文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「おいしさと健康」の企業理念の下、食品事業の展開を通じて社会に貢献することを目指し、世界のあらゆる市場において、お客様のニーズに沿った付加価値の高い商品及びサービスを提供してまいります。また、これらの考え方のもとに安定的な成長発展を期し、株主の皆様のご期待に応える経営成績形成に努めることをはじめとし、取引先や従業員、地域社会など企業を取り巻く関係者との共存共栄を心がけてまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、利益と資金を継続的に増加させながら成長加速に向けた投資を実行し、国内外における営業利益率の向上を図るとともに、特別損益を除くROE水準として10%以上を継続的に目指すことを目標としております。
(3)経営環境
世界的な規模で経営を取り巻く社会情勢や経済環境が目まぐるしく変化し、不確実性が増しております。新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況が続いているため、国内外の感染症の動向を注視する必要があり、先行き不透明な状況が続いています。また、国内においては、少子高齢化や人口減少による市場規模の縮小、原材料価格や物流コストの上昇、流通チャネルの変化や消費行動の多様化といった課題に直面し、競争はさらに厳しさを増しております。このような経営環境の中で、消費者の健康意識の高まりによる需要喚起並びに、消費者の行動変容に対応したビジネスモデルの構築、グローバル成長に向けた海外市場の開拓は、当社グループにとっての事業拡大・強化の機会と捉えております。今後も国内外における経済状況や業界・市場動向等の変化に柔軟に対応しながら、企業価値の向上に努めてまいります。
(4)中長期的な経営戦略及び優先的に対処すべき課題
当社グループの中長期的な成長のための重要な要素を、①経営資源の「選択と集中」による競争力の強化、②持続的成長に向けた経営基盤の強化とし、対処すべき課題に対する具体的な事業活動を推進してまいります。
①経営資源の「選択と集中」による競争力の強化
・事業の核となるブランドへの資源配分を強化し、イノベーションの創出とブランド価値の向上を通じた収益拡大を図ります。
・健康事業の展開エリアを拡大し、消費者の習慣化を促し、さらなる成長の実現に取り組みます。
・中国・東南アジア、北米における事業成長を加速させ、当社グループの事業成長の基盤とします。
・経営資源を集中させ、社会課題の解決に向けた新たな市場の創造と拡大を図ります。
②持続的成長に向けた経営基盤の強化
・バリューチェーン全体で品質保証体制を強化し、価値創出に取り組みます。
・人財育成への取り組みを強化するとともに、グループ人権方針を新たに制定し、多様な人財がより一層活躍できる基盤を整備します。また「健康経営」を推進し、従業員の健康維持・増進を積極的に支援し、組織力を向上させ、生産性の向上に取り組みます。
・従業員一人ひとりのCSRへの意識を高め、コーポレートブランドの価値向上を図ることで、持続的な企業価値の向上に取り組みます。
当社グループの経営成績及び財務状況等(株価含む)に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2020年12月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)製品開発に関するリスク
当社グループは、「おいしさと健康」を企業理念として掲げ、独創的で価値のある製品を提供するための研究開発活動を行っております。一方で、お客様の嗜好の多様性や健康志向の高まり、国内の少子高齢化等、当社グループを取り巻く環境は大きく変化しております。このような市場の変化に迅速に対応し、付加価値の高い製品を開発することが、今後の当社グループの事業拡大にとって重要な取り組み課題であります。このため当社グループでは、新製品開発、現行製品の改良、コストダウン、基礎研究分野における研究開発活動等を、毎期計画的に実施しております。 しかし、これらの開発投資が成功し、すべて新製品開発につながるという保証はなく、また研究開発テーマが、市場ニーズと乖離して受け入れられない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)原材料調達に関するリスク
チョコレートの原料となるカカオ豆やカカオバターは全量を輸入に頼っております。また、小麦粉、砂糖、乳製品、食用油、包装資材など、原材料全般に渡って、需給動向や原油価格の変動などにより調達価格が変動しております。その他、乳製品原料を取り巻く国内取引制度の変更なども当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)天候に関するリスク
当社グループが展開している事業の中には、菓子・アイスクリーム・ヨーグルト・飲料等、気温の高低や晴雨という天候状況によって消費者の購買行動が影響を受けやすい商品があり、春夏の低温、猛暑、多雨をはじめとする天候不順の場合は当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(4)食の安全性に関するリスク
当社グループでは、原材料購入時点における安全性の確認・生産現場における品質チェック・日付管理・輸送途中の温度管理等を徹底し、国際的な食品安全システムの導入に取り組む等、企業の存立基盤となる「安全と安心」を確保するため、万全の体制で臨んでおります。
しかし、上記の取り組みの範囲を超えた事象が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)取引先の経営破綻等に関するリスク
当社グループの販売先は主として、スーパーマーケット・コンビニエンスストアや食品専門商社、卸店等であります。当社グループでは債権保全に万全を期すべく、調査機関や業界情報の活用により日常的な情報収集や与信管理を徹底し、債権の回収不能という事態を未然に防ぐ体制を取っております。
しかし、上記の取り組みの範囲を超えた事象が突発的に発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(6)天変地異や社会的な制度等に関するリスク
当社グループは日本及びアジア・欧州・米国等において事業展開を行っております。これらの事業展開地域においては次のようなリスクがあります。これらの事象が発生した場合は当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
①地震・洪水等の天変地異の発生
②予期しない不利な経済的又は政治的要因の発生や外国為替相場の変動等
③テロ、紛争等の発生、感染性疾病の流行等による社会的混乱
(7)法的規制等に関するリスク
当社グループは食品衛生法、製造物責任法、不当景品類及び不当表示防止法、環境・リサイクル関連法規等の法的規制の適用を受けております。当社グループとしては、各業務担当部門が法務担当部門と連携しながら、すべての法的規制を遵守するように取り組んでおります。
しかし、上記の取り組みの範囲を超えた事象が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(8)情報システムの障害等に関するリスク
当社グループは、生産、販売、管理等の情報をコンピュータにより管理しています。これらの情報システムの運用にあたっては、サイバー攻撃によるリスクを重要な1つの要素と認識し、各種対策の実施及び厳正な管理により、万全を期しております。しかしながら、技術の高度化に伴い攻撃手法も多様化・巧妙化しております。当社の想定を超えた外部からのサイバー攻撃による深刻なシステム障害、それによるビジネスの中断、個人を特定できる情報を含む重要データの破損や社外流出等のリスクがあります。こうした事態が発生した場合、当社グループの事業活動に支障をきたすとともに、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与え、また、社会的信用の低下を招く可能性があります。
(9)固定資産の減損に関するリスク
当社グループでは、事業目的に使用する設備、不動産、投資有価証券等、様々な資産を所有しております。今後、資産の利用状況及び時価の下落、将来キャッシュ・フローの状況等により、減損処理が必要となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当社は、2019年6月25日開催の第114回定時株主総会で「定款一部変更の件」を決議し、2019年12月期より、決算期を3月31日から12月31日に変更しました。このため、経営成績及び各セグメントにおける比較につきましては、2019年1月1日から2019年12月31日までの12ヶ月間を「前年同一期間」として算出した参考数値と比較しております。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、引き続き厳しい状況が続きました。段階的な社会経済活動の再開により回復の兆しがみられるものの、感染の再拡大等により、再び経済が停滞するリスクがあり、国内外の感染症の動向及び経済への影響を注視する必要があります。
このような状況の中で、当社グループは、「おいしさと健康」の企業理念のもと、嗜好食品企業から日常必需食品企業へと変革するべく、①ロングセラーブランドの成長継続と立て直し、②健康付加価値ブランドの成長継続と習慣化、③社会課題の解決に向けた新たな市場の創造と拡大へ経営資源を集中するとともに、海外事業の成長加速に向けて取り組みました。
その結果、売上面では、冷菓部門は前年同一期間を上回りましたが、菓子・食品部門、乳業部門、食品原料部門、海外部門、健康事業を含むその他部門が前年同一期間を下回ったため、当連結会計年度の売上高は344,048百万円となり、前年同一期間(353,686百万円)に比べ2.7%の減収となりました。
利益面では、売上原価率は、乳業部門、海外部門の売上原価率が低下した一方、菓子・食品部門、冷菓部門等の売上原価率が上昇したため全体では0.2ポイント上昇しました。販売費及び一般管理費は、新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛要請に伴う旅費交通費の減少及び経費、広告費、販売促進費の抑制により減少しました。
その結果、営業利益は18,523百万円となり、前年同一期間(16,259百万円)に比べ2,264百万円の増益となりました。経常利益は営業利益段階での増益により、19,641百万円となり、前年同一期間(17,522百万円)に比べ2,119百万円の増益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は11,836百万円となり、投資有価証券売却益等を特別利益に計上した前年同一期間(12,125百万円)に比べ289百万円の減益となりました。
各セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
<菓子・食品部門>
売上面では、“DONBURI亭”“バランス食堂”等が前年同一期間を上回りましたが、“ビスコ”“ポッキー”等が前年同一期間を下回りました。その結果、当連結会計年度の売上高は89,280百万円となり、前年同一期間(96,194百万円)に比べ7.2%の減収となりました。利益面では、減収及び売上原価率の上昇等により、営業利益は4,963百万円となり、前年同一期間(6,643百万円)に比べ1,680百万円の減益となりました。
<冷菓部門>
売上面では、“セブンティーンアイス”等が前年同一期間を下回りましたが、“アイスの実”“パピコ”“ジャイアントコーン”等が前年同一期間を上回りました。また、卸売販売子会社売上も前年同一期間を上回りました。その結果、当連結会計年度の売上高は92,302百万円となり、前年同一期間(87,353百万円)に比べ5.7%の増収となりました。利益面では、販売品種構成の変化に伴う売上原価率の上昇はあったものの、増収による売上総利益の増加等により、営業利益は6,134百万円となり、前年同一期間(6,012百万円)に比べ122百万円の増益となりました。
<乳業部門>
売上面では、“カフェオーレ”“1歳からの幼児食”“プッチンプリン”等は前年同一期間を上回りましたが、“朝食りんごヨーグルト”等が前年同一期間を下回りました。その結果、当連結会計年度の売上高は83,445百万円となり、前年同一期間(87,610百万円)に比べ4.8%の減収となりました。利益面では、減収による売上総利益の減少等により、営業利益は2,522百万円となり、前年同一期間(2,644百万円)に比べ121百万円の減益となりました。
<食品原料部門>
売上面では、“E-スターチ”等は前年同一期間を上回りましたが、“A-グル”等が前年同一期間を下回りました。その結果、当連結会計年度の売上高は10,059百万円となり、前年同一期間(10,607百万円)に比べ5.2%の減収となりました。利益面では、一般管理費の減少等により、営業利益は879百万円となり、前年同一期間(764百万円)に比べ115百万円の増益となりました。
<海外部門>
売上面では、地域別において、米国、中国等では前年同一期間を上回りましたが、ASEAN等では前年同一期間を下回りました。その結果、当連結会計年度の売上高は50,998百万円となり、前年同一期間(53,429百万円)に比べ4.5%の減収となりました。利益面では、売上原価率の低下等により、営業利益は2,581百万円となり、前年同一期間(1,166百万円)に比べ1,414百万円の増益となりました。
<その他部門>
売上面では、“アーモンド効果”“SUNAO”等は前年同一期間を上回りましたが、「オフィスグリコ」等が前年同一期間を下回りました。その結果、当連結会計年度の売上高は17,961百万円となり、前年同一期間(18,490百万円)に比べ2.9%の減収となりました。利益面では、減収に伴う売上総利益の減少等により、営業利益は281百万円となり、前年同一期間(375百万円)に比べ93百万円の減益となりました。
財政状態については、下記のとおりであります。
資産
当連結会計年度末における流動資産は177,813百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,538百万円減少しました。これは主に現金及び預金が1,735百万円減少、有価証券が5,237百万円減少したことによるものであります。固定資産は162,267百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,807百万円増加しました。これは主に有形固定資産が2,222百万円減少しましたが、ソフトウエア仮勘定が3,185百万円増加、退職給付に係る資産が1,273百万円増加したことによるものであります。この結果、総資産は、340,081百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,731百万円減少しました。
負債
当連結会計年度末における流動負債は75,590百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,099百万円減少しました。これは主に支払手形及び買掛金が3,468百万円減少、未払費用が3,646百万円減少したことによるものであります。固定負債は41,939百万円となり、前連結会計年度末に比べ268百万円減少しました。これは主に繰延税金負債が941百万円増加しましたが、退職給付に係る負債が1,603百万円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は、117,530百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,367百万円減少しました。
純資産
当連結会計年度末の純資産合計は222,551百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,636百万円増加しました。これは主に、剰余金の配当により3,895百万円、非支配株主との取引等により非支配株主持分が6,937百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益を11,836百万円計上したことによるものであります。この結果、自己資本比率は65.2%(前連結会計年度末比3.2ポイント増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
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|
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減額(△は減) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
(百万円) |
17,344 |
17,218 |
- |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
(百万円) |
△9,022 |
△12,444 |
- |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
(百万円) |
△9,616 |
△9,738 |
- |
|
現金及び現金同等物期首残高 |
(百万円) |
99,237 |
98,005 |
△1,231 |
|
現金及び現金同等物期末残高 |
(百万円) |
98,005 |
92,449 |
△5,556 |
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、投資活動及び財務活動による支出が営業活動による収入を上回ったため、前連結会計年度末に比べ5,556百万円減少し、当連結会計年度末には92,449百万円となりました。
なお、前連結会計年度は、決算期の変更により、2019年4月1日から2019年12月31日までの9ヶ月間となっております。このため、対前年同期比については記載しておりません。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は17,218百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が19,683百万円、減価償却費が14,577百万円があったものの、仕入債務の減少3,302百万円、その他の減少7,174百万円及び法人税等の支払額5,199百万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は12,444百万円となりました。これは主に、有価証券の売却による収入2,500百万円、有形固定資産の売却による収入2,095百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出10,907百万円及び無形固定資産の取得による支出5,837百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は9,738百万円となりました。これは主に、配当金の支払額3,895百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出5,343百万円及び自己株式の取得による支出699百万円等があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
|
当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
菓子・食品 |
(百万円) |
79,162 |
- |
|
冷菓 |
(百万円) |
54,609 |
- |
|
乳業 |
(百万円) |
60,096 |
- |
|
食品原料 |
(百万円) |
5,577 |
- |
|
海外 |
(百万円) |
38,962 |
- |
|
報告セグメント計 |
(百万円) |
238,406 |
- |
|
その他 |
(百万円) |
976 |
- |
|
合計 |
(百万円) |
239,382 |
- |
(注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.前連結会計年度は、決算期の変更により、2019年4月1日から2019年12月31日までの9ヶ月間となっております。このため、前年同期比については記載しておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
|
当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
菓子・食品 |
(百万円) |
8,450 |
- |
|
冷菓 |
(百万円) |
26,097 |
- |
|
乳業 |
(百万円) |
14,823 |
- |
|
食品原料 |
(百万円) |
3,179 |
- |
|
海外 |
(百万円) |
489 |
- |
|
報告セグメント計 |
(百万円) |
53,039 |
- |
|
その他 |
(百万円) |
8,167 |
- |
|
合計 |
(百万円) |
61,206 |
- |
(注)1.金額は、仕入価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.前連結会計年度は、決算期の変更により、2019年4月1日から2019年12月31日までの9ヶ月間となっております。このため、前年同期比については記載しておりません。
c.受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
|
当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
菓子・食品 |
(百万円) |
89,280 |
- |
|
冷菓 |
(百万円) |
92,302 |
- |
|
乳業 |
(百万円) |
83,445 |
- |
|
食品原料 |
(百万円) |
10,059 |
- |
|
海外 |
(百万円) |
50,998 |
- |
|
報告セグメント計 |
(百万円) |
326,087 |
- |
|
その他 |
(百万円) |
17,961 |
- |
|
合計 |
(百万円) |
344,048 |
- |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.前連結会計年度は、決算期の変更により、2019年4月1日から2019年12月31日までの9ヶ月間となっております。このため、前年同期比については記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成においては、経営者による会計上の見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を総合的に勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
また、この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見積額を計上しております。取引先の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
b.繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産について将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収可能見込額を計上しております。繰延税金資産の回収可能見込額に変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩しまたは追加計上により利益が変動する可能性があります。
c.退職給付費用及び退職給付に係る負債
当社グループは、退職給付費用及び退職給付に係る負債について、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、将来の給与水準、退職率、統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
d.有価証券の減損
当社グループは、投資有価証券を保有しており、時価のある有価証券については時価法を、時価のない有価証券については原価法を採用しております。また、時価のある有価証券については、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合にはすべて減損処理を行い、30%から50%程度下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。他方、時価のない有価証券については、実質価額が取得価額と比べて50%以上下落したものについては「著しく下落した」ものとし、回復可能性が十分な根拠により裏付けられる場合を除き減損処理を行っております。
当社グループは、投資有価証券について必要な減損処理をこれまで行ってきておりますが、将来の市況悪化や投資先の業績不振等により、現状の帳簿価額に反映されていない損失または帳簿価額の回収不能が生じ、減損処理が必要となる可能性があります。
e.販売促進引当金
当社グループは、販売促進費の支出に備えて、連結会計年度末における販売促進費の見込額に基づき、発生見込額を計上しております。販売促進費の発生見込額に変動が生じた場合には、販売促進引当金の取崩しまたは販売促進費の追加計上により利益が変動する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高は、修正後予想(358,000百万円)を13,951百万円下回り、344,048百万円となりました。セグメント別には、海外部門、菓子・食品部門で予想を大きく下回りました。
利益面では、営業利益は、修正後予想(18,000百万円)を523百万円上回り、18,523百万円となりました。セグメント別には、菓子・食品部門、冷菓部門では、予想を下回りましたが、海外部門での増益及び経費抑制等により全体では予想を上回る結果となりました。
その結果、経常利益は修正後予想(18,500百万円)を1,141百万円上回り、19,641百万円となりました。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は、当初見込んでいた利益が次期以降にずれ込んだため、修正後予想(12,500百万円)を663百万円下回り、11,836百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、当社グループの財務政策は、運転資金につきましては、内部資金の活用又は金融機関からの短期の借入により資金調達することとしております。設備資金等の中長期的な資金調達につきましては、内部資金の活用または転換社債型新株予約権付社債の発行等により資金調達することとしております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、当社グループは、利益と資金を継続的に増加させながら成長加速に向けた投資を実行し、国内外における営業利益率の向上を図るとともに、特別損益を除くROE水準として10%以上を継続的に目指すことを目標としております。当連結会計年度の特別損益を除くROEは、5.4%(前連結会計年度は4.2%)となっております。
合弁契約
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契約先 |
国名 |
合弁契約の内容 |
契約の発効日 |
契約期間 |
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ジェネラルビスケット社 |
フランス |
社名:Generale Biscuit Glico France S.A. 目的:各種菓子、食料品類の製造販売 資本金:1,525千ユーロ 当社出資額:762千ユーロ(出資比率50%) 設立:1982年3月19日 :1986年5月9日 500万フランスフラン増資(新資本金1,000万フランスフラン) :1987年2月18日 ジェネラルビスケット社は、ビー・エス・エヌ社(現ダノングループ)と合併しました。 :2007年11月30日 ジェネラルビスケット社は、株式譲渡によりクラフトフーズ社の傘下となりました。 :2012年10月1日 クラフトフーズ社は、モンデリーズインターナショナル社に社名を変更しました。 |
1981年10月27日
2008年5月28日
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契約の発効日より10年間。 以降5年ごとに更新しております。 クラフトフーズ社と合弁契約の改定契約を実施しました。 |
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PT. Mitorajaya Ekaprana
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インドネシア
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社名:PT. Glico-Wings 目的:冷菓の製造販売 資本金:1兆1,500億インドネシアルピア 当社出資額:5,750億インドネシアルピア(出資比率50%) 設立:2013年10月25日 :2017年3月29日 1,200億インドネシアルピア 増資 2018年12月21日 300億インドネシアルピア 増資 2019年4月26日 6,500億インドネシアルピア 増資 |
2013年7月30日 |
設定なし |
厳しい経済環境が続く中、企業の成長に不可欠である新製品の開発は、当社グループの企業戦略における最重要課題のひとつであります。当社グループの研究開発は長期的展望に立った基礎研究、応用研究を健康科学研究所で、新製品の開発をマーケティング本部等で推進しました。
当連結会計年度に支出した研究開発費は総額
当連結会計年度の主な研究の概要とその成果
(1)基礎研究、応用研究、品質保証研究分野
基礎研究、応用研究では、独創的な健康食品を開発するために、技術・素材・エビデンスに裏付けられた「おいしさと健康」の具現化に向けた研究を進めています。具体的には、栄養摂取に大切な口腔および腸内の機能研究および血管の研究を中心に、技術力の強化および素材開発を行っています。さらに、当社グループで重要な素材であるアーモンドおよびパプリカキサントフィル「PapriX」に関しても、健康機能の研究を行い、お客様の健康課題の解決を実現すべく取り組んでいます。
(2)新製品開発分野
<菓子・食品部門>
菓子分野では、“ポッキー”において、需要の伸長が期待できるホームユースタイプの新商品「贅沢仕立て」において<ミルクショコラ>、<アーモンドミルク>、<くちどけ苺>の3品を開発することで、ブランド全体の価値向上を図りました。またコロナ禍において休園した、大阪府下のいちご狩り農園のいちごを使った「カプリコミニ大袋<いちご狩り>」を開発し、地域経済への貢献も進めました。さらに、”ビスコ”では、基幹品の大幅リニューアルの実施と「素材の恵み」〈全粒粉 チェダー&カマンベール〉、〈大豆 みるく&きな粉〉を発売しました。従来配合している乳酸菌に加えて食物繊維配合による健康価値を付与し、またビスケットとクリームの比率を見直すことで、これまで以上の口どけ、おいしさの向上に繋げ、すこやかな子供に寄り添えるブランドとしての価値向上を行いました。また、”プリッツ”では「スモーキープリッツ」の発売により新たな需要獲得を図り、”チーザ”では「マスカルポーネ仕立て」を発売し、巣ごもり、宅飲み需要での定番化を図りました。
食品分野では、食後の血糖値や中性脂肪の上昇抑制を訴求した機能性表示食品として“DONBURI亭”「牛丼」、「中華丼」の新ラインナップを開発し、ブランド価値の向上に取り組みました。また“クレアおばさん”「チャウダー」では、包材がそのまま食器になる機能性レトルトパウチを開発し、無駄なゴミを出さない食スタイルの提案による新たな価値創造に取り組みました。“炊き込み御膳”では、基幹品「とり五目」「鶏ごぼう」「さば舞茸」の食塩相当量を25%削減し、減塩商品としてターゲット層の拡大とブランド価値の向上に取り組みました。
<冷菓部門>
冷菓分野では、“ジャイアントコーン”は製品特長を強化し「チョコ溜り」の商品価値を提案、大人企画にも「チョコ溜り」商品価値を広げ健康素材も加えて抹茶ブランドなど共創で市場価値を高めました。“パピコ”は、飲むフローズンスムージーとして滑らか食感と素材由来の味わいを強化し、大人企画も健康ニーズに応えました。また、野菜不足解消に向けた、「パピベジ」を導入し新しい市場創造に貢献しました。さらに、感性工学手法でブローボトル形態アイスのなめらか食感がリフレッシュに繋がることを発表しました。“アイスの実”は、濃厚ねっとりジェラート食感を強化し、また健康素材を導入した大人企画として国産野菜素材を取り入れた京都吉兆との共創取組などを行いました。“パナップ”は、フレッシュフルーツソース製法にオリゴ糖や植物由来乳酸菌を配合し、健康ニーズに応えました。“牧場しぼり”は、3日以内に絞った生乳と練り上げ製法で濃厚・滑らか品質をさらに進化させました。さらに、季節限定商材や健康素材を加えた「バランスオン」を導入しました。“セブンティーン”は、コーン、スティック、ブロー、モナカそれぞれ製品付加価値を高め、アレルギー該当なしの商材や自販機の特長を活かした熱中症対策の商材拡大に取り組みました。
<乳業部門>
発酵乳分野では、“BifiXヨーグルト”において、腸活をサポートすべく、1日不足分の食物繊維を補うことができる「BifiXおなかに素材+ヨーグルト 皮入りオレンジ」、食物繊維をたっぷり摂取できる「BifiX腸活ヨーグルト-食物繊維たっぷり-(ドリンクタイプ)」を発売しました。また、ビフィズス菌BifiXと食物繊維イヌリンを摂取すると有益な働きをする短鎖脂肪酸が腸内で多く作られるという研究情報を発信しました。“朝食りんごヨーグルト”シリーズでは、季節に合わせたフレーバーとして「朝食パインヨーグルト ひんやり仕立て」、「朝食アロエヨーグルト はちみつレモン仕立て」、「朝食いちごヨーグルト さくら香る」を発売し売場での露出を強化しました。
乳飲料分野では、“カフェオーレ”において、砂糖を50%カットし、生乳のおいしさを引き出すことで、コーヒーの香りと生乳本来のすっきりとしたおいしさを感じられる配合にリニューアルしました。また、素材にこだわる商品作りの一環として、パティシエ エス コヤマの小山進シェフと共創した「カフェオーレ × es koyama」を期間限定で発売しました。
洋生菓子分野では、“プッチンプリン”において、動物性原料不使用の「植物生まれのプッチンプリン」を発売し、今まで食べたくても食べられなかった方々へのニーズに応え、ブランドの新しい価値を提供しました。また、期間限定フレーバーとして、「カフェオーレ」や「おさつバター」を発売し、売場での露出強化、購買喚起、ブランド強化を図りました。
果汁・清涼飲料分野では、”幼児のみもの”において、1食分の緑黄色野菜と果物をミックスしお子さまの健康と作る楽しさを兼ね備えたポーションタイプの希釈用商品「幼児のみもの+(プラス)プチっ!とおやさい」(いちご、ぶどう)を発売し、ブランド活性化を図りました。
ベビー・育児分野では、医療機関に販売する低出生体重児用ミルクを「アイクレオグローエールミルク」へリニューアル発売しました。近年増加している低出生体重児に対して、世界的な専門機関から提言された最新の臨床的エビデンスと新生児集中治療室(NICU)の専門医による栄養学的所見をもとに、発育にとって必要な栄養素と消化器官の未熟な低出生体重児に配慮した浸透圧をもつ商品に改良しました。低出生体重児の健康的な発育に貢献し、ブランドの価値向上を図りました。
<その他部門>
その他の分野では、アーモンド飲料の“アーモンド効果”において、3月に「アーモンド効果LL200ml」シリーズに砂糖不使用の<まろやかカフェ>を追加、「アーモンド効果1000ml」シリーズに200mlで人気があった<3種のナッツ>をラインナップに加えました。チルドカップとして市場に定着している「アーモンド効果TASTY」のリニューアルを3月に実施し、<Creamy Almondmilk><Coffee Almondmilk>を発売しました。アーモンドミルクを直接飲用だけでなく、様々な用途で用いて頂くために、6月にコーヒーや料理に使用することを想定とした「アーモンド効果Barista&Chef」(業務用、一般には通信販売でのみ取扱い)を発売しました。SUNAOアイスのカップは、3月に発売以来、初めて形態を変更し、訴求面を拡大して店頭での目立ちをアップさせ、トライアル促進を図りました。「バニラ」は、ラクトアイスからアイスミルクへ規格変更しておいしさを向上し、新品種「マカダミア&アーモンド」「ストロベリー&ラズベリー」の2品を発売しました。また、「チョコ&バニラソフト」の2色のクリームに、ほろ苦いチョコレートソースをトッピングすることで、視覚的にも味覚的にもおいしさを向上させました。9月には、宇治抹茶を使用した濃い抹茶と、北海道産生クリームを使用した甘い抹茶の2色の抹茶アイスからなる「かさね抹茶」を発売し、リピート向上を図りました。SUNAOビスケットは、4月に新品種「チョコチップ&発酵バター」および、サンドビスケットの新品種「レモン&バニラ」を発売しました。10月にSUNAOブランドとしては初の食品として<2種のチーズ&きのこリゾット><完熟トマトリゾット>の2品をオンライン限定で新発売し、ブランドの活性化に貢献しました。11月に、オフィスグリコの健康に特化した新製品として、たんぱく質を10g配合した朝専用の「ブレックビスケット」を発売し、ラインナップを強化しました。スポーツフーズ“パワープロダクション”では、運動中のエネルギー補給や携帯性に着目し、運動時の疲れに必要な栄養素を配合した「スポーツキャラメル」を9月に発売しました。gg化粧品(サプリメント)は内側からの美容に資する商品で、「ggSABINA(美)」のリニューアルを進め、「紫外線による肌のダメージ(紅斑)を抑制」および「肌の潤い(皮膚角層水分量)を保持」する機能性表示食品として受理されました。これにより「ヘスペリジン&コラーゲン」、「ggMEGURU(巡)」、「ggNEMURI(眠)」とあわせて全てで機能性表示食品とすることができるようになりました。