第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

経営環境及び対処すべき課題

当社グループを取り巻く経済環境につきましては、雇用・所得環境の改善傾向が続き、景気は緩やかに回復していくことが期待されております。一方で、消費税率引上げによる消費者マインドの悪化に加え、東京オリンピック・パラリンピック閉会後の景気停滞の懸念、さらには一部原材料価格の上昇、人手不足による人件費上昇の懸念もあり、経営環境は厳しい状況が続くと予想されます。また、食品の安全・安心をめぐる消費者の関心は一層高まっており、食品会社にとって重要な課題となっております。このような状況にあって当社グループは、「常により良い商品と最善のサービス(ベストクオリティ・ベストサービス)を通じて、お客様ご家族に、おいしさ、楽しさ、満足を提供する」という経営理念のもと、事業環境の変化に迅速に対応するため、全従業員が新たな課題に果敢に取り組み、自らの持てる力を存分に活かす意識作りを行い、業績の向上につとめてまいります。この実現のため、従業員教育の充実、働き方改革にも継続して取り組みます。さらに、HACCP(国際的な衛生管理手法)を含め、事業の基盤となる食品安全衛生管理を着実に実行するとともに、労災ゼロ、異物混入クレームゼロを目標に、業務に取り組んでまいります。

なお、次期は「ペコちゃん」の生誕70周年に当たり、各事業を横断してキャンペーンを実施するとともに記念製品を随時発売するほか、社会活動においても「ペコちゃん」を通して当社の活動を発信してまいります。

 

各事業における対処すべき課題は次のとおりです。

 

[洋菓子事業]

単体の洋菓子においては、利益の回復という課題に対し、洋菓子チェーン店の売上確保、広域流通企業との取り組みの拡大をはかり、収益性の向上に取り組んでまいります。

洋菓子チェーン店の売上確保については、地域に根差す食品スーパー等との納品取引を強化し、納品店業態の拡大をはかる一方、百貨店や主要駅の商業施設へ高付加価値製品を中心とした品揃えの店舗の出店を進めてまいります。製品面では、産地・品種にまでこだわった原料を使用した魅力ある製品の開発・販売を加速、さらに既存店では、立地と店舗規模に即した最適な製品構成・棚割りを進めます。店舗運営では、ITシステムのさらなる活用により、発注の最適化による販売機会損失や製品ロスの低減に加え、人件費管理を強化するなど効率化を促進してまいります。

広域流通企業との取り組みについては、主力生産ラインを有効に活用できる製品の開発・提案を積極的に行い、さらに、外食チェーンをはじめとする幅広い企業へ販路を拡大し、売上の伸長をはかります。また配送の共同化に取り組み物流の効率化を進めるなど、グループシナジーを活用してまいります。

 

㈱スイートガーデンにおいては、チェーン店の売上確保と広域流通企業との取り組みを強化するとともに、ITシステムの導入により店舗運営の効率化をはかり、加えて製品開発・生産・営業・物流等で当社との連携を強化し、収益性の向上につとめてまいります。

 

㈱ダロワイヨジャポンにおいては、製品個々の基本品質の向上、規格の見直し及び新製品の開発を促進するとともに、百貨店等との取引の拡大、新たな販路の開拓などにより売上の回復につとめてまいります。また、当社購買部門や物流部門との連携により、引き続きコスト管理の強化をはかってまいります。

 

レストランにおいては、ライフスタイルや市場環境の変化に対応した健康志向メニュー等、メニューの強化に取り組むとともに、シニア向けをはじめ、客層に応じた集客施策を進めてまいります。一方で、ITシステムを人手不足対策にも活用するなど、店舗運営の効率化に取り組んでまいります。

 

 

[製菓事業]

  菓子においては、収益性の向上という課題に対し、主力ブランドの強化・拡大をはかり、主力生産ラインの稼働を促進させて生産性向上に取り組んでまいります。

 製品面では、引き続き『健康・グルメ』をテーマとした新製品開発を促進してまいります。「カントリーマアム」をはじめ、主力製品において基本品質の向上を進めるとともに、増強した主力大型生産ラインを活用した大袋製品の拡販をはかり、さらにお客様の幅広いニーズに対応し、機能性を訴求した製品や高付加価値製品を開発・販売してまいります。同時に、キャンペーンやSNS等を活用した販売促進活動を多方面で展開してブランドの強化をはかります。

 販売面では、地域別に伸長する販売チャネルに注力した製品提案を一層強化してまいります。また、引き続き東南アジア各国の市場を中心とした輸出を進め、売上の伸長をはかります。

 これらの施策によって、主力ブランドを中心とした生産ラインの稼働を促進させるとともに、包材のダウンサイジングによる原材料費や物流費の削減等のコスト管理を強化することにより収益性の向上につとめてまいります。

 

飲料においては、「ネクター」、「レモンスカッシュ」の2大ブランドを中心に、広域流通企業向け新製品の開発・提案を積極的に行い、売上の回復をはかります。

 

不二家(杭州)食品有限公司においては、売上の主力である「ポップキャンディ」に加え、製造・販売を開始したビスケット製品のさらなる拡販に取り組んでまいります。また、代理店と連携し、中国で拡大するインターネット通販市場向けの製品の開発・販売を引き続き推進し、売上の伸長につとめます。

 

[その他]

通販・キャラクター事業、不動産賃貸事業及び㈱不二家システムセンターにつきましても、既存取引先との関係強化や新規顧客開拓を積極的に行い、売上の向上につとめてまいります。

 

当社グループを取り巻く環境は、厳しい状況が続いておりますが、前記の各施策を着実に実行し、業績の向上につとめてまいります。

また、親会社の山崎製パン㈱との連携を強化し、グループ全体の総合力を発揮して、持続的な企業価値の向上と不二家ブランドの強化につとめ、全事業の黒字化と安定した収益の確保を目指します。

 

2 【事業等のリスク】

事業の状況、財務の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、事業等のリスクが発生する可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応につとめる所存であります。

なお、以下の文中には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(2020年3月25日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

①「食」の安全性について

近年、食品業界におきましては、消費者の食品の品質、安全性に対する関心が一層高まっております。

当社グループは、製品の安全性確保と食品事故の未然防止をはかるため、当社本社内に社長直轄の食品安全衛生管理本部を設置し、日々の管理に万全を期しております。当社グループは、毎月11日を「食品安全の日」と定め、通常の食品安全衛生管理業務に加え、定期的に当社・当社グループ工場及び製造委託会社の管理状況の点検を行っております。また、店舗には巡回チームを派遣して管理の徹底をはかる一方、主な工場においてはAIB(American Institute of Baking)の国際検査統合基準による指導に基づいた管理を実践しております。また、HACCPにつきましては、厚生労働省により食品衛生法の改正による制度化が進められていますが、当社は工場・店舗において、HACCPの考え方に基づき、事業内容及び規模に応じて導入した管理手法によって、さらなる食品安全衛生管理の向上に取り組んでまいります。

さらに食品表示法及び景品表示法等に係る表示につきましては、食品安全衛生管理本部が当社及び当社グループの商品・サービスに関して管理を徹底しており、必要に応じ関係機関に照会を行っております。

しかしながら、社会全般にわたる品質問題等、上記の取り組みの範囲を超えた事象が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

②原材料価格について

当社の主原料でありますバターや生クリームなどの乳製品、植物油脂、カカオ、小麦粉、砂糖、アーモンド等の原材料が、新興国での需要増や原産国での天候異変などによる世界的な需給状況の変化、輸出国の政情不安等により量的確保が困難となる、または、大幅な価格の高騰に見舞われた場合や為替の急激な変動があった場合、売上原価の悪化や生産活動への支障が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③自然・社会環境の変化について

当社グループが展開している事業の中には、その特性上、過度な気温上昇によって消費者の購買動向が影響を受け、売上の減少につながる可能性があります。また、想定した水準をはるかに越えた大規模地震や、感染症(インフルエンザ・ノロウイルスなど)によって、消費及び生産活動に関して多大な打撃を蒙った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

④法的規制等について

当社グループは、会社法をはじめとする一般法令に加え、食品衛生法、PL法、景品表示法、労働基準法などの様々な法規制や制度の制限を受けております。これらの法的規制が変更もしくは強化され、企業活動が制限された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤海外での事業展開について

当社グループは、中国に連結子会社を有しており、情勢把握には常に注意を払い、損害を未然に防止できるようつとめておりますが、政治情勢の悪化、テロ、暴動、自然災害、感染症の流行などの不測の事態が発生した場合には、当該地域における生産活動や販売活動の停止、現地資産の喪失などにより、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥インターネット等による風評被害について

ソーシャルメディアの急激な普及に伴い、インターネット上の書き込みなどによる風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑦その他

2019年12月、中華人民共和国湖北省武漢市において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生が報告されて以来、世界各地で感染者数増加の報告が続いております。また、世界保健機構(WHO)の緊急委員会は、2020年1月30日に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当すると発表しており、3月11日に新型コロナウイルスはパンデミック(世界的な大流行)になったとの見解を表明しました。当社グループにおいては中国事業における工場の一時的な操業停止やレストラン事業における出店施設の休館に伴う一部の店舗の休業等が発生しており、今後の経過によっては、当社グループの事業活動及び収益確保に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況の概要は次のとおりであります。

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で緩やかに回復しておりますが、輸出・生産などで弱さが見られ、消費税率引上げもあり、力強さを欠くものとなりました。
  当社グループが属する食品業界においては、景気の先行き不透明感から消費者マインドが停滞、加えて災害や天候不順も影響し、経営環境は厳しいものとなっております。
  このような環境下にあって当社グループは、お客様の満足を第一に考え、新製品開発と既存製品の品質改善に絶え間なく取り組み、持続的な発展に向け生産性の向上と経費管理の強化を進めてまいりました。
  その結果、当連結会計年度の業績については、売上高は洋菓子事業の店舗数減少の影響などにより1,033億47百万円(対前期比98.2%)となりました。利益面では、営業利益は減価償却費の増加を吸収しきれず18億37百万円(対前期比76.1%)、経常利益は23億46百万円(対前期比85.5%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、洋菓子事業において減損損失を計上しましたが、繰延税金資産の追加計上を行い、12億7百万円(対前期比88.1%)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

 

期別

 

事業別

当連結会計年度(第125期)

前連結会計年度(第124期)

対前期比

増減

2019年1月 1日から
2019年12月31日まで

2018年1月 1日から
2018年12月31日まで

売上高

構成比

売上高

構成比

 





 

百万円

百万円

百万円

洋菓子

24,221

23.4

26,575

25.3

91.1

△2,354

レストラン

5,884

 

5.7

6,151

5.8

95.7

△267

30,105

29.1

32,727

31.1

92.0

△2,621

  製
   菓
   事
   業
 

菓 子

64,701

62.6

64,368

61.2

100.5

332

飲 料

5,696

5.5

5,721

5.4

99.6

△25

70,397

68.1

70,090

66.6

100.4

307

その他

2,843

2.8

2,423

2.3

117.3

419

合   計

103,347

100.0

105,241

100.0

98.2

△1,894

 

(注)記載金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。

 

<洋菓子事業>

 当社単体の洋菓子においては、洋菓子チェーン店の売上確保と広域流通企業との取り組みの拡大をはかりました。洋菓子チェーン店では、特に人気の高い定番商品を中心に、新たな店舗システムを活用して立地や店舗規模に応じた品揃えを進め、販売機会損失の低減と製品ロスの削減につとめ、さらに楽天スーパーポイントに切り替えた店舗のポイントサービスや動画配信サービスを活用したクリスマス製品の広告宣伝等により、若年層をはじめとする新規顧客の獲得をはかり、徐々に効果が出てきております。製品面では、季節ごとに産地にこだわったフルーツを使用するなど、より価値を高めた製品を発売し、売上確保につとめました。店舗面では、好評な「西洋菓子舗不二家」を日本橋三越本店に続きJR京都伊勢丹に出店するなど、高付加価値製品を揃えた新業態店の開発を進める一方で、食品スーパーが当社専用コーナーを設けて販売を行う「納品店」の拡大に着手しました。なお、当連結会計年度末における不二家洋菓子チェーン店の営業店舗数は前期差33店減の829店となりました。

広域流通企業との取り組みについては、クリーム入りのスポンジケーキ「ペコパフ」など当社のブランドと技術力を生かした製品や、シュークリームなど生産性の高い製造ラインを活用したファミリーパック製品を積極的に販売し、売上は、スーパー等量販店向け売上の伸長もあり、前期の実績を確保することができました。

しかしながら、単体の洋菓子の売上は、洋菓子チェーン店における不採算店閉鎖等による売上減少が影響し、対前期比93.6%となり、利益につきましてもポイントサービス切り替えに伴う一時的な費用負担増などがあり、前期を下回る結果となりました。

 

㈱スイートガーデンでは、チェーン店の売上減少が影響し、前期の売上を下回りました。
広域流通企業向け製品の売上は、新製品提案の促進、新規取引先の開拓及び販売地域の拡大により着実に回復傾向となっております。利益面では原材料費・労務費の改善はあったものの、物流費の増加があり、前期を下回ることとなりました。

 

㈱ダロワイヨジャポンでは、同社の主力製品であるマカロンの販売が、「生マカロン」の寄与もあり好調に推移しました。主力店舗の閉鎖や低採算のカタログ販売の一部を中止したことにより、売上は前期を下回りましたが、人員配置の適正化や物流の合理化などにより利益の改善を進めることができました。

 

この結果、洋菓子事業における洋菓子の売上高は242億21百万円(対前期比91.1%)となりました。

 

レストランでは、お客様の健康志向に対応した季節ごとのメニュー改定、シニア向けの割引サービスにより集客をはかりました。しかしながら、改装に伴う長期休業など営業店舗数の減少に加え天候不順もあり、売上高は58億84百万円(対前期比95.7%)となりました。利益面でも、人件費高騰やポイントサービス切り替えに伴う費用負担増があり、前期を下回りました。

 

以上の結果、当連結会計年度における洋菓子事業全体の売上高は301億5百万円(対前期比92.0%)となりました。

 

<製菓事業>

当社単体の菓子においては、主力ブランドの拡販に取り組むとともに、新製品開発と品質改善を推進した結果、ビスケット類を中心に前期の売上を上回ることができました。製品面では、『健康・グルメ』をテーマに、主力ブランドで随時新製品を発売しました。ナッツの健康イメージを訴求した「アーモンドチョコレート」など大袋製品の売上が好調に推移したほか、発売35周年を迎えたカントリーマアムでは、「カントリーマアムリッチチョコ」など大人向けの新製品に加え、国産小麦をはじめ原料にこだわった「厳選素材シリーズ」や健康に配慮した「じぶん想いシリーズ」などの新製品を順次発売しました。また、「ホームパイ大人のリッチチョコ」をはじめ主力製品の包装形態を多様化して各小売業態への導入促進に取り組みました。この結果、当社単体の菓子の売上は、対前期比100.0%となりましたが、利益面では、主力生産ラインの稼働増に継続して取り組んだものの販売促進費の増加や生産ラインの減価償却費の負担増もあり、前期を下回りました。

 

不二家(杭州)食品有限公司では、中国におけるインターネット通販の拡大など市場変化に対応すべく、販売代理店との連携を強化して拡販につとめました。主力のポップキャンディの販売が好調なことに加え、6月下旬から製造・販売を開始したビスケット類の寄与もあり、売上、利益とも前期の実績を上回りました。

 

この結果、製菓事業における菓子の売上高は647億1百万円(対前期比100.5%)となりました。

 

飲料については、既存主力製品の販売に注力するとともに、「ソルティレモンスカッシュ」などの新製品を順次発売しました。しかしながら夏場の天候不順や台風被害による工場の操業停止も影響し、売上高は56億96百万円(対前期比99.6%)と前期を下回りました。

 

以上の結果、当連結会計年度における製菓事業全体の売上高は703億97百万円(対前期比100.4%)となりました。

 

<その他>

その他事業は、キャラクターグッズ販売及びライセンス事業、不動産賃貸事業並びに㈱不二家システムセンターの受注請負、データ入力サービスなどの事務受託業務であり、売上高は好調に推移し、28億43百万円(対前期比117.3%)と前期を上回りました。

 

財政状態は、次のとおりであります。

 

流動資産は350億7百万円で、主に現金及び預金の減により前連結会計年度末に比べ5億11百万円減少いたしました。固定資産は366億37百万円で、主に繰延税金資産の増により前連結会計年度末に比べ5億62百万円増加いたしました。この結果、総資産は716億45百万円で前連結会計年度末に比べ50百万円増加いたしました。

また、流動負債は176億99百万円で、主にその他の減により前連結会計年度末に比べ5億27百万円減少いたしました。固定負債は45億22百万円で、主に長期借入金の返済により前連結会計年度末に比べ4億50百万円減少いたしました。

純資産は494億23百万円で、主に利益剰余金の増により前連結会計年度に比べ10億28百万円増加いたしました。この結果、自己資本比率は66.5%(前期は65.3%)となり、1株当たり純資産は1,847円54銭となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローにつきましては、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて32億74百万円減少し、112億30百万円となりました。

営業活動の結果得られた資金は、50億32百万円(前連結会計年度は22億17百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益によるものであります。

投資活動の結果使用した資金は、73億82百万円(前連結会計年度は64億49百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものであります。

財務活動の結果使用した資金は、8億96百万円(前連結会計年度は31億92百万円の使用)となりました。これは主に長期借入金の返済等によるものであります。

 

 

③生産、商品仕入及び販売の実績

a 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

前年同期比(%)

洋菓子事業計(百万円)

23,015

93.0

製菓事業計(百万円)

63,493

99.4

合計(百万円)

86,508

97.6

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

2 金額は販売価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b 商品仕入実績 

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

前年同期比(%)

洋菓子事業計(百万円)

1,272

94.4

製菓事業計(百万円)

6,023

101.0

合計(百万円)

7,296

99.8

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

2 金額は仕入価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

前年同期比(%)

洋菓子事業

ケーキ、ベーカリー、デザート等の
洋菓子類(百万円)

24,221

91.1

レストラン(百万円)

5,884

95.7

計(百万円)

30,105

92.0

製菓事業

チョコレート、キャンディ及びビスケット(百万円)

64,701

100.5

飲料、乳製品等(百万円)

5,696

99.6

計(百万円)

70,397

100.4

その他

不動産賃貸収入及び事務受託業務等
(百万円)

2,843

117.3

計(百万円)

2,843

117.3

合計(百万円)

103,347

98.2

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

株式会社山星屋

11,835

11.2

11,546

11.1

 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たっては、主として期末日現在の判断に基づく見積りによるものがあります。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等  (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は、1,033億47百万円(前連結会計年度比1.8%減)で、洋菓子事業の店舗数減少の影響などにより、前期売上を下回りました。営業利益は18億37百万円(前連結会計年度比23.9%減)、経常利益は23億46百万円(前連結会計年度比14.5%減)で、減価償却費の増加を吸収しきれず、前期を下回りました。親会社株主に帰属する当期純利益は、洋菓子事業において減損損失を計上しましたが、繰延税金資産の追加計上により12億7百万円(前連結会計年度比11.9%減)となりました。

a 売上高

売上高を事業の種類別に見ますと、洋菓子事業は店舗数の減少もあり、301億5百万円(前連結会計年度比8.0%減)、製菓事業は主に中国事業の好調により、703億97百万円(前連結会計年度比0.4%増)、その他の事業は、28億43百万円(前連結会計年度比17.3%増)でした。売上高の詳細については「第2 事業の状況」「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1) 経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況に記載の通りです。

b 営業利益

売上原価率は、前期に投資した生産設備の減価償却費の増加や光熱費の上昇等により、52.89%で前連結会計年度を0.17%上昇しました。

販売費及び一般管理費は、売上高に対する比率では、45.33%で前連結会計年度より0.35%上昇しましたが、物流の効率化や、洋菓子事業における店舗経費や販売促進費の削減等により金額では減少しました。

以上の結果、営業利益は18億37百万円(前連結会計年度比23.9%減)となりました。

c 経常利益

主に持分法による投資利益の増加等により、経常利益は23億46百万円(前連結会計年度比14.5%減)となりました。

d 親会社株主に帰属する当期純利益

特別損失については洋菓子事業において減損損失を計上したため増加しております。また、繰延税金資産を追加計上したことにより法人税等が減少しております。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、12億7百万円(前連結会計年度比11.9%減)となりました。

 

③ 財政状態の分析

流動資産は350億7百万円で、主に設備投資の支払による現金及び預金の減により前連結会計年度末に比べ5億11百万円減少いたしました。固定資産は366億37百万円で、主に繰延税金資産の増により前連結会計年度末に比べ5億62百万円増加いたしました。この結果、総資産は716億45百万円で前連結会計年度末に比べ50百万円増加いたしました。

また、流動負債は176億99百万円で、主に設備支払手形の決済により前連結会計年度末に比べ5億27百万円減少いたしました。固定負債は45億22百万円で、主に長期借入金の返済により前連結会計年度末に比べ4億50百万円減少いたしました。

純資産は494億23百万円で、主に利益剰余金の増により前連結会計年度に比べ10億28百万円増加いたしました。この結果、自己資本比率は66.5%(前期は65.3%)となり、1株当たり純資産は1,847円54銭となりました。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性について

当社グループの運転資金需要の主なものは、原材料の購入、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要の主なものは、生産設備の新設及び更新や店舗設備の新設等の設備投資であります。現時点においては、キャッシュ・フローに大きな影響を及ぼす大型の投資は予定しておりません。

これらの運転資金や投資資金は、自己資金により充当することを基本方針としておりますが、必要に応じて資金調達を行ってまいります。

 

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 不二家フランチャイズチェーン契約

当社は、フランチャイジーとの間に「不二家フランチャイズチェーン契約」を締結しております。

期間  :3カ年間(期間満了後1年毎の自動更新)

契約内容:1 不二家ファミリー・チェーン加盟店の運営

2 不二家ファミリー・チェーンに係わる商標、サービスマーク、運営マニュアル等の使用

(注) フランチャイズ店は697店ありますが、フランチャイジーによって発効日が異なりますので、発効日の記載を省略しております。

なお、1995年4月1日よりロイヤリティ制度を導入し売上の5%程度のロイヤリティを受けとっております。

 

(2) 山崎製パン株式会社との新たな業務資本提携契約

当社は、2008年11月7日、山崎製パン株式会社との間に新たな「業務資本提携契約」を締結しております。

契約内容:1

両社製品の相互販売、相互OEM生産、共同原材料調達、共同プロモーションの展開、販売拠点の共同開発、物流の共同化等の業務提携

     2

当社普通株式の第三者割当増資による資本提携

 

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、「常により良い商品と最善のサービス(ベストクオリティ・ベストサービス)を通じて、お客様ご家族に、おいしさ、楽しさ、満足を提供する」という経営理念のもと、品質・価格など幅広い消費者のニーズに対応するべく、食品分析、製品開発、品質安定・向上に関する研究等に積極的に取り組んでおります。

また、自社製品の栄養成分表示、賞味期限設定の裏付けとなる製品の経時変化の分析を中心に、食の安全を確立するための食品分析を実施しております。

なお、当連結会計年度末の研究開発従事者は42名、研究開発費は412百万円であります。

 

セグメント別の主な研究開発内容は、次の通りであります。

(洋菓子事業)

洋菓子事業においては、既存の主力製品を中心とした基本品質の向上と品揃えの強化をはかってまいりました。

主力製品では、プレミアムシリーズのショートケーキに使用するクリームについて、さらに風味豊かで口溶けが良くなるよう改善し、製造ラインでの作業性も向上させました。

新業態店である「西洋菓子舗不二家」の日本橋三越本店及びJR京都伊勢丹で展開する高付加価値製品として、原料にこだわったチルドタイプ「プレミアム生ミルキー」や半生菓子「ミルキーバターサンド」等の高品質な新製品を順次開発いたしました。

広域流通企業向け製品では、「プチチーズスフレ」など、当社が長年に渡り培った技術力を活用した製品に注力し、基本品質の向上と生産設備の省力化による生産性向上をはかりつつ、広域流通企業と一体となって製品開発を行うことで市場競争力の高い製品の開発に取り組んでおります。

以上の結果、洋菓子事業の研究開発費は190百万円となりました。

 

(製菓事業)

製菓事業においては、『健康・グルメ』をテーマにブランド価値のさらなる向上に向け、製品分野ごとに高品質・高付加価値製品の開発に注力いたしました。

チョコレート分野においては、フレーバーカカオ豆焙煎条件を見直して一層の風味向上をはかるとともに、ルックチョコレートの上質化商品として「生仕立てガナッシュ」、「ソースを味わうルック」を開発しました。

キャンディ分野においては、「ミルキー」の製法を見直し、やわらかく且つ付着性を抑えた品質の製品開発に取り組んでおります。

ビスケット分野においては、前期に発売した「ホームパイ(大人のリッチチョコ)」の製法を見直し、よりさっくりとした食感の品質に改良いたしました。さらに「カントリーマアム」では、基本品質の改善とともに、素材にこだわった「カントリーマアムロイヤル」を開発しました。また、不二家(杭州)食品有限公司のビスケット製造設備導入に伴い、技術指導を行うとともに、その後の品質の安定化、製品開発にも継続的にフォローを行っております。

なお、当期は新たに研究室を設け、研究開発活動の拡充を進めております。原料・素材研究のデータを分析し、さらなる美味しさの追求や、食品の三次機能(生体の生理機能を調整する働き)への取り組み、CO2削減に対応すべく省プラスチックの観点から包装仕様の見直しに向けた紙包材の研究等を進めております。

 以上の結果、製菓事業の研究開発費は、222百万円となりました。