文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「おいしさと健康」の企業理念のもと、食品事業の展開を通じて社会に貢献することを目指し、世界のあらゆる市場において、お客様起点のバリューチェーンに基づいた、付加価値の高い商品及びサービスを提供してまいります。また、これらの考え方のもとに、取引先や従業員、地域社会、将来世代等の多様なステークホルダーとともに持続的な成長発展を期し、株主の皆様のご期待に応える経営成績形成に努めることを心がけてまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、利益と資金を継続的に増加させながら成長加速に向けた投資を実行し、国内外における売上高及び営業利益の向上(売上高成長率 年率3から5%、営業利益成長率 年率5から10%)を継続的に目指すことを目標としております。
(3)経営環境
企業を取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症の拡大、デジタル技術の革新、人々の生活様式の変化、SDGsをはじめとする世界的な社会的要請への対応等、不確実性が増しております。原料価格や物流コストの上昇、アフターコロナにおけるニューノーマルに対応した消費行動の変化への対応、さらには「脱炭素・脱プラスティックなど地球環境・将来世代に負の財産を残さない企業活動」など、企業が取り組むべき課題も多様になっております。
このような経営環境の中で、消費者の健康意識の高まりに応じた健康価値を備えた商品の提供、並びに中国・東南アジア・北米の海外市場の成長継続は、当社グループにとっての事業拡大・強化の機会と捉えております。今後も国内外における経済状況や業界・市場動向等の変化、持続的企業活動の要請に柔軟に対応しながら、企業価値の向上に努めてまいります。
(4)中長期的な経営戦略及び優先的に対処すべき課題
当社グループの中長期的な成長のための重要な要素を、①お客様起点のバリューチェーン構築による、注力領域での新たな市場の創造と拡大②将来世代や地域社会を含む多様なステークホルダーと共存する、持続可能な企業活動の推進とし、対処すべき課題に対する具体的な事業活動を推進してまいります。
①お客様起点のバリューチェーン構築による、注力領域での新たな市場の創造と拡大
・お客様起点のバリューチェーンを構築し、価値創造、価値改善に取り組みます。
・健康事業の拡大にむけ、5つの注力領域(発育・栄養の最適化、成長の支援、運動能力の強化、脳機能の向 上、ヘルシーエイジング)の研究、商品・サービス開発に経営資源を集中させ、さらなる成長の実現に取り組みます。
・研究・開発体制(イノベーション)の強化及びDX施策により、エビデンスに基づいた「おいしさと健康」の実現をすすめます。
・中国・東南アジア・北米における事業成長を加速させ、当社グループの事業成長の基盤とします。
②将来世代や地域社会を含む多様なステークホルダーと共存する、持続可能な企業活動の推進
・「Glicoグループ環境ビジョン2050」の達成を目指します。
・人財育成への取り組みを強化するとともに、ダイバーシティ&インクルージョンをさらに推進し、多様な人財がより一層活躍できる基盤を整備します。
・「健康経営」を推進し、従業員の健康維持・増進を積極的に支援し、組織力を向上させ、生産性の向上に取り組みます。
・従業員一人ひとりのCSRへの意識を高め、コーポレートブランドの価値向上を図ることで、持続的な企業価値の向上に取り組みます。
当社グループは、「おいしさと健康」を企業理念として掲げ、企業理念を実現し、食品事業を通じて社会に貢献し続けていくために、取り組むべきマテリアリティ(最重要領域)を特定し、長期的な視点から経営環境に対する課題への対応を図るように努めております。また、リスクマネジメント委員会を設置し、当社グループにおけるリスクを把握し、リスクの顕在化による危機的状況の発生を未然に防ぎ、万が一発生した場合に生じる負の影響を最小限に抑えるための策を講じ、当該危機的状況からの早期の回復を図るよう努めております。
経営環境、経営成績、財務状況等(株価含む)に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。当社グループはこれらのリスクを脅威とみなすだけでなく、創意工夫による適切な対応を通じ、持続的な成長の機会としてとらえております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
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|
開示 |
マテリアリティ |
リスク |
影響度 |
発生 |
機会 |
リスクへの対応 |
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1 |
食の安全に関するリスク |
安心・安全な商品・サービスの提供 情報開示と対話の推進 |
・製品回収による多額のコスト発生リスク ・顧客の流出等による売上低迷のリスク ・Glicoブランド棄損のリスク |
高 |
低 |
・適切な情報開示(品質管理ポリシー、原材料調達)を通じたGlicoブランドの信頼獲得による売上高拡大 |
・国際的な食品安全システムの導入の取組み(ISO、FSSC22000の取得) ・取引先の監査等を含むサプライチェーンでの品質保証体制の構築と運用 ・アレルゲンの適切な表示 ・お客様の声の反映 |
|
2 |
原材料の調達のリスク |
- |
・原材料の需給動向や原油価格、海上コンテナの変動などによる調達価格変動のリスク |
中 |
高 |
・デジタル技術の活用による原材料発注のサプライチェーンマネジメントの強化 ・調達地、調達先の多様化によるレジリエンスの獲得 |
・長期生産計画と調達需給の連動オペレーション ・「Glicoグループ調達方針」を公開し 「サプライチェーンの環境社会配慮」との連動とグローバルイニシアティブ(国連グローバル・コンパクト、SDGs等)への対応を推進 |
|
サプライチェーンの環境社会配慮 |
・地域の環境法や児童労働等の国際社会要請に合致しないサプライヤーからの調達による原材料調達取引停止のリスク ・Glicoブランド棄損のリスク |
中 |
低 |
・調達トレーサビリティ導入・強化による信頼性の高い調達先の選定 |
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|
3 |
研究開発のリスク |
共創とイノベーションの推進 人々の健康への貢献 |
・新製品開発、現行製品の改良、コストダウン、基礎研究分野における開発が成功しないリスク ・市場の変化をとらえきれず市場ニーズに乖離し、受け入れられないリスク |
高 |
中 |
・注力領域への経営資源投入及びオープンイノベーションによる開発の加速 ・製品開発へのデジタル技術活用 |
・健康機能の科学的評価の仕組みを構築し、多様なお客様の健康に寄与できる安全な製品の開発 ・デジタル人財開発による販売データ、お客様の声の分析高度化 ・外部の研究機関、スタートアップ企業との協働による開発の加速 |
|
4 |
法的規制等に関するリスク |
コーポレート・ガバナンス 人権尊重のマネジメント 公正で誠実なマーケティング 企業倫理の実践と腐敗防止 |
・知識欠如による法令違反によるコンプライアンスリスク ・処罰、訴訟提起のリスク ・Glicoブランド棄損のリスク |
中 |
低 |
・適切な情報開示を通じたGlicoブランドの信頼獲得 |
・役職員を対象にしたコンプライアンス教育の実施 ・ホットラインの設置 |
|
|
開示 |
マテリアリティ |
リスク |
影響度 |
発生 |
機会 |
リスクへの対応 |
|
5 |
天変地異や社会的な制度等に関するリスク |
安全・安心な商品・サービスの提供 労働安全衛生 |
・パンデミック、地震、洪水等の天変地異の発生及びテロ、紛争等の発生による社会的混乱が生じた場合のリスク ・サプライチェーン分断のリスクや事業停止のリスク ・役職員や事業資産が損害を被るリスク |
中 |
低 |
・BCP(事業継続計画)推進による通常業務効率化 ・DX取組みによるリモートワークの充実 ・調達地、調達先の多様化によるレジリエンスの獲得 |
・生産部門での非常時の対応方針・事業継続計画を策定し、訓練等の実施 ・国際情勢等の情報収集 ・リモートワークの充実に向けたIT環境整備 |
|
6 |
長期的な事業継続に関するリスク |
人財の育成 ダイバーシティ&インクルージョン |
・多様な人財を確保できないことによる企業活動の生産性低下による業績悪化のリスク |
中 |
低 |
・多様性に富む人財確保・育成によるイノベーションの創出 ・従業員の働きがいの向上による会社の成長、企業理念の達成 |
・人財育成プログラムの推進 ・多様な人財がより活躍できる環境整備 ・健康経営の推進 |
|
商品サービスのライフサイクル全体での環境社会配慮 気候変動の緩和と適用 資源循環と廃棄物削減 サプライチェーンの環境社会配慮 水資源の管理 |
・温暖化や地球環境の変化、また、それらへの対応のため、企業活動全体に及ぼす影響が顕在化するリスク ・気候変動による原材料調達不全リスク ・対応遅れによる調達コスト、製造コスト、税コストの上昇リスク ・社会要請への対応遅れによるGlicoブランド毀損リスク |
高 |
中 |
・調達先・事業展開先の地理的分散化 ・消費エネルギー低減取組、再生可能エネルギー導入や脱炭素技術導入などの施策の推進 ・包材の脱プラスチック、リサイクル対応の推進 ・情報開示を通じたGlicoブランドの信頼獲得 ・アイスクリームなど特定製品の需要増加 |
・「Glicoグループ環境ビジョン2050」の策定と実行 ・TCFDの枠組みのもと、気温上昇に伴うリスクの理解とそのリスクへの対応等を検討 |
||
|
7 |
情報システムの障害等に関するリスク |
消費者のプライバシーの保護 情報開示と対話の推進 |
・外部からのサイバー攻撃、コンピュータウイルス感染による深刻なシステム障害、個人情報などの重要データの流出、破損による事業中断のリスク |
高 |
低 |
- |
・リスクマネジメント委員会に情報セキュリティ部会を設置し、Glicoセキュリティポリシーのもと、情報セキュリティ体制の構築と運用 ・リスクアセスメントに基づき、役職員を対象とした情報セキュリティ教育や訓練の実施 |
|
8 |
取引先の経営破綻等に関するリスク |
コーポレート・ガバナンス |
・取引先の経営破綻による債権が回収できないリスク |
低 |
低 |
- |
・調査機関等の活用による情報収集や与信管理、債権保全の実施 |
|
9 |
資産の減損等に関するリスク |
コーポレート・ガバナンス |
・資産の価値の下落あるいは将来キャッシュ・フローによる減損損失計上のリスク ・新規事業の出資先株式、のれんの減損リスク |
低 |
高 |
- |
・経済、金融動向の注視と、投資規模に応じた社内審議、手続きに基づく投資の実行 ・出資先に対する事業計画達成のための継続的なフォローアップ及びモニタリングの実施 |
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策を講じるなかで、各種政策の効果や海外経済の改善により持ち直しの動きが続いているものの、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大により、経済活動が再び制限される等引き続き厳しい状況で推移しました。
このような状況の中で、当社グループは、「おいしさと健康」の企業理念のもと、嗜好食品企業から日常必需食品企業へと変革するべく、①ロングセラーブランドの成長継続と立て直し、②健康付加価値ブランドの成長継続と習慣化、③社会課題の解決に向けた新たな市場の創造と拡大へ経営資源を集中するとともに、海外事業の成長加速に向けて取り組みました。
その結果、売上面では、食品原料部門、海外部門、健康事業を含むその他部門は前年同期を上回りましたが、菓子・食品部門、冷菓部門、乳業部門が前年同期を下回ったため、当連結会計年度の売上高は338,571百万円となり、前年同期(344,048百万円)に比べ1.6%の減収となりました。
利益面では、売上原価率は、その他部門を除く全ての部門で売上原価率が上昇したため前年同期に比べ0.5ポイント上昇しましたが、販売費及び一般管理費は、広告宣伝費、販売促進費等が減少しました。
その結果、営業利益は19,307百万円となり、前年同期(18,523百万円)に比べ784百万円の増益となりました。経常利益は営業利益段階での増益及び為替差益等により、21,708百万円となり、前年同期(19,641百万円)に比べ2,067百万円の増益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は13,519百万円となり、前年同期(11,836百万円)に比べ1,682百万円の増益となりました。
各セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
<菓子・食品部門>
売上面では、“クラッツ”等が前年同期を上回りましたが、“神戸ローストショコラ”“プリッツ”等が前年同期を下回りました。その結果、当連結会計年度の売上高は79,164百万円となり、前年同期(89,280百万円)に比べ11.3%の減収となりました。
利益面では、販売促進費及び広告宣伝費の減少等により、営業利益は5,098百万円となり、前年同期(4,963百万円)に比べ135百万円の増益となりました。
<冷菓部門>
売上面では、“セブンティーンアイス”、卸売販売子会社の売上高等が前年同期を上回りましたが、“パピコ”“アイスの実”等が前年同期を下回りました。その結果、当連結会計年度の売上高は87,766百万円となり、前年同期(92,302百万円)に比べ4.9%の減収となりました。
利益面では、減収及び売上原価率の上昇等により、営業利益は3,799百万円となり、前年同期(6,134百万円)に比べ2,334百万円の減益となりました。
<乳業部門>
売上面では、“プッチンプリン”等が前年同期を上回りましたが、“BifiXヨーグルト”“カフェオーレ”等が前年同期を下回りました。その結果、当連結会計年度の売上高は79,892百万円となり、前年同期(83,445百万円)に比べ4.3%の減収となりました。
利益面では、減収及び売上原価率の上昇等により、営業利益は2,095百万円となり、前年同期(2,522百万円)に比べ427百万円の減益となりました。
<食品原料部門>
売上面では、「澱粉」等が前年同期を下回りましたが、「ファインケミカル」“A-グル”等が前年同期を上回りました。その結果、当連結会計年度の売上高は10,524百万円となり、前年同期(10,059百万円)に比べ4.6%の増収となりました。
利益面では、増収に伴う売上総利益の増加等により、営業利益は919百万円となり、前年同期(879百万円)に比べ39百万円の増益となりました。
<海外部門>
売上面では、地域別において、中国、ASEAN、米国等で前年同期を上回りました。その結果、当連結会計年度の売上高は60,991百万円となり、前年同期(50,998百万円)に比べ19.6%の増収となりました。
利益面では、増収に伴う売上総利益の増加等により、営業利益は3,915百万円となり、前年同期(2,581百万円)に比べ1,334百万円の増益となりました。
<その他部門(健康事業を含む)>
売上面では、“アーモンド効果”“パワープロダクション”等が前年同期を上回りました。その結果、当連結会計年度の売上高は20,231百万円となり、前年同期(17,961百万円)に比べ12.6%の増収となりました。うち、健康事業においては、当連結会計年度の売上高は15,311百万円となり、前年同期(12,921百万円)に比べ18.5%の増収となりました。
利益面では、増収及び売上原価率の低下等により、営業利益は1,525百万円となり、前年同期(281百万円)に比べ1,243百万円の増益となりました。
財政状態については、下記のとおりであります。
資産
当連結会計年度末における流動資産は178,626百万円となり、前連結会計年度末に比べ812百万円増加しました。主な要因は、受取手形及び売掛金が621百万円、有価証券が511百万円、原材料及び貯蔵品が1,949百万円減少しましたが現金及び預金が4,121百万円増加したことによるものであります。固定資産は178,118百万円となり、前連結会計年度末に比べ15,851百万円増加しました。主な要因は、建設仮勘定が5,590百万円、ソフトウエア仮勘定が6,393百万円、投資有価証券が6,235百万円増加したことによるものであります。この結果、総資産は、356,745百万円となり、前連結会計年度末に比べ16,663百万円増加しました。
負債
当連結会計年度末における流動負債は72,150百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,439百万円減少しました。主な要因は、未払法人税等が1,977百万円減少したことによるものであります。固定負債は43,416百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,476百万円増加しました。主な要因は、繰延税金負債が1,877百万円増加したことによるものであります。この結果、負債合計は、115,567百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,962百万円減少しました。
純資産
当連結会計年度末の純資産合計は241,177百万円となり、前連結会計年度末に比べ18,626百万円増加しました。主な要因は、剰余金の配当により4,545百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益を13,519百万円計上したこと及びその他有価証券評価差額金が3,041百万円、為替換算調整勘定が5,428百万円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は67.5%(前連結会計年度末比2.3ポイント増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
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|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減額(△は減) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
(百万円) |
17,218 |
28,651 |
11,433 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
(百万円) |
△12,444 |
△29,194 |
△16,750 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
(百万円) |
△9,738 |
△4,859 |
4,878 |
|
現金及び現金同等物期首残高 |
(百万円) |
98,005 |
92,449 |
△5,556 |
|
現金及び現金同等物期末残高 |
(百万円) |
92,449 |
89,463 |
△2,986 |
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、投資活動及び財務活動による支出が営業活動による収入を上回ったため、前連結会計年度末に比べ2,986百万円減少し、当連結会計年度末には89,463百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は28,651百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が20,806百万円、減価償却費が14,249百万円、売上債権の減少が1,566百万円、たな卸資産の減少1,034百万円等があったものの、仕入債務の減少765百万円及び法人税等の支払額8,720百万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は29,194百万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入5,000百万円、利息及び配当金の受取額1,011百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出16,554百万円及び定期預金の預入による支出10,403百万円、無形固定資産の取得による支出7,210百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は4,859百万円となりました。これは主に、配当金の支払額4,545百万円、長期借入金の返済による支出268百万円等があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
対前年同期増減率 (%) |
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|
菓子・食品 |
(百万円) |
72,310 |
△8.7 |
|
冷菓 |
(百万円) |
47,207 |
△13.6 |
|
乳業 |
(百万円) |
55,162 |
△8.2 |
|
食品原料 |
(百万円) |
5,257 |
△5.7 |
|
海外 |
(百万円) |
48,102 |
23.5 |
|
報告セグメント計 |
(百万円) |
228,038 |
△4.3 |
|
その他 |
(百万円) |
431 |
△55.8 |
|
合計 |
(百万円) |
228,469 |
△4.6 |
(注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
対前年同期増減率 (%) |
|
|
菓子・食品 |
(百万円) |
7,901 |
△6.5 |
|
冷菓 |
(百万円) |
28,135 |
7.8 |
|
乳業 |
(百万円) |
15,604 |
5.3 |
|
食品原料 |
(百万円) |
3,944 |
24.1 |
|
海外 |
(百万円) |
458 |
△6.3 |
|
報告セグメント計 |
(百万円) |
56,042 |
5.7 |
|
その他 |
(百万円) |
8,859 |
8.5 |
|
合計 |
(百万円) |
64,901 |
6.0 |
(注)1.金額は、仕入価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
対前年同期増減率 (%) |
|
|
菓子・食品 |
(百万円) |
79,164 |
△11.3 |
|
冷菓 |
(百万円) |
87,766 |
△4.9 |
|
乳業 |
(百万円) |
79,892 |
△4.3 |
|
食品原料 |
(百万円) |
10,524 |
4.6 |
|
海外 |
(百万円) |
60,991 |
19.6 |
|
報告セグメント計 |
(百万円) |
318,339 |
△2.4 |
|
その他 |
(百万円) |
20,231 |
12.6 |
|
合計 |
(百万円) |
338,571 |
△1.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成においては、経営者による会計上の見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を総合的に勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
また、この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見積額を計上しております。取引先の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
b.繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産について将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収可能見込額を計上しております。繰延税金資産の回収可能見込額に変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩しまたは追加計上により利益が変動する可能性があります。
c.退職給付費用及び退職給付に係る負債
当社グループは、退職給付費用及び退職給付に係る負債について、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、将来の給与水準、退職率、統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
d.有価証券の減損
当社グループは、投資有価証券を保有しており、時価のある有価証券については時価法を、時価のない有価証券については原価法を採用しております。また、時価のある有価証券については、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合にはすべて減損処理を行い、30%から50%程度下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。他方、時価のない有価証券については、実質価額が取得価額と比べて50%以上下落したものについては「著しく下落した」ものとし、回復可能性が十分な根拠により裏付けられる場合を除き減損処理を行っております。
当社グループは、投資有価証券について必要な減損処理をこれまで行ってきておりますが、将来の市況悪化や投資先の業績不振等により、現状の帳簿価額に反映されていない損失または帳簿価額の回収不能が生じ、減損処理が必要となる可能性があります。
e.販売促進引当金
「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高は、修正後予想(344,000百万円)を5,428百万円下回り、338,571百万円となりました。セグメント別には、菓子・食品部門、冷菓部門で予想を大きく下回りました。
利益面では、営業利益は、修正後予想(19,000百万円)を307百万円上回り、19,307百万円となりました。セグメント別には、冷菓部門、海外部門等では予想を下回りましたが、菓子・食品部門、その他部門等で増益となったため、全体では予想を上回る結果となりました。
その結果、経常利益は修正後予想(19,500百万円)を2,208百万円上回り、21,708百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、修正後予想(12,000百万円)を1,519百万円上回り、13,519百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、当社グループの財務政策は、運転資金につきましては、内部資金の活用又は金融機関からの短期の借入により資金調達することとしております。設備資金等の中長期的な資金調達につきましては、内部資金の活用または転換社債型新株予約権付社債の発行等により資金調達することとしております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、当社グループは、利益と資金を継続的に増加させながら成長加速に向けた投資を実行し、国内外における売上高及び営業利益の向上(売上高成長率 年率3から5%、営業利益成長率 年率5から10%)を継続的に目指すことを目標としております。当連結会計年度における売上高の対前期増減率は△1.6%、営業利益の対前期増減率は4.2%となっております。
合弁契約
|
契約先 |
国名 |
合弁契約の内容 |
契約の発効日 |
契約期間 |
|
ジェネラルビスケット社 |
フランス |
社名:Generale Biscuit Glico France S.A. 目的:各種菓子、食料品類の製造販売 資本金:1,525千EUR 当社出資額:762千EUR(出資比率50%) 設立:1982年3月19日 :1986年5月9日 5百万フランスフラン増資(新資本金10百万フランスフラン) :1987年2月18日 ジェネラルビスケット社は、ビー・エス・エヌ社(現ダノングループ)と合併しました。 :2007年11月30日 ジェネラルビスケット社は、株式譲渡によりクラフトフーズ社の傘下となりました。 :2012年10月1日 クラフトフーズ社は、モンデリーズインターナショナル社に社名を変更しました。 |
1981年10月27日
2008年5月28日
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契約の発効日より10年間。 以降5年ごとに更新しております。 クラフトフーズ社と合弁契約の改定契約を実施しました。 |
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PT. Mitorajaya Ekaprana
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インドネシア
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社名:PT. Glico-Wings 目的:冷菓の製造販売 資本金:1,197,600百万IDR 当社出資額:598,800百万IDR(出資比率50%) 設立:2013年10月25日 :2017年3月29日 120,000百万IDR増資 :2018年12月21日 30,000百万IDR増資 :2019年4月26日 650,000百万IDR増資 :2021年3月1日 47,600百万IDR増資 |
2013年7月30日 |
設定なし |
厳しい経済環境が続くなか、企業の成長に不可欠である新製品の開発は、当社グループの企業戦略における最重要課題のひとつであります。当社グループの研究開発は長期的展望に立った基礎研究、応用研究を健康科学研究所で、新製品の開発をマーケティング本部等で推進しました。
当連結会計年度に支出した研究開発費は総額
当連結会計年度の主な研究の概要とその成果
(1)基礎研究、応用研究分野
基礎研究、応用研究では、独創的かつ健康価値の高い商品を開発するために、技術・素材・エビデンスに裏付けられた「おいしさと健康」の具現化に向けた研究を進めています。具体的には、栄養摂取に大切な口腔及び腸内の機能研究を中心に、技術力の強化及び素材開発を行っています。さらに、当社グループで重要な素材であるアーモンドに関しても、健康機能の研究を行い、お客様の健康課題の解決を実現すべく取り組んでいます。
(2)新製品開発分野
<菓子・食品部門>
菓子分野では、“ポッキー”は、需要の伸長が期待できるホームユースタイプの「贅沢仕立て」について<ミルクショコラ><アーモンドミルク>の商品改良を行い、ブランド全体の価値向上を図りました。
さらに、“ビスコ”は、季節品として<ウィンタースペシャルあまおう苺クリーム>を発売し、クリスマス時期の
需要獲得を図りました。“カプリコ”は、味や品質は問題無いものの外観が良品基準を満たさず、これまで販売できなかった商品を、「ジャイアントカプリコ ふぞろい品」として、「ぐりこ・や」の一部店舗で発売し、フードロスの削減に取り組みました。“アーモンドピーク”は、アーモンドが持つ健康価値に着目し、オレイン酸を含み、香ばしい風味が特徴のアーモンドオイルを加え、1粒でアーモンド2粒分のビタミンEを新配合し、提供価値の向上に取り組みました。“プリッツ”は、厳選した十六種類の穀物を練り込み、1箱で1日不足分の食物繊維が摂れる「十六穀プリッツ(うす塩味、やきのり味)」を発売しました。
食品分野では、“バランス食堂”は、「麻婆茄子」「豚もやしのうま辛炒め」の新ラインアップを開発し、売上拡大に貢献しました。また、“炊き込み御膳”は、基幹品「とり五目」「鶏ごぼう」の2品がジャパン・フード・セレクションで金賞を受賞、FOOD PROFESSIONAL AWARD®では2つ星を受賞するなど、おいしさが高く評価されブランド価値の向上に貢献しました。“クレアおばさん”は、固形ルウの基幹シリーズ全品を個包装化することで、利便性の向上と個食ニーズに対応し、新たな価値創造に取り組みました。
<冷菓部門>
冷菓分野では、“ジャイアントコーン”は、チョコ溜まりのさらなる増量に加え、生チョコの存在感アップ、パリパリチョコの食感強化により、最初から最後まで食べ飽きないおいしさを実現しました。大人シリーズは、健康ニーズにも対応し、また「出来立てセール」によるコーンのパリパリ感を実感できる取り組みも行うことにより、ブランド全体の価値向上に繋げました。“パピコ”は、コーヒー、生チョコレート、乳酸菌などの素材や、滑らか食感にこだわり、フローズンスムージーとしてのおいしさ向上を図りました。特に大人シリーズでは素材による健康価値を付加することで、ブランド価値向上に繋げました。“アイスの実”は、甘味料を不使用、基幹フルーツ商品には乳原料も不使用とすることで、フルーツそのものが持つナチュラルな味わいを引き出し、ひとくちジェラートとしてのおいしさを向上させました。また、株式会社京都吉兆と取組みである「国産野菜」シリーズではこだわり素材である<かぼちゃ><さつまいも><とうもろこし>の3フレーバーを発売し、野菜のおいしさ、健康価値の提供に取り組みました。“牧場しぼり”は、しぼって3日以内の生乳を使用し国産原料へのこだわりに加え、着色料を不使用とすることで、新鮮ミルクのおいしさと安心安全といった価値提供に取り組みました。“パナップ”は、生クリーム配合による品質向上と、ソースにはフルーツ由来の乳酸菌を配合することでパフェとしてのおいしさと健康の両立を図りました。“セブンティーン”は、各商品の味わいや品質を強化し、一部の商品ではアレルギーフリーに対応し、より多くのファン獲得に努めました。
<乳業部門>
発酵乳分野では、“BifiXヨーグルト”は、腸活をサポートすべく、1日当たりの不足分を補うことができる食物繊維を配合し、また満足感の充足のためにこんにゃくゼリーを増量した「BifiXおなかに素材+ヨーグルトこんにゃくゼリーぶどう味」を発売しました。“朝食りんご”ヨーグルトシリーズは、りんごの果肉に新しい加工処理を施し、さらにシャキシャキ感じるフレッシュな食感風味を実現しました。また季節に合わせたフレーバーとして「朝食キウイヨーグルト」「朝食ももヨーグルト」「朝食いちごヨーグルト」を発売し、売場での露出を強化しました。
乳飲料分野では、“カフェオーレ”は、高甘味度甘味料を使用せず、素材本来のおいしさを引き出すことで、生乳のすっきりしたおいしさとドリップコーヒーの風味を感じられる配合にリニューアルしました。また、「マイルドカフェオーレ」において、<冬のカフェショコラ>を期間限定で発売し、売場での露出を強化しました。
洋生菓子分野では、“プッチンプリン”において、期間限定フレーバーとして、「たっぷりミルクのミルクコーヒー」「幸せのいちごミルク」「苺ミルクショコラ」を発売し、売場での露出強化、購買喚起、ブランド強化を図りました。
ベビー・育児分野では、液体ミルクの“アイクレオ赤ちゃんミルク”は、3本パック品や紙パック専用乳首セット品を発売し、乳児用ミルクの利便性向上による子育て支援を行いました。また、日本における「液体ミルクの現状と課題」について学会発表し、液体ミルクの普及、啓発活動に取り組みました。
果汁・清涼飲料分野では、“幼児のみもの”は、子どもの朝食に必要な1食分の緑黄色野菜と1食分の栄養素(食物繊維・鉄・カルシウム・ビタミンC・ビタミンD)を摂取できる「朝食バランスおやさい」を発売しブランドの活性化を図りました
<その他部門>
アーモンド飲料の“アーモンド効果”は、「アーモンド効果 200ml」シリーズにビタミンDを含む、<ほろ苦キャラメル味>を追加、チルドカップとして市場に定着している「アーモンド効果TASTY」のリニューアルを実施し、砂糖、香料を使わず素材の味が楽しめる<4種のナッツミルク><コーヒー&アーモンドミルク>を発売しました。“SUNAO”アイスは、砂糖を使用せず素材の味を楽しめるよう、<バニラ><ストロベリー&ラズベリー><マカダミア&アーモンド><チョコ&バニラソフト><かさね抹茶><チョコモナカ>の全品をリニューアルしました。また、アイスのカップ3品<バニラ><ストロベリー&ラズベリー><マカダミア&アーモンド>の素材を見直し、さらにおいしさを強化することでトライアル促進及びリピート向上を図りました。特に<バニラ>は、アイスミルクからアイスクリームに規格変更し、糖質量を抑えつつおいしさを強化しました。“SUNAO”ビスケットは、<発酵バター><チョコチップ&発酵バター>で小袋、大箱ともに難消化性の乳糖果糖オリゴ糖を使用し、おいしさに加え、健康価値をさらに向上させました。“BREO”は、これまでの筒状容器からパウチへと変更し、内容量を増量しつつ包装プラスチック使用量低減を図りました。