当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、継続する物価上昇により力強さは欠くものの、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費が底堅く推移しました。一方、不安定な為替相場や国際情勢不安の深刻化など先行きは不透明な状況が続いています。
菓子・飲料・食品業界は、原材料調達価格上昇への対応に加え、消費者の生活防衛意識が根強い中で節約志向への対応が求められました。
このような状況下、当社グループは食品製造企業として一貫して品質保証第一主義に徹し、安全で安心な実質価値の高い商品の安定した供給と、消費者ニーズにお応えしたサービスの提供など、顧客満足度の向上に向けた活動を推進してまいりました。具体的には、消費者の低価格志向ならびに選別消費傾向が継続する中で、おいしさと付加価値を提供する商品展開に加え、プロモーションによる店頭および商品群の活性化や、回復した行楽・催事需要に対応した活動を行い、求められる価値の実現に機敏かつ柔軟に取り組みました。あわせて、企画提案型の営業活動と店頭フォローを積極的に行い、お客様の笑顔と満足につながる活動を推進いたしました。
その結果、ビスケット品目をはじめとして、チョコレート品目やキャンデー品目が順調に推移し、選ぶ楽しさを提供する「プチ」シリーズの積極的な展開に努めご支持をいただいたことなどから、売上高は前年同期を大きく上回りました。利益面では、生産性・収益性の向上とコストの削減、経費の効率的な使用に取り組んだことに加え、売上高の伸張により営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する中間純利益のいずれも前年同期を大きく上回りました。
営業品目別の概況
菓子の合計売上高は、49,163百万円(対前年同期比111.4%)となりました。
菓子では、ビスケット品目を中心として、豆菓子、キャンデー、デザート、米菓、スナック、チョコレートなどの品目を展開しています。
ビスケット品目は、オリジナルビスケット商品群に、ラングドシャ生地を折り重ねチョコレートクリームでコーティングした「ラングレイス」を発売し、大変ご好評をいただきました。加えて、発売50周年を迎える「ルマンド」のプロモーションを行い、活性化を図りました。「ロアンヌ」シリーズでは、コク豊かに仕立てた生地であんこ風味のクリームをサンドした「和やかロアンヌ」を発売したほか、「アルフォート」「ガトーレーズン」などでは、パッケージに人気アニメのキャラクターをデザインした限定商品を発売するなど、新規ユーザーの獲得と認知向上に努めました。また、「プチ」シリーズではプロモーション展開と積極的な店頭展開を実施し、節約志向の中でも豊富な品揃えによる売場の活性化を図りました。さらには、健康志向への取り組みとして、「カーボバランス」シリーズに「ちょこっとカーボバランス」を展開し、トライアルユーザー獲得に向けた品揃え強化を図りました。
チョコレート品目は、フリーズドライ苺やフィアンティーヌを加えて仕立てた、食感や風味が豊かな一粒チョコレート「五感を満たすチョコレート贅沢いちご」を発売しました。「アルフォートミニチョコレート」シリーズや「ショコラブランチュール」シリーズでは、和栗を使った期間限定商品などを展開しブランドの活性化を図りました。また大袋商品では、4種のスイーツをイメージした「ミニビットスイーツショコラアソートFS」や催事に合わせた限定デザイン商品などを発売し、品揃えの充実を図りご支持をいただきました。
キャンデー品目は、「フェットチーネグミ」シリーズでプロモーションによるブランド強化を図ったほか、「しゃりもにグミ」シリーズではルート限定商品を発売し認知の向上を図りました。また、小粒キャンデー「キュービィロップ」でも、コンテンツとコラボしたルート限定商品を展開し認知の向上を図りました。
菓子全体の売上高は、前年同期を上回りました。
飲料・食品・冷菓・その他の合計売上高は、2,118百万円(対前年同期比105.3%)となりました。
飲料品目は、「やさしいココナッツミルクPET430」の拡販に努めました。また、ミネラルウォーター商品はパッケージにキャラクターをデザインした商品にご支持をいただいたことに加え、防災意識の高まりに伴い需要が増加しました。
食品品目は、チルド商品の「かんたんクッキング」シリーズで「のせて焼くベイクドチーズケーキ風シート」を発売し品揃えを強化するとともに、既存品と合わせて拡販を図りシリーズの認知向上に努めました。また、相次ぐ災害の発生による防災意識の高まりから、「缶入クラッカー」などの保存缶商品にご支持をいただきました。機能性食品群では、「スローバー」シリーズでルート限定商品を発売し、シリーズの活性化を図りました。
冷菓品目は、「やさしいココナッツミルクバー」をリニューアルし、既存品の拡販とともに品目全体の底上げを図りました。
その他では、通信販売事業は、季節や催事に合わせた企画商品やECチャネル限定商品などメーカーならではの展開により活性化を図り、リピーターの増加に取り組みました。
自動販売機事業は、既存自動販売機のスクラップアンドビルドによる収益性改善活動や、電子決済の普及など生活スタイルの変化に対応し利便性向上に取り組んだほか、新規開拓に努め売上の底上げを図りました。
酒類販売事業は、限定醸造商品「前途洋々ホワイトエール」などを発売したエチゴビールブランド商品が順調に推移しました。さらには、販路の拡大を進めている輸出商品も堅調に推移しました。
飲料・食品・冷菓・その他全体の売上高は、競争激化の影響を受けた商品群があったものの前年同期を上回りました。
以上の営業活動により業績の向上に努めてまいりました結果、当中間連結会計期間の売上高は51,281百万円(対前年同期比111.1%)、営業利益は2,060百万円(対前年同期比637.7%)、経常利益は2,055百万円(対前年同期比317.6%)、親会社株主に帰属する中間純利益は1,721百万円(対前年同期比375.3%)となりました。
(2) 財政状態の状況
(資産)
当中間連結会計期間末における流動資産は40,450百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,027百万円減少となりました。これは主に、季節変動要因による受取手形及び売掛金の減少があったことによるものです。固定資産は48,451百万円となり、前連結会計年度末に比べ304百万円減少となりました。これは主に、投資有価証券の売却による減少があったことによるものです。
この結果、総資産は88,902百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,331百万円減少となりました。
(負債)
当中間連結会計期間末における流動負債は22,795百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,167百万円減少となりました。これは主に、季節変動要因による支払手形及び買掛金の減少と未払金ならびに未払費用の減少があったことによるものです。固定負債は8,571百万円となり、前連結会計年度末に比べ265百万円減少となりました。これは主に、長期借入金の返済があったことによるものです。
この結果、負債合計は31,366百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,432百万円減少となりました。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産は57,535百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,101百万円増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する中間純利益の計上および剰余金の配当があったことによるものです。
この結果、自己資本比率は64.7%(前連結会計年度末59.9%)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は15,568百万円となり、前連結会計年度末(19,575百万円)に比べ4,007百万円減少となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は323百万円(前年同期2,926百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益2,496百万円および売上債権の減少額4,139百万円があったものの、棚卸資産の増加額3,119百万円および仕入債務の減少額2,761百万円ならびに未払費用の減少額1,583百万円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,991百万円(前年同期2,157百万円の支出、対前年同期比138.6%)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3,495百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は682百万円(前年同期589百万円の支出、対前年同期比115.7%)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出155百万円およびリース債務の返済による支出102百万円ならびに配当金の支払額324百万円があったことによるものです。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、643百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 主要な設備の新設
当中間連結会計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。