当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間(2024年1月1日~6月30日)におけるわが国の経済は、政府の各種施策の効果により景気は緩やかに回復しておりますが、食品業界においては、原材料・エネルギー価格の高騰や値上げに対するお客様の節約志向の高まりにより、厳しい状況となりました。
このような状況下にあって当社グループは、お客様に、より良い商品と最善のサービスの提供を心掛け、売上と利益の確保につとめてまいりました。
その結果、当中間連結会計期間の売上高は、531億81百万円(対前年同期比104.3%)、営業利益は10億88百万円(対前年同期比529.4%)、経常利益は16億52百万円(対前年同期比272.3%)、親会社株主に帰属する中間純利益は8億48百万円(対前年同期比705.6%)となりました。
(注)記載金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。
<洋菓子事業>
当社単体の洋菓子事業においては、洋菓子チェーン店にて「新生活スイーツ応援」と題し、「プレミアムショートケーキ(国産苺)」など当社の人気製品や新製品を拡販する施策を週替わりで実施いたしました。また、『厳選素材製品』や旬のフルーツを使用した『ショートケーキ12の花物語』シリーズの販売に注力するとともに、新VI(ビジュアルアイデンティティ)を活用した「バウムクーヘン」をはじめとする焼菓子の品揃え強化により、売上回復につとめております。冷凍スイーツ自動販売機については、商業施設や駅などに設置を促進し、販路の拡大に取り組んだ結果、当中間連結会計期間末における設置数は179台となっております。なお、同時点における不二家洋菓子店の営業店舗数は、913店(前年同期差36店減)となりましたが、上記の各種施策の効果により、当中間連結会計期間における既存店の売上は堅調に推移しております。
広域流通企業との取り組みについては、コンビニエンスストア向けに当社の技術力を活かした製品や、外食チェーン企業向けに当社の洋菓子製造ラインを活用した製品の提案を積極的に行い、売上の確保につとめました。
上記の結果、単体の洋菓子事業の売上は前年同期の実績を上回りました。
レストラン事業では、メニュー改善及び価格の一部見直しを実施し、客数及び客単価アップをはかりました。また、イオンモール幕張新都心店の新規開店や神戸アンパンマン&ペコズキッチン店をはじめとする既存店の改装効果もあり、売上は前年同期の実績を上回りました。
以上の結果、当中間連結会計期間における洋菓子事業全体の売上高は、子会社の売上が伸び悩んだ影響もあり、147億15百万円(対前年同期比99.5%)に留まりました。
<製菓事業>
当社単体の菓子事業においては、テレビコマーシャルやデジタル広告配信等の販売促進活動や積極的な営業活動の効果により、主力の『カントリーマアム』や『ホームパイ』などの大袋製品に加え、『ミルキー』の販売が好調に推移いたしました。『ハート』シリーズについては、「ハートチョコレート(ピーナッツ)」、「ショコラウェファース」、「ショコラウェファース(あまおう苺)」の3品を合わせて展開し、売上は前年実績を大幅に上回りました。『まみれワールド』においては、「チョコまみれザ・ワールド」のアメリカ編に続き、第2弾のアジア編の発売により、さらなるブランド強化に取り組んでおります。
上記の結果、単体の菓子事業の売上は前年同期の実績を上回りました。
飲料事業については、発売60周年を迎えた『ネクター』の積極的な販売促進活動の展開に加え、季節限定製品「ネクタースパークリング白桃&アルフォンソマンゴー」の発売により、売上は前年同期の実績を上回りました。
不二家(杭州)食品有限公司においては、春節需要の復調はありましたが、中国国内の景気減速の影響が大きく、売上は前年同期の実績を確保するには至りませんでした。
以上の結果、当中間連結会計期間における製菓事業全体の売上高は368億24百万円(対前年同期比106.4%)となりました。
<その他>
キャラクターグッズ販売事業、ライセンス事業、不動産賃貸事業及び㈱不二家システムセンターのデータ入力サービスなどの事務受託業務の売上高は16億41百万円となりました。
財政状態は、次のとおりであります。
流動資産は302億68百万円で、主に受取手形及び売掛金の減により前連結会計年度末に比べ37億53百万円減少いたしました。固定資産は523億90百万円で、主に有形固定資産や投資その他の資産の増により、前連結会計年度末に比べ32億87百万円の増加となりました。
この結果、総資産は826億59百万円で前連結会計年度末に比べ4億65百万円減少いたしました。
また、流動負債は175億73百万円で、主に支払手形及び買掛金や返金負債の減により前連結会計年度末に比べ17億42百万円減少いたしました。固定負債は33億12百万円で、主にリース債務や退職給付に係る負債の増により前連結会計年度末に比べ1億44百万円増加いたしました。
この結果、負債は合計208億86百万円で、前連結会計年度末に比べ15億97百万円減少いたしました。
純資産は617億72百万円で、主に為替換算調整勘定や非支配株主持分の増により前連結会計年度末に比べ11億31百万円増加となりました。
次に、当中間連結会計期間のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、48億13百万円(前年同期は66億37百万円の獲得)となりました。これは主に売上債権の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、24億23百万円(前年同期は50億62百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、11億32百万円(前年同期は11億9百万円の使用)となりました。これは主に配当金の支払によるものであります。
以上の結果、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、92億1百万円となりました。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当中間連結会計期間における研究開発活動の金額は、2億89百万円であります。なお、当中間連結会計期間におきまして、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)主要な設備
当中間連結会計期間における重要な設備の新設の計画の主なものは次のとおりであります。
(注)1設備投資額の総額は、決定時の為替レートで算出しております。
2当該設備は提出会社が連結子会社である株式会社不二家神戸へ貸与する予定であります。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。