第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

経営環境及び対処すべき課題

主原料である小麦粉や油脂類、包材など原材料価格やエネルギー価格の上昇等により、当社グループを取り巻く経済環境につきましては厳しい状況になると予測されます。

このような状況にあって当社グループは、「常により良い商品と最善のサービス(ベストクオリティ・ベストサービス)を通じて、お客様ご家族に、おいしさ、楽しさ、満足を提供する」という経営理念のもと、洋菓子、製菓の両事業を併せ持つという当社の強みを生かして売上と利益の確保につとめてまいります。

 

各事業における対処すべき課題は次のとおりです。

 

[洋菓子事業]

洋菓子では、チェーン店において高品質・高付加価値製品の品揃えの充実をはかり、お客様目線に立った新製品の開発や売場作りを行うとともに、百貨店の催事出店やSNSなど多方面で販売促進活動を展開して売上確保につとめます。また、データ分析に基づき製品ロスの低減や人件費の管理を行うなど収益性を高めてまいります。広域流通企業との取り組みについては、マカロンなど当社の技術力を活かした製品や売上の主力である生ケーキの生産ラインを有効に活用できる製品の提案を促進し、生産性向上につなげ、原材料やエネルギー価格の上昇に対応してまいります。

レストランでは、店舗美化改装を促進、好調なケーキ類の拡販やメニュー強化に取り組むとともに、モバイルオーダーも導入することで客単価増と効率化をはかり、収益性を高めてまいります。

 

[製菓事業]

菓子では、「チョコまみれ」、「じわるバター」、「チョコだらけ」といった『まみれワールド』製品のさらなる拡販に取り組み、新設した生産ラインの稼働を促進させて一層の生産性向上につとめます。さらに、第128期に子会社に新設したグミ生産ラインを活用して品揃えを強化し、拡販をはかってまいります。

また、製品の外装、個包装、段ボール等のサイズや厚みを見直し、包材使用量の削減をはかり地球環境問題へ取り組むと同時に、原材料費や物流費の削減につなげ、収益性を高めてまいります。

本年は「ホームパイ」発売55周年に当たり、これをテーマにしたキャンペーンも実施してまいります。

海外事業では、中国経済停滞の影響が懸念されますが、現地代理商との連携を強化し、主力製品の「ポップキャンディ」を軸に、第128期11月から稼働を開始した新工場において生産するビスケット製品や新たな業務提携によるキャラクター菓子製品の拡売に注力するなど、売上確保につとめてまいります。

さらに、ベトナムにおいて新たに設立した合弁会社を通じて現地における販売活動を促進し、海外事業の売上伸長を目指してまいります。

 

上記すべての事業活動において安全・安心な製品の製造・販売に際し、FSSC22000(食品安全マネジメントシステムに関する国際規格)を含め、事業の基盤となる食品安全衛生管理を着実に実行するとともに、労災ゼロ、異物混入クレームゼロを目標に、業務に取り組んでまいります。

 

当社グループを取り巻く環境は、厳しい状況が続くと思われますが、前記の各施策を着実に実行し、堅実に業績を確保できるようつとめてまいります。

また、親会社の山崎製パン㈱との連携を強化し、グループ全体の総合力を発揮して、持続的な企業価値の向上と不二家ブランドの強化につとめ、全事業の黒字化と安定した収益の確保を目指します。

 

 

2 【事業等のリスク】

事業の状況、財務の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、事業等のリスクが発生する可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応につとめる所存であります。

なお、以下の文中には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(2023年3月23日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

①「食」の安全性について

近年、食品業界におきましては、消費者の食品の品質、安全性に対する関心が一層高まっております。

当社グループは、製品の安全性確保と食品事故の未然防止をはかるため、当社本社内に社長直轄の食品安全衛生管理本部を設置し、日々の管理に万全を期しております。さらに食品表示法及び景品表示法等に係る表示につきましては、食品安全衛生管理本部が当社及び当社グループの商品・サービスに関して管理を徹底しており、必要に応じ関係機関に照会を行っております。

しかしながら、社会全般にわたる品質問題等、上記の取り組みの範囲を超えた事象が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、毎月11日を「食品安全の日」と定め、通常の食品安全衛生管理業務に加え、定期的に当社・当社グループ工場及び製造委託会社の管理状況の点検を行っております。また、店舗には巡回チームを派遣して管理の徹底をはかる一方、主な工場においてはAIB(American Institute of Baking)の国際検査統合基準による指導に基づいた管理を実践しております。また、安全・安心な製品の製造・販売に際し、FSSC22000(食品安全マネジメントシステムに関する国際規格)を含め、事業の基盤となる食品安全衛生管理を着実に実行してまいります。

②原材料・エネルギー価格上昇について

当社グループの主要原料は、バター、生クリームなどの乳製品や卵のほか、小麦粉、砂糖、カカオ、植物油脂、ナッツ類、苺等の農産物や農産物一次加工品となっております。これらは生産地域の異常気象や自然災害の影響、世界的な需給状況の変化、投機資金の流入や為替の急激な変化によって、価格の高騰や安定的な調達が困難になることがあります。また、原油価格の上昇等により、重油等の燃料や石油製品である包装材料、容器類の価格上昇、エネルギー価格の上昇が生じる可能性があります。これらの突発的事情により原材料の安定的調達ができなくなった場合、または仕入価格やエネルギー価格が高騰した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して常に情報収集を行い、調達先や産地の分散化、代替原材料の検討、生産ラインの効率化等の対応策を進めております。

③自然・社会環境の変化について

当社グループが展開している事業の中には、その特性上、過度な気温上昇によって消費者の購買動向が影響を受け、売上の減少につながる可能性があります。また、想定した水準をはるかに越えた大規模地震や、感染症(インフルエンザ・ノロウイルス・新型コロナウイルスなど)によって、消費及び生産活動に関して多大な打撃を蒙った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して常に情報収集や注意喚起を行っており、万一リスクが発生した場合、社長を本部長とする対策本部を設置し、迅速な対応を行い、損害の拡大を防止する体制を整えることとしております。特に新型コロナウイルス感染症に対しては、マスクの着用やうがい、手洗い、アルコール消毒など日常的な対策の徹底に加え、Web会議等を活用して移動出張を抑制するとともに在宅勤務の促進をはかるなど感染防止対策の実施を徹底しております。

④法的規制等について

当社グループは、会社法をはじめとする一般法令に加え、食品衛生法、PL法、景品表示法、労働基準法などの様々な法規制や制度の制限を受けております。これらの法的規制が変更もしくは強化され、企業活動が制限された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、「社是」及び「経営理念」に則った「不二家グループ行動規範」を制定し、法令遵守と社会倫理の遵守を企業活動の原点とし、職務を遂行することを定めております。また、役員及び従業員に対するコンプライアンス教育及び研修を拠点ごとに開催し、 法令違反や社会倫理に反した行動の発生リスク低減につとめております。

⑤海外での事業展開について

当社グループは、中国に連結子会社を有しており、政治情勢の悪化、テロ、暴動、自然災害、感染症の流行などの不測の事態が発生した場合には、当該地域における生産活動や販売活動の停止、現地資産の喪失などにより、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、現地情勢把握に注意を払い、損害を未然に防止できるようつとめており、万一上記リスクが発生した場合、当該子会社と協力して情報収集を行うなど迅速な対応を行い、損害の拡大を防止する体制を整えることとしております。

⑥インターネット等による風評被害について

ソーシャルメディアの急激な普及に伴い、インターネット上の書き込みなどによる風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、風評被害のおそれのある情報を監視するとともに、リスクが認識された場合には、法令・規則に則り迅速に対応する体制を整えております。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社グループは、当連結会計年度の期首から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下、「収益認識会計基準」という。)等を適用しております。当連結会計年度に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっており、売上高の対前期比及び増減は記載しておりません。

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響や、原材料価格、エネルギー価格の上昇等もあり厳しい状況となりました。

このような状況下にあって当社グループは、お客様に、より良い商品と最善のサービスを提供できるよう、従業員の健康管理をはかりつつ、売上と利益の確保につとめてまいりました。

その結果、当連結会計年度の売上高は、1,006億14百万円となり、収益認識会計基準適用の影響等を除外した実質の対前期比は112.8%となっております。利益面においては、特に第3四半期に入り、予想を上回る原材料やエネルギー価格の上昇がありましたが、生産性向上をはかったことなどにより、営業利益は43億34百万円(対前期比104.5%)、経常利益は55億45百万円(対前期比106.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は33億76百万円(対前期比106.4%)と、前期の実績を上回り、増益とすることができました。

なお、前期末まで持分法適用関連会社でありました日本食材株式会社を当連結会計年度の期首から連結子会社としております。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

 

 

 

 

当連結会計年度(第128期)

前連結会計年度(第127期)

対前年
同期比

(参考)

※2

増減

(参考)

※2

2022年1月1日から
2022年12月31日まで

2021年1月1日から
2021年12月31日まで

売上高

構成比

売上高

(参考)※1

売上高

構成比





 

百万円

百万円

百万円

百万円

洋菓子

25,189

25.0

25,423

25,411

24.2

100.0

12

レストラン

4,818

4.8

4,834

4,166

4.0

116.0

668

30,007

29.8

30,258

29,578

28.2

102.3

680




菓 子

62,713

62.3

79,955

67,213

64.2

119.0

12,742

飲 料

4,698

4.7

4,714

4,971

4.7

94.8

△257

67,412

67.0

84,670

72,185

68.9

117.3

12,485

その他

3,194

3.2

3,196

2,987

2.9

107.0

208

合   計

100,614

100.0

118,125

104,751

100.0

112.8

13,374

 

(注)記載金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。

※1 収益認識会計基準適用に伴い、当該会計基準の影響等を除外した実質の数値を参考として記載しております。

  ※2 ※1の数値と前連結会計年度の数値を比較・分析しております。

 

<洋菓子事業>

当社単体の洋菓子においては、洋菓子チェーン店にて、産地・品種にこだわった原料を使用した新製品や人気製品を拡販する施策を週替わりで実行するとともに、本年で発売100周年を迎えたショートケーキについては「12の物語」と題して毎月記念製品を発売するなどお客様に選ぶ楽しさを提供してまいりました。同時に、テレビCMを含めた販売促進活動を展開して売上を伸長させることができました。原材料やエネルギー価格の上昇に対しては、産地限定の果物を使用するなど付加価値を高めた新製品の発売や既存製品の価格の見直しを行い、また、製品ロスの低減をはかるなどコスト管理を強化し、収益性の改善につとめてまいりました。

当連結会計年度末の不二家洋菓子店の営業店舗数は、954店(前期差22店減)となっております。

広域流通企業との取り組みについては、「横浜元町で生まれた不二家のケーキ2個入」シリーズや当社のマカロンの焼成技術を活用した「トゥンカロン」の販売が好調に推移しました。また、『ミルキー』など当社のブランドを活かした製品の提案も積極的に行って売場の確保をはかりました。

上記の結果、単体の洋菓子の売上は、収益認識会計基準適用の影響等を除外した実質の対前期比101.8%となりました。

 

㈱ダロワイヨジャポンでは、積極的な販売促進活動のもとマカロンの販売が伸長し、コロナ禍で苦戦していた百貨店の売上が回復したことなどにより、前期を上回る売上とすることができました。

 

この結果、洋菓子事業における洋菓子の売上高は251億89百万円となりました。なお、収益認識会計基準適用の影響等を除外した実質の対前期比は100.0%となっております。

 

レストラン事業については、好調なケーキ類の拡販やメニュー強化、さらに美化改装に取り組み、新型コロナウイルス感染症の影響で減少していた客足の回復もあり、売上高は前期の実績を上回る48億18百万円とすることができました。

 

以上の結果、当連結会計年度における洋菓子事業全体の売上高は300億7百万円となり、収益認識会計基準適用の影響等を除外した実質の対前期比は102.3%となっております。利益面ではコスト管理の強化等により営業利益の改善を進めることができました。

 

<製菓事業>

当社単体の菓子においては、「カントリーマアム チョコまみれ」の好調な販売に対し、生産ラインを新設して増産体制を整え、需要に合わせた包装形態も取り揃えて一層の拡販をはかりました。また、秋口に発売した「ホームパイ チョコだらけ」とともに拡販をはかることで売場のシェア拡大につなげることができました。『ルック』、『ミルキー』など従来のブランドにおいても新製品を積極的に発売し、「ペロペロチョコ」をはじめアンパンマンシリーズの根強い支持もあり、好調な売上とすることができました。原材料やエネルギー価格の上昇への対策としては、生産能力増強や省人化、太陽光発電設備の増設等さらなる生産性向上に取り組むとともに、内容量や価格の見直しも行いました。

この結果、単体の菓子の売上は、収益認識会計基準適用の影響等を除外した実質の対前期比107.5%となりました。

 

不二家(杭州)食品有限公司では、業績は徐々に回復傾向にありましたが、第4四半期の新型コロナウイルス感染症の再拡大が大きく影響し、前期の売上を確保するまでには至りませんでした。

 

この結果、製菓事業における菓子の売上高は、新規連結の日本食材株式会社の実績を含め、627億13百万円となり、収益認識会計基準適用の影響等を除外した実質の対前期比は119.0%となっております。

 

飲料については、「レモネードスカッシュ」、「ネクタースパークリング ピーチ&グレープ」など新製品を発売し、売上高は、46億98百万円となりました。

 

以上の結果、当連結会計年度における製菓事業全体の売上高は674億12百万円となり、収益認識会計基準適用の影響等を除外した実質の対前期比は117.3%となっております。利益面では単体菓子の好調な売上のもと生産性が向上し、増益とすることができました。

 

<その他>

キャラクターグッズ販売、ライセンス事業、不動産賃貸事業及び㈱不二家システムセンターのデータ入力サービスなどの事務受託業務の売上高は、31億94百万円となりました。

 

 

財政状態は、次のとおりであります。

 

流動資産は370億99百万円で、前連結会計年度末並みとなりました。固定資産は466億13百万円で、主に有形固定資産の増により前連結会計年度末に比べ80億3百万円増加いたしました。この結果、総資産は837億12百万円で前連結会計年度末に比べ79億92百万円増加いたしました。

また、流動負債は210億59百万円で、主に支払手形及び買掛金やその他に含まれる設備支払手形の増により前連結会計年度末に比べ31億43百万円増加いたしました。固定負債は34億88百万円で、前連結会計年度末並みとなりました。この結果、負債合計は245億47百万円で前連結会計年度末に比べ31億83百万円増加いたしました。

純資産は591億65百万円で、主に利益剰余金や非支配株主持分の増により前連結会計年度に比べ48億9百万円増加いたしました。この結果、自己資本比率は65.6%(前期は68.5%)となり、1株当たり純資産は2,130円59銭となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローにつきましては、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて42億20百万円減少し、101億44百万円となりました。

営業活動の結果得られた資金は、49億48百万円(前連結会計年度は74億78百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益によるものであります。

投資活動の結果使用した資金は、77億39百万円(前連結会計年度は46億53百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものであります。

財務活動の結果使用した資金は、15億49百万円(前連結会計年度は12億85百万円の使用)となりました。これは主に配当金の支払やリース債務の返済等によるものであります。

 

③生産、商品仕入及び販売の実績

a 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

前年同期比(%)

洋菓子事業計(百万円)

25,122

100.1

製菓事業計(百万円)

59,322

93.2

合計(百万円)

84,444

95.1

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

2 金額は販売価格によっております。

 

b 商品仕入実績 

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

前年同期比(%)

洋菓子事業計(百万円)

1,144

109.5

製菓事業計(百万円)

6,488

110.0

合計(百万円)

7,632

110.0

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

2 金額は仕入価格によっております。

 

 

c 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

前年同期比(%)

洋菓子事業

ケーキ、ベーカリー、デザート等の
洋菓子類(百万円)

25,189

99.1

レストラン(百万円)

4,818

115.7

計(百万円)

30,007

101.5

製菓事業

チョコレート、キャンディ及びビスケット(百万円)

62,713

93.3

飲料、乳製品等(百万円)

4,698

94.5

計(百万円)

67,412

93.4

その他

不動産賃貸収入及び事務受託業務等
(百万円)

3,194

106.9

計(百万円)

3,194

106.9

合計(百万円)

100,614

96.1

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

株式会社山星屋

11,281

10.8

10,379

10.3

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績については、売上高は1,006億14百万円となり、収益認識会計基準適用の影響等を除外した実質の対前期比は12.8%増となっております。利益面においては、特に第3四半期に入り、予想を上回る原材料やエネルギー価格の上昇がありましたが、生産性向上をはかったことなどにより、営業利益は43億34百万円(前連結会計年度比4.5%増)、経常利益は55億45百万円(前連結会計年度比6.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は33億76百万円(前連結会計年度比6.4%増)と前期の実績を上回り、増益とすることができました。

a 売上高

売上高を事業の種類別に見ますと、洋菓子事業においては、単体の洋菓子チェーン店にて、産地・品種にこだわった原料を使用した新製品や人気製品を拡販する施策を週替わりで実行するとともに、本年で発売100周年を迎えたショートケーキについては「12の物語」と題して毎月記念製品を発売するなどお客様に選ぶ楽しさを提供してまいりました。同時に、テレビCMを含めた販売促進活動を展開して売上を伸長させることができました。また広域流通企業との取り組みについては、「横浜元町で生まれた不二家のケーキ2個入」シリーズや当社のマカロンの焼成技術を活用した「トゥンカロン」の販売が好調に推移し、当社の主力ブランドを活かした製品の提案も積極的に行って売場の確保をはかりました。レストラン事業については、好調なケーキ類の拡販やメニュー強化、さらに美化改装に取り組み、新型コロナウイルス感染症の影響で減少していた客足の回復もあり、売上高は前期の実績を上回ることができました。以上の結果、洋菓子事業全体では300億7百万円となり、収益認識会計基準適用の影響等を除外した実質の前連結会計年度比は2.3%増になりました。製菓事業においては、主に当社単体の菓子において、「カントリーマアムチョコまみれ」の好調な販売に対し、生産ラインを新設して増産体制を整え、需要に合わせた包装形態も取り揃えて一層の拡販をはかり、その結果売上高は674億12百万円となり収益認識会計基準適用の影響等を除外した実質の前連結会計年度比17.3%増となりました。その他の事業は、31億94百万円(前連結会計年度比7.0%増)でした。売上高の詳細については「第2 事業の状況」「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1) 経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況に記載の通りです。

b 営業利益

売上原価率は65.15%となり、予想を上回る原材料やエネルギー価格の上昇や収益認識会計基準の適用の影響もあり12.99%上昇しました。販売費及び一般管理費率は、物流の効率化や洋菓子事業における店舗経費や販売促進費の削減及び収益認識会計基準の適用の影響等により30.54%で前連結会計年度より13.34%低下しました。セグメント別では、洋菓子事業においては、原材料・エネルギー価格の上昇に対し、付加価値を高めた製品の価格の見直しを行うとともに、製品ロスの低減をはかるなどコスト管理を強化することで収益性の改善につとめ、洋菓子事業全体では増益となりました。製菓事業については、単体菓子で「カントリーマアムチョコまみれ」の生産能力の増強や省人化、太陽光発電設備の増設等、更なる生産性の向上等に加え、内容量・価格の見直しを行ったことや日本食材株式会社を新規連結したことにより増益となりました。

以上の結果、営業利益は43億34百万円(前連結会計年度比4.5%増)となりました。

c 経常利益

主に営業利益の増加等により、経常利益は55億45百万円(前連結会計年度比6.3%増)となりました。

d 親会社株主に帰属する当期純利益

特別損失については前期に洋菓子事業及び製菓事業において減損損失5億3百万円を計上したため減少しております。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は33億76百万円(前連結会計年度比6.4%増)となりました。

 

② 財政状態の分析

当連結会計年度末における資産、負債、純資産の状況は以下のとおりであります。

流動資産は370億99百万円で、前連結会計年度末並みとなりました。固定資産は466億13百万円で、主に有形固定資産の増により前連結会計年度末に比べ80億3百万円増加いたしました。この結果、総資産は837億12百万円で前連結会計年度末に比べ79億92百万円増加いたしました。

また、流動負債は210億59百万円で、主に支払手形及び買掛金やその他に含まれる設備支払手形の増により前連結会計年度末に比べ31億43百万円増加いたしました。固定負債は34億88百万円で、前連結会計年度末並みとなりました。この結果、負債合計は245億47百万円で前連結会計年度末に比べ31億83百万円増加いたしました。

純資産は591億65百万円で、主に利益剰余金や非支配株主持分の増により前連結会計年度に比べ48億9百万円増加いたしました。この結果、自己資本比率は65.6%(前期は68.5%)となり、1株当たり純資産は2,130円59銭となりました。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性について

当社グループの運転資金需要の主なものは、原材料の購入、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要の主なものは、生産設備の新設及び更新や店舗設備の新設等の設備投資であります。現時点においては、キャッシュ・フローに大きな影響を及ぼす大型の投資は予定しておりません。

これらの運転資金や投資資金は、自己資金により充当することを基本方針としておりますが、必要に応じて資金調達を行ってまいります。

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 不二家フランチャイズチェーン契約

当社は、フランチャイジーとの間に「不二家フランチャイズチェーン契約」を締結しております。

期間  :3カ年間(期間満了後1年毎の自動更新)

契約内容:1 不二家ファミリー・チェーン加盟店の運営

2 不二家ファミリー・チェーンに係わる商標、サービスマーク、運営マニュアル等の使用

(注)フランチャイジーによって発効日が異なりますので、発効日の記載を省略しております。

なお、1995年4月1日よりロイヤリティ制度を導入し売上の5%程度のロイヤリティを受けとっております。

 

(2) 山崎製パン株式会社との新たな業務資本提携契約

当社は、2008年11月7日、山崎製パン株式会社との間に新たな「業務資本提携契約」を締結しております。

契約内容:1

両社製品の相互販売、相互OEM生産、共同原材料調達、共同プロモーションの展開、販売拠点の共同開発、物流の共同化等の業務提携

     2

当社普通株式の第三者割当増資による資本提携

 

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、「常により良い商品と最善のサービス(ベストクオリティ・ベストサービス)を通じて、お客様ご家族に、おいしさ、楽しさ、満足を提供する」という経営理念のもと、品質・価格など幅広い消費者のニーズに対応するべく、食品分析、製品開発、品質安定・向上に関する研究等に積極的に取り組んでおります。

また、自社製品の栄養成分表示、賞味期限設定の裏付けとなる製品の経時変化の分析を中心に、食の安全を確立するための食品分析を実施しております。

なお、当連結会計年度末の研究開発従事者は57名、研究開発費は494百万円であります。

 

セグメント別の主な研究開発内容は、次の通りであります。

(洋菓子事業)

洋菓子事業においては、チェーン店舗の週毎の販売施策と連動し、年間を通じて産地と品種にこだわった国産フルーツの魅力を最大限活かした製品を開発するとともに、ショートケーキ100周年に際し、月毎のテーマに合わせたショートケーキをはじめ様々な新製品を開発しました。

国産苺を使用した「プレミアムショートケーキ」はクリームの乳味を高める研究を重ね、高品質・高価格帯製品のさらなる品質向上に取り組みました。

また、広域流通企業と一体となって当社の技術力を活かした「マカロン」など市場競争力が高い製品の開発を行うとともに製造過程でのロス率低減をはかる研究に取り組みました。

さらにeコマースを販路として、糖質低減製品やお客様の利便性とフードロス削減の観点から凍ったままでも食べられるセミフレッドケーキなど従来から当社が持つ技術力を活かした製品の開発も引き続き行っております。

以上の結果、洋菓子事業の研究開発費は239百万円となりました。

 

(製菓事業)

製菓事業では、主力ブランドである『カントリーマアム』、『ルック』、『ミルキー』、『ホームパイ』の価値向上を目指し、季節感と話題性ある製品を開発するとともに、継続的な品質改善に取り組みました。

研究室では、チョコレート原料であるカカオマスのロースト条件の最適化や、チョコレート、ビスケットカテゴリーにおける糖質低減製品の開発など既存製品の品質改善や新製品開発に関する研究、グミ製品における凝固時間短縮化など生産性向上に関する研究、植物由来原料の導入に関する研究等を行いました。

また、CO2削減に向け、包装資材のダウンサイジング、薄肉化に取り組み、紙包材化に向けた取り組みも継続して行っております。

以上の結果、製菓事業の研究開発費は、255百万円となりました。