文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間(平成30年1月1日~平成30年9月30日)におけるわが国経済は、景気は回復基調で推移しましたが、台風や豪雨、地震など相次ぐ自然災害もあり個人消費は力強さを欠きました。
当業界におきましては、お客様の節約志向が続き販売競争が激化する中で、7、8月の記録的な猛暑の影響を受け、パン類の消費は落ち込みました。さらに、原料価格の上昇に加え、人手不足を背景とした人件費や物流コスト、エネルギーコストの増加により収益が圧迫される厳しい経営環境となりました。
このような情勢下にありまして、当社グループは、品質向上と新製品開発に積極的に取り組み、「厳撰100品」を中心とした主力製品の拡販につとめるとともに、高品質・高付加価値製品を開発する一方で、お客様の節約志向に対応した値頃感のある製品を投入するなど、営業・生産が一体となった部門別製品施策・営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を推進し、売上確保をはかってまいりました。
本年4月に輸入小麦の政府売渡価格が引き上げられ、これを受けて業務用小麦粉が値上げされました。小麦粉の値上げは3回連続となり、この間、人件費や物流コストの増加に加えエネルギーコストも上昇していることから、当社は、引き続き高品質で安全・安心な製品を提供するため、本年7月1日出荷分から、食パンや菓子パンの主力70品について平均3.8%の値上げを実施しました。
また、本年2月1日に竣工稼働した神戸工場の最新の生産設備と増強された生産能力を活用し、関西・中四国地区を中心にフレッシュな製品提供を強化して売上向上をめざすとともに、大阪第一工場の食パンラインを停止して9月1日から食パンの生産を近隣工場に移管して、稼働率の向上による効率化をはかりました。
デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、コンビニエンスストア事業の種蒔きの仕事である商品開発の体制を整備し品質向上と新製品開発に取り組むとともに、首都圏リージョン小委員会を定期的に開催して店舗運営の改善につとめ、ベーカリー機能の導入など店舗機能強化のための改装を推進し、店舗売上の増加をめざしました。
当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高は7,852億8百万円(対前年同期比100.8%)となりましたが、記録的な猛暑の影響により売上が伸び悩む中で、人件費や物流コスト、エネルギーコストの増加に加え、神戸工場稼働に伴う減価償却費の負担増もあり、営業利益は181億96百万円(対前年同期比82.8%)、経常利益は194億67百万円(対前年同期比83.9%)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、自然災害による特別損失を計上したこともあり103億59百万円(対前年同期比77.0%)となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
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セグメントの名称 |
区分 |
金額(百万円) |
前年同四半期比(%) |
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食品事業 |
食パン |
73,909 |
100.1 |
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菓子パン |
268,700 |
100.5 |
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和菓子 |
50,065 |
97.5 |
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洋菓子 |
96,205 |
101.3 |
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調理パン・米飯類 |
123,540 |
104.0 |
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製菓・米菓・その他商品類 |
121,504 |
101.7 |
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食品事業計 |
733,925 |
101.1 |
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流通事業 |
43,203 |
96.0 |
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その他事業 |
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8,079 |
104.3 |
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合計 |
785,208 |
100.8 |
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<食品事業>
食品事業の主要製品別の売上状況は次のとおりであります。
①食パン部門(売上高739億9百万円、対前年同期比100.1%)
食パンは、販売を強化した「ロイヤルブレッド」が好調に推移し、健康志向製品の「ダブルソフト全粒粉」が寄与して「ダブルソフト」シリーズが大幅に伸長しました。7月に入り、猛暑の影響により売上が伸び悩みましたが、自家製発酵種ルヴァンを活用した「新食感宣言ルヴァン」を9月から全国発売して取扱拡大につとめ、前年同期の売上を確保しました。
②菓子パン部門(売上高2,687億円、対前年同期比100.5%)
菓子パンは、猛暑の影響もあり第3四半期は厳しい販売状況となりましたが、「ホワイトデニッシュショコラ」などのペストリーが好調に推移し、新規格の小ぶりのコッペパンやプレミアムスナックスティックが大きく伸長するとともに、自家製発酵種ルヴァンを活用した「塩バターフランスパン」などのハードロールが伸長し、前年同期の売上を上回りました。
③和菓子部門(売上高500億65百万円、対前年同期比97.5%)
和菓子は、上半期の和生菓子の不振が影響し売上は前年同期を下回りましたが、6月中旬より、主力の大福、まんじゅう、どら焼きや彼岸のおはぎの消費期限を延長して取扱拡大につとめましたところ、手応えをもって売上回復傾向となりました。
④洋菓子部門(売上高962億5百万円、対前年同期比101.3%)
洋菓子は、主力の2個入り生ケーキや「まるごとバナナ」などのチルドケーキが伸長するとともに、「大きなシュークリーム」などのシュークリームや「イチゴスペシャル」などのスナックケーキが好調に推移し、コンビニエンスストアチェーン向け製品対応を強化した効果もあり、売上増となりました。
⑤調理パン・米飯類部門(売上高1,235億40百万円、対前年同期比104.0%)
調理パンは、「こだわりソースの焼きそばパン」などのロールパンが好調に推移するとともに、㈱サンデリカにおいて大手コンビニエンスストアチェーンとの米飯類の取引が拡大したことに加え、夏場に調理麺の売上が拡大し、調理パン・米飯類は好調な売上となりました。
⑥製菓・米菓・その他商品類部門(売上高1,215億4百万円、対前年同期比101.7%)
製菓・米菓・その他商品類は、㈱不二家の「ホームパイ」や㈱東ハトの「ポテコ」などのスナックが好調に推移しました。また、ヤマザキビスケット㈱は、「ノアール」や「ルヴァンプライムスナック」の新製品を投入して品揃えを充実し取扱拡大につとめました。
以上の結果、食品事業の売上高は7,339億25百万円(対前年同期比101.1%)、営業利益は174億21百万円(対前年同期比82.0%)となりました。
<流通事業>
デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、原材料や製法の見直し等、品質向上をはかったベストセレクションおにぎりを本年2月から全国発売し、5月には「助六寿司」や「いなり寿司」の品質向上を行い、お客様の好評を得るとともに、麺の品質を向上させた調理麺が好調に推移しました。既存店売上は前年同期を上回りましたが、直営店舗数の減少により営業総収入は432億3百万円(対前年同期比96.0%)となり、営業損失は8億6百万円(前年同期は8億10百万円の営業損失)となりました。
<その他事業>
その他事業につきましては、売上高は80億79百万円(対前年同期比104.3%)、営業利益は15億2百万円(対前年同期比126.8%)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は7,199億36百万円で、前連結会計年度末に対して273億86百万円減少しました。流動資産は2,500億16百万円で、借入金の返済等による現金及び預金の減少や受取手形及び売掛金の減少等により、前連結会計年度末に対して339億92百万円減少しました。固定資産は4,699億20百万円で、有形固定資産の新規取得や投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末に対して66億6百万円増加しました。負債合計は3,683億20百万円で、支払手形及び買掛金等の支払債務の減少や借入金の返済により、前連結会計年度末に対して332億59百万円減少しました。純資産は3,516億16百万円で、自己株式の取得による減少がありましたが、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に対して58億73百万円増加しました。
この結果、自己資本比率は44.76%となりました。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は59億93百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
① 当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設の計画の主なものは次のとおりであります。
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会社名 |
事業所名 |
セグメント |
設備の内容 |
投資予定額 |
資金 |
着手年月 |
完了予定 |
完成後の |
|
|
総額 |
既支払額 |
||||||||
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提出会社 |
伊勢崎工場 |
食品事業 |
調理食品生産設備 |
246 |
- |
自己資金 |
平成30年11月 |
平成31年5月 |
生産能力 |
|
伊勢崎工場 |
食品事業 |
受変電設備更新 |
399 |
- |
自己資金 |
平成31年6月 |
平成32年3月 |
― |
|
|
ヤマザキ |
古河事業所 |
食品事業 |
製菓生産設備 |
2,149 |
319 |
自己資金 |
平成30年5月 |
平成30年12月 |
生産能力 |
|
不二家 食品有限公司 |
本社工場 |
食品事業 |
製菓生産設備 |
568 |
242 |
自己資金 |
平成30年10月 |
平成30年12月 |
生産能力 |
(注)1 受変電設備の更新のため、生産能力の増加はありません。
2 本明細は、消費税等を除いて表示しております。
② 前連結会計年度末及び当第3四半期連結累計期間において計画中であった重要な設備について、当第3四半期連結累計期間に完了したものは次のとおりであります。
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会社名 |
事業所名 |
セグメントの名称 |
設備の内容 |
金額 |
完了年月 |
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提出会社 |
神戸工場(神戸市西区) |
食品事業 |
工場新設 |
20,571 |
平成30年2月 |
|
本社(東京都千代田区) |
食品事業 |
受変電設備、空調設備等更新 |
2,071 |
平成30年3月 |
|
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㈱サンデリカ |
奈良事業所(奈良県大和郡山市) |
食品事業 |
事業所新設 |
1,907 |
平成30年3月 |
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㈱不二家 |
富士裾野工場(静岡県裾野市) |
食品事業 |
製菓生産設備 |
872 |
平成30年8月 |
|
㈱盛岡デリカ |
本社(岩手県紫波郡矢巾町) |
食品事業 |
廃水処理設備更新 |
210 |
平成30年9月 |
(注) 本明細は、消費税等を除いて表示しております。