当連結会計年度におけるわが国の一般経済環境は、中国経済の減速や円高の進行もあり、景気の足踏み状態が続きましたが、米国大統領選挙後、円安基調への転換もあり、一部に持ち直しの動きがみられました。
パン・菓子業界にありましては、お客様の節約志向が続く市場環境の下で、販売競争が激化しました。また、コンビニエンスストア業界にありましては、業態を超えた販売競争により厳しい経営環境となりました。
このような情勢下にありまして、当社グループは、品質向上と新製品開発に積極的に取り組み、「厳撰100品」を中心とした主力製品の拡販につとめ、高品質・高付加価値製品の開発に注力するとともに、お客様の低価格志向に対応した値頃感のある製品を投入するなど、営業・生産が一体となった部門別製品戦略・営業戦略を推進してまいりました。また、製品のアイテム数を適切な水準に管理して生産面や物流面の効率化につとめ、品質訴求による効果的な販売活動を推進し、業績向上をめざしてまいりました。
菓子事業におきましては、ヤマザキ・ナビスコ㈱が、平成28年9月1日をもってヤマザキビスケット㈱に商号変更し、クラッカーの「ルヴァン」、「ルヴァンクラシカル」やサンドビスケットシリーズの「YBCスタンドパック」などの新製品を発売して積極的な販売活動を展開し、当社グループの総力を挙げて、新ブランドYBCの取扱拡大につとめました。
デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、当社グループの総力を挙げて、「ヤマザキベストセレクション」を中心にパン、和洋菓子、米飯、サンドイッチ、調理麺の品質向上と新製品開発に取り組むとともに、店舗での品揃えの充実につとめ、「春のパンまつり」などのキャンペーンを活用して店舗売上の増加をめざしました。また、工場エリアごとに再編成したリージョンと当社の各工場が一体となって店舗運営の改善や店舗開発に取り組みました。
平成28年12月1日、当社創業の地である市川工場跡地に、「山崎製パン総合クリエイションセンター」(中央研究所、総合研修所、飯島藤十郎社主記念LLCホール)をグランドオープンいたしました。当社はこれを、当社グループの技術革新を推進する研究開発の拠点とするとともに、技術の継承、人材の育成の場として活用し、21世紀のヤマザキの前進基地としてまいります。
当連結会計年度の業績につきましては、連結売上高は1兆419億43百万円(対前連結会計年度比101.4%)、連結営業利益は351億69百万円(対前連結会計年度比130.3%)、連結経常利益は369億5百万円(対前連結会計年度比130.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益は181億75百万円(対前連結会計年度比163.8%)となり、増収増益を達成することができました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
〔食品事業〕
①食パン部門(売上高941億円、対前連結会計年度比102.2%)
食パンは、品質訴求によって「ロイヤルブレッド」、「超芳醇」、「ダブルソフト」の3大ブランドを中心とする主力製品の売上拡大をはかりました。小麦粉をグレードアップし品質を向上させた「ダブルソフト」が伸長するとともに、高品質・高付加価値の新製品「レーズンゴールド」と「チーズゴールド」が大きく寄与し、好調な売上となりました。
②菓子パン部門(売上高3,563億41百万円、対前連結会計年度比101.3%)
菓子パンは、下期に入り主力製品が伸び悩みましたが、「ランチパック」の食材食パンの品質向上や薄皮シリーズの生地改良などの対策を講じ、10月以降、売上は回復基調となりました。また、「ホワイトデニッシュショコラ」などペストリーが伸長し、食卓ロールの新製品「北海道産小麦のバターロール」の寄与もあり、売上増を達成することができました。
③和菓子部門(売上高712億17百万円、対前連結会計年度比101.9%)
和菓子は、主力の串団子や大福、まんじゅうが順調に推移し、品質を向上させた「ホットケーキ」が伸長するとともに、主力の具たっぷりシリーズや新製品の「特撰肉まん」の寄与もあり中華まんが回復し、順調な売上となりました。
④洋菓子部門(売上高1,339億93百万円、対前連結会計年度比100.1%)
洋菓子は、まるごとバナナシリーズや2個入り生ケーキが好調に推移するとともに、「やわらか卵のシフォンケーキ」などのスナックケーキが伸長し、主力製品を拡販した「プレミアムスイーツ」が大きく伸長しました。
⑤調理パン・米飯類部門(売上高1,483億11百万円、対前連結会計年度比104.9%)
調理パン・米飯類は、㈱サンデリカにおいて引き続き最新鋭の炊飯設備を導入し米飯類の品質向上をはかったこともあり、コンビニエンスストアチェーンとの取引が拡大し、大幅な売上増となりました。
⑥製菓・米菓・その他商品類部門(売上高1,659億76百万円、対前連結会計年度比100.8%)
製菓・米菓・その他商品類は、㈱不二家が「カントリーマアム」など主力ブランドの新製品を積極的に発売し好調な売上となりました。また、ヤマザキビスケット㈱は「チップスター」などのスナックの拡販をはかり、9月以降「ルヴァン」や「YBCスタンドパック」など新製品を投入して市場への浸透をめざしました。
以上の結果、食品事業の売上高は9,699億41百万円(対前連結会計年度比101.7%)、営業利益は342億2百万円(対前連結会計年度比127.4%)となりました。
〔流通事業〕
デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、「ヤマザキベストセレクション」を中心に品質向上と新製品開発を推進するとともに、米飯、サンドイッチ、調理麺の品質向上に継続的に取り組み、「塩バターパン」など焼きたてパンの品揃えを充実強化してまいりました。
新規店舗の開発に積極的に取り組んだことにより7月以降店舗数は増加に転じ、当期末の店舗数は「デイリーヤマザキ」1,232店(51店減)、「ニューヤマザキデイリーストア」300店(70店増)、「ヤマザキデイリーストアー」39店(9店減)、総店舗数1,571店(10店増)となりました。
以上の結果、流通事業の売上高は619億44百万円(対前連結会計年度比96.9%)で、直営店の減少もあり減収となりましたが、本部経費の削減を進めるとともに直営店の重点管理を拡大して収益改善につとめたことにより、営業損失は8億52百万円(前連結会計年度は13億95百万円の営業損失)となりました。
〔その他事業〕
その他事業につきましては、売上高は100億57百万円(対前連結会計年度比104.0%)、営業利益は14億30百万円(対前連結会計年度比122.7%)となりました。
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は1,043億44百万円となり、前連結会計年度に対しては43億71百万円の減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益326億34百万円に加え、減価償却費366億98百万円などにより627億63百万円のプラスとなりました。前連結会計年度に対しては73億47百万円収入が増加しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより427億93百万円のマイナスとなり、前連結会計年度に対しては81億24百万円支出が増加しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済、配当金の支払などにより242億24百万円のマイナスとなりましたが、前連結会計年度に対しては40百万円支出が減少しました。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
食品事業 |
856,486 |
100.9 |
|
その他 |
104 |
107.1 |
|
合計 |
856,590 |
100.9 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
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|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
食品事業 |
31,457 |
109.8 |
|
流通事業 |
37,927 |
100.9 |
|
合計 |
69,384 |
104.8 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループの食品事業における製品は特に鮮度が重要視されますので、取引先からの日々の注文により生産しておりますが、納入時間の関係上受注締切以前に見込数で生産を開始し、最終的に生産数量の調整を行う受注方式であり、翌日繰越受注残はありません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
区分 |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
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|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
||
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食品事業 |
食パン |
94,100 |
102.2 |
|
|
菓子パン |
356,341 |
101.3 |
|
|
和菓子 |
71,217 |
101.9 |
|
|
洋菓子 |
133,993 |
100.1 |
|
|
調理パン・米飯類 |
148,311 |
104.9 |
|
|
製菓・米菓・その他商品類 |
165,976 |
100.8 |
|
|
食品事業計 |
969,941 |
101.7 |
|
流通事業 |
|
61,944 |
96.9 |
|
その他事業 |
|
10,057 |
104.0 |
|
合計 |
1,041,943 |
101.4 |
|
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
今後の見通しといたしましては、わが国経済は緩やかな回復基調が持続し、雇用や所得の改善が続き、個人消費が持ち直していくことが期待されますが、海外の政治・経済の不確実性が懸念されるなど、景気の先行きは予断を許しません。
パン・菓子業界におきましては、お客様の節約志向が続き販売競争が激化することが予測されます。また、コンビニエンスストア業界におきましては、大手チェーンの積極的な出店が続き、店舗間の競争が一段と激化し、経営環境が厳しさを増すものと予測されます。
このような状況下にありまして、当社グループは、引き続き品質向上と新製品開発に積極的に取り組み、「厳撰100品」を中心とした主力製品の拡販につとめるとともに、高品質・高付加価値製品を開発する一方で値頃感のある製品を投入して消費の二極化への対応をはかるなど、営業・生産が一体となった部門別製品戦略・営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を推進してまいります。さらに、当社グループ一丸となって内部管理体制の充実と業務の効率化をはかり、新しい価値と新しい需要を創造して使命達成に邁進してまいります。
食パンは、3大ブランドの「ロイヤルブレッド」、「超芳醇」、「ダブルソフト」を中心に、品質訴求と売場づくりの推進によって売上拡大につとめてまいります。「ロイヤルブレッド」につきましては、上質な小麦粉を使用したワンランク上の「ロイヤルブレッドプレミアム」を投入してブランドの強化をはかってまいります。また、高品質・高付加価値製品のゴールドシリーズにつきましては、「レーズンゴールド」、「チーズゴールド」に加え、昨年末に発売した「チョコゴールド」を合わせてブランドの育成を進めるとともに、健康志向の食パンの開発を進め、更なる売上の伸長をはかってまいります。
菓子パンは、新規技術を活用した既存製品の品質向上に取り組むとともに、市場動向に即応した製品開発を推進してまいります。「厳撰100品」を中心とする売上上位品の取扱拡大を強化するとともに、消費の二極化に対応して、高品質・高付加価値製品と値頃感のある製品の開発を推進し、売上拡大をめざしてまいります。また、ヤマザキグループ独自の技術とルヴァン種を活用した高品質なハードロールやアルチザンブレッドなどの製品を積極的に開発し、新しい需要を創造してまいります。
和菓子は、主力の串団子、大福、まんじゅうの育成につとめるとともに、山崎謹製シリーズの品質、規格を見直し、新製品を投入してラインアップを充実し、「やまざき」和菓子ブランドの確立をはかってまいります。また、値頃感のある徳用製品の充実や際物製品の開発に取り組み、売場の品揃えを強化し、売上拡大をめざしてまいります。
洋菓子は、まるごとバナナシリーズや2個入り生ケーキなど主力製品の拡販につとめるとともに、「プレミアムスイーツ」につきましては主力製品の取扱強化や新製品開発を推進し、売上拡大をはかってまいります。また、コンビニエンスストア向けの製品開発を強化し、取引拡大をめざしてまいります。
調理パン・米飯類は、㈱サンデリカに導入した最新鋭の設備を活用した米飯の品質の安定向上とサンドイッチ用食パンの品質向上による新製品開発に積極的に取り組んでまいります。また、マーケティング活動を強化して季節感のある製品提案や重点製品の育成につとめるとともに、コンビニエンスストアチェーンとの取引拡大をはかってまいります。
製菓・米菓・その他商品類は、グループ各社の特徴のある製品群を活用したカテゴリー別のブランド戦略を推進するとともに、当社グループの総力を挙げて、新ブランドYBCの育成と市場定着に取り組み、売上拡大をめざしてまいります。
デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、グループ各社の強みを最大限活用し、「ヤマザキベストセレクション」を中心に品質向上と新製品開発に取り組み、お客様に喜ばれる製品提供につとめてまいります。また、デイリーベーカリーの機能を活かして焼きたてパンの品揃えを充実し、店舗改装を実施するなど、店舗競争力の強化をはかるとともに、リージョンと各工場が一体となって重点エリアを絞り込んだ店舗開発を推進し、チェーン店舗数の増加を期してまいります。
次期は、兵庫県神戸市西区の西神工業団地において神戸工場の建設を進め、平成30年3月の稼働をめざします。神戸工場には、食品安全衛生面でAIBフードセーフティに準拠した設備設計の下、最新鋭の製パン機械設備を導入し、関西地区の基幹工場として食パンおよび菓子パンの製品供給をはかり、将来にわたる効率的な生産・物流体制を構築してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項については、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 食品安全衛生
近年、食品業界におきましては、原材料や製品の消費または賞味期限管理の問題、製品の規格や農畜水産物の産地の偽装、輸入食品の安全対策等、食品の品質、安全性に関わる問題が発生しております。当社グループは、製品の安全性確保と今後発生が予見されるリスクへの予防措置を講ずる目的から、当社本社内に食品安全衛生管理本部を設置し、下部組織として食品衛生管理センター(微生物、表示業務)、食品品質管理部(異物混入防止業務)、お客様相談室を設け、更に各工場において食品衛生管理センター分室(微生物、表示業務)、食品品質管理センター分室(異物混入防止業務)を設置するとともに、工場長を委員長とする食品衛生委員会を設け、日々の管理の万全を期しております。また、微生物に関する安全性確保の手段として、当社グループの各工場において日々の細菌検査による工程管理を実施するとともに、本社食品衛生管理センターによる市場買付による細菌検査を実施しております。さらに、異物混入防止対策としてAIB(American Institute of Baking)の「国際検査統合基準」による指導・監査システムを導入し、関係会社を含む全工場に管理を徹底するとともに順次監査を実施しております。また、表示に関しましては、当社及びグループ各社が発売する製品について、食品衛生管理センターの表示確認決定システムにより管理を徹底しております。さらに、中央検査室において、食品衛生事故の防止のための研究をいたしておりますが、社会全般にわたる品質問題等、上記の取組みの範囲を超えた事象が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 原材料の調達及び価格高騰
当社グループの食品事業の主要原料は、小麦粉、砂糖、油脂等農産物の一次加工品であり、卵、レーズン、苺等の農産物も原料として多量に使用しております。これらは生産地域の異常気象等による収穫量の減少や消費量の急激な増加のために需給が逼迫することがあり、また、投機資金の流入によって穀物等の国際相場が攪乱されることがあります。特に、輸入原料の場合は紛争発生や感染性疾病の流行により特定地域からの輸入が停止される可能性があります。また、原油価格の上昇等により、軽油、重油等の燃料や石油製品である包装材料、容器類の価格上昇が生じる可能性があります。
当社グループでは、調達先の多様化によるリスク分散や市場原理に沿った様々な対応策を講じておりますが、突発的事情により原材料の安定的調達ができなくなった場合、または仕入価格が高騰した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 自然災害
当社グループは、生産拠点として国内外に多数の工場を有しておりますが、地震や台風等の自然災害が発生し、重大な被害を受けた工場が操業停止となった場合、他工場から緊急の製品供給体制をとり対応いたします。しかし、首都圏等当社グループの工場が集中している地域で大規模災害が発生し、複数の工場が被災するなど、当社グループの危機管理対策の想定範囲を超えた天変地異の場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、パン並びに米飯・調理パンは地震や洪水等の災害時における緊急食糧として最適であり、必要不可欠です。被災地における緊急食糧供給及びその後の安定的な食糧供給を行うことは製パン業界及び当社グループの使命であると考えております。従いまして、災害発生時には地域自治体と連携し、製パン業界及び当社グループの力を総動員して対応できる体制を備えております。
(4) 取引先の経営破綻
当社グループは、各社が連携して調査機関や業界からの情報収集に基づき取引先の与信管理を徹底し、債権保全に万全を期しておりますが、当社グループの主要な得意先である広域営業の量販店、コンビニエンスストアチェーンにつきましては、取引金額が多額であることもあり、万一、経営破綻が発生し売掛債権が回収不能になった場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 退職給付費用及び債務
当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算定されておりますが、前提条件が変更され数理計算差異が発生した場合や企業年金基金の運用成績が著しく悪化した場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 海外事業
当社グループは、海外10ヶ国・地域において現地法人18社を有し、15ヶ所の製パン等の工場を運営するとともに、当社独自の冷凍生地技術を活用して265店のベーカリーを展開しております。海外事業のリスクとしては、次のような事業展開地域の政治、経済、社会情勢の変化等に起因する事業上の不利益要因が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
①予期しない法的規制・制度の変更(外資規制、営業許可制度、関税・輸出入規制等)
②他社による類似商標、看板の使用等、知的財産権の侵害
③自然災害、紛争、テロの発生
④為替・金利変動
なお、為替変動のリスクについては、海外子会社の資金調達における金利負担軽減のため、親会社である当社から直接貸付を行う場合があり、為替の変動によって業績に影響を及ぼす可能性があります。
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
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山崎製パン㈱ |
グラン・ムーラン・ド・パリ・エス・エイ社 |
仏国 |
パン用ミックス粉の製造技術 |
技術情報の提供 |
平成28年7月1日から |
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山崎製パン㈱ |
デリフランス・エス・エイ社 |
仏国 |
冷凍製品の製造技術 |
技術情報の提供 |
平成28年7月1日から |
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㈱ヴィ・ド・フランス |
グラン・ムーラン・ド・パリ・エス・エイ社 |
仏国 |
店舗、製品商標及び店舗運営ノウハウ |
商標使用権及び運営ノウハウの提供 |
平成22年6月25日から |
(注) 1 対価として一定額のロイヤルティを支払っております。
2 対価として一定料率のロイヤルティを支払っております。
3 ヤマザキ・ナビスコ株式会社(現ヤマザキビスケット株式会社)は、平成28年8月31日の契約満了日をもってインターコンチネンタル・グレート・ブランズ・エルエルシー社との間で締結していたライセンス
契約を終了いたしました。
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
出資額 |
契約内容 |
契約日 |
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山崎製パン㈱ |
㈱不二家 |
日本 |
25,189百万円 |
1.当社及び㈱不二家が一体となって諸施策を実施し、㈱不二家の事業再生及び企業価値の向上をはかるための業務提携 (1)全社的経営管理体制の強化 (2)洋菓子事業、菓子事業、食品事業における共同製品開発、OEM相互商品供給、共同原材料調達、生産設備の整備・相互活用等 2.㈱不二家の第三者割当増資引受に関する資本提携 |
平成20年11月7日 |
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山崎製パン㈱ |
日糧製パン㈱ |
日本 |
556百万円 |
1.製品の品質・売上向上に関する具体策の実施、物流の効率化等に関する業務提携 2.日糧製パン㈱発行済株式総数の28.4%譲受けに関する資本提携 |
平成21年8月3日 |
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山崎製パン㈱ |
ミヨシ油脂㈱、 |
日本 |
1,473百万円 (注) |
1.3社による製品開発、用途開発に関する業務提携 2.ミヨシ油脂㈱の第三者割当増資引受に関する資本提携 |
平成21年10月26日 |
(注) 出資額は、当社のミヨシ油脂㈱に対する出資額であります。
当社グループは、「最高の品質と最善のサービス(今日到達しうるベストクオリティ・ベストサービスの実践、実行、実証)の提供」、「知恵と知識によって新しい価値と新しい需要を創造し、品質と製品をもって世に問う」というヤマザキの精神に則り、社会の変化に対応し先取りする真に価値ある製品とサービスの提供を目指し、基礎研究、製品開発、品質の安定・向上に関する研究等に積極的に取り組んでおります。また、12月には当社創業の地市川に、21世紀のヤマザキの前進基地として山崎製パン総合クリエイションセンター(中央研究所、総合研修所、飯島藤十郎社主記念LLCホール)が完成し、中央研究所の移転により研究・開発・研修機能の大幅な充実・強化をはかりました。なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は75億16百万円であります。
セグメントごとの主な研究内容は、次のとおりであります。
(食品事業)
食品事業では、パン、和・洋菓子、調理パン・米飯類、調理麺、製菓・米菓の各部門別に、主要原材料に関する基礎的分析・研究の更なる充実をはかり、食の安全・安心という社会的要請に科学的に対処するとともに、原料選別、配合・工程の改善研究を中心とした製品の品質向上に積極的に取り組んでまいりました。また、多様化する市場ニーズに的確に対応した製品の開発を精力的に行いました。
パン部門においては、食パン基幹技術に関する研究をさらに進めることにより、サンドイッチ用食パン、ダブルソフトの改良を行うとともに、冷凍生地製品の品質向上、栄養機能食品の開発等を行いました。
和菓子部門においては、和生・蒸しパン・中華まん製品の更なる品質向上を進めるとともに、健康志向に対応した製品開発を行いました。
洋菓子部門では、洋菓子スポンジ及びホイップクリームの新規技術による品質向上への取り組みを進めました。
調理パン・米飯類部門においては、デイリーヤマザキ向け調理麺の品質向上に関する研究を配合・工程麺、設備面より精力的に行いました。
製菓部門においては、個食化や健康志向等消費動向の変化に対応した製品開発を進めるとともに、安定した品質を得るための製造設備の開発、研究に取り組んでまいりました。また、米菓製品の品質向上のため、糯米・粳米の加工適性に関する研究を進め、更に機能性表示食品として開発したデザート・茶飲料製品について、消費者庁への届け出が受理され、発売を開始いたしました。
また、食品安全衛生に関しては、AIB(American Institute of Baking)の「国際検査統合基準」に基づく管理手法の工場への順次指導の継続実施を中心として、微生物関係食品事故防止体制の強化をはかるとともに、最新鋭分析機器の導入を積極的に進め、原材料や製品中の微量成分などの確実なチェックを行い、また、異物混入問題に的確かつ迅速に対応するための体制整備を行いました。
以上の結果、食品事業の研究開発費は70億71百万円となりました。
(流通事業)
コンビニエンスストア事業では、「ヤマザキベストセレクション」を中心に品質向上と新製品開発を推進するとともに、米飯、サンドイッチ、調理麺の品質向上に継続的に取り組んでまいりました。さらに、店内調理機能である「デイリーホット」につきましては、「塩バターパン」など焼きたてパンの品揃えを充実強化し、オリジナル商品の開発に取り組んでまいりました。
以上の結果、流通事業の研究開発費は2億98百万円となりました。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、実際の結果と異なる可能性があります。
①貸倒引当金
当社グループは、貸倒懸念債権等特定の債権について個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しておりますが、将来、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合は、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
②投資有価証券の減損処理
当社グループは、投資有価証券を所有しておりますが、その価値が50%以上下落した場合及び2ヶ年以上継続して30%から50%下落している場合は、減損処理を実施しております。将来の市況悪化や投資先の業績不振等によっては、更に減損処理が必要となる可能性があります。
③繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産については、将来の課税所得の見込み及び税務計画に基づき、回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しております。なお、既に計上した繰延税金資産については、その実現可能性について毎期検討し、内容の見直しを行なっておりますが、将来の課税所得の見込みの変化やその他の要因に基づき繰延税金資産の実現可能性の評価が変更された場合、繰延税金資産の取崩または追加計上により親会社株主に帰属する当期純利益が変動する可能性があります。
④退職給付費用及び債務
退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等が含まれます。当社及び国内子会社の年金制度においては、割引率は優良社債の利回りに基づき、長期期待運用収益率については年金資産の過去の運用実績等に基づき決定しております。
実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は将来にわたって規則的に認識されるため、将来の期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は1兆419億43百万円(前連結会計年度比1.4%増) で、当社に加え、連結子会社も堅調に推移したこともあり、前連結会計年度を上回りました。営業利益は351億69百万円(前連結会計年度比30.3%増)、経常利益は369億5百万円(前連結会計年度比30.4%増)で、原材料や電気・ガス等の光熱費で単価がダウンしたことに加え、販売促進費用の低減効果もあり、営業利益、経常利益ともに増益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益も、税負担の軽減等により、181億75百万円(前連結会計年度比63.8%増)で、前連結会計年度を上回りました。
①売上高
売上高を事業の種類別に見ますと、食品事業は食パン、菓子パン、調理パン・米飯類部門を始め、全部門順調に推移し、9,699億41百万円(前連結会計年度比1.7%増)、流通事業は直営店の店舗数の減少もあり、619億44百万円(前連結会計年度比3.1%減)、その他事業は、100億57百万円(前連結会計年度比4.0%増)でした。
なお、売上高の詳細については、「第2 事業の状況」「1 業績等の概要」(1)業績に記載の通りです。
②営業利益
売上総利益率は、食品事業の原材料面で、粉価や卵、包材等の単価ダウンしたことに加え、内部管理の充実強化もあり、36.5%で前連結会計年度を0.6%上回りました。
販売費及び一般管理費は、3,450億4百万円、売上高に対する比率は33.1%で、販売促進費や光熱費等のコストが低減したこともあり、前連結会計年度を0.2%下回りました。
以上の結果、営業利益は351億69百万円(前連結会計年度比30.3%増)となりました。
③経常利益
営業外収益面で、持分法による投資利益の増加等もあり、経常利益は369億5百万円(前連結会計年度比30.4%増)となりました。
④親会社株主に帰属する当期純利益
固定資産除売却損等の特別損失計上後の税金等調整前当期純利益は326億34百万円(前連結会計年度比27.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は181億75百万円で、前連結会計年度に比べ税制改正に伴う繰延税金資産の取崩額減少により、税負担が減少したこともあり、63.8%の増益となりました。当連結会計年度の1株当たり当期純利益は82円82銭で、前連結会計年度に比べ32円26銭増加しました。
当連結会計年度末の資産合計は7,038億86百万円で、前連結会計年度末に対し28億89百万円増加いたしました。
主な要因は、流動資産が2,510億45百万円で、現金及び預金が借入金の返済により58億45百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に対し66億23百万円減少いたしましたが、有形固定資産が新規取得により、前連結会計年度末に対し74億33百万円増加し、また、投資その他の資産が投資有価証券の増加などにより、前連結会計年度末に対し46億57百万円増加し、固定資産が前連結会計年度末より95億12百万円増加したことによるものです。
負債は4,009億63百万円で、退職給付に係る負債の増加はありましたが、借入金の返済等により、前連結会計年度末に対し44億18百万円減少いたしました。
純資産は3,029億22百万円で、利益剰余金が146億64百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に対し73億7百万円増加いたしました。なお、自己資本比率は39.61%で前連結会計年度に比べ0.77%の増、1株当たり純資産は1,270円40銭で前期に比べ29円64銭の増となりました。
当連結会計年度の資金の状況は、営業活動によるキャッシュ・フローがプラスの627億63百万円で、前連結会計年度に比べ73億47百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローがマイナスの427億93百万円で、前連結会計年度に比べ81億24百万円の支出増、財務活動によるキャッシュ・フローがマイナスの242億24百万円で、前連結会計年度に比べ40百万円支出が減少し、換算差額を考慮した現金及び現金同等物は1,043億44百万円となり、前連結会計年度に比べ43億71百万円減少しました。
当社グループは、第1に、手元流動性を極力最小限に抑える。第2に営業活動によるキャッシュ・フローは会社の維持発展に必要な設備投資に充当する。第3に余剰資金は金利負担の軽減をはかるため適宜借入金の返済に充当する。以上の3項目を目標にしてキャッシュ・フローの有効活用に努めております。