第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、中国をはじめとする新興国経済の減速など国際情勢の影響により、輸出の弱含み、個人消費の回復遅れなどがみられたものの、良好な企業収益を背景とした雇用・所得環境の改善など、景気は総じて緩やかな回復基調で推移いたしました。

 しかしながら、精糖業界においては、依然として加糖調製品、異性化糖及び他の甘味料の浸食などにより、厳しい事業環境が続いております。

 この様な経済環境の中で当社グループは、品質管理の徹底を図り、顧客満足度を高め、主力製品である砂糖では製品の安定供給に取り組んでまいりました。また、機能性食品では高付加価値提案型の販売活動に取り組んでまいりました。

 以上の結果、当連結会計年度の当社グループの業績は、売上高19,312百万円(前年同期比1.4%増)、営業利益959百万円(同48.5%増)、経常利益958百万円(同10.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は623百万円(同9.7%増)の増収増益となりました。

 セグメントの業績は次のとおりであります。

①精糖

 精糖事業につきましては、売上高11,970百万円(前年同期比2.9%減)、営業利益1,275百万円(同26.3%増)の減収増益となりました。

 海外原糖市況は期初ニューヨーク先物市場12.00セント(1ポンド当たり)で始まり、その後、生産国の増産に伴う供給過剰感と生産国の通貨安が進み、およそ7年ぶりに最安値10.13セントまで下落しました。その後、砂糖の供給量が消費量を下回るとの見通しと主要生産国であるブラジルでの長雨による収穫の遅れから相場は反転し16.75セントの当期最高値を付けた後、15.35セントにて期末を迎えました。

 一方、国内製品市況は期初東京現物相場186円(上白大袋1キログラム当たり)で始まり、海外原糖相場の下落により10月に製品出荷価格を2円引き下げたものの、2月には一転して海外原糖相場の上昇により4円の引き上げを行い、188円で期末を迎えました。

 製品の荷動きについては新規清涼飲料向けは増えたものの、夏場の天候不順や秋口から年末にかけた低調な荷動きから菓子類、糖化製品、乳飲料向けが減少し、液糖や上白糖を中心に前年同期を下回る販売数量となりました。

 しかしながら、販売数量は減少したものの、効率的な原料調達や生産コストの抑制に努めたことから営業利益は増益となりました。

②機能性素材

 機能性素材事業につきましては、売上高6,741百万円(前年同期比10.2%増)、営業損失154百万円(前年同期 営業損失207百万円)の増収増益となりました。

 機能性食品素材「イヌリン」は、タイの連結子会社Fuji Nihon Thai Inulin Co.,Ltd.(以下、FTI社)からの本格輸入を開始し、既存・新規ユーザーの拡販を図ったものの、大手ユーザー向けが伸び悩んだ結果、販売数量は前年同期を若干下回り、減収となりました。利益面では前年に続き、FTI社製品の品質安定化に時間を要したことで減益となりました。

 切花活力剤「キープ・フラワー」は、花卉業界全体が低迷する中、新製品「水揚促進剤 ハイ・スピード」の本格販売開始、既存製品のパッケージをリニューアルするなど販促活動を行った結果、増収増益をとなりました。

 連結子会社ユニテックフーズ㈱におきましては、ゼラチンを中心とした天然添加物素材で積極的な販促活動を行い、菓子、乳製品ユーザー向け販売が好調に推移した結果、増収増益となりました。

③不動産

 不動産事業につきましては、売上高600百万円(前年同期比0.4%増)、営業利益525百万円(同1.0%減)の増収減益となりました。

 売上高は既存所有物件の一部で賃料改定を行った結果、増収となったものの、小規模賃貸住宅の維持管理費などの費用が増加したため減益となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ616百万円増加し、2,808百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

①営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動の結果得られた資金は、1,452百万円(前年同期120百万円収入)となりました。これは主として、棚卸資産の減少等があったことによるものであります。

②投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動の結果使用した資金は、347百万円(前年同期比81.8%増)となりました。これは主として投資有価証券の取得による支出が減少したものの、長期貸付けによる支出等があったことによるものであります。

③財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動の結果使用した資金は、482百万円(前年同期比95.6%増)となりました。これは主として長期借入金の返済による支出等があったことによるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績及び商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(a) 生産実績

 

セグメントの名称

当連結会計年度(千円)

前年同期比(%)

精糖

11,709,835

94.8

機能性素材

4,915,644

385.0

合計

16,625,479

122.0

 

(注) 上記の金額は、販売価格によっております。

 

(b) 商品仕入実績

 

セグメントの名称

当連結会計年度(千円)

前年同期比(%)

精糖

102,465

84.9

機能性素材

4,599,828

109.1

合計

4,702,293

108.4

 

 

(2) 受注実績

当社グループは受注生産を行っておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度(千円)

前年同期比(%)

精糖

11,970,703

97.1

機能性素材

6,741,710

110.2

不動産

600,168

100.4

合計

19,312,581

101.4

 

(注) 1  上記の金額は、セグメント間取引を相殺消去しております。

2  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

双日㈱

9,286,973

48.8

9,066,386

46.9

 

 

 

3 【対処すべき課題】

 当社は、各事業部門における収益力の一層の向上を図り、安定した収益体制を構築しながら、次の中核となる新事業を開拓するための投資やM&Aを実行し、海外事業を積極的に展開推進することで企業の活力を高めるように努める所存であります。 

①精糖

 エルニーニョをはじめとする気象変動による砂糖生産国への影響懸念、投機資金の先物市場への流出入や為替の影響による相場変動など先行きは依然、不透明でありますが、相場に関わる様々な情報入手に注力し堅実で安定した原料仕入れに努めてまいります。
 一方、国内販売は砂糖の消費減少傾向に歯止めが掛からず、厳しい環境が続くと思われますが、営業体制の強化を図り、安心・安全な製品供給及び顧客重視と採算重視の営業に注力いたします。 

②機能性素材

 機能性食品事業では、タイ連結子会社FTI社におけるイヌリン生産の品質向上、コスト削減を図ってまいります。販売面ではFTI社の供給量に対応するため用途開発を更に強化し、国内販売は幅広い分野での展開を図り、海外販売ではバンコクの販売子会社を拠点として、タイ国を中心とした東南アジア地域にて知名度向上に努めながら販路開拓に取り組みます。切花活力剤事業では、新製品の水揚促進剤の展開強化及び家庭用製品の拡販に努め、新規販路の開拓を図ってまいります。
 連結子会社ユニテックフーズ㈱においては、顧客ニーズの的確な把握や迅速な対応、価値ある提案により商権の維持・拡大に努めると同時に、付加価値の創造による次なる事業の柱の構築を図ってまいります。

③不動産

 自社所有賃貸物件の設備等について環境問題や災害対策に留意した維持管理に注力し、安定収入の確保に努めてまいります。

④その他食品

 連結子会社DAY PLUS (THAILAND) Co.,Ltd.においては、タイ国内のみならず、アジア新興国での販路開拓に努めてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。
 なお、文中における将来に関する事項は、原則として当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(農業制度の影響)
 当社グループの主力の精糖セグメントにおいては、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)、EPA(経済連携協定)などにおける交渉の進展や国内の農業制度の変更が、業績に影響を与える可能性があります。
(生産拠点の集約)
 当社の精製糖生産は、大半を他の精製糖製造会社に生産委託しており、生産委託先において、技術的もしくは規制上の問題、または火災等の人災及び地震等の自然災害により、操業停止等の混乱が発生した場合、当該製品の供給が停止し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(製造物責任)
 製品の研究、開発、製造及び販売につきまして、潜在的な製造物責任を負う可能性があります。当社グループは、賠償責任保険に加入しておりますが、これらの保険の補償範囲を超えた請求が認められた場合、業績に影響を与える可能性があります。
(原糖価格の変動)
 精糖セグメントにおいては、原料糖の仕入の大半を海外からの輸入によりまかなっております。そのため、原糖市況、海上運賃、為替相場、エタノールの需要等の影響により、原料糖仕入価格が変動し、業績に対して影響を与える可能性があります。

 

(国内製品価格の変動)
 精糖製品は、差別化が困難な商品であるため、国内における価格競争の影響により、製品販売価格が下落し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(株式相場の変動)
 当社グループは、当連結会計年度末で時価のあるその他有価証券を4,622百万円保有しており、株式相場の変動が、業績に対して影響を与える可能性があります。
(「固定資産の減損に係る会計基準」の適用)
 当社グループは、平成18年3月期より「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。地価下落及び各事業の収益悪化によって減損損失が発生し、業績に対して影響を与える可能性があります。
(海外事業の展開)
 海外での事業活動は、為替変動リスクに加え、予期せぬ法律や規制の変更、政治や経済の情勢悪化等のカントリーリスクが潜在しており、それらが顕在化した場合、業績に対して影響を与える可能性があります。

 

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 精製糖の生産委託に関する契約

当社は、太平洋製糖株式会社及び三井製糖株式会社と下記のとおり精製糖の製造委託契約を締結しております。

 

契約会社名

相手方の名称

契約の内容

契約年月日

契約期間

フジ日本精糖㈱

太平洋製糖㈱
(持分法適用関連会社)

精製糖の製造委託
契約

平成13年9月21日

当社からの申し出がない限り、太平洋製糖㈱が存続する間。

フジ日本精糖㈱

三井製糖㈱

精製糖の製造委託
契約

平成16年2月1日

平成27年4月1日~
平成28年3月31日
(但し、期間満了3ヶ月前までに双方から申し出がない場合1ヵ年延長される。以後も同様。)

 

 

(2) 事業用土地に関する賃貸借契約

当社は、コーナン商事株式会社と下記のとおり事業用土地に関する賃貸借契約を締結しております。

 

契約会社名

相手方の名称

契約の内容

契約年月日

契約期間

フジ日本精糖㈱

コーナン商事㈱

当社の所有する土地の賃貸

平成15年4月15日

20年

 

 

6 【研究開発活動】

当社は、全社的研究開発機関である研究開発室(全社(共通))において、新素材の生産技術開発及び加工技術開発等の基礎的研究を行っております。
 なお、当連結会計年度の研究開発費等に係る会計基準による研究開発費の総額は54百万円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しておりますが、連結財務諸表の作成について、一部見積りや仮定によることがあります。採用する見積りや仮定は連結決算日において、入手可能な情報を総合的に勘案し、合理的であると考えられるものを継続的に使用しております。連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針等は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

①売上高

当連結会計年度の売上高は、精糖事業で販売数量・販売単価が前年同期に比べ減少したものの、連結子会社ユニテックフーズ株式会社において、ペクチン等の増収により、前年同期比274百万円増加の19,312百万円となりました。

②売上総利益

当連結会計年度の売上総利益は、タイの連結子会社Fuji Nihon Thai Inulin Co.,Ltd.におけて品質の安定に関連した追加費用を計上したものの、精糖事業で原料調達コストが減少した結果、売上高売上総利益率が21.7%と1.6ポイント増加し、前年同期比357百万円増加の4,187百万円となりました。

③販売費及び一般管理費

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は前年同期比44百万円増加の3,228百万円となりました。これは主として、連結子会社ユニテックフーズ株式会社において販売数量が増加したことにに伴い運送費等の販売直接費が増加したことによるものであります。

④営業利益

当連結会計年度の営業利益は、上記の結果、前年同期比313百万円増加の959百万円となりました。また、売上高営業利益率は1.6ポイント増加し、5.0%となりました。

⑤営業外損益、経常利益

営業外収益は、前年同期比115百万円減少の144百万円となりました。これは主として、為替差益の減少によるものであります。
 営業外費用は、前年同期比103百万円増加の145百万円となりました。これは主として、為替差損の増加によるものであります。
 以上の結果、営業外損益は1百万円の損失(純額)となり、経常利益は前年同期比93百万円増加の958百万円となりました。また、売上高経常利益率は0.5ポイント増加し、5.0%となりました。

⑥特別損益、当期純利益

特別損益は、投資有価証券売却益として1百万円を計上したものの、固定資産除却損として4百万円を計上したことにより、損失(純額)が2百万円となりました。
 これにより、税金等調整前当期純利益は前年同期比63百万円増加の955百万円となりました。
 法人税等(法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額)は、前年同期比70百万円増加の455百万円となり、非支配株主に帰属する当期純損失は前年同期比61百万円増加の123百万円となりました。
 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比55百万円増加の623百万円となりました。また、売上高当期純利益率は0.2ポイント改善し、3.2%となりました。

 

(3)当連結会計年度末の財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ2.0%減少し22,510百万円となりました。当連結会計年度における各財政状態の変動状況は、次のとおりであります。

①資産

 資産につきましては、流動資産で前連結会計年度末に比べ5.5%増加し9,284百万円となりました。これは主として現金及び預金の増加等によるものであります。
 また、固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ6.6%減少し13,225百万円となりました。これは主として投資有価証券の減少等によるものであります。

②負債

 負債につきましては、流動負債で前連結会計年度末に比べ3.1%増加し4,085百万円となりました。これは主として買掛金及び未払法人税等の増加等によるものであります。
 また、固定負債につきましては、前連結会計年度末に比べ12.3%減少し2,537百万円となりました。これは主として長期借入金及び繰延税金負債の減少等によるものであります。

③純資産

 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1.4%減少し15,887百万円となりました。これは主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したもののその他有価証券評価差額金が減少したことによるものであります。

(4)キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。