認知度向上を目的にメディアなどを通じたPR活動を行いテレビや新聞で広く報道されました。

「さとうきび抽出物」に関しては、呈味改善、環境消臭、飼料、黒糖香気用途の各製品の用途開発や機能性研究を進めております。新規領域では、免疫調節、抗ストレス等に着目した機能性開発を産学共同で取組んでおります。また、さとうきび抽出物の新機能探索として抗糖化、抗炎症、抗菌等の試験を実施しております。この結果、動物試験レベルでの抗糖化作用が確認されました。

連結子会社の㈱タイショーテクノスにおいては食品添加物、色素、除菌剤・防腐剤について、ニュートリー㈱においては栄養療法食品・嚥下障害対応食品についてそれぞれ製剤開発・商品開発に取組んでおります。また、グループ各社の研究開発連携を進めており、各社製品を活用した商品開発を進めております。

 

その他

新たな事業領域に向けた研究開発活動では、バガス(さとうきびの搾汁後に残る固形物)の高度利用に取組んでおります。環境省委託事業として東レ㈱と共同実施したバガス原料のエタノール発酵技術開発では、バガスからオリゴ糖やポリフェノールを製造する技術を確立の上、整腸効果(プレバイオティック効果)を確認し、委託事業を完了いたしました。また、タイ国におけるバガス原料セルロース糖製造事業がNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)委託事業に採択され、東レ㈱、三井物産㈱と共同で取り組みを開始し、技術実証を通じた事業化検討のため東レ㈱と合弁でCellulosic Biomass Technology Co.,Ltd.を設立いたしました。さとうきびの裁培から製糖副産物利用や周辺領域への展開について検討を進めております。また、これまで蓄積してきた特許、ノウハウ等知的財産権としてその有効利用を図っております。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針及び見積り

  当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な判断に基づき、会計上の見積りを行っております。詳細につきましては、「第5 [経理の状況] 1 [連結財務諸表等] (1)[連結財務諸表] [注記事項] 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

(2)財政状態

  当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比1,048百万円増加し121,549百万円となりました。連結貸借対照表の主要項目ごとの主な増減要因等は、次の通りであります。
①流動資産
  流動資産は、前連結会計年度末比1,382百万円減少し50,207百万円となりました。これは主として、現金及び預金の増加1,471百万円等があった一方で、商品及び製品の減少2,172百万円、原材料及び貯蔵品の減少1,396百万円等があったことによるものであります。
②固定資産
  固定資産は、前連結会計年度末比2,430百万円増加し71,341百万円となりました。これは主として、リース投資資産の増加5,880百万円があった一方で、有形固定資産の減少3,291百万円等があったことによるものであります。
③負債
  負債は、前連結会計年度末比5,233百万円減少し37,866百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金の減少2,126百万円、借入金の減少2,300百万円、未払法人税等の減少1,044百万円等があったことによるものであります。
④純資産
  純資産は、前連結会計年度末比6,281百万円増加し83,682百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益7,482百万円、剰余金の配当2,002百万円等があったことによるものであります。

(3)経営成績

  当連結会計年度における経営成績の概要につきましては、「第2[事業の状況]1[業績等の概要](1)業績」に記載しております。なお、連結損益計算書の主要項目ごとの主な増減要因等は、次の通りであります。
①売上高
  売上高は、前連結会計年度比1,798百万円増加し103,177百万円となりました。これは主として、砂糖事業の売上高の増加807百万円、フードサイエンス事業の売上高の増加630百万円等があったことによるものであります。
②営業利益
  営業利益は、前連結会計年度比274百万円減少し5,215百万円となりました。これは主として、砂糖事業における原料費の増加等によるものであります。
③経常利益
  経常利益は、前連結会計年度比301百万円減少し12,494百万円となりました。これは主として、受取ロイヤリティーの増加99百万円等があった一方で、営業利益の減少274百万円、持分法による投資利益の減少249百万円等によるものであります。

④親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度は特別損失の減少等を主因として、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比33百万円増加し12,405百万円となりました。
  法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額及び非支配株主に帰属する当期純利益を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比98百万円減少し7,482百万円となりました。

 

  (4)キャッシュ・フロー

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2[事業の状況]1[業績等の概要]」に記載しております。