第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものです。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、キャンディを中心とする菓子メーカーとして、「糖を基盤とした事業を通じて人々の健やかな生活に貢献する」を使命とし、消費者の皆様にとって、価値のある安全で安心な商品とサービスの提供に努め、様々なステークホルダーの期待に応えることで持続的な企業価値の向上を目指しております。

 

(2) 目標とする経営指標

当社は、中期経営計画において、2021年に売上高260億円、ROE10%以上の達成を目指しております。

なお、2020年2月12日に中期経営計画の2021年損益目標を一部変更し、経常利益目標を取り下げました。詳細については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容) (2) 経営成績の分析 ⑥ 中期経営計画の進捗状況」に記載のとおりであります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

① 中期経営計画

当社は、2017年から2021年までの5年間を対象とする中期経営計画「NewKANRO 2021」を策定しております。あらゆるステークホルダーからキャンディNo.1企業と評される企業を当社の目指す姿とし、「成長戦略」と「経営基盤の強化」の両輪の施策を推し進めております。

 

② 品質の向上

消費者に、安全・安心な商品を提供し続けることは食品メーカーとしての責任です。品質保証体制に関しても中期経営計画に基づいた施策を実施するとともに、品質保証部を中心に設計から製造までの品質審査、法的適合性の判断、消費者からの問合せへの対応、外注先の品質管理指導まで迅速かつ的確な対応を心掛けてまいります。

工場では、全自社工場において国際的な食品安全規格FSSC22000の認証を取得しており、当該事業年度においては、品質管理のための検査機器のさらなる増強、フードディフェンス対策などの他、全協力工場への定期審査を実施しており、品質管理の一層の強化を図っております。

 

③ 地球環境に優しい経営活動と社会貢献活動の展開

人と自然の共生を図り、貴重な地球環境を次世代に伝える上で企業が果たすべき役割と責任は大きいと認識しております。当社は全自社工場にてISO14001を既に認証取得しており、また、ひかり工場及び朝日工場で太陽光による発電を行い、売電事業や工場内の電力に活用しております。その他、地球環境の保全に寄与するため、包装資材の見直しによるプラスチックごみの削減、品質設計の見直しや老朽化設備の更新及びリサイクル技術の実現化等による廃棄物の削減、製造工程や配送の効率化等によるCO2の排出削減等にも積極的に取組んでまいります。

また、自然災害発生時における被災地への義援活動や自治体への寄付、飢餓のない世界を目指して活動する国際連合世界食糧計画WFPへの参加、子供達に笑顔を届けるセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの活動支援、地域とのコミュニケーションを深める活動や教育CSR、スポーツ支援など、様々な社会貢献活動に積極的に取組み、企業の社会的責任を果たしてまいります。

 

④ リスク管理体制の充実

全社的に影響を及ぼす重要なリスクについては「既に認識しているリスク」の見直しと「新たに発生することが見込まれるリスク」の洗出しを定期的に実施し、適宜その対策を講じてまいります。また自然災害などに備えたBCP(事業継続計画)についても整備しており、定期的にマニュアルの見直しを実施しております。

 

 

 

(4) 経営環境及び会社の対処すべき課題

当社は、キャンディNo.1企業を目指す姿とし、「成長戦略」と「経営基盤の強化」の両輪の施策を着実に推進し、2021年には売上高260億円、ROE10%以上を目指しております。

国内のキャンディ市場は引続き少子高齢化、人口減少による縮小及びTPPや日EU・EPAの関税撤廃を背景とした輸入品の拡大による競争激化が予測されます。また、地球規模での気候変動が当社の事業活動にも影響を及ぼす可能性があり、サプライチェーン全体での環境負荷低減についても重要な課題であると認識しております。このような環境下、「成長戦略」としては、時代の変化に適応した主力ブランド商品の刷新と育成、及び次世代を担う新ブランド商品の開発と育成を中心としたブランド戦略を展開するとともに、非連続的な成長を目指し、海外事業にも本格的に取り組んでまいります。

グミや飴の刷新及び開発については、多様化する消費者ニーズへの対応が急務であると考えております。そのため、子供、大人、シニアなどすべてのライフステージのニーズに寄り添う想いを表現した「LIFE TIME

CANDY」を中期開発テーマとして掲げ、部門横断型のプロジェクトチームを編成、開発を推進いたします。それに加え、効果的に開発を進めるため、R&Dセンターと技術部門を一体化した研究・技術本部に再編するとともに、その本部内に技術戦略立案等を行う技術部を新設し、商品開発から製造、販売に至るまでブランドを基軸とした体制を一層強化してまいります。

また、製造設備投資による生産の効率化や食品ロスの削減、購買機能の強化などにより、売上原価を低減し、利益の拡大を図ります。海外事業については、ジョイントベンチャーの組成やM&Aを含め、本格的な事業展開を可能とする取組みを進めてまいります。
 「経営基盤の強化」としては、企業への社会的責任に対する要請が一層高まるなか、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」に事業活動を通じて積極的に取り組みます。具体的には包材、品質設計の見直しや設備の更新、製造工程や配送の効率化等による食品ロス及びCO2の削減などを推進いたします。また、ダイバーシティの推進、コーポレート・ガバナンスの強化、コンプライアンス意識の向上にも引続き取り組む他、情報化投資による全社的な生産性の向上など、将来への成長に向けた設備投資や中長期的な研究開発投資等の諸施策を実施し、持続的な成長に向け経営基盤の一層の強化を図ります。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社の事業に関し、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスク事項には以下のようなものがあります。 

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものです。

 

(1) 菓子業界を取り巻く環境について

菓子業界の状況は、卸売業や小売業における競争が一段と激化し、系列化・統合化が加速されるとともに、都市部を中心に店舗数が飽和状態に近づき、店舗数拡大のビジネスモデルが変革期を迎えております。また、消費者の商品をみる眼も一層厳しさを増しております。小売業(特にコンビニエンスストア)においては頻繁に商品の入れ替えが行われ、各メーカーとも次々と新商品を市場に投入、さらに消費低迷が続く中での大手小売業を中心としたPB商品の積極的な販売展開は各メーカーの商品販売や価格に影響を与える等、メーカー間の競争は益々熾烈なものとなっております。また、当社が扱う商品は気候変動により売上の影響を受けやすく、温暖化が進んでいる昨今はその影響度が高まりつつあります。

当社といたしましては、エリア・チャネル・ターゲット毎の販促活動を推進し、既存主力商品の売上拡大を図るとともに、気候変動も念頭におき、多様化する消費者ニーズに適応した新商品の開発により競争力強化に努めておりますが、他社商品との激しい競合の結果、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 経済グローバル化について

菓子業界では、TPPや日EU・EPAなどにより、グローバル化の流れが加速してまいります。 輸入品の関税が大幅に引き下げられた場合、輸入菓子の増加は避けられない状況となり、輸入菓子との競争は熾烈なものとなってまいります。 

当社といたしましては、輸入菓子に対抗するため優位性のある新商品の開発や海外への輸出を拡大するとともに、当社商品の主原料である砂糖の価格が「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」により弾力性を持たない場合には、この打開に向け鋭意努力するほか、原料の見直しを含め競争力強化を図ってまいります。

しかしながら、グローバル化が経済に及ぼす影響によって、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 原材料等の調達価格上昇について

砂糖や水飴、乳などの主要原材料は天候による生産量の増減が価格に大きく影響を及ぼすほか、テロや戦争といった有事の勃発により、重油などのエネルギー燃料価格や為替相場が予測の範囲を超えて大きく変動する可能性があります。こうした価格や相場の急激な変動は当社の調達価格の上昇を通じて業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 品質・表示について

当社では、食品会社としての商品の品質・安全性の確保が経営上の最重要課題であるとの認識の下、食品衛生法をはじめとした各種法的規制の遵守、適正表示の徹底、製造環境調査や工場審査の強化、輸送時の温度管理の徹底、トレーサビリティの構築等、品質保証部を中心に生産・開発・外注先等における原材料・商品の品質管理体制の強化に努めております。

また、広告や当社ウエブサイトなどの表現についても、法の遵守はもちろん、社会的な影響を考慮して細心の注意を払っております。

なお、予期せぬ商品の欠陥の発生や、仕入原材料に無認可添加物・無認可農薬が使用されていたあるいは犯罪等を原因として大規模な商品回収や製造物賠償責任が発生した場合に備え、生産物賠償責任保険及びリコール保険を付保しております。

しかしながら、付保の対象外、あるいは付保限度額を大幅に上回る事態が発生した場合、当社の信用に重大な影響が出るとともに、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) 災害等について

当社では、大規模地震や河川氾濫等の自然災害、あるいは感染症等に起因して当社役職員及び諸資産に被害が及ぶことを未然に防ぐため、社員の安否確認システムや災害対応マニュアル策定等の安全対策を講じております。また、原材料メーカーや物流会社等の取引先が正常な操業に支障をきたした場合に備え、代替原材料の確保や流通経路等を事前に調査し事業継続計画(BCP)として策定しております。

しかし、災害等の規模や範囲、感染症の終息までの期間次第では事業の稼働停止期間が長期間に及び、また、テロ攻撃等により甚大な被害を受けた場合には、業績及び財政状態に重大な影響が及ぶ可能性があります。

一方、取引先が被災した場合、状況次第では原材料の安定的な調達及び商品配送への障害が長期間に及ぶ可能性があります。また、サプライヤーの生産量減少が原材料価格の上昇を通じて、当社の事業活動及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) コンプライアンスについて

当社としましては、内部統制システムを整備すると共に、コンプライアンスに係わる体制の構築とその推進を図るためチーフ・コンプライアンス・オフィサーを委員長とするコンプライアンス委員会を設置するとともに、各組織にコンプライアンス・オフィサーを設置し、社員一人ひとりが、法令や社内規程を遵守するよう、社内体制の強化を図っております。特にハラスメントの防止、インサイダー取引、個人情報の管理については社員教育を強化したほか、随時注意喚起を実施しております。

しかしながら、コンプライアンス違反が発生する可能性は皆無とは言えず、重大なコンプライアンス違反が発生した場合には、当社の業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。人事運営上の不公平・不公正(報酬・手当・解雇等の問題)、人権問題(ハラスメントを含む)等が発生した場合、当社の業務遂行や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 情報システムについて

当社では、生産、販売、管理等の情報をコンピュータにより管理しております。これらの情報システムの運用については、コンピュータウイルス感染によるシステム障害や、ハッキングによる被害及び外部への社内情報の漏洩が生じないよう、AIを活用した最新のウイルス検索ソフト導入など万全のセキュリティ対策を講じております。しかしながら、予期せぬシステムトラブルや新型のコンピュータウイルスの感染、大規模災害が発生した場合、当社の情報システムに障害が発生したり、復旧に時間を要するなど、当社の事業に影響を及ぼすおそれがあります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(経営成績等の状況の概要)

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当期におけるわが国経済は、輸出を中心に弱含みが続いているなかで、製造業を中心に弱さが一段と増しているものの、個人消費は雇用・所得環境改善により持ち直しており、景気は緩やかな回復基調で推移しました。キャンディ市場におきましては、近年拡大を継続してきたグミカテゴリーが成長足踏みにより前期比減少となる一方で、一昨年まで漸減していた飴カテゴリーが昨年に引続き前期比増加となりました。
 このような事業環境下、当社では中期経営計画「NewKANRO 2021」の達成に向け、ITを活用した提案型営業活動及びチャネル別の販売促進活動をさらに推進することで売上拡大を図りました。また、2月から松本工場にて新グミラインを稼働させると共に、朝日工場・ひかり工場に続き食品安全システム認証の国際規格である

FSSC22000の認証を取得し、生産体制の拡大と品質管理体制の強化を実現しました

これらの施策の結果、売上高は前期比10億89百万円(4.7%)増加240億39百万円となりました。

売上総利益は前期比4億24百万円(3.9%)増益113億58百万円、営業利益は前期比79百万円(8.0%)減益9億23百万円、経常利益は前期比37百万円(3.6%)減益10億7百万円、当期純利益は前期比3億59百万円(35.6%)減益6億51百万円となりました。

また、当事業年度末の総資産は191億69百万円(前事業年度末比8億27百万円減少)、負債は83億41百万円(前事業年度末比9億98百万円減少)、純資産は108億27百万円(前事業年度末比1億71百万円増加)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前事業年度末に比べ3億69百万円減少し、14億30百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、20億13百万円(前期比10億64百万円増加)の資金増となりました。

これは法人税等の支払などがあったものの、営業収入に加えて運転資金が減少したことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、9億71百万円(前期比7億72百万円減少)の資金減となりました。

これは有形固定資産の売却による収入を、設備投資などによる支出が上回ったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、14億11百万円(前期比16億83百万円減少)の資金減となりました。

これは短期借入金の純減、長期借入金の返済、自己株式の取得、配当金の支払などによるものです。

 

(生産、受注及び販売の状況)

当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

(1) 生産実績

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

菓子食品事業

25,585,400

104.4

 

(注) 1.金額は生産者販売価格により算出しております。

2.金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

受注生産は行っていないため、該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

菓子食品事業

24,039,072

104.7

 

(注) 1.金額には消費税等は含まれておりません。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前事業年度

当事業年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

三菱商事㈱

22,009,693

95.9

23,106,082

96.1

 

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであり、事業環境等前提条件の変化等により、実際の結果は異なる可能性があります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。

詳細については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

 

(2) 経営成績の分析

① 売上高

飴は従来からの袋・スティック形態の製品が減少したものの、新形態であるコンパクトサイズが大きく伸長し、前期比微増となりました。製品別では、「金のミルク」、「健康のど飴たたかうマヌカハニー」、「ノンシュガースーパーメントールのど飴」などの既存主力ブランド商品が堅調に推移したものの、「もりもり山のくだもの飴」など不調商品もあり斑模様となりました。生産体制が拡充したグミは、「ピュレグミ」に次ぐ主力ブランドに成長した「カンデミーナグミ」が引続き売上を拡大したことなどにより、前期比10%を超える増加となりました。素材菓子は「プチポリ納豆」、「海苔のはさみ焼き」シリーズの売上増加により好調に推移しました。その結果、240億39百万円前期比10億89百万円増収)となり、過去最高売上高を更新しました。

 

② 売上総利益

労務費の増加や生産設備への投資などにより製造原価は増加したものの、主力ブランド品の売上高増加などにより、113億58百万円前期比4億24百万円増益)となりました。

 

③ 営業利益

新人事制度導入及び人員増による人件費の増加や販売促進費などの増加が売上総利益の増加を上回り、9億23百万円前期比79百万円減益)となりました。

 

④ 経常利益

新グミライン工期遅延などに対する損害金収入により営業利益の減益分を一部回収し、10億7百万円前期比37百万円減益)となりました。

 

⑤ 当期純利益

前年同期の旧本社ビル売却に伴う固定資産売却益5億1百万円など特別利益の反動減に加え、旧ひかり製菓株式会社に貸与していた土地などの減損損失1億36百万円を特別損失に計上したことなどにより、6億51百万円前期比3億59百万円減益)となりました。

 

 

⑥ 中期経営計画の進捗状況

単位:百万円

 

2018年度

2019年度

2021年度

計画

実績

達成率

計画

実績

達成率

計画

売上高

21,500

22,949

106.7%

22,900

24,039

105.0%

26,000

ROE

4.6%

9.8%

5.2%

6.1%

10.0%

 

※計画は中期経営計画

 

当社は、中期経営計画最終年度である2021年に売上高260億円、経常利益26億円(経常利益率10.0%)、ROEを10%以上の水準とすることを目標として定めておりました。しかしながら、2016年の目標公表から3年が経過し、当社事業の状況は大きく変化いたしました。すなわち、好調な売上高推移を背景にさらなる成長を目指し、グミ製造ラインの新設をはじめとする設備投資を加速・増加させ、業容拡大に向け人事制度の充実を伴う人員の増強・旧本社の売却による本社移転を実施いたしました。これら将来への先行投資の実施により、2021年経常利益26億円の目標数値を取り下げました。

中期経営計画における基本戦略についてはその妥当性を失っておらず、同戦略に基づき2021年に売上高260億円、ROE10%以上の達成を目指します。

 

 

(3) 財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析

① 財政状態の分析

当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ8億27百万円4.1%)減少し191億69百万円となりました。これは主に売掛金が2億31百万円増加しましたが、現金及び預金が3億69百万円、未収入金が1億11百万円、有形固定資産が5億19百万円、投資有価証券が1億17百万円減少したことによるものです。

負債の部は、前事業年度末に比べ9億98百万円10.7%)減少し83億41百万円となりました。これは主に未払消費税等が2億15百万円、未払費用が1億3百万円、退職給付引当金が1億16百万円増加しましたが、短期借入金が5億円、未払金が3億80百万円、未払法人税等が2億7百万円、長期借入金が4億65百万円減少したことによるものです。

純資産の部は、前事業年度末に比べ1億71百万円1.6%)増加し108億27百万円となりました。これは主に当期純利益6億51百万円の計上及び配当金2億34百万円の支払により利益剰余金が4億17百万円増加したこと、自己株式が取得などにより1億79百万円増加したこと、その他有価証券評価差額金が67百万円減少したことなどによるものです。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析

当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

(キャッシュ・フロー関連指標の推移)

 

2018年12月期

2019年12月期

自己資本比率(%)

53.3

56.5

時価ベースの自己資本比率(%)

61.8

59.0

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

1.9

0.4

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

170.0

340.2

 

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産

 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

 インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

 (注1)いずれも単体ベースの財務数値により算出しております。

 (注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

 (注3)キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを利用しております。

(注4)有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債(短期借入金、長期借入金)を対象としております。また、利払いは、キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

当社の運転資金需要の主なものは、原材料の仕入や労務費、製造諸経費、販売費及び一般管理費等であります。また、設備投資資金需要は、主にキャンディ製造設備への投資であります。
 これらの資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フローや金融機関からの借入により調達しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

 当社は、1973年5月に三菱商事株式会社との業務提携を行い、同社と販売総代理店契約を結んでおります。

 

 

5 【研究開発活動】

当社は、「糖を基盤とした事業を通じて人々の健やかな生活に貢献する」という使命のもと、「糖を科学する技 術」をコア・コンピタンスとし「素材を活かす技術」及び「機能を発揮させる技術」の構築に取組んでまいりました。また、フードロスやCO2の削減、脱プラスチック等サステナブルな社会の実現へ向けた研究開発も積極的に実施しております。
  様々な分野の研究開発を実施するにあたり、基礎研究と応用研究の2つの研究領域に大別し研究テーマを設定することで、研究開発の効率化及び研究成果の質的向上を目指しております。


(1) 基礎研究領域における取組み
  「機能を発揮させる技術」について、大学や企業の研究機関との共同研究など、オープンイノベーションを積極的に推進してまいりました。特に、他企業との共同研究により整腸作用のあるガラクトオリゴ糖を用いた特定保健用食品の表示許可を取得、プラズマ乳酸菌を用いた新製品の上市を行いました。また、大学との共同研究においてはハーブエキスの病原菌に対する殺菌力の確認試験や虫歯・歯周病予防など、口腔衛生に関連する研究開発を継続しております。

 
(2) 応用研究領域における取組み
  「素材を活かす技術」について、配合技術と製法技術を融合させ最適な加工条件を設定することで、糖と素材の持つおいしさを相乗的に発現させ、当社主力ブランドである「カンロ飴」と梅素材原料を用いた新しい製品「梅のカンロ飴」を完成させました。また、「ノンシュガー珈琲茶館」「ノンシュガー紅茶茶館」においては、配合技術の応用により人工甘味料を使用せずに珈琲や紅茶のおいしさを引き出す配合を確立いたしました。一方、グミの研究開発では植物性のゲル化剤を応用利用することにより、新しい食感の具現化を図るとともに既存のゼラチン配合と構造的に組み合わせることで食感の多様化が可能となりました。今後も様々なゲル化剤の特徴を活かし新しい噛み心地の実現へ向けた研究開発を推進してまいります。

 
(3) サステナブルに関する取組み
  「持続可能な開発目標(SDGs)」を基本とした全社的な活動を行っている中で、研究部門ではフードロス削減を目的とした原料・配合及び包材の見直しによる賞味期限延長への取組みを継続しております。また、生産時に発生する飴やグミの廃棄について、バイオマス燃料への変換等による再利用や発生源の特定と改良を行うことで良品率の向上による廃棄物削減に取組んでおります。

なお、当事業年度における研究開発費の総額は、664百万円であります。