当第1四半期累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
(1) 経営成績の状況及び分析
当第1四半期累計期間(以下、「当第1四半期」)におけるわが国経済は、個人消費等の持ち直しに足踏みが見られながらも緩やかに回復しています。しかしながら、世界的な金融引締めの影響や中国経済の先行き懸念などから海外景気の下振れが景気下押しのリスクとなっており、物価上昇や中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等、さらには令和6年能登半島地震の経済的影響等もあり、先行きは依然不透明な状態が継続しています。
キャンディ市場は、価格改定の浸透もあり、各カテゴリー並びに市場全体でも販売金額は前年を上回って推移しています。当社の主要ドメインについては、飴カテゴリーは、暖冬により花粉の飛散開始が早まったこともあり、のど飴需要の高まりが継続しています。また、グミカテゴリーは、各社の新商品上市も活発であり、高い成長を続けています。
このような事業環境において、当社は企業パーパス「Sweeten the Future 心がひとつぶ、大きくなる。」の下、「中期経営計画2024」の最終年度である当期においても3つの事業戦略(「価値創造」・「ESG経営」・「事業領域の拡大」)を着実に推し進めており、当第1四半期の売上高は、前年同期比98百万円(1.3%)増収の76億13百万円となりました。
飴は、商品アイテムの絞り込みと人員増強等の生産体制整備により、高いのど飴需要に対応し、安定供給に必要な在庫水準を保ちながら、競合他社の休売もあり過去最高となった前年同期から11百万円(0.3%)減収の39億38百万円となりました。商品形態では、移動機会及び喫食シーンの増加に伴いコンパクト形態が増加しました。製品別では、休売・終売商品の減少を、のど飴群と2月から価格改定を実施している「金のミルクキャンディ」がカバーしました。グミでは、主力ブランドである「ピュレグミ」シリーズが3月からの価格改定効果もあり大きく販売増となり、直営店舗ヒトツブカンロ・デジタルプラットフォーム「Kanro POCKeT」での高付加価値商品「グミッツェル」も依然好評を博しています。これにより、「マロッシュ」の伸び悩みや輸入商品の販売が減少するも、前年同期比1億20百万円(3.5%)増収の35億38百万円となりました。素材菓子は、前年同期比10百万円(7.1%)減収の1億35百万円となりました。
利益面では、原材料価格の値上がり基調は円安と共に継続しており、当第1四半期において上述の通り一部商品の価格改定及び内容量の変更を実施いたしました。変動費率は前年同期比で上昇したものの、生産性向上等による限界利益の増加により吸収し、売上総利益は前年同期比25百万円(0.8%)増益の32億58百万円となりました。
営業利益は、販管費に大きな変動は無く前年同期比23百万円(2.0%)増益の12億12百万円、経常利益は、前年同期比24百万円(2.1%)増益の12億17百万円となりました。
また、四半期純利益は、政策保有株式の縮減による特別利益の計上により、前年同期比98百万円(11.7%)増益の9億41百万円となりました。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期会計期間末の総資産は、前事業年度末に比べ2億11百万円(0.8%)減少し256億27百万円となりました。
これは主に有形固定資産が10億7百万円増加しましたが、現金及び預金が4億74百万円、繰延税金資産を含む投資その他の資産が6億21百万円、売掛金が2億73百万円減少したことによるものです。
負債の部は、前事業年度末に比べ6億35百万円(5.6%)減少し106億69百万円となりました。
これは主に短期借入金が5億円、未払金が2億22百万円増加しましたが、未払法人税等が7億16百万円、賞与引当金が5億80百万円減少したことによるものです。
純資産の部は、前事業年度末に比べ4億24百万円(2.9%)増加し149億58百万円となりました。
これは主に四半期純利益9億41百万円の計上と、配当金5億46百万円の支払いによるものです。
(3) 研究開発活動
当第1四半期累計期間における研究開発費の総額は1億80百万円であります。
当第1四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。