第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

経営環境及び対処すべき課題

新型コロナウイルス感染症の影響による今後の経済の混乱や停滞の懸念から、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いており、当社グループを取り巻く経済環境につきましても厳しい状況が続くと予想されます。

このような状況にあって当社グループは、「常により良い商品と最善のサービス(ベストクオリティ・ベストサービス)を通じて、お客様ご家族に、おいしさ、楽しさ、満足を提供する」という経営理念のもと、洋菓子、製菓の両事業を併せ持つという当社の強みを生かして新たな販売促進策を計画・実行し、業績の確保につとめてまいります。さらに、デジタル化を促進し、業務効率を高め、従業員の能力を発揮できる環境作りに取り組んでまいります。

安全・安心な製品の製造・販売に際し、HACCP(国際的な衛生管理手法)を含め、事業の基盤となる食品安全衛生管理を着実に実行するとともに、労災ゼロ、異物混入クレームゼロを目標に、業務に取り組んでまいります。

次期は「ミルキー」発売70周年に当たり、「ミルキー」をテーマにした店舗の開設や記念製品を随時発売するなど、各事業を横断したキャンペーンを実施してまいります。

 

各事業における対処すべき課題は次のとおりです。

 

[洋菓子事業]

単体の洋菓子においては、利益の回復という課題に対し、洋菓子チェーン店の売上確保、広域流通企業との取り組みの拡大をはかり、収益性の向上に取り組んでまいります。

洋菓子チェーン店の売上確保については、産地・品種にこだわった原料を使用した魅力ある製品の開発・販売に取り組んでまいります。さらに、ITシステムの活用により、最適な製品構成・棚割りを進め、販売機会損失や製品ロスの低減、人件費管理を強化するなど効率化を促進してまいります。また、納品店の拡大をはかる一方、百貨店や主要駅の商業施設へ高付加価値製品を中心とした品揃えの店舗の出店を進めてまいります。

広域流通企業との取り組みについては、主力生産ラインを有効に活用できる製品の開発・提案を積極的に行い、さらに、外食チェーンをはじめとする幅広い企業へ販路を拡大し、売上の確保をはかります。また配送の共同化に取り組み、物流の効率化を進めるなどグループシナジーを活用してまいります。

 

㈱スイートガーデンにおいては、不二家ブランド店舗の販売促進を通じたチェーン店の売上確保と広域流通企業との取り組みの強化をはかるとともに、ITシステムの導入により店舗運営の効率化をはかってまいります。また、新規設備を活用した製品加工の受託のほか、製品開発・生産・営業・物流等で当社との連携を強化し、収益性の向上につとめてまいります。

 

㈱ダロワイヨジャポンにおいては、製品個々の基本品質の向上、規格の見直し及び新製品の開発を促進するとともに、インターネット通販の品揃え強化、百貨店等との取引の拡大、新たな販路の開拓などにより売上の回復につとめてまいります。また、当社購買部門や物流部門との連携により、引き続きコスト管理の強化をはかってまいります

 

㈱不二家フードサービスのレストラン事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、厳しい状況に置かれております。当社は、2021年7月1日をもって㈱不二家フードサービスを吸収合併することとし、レストラン事業を当社に組み入れ、洋菓子事業と相互の協力体制を一層強化するなど、他社にない強みを生かして業績向上を期してまいります。

 

[製菓事業]

  菓子においては、収益性の向上という課題に対し、主力ブランドの強化・拡大をはかり、主力生産ラインの稼働を促進させて生産性向上に取り組んでまいります。

 製品面では、製品個々の基本品質の改善を進め、『健康・グルメ』をテーマに機能性食品の新製品開発を促進してまいります。同時に、キャンペーンやSNS等を活用した販売促進活動を多方面で展開してブランドの強化をはかり、「カントリーマアム」をはじめとする大袋製品のほか、お客様の幅広いニーズに対応した製品を充実させてまいります。

 販売面では、スーパーなど直接お客様に販売する小売業への製品提案を強化してまいります。また、引き続き東南アジア各国の市場を中心とした輸出を進め、売上確保に取り組んでまいります。

 これらの施策によって、主力ブランドを中心とした生産ラインの稼働を促進させるとともに、包材のダウンサイジングによる原材料費や物流費の削減等のコスト管理を強化することにより収益性の向上につとめてまいります。

 

飲料においては、果実加工の技術を生かした製品開発を促進してまいります。また、「ネクター」、「レモンスカッシュ」の2大ブランドを中心に、広域流通企業向け新製品の開発・提案も積極的に行い、売上の回復をはかってまいります。

 

不二家(杭州)食品有限公司においては、売上の主力である「ポップキャンディ」に加え、ビスケット製品のさらなる拡販にも注力いたします。また、代理店と連携し、中国で拡大するインターネット通販市場向けの製品の開発・販売を引き続き推進し、売上の伸長につとめます。

 

 

[その他]

通販・キャラクター事業、不動産賃貸事業及び㈱不二家システムセンターにつきましても、既存取引先との関係強化や新規顧客開拓を積極的に行い、売上の確保につとめてまいります。

 

新型コロナウイルス感染症への対応は今後長期化するおそれもあり、当社グループを取り巻く環境は、厳しい状況が続くと思われますが、前記の各施策を着実に実行し、堅実に業績を確保できるようつとめてまいります。

また、親会社の山崎製パン㈱との連携を強化し、グループ全体の総合力を発揮して、持続的な企業価値の向上と不二家ブランドの強化につとめ、全事業の黒字化と安定した収益の確保を目指します。

 

2 【事業等のリスク】

事業の状況、財務の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、事業等のリスクが発生する可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応につとめる所存であります。

なお、以下の文中には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(2021年3月24日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

①「食」の安全性について

近年、食品業界におきましては、消費者の食品の品質、安全性に対する関心が一層高まっております。

当社グループは、製品の安全性確保と食品事故の未然防止をはかるため、当社本社内に社長直轄の食品安全衛生管理本部を設置し、日々の管理に万全を期しております。さらに食品表示法及び景品表示法等に係る表示につきましては、食品安全衛生管理本部が当社及び当社グループの商品・サービスに関して管理を徹底しており、必要に応じ関係機関に照会を行っております。

しかしながら、社会全般にわたる品質問題等、上記の取り組みの範囲を超えた事象が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、毎月11日を「食品安全の日」と定め、通常の食品安全衛生管理業務に加え、定期的に当社・当社グループ工場及び製造委託会社の管理状況の点検を行っております。また、店舗には巡回チームを派遣して管理の徹底をはかる一方、主な工場においてはAIB(American Institute of Baking)の国際検査統合基準による指導に基づいた管理を実践しております。また、HACCPにつきましては、厚生労働省により食品衛生法の改正による制度化が進められていますが、当社は工場・店舗において、HACCPの考え方に基づき、事業内容及び規模に応じて導入した管理手法によって、さらなる食品安全衛生管理の向上に取り組んでまいります。

②原材料価格について

当社グループの主要原料は、バター、生クリームなどの乳製品や、小麦粉、砂糖、カカオ、植物油脂、ナッツ類、苺等の農産物や農産物一次加工品となっております。これらは生産地域の異常気象や自然災害の影響、世界的な需給状況の変化、投機資金の流入や為替の急激な変化によって、価格の高騰や安定的な調達が困難になることがあります。また、原油価格の上昇等により、重油等の燃料や石油製品である包装材料、容器類の価格上昇が生じる可能性があります。これらの突発的事情により原材料の安定的調達ができなくなった場合、または仕入価格が高騰した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して常に情報収集を行い、調達先や産地の分散化、代替原材料の検討等の対応策を進めております。

③自然・社会環境の変化について

当社グループが展開している事業の中には、その特性上、過度な気温上昇によって消費者の購買動向が影響を受け、売上の減少につながる可能性があります。また、想定した水準をはるかに越えた大規模地震や、感染症(インフルエンザ・ノロウイルスなど)によって、消費及び生産活動に関して多大な打撃を蒙った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して常に情報収集や注意喚起を行っており、万一リスクが発生した場合、社長を本部長とする対策本部を設置し、迅速な対応を行い、損害の拡大を防止する体制を整えることとしております。

④法的規制等について

当社グループは、会社法をはじめとする一般法令に加え、食品衛生法、PL法、景品表示法、労働基準法などの様々な法規制や制度の制限を受けております。これらの法的規制が変更もしくは強化され、企業活動が制限された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、「社是」及び「経営理念」に則った「不二家グループ行動規範」を制定し、法令遵守と社会倫理の遵守を企業活動の原点とし、職務を遂行することを定めております。また、役員及び従業員に対するコンプライアンス教育及び研修を拠点ごとに開催し、 法令違反や社会倫理に反した行動の発生リスク低減につとめております。

⑤海外での事業展開について

当社グループは、中国に連結子会社を有しており、政治情勢の悪化、テロ、暴動、自然災害、感染症の流行などの不測の事態が発生した場合には、当該地域における生産活動や販売活動の停止、現地資産の喪失などにより、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、現地情勢把握に注意を払い、損害を未然に防止できるようつとめており、万一上記リスクが発生した場合、当該子会社と協力して情報収集を行うなど迅速な対応を行い、損害の拡大を防止する体制を整えることとしております。

⑥インターネット等による風評被害について

ソーシャルメディアの急激な普及に伴い、インターネット上の書き込みなどによる風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、風評被害のおそれのある情報を監視するとともに、リスクが認識された場合には、法令・規則に則り迅速に対応する体制を整えております。

⑦新型コロナウイルス感染症

新型コロナウイルス感染症の今後の経過によっては、当社グループの事業活動及び収益確保に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、社長を本部長とする新型コロナウイルス感染症対策本部を設置、情報を一元化する体制を整え、パート・アルバイトを含めた全従業員に対して検温を実施し、37.2℃以上の発熱がある場合や発熱がなくても倦怠感や味覚・嗅覚に異常が感じられる等体調異常の自覚症状がある場合は自宅待機とし、この自宅待機者情報を日々管理しております。また、マスクの着用やうがい、手洗い、アルコール消毒など日常的な対策の徹底に加え、Web会議等を活用して移動・出張を抑制するとともに在宅勤務の促進をはかるなど感染防止対策の実施を徹底しております。さらに、多人数(5人以上)による会食の原則禁止や感染のおそれの高い施設の利用を原則禁止とするなど公衆衛生上の遵守事項の徹底をはかっております。

なお、PCR検査陽性者が発生した場合には迅速に勤務場所の消毒を行い、当該陽性者の勤務状況や行動記録から感染の拡大を防止する対策を講じており、事業活動への影響を最低限にとどめる対応を行っております。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済は、世界的に感染が拡大している新型コロナウイルスの影響により急速に悪化し、極めて厳しい状況となりました。

食品業界においては、外出や会食の自粛があり、特に飲食店や物販店では大きな影響を受け、厳しい経営環境となっております。

このような状況下にあって当社グループは、お客様に、より良い商品と最善のサービスを提供できるよう従業員の健康の維持管理をはかりつつ、巣ごもり消費など新しい生活様式に対応した営業施策を絶えず実行し、売上と利益の確保につとめてまいりました。

その結果、当連結会計年度の売上高は、990億85百万円(対前期比95.9%)となり、コロナ禍の厳しい状況ではありましたが、単体洋菓子の好調な売上により、第2四半期からは着実に前期実績に近づけることができました。利益面では、販売管理費など経費の圧縮につとめた結果、営業利益は24億97百万円(対前期比135.9%)、経常利益は30億36百万円(対前期比129.4%)と32期振りに30億円を超え、増益とすることができました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、新型コロナウイルス感染拡大により休業した店舗の人件費など経費を特別損失に計上したこともあり、10億46百万円(対前期比86.6%)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

 

期別

 

事業別

当連結会計年度(第126期

前連結会計年度(第125期

対前期比

増減

2020年1月1日から
2020年12月31日まで

2019年1月1日から
2019年12月31日まで

売上高

構成比

売上高

構成比

 





 

百万円

百万円

百万円

洋菓子

23,694

23.9

24,221

23.4

97.8

△527

レストラン

4,245

4.3

5,884

 

5.7

72.1

△1,639

27,939

28.2

30,105

29.1

92.8

△2,166

  製
   菓
   事
   業
 

菓 子

63,172

63.8

64,701

62.6

97.6

△1,528

飲 料

4,849

4.9

5,696

5.5

85.1

△847

68,022

68.7

70,397

68.1

96.6

△2,375

その他

3,123

3.1

2,843

2.8

109.8

279

合   計

99,085

100.0

103,347

100.0

95.9

△4,262

 

(注)記載金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。

 

<洋菓子事業>

当社単体の洋菓子においては、洋菓子チェーン店にて「おうち時間スイーツ応援」と題し、新製品や人気製品を拡販する施策を週替わりで実行し、特に若年層に向けた販売促進活動を展開し新規顧客の獲得にもつとめました。その結果、4月以降、既存店においては売上・客数ともに前期の実績を上回ることができました。

店舗面では、新規販路の拡大として納品店を増やしたことにより、不二家洋菓子店の営業店舗数は増加に転じ、当連結会計年度末では前期差122店増の951店(㈱スイートガーデンの不二家ブランド転換店を含む)となっております。

広域流通企業との取り組みについては、コロナ禍において新製品導入が減速し、苦戦しておりましたが、Webを活用した営業活動のもと生産性の高い製造ラインを活用したシュークリームや、当社グループの技術力を生かしたマカロンなどの製品提案を積極的に行い、前期並みの売上とすることができました。

上記の結果、単体の洋菓子の売上は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、対前期比98.7%にとどまりましたが、下期では前期の売上を上回っております。利益面では、下期の好調な売上に加え販売管理費の抑制につとめたことにより、前期を上回る実績を達成することができました。

 

㈱スイートガーデンでは、広域流通企業向け製品の売上は着実に伸長しておりますが、ギフト需要の減少等によるチェーン店の売上不振が影響し、前期の売上を下回りました。この対策として、同社チェーン店の不二家ブランドへの転換を進め、不二家製品を販売することにより、売上の回復に取り組んでおります。利益面では物流費・労務費の改善により、前期を上回る実績とすることができました。

 

㈱ダロワイヨジャポンでは、第2四半期までの一部店舗の休業の影響等が大きく、売上は前期の実績を上回ることはできませんでしたが、第3四半期以降は、積極的な販促活動が奏功し、インターネット通販等にも力を入れたことにより急速に売上が回復に向かっております。利益面では販売管理費の抑制により、着実に改善を進めることができ、前期の実績を上回ることができました。

 

この結果、洋菓子事業における洋菓子の売上高は236億94百万円(対前期比97.8%)となりました。

 

レストラン事業では、主力店舗を含む一部店舗の休業や出店先商業施設の営業時間短縮等の影響により、売上高は42億45百万円(対前期比72.1%)と、前期の実績を大幅に下回りました。このような中、好調なケーキ類の拡販や、料理のテイクアウトシステムを導入して売上確保をはかっております。また、利益面でも厳しい結果となりましたが、不採算店舗の閉鎖を進めるなど損益改善につとめております。

 

以上の結果、当連結会計年度における洋菓子事業全体の売上高は279億39百万円(対前期比92.8%)となりました。

 

<製菓事業>

当社単体の菓子においては、コロナ禍の巣ごもり需要により「カントリーマアム」や「ホームパイ」、「ピーナッツチョコレート」等の徳用大袋製品の売上は伸長しましたが、個人消費型製品の売上が伸び悩み、夏期からの催事の縮小、帰省自粛によるお土産需要減少等も影響し、前期の売上を上回るには至りませんでした。

一方、当期新発売の「カントリーマアムチョコまみれ」、「ルック3(ホワイトラバーズ)」は、TVCMやSNSでの販促効果もあって、売上に大きく貢献しております。

この結果、当社単体の菓子の売上は、対前期比96.3%にとどまりましたが、利益面では、生産性の向上、販売管理費の抑制等により、前期の実績を上回ることができました。

また、環境対策の取り組みとしてプラスチック包材のダウンサイジング等を積極的に行っており、当期は「ミルキー」の紙パッケージ化を実施し、好評を得ております。

 

不二家(杭州)食品有限公司では、新型コロナウイルスの感染拡大により、工場の操業停止を余儀なくされた期間もありましたが、現地で人気のポップキャンディの新製品の販売が好調に推移しました。また、インターネット通販の拡大をはかるなどの施策も進めた結果、売上が回復し、売上・利益ともに前期の実績を伸長させることができました。

 

この結果、製菓事業における菓子の売上高は631億72百万円(対前期比97.6%)となりました。

 

飲料については、外出自粛による自販機売上の減少や店頭での販促活動の縮小が大きく影響しました。夏場の猛暑によりレモンスカッシュ群の売上増はあったものの、売上高は48億49百万円(対前期比85.1%)と厳しい実績となりました。

 

以上の結果、当連結会計年度における製菓事業全体の売上高は680億22百万円(対前期比96.6%)となりました。

 

<その他>

その他事業は、キャラクターグッズ販売及びライセンス事業、不動産賃貸事業並びに㈱不二家システムセンターの受注請負、データ入力サービスなどの事務受託業務であり、売上高は好調に推移し、31億23百万円(対前期比109.8%)と前期を上回る実績となりました。

 

財政状態は、次のとおりであります。

 

流動資産は356億19百万円で、主に現金及び預金の増により前連結会計年度末に比べ6億11百万円増加いたしました。固定資産は357億48百万円で、主に有形固定資産や無形固定資産の減により前連結会計年度末に比べ8億89百万円減少いたしました。この結果、総資産は713億67百万円で前連結会計年度末に比べ2億77百万円減少いたしました。

また、流動負債は171億42百万円で、主に支払手形及び買掛金の減により前連結会計年度末に比べ5億56百万円減少いたしました。固定負債は39億39百万円で、主に長期借入金やリース債務の返済により前連結会計年度末に比べ5億82百万円減少いたしました。

純資産は502億84百万円で、主に利益剰余金の増により前連結会計年度に比べ8億61百万円増加いたしました。この結果、自己資本比率は67.6%(前期は66.5%)となり、1株当たり純資産は1,871円39銭となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 キャッシュ・フローにつきましては、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて13億45百万円増加し、125億75百万円となりました。

営業活動の結果得られた資金は、61億90百万円(前連結会計年度は50億32百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益によるものであります。

投資活動の結果使用した資金は、31億63百万円(前連結会計年度は73億82百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものであります。

財務活動の結果使用した資金は、16億99百万円(前連結会計年度は8億96百万円の使用)となりました。これは主に長期借入金やリース債務の返済等によるものであります。

 

 

③生産、商品仕入及び販売の実績

a 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

前年同期比(%)

洋菓子事業計(百万円)

22,963

99.8

製菓事業計(百万円)

61,350

96.6

合計(百万円)

84,314

97.5

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

2 金額は販売価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b 商品仕入実績 

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

前年同期比(%)

洋菓子事業計(百万円)

1,247

98.0

製菓事業計(百万円)

5,068

84.1

合計(百万円)

6,316

86.6

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

2 金額は仕入価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

前年同期比(%)

洋菓子事業

ケーキ、ベーカリー、デザート等の
洋菓子類(百万円)

23,694

97.8

レストラン(百万円)

4,245

72.1

計(百万円)

27,939

92.8

製菓事業

チョコレート、キャンディ及びビスケット(百万円)

63,172

97.6

飲料、乳製品等(百万円)

4,849

85.1

計(百万円)

68,022

96.6

その他

不動産賃貸収入及び事務受託業務等
(百万円)

3,123

109.8

計(百万円)

3,123

109.8

合計(百万円)

99,085

95.9

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

株式会社山星屋

11,546

11.1

11,195

11.2

 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、その時点で最も合理的と考えられる基準に基づいて実施しておりますが、見積り等の不確実性があるため実際の結果は異なる場合があります。

また、新型コロナウイルス感染症の収束時期等を含む仮定に関する情報については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等  (1)連結財務諸表 (追加情報)」に記載の通りです。

a 繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産については、将来の課税所得の見込み及び税務計画に基づき、回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しております。なお、既に計上した繰延税金資産については、その実現可能性について毎期検討し、内容の見直しを行なっておりますが、将来の課税所得の見込みの変化やその他の要因に基づき繰延税金資産の実現可能性の評価が変更された場合、繰延税金資産の取崩又は追加計上により親会社株主に帰属する当期純利益が変動する可能性があります。

b 固定資産の減損

当社グループが減損損失を認識するかどうかの判定および使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローは、経営環境などの外部要因に関する情報や直近の経営成績に基づいた情報に修正し、資産グループの現在の使用状況や合理的な使用計画等を考慮し見積っております。当該見積りおよび当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失が発生する可能性があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は、990億85百万円(前連結会計年度比4.1%減)で、コロナ禍の厳しい状況ではありましたが、単体洋菓子の好調な売上により、第2四半期からは着実に前期実績に近づけることができました。利益面では、販売管理費など経費の圧縮につとめた結果、営業利益は24億97百万円(前連結会計年度比35.9%増)、経常利益は30億36百万円(前連結会計年度比29.4%増)と32期振りに30億円を超え、増益とすることができました。親会社株主に帰属する当期純利益は、新型コロナウイルス感染拡大により休業した店舗の人件費など経費を特別損失に計上したこともあり、10億46百万円(前連結会計年度比13.4%減)となりました。

a 売上高

売上高を事業の種類別に見ますと、洋菓子事業は、単体洋菓子の好調な売上により、第2四半期からは着実に前期実績に近づけることができましたが、レストランの主力店舗を含む一部店舗の休業や出店先商業施設の営業時間短縮等の影響により、279億39百万円(前連結会計年度比7.2%減)、製菓事業は主に当社単体の菓子において、徳用大袋製品の売上は伸長しましたが、個人消費型製品の売上が伸び悩み、夏期からの催事の縮小、帰省自粛によるお土産需要減少等も影響したことに加え、飲料については、外出自粛による自販機売上の減少や店頭での販促活動の縮小の影響により680億22百万円(前連結会計年度比3.4%減)、その他の事業は、31億23百万円(前連結会計年度比9.8%増)でした。売上高の詳細については「第2 事業の状況」「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1) 経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況に記載の通りです。

b 営業利益

売上原価率は、製造経費や減価償却費の減少等により、52.85%で前連結会計年度を0.04%低下しました。

販売費及び一般管理費は、売上高に対する比率では、44.63%で前連結会計年度より0.70%低下し、物流の効率化や、洋菓子事業における店舗経費や販売促進費の削減等により金額でも減少しました。

セグメント別では、洋菓子事業においては、レストラン事業が新型コロナウイルス感染症の影響により大幅な減益となりましたが、単体洋菓子が改善し、全体では増益となりました。製菓事業については、飲料事業が減益となりましたが、単体菓子及び中国子会社の菓子事業が前年を上回り全体では増益を確保いたしました。

以上の結果、営業利益は24億97百万円(前連結会計年度比35.9%増)となりました。

c 経常利益

主に営業利益の増加等により、経常利益は30億36百万円(前連結会計年度比29.4%増)となりました。

d 親会社株主に帰属する当期純利益

特別損失については前期に洋菓子事業において減損損失9億19百万円を計上したため減少しております。また、前期に繰延税金資産を追加計上したため法人税等が減少しております。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、10億46百万円(前連結会計年度比13.4%減)となりました。

 

③ 財政状態の分析

流動資産は356億19百万円で、主に現金及び預金の増により前連結会計年度末に比べ6億11百万円増加いたしました。固定資産は357億48百万円で、主に有形固定資産や無形固定資産の減により前連結会計年度末に比べ8億89百万円減少いたしました。この結果、総資産は713億67百万円で前連結会計年度末に比べ2億77百万円減少いたしました。

また、流動負債は171億42百万円で、主に支払手形及び買掛金の減により前連結会計年度末に比べ5億56百万円減少いたしました。固定負債は39億39百万円で、主に長期借入金やリース債務の返済により前連結会計年度末に比べ5億82百万円減少いたしました。

純資産は502億84百万円で、主に利益剰余金の増により前連結会計年度に比べ8億61百万円増加いたしました。この結果、自己資本比率は67.6%(前期は66.5%)となり、1株当たり純資産は1,871円39銭となりました。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性について

当社グループの運転資金需要の主なものは、原材料の購入、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要の主なものは、生産設備の新設及び更新や店舗設備の新設等の設備投資であります。現時点においては、キャッシュ・フローに大きな影響を及ぼす大型の投資は予定しておりません。

これらの運転資金や投資資金は、自己資金により充当することを基本方針としておりますが、必要に応じて資金調達を行ってまいります。

 

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 不二家フランチャイズチェーン契約

当社は、フランチャイジーとの間に「不二家フランチャイズチェーン契約」を締結しております。

期間  :3カ年間(期間満了後1年毎の自動更新)

契約内容:1 不二家ファミリー・チェーン加盟店の運営

2 不二家ファミリー・チェーンに係わる商標、サービスマーク、運営マニュアル等の使用

(注)フランチャイジーによって発効日が異なりますので、発効日の記載を省略しております。

なお、1995年4月1日よりロイヤリティ制度を導入し売上の5%程度のロイヤリティを受けとっております。

 

(2) 山崎製パン株式会社との新たな業務資本提携契約

当社は、2008年11月7日、山崎製パン株式会社との間に新たな「業務資本提携契約」を締結しております。

契約内容:1

両社製品の相互販売、相互OEM生産、共同原材料調達、共同プロモーションの展開、販売拠点の共同開発、物流の共同化等の業務提携

     2

当社普通株式の第三者割当増資による資本提携

 

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、「常により良い商品と最善のサービス(ベストクオリティ・ベストサービス)を通じて、お客様ご家族に、おいしさ、楽しさ、満足を提供する」という経営理念のもと、品質・価格など幅広い消費者のニーズに対応するべく、食品分析、製品開発、品質安定・向上に関する研究等に積極的に取り組んでおります。

また、自社製品の栄養成分表示、賞味期限設定の裏付けとなる製品の経時変化の分析を中心に、食の安全を確立するための食品分析を実施しております。

なお、当連結会計年度末の研究開発従事者は45名、研究開発費は414百万円であります。

 

セグメント別の主な研究開発内容は、次の通りであります。

(洋菓子事業)

洋菓子事業においては、チェーン店舗の週替わりの施策スケジュールと連動し、産地と品質にこだわって旬の国産フルーツの魅力を最大限活かした製品の開発を進めました。また、チョコ生ケーキ、クレープ、モンブラン等の製造ラインを活用し、収益性が高く且つ均一で高品質な新製品開発を進めております。

広域流通企業向け製品では、広域流通企業と一体となって「レアチーズタルト」、「キャラメルナッツタルト」など当社の技術力を活かした市場競争力の高い製品の開発に取り組みました。また、大手カフェチェーンへカントリーマアムで培った技術を応用した「チョコチャンククッキー」を新たに開発いたしました。

さらに健康ニーズへの取り組みとして、糖質低減製品を開発し、eコマース製品などで展開いたしました。

以上の結果、洋菓子事業の研究開発費は187百万円となりました。

 

(製菓事業)

製菓事業では、ブランド価値の更なる向上を目指し、チョコレート生地及びルック、カントリーマアムといった主力製品の継続的な品質改善に取り組みました。また、新しい価値創造として、チョコレートではホワイトチョコレートのアソート製品「ルック3 (ホワイトラバーズ)」、ビスケットではソフトな食感の全面チョコレート掛け製品 「カントリーマアムチョコまみれ」、キャンディでは厳選した国産原料を使用し歯への付着性を抑えた「やわらかピュアミルキー」を開発・発売いたしました。

前期に設けた研究室では、チョコレート風味判定の新しい指標作り、パイの香味感の数値化に取り組むとともに、ビスケット類を中心に糖質を50%以上抑えた製品の開発を進めております。また、CO2削減に対応すべく、包装資材のダウンサイジングによる省プラスチック化に取り組み、ミルキー袋の紙包材への切替を行うとともに、生分解性プラスチック等新素材の導入に向けた研究を進めております。

以上の結果、製菓事業の研究開発費は、227百万円となりました。