第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

   

 

 

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日

 至 平成27年12月31日)

前連結会計年度

(自 平成26年1月1日

 至 平成26年12月31日)

 

 

対前期比

 

増減

 

売  上  高

営 業 利 益

経 常 利 益

当 期 純 利 益

百万円

104,021

1,480

1,522

146

百万円

104,105

887

1,168

△110

99.9  

166.8   

130.3

百万円

△83

592

354

256

 

(注)記載金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。

 

当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善傾向が続く中で、原油価格下落の影響もあり、企業収益に改善がみられ、緩やかな回復基調となりました。しかしながら、中国をはじめとする新興国の経済成長の鈍化もあり、景気の先行きについては、不透明感が払拭できない厳しい状況となっております。

当社グループが属する食品業界におきましては、消費者の節約志向から個人消費が低迷する中、円安と新興国の需要増による輸入原料価格の高止まりもあり、経営環境は厳しいものとなりました。

このような環境の中で当社グループは、すべての製品を安全に、安心して召し上がっていただけるよう事業の基盤となる食品安全衛生管理体制の強化を第一に取り組んでおります。洋菓子事業においては、シュークリーム「金と銀」など原料の産地や品質にこだわった主力製品の改善や値ごろ感のある製品の発売、ギフト製品をはじめとする品揃えの拡充をはかり、既存の洋菓子チェーン店の売上回復につとめるとともに、新業態店舗『カントリーマアムFACTORY』の出店に着手し、事業の活性化をはかりました。製菓事業においては、売上上位の「カントリーマアム」など主力アイテムに集中した販売戦略のもと、的確なマーケティング活動と商品力アップによる売上の拡大につとめ、原料価格高騰へ対応した製品規格の見直しを行うとともに、主力製品の生産ラインの省人化をはかり、収益の改善につとめました。

売上面では、洋菓子事業において量販店やコンビニエンスストアの販売シェアが大幅に伸長し市場が変化する中、洋菓子専門店との厳しい競合と個人消費低迷の影響もあり、既存の不二家洋菓子チェーン店の売上が低調に推移しました。製菓事業においては主力の「カントリーマアム」が好調に推移したことに加え、中国事業の売上の拡大が寄与しました。

損益面では、上半期において、洋菓子事業における既存店と国内菓子事業の売上が減少したことにより収益は悪化しましたが、下半期において、国内市場の売上の大幅な伸長はみられなかったものの、洋菓子事業の物流費の改善や菓子事業の収益改善に加え、好調な中国事業の増益にも支えられ、前年同期の利益を上回ることができました。

この結果、当連結会計年度の業績については、売上高は1,040億21百万円(対前期比99.9%)、営業利益は14億80百万円(対前期比166.8%)、経常利益は15億22百万円(対前期比130.3%)、当期純利益1億46百万円(対前期差2億56百万円の改善)となりました。

 

 

②セグメント別売上高の状況

 

期別

 

事業別

当連結会計年度

前連結会計年度

対前期比

増減

平成27年1月 1日から
平成27年12月31日まで

平成26年1月 1日から
平成26年12月31日まで

売上高

構成比

売上高

構成比

       洋



 

百万円

百万円

百万円

洋菓子

30,067

28.9

30,323

29.1

99.2

△255

レストラン

6,913

6.7

7,279

7.0

95.0

△365

36,981

35.6

37,602

36.1

98.3

△621

  製
   菓
   事
   業
 

菓 子

60,230

57.8

59,666

57.3

100.9

563

飲 料

5,158

5.0

5,167

5.0

99.8

△8

65,388

62.8

64,833

62.3

100.9

554

その他

1,651

1.6

1,668

1.6

99.0

△16

合   計

104,021

100.0

104,105

100.0

99.9

△83

 

(注)記載金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。

 

<洋菓子事業>

当社単体の洋菓子においては、原料価格高騰による価格改定と消費増税の影響により、既存店の売上が低迷する中、品質にこだわり北海道産純生クリームを使用したシュークリーム「金と銀」や国産小麦を使用した「ペコちゃんのほっぺ」・「スコッチケーキ」、値ごろ感のあるシフォンケーキ「シフォン主義」を発売するなど品揃えの充実をはかり、お客様のニーズに対応してまいりました。また、各種キャンペーンや「ポイント5倍デー」などお客様の購買意欲を喚起する販売促進策を継続して実施しました。加えて11月には若年層を中心に人気のある携帯端末アプリケーションのLINEでクーポンを配信するなどインターネットを活用した施策を展開し、幅広い年齢層で新規顧客の獲得にも取り組み、既存店の売上回復につとめました。

店舗開発については、ショッピングセンター内を中心とした新規出店やスイートガーデン店舗の不二家店舗への移管を推進する一方、不採算店を閉店した結果、当連結会計年度末店舗数は、986店(前期末差4店増)となりました。また、11月には新業態店舗として、「カントリーマアム」ブランドを活用し、焼きたての「窯だしカントリーマアム」と「焼きチーズタルト」を販売する『カントリーマアムFACTORY』を開店し、好調な売上でスタートしております。

コンビニエンスストアをはじめとする広域流通企業との取り組みについては、収益性を重視したアイテムに絞り込んだこともあり、売上は前期を下回りました。

この結果、単体の洋菓子の売上は、対前期比96.9%となりました。

 

平成26年4月に子会社化した㈱スイートガーデンについては、同社チェーン店での販売のほか、不二家店舗や山崎製パンルートでの販売、さらにはグループ外への販売にも取り組むなど、経営基盤の確立に向けた事業経営を進めております。

 

 

高級フランス菓子を製造、販売しているダロワイヨについては、「丹波栗のマカロン」など産地の素材や季節の素材を使用した新製品を発売し、主力製品であるマカロンの売上の確保につとめました。また、夏季対策としてアイスクリームやソフトクリームの販売を実施し店頭の活性化をはかるとともに、ギフト製品のカタログ販売等へも積極的に取り組みました。さらに売上が好調な新規店舗の寄与もあり、売上は対前期比101.3%と、前期の実績を上回りました。

この結果、ケーキ等の洋菓子類の売上高は300億67百万円(対前期比99.2%)となりました。

 

家族団欒の場としてご利用いただいているレストランについては、『アンパンマン&ペコズキッチン』や商業施設立地店舗の売上が堅調に推移した一方で、ロードサイド立地の店舗はやや苦戦しました。また、原料価格高騰や人件費増への対策としてメニューの絞り込みを行ったことなどにより、客数が減少していることも課題となっております。その回復を目指し、お客様の声をメニューに取り入れるとともに、高価格帯商品も含め立地や季節に応じた商品を加えるなどメニューの見直しを行い、活性化をはかる一方で、セットデザートのクーポン券を付加したチラシを定期的に配布するなど来店促進策を実施しました。しかしながら、新規店舗の売上が計画に届かず、店舗数減の影響もあり、レストランの売上高は69億13百万円(対前期比95.0%)となりました。

 

以上の結果、当連結会計年度における洋菓子事業全体の売上高は369億81百万円(対前期比98.3%)となりました。

 

<製菓事業>

当社単体の菓子においては、原料価格高騰に対応してアーモンドチョコレートなど徳用大袋製品を中心に減量等の規格改定を実施したことや、キャンディ類の売上不振も影響し、上半期は売上の確保に苦戦しました。そのような状況を挽回すべく、下半期に入り生産設備の増強や省人化により生産効率が向上した「カントリーマアム」や、品質の改善とともに増量を行った「ホームパイ」の拡売をはかり、売上の確保につとめました。さらに、拡大しているハロウィン市場に向け、両ブランドを活かした期間限定製品を積極的に投入しました。また、広域流通企業との取り組みについては、専用製品を開発し、取引拡大と売上確保を目指しましたが、上半期の売上減が大きく影響し、通期の売上は前期を上回ることができませんでした。

 この結果、当社単体の菓子の売上は、対前期比98.3%となりました。

 

中国において菓子の製造、卸売を行っている不二家(杭州)食品有限公司については、日々積極的に営業活動を行ったことにより、取引先との連携強化がはかられ売上の拡大につなげることができました。さらに主力製品である「ポップキャンディ」がテレビCMにより、認知度がアップしたことが奏功し、売上は対前期比121.7%と大きく伸ばすことができました。また、売上増に伴う生産面での人員不足には、前期に導入した自動化設備により対応することができました。

 この結果、菓子の売上高は602億30百万円(対前期比100.9%)となりました。

 

飲料においては、主力製品である「ネクターピーチ350g缶」が、消費増税に伴い値上げを実施した影響を大きく受けている自販機を主要販売ルートとしていることや販売促進費の抑制のため販売ルートの見直しを実施したこともあり、売上は苦戦しておりましたが、期末に向け暖冬の好影響もあり、徐々に回復してまいりました。また、「プレミアムネクターはちみつ仕立て320mlPET」など素材にこだわった新製品の販売も好調に推移し、売上の回復に貢献いたしました。

 

この結果、飲料売上高は51億58百万円(対前期比99.8%)となりました。

 

以上の結果、当連結会計年度における製菓事業全体の売上高は653億88百万円(対前期比100.9%)となりました。

 

<その他>

その他事業のうち、株式会社不二家システムセンターの受注請負、データ入力サービスなどの事務受託業務は増加したものの、通販・キャラクター事業のグッズ、アパレルメーカーからのライセンス収入が伸び悩み、その他事業の売上高は16億51百万円(対前期比99.0%)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローにつきましては、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて16億78百万円減少し、75億95百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、44億58百万円(前連結会計年度は47億98百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益や減価償却費によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、38億21百万円(前連結会計年度は31億72百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の使用した結果資金は、23億6百万円(前連結会計年度は3億67百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入金の返済等よるものであります。

 

 

2 【生産、商品仕入及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日

至 平成27年12月31日)

前年同期比(%)

洋菓子事業計(百万円)

26,305

99.7

製菓事業計(百万円)

58,008

96.9

合計(百万円)

84,314

97.8

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

2 金額は販売価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日

至 平成27年12月31日)

前年同期比(%)

洋菓子事業計(百万円)

1,887

89.6

製菓事業計(百万円)

4,551

101.5

合計(百万円)

6,438

97.7

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

2 金額は仕入価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日

至 平成27年12月31日)

前年同期比(%)

洋菓子事業

ケーキ、ベーカリー、デザート等の
洋菓子類(百万円)

30,067

99.2

レストラン(百万円)

6,913

95.0

計(百万円)

36,981

98.3

製菓事業

チョコレート、キャンディ及びビスケット(百万円)

60,230

100.9

飲料、乳製品等(百万円)

5,158

99.8

計(百万円)

65,388

100.9

その他

不動産賃貸収入及び事務受託業務等
(百万円)

1,651

99.0

計(百万円)

1,651

99.0

合計(百万円)

104,021

99.9

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

(1) グループ全体としての現状認識

当社グループを取り巻く経済環境につきましては、雇用・所得環境の改善傾向が続く中で、原油価格下落もあり、緩やかな回復に向かうことが期待されております。しかしながら、輸入原料価格の高止まりによるコスト増や少子高齢化の影響もあり、経営環境は厳しいものが続くと予想されます。また、食品の安全・安心をめぐる消費者の関心はより一層高まっており、食品会社にとって重要な課題となっております。

(2) 当面の対処すべき課題

当社グループは、「常により良い商品と最善のサービス(ベストクオリティ・ベストサービス)を通じて、お客様ご家族に、おいしさ、楽しさ、満足を提供する」という経営理念のもと、“お客様の笑顔のためにできること”を基本に、お客様の立場に立った商品作り、店舗作りを目指してまいります。

(3) 具体的な取り組み状況

[洋菓子事業]

単体の洋菓子においては、利益の確保に向け、既存の洋菓子チェーン店の売上確保という課題に重点をおき、製品開発、生産、店舗開発、店舗運営の各部門が一体となって課題へ取り組んでまいります。

店舗面では、好調なスタートをきった『カントリーマアムFACTORY』において導入しているベイクオフ機能(オーブンを使用した温かいスイーツ)を順次展開することにより、魅力ある店舗作りを進めてまいります。特に直営店に注力し、成果をモデルとしてFC店へ展開することにより、洋菓子チェーン店全体の売上確保につなげます。

製品面では、ベイクオフ製品の充実をはかる一方で、チョコ生ケーキやチーズケーキなど主力製品群の改良を行い、競争力を高めてまいります。さらに生産面において、改良した主力製品群の生産ラインを効率的に活用し、生産性の向上をはかるとともに、物流コストを含めた販売管理費の削減への取り組みを強化し、利益の確保につとめてまいります。

また、当社は㈱スイートガーデンとさらに密接に連携し、製品開発・営業・物流面などの共働を進め、両社の強みを活かした一層のシナジー効果を生み出してまいります。

 

ダロワイヨにおいては、好評を得ております主力製品「マカロン」をはじめ、洋生菓子・焼菓子の原料をさらにグレードアップした新製品の開発や、ギフト需要に向けた通販・カタログ販売を強化するなど、引き続き売上の拡大をはかります。

 

 レストランにおいては、お客様に安心してご来店いただける店舗作りのために、食品安全衛生管理をより一層強化し、お客様目線に立った様々な従業員の意識改革に取り組みます。また、ロードサイド店舗を中心に地域の特性やお客様のニーズに合わせた商品戦略を推進し、来店客数の回復をはかります。

 

[製菓事業]

菓子においては、収益性の向上に向け、売上の拡大とともに生産性の向上という課題に重点をおき、「カントリーマアム」、「ホームパイ」といった主力ブランド・主力生産ライン別に商品企画、製品開発、生産、販売促進、営業の各部門が横断的にチームを組み、一丸となって課題へ取り組んでまいります。

 

製品面では、チョコレート、ビスケット、キャンディ類の基本品質の向上に取り組むとともに、「健康」、「グルメ」などをテーマとして積極的に新製品開発を行い、商品力強化をはかります。発売65周年を迎える「ミルキー」については、プレミアム品質の新製品の投入や、キャラクターの企業間コラボレーションを実施するなどブランドの活性化に取り組みます。

生産面では、主力ブランドを中心とした大型生産ラインの稼働を促進し、生産性の向上につとめます。また、在庫日数短縮に取り組み、製品鮮度の向上を品質アップへつなげるとともに、労務費や物流費等の削減により収益性の向上につとめてまいります。

海外市場への展開においては、東南アジア各国への菓子の輸出にも注力し、積極的な事業展開を進めます。

飲料においては、売上拡大を目指し、「ネクター」、「レモンスカッシュ」の2大ブランドの取扱増に注力するとともに、飲料以外の分野でもブランドを活用する施策に取り組みます。さらに、果実加工技術を活かした新しい事業展開をはかります。

 

中国において菓子の製造、卸売を行っている不二家(杭州)食品有限公司については、今期も引き続き営業活動を積極的に行い、取引先との連携強化をはかり売上の拡大につなげてまいります。また、営業活動を後押しするテレビCMなど販売促進策を展開することにより、効果的に売上を確保してまいります。

 

[その他]

通販・キャラクター事業については、売上拡大のため、キャラクターグッズの通信販売のみならず、ライセンス事業の充実にもつとめ、また、㈱不二家システムセンターは事務受託業務を積極的に展開いたします。

 

当社グループを取り巻く環境は、厳しい状況が続いておりますが、前記の課題を着実に実行し、業績の向上につとめてまいります。

また、親会社の山崎製パン㈱との連携を強化し、グループ全体の総合力を発揮して、企業イメージの向上と不二家ブランドの強化につとめ、全事業の黒字化と安定した収益の確保を目指します。

 

4 【事業等のリスク】

事業の状況、財務の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、事業等のリスクが発生する可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応につとめる所存であります。

なお、以下の文中には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(平成28年3月25日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

①「食」の安全性について

近年、食品業界におきましては、消費者の食品の品質、安全性に対する関心は一層高まっております。

当社グループでは、製品の安全性確保と食品事故の未然防止を図るため、社長直轄の食品安全衛生管理本部を設置し、日々の品質管理に万全を期しております。また、関係会社にも食品安全衛生管理本部から人員を派遣するなど、グループ全体で情報の共有を行うとともに順次監査を実施し、製品の安全性の向上に取り組んでおります。さらに、通常の品質管理業務とは別に、毎月11日を「食品安全の日」と定め、工場、子会社及び関連会社の品質管理状況を確認するとともに、製造委託会社の点検も実施し、不二家グループ全体の食品安全衛生の向上に継続的に取り組んでおります。また、工場及び店舗についてAIB(American Institute of Baking)の国際検査統合基準による指導・監査を受けるとともに、店舗の食品安全衛生管理の向上と事故の未然防止をはかるため、店舗巡回チームによる指導巡回の頻度を増やすなど管理体制の強化をはかっております。しかしながら、社会全般にわたる品質問題等、上記の取り組みの範囲を超えた事象が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

②原材料価格について

当社の主原料でありますバターや生クリームなどの乳製品、植物油脂、カカオ、小麦粉、砂糖、アーモンド等の原材料が、新興国での需要増や原産国での天候異変などによる世界的な需給状況の変化や輸出国の政情不安等により量的確保が困難となる、または、大幅な価格の高騰に見舞われた場合、売上原価の悪化や生産活動への支障が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③自然・社会環境の変化について

当社グループが展開している事業の中には、その特性上、過度な気温上昇によって消費者の購買動向が影響を受け、売上の減少につながる可能性があります。また、想定した水準をはるかに越えた大規模地震や、感染症(インフルエンザ・ノロウイルスなど)によって、消費及び生産活動に関して多大な打撃を蒙った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

④法的規制等について

当社グループは、会社法をはじめとする一般法令に加え、食品衛生法、PL法、景品表示法、労働基準法などの様々な法規制や制度の制限を受けております。これらの法的規制が変更もしくは強化され、企業活動が制限された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤海外での事業展開について

当社グループは、中国に連結子会社を有しており、情勢把握には常に注意を払い、損害を未然に防止できるようつとめておりますが、政治情勢の悪化、テロ、暴動、自然災害などの不測の事態が発生した場合には、当該地域における生産活動や販売活動の停止、現地資産の喪失などにより、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥インターネット等による風評被害について

ソーシャルメディアの急激な普及に伴い、インターネット上の書き込みなどによる風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 不二家フランチャイズチェーン契約

当社は、フランチャイジーとの間に「不二家フランチャイズチェーン契約」を締結しております。

期間  :3カ年間(期間満了後1年毎の自動更新)

契約内容:1 不二家ファミリー・チェーン加盟店の運営

2 不二家ファミリー・チェーンに係わる商標、サービスマーク、運営マニュアル等の使用

(注) フランチャイズ店は802店ありますが、フランチャイジーによって発効日が異なりますので、発効日の記載を省略しております。

なお、平成7年4月1日よりロイヤリティ制度を導入し売上の5%程度のロイヤリティを受けとっております。

 

(2) 山崎製パン株式会社との新たな業務資本提携契約

当社は、平成20年11月7日、山崎製パン株式会社との間に新たな「業務資本提携契約」を締結しております。

契約内容:1

両社製品の相互販売、相互OEM生産、共同原材料調達、共同プロモーションの展開、販売拠点の共同開発、物流の共同化等の業務提携

     2

当社普通株式の第三者割当増資による資本提携

 

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、「常により良い商品と最善のサービス(ベストクオリティ・ベストサービス)を通じて、お客様ご家族に、おいしさ、楽しさ、満足を提供する」という経営理念のもと、品質・価格など幅広い消費者のニーズに対応するべく、食品分析、製品開発、品質安定・向上に関する研究等に積極的に取り組んでおります。

また、自社製品の栄養成分表示、賞味期限設定の裏付けとなる製品の経時変化の分析を中心に、食の安全を確立するための食品分析を実施しております。

なお、当連結会計年度末の研究開発従事者は38名、研究開発費は3億45百万円であります。

 

セグメント別の主な研究開発内容は、次の通りであります。

(洋菓子事業)

洋菓子事業においては、既存の主力製品の原料・生産工程の改善を絶え間なく行い、新製品は特に素材や製法にこだわりを持って開発・商品化に取り組みました。

主力製品の「ペコちゃんのホッペ」、「スコッチケーキ」に加えケーキの基本素材であるスポンジケーキにも国産小麦を使用することで従来よりもしっとり・ソフトな食感に改良し、シュークリームについては、ホイップクリームに北海道産純生クリームを使用した「金と銀」を新たに開発し、高付加価値製品として商品化しました。

広域流通企業向け製品は、チーズケーキ、黒糖ケーキにそれぞれ北海道産チーズ、沖縄産黒糖を使用するなど原料産地にこだわった新製品を開発する一方で、イベントに対応した期間限定製品をこまめに開発しました。

また、新業態店舗として好調なスタートをきった『カントリーマアムFACTORY』など、焼きたて製品の販売を行う店舗の売上拡大に向けては、「窯だしカントリーマアム」、「焼きチーズタルト」といった専用製品の開発を行いました。

以上の結果、洋菓子事業の研究開発費は1億79百万円となりました。

 

(製菓事業)

製菓事業においては、原料価格高騰に対応した製品の開発・改良に取り組むとともに、ブランド価値の向上と二極化する市場動向に対応した高品質・高付加価値製品の開発にも注力しました。

ビスケット分野においては、前期に導入した発酵技術を用いて「ホームパイ」をよりさっくりとした口当たりながら口溶け感、香味感を味わえる品質へ改良しました。また、「カントリーマアム」については食感の向上と品質の経時変化の低減を図るべく、山崎製パン株式会社中央研究所と共同でその対策に取り組みました。

チョコレート分野においては、より豊かにカカオ感を味わえるようカカオ豆焙煎条件を改善し、チョコレートベースの品質向上に取り組み、製品ではグループ企業の強みを活かした「サーティワンチョコレート」の新フレーバーの開発を行いました。

以上の結果、製菓事業の研究開発費は、1億66百万円となりました。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たっては、主として期末日現在の判断に基づく見積りによるものがあります。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等  (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末における資産、負債、純資産の状況は以下のとおりであります。

流動資産は293億35百万円で、主に現金及び預金や棚卸資産の減により前連結会計年度末に比べ17億18百万円減少いたしました。固定資産は311億85百万円で、無形固定資産が増加いたしましたが有形固定資産の減等により前連結会計年度末に比べ3百万円減少いたしました。この結果、総資産は605億20百万円で前連結会計年度末に比べ17億21百万円減少いたしました。

また、流動負債は216億17百万円で、主に仕入債務の減や短期借入金の返済により前連結会計年度末に比べ14億22百万円減少いたしました。固定負債は86億86百万円で、主に社債の償還や長期借入金の返済により前連結会計年度末に比べ13億58百万円減少いたしました。

純資産は302億16百万円で、主に利益剰余金の増により前連結会計年度に比べ10億58百万円増加いたしました。この結果、自己資本比率は47.6%(前期は45.0%)となり、1株当たり純資産は111円81銭(前期末比3円19銭増)となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローにつきましては、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて16億78百万円減少し、75億95百万円となりました。

営業活動の結果得られた資金は、44億58百万円(前連結会計年度は47億98百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益や減価償却費によるものであります。

投資活動の結果使用した資金は、38億21百万円(前連結会計年度は31億72百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得等によるものであります。

財務活動の結果使用した資金は、23億6百万円(前連結会計年度は3億67百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入金の返済等よるものであります。

 

(4) 当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度の売上高は1,040億21百万円(対前期比99.9%)となりました。

売上高の詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 (1)業績」に記載しております。

損益面では、上半期において、洋菓子事業における既存店と国内菓子事業の売上が減少したことにより収益は悪化しましたが、下半期において、国内市場の売上の大幅な伸長はみられなかったものの、洋菓子事業の物流費の改善や菓子事業の収益改善に加え、好調な中国事業の増益にも支えられ、前年同期の利益を上回ることができました。

この結果、当連結会計年度の業績については、売上高は1,040億21百万円(対前期比99.9%)、営業利益は14億80百万円(対前期比166.8%)、経常利益は15億22百万円(対前期比130.3%)、当期純利益1億46百万円(対前期差2億56百万円の改善)となりました。