文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、取り巻く経営環境が大きく変化する中、持続的な成長を目指すべく、2021年に新たに企業理念を策定いたしました。企業理念は、わたしたちの使命(パーパス)、わたしたちが目指す未来(ビジョン)、わたしたちが大切にする想い(バリュー)と、これらを一言で表した『コーポレートメッセージ』(おいしく たのしく すこやかに)で構成しております。この企業理念を森永製菓グループにおける全ての活動の拠り所として、ステークホルダーの皆様と社会の期待に応えることで持続可能な社会の実現に貢献し、長期的な企業価値向上を図ってまいります。

(2) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
① 経営環境
日本国内の人口動態の変化、気候変動や資源不足、デジタル技術の発展、生活環境の変化など、今後予測される経営環境の変化は安定的な事業活動を脅かす脅威であるとともに、市場のニーズに迅速に対応していくことで大きな機会になり得ると捉えております。

② 2030経営計画
当社グループは、企業理念のもと、持続可能な社会の実現に貢献しつつ中長期的な成長を遂げ、企業価値を高めていくため、2030年に向けた長期経営計画「2030経営計画」を推進しております。
2030ビジョン

当社グループは、2030年の目指す姿として2030ビジョン『森永製菓グループは、2030年にウェルネスカンパニーへ生まれ変わります。』を定めております。「ウェルネス」とは、「いきいきとした心・体・環境を基盤にして、豊かで輝く人生を追求・実現している状態」と定義し、顧客・従業員・社会に、心の健康、体の健康、環境の健康の3つの価値を提供し続ける企業になることを目指してまいります。120余年の歴史で培った信頼と技術を進化させ、あらゆる世代のウェルネスライフをサポートしてまいります。

基本方針
方針1)事業ポートフォリオの転換と構造改革による収益力の向上
<重点領域への経営資源集中>
高い収益性、成長性が見込める事業として、「inゼリー」など「in」ブランドを中心とするin事業、通販事業、米国事業、冷菓事業を選定し、これらを重点領域と定めました。重点領域への経営資源集中によって当社グループの成長を牽引してまいります。
<基盤領域による安定的なキャッシュ創出>
菓子事業、食品事業など着実な売上高拡大と収益力向上を目指す事業を基盤領域と定め、重点領域への投資原資の安定的な創出に取り組んでまいります。
<探索・研究領域の取組み>
新たなビジネスモデルの創造、グローバルにおけるウェルネス商品開発など、新たな取組みを総称して探索・研究領域と定め、次世代成長を担う新事業の育成を目指してまいります。
<機能部門を中心とした構造改革による収益力の向上>
重点領域への投資原資を創出するとともに、様々な経営リスクに備えるべく、調達、製造、物流、販売など機能部門を中心に、全社的に構造改革を実行していくことで、収益力のさらなる底上げに取り組んでまいります。
方針2)事業戦略と連動した経営基盤の構築
「2030経営計画」の達成に向けた事業戦略と連動し、「人」「技術」「キャッシュ」そして「デジタル」という経営に不可欠なリソースを最大限活かすことで経営基盤をより強固なものにしてまいります。併せてコーポレート・ガバナンスの改革を推し進め、経営の透明性向上を図ってまいります。
方針3)ダイバーシティの推進
「一人ひとりの個を活かす」という考えのもと、ダイバーシティ&インクルージョンを推進することで、多様な人材が活躍できる環境・風土をベースに社会課題の解決につながる新しい価値(イノベーション)を創出できる環境の整備を推し進めてまいります。
経営目標
「2030経営計画」における経営目標・指標は以下のとおりであります。
2030経営計画全体像

③ サステナブル経営
パーパスに基づくサステナブル経営を推進
現在、グローバル社会では、気候変動問題をはじめとする社会課題の深刻化やデジタル化の急速な進展など、企業活動に大きな影響を及ぼす環境変化が今までにないスピードで起き、将来の見通しに関する不確実性も高まっております。そのような中、パーパス・2030ビジョンを実現するには、ありたい姿に向けた課題を明確化したうえで、長期視点を持ち、全社グループを挙げて取り組んでいくことが必要であります。
当社グループは、創業時より社会への貢献を強く意識して事業を行ってまいりましたが、新たな企業理念の策定を機に、グローバル社会の一員としてSDGsの達成を含めた持続可能な社会の実現に向けた取組みを、これまで以上に積極的に進めていくことといたしました。このような取組みの積み重ねが、当社グループのビジネスをよりサステナブルなものとし、持続的成長と中長期的な企業価値の向上につながると考えております。
当社グループのマテリアリティを特定
当社グループでは2020年7月からパーパス・2030ビジョンの実現に向けた重要課題の検討を開始し、取締役会での承認を経て、財務・非財務両面からなる5つの重要課題(マテリアリティ)を特定いたしました。今後は、マテリアリティへの対応を通じて、社会価値の創造とレジリエントな経営基盤づくりを着実に進め、持続的成長を実現してまいります。
<当社グループのマテリアリティ特定プロセス>
マテリアリティの特定に向けて、2020年7月にサステナビリティ、消費者課題、資本市場・ESG投資などの分野の有識者へヒアリングを行い、取り組むべき課題について意見を伺いました。その後、経営・事業面の重要課題、SDGsやグローバル・コンパクトなどの国際的規範・イニシアティブ、お客様・お取引先・NGOなどのステークホルダーから寄せられた期待・要請、調査機関などからのCSR・ESG・サステナビリティ関連調査項目、その他当社グループや食品業界を取り巻く外部環境動向を踏まえ、「パーパス・2030ビジョンの実現に向けた30の重要課題候補」を整理いたしました。これらの重要課題候補について、「当社グループの持続的成長へのインパクト」「社会の持続可能な発展へのインパクト」の2軸による重要性評価を、社外ステークホルダー11名(投資家3名、取引先4名、NGO1名、社外役員3名)と社内のキーメンバー10名で行いました。その結果、21の課題が重要と評価され、うち7課題が最重要と評価されました。この結果を元に、役員で議論を重ね、当社グループのマネジメントや業務とのつながりを総合的に考慮して統合し、5つのマテリアリティを特定いたしました。

④ 2021中期経営計画
当連結会計年度を初年度とする「2021中期経営計画」では、「2030経営計画」の達成に向けた1stステージと位置付け、「飛躍に向けた新たな基盤づくり」をテーマに事業活動を推進してまいります。長期トレンドとして原材料費高騰など厳しい経営環境の継続が見込まれますが、重点領域の成長、経営基盤の構築に向けて積極的な投資を図ってまいります。他方、基盤領域及び機能部門を中心とした構造改革により、収益力のさらなる向上の実現を目指してまいります。

⑤ 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
重点領域による成長の牽引
「inゼリー」を中心としたin事業や「おいしいコラーゲンドリンク」など通販事業の拡大、米国事業における「HI-CHEW」ブランドの拡充、冷菓事業の成長に向けた高収益体制の構築などの重点領域に経営資源を集中してまいります。
2023年3月期は、in事業において、コロナ禍による影響からのV字回復を遂げた「inゼリー」のさらなる売上高拡大に向けて飲用シーンとターゲットの拡大に取り組むとともに、ウェルネスカンパニーの象徴事業として、コーポレートブランドと「in」ブランドを紐づけるという新たなブランディングを展開してまいります。通販事業においては、通販システムの刷新によるLTV(Life Time Value:1人の顧客から得られる売上高の総額)の向上を目指すと同時に、定期顧客獲得のための広告投資を展開することで事業基盤をいっそう盤石にしてまいります。米国事業においては、「HI-CHEW」事業の成長を加速するべく販売店率をさらに高めるとともに、高まる健康志向ニーズに応えるべく健康切り口の商品ラインナップも拡充してまいります。また、米国におけるゼリー飲料市場の創造に向けて2022年2月に自社ECサイトで発売を開始した「Chargel」の展開を進めてまいります。冷菓事業においては、原材料価格高騰に対する機動的な価格改定の実施による打ち返し、発売50周年をフックにした様々なコミュニケーション戦略の展開により再び成長軌道を目指す「チョコモナカジャンボ」を筆頭に、主力製品の拡大を図ってまいります。
基盤領域の収益力向上
菓子食品事業においては、高収益基盤の構築に向けて「ハイチュウ」「森永ビスケット」「カレ・ド・ショコラ」など主力ブランドへの集中による売上高拡大及び効率性と収益性向上に取り組むことで、重点領域への投資原資の安定的な創出を目指してまいります。
2023年3月期は、原材料価格高騰に対する機動的な価格改定の実施による打ち返し、相対的に収益性が優れるカテゴリーであるキャンディとビスケットの売上高拡大、チョコレートでは昨年戦略を変更した「ダース」「カレ・ド・ショコラ」の売上高拡大、また、「甘酒」「ココア」は機能性訴求等をフックにした健康飲料化へ取り組むことで、収益性向上を目指してまいります。
機能部門の構造改革
製造部門のスマートファクトリー化や販売部門の組織最適化により生産性を高めるとともに、デジタル技術を活用した全社的な効率化により収益力の向上を図ってまいります。
2023年3月期は、スマートファクトリ―化の取組みを高崎工場内の全ラインへ展開することで、菓子食品事業及び冷菓事業の収益性向上を目指してまいります。
経営基盤の構築
当連結会計年度に新設した「森永製菓R&Dセンター」を起点に、ウェルネスカンパニーへの生まれ変わりに向けて様々な価値を創造していくことで事業戦略を横断的に支えてまいります。また、デジタル技術を活用して事業活動を変革するべく、生産性を高めるための取組みを推進いたします。さらに、強固な経営基盤の構築に向けて次期基幹システムの検討を進めてまいります。なお、不正アクセス等により重要情報が漏えいするリスクに対しては、セキュリティ対策をよりいっそう強化し、厳重な情報管理体制の構築等を図ってまいります。
2023年3月期は、商品開発プロセス効率化プロジェクトを立ち上げ、R&D、原料調達、商品企画などサプライチェーンを構成する各業務プロセスを効率化することで、創出された時間を付加価値業務へ充当していくことで中長期の成長につなげてまいります。
⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「2021中期経営計画」における最終年度2024年3月期の経営目標・指標は以下のとおりであります。
(注)「2018中期経営計画」の重点領域売上高比率期間平均値と比べ、5ポイント以上の増加を目標と
しております。
(1) リスクマネジメント体制
当社グループは、事業活動に潜在する様々なリスクを把握し、トータルリスクマネジメントの理念のもとリスクに対し適切な対応を図るべく取り組んでおります。事業活動に潜在するリスクに対応するため、内部統制システムの一環として「トータルリスクマネジメント規程」を制定し、想定されるリスクを分類・評価して平常時における予防策を実施しております。またトータルリスクマネジメントを組織横断的に検討・主管・実施する組織として、取締役が参加する「トータルリスクマネジメント委員会」を設置し、協議内容を取締役会に報告しております。
(2) リスクの把握と管理
当社グループは、「トータルリスクマネジメント規程」に基づき、想定リスク分類及び対策主管部門を明確にし、優先的に対応するべきリスクを把握しております。それぞれのリスク及び対応を実施する部門が適合するよう細分化したものを「トータルリスクマップ」に記載し、各事業所で具体的なリスク管理を行っております。平常時と緊急時のリスク対応を毎年見直し、それらを「トータルリスクマップ」に記載・更新してモニタリングを行い、その内容に基づいた訓練を実施し、その結果を「トータルリスクマネジメント委員会」で報告する、一連のPDCAを回しております。また災害発生時においても、事業継続を確実に行うために、主要商品について事業継続マネジメント(BCM)の円滑な運用が図れるよう定期的に見直しを行い、その結果を「トータルリスクマネジメント委員会」に報告しております。
◆リスクマネジメント体制図

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの事業、業績及び財政状態等に影響を与え、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスク事項には、次のようなものがあります。
なお、本事項の文中に将来に関する事項が含まれており、有価証券報告書提出日(2022年6月29日)現在において判断したものであります。
(3) 短期・中期の視点から事業、業績及び財政状態等に影響を与える可能性のある重要なリスク
(4) 中期・長期の視点から事業、業績及び財政状態等に影響を与える可能性のある重要なリスク
② 気候変動
当社グループでは、気候変動は事業の継続や持続的な成長に影響を及ぼす重要な課題と認識しております。金融安定理事会(FSB)により設置されたTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に2022年4月に賛同し、気候変動シナリオ分析を行うなど、TCFD提言への対応を進めております。
シナリオ分析
当社の国内食料品製造事業について、4℃シナリオ、2℃シナリオ及び1.5℃シナリオを設定し、2030年及び2050年の影響を分析いたしました。気候変動によるリスクと機会の特定及び評価、またそれらのリスクや機会が当社グループのビジネス・戦略・財務に及ぼす影響の分析にあたって、政府機関及び研究機関が開示するシナリオを参照いたしました。
※参照したシナリオ等
<当社グループの重要度の高いリスク>
(注)1 Scope1+2(国内、2018年度比)
2 対象:包装材料におけるプラスチック使用量(原単位、2019年度比、バイオマスプラスチック
への置換を含む)
3 紙は製品の包材が対象
<当社グループの重要度の高い機会>
(注)4 スマートファクトリー化:IoT・AI技術等を利用して、技術と製造設備のデジタルデータ
を融合し、安定稼働・生産効率を向上させる取組み
5 対象:原料受け入れから納品(流通)までに発生するフードロス(国内、原単位、2019年度
比)。発生した食品廃棄物のうち、飼料化・肥料化など、食資源循環に戻すものを除き、焼
却・埋め立て等により処理・処分されたものを「フードロス」と定義
6 「1チョコ for 1スマイル」:対象期間に対象商品1個購入につき、1円をカカオ生産国の子ど
もたちへの支援活動に寄付するキャンペーン
今後、対応策の検討をさらに深めるとともに、シナリオ分析の対象範囲の拡大等についても検討してまいります。
なお、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある要素は、上記だけに限定されるものではありません。
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
■2022年3月期実績

(注)1 EBITDAは簡易版を使用→営業利益+減価償却費
2 2022年2月28日発表値
■2022年3月期実績:セグメント情報

② 財政状態の状況
財政状態は次のとおりであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、1,120億6千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ340億2千2百万円増加しております。これは主に、現金及び預金が250億8千4百万円増加したこと等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、1,022億3千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ226億3千2百万円減少しております。これは主に、建物及び構築物(純額)が42億3千8百万円、機械装置及び運搬具(純額)が57億9千6百万円増加した一方で、建設仮勘定が73億7千7百万円、投資有価証券が251億3千6百万円減少したこと等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、701億4千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ205億6千4百万円増加しております。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が100億円、未払法人税等が86億1千7百万円増加したこと等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、129億7千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ166億4千2百万円減少しております。これは主に、長期借入金が100億円、繰延税金負債が68億5千2百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、1,311億7千4百万円で、前連結会計年度末に比べ74億6千8百万円増加しております。これは主に、その他有価証券評価差額金が153億3千3百万円減少した一方で、利益剰余金が237億4千7百万円増加したこと等によるものであります。
以上により自己資本比率は、前連結会計年度末より0.2ポイント増加し、60.7%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ285億7千8百万円増加し、601億4千6百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は248億2千5百万円と前連結会計年度に比べ126億9千8百万円増加となりました。主な内容は、税金等調整前当期純利益が392億1千6百万円、減価償却費100億3千2百万円、投資有価証券売却損益219億5千1百万円及び法人税等の支払額24億円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の増加は93億1千2百万円となりました。主な内容は、有形固定資産の取得による支出や投資有価証券の売却による収入によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は59億4千3百万円となりました。主な内容は、自己株式の取得による支出や配当金の支払額によるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 「食料卸売」、「不動産及びサービス」及び「その他」のセグメントについては、該当事項はありません。
主要製品の受注生産は、行っておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(注)当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により様々な経済活動への制約が続く中、ワクチン接種の普及もあり人流が増加傾向で推移するなど、経済活動が徐々に正常化に動き出す向きもありましたが、新たな変異株により感染が再拡大するなど先行き不透明な状態が続いております。欧米においては、防疫と経済の両立進展により、物価上昇圧力が強まるなかでも経済回復がみられますが、世界経済はロシア・ウクライナ情勢を巡る地政学的リスク、サプライチェーンの混乱、原材料価格及び原油価格の高騰に伴うインフレ圧力の高まりなどもあり、下振れリスクは依然として大きく、不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く食品業界におきましては、食の安全・安心の徹底やライフスタイルの変化により簡便性や健康ニーズが高まる中、購買行動の変化とその兆しを捉えたより付加価値の高い商品作りが求められ、競争環境はいっそう厳しさを増しております。
このような経営環境のもと、当社グループは2030年に向けた長期経営計画「2030経営計画」及びその達成に向けた1stステージである「2021中期経営計画」を策定し、1期目として飛躍に向けた新たな基盤づくりを実現すべく、事業ポートフォリオの転換と構造改革による収益力の向上、事業戦略と連動した経営基盤の構築、ダイバーシティの推進に取り組んでまいりました。
売上高は、各セグメントでコロナ禍からの回復が見られたこと、「2030経営計画」で定めた重点領域の各事業が大きな成長を遂げたことにより、全体では1,812億5千1百万円と前年実績に比べ130億1千1百万円(7.7%)の増収となりました。
損益は、売上高の増収がありましたが、原材料価格及び原油価格の高騰や今後の成長に向けた設備投資に伴う減価償却費の負担増などにより、営業利益は前年実績に比べ14億9千1百万円(7.8%)減益の176億8千5百万円、経常利益も前年実績に比べ15億3千5百万円(7.8%)減益の182億4千7百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の売却に伴う特別利益計上などにより前年実績に比べ143億5千7百万円(107.0%)増益の277億7千3百万円となりました。
■営業利益増減分析

(注)1 対象は国内の菓子食品事業、冷菓事業、in事業(森永製菓単体及び製造子会社)
2 原価及び販管費計
3 R&D、DX関連等への投資金額
セグメントの業績は、次のとおりであります。
<食料品製造事業>
菓子食品部門
国内主力ブランドでは、「森永ビスケット」が定番品に加え、季節限定品も好調に推移しました。「ハイチュウ」は特徴の一つである食感を進化させた「すッパイチュウ」や「うまイチュウ」の好調もあり、前年を上回りました。また「カレ・ド・ショコラ」も前年実績を上回りましたが、「チョコボール」「ダース」「森永甘酒」「森永ココア」は前年実績を下回り、主力ブランド全体では前年実績を下回りました。その他のブランドでは、「森永ホットケーキミックス」は巣ごもり需要が落ち着いたこともあり、前年実績を下回りましたが、今年発売50周年を迎えた「小枝」は前年実績を大きく上回りました。これらの結果、国内全体では前年実績を上回りました。
海外のうち米国では、「HI-CHEW」の取扱いが順調に拡大していること、店頭回転も好調に推移していることもあり、前年実績を大きく上回りました。中国では「HI-CHEW」のコンビニエンスストアにおける販促等が奏功し、前年実績を大きく上回りました。台湾では今年発売60周年を迎えた「ミルクキャラメル」が好調に推移したこともあり、海外全体では前年実績を大きく上回りました。
これらの結果、菓子食品部門全体の売上高は934億1千4百万円と前年実績に比べ42億4千8百万円(4.8%)増となりました。
損益は、原価改善、販売費及び一般管理費の抑制等、コスト削減に取り組んでまいりましたが、原材料価格高騰の影響や減価償却費の負担増があり、営業利益は前年実績に比べ9億5千4百万円(14.9%)減益の54億6千1百万円となりました。

冷菓部門
主力ブランドの「ジャンボ」グループ、「アイスボックス」は、積極的なプロモーションを展開しましたが前年の大幅な売上拡大の反動もあり前年実績を下回りました。その他のブランドでは、「板チョコアイス」が通年発売化から2年目ながら過去最高の購入率を記録するなど好調に推移しました。「パキシエル」もコンテンツとのコラボレーションを展開した効果などにより前年実績を大きく上回りました。
これらの結果、冷菓部門全体の売上高は407億3千1百万円と前年実績に比べ18億7千4百万円(4.8%)増となりました。
損益は、原価改善、販売費及び一般管理費の抑制等、コスト削減に取り組んでまいりましたが、原材料価格高騰の影響や高崎第三工場に係る減価償却費の負担増があり、営業利益は前年実績に比べ24億4千万円(34.4%)減益の46億4千9百万円となりました。

健康部門
主力ブランドの「inゼリー」は、自宅トレーニングにおける栄養補給、在宅ワーク下での考えるためのエネルギー補給といった様々な飲用シーンの提案、体調不良時の食事代替ニーズの増加、フルーツ食感などの新たなニーズに対応した新商品の展開もあり、コロナ禍による影響を受ける前である2020年3月期の売上高を超えるまでⅤ字回復しました。「inバー」は、手軽なタンパク質の摂取ニーズを訴求するとともに、在宅ワークにおける間食需要も取り込んだことで前年実績を上回りました。
通販事業は、積極的なプロモーションの展開により新規定期顧客数が増加するなど「おいしいコラーゲンドリンク」を中心に前年実績を大きく上回りました。
これらの結果、健康部門全体の売上高は過去最高の386億4百万円と前年実績に比べ63億9千7百万円(19.9%)増となりました。
損益は、主要なブランドが好調に推移したことにより、営業利益は前年実績に比べ20億2千4百万円(38.2%)増益の73億2千9百万円となりました。

これらの結果、<食料品製造事業>の売上高は1,727億5千万円と前年実績に比べ7.8%増となりました。セグメント利益は174億3千9百万円と前年実績に比べ13億7千万円の減益となりました。
<食料卸売事業>
売上高は、59億3千5百万円と前年実績に比べ7.0%増となりました。セグメント利益は3億4千6百万円と前年実績に比べ6千6百万円の増益となりました。
<不動産及びサービス事業>
売上高は、19億1千5百万円と前年実績に比べ4.9%増となりました。セグメント利益は8億7千3百万円と前年実績に比べ8千3百万円の増益となりました。
<その他>
売上高6億4千9百万円、セグメント利益1億7千9百万円であります。
② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
キャッシュ・フローの詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、積極的な成長投資と安定した財務基盤を維持することにより、持続的な企業価値向上と安定的な株主還元を実現いたします。
<財務安全性の確保と資金調達方針>
当社グループは、マクロ環境の変化、事業環境の不透明性及び経営リスク増大に備えて、一定水準の財務安全性を確保することを基本方針としております。
その上で、資金需要を満たすための資金調達にあたっては、適切な手元資金の水準、資金コストの水準や調達条件、財務安全性を十分確保できる自己資本比率の水準、RОE・RОICといった財務指標への影響度などを総合的に勘案した上で、最適な資本構成を目指してまいります。
<企業価値向上に向けた投資活動>
中長期的に企業価値の向上を図るために、資本コストを考慮した成長投資を実行してまいります。投資の意思決定基準を明確化し、かつその後の投資回収状況を継続的にフォローしながら、資本コストを意識した投資管理を行っております。
投資対象領域としては、事業提携やM&Aなどのインオーガニック成長を含めて、重点領域への投資を最優先とし、飛躍的な成長を促してまいります。加えて、将来の事業の芽を創出する探索・研究領域への投資、老朽化対応も含めた基盤領域への投資を実施することで、持続的かつ安定的な成長を実現いたします。また、広告、R&D、DXなどの無形資産投資を強化し、変化の激しい経営環境への対応、及び新たな価値創造の基盤づくりを進めてまいります。
<株主還元方針>
当社グループは、株主の皆様への利益還元について、経営基盤の盤石化のもとに、継続的かつ安定的な株主還元の実施を目指してまいります。当社の配当政策につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりであります。
■財務指標の趨勢


■株主還元

④ 目標とする経営指標の達成状況
2021年5月に策定いたしました「2021中期経営計画」では、最終年度となる2024年3月期の経営目標を売上高1,900億円、営業利益215億円としております。また、重要経営指標として売上高営業利益率11%以上、海外売上高比率9%以上、重点領域売上高比率+5ポイント以上(「2018中期経営計画」の期間平均値比)、ROE10%以上を目標としております。
「2021中期経営計画」初年度となる当連結会計年度の売上高は、コロナ禍からの回復が見られたこと、「2030経営計画」で定めた重点領域の各事業が大きな成長を遂げたことにより、前年実績比7.7%増の1,812億円となりました。「2021中期経営計画」経営目標の達成に向けて、順調なスタートを切りました。
売上高成長に関する重要経営指標である海外売上高比率について、米国事業の飛躍的な成長等により当連結会計年度は前年実績比2.1ポイント増の9.1%となりました。また、重点領域売上高比率は、重点領域に属する4事業全てで高い成長を遂げたことで、「2018中期経営計画」の期間平均値に対して当連結会計年度は6.8ポイント増の48.8%となりました。これら2つの指標は、「2021中期経営計画」の目標を2年前倒しで達成いたしました。
営業利益は、売上高の増収がありましたが、原材料価格及び原油価格の高騰や今後の成長に向けた設備投資に伴う減価償却費の負担増、広告費増などにより、前年実績比7.8%減の176億円となりました。収益性に関する重要経営指標である売上高営業利益率について、当連結会計年度は前年実績比1.6ポイント減の9.8%となりましたが、当連結会計年度に実施した設備投資及び広告投資は、当社の安定的な中長期成長を実現するための投資であり、将来的な収益貢献に向けて着実に経営基盤は整いつつあります。
効率性を示す重要経営指標であるROEについて、政策保有株式売却に伴う特別利益の影響を除くと当連結会計年度は前年実績比1.7ポイント減の10.1%となりましたが、「2021中期経営計画」の目標である10%以上を保っており、引続き安定的な経営基盤を有しております。
当連結会計年度のわが国経済は、ロシア・ウクライナ情勢を巡る地政学的リスク、サプライチェーンの混乱、円安の進行、原材料価格及び原油価格の高騰に伴うインフレ圧力の高まりなどから、世界経済の下振れリスクは依然として大きく、当社グループを取り巻く経営環境や個人消費におきましては先行き不透明な状態が続くと想定されます。
このような状況の中、当社グループは、持続可能な社会の実現に貢献しつつ中長期的な成長を果たすべく、高い収益性、成長性が見込める事業へ経営資源を集中することで事業ポートフォリオの転換を図り、事業規模の拡大と収益性の向上に取り組んでまいります。また、投資原資を安定的に創出するべく構造改革により経営の効率化をいっそう推進するとともに、R&DやDXなどへの投資を強化することで中長期の成長に資する基盤づくりに努めてまいります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の収束時期等を含む仮定に関する情報については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
業務提携
当社グループにおける研究開発活動は、「世代を超えて愛されるすこやかな食を創造し続け、世界の人々の笑顔を未来につなぐこと」を使命とし、私たちが目指すビジョンに沿って、お客様に満足していただける商品・サービス・情報を提供すべく、「食」に関連する様々な技術分野において研究を進めております。
なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は
「2021中期経営計画」の初年度である当連結会計年度は、2030年の目指す姿「中長期的な企業価値向上を果たす事業戦略を支える強固な経営基盤の構築」に向けての1stステージとして、「技術を基軸に、未来に向けて新たな顧客価値を創造する」という基本方針のもと、全社戦略・事業戦略と連動しながら、中長期視点での研究開発力の強化・共創による価値創出の加速に向けた取組みを実施いたしました。
(1)重要技術のアップデート
<ゼリー飲料技術>
in事業では、更に高付加価値の商品を開発いたしました。「inゼリー」の主力商品である「inゼリー プロテイン5g」は、時代のニーズに合わせて低糖質化を行い、「inゼリー マルチビタミン カロリーゼロ」では、糖質ゼロでありながらおいしく小腹を満たしたいというニーズに応えられる側面を保ちつつ、<オレンジ味>から<パイナップル味>に規格変更いたしました。また、効率的な栄養摂取を目的とし、当社独自の原料加工技術で栄養素の高配合化を実現した「inゼリー 完全栄養」をオンラインで発売いたしました。さらに、2020年度に発売したフルーツの食感を味わえる「inゼリー フルーツ食感」は、当社独自の食感技術の進化により新たなフレーバーとして「inゼリー フルーツ食感<梨>」を発売いたしました。
<冷凍下での菓子技術>
冷菓事業では、当社グループの菓子技術を活かした商品開発を継続しております。アイスクリームの中にチョコレートを層状に入れる「パリパリバー」の技術を使用したサンドアイス「パリパリサンド」の成型方法を見直し、より食べやすい形に改良いたしました。手軽にパフェの気分を味わえる「サンデーカップ」は1層目のパリパリチョコにコーンフレークパウダーを練り込むことにより食感をより楽しめ、デザート性を高める改良を行いました。「フローズンラムネ」は当社独自のラムネとチョコチップの技術をみぞれアイスなどに活用したことにより、爽やかさと満足感を向上させ、食感もより楽しんでいただける品質に改良いたしました。「バニラモナカジャンボ」ではモナカのパリパリ食感をできるだけ長持ちさせる事を目指した新しい製造技術である“チョコミミ”を導入し、品質を向上いたしました。
<ソフトキャンディ技術>
菓子事業では、主力ブランドの「ハイチュウ」に関する技術伸長に注力して研究開発を進めてまいりました。心地よいチューイング性とジューシー感が特長の「ハイチュウ」はチューイング性を維持しながらソフトな食感に改良することで、さらにフルーツの香りとジューシー感を楽しめる品質となり好評をいただいております。また、もちもち食感と溢れる果汁感が特長の「ハイチュウプレミアム<ぶどう>」「すッパイチュウプレミアム<レモン>」、具の食感を際立たせ、口溶けが良く柔らかな生地が特長の「すッパイチュウ」「うまイチュウ」、ソフトキャンディとグミの食感が楽しめる「ぷにしゃりハイチュウ」等、より幅広い層のお客様に様々な食感を楽しんでいただける商品を開発いたしました。
(2)基盤研究強化
<健康科学研究>
食品機能の研究では、タンパク質、ココア、パセノール™に関する研究を行いました。
タンパク質については、これまで基礎研究に注力して論文発表や特許取得を行ってきたタンパク質の働きを強めるEルチン(酵素処理ルチン)について、メディアセミナーを実施いたしました。また、“高齢者に対して歩行速度を改善すること”をヒト試験で見出し、学術論文で発表いたしました。
ココアについては、フラバノール30mgを含むココアの摂取は“皮膚血流量と皮膚温度をプラセボ摂取にくらべ有意に増加させ、さらに手足の冷えに関する体感を改善すること”をヒト試験で見出し、学術論文で発表いたしました。
パセノール™については、“パッションフルーツ種子エキスの摂取はパッションフルーツ果実摂取よりもピセアタンノールの吸収性に優れること”を見出し、学術論文で発表いたしました。
<量産化技術>
高崎第三工場にて、冷菓事業の「板チョコアイス」「チョコモナカジャンボ」ラインの稼働を開始し成長に向けた基盤を整備いたしました。また、菓子事業の「ダース」は老朽化対応に伴い最新設備を導入し、稼働を開始いたしました。生産能力向上により、お客様の多様な嗜好に合わせたラインナップの拡充が可能となり、新製品として「ダース<ダークミルク>」「ダース<全粒粉ビスケットクランチ>」を開発いたしました。
(3)成長戦略の強化
<ウェルネス>
・体の健康
「inバー」では、「inバープロテインSuper クランチチョコ」のホワイトチョコタイプ「inバープロテインSuper バニラホワイト」を開発し、多様な嗜好に応える商品を発売いたしました。
機能性表示食品に関しては、キリンホールディングス㈱のプラズマ乳酸菌を活用し免疫表示を行った5品「inバープロテイン ブラウニー」「inのど飴<りんご味>」「おいしい大豆プロテインプラズマ乳酸菌入り」「免疫CAREプラズマ乳酸菌ココア」「免疫CAREプラズマ乳酸菌チョコレート」、整腸作用の表示を行った「糖質 90%オフのど飴<スイートハーブ味>」、通販では新たにひざ関節に関する表示を行ったコラーゲンパウダー製品の「ひざ軽コラーゲン」を発売いたしました。
口内ですぐに溶けない独自技術で、手軽においしく約40分間潤いが続くただひとつのキャンディ「LSA™“エルサ”<シトラスミント味>、<はちみつレモン味>、<ピーチ味>」を発売し、“お口の潤い新習慣”を提案いたしました。
・心の健康(感性研究)
感性工学分野における生体情報や主観評価を組み合わせ、心の健康に係る研究のエビデンス化に向けて社外の研究機関と連携しながら取り組んでおります。具体的には、喫食前後の快・不快などの気持ちの変化を、脳波、心拍、脈波などの生体情報から捉えながら同時に気分シートアンケートによる主観評価との相関を統計的にとることでエビデンスの取得を図っております。
<グローバル>
・海外開発案件
米国市場のソフトキャンディユーザーに対して、健康志向や嗜好性(食感・フレーバー)を調査し、「HI-CHEW」ブランドとしてより付加価値の高い製品を提供すべく、新製品の開発を進めました。
「HI-CHEW REDUCED SUGAR」では、原料を食物繊維などに置き換えることで、「HI-CHEW」独自の食感やおいしさを維持しながら、従来品にくらべて糖類を30%減らすことができました。
「HI-CHEW infrusions」では、具材としてフルーツゼリーを使用し、「HI-CHEW」の特長の1つであるフルーツ感をより強調した品質に仕上げるとともに、天然由来原料に拘ることで、ナチュラル感溢れるおいしさを実現いたしました。
また、日本のノウハウを活かし、米国での消費者調査結果をもとに品質改良を重ねて、米国市場向けのゼリー飲料「Chargel」を開発いたしました。
(4)未来に向けた価値創造
<新技術開発>
プラントベースフードとして植物肉の研究開発を進め特許による権利化を図り、新領域事業の技術シードとして製法技術を確立いたしました。
チョコレートアイスやビスケットなどにおけるカカオ感を向上させるため、独自の加工によるカカオエキスを開発及び特許出願を行い、「ちょい食べアイス」などの新商品へ活用いたしました。
進化する冷凍食品市場において、これまでなかった冷凍庫から出してすぐに喫食できる焼菓子を実現するためにスポンジ部の気泡数と、それを取り囲む気泡膜の厚みの最適な比率を構築し特許出願を行い、「ふんわりおやさいプチケーキ」を発売いたしました。
<サステナビリティ>
カカオ豆研究において、希少価値といわれるフレーバービーンズの代替として、アジアのカカオ豆生産者と独自の発酵技術による改質を進め、「カレ・ド・ショコラ<カカオ88>」に活用いたしました。
またプラントベースフードの開発を促進するため、乳のおいしさを植物原料で実現する技術開発を進め、アイスクリームのおいしさを植物由来原料で強化し、「パキシエル」へ活用いたしました。
<R&Dセンター>
当社グループの価値創造を担う中核拠点として新しい研究所(R&Dセンター)が完成しました。当社が保有する幅広い食品カテゴリーの知見・技術の融合・発展を図っていくとともに、共創を推進すべく、外部知見を積極的に取り入れるオープンな研究環境を整えており、今後の研究開発活動のさらなる強化を図ってまいります。