文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成30年12月31日)現在において当グループが判断したものであります。
当グループは、「おいしさに まごころこめて」をモットーとし、お客様の期待を超える感動をお届けすることを目指しております。
1947 年創業の歴史の中で培われたパン及び菓子分野における技術力と商品力をベースにしながら、改善活動による品質向上と原価低減を図り、食を通じたお客様への価値提供に努めてまいりました。
今後とも、マーケティング力を強化し、独自技術で差別化した商品群を創造し、安全で高品質な商品作りに努め、食を通じて社会の発展に貢献してまいります。
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営成績の状況」に記載しております。
当連結会計年度は「オンリーワン商品群の創造と供給体制づくり」に取り組み、米パンの新ブランド「FAHAN(ふぁはん)」を立ち上げ、「食事パン玄米」を発売いたしました。一方、当社の基軸であるNB商品(自社ブランド商品)については、主力製品のリニューアルに取り組んだものの売上伸張には結びつかず、前年実績を下回るものもあり、「全社一丸での収益改善」には寄与できませんでした。
当期の状況を踏まえ、次期におきましては第78期の当グループの基本方針として、「キモチとチカラを合わせる」、「NBを磨く」のスローガンを掲げました。
長年キャラクター商品を販売してきたことから、一般消費者に「馴染みが深い」という当社のイメージを拠り所として、お客様に支持される商品群の研究開発を促進してまいります。
また、当社の文化として根付いたDPS活動(Daiichi-pan Production System:第一パン生産方式)を通じて生産性向上を図り、安心・安全な商品の生産体制を強化すると共に、製造コストの削減を進めてまいります。人件費・燃料費等のコストは、引き続き上昇していくことが予想されますが、効率性の高い物流体系の構築を目指し、販売費の削減を図ってまいります。
世界的に恒常化しつつある異常気象の環境を踏まえ、台風・集中豪雨や猛暑により、生産拠点の一部に支障が生じた場合には、正常に稼動している他の生産拠点からの代替供給にてカバーするといった手段を講じることや一部商品を冷凍品に置き換えることで商品供給力に弾力性を持たせ、当社の継続的な商品供給体制を強化いたします。
全員のエネルギーを結集し(キモチとチカラを合わせる)、当社らしい商品群(NB商品)の立ち上げを実現することで、収益力の向上を目指してまいります。また、当グループが保有している不動産の有効活用にも真摯に取り組んで行く所存です。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項は以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成30年12月31日)現在において当グループが判断したものであります。
(1)食の安全性と品質管理について
お客様に安心して食べていただける商品を提供すべき企業として、食品の安全性と品質管理についてはAIB(American Institute of Baking)が全米の食品企業に対して実施している「フードセーフティーシステム」を導入し、GMP(Good Manufacturing Practice:適正製造規範)の遵守に努め、食品安全管理体制の強化を徹底させ、万全の体制で臨んでおります。しかし、上記の取り組みの範囲を超えた事象が発生した場合、当グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)原材料の価格及び運送コストの変動について
当グループにおける売上原価に占める原材料等の割合は高く、小麦粉・砂糖・油脂・鶏卵等の安定的な調達や価格の維持に極力努めておりますが、市場動向や異常気象等によりもたらされる価格高騰が、当グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当グループにおける販売費に占める運送コストの割合も高く、ドライバー不足による人件費高騰や原油高など運送コストの増大、或いは得意先主導による配送システムの大幅な変更などにより、当グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)競合するパン市場について
パン業界の状況については、人口減少による需要減など市場の大きな成長が期待できない中、消費者の節約志向・低価格志向を受け、同業他社との価格競争や販売シェア獲得競争により大変厳しい状況となっております。
当グループといたしましては、業務用商品やコンビニエンスストア等の販路開拓を進めると共に、魅力ある商品をお客様に提供できるよう競争力強化に取り組んでおりますが、他社商品との厳しい競合の結果、当グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)自然災害について
地震や台風等の自然災害が発生し、生産設備の破損、物流機能の麻痺等により生産拠点の操業に支障が生じた時は、他の生産拠点からの商品供給等を受ける対応をいたしますが、当グループの工場が集中している関東地区で危機管理対策の想定を超える災害が発生した場合、当グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)保有資産の価値変動
当グループが保有する様々な資産について、土地や有価証券などの資産価値が下落することにより減損処理が必要となる場合があり、減損した場合、当グループの業績・財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)労働安全衛生上の問題について
当グループは人員採用・多能工化推進・労働法令遵守に努めておりますが、労働安全衛生上の問題が発生した場合、当グループの業績・信用に影響を及ぼす可能性があります。
(7)その他の主なリスクについて
当グループは日本国内で事業を展開しておりますが、以下のようなリスクがあります。これらの事象が発生した場合、当グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
①取引先の経営破綻
②生産設備の火災等の事故
③各種の法的規制の改廃
④必要物資の品不足の発生
⑤過度な人材獲得難
⑥労働安全衛生上の事故
(8)各種リスクへの対処
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)対処すべき課題」に記載しております、生産体制の強化策を進めていくと共に、従業員が働きやすい環境を整備していくことで、安心・安全な食品を社会に供給してまいります。
(9)継続企業の前提に関する重要事象等
当社は、当事業年度において、営業損失962百万円、経常損失529百万円、当期純損失545百万円を計上しました。この結果、前事業年度において営業損失549百万円であったことから、継続して営業損失を計上しております。これにより、連結業績においても、当連結会計年度において、営業損失571百万円、経常損失438百万円、親会社株主に帰属する当期純損失531百万円を計上しました。この結果、前連結会計年度において営業損失41百万円であったことから、継続して営業損失を計上しております。このような状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
しかしながら、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(5)事業等のリスクに記載した重要事象等を改善するための対応策」に記載のとおり、当該重要事象等を解消するための対応策を実施してまいります。また資金面での手当が確保できておりますので、継続企業の前提に関する不確実性は認められません。
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度の当グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成30年12月31日)現在において当グループが判断したものであります。
また、当グループは、食品事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に記載された区分ごとの状況については、記載を省略しております。
① 事業全体の状況
a. 資産の部
当連結会計年度末の資産合計は19,470百万円となり前連結会計年度末より545百万円減少しました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ現金及び預金が232百万円及び売掛金385百万円減少したことなどにより、残高6,751百万円と前連結会計年度末より712百万円減少しました。
有形固定資産は、575百万円の設備投資などにより、残高8,127百万円と前連結会計年度末より192百万円増加しました。
投資その他の資産は、残高4,458百万円となり前連結会計年度末より0百万円増加しました。
当連結会計年度末の負債合計は10,520百万円となり前連結会計年度末より109百万円減少しました。
流動負債は、前連結会計年度末と比べ未払金212百万円増加したことなどにより、残高4,358百万円と前連結会計年度末より131百万円増加しました。
固定負債は、前連結会計年度末と比べ長期借入金208百万円減少したことなどにより、残高6,162百万円と前連結会計年度末より240百万円減少しました。
当連結会計年度末の純資産合計は8,949百万円となり前連結会計年度末より436百万円減少しました。前連結会計年度末に比べ、利益剰余金が531百万円減少したことなどによります。
① 事業全体の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、景気は緩やかに回復しておりますが、米中貿易摩擦、英国のEU離脱問題などによる海外経済の不確実性が増しております。また、米国金利の上昇に連動して、トルコ・アルゼンチンといった新興国でインフレが加速するなど、金融資本市場での不安感が増大し、依然として先行き不透明な状況が続いております。
食品業界におきましては、消費者の節約・低価格志向は変わる気配がなく、それに伴って価格競争の激化は継続するという、厳しい事業環境が続いております。
このような状況下において、当グループでは基本方針に「ルールの確認と再徹底」、「全社一丸での収益改善」、「オンリーワン商品群の創造と供給体制づくり」を掲げ、厳しい経営環境の中でも耐えられる収益基盤の構築を行い、更なる企業価値の向上を目指してまいりました。
オンリーワン商品については、特定原材料7品目(卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生)不使用、国産米粉100%を使用した米パンの新ブランド「FAHAN(ふぁはん)」を立ち上げ、「食事パン玄米」を発売いたしました。この商品は、『暮らしの質の向上を図ると共に、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすこと』を目的に毎年実施されているグッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を平成30年10月に受賞いたしました。
また、国内最大級の食品クチコミサイト「もぐナビ」が発表する「ベストフードアワード2018」 菓子パン部門において、「まるで本物のスイートポテトのような味わい」や「常温でも冷やしてでも焼いてもおいしい」など、濃厚な食感や様々な食べ方で楽しめる点が評価され、「スイートポテト蒸し」が2年連続第一位を獲得いたしました。
売上高に関しては、当社の売上の柱である「キャラクター商品」は、カードゲームの人気再来等の環境により需要が喚起され、映画キャンペーンやゲームと連動した企画により、売上を押し上げました。一方、夏場の記録的猛暑によるパン需要の減退や、台風の上陸に伴う、関西地方における大規模な停電により、当社工場も被災したため、短期間ながら商品の製造と供給の中断を余儀なくされた等により、売上が想定通りには推移いたしませんでした。
コスト面に関しては、原材料コストが上昇するなど、依然として厳しい事業環境が続く中、改善活動による生産効率の向上、原価管理の強化、物流費の改善に努めてまいりましたが、エネルギーコスト、働き方改革に伴う充分な人材を確保するための労務費・人件費の上昇等、厳しい状況が続きました。
以上の結果、当連結会計年度のパン部門の売上高は18,652百万円(前連結会計年度比1,436百万円の減少)、和洋菓子部門の売上高は3,331百万円(同273百万円の減少)、その他の売上高は3,161百万円(同252百万円の増加)となりました。よって売上高は25,145百万円(同1,457百万円の減少)となりました。営業損失は571百万円(同529百万円の悪化)、経常損失は賃貸収入など営業外収益270百万円、支払利息など営業外費用137百万円を計上した結果438百万円(同523百万円の悪化)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失につきましては、投資有価証券売却による特別利益39百万円、不採算取引撤退に伴う物流拠点の見直しによる特別損失78百万円を計上した結果531百万円(同589百万円の悪化)となりました。
② 目標とする経営指標の達成状況等
当社はパン製造工場を保有し、そこで生産される製品を販売することを主たる事業としております。この観点よりお客様への販売実績、製造原価及び販売に関わる管理費用が収益を算定する上での重要項目と認識しており、これらの項目から算出される営業利益が最も重要な指標と考えております。
消費者の節約志向が続く中、当連結会計年度の売上高は25,145百万円(前連結会計年度26,602百万円)と前連結会計年度に比べ5.5%の減収となりました。
営業損益は、売上の減少に加え、原材料調達価格の上昇、エネルギーコストの上昇、働き方見直しに伴う人件費・労務費の増加などにより、571百万円の損失(前連結会計年度41百万円の損失)を計上いたしました。
この実績より、2年前に掲げた中期計画の最終年度にあたる2019年連結会計年度の指標「売上高35,000百万円、営業利益3%を目指すこと」を見直さざるを得ない状態と考えており、2019年連結会計年度の計画は売上高25,100百万円、営業損失50百万円としております。
しかしながら、2年前に掲げたオンリーワン企業を目指し各種施策に取り組み続けること、具体的には当社独自の商品を創り出すと共に、それを支える効率的な生産、物流体制を構築することで着実に採算を改善してまいります。同時に当社の強みであるキャラクター商品の拡販を促進し、洋菓子、ロングライフ商品など新規周辺領域に取り組むことで、2021年連結会計年度に売上高26,000百万円、営業利益2%を目指してまいります。
③生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度における生産実績を単一セグメント内の部門別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度において受注実績は、金額に重要性がないため記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績を単一セグメント内の部門別に示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
① 現金及び現金同等物
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ232百万円減少し、2,692百万円となりました。
② 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動の資金収支は、減価償却費680百万円などにより348百万円の資金を得ることができました。
なお、前連結会計年度に比べ101百万円の収入の増加となりました。
③ 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動の資金収支は、有形固定資産の取得による支出575百万円などにより542百万円の支出となりました。
なお、前連結会計年度に比べ287百万円の支出の増加となりました。
④ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動の資金収支は、短期借入金の返済額133百万円、社債の発行による収入350百万円、社債の償還による支出159百万円などにより37百万円の支出となりました。
なお、前連結会計年度に比べ80百万円の支出の増加となりました。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当グループの資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料の購入、商品の仕入及び、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業経費によるものであります。営業経費の主なものは、委託運送費、広告宣伝費などであります。
また、当グループは、生産設備の合理化・更新など継続的に設備投資を実施しております。
重要な資本的支出の予定はありませんが、空調設備及びミキサー等の生産設備の更新560百万円の設備投資を計画しております。
これらの資金需要につきましては、自己資金及び金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達にて充当する予定であります。
また、突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるようにコミットメントライン契約を締結し、流動性リスクに備えております。
当グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。
この連結財務諸表の作成にあたり、連結会計年度末における資産、負債の金額、及び連結会計年度における収益、費用の金額に影響を与える重要な会計方針及び各種引当金等の見積り方法(計上基準)につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(5) 事業等のリスクに記載した重要事象等を改善するための対応策
当社は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク 」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
しかしながら、以下の資金面を中心とした手当て及び改善策の実施により、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性はないものと判断しております。
連結での営業キャッシュ・フローはプラスであり、資金面においては、平成29年5月18日に主力行の株式会社みずほ銀行と他の参加行の合意を得て総貸付極度額20億円のコミットメントライン契約を締結いたしました(コミットメント期間:平成29年5月18日から平成32年5月18日)。これらにより主要取引銀行の支援体制も十分に確保できております。
また、売上面につきましては、当社の強みであるキャラクター商品に注力し、新しい企画や新キャラクターの採用を進め、売上の増大を図ってまいります。生産面につきましては、DPS活動の継続により、品質の安定化と生産効率の改善を進めることはもとより、効率化・省人化を企図する設備投資により、労務費等の削減を図ってまいります。営業面につきましては、配送システムの効率化を促進することでコスト抑制に繋げてまいります。原材料の調達価格や労務費・人件費の上昇等、厳しい環境が見込まれますが、これらの施策により、早期の黒字化を目指してまいります。
特記すべき事項はありません。
当グループは、お客様の食生活の多様化、目まぐるしい嗜好の変化に迅速かつ的確に対応し、よりお客様のニーズに応えた商品の発売を目指して、研究開発活動を行っております。また、新商品開発や既存商品の改良の取り組みと並行して、中長期的な展望に立った企業の基盤となるようなパン生地製法の開発や食品分析等の基礎研究にも取り組んでおります。
第一パンブランドを高めるために、売り場でお客様に手を伸ばしてもらえる魅力的で説得力のある商品のパッケージデザイン・ネーミングの開発を行っております。
研究開発部門として、専従スタッフの強化と設備の充実を図り、お客様が求める・認める価値を備えた商品創りを追求し、品質の一層の向上に努め、独自性のあるこだわりを持った商品開発に取り組んでおります。
当連結会計年度中に支出した研究開発費は185百万円であります。