当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、社会経済活動の正常化が進展しインバウンド需要や個人消費が持ち直したことから緩やかな回復基調で推移したものの、ロシア・ウクライナ情勢の長期化とそれに起因する物価上昇など景気下振れリスクが存在する先行き不透明な状況が続きました。
菓子・飲料・食品業界は、為替の円安進行と原材料・エネルギー価格の高止まりが続く中で、実質賃金の伸び悩みにより高まっている消費者の節約志向への対応も求められました。
このような状況下、当社グループは食品製造企業として一貫して品質保証第一主義に徹し、安全で安心な実質価値の高い商品の安定した供給と、消費者ニーズにお応えしたサービスの提供など、顧客満足度の向上に向けた活動を推進してまいりました。具体的には、選別消費傾向が進む中、価格と付加価値のバランスを高めた魅力のある商品開発や、パーソナル需要からファミリーユース需要にまで対応した豊富な品揃えなど消費者から求められる価値の実現に機敏かつ柔軟に取り組みました。あわせて、企画提案型の営業活動と店頭フォローを積極的に行い、お客様の笑顔と満足につながる活動を推進してまいりました。
その結果、チョコレート品目やキャンデー品目に加え、ファミリーサイズ商品群や「プチ」シリーズなどが順調に推移したことから売上高は前年同期を上回りました。
利益面では、原材料ならびにエネルギー価格上昇の影響による売上原価の増加があったものの、生産性向上とコストの削減、経費の効率的な使用や商品出荷価格の改定および規格変更等を実施し適正利益の確保に努めたことなどから、営業利益は前年同期を上回りました。また、為替差益や投資有価証券売却益により経常利益および親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期を上回りました。
営業品目別の概況
菓子の合計売上高は、44,151百万円(対前年同期比107.8%)となりました。
菓子では、ビスケット品目を中心として、豆菓子、キャンデー、デザート、米菓、スナック、チョコレートなどの品目を展開しています。
ビスケット品目は、ちょっと上質な「プチプライム」シリーズに、「プチプライム加賀棒ほうじ茶ショコラケーキ」などの新商品を発売しシリーズ全体の底上げを図りました。また、バータイプスイーツ商品群ではレモンティーの風味に仕立てた「芳醇紅茶のパウンドケーキ」を、加えて「チョコあ~んぱん」シリーズでは「チョコあ~んぱんしあわせキャラメル味」などを発売し、豊富な品揃えによる個食需要への対応を図りました。さらには、バナナフェアや芋・栗フェア、ハロウィン商品など季節・催事に合わせた展開による売場活性化にも取り組みました。健康志向への対応として、糖質オフ商品「カーボバランス」シリーズのリニューアルと同時に、「カーボバランス焦がしキャラメルケーキ」を発売し品揃え強化を図りました。ファミリーサイズ商品群や「エリーゼ」シリーズなどもご支持をいただき、品目全体では順調に推移しました。
キャンデー品目は、「キュービィロップ」に催事商品「キュービィロップ甘消しマジックキャンデー」を発売しブランド認知の向上を図りました。「フェットチーネグミ」シリーズでは、つぶつぶ苺味やシャインマスカット味の発売による品揃え強化や、全国農業協同組合連合会とのコラボレーション商品を共同開発し、付加価値を高めた商品開発に取り組みました。
チョコレート品目は、発売20周年を迎えた「アルフォートミニチョコレート」シリーズに、発酵バター香る「アルフォートミニチョコレートサブレ」を新発売したことに加え、季節ごとの商品展開と継続したプロモーションによるブランド強化を図りました。袋チョコレート商品群では、「ひとくちルマンド」シリーズで期間限定商品を展開したほか、フリーズドライ苺を加えた一粒チョコレート「きゅんと濃苺」やラム酒の香りが広がるトリュフチョコレート「ラム酒のトリュフ」を発売し品揃えの充実を図りました。
ビスケット、スナック、米菓など多彩な品揃えで選ぶ楽しさを提供する「プチ」シリーズでは、夏向け商品の展開と「プチチョコ&全粒粉」等の新商品の発売による品揃え強化を図りました。同時に、行楽およびイベントに合わせた積極的な売場展開を行ったことに加え、継続したプロモーションを実施しシリーズの活性化とブランド強化を図りました。
菓子全体では、前年同期を上回りました。
飲料・食品・冷菓・その他の合計売上高は、2,011百万円(対前年同期比102.0%)となりました。
飲料品目は、既存品が順調に推移したことに加え、ココナッツミルク商品やキャラクターをデザインしたミネラルウォーター商品群が、インバウンド需要の復調からご支持をいただきました。
食品品目は、「かんたんクッキング」シリーズをリニューアルするとともに、「のせて焼くアップルパイ風シート」を発売し品揃えの強化とシリーズの活性化を図りました。また、粉末ココア商品では、節約志向の影響から企業のプライベートブランドで展開している商品の需要が高まりました。機能性食品群では、日本人に必要と言われている33種類の栄養素をバランスよく配合したバータイプの「MITASEココア味」を発売し、時短などのニーズにお応えした商品展開を行いました。カルシウムや鉄分を配合した栄養機能食品がご支持をいただき、腹持ち感にこだわった低GI商品「スローバー」シリーズも堅調に推移しました。
冷菓品目は、「ルマンドクランチアイス」の販売地域を拡大し商品認知の向上を図ったことに加え、植物性ミルクを使用した「やさしいココナッツミルクバー」を発売し、品目全体の底上げを図りました。
飲料・食品・冷菓品目全体では、競争激化の影響で伸び悩んだ商品群があったことから前年同期を下回りました。
その他では、通信販売事業は、季節や催事に合わせた企画商品やECチャネル限定商品などの展開により活性化を図り、リピーターの増加と継続的な販路拡大に取り組みました。
自動販売機事業は、設置場所の改善や配送の効率化、自販機1台当たりの収益性向上に継続して取り組んだほか、新規開拓に努め売り上げの底上げを図りました。
酒類販売事業は、行動制限の緩和に伴い飲食店ルート向け商品や土産用受託商品が順調に推移したことに加え、輸出商品やナショナルブランド商品も堅調に推移しました。
以上の営業活動により業績の向上に努めてまいりました結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は46,162百万円(対前年同期比107.6%)、営業利益は323百万円(前年同期 営業損失275百万円)、経常利益は647百万円(対前年同期比294.7%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は458百万円(対前年同期比373.3%)となりました。
(2) 財政状態の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は40,753百万円となり、前連結会計年度末に比べ337百万円増加となりました。これは主に、季節変動要因による受取手形及び売掛金の減少と規格変更等による商品及び製品の増加があったことによるものです。固定資産は47,494百万円となり、前連結会計年度末に比べ280百万円増加となりました。これは主に、有形固定資産およびソフトウエアの取得があったことによるものです。
この結果、総資産は88,247百万円となり、前連結会計年度末に比べ617百万円増加となりました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は25,271百万円となり、前連結会計年度末に比べ715百万円増加となりました。これは主に、月末休日の影響による支払手形及び買掛金の増加ならびに賞与引当金の増加と未払費用の減少があったことによるものです。固定負債は9,213百万円となり、前連結会計年度末に比べ321百万円減少となりました。
この結果、負債合計は34,484百万円となり、前連結会計年度末に比べ394百万円増加となりました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は53,763百万円となり、前連結会計年度末に比べ223百万円増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上および剰余金の配当があったことによるものです。
この結果、自己資本比率は60.9%(前連結会計年度末61.1%)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は16,406百万円となり、前連結会計年度末(16,183百万円)に比べ222百万円増加となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,926百万円(前年同期3,283百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益771百万円および減価償却費2,267百万円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,157百万円(前年同期2,462百万円の支出、対前年同期比87.6%)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出2,283百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は589百万円(前年同期1,504百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出155百万円およびリース債務の返済による支出122百万円ならびに配当金の支払額312百万円があったことによるものです。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、591百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 主要な設備の新設
当第2四半期連結累計期間において新たに確定した重要な設備の新設計画は次のとおりであります。
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会社名 |
事業所名 (所在地) |
セグメント の名称 |
設備の 内容 |
投資予定金額 |
資金調達方法 |
着手年月 |
完了予定年月 |
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総額 (百万円) |
既支払額 (百万円) |
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提出会社 |
上越工場 (新潟県上越市) |
食料品の製造・ 販売 |
菓子製造 設備 |
979 |
102 |
自己資金 及び 借入金 |
2023年6月 |
2024年3月 |
|
魚沼工場 (新潟県魚沼市) |
食料品の製造・ 販売 |
菓子製造 設備 |
1,039 |
165 |
自己資金 及び 借入金 |
2023年3月 |
2024年3月 |
|
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。