文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
経営理念『Be Prime,Be Sweet.』は、すべてはお客様の笑顔のために、最高のおいしさを追求し、安心・安全な品質を確保し、最良のサービスを提供するため、一流をめざして日々進化することで、常に感動をお届けすることを約束したメッセージです。
企業スローガン『こころつなぐ。笑顔かがやく。』は、スイーツを通して「こころ」と「こころ」をつなぐ架け橋となり、かがやく笑顔を広げたいという想いを表しました。スイーツには疲れた心を癒し、心を結び、感動や歓びを記憶に刻む力があります。そのようなスイーツでお客様に笑顔をお届けしたい、それこそがモロゾフの原点です。モロゾフのスイーツは、わくわくする感動、ドキドキする感動をお届けするものでなければなりません。この企業スローガンを通して、当社の想いをお客様へしっかりと伝えてまいります。
(2)目標とする経営指標
当社は中期経営計画「Re morozoff 2022 ~変革~ 」を2018年1月期~2023年1月期の6年間を2段階に区切り、『1st Step』と『2nd Step』として実行しております。2020年1月期に『1st Step』を終了し、2021年1月期より『2nd Step』をスタートしました。2023年1月期の経営成績は売上高29,600百万円、営業利益率5.0%を目指しております。
2021年1月期につきましては、売上面では百貨店の店舗閉鎖に加え、新型コロナウィルスの感染拡大による売上高への影響が懸念されます。また、損益面では「西神工場の焼菓子ライン再構築」に伴う減価償却費の増加に加え、物流関係費や人材確保のための人件費の上昇など、引き続き厳しい状況が想定されます。中計経営計画の各戦略を着実に実行していくことで、『2nd Step』の最終年度(2023年1月期)の目標達成に向けて取り組んでまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題
当社は中期経営計画「Re morozoff 2022 ~変革~ 」を2018年1月期~2023年1月期の6年間を2段階に区切り、『1st Step』(2018年1月期~2020年1月期)と『2nd Step』(2021年1月期~2023年1月期)として実行しております。
2021年1月期を起点とする3ヵ年の中期経営計画の『2nd Step』では、新ブランド戦略に加えて、市場および商品・ブランド戦略、生産戦略、人事・組織戦略を迅速に実行に移して、ブランド価値と企業価値のさらなる向上を図り、創立100周年に向けて持続的な成長を目指してまいります。
当社を取り巻く環境はさらに厳しさを増すことが想定されます。売上面におきましては、百貨店などの店舗閉鎖は今後も続いていくと考えられますが、既存販路のさらなる強化や首都圏を中心とした新ブランド戦略などにより売上高の維持に努めます。また損益面におきましても、引き続き上昇が見込まれる人件費や物流コストについては、工場の生産性や販売効率の向上などにより吸収を図ることで、安定した利益水準を確保していくことを目指します。
目標達成に向けた具体的な施策は以下のとおりです。
新ブランド戦略につきましては、首都圏を中心とした主要店舗での地位向上を目的に、新たな発想による新規ブランドを開発し、強化してまいります。その戦略の一環として、神奈川県を中心に洋菓子の製造販売を行っており、代表商品として「かまくらカスター」を販売する「株式会社鎌倉ニュージャーマン」の事業を、2020年4月に譲り受けて子会社といたしました。「株式会社鎌倉ニュージャーマン」の商品力にさらに磨きをかけて、首都圏でのブランド強化に繋げてまいります。
市場および商品・ブランド戦略につきましては、VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)により委託店の1店舗当たりの売上高向上と効率的な運営による利益改善を図りながら、そのブランド力と発信力をさらに強化しつつ、各戦略に対応したマーチャンダイジングの展開や焼菓子などの商品力の強化にも取り組んでまいります。2019年11月には、神戸三宮の「神戸本店」をグランドオープンいたしました。お客様へ「上質さ、親しみやすさあふれる空間」を提供し、当社の伝統と革新、“神戸らしさ”を伝えるモロゾフブランドの発信基地としての機能を強化してまいります。また、都心百貨店への戦略ブランドである「モロゾフエクラ」の東海1号店を2019年9月に「名古屋松坂屋」にオープン、できたての贅沢な美味しさを提供する「窯だしチーズケーキ」を2019年10月に「ららぽーと沼津」にオープンいたしました。そして、2020年3月には「芦屋大丸」に、基幹商品であるファヤージュの世界観を表現したブランド「ファヤージュ」をオープンさせました。さらに、バターにこだわった焼菓子「ガレット オ ブール」を新たに発売し、モロゾフの焼菓子の新たな魅力を発信してまいります。土産商品やインターネット販売の拡充、海外ビジネスの強化など、新販路の拡大にも積極的に取り組みます。海外では、2019年6月にアラブ首長国連邦の「ドバイモール」にモロゾフショップをオープンし、中東初となる「チーズケーキ」「フローズン」をラインナップに加えて展開しております。また、2019年4月にシンガポールのチャンギ国際空港内ショッピングモール「ジュエル」にカフェモロゾフを出店、同年8月には「窯だしチーズケーキ」とカフェを併設した2号店をシンガポール「オーチャードセントラル」にオープンいたしました。喫茶・レストラン事業につきましても、菓子売店と連動したイベントやキャンペーンの企画など、利益改善に向けた取り組みを進めております。
生産戦略では、生産性の向上とサステナビリティの実現を目的として、2018年1月期より4年間をかけて「西神工場の焼菓子ライン再構築」を実施してまいりましたが、2021年1月期で完了となります。完了後も引き続き各工場の生産品目の最適化を図りつつ、市場および商品・ブランド戦略に柔軟に対応できるよう、引き続き製造ラインの移設や設備の強化を図るとともに、生産性の向上に取り組んでまいります。
人事・組織戦略では、人手不足を背景に増加基調にある総額人件費をコントロールしながら、中期人員計画の実行により「スリムで強い将来組織」を構築しつつ、次世代を担う人材も育成してまいります。また、「CSR推進活動」をさらに発展させて、未来を見据えた持続可能な社会の実現に向けて「SDGs」にも取り組んでまいります。
今後とも、創立100周年を見据え、さらなるステップアップを目指し、中期経営計画「Re morozoff 2022 ~変革~ 」の実現に向け、経営理念『Be Prime,Be Sweet.』のもと、全社一丸で邁進する所存でございます。
当社の経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、リスク発生の回避および発生した場合の損失の低減に努めております。
なお、文中における将来に対する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)食の安心、安全について
近年、食品業界におきましては、製品の規格や産地の偽装問題、消費または賞味期限についての虚偽表示や誤表示など、食の安心、安全を揺るがす問題が多発しております。消費者の食の安心、安全に対する関心はますます高まっており、ひとたびこの対応を誤れば企業存亡の危機に瀕する事態を招く状況にあります。
このリスク回避のために当社では全社品質保証制度に基づき、各種品質関連マニュアルの徹底による事前防止システムを確立し、食の安心、安全について万全の体制で臨むとともに、万一発生した場合に備え損失を最小限に抑えるための対応マニュアルの整備や、生産物賠償責任保険の付保を行っております。
しかし、予期せぬ製品の欠陥の発生や、仕入原料に不適切な物質の使用・混入あるいはその他の原因により、大規模な製品回収や製造物責任が発生した場合には、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)原材料について
当社の使用する原料は、主に農産物であり、天候不順、自然災害による収穫量の増減、需給状況などにより仕入価格が変動する可能性があります。輸入原料の場合には、為替変動によっても仕入価格が変動する可能性があります。
また、原油価格の変動により、石油製品である容器類、包装材料の仕入価格が変動する可能性があります。 こうしたリスクについては、安定供給先の確保、事前の価格交渉、適切なタイミングでの価格決定等によりリスクを回避する努力を行っております。
しかし、予期せぬ突発的事情により原材料の安定的調達ができなくなった場合や仕入価格が高騰した場合には、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)得意先の経営破綻等による影響
当社は、直営店、全国主要百貨店等を中心とした直接販売の方法をとっております。販売先の経営破綻により、債権が回収不能となる可能性があります。当社では、専属の部署が調査機関や業界情報の活用により継続的な情報収集や与信管理を行っております。
しかし、予期せぬ取引先の経営破綻が発生した場合には、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)法的規制
当社は、食品衛生法、PL法(製造物責任法)、不当景品類及び不当表示防止法や環境・リサイクル関連法規など、各種の法的規制を受けております。これらの規制を遵守できない場合には、当社の活動が制限される可能性や、コストの増加を招く可能性があります。当社としては、各種規定の整備によるほか、各主管部門と法務部門が連携しすべての法的規制を遵守するように取り組んでおります。
しかし、予測外の法的規制の強化や新たな規制が発生し、当社の事業活動の制限やコスト増加が発生した場合には、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景にして個人消費は底堅く推移したものの、海外経済の減速や貿易摩擦を巡る不透明感の高まりから、輸出および民需ともに力強さに欠け、景気は足踏み状態となりました。
菓子業界におきましては、お客様の「食の安心、安全」に対する関心や節約志向は変わらず、限られたパイを巡っての企業間競争は厳しさを増しております。
このような状況のもとで、当社は企業スローガン『こころつなぐ。笑顔かがやく。』を掲げ、お菓子を通して心豊かな生活をお届けすることを基本姿勢として、商品の開発・改善により売上向上に取り組むとともに、安心、安全かつ高品質な商品をお客様に提供し続けることに注力いたしました。
売上面におきましては、百貨店の店舗閉鎖の影響に加え、長梅雨や大型台風の上陸など天候不順の影響もあり夏季商品が低調に推移したことなどのマイナス要因がありましたが、半生菓子の期間限定新商品の積極展開や、カスタードプリンなどの洋生菓子の売上貢献に加え、「神戸本店」のグランドオープンや「ららぽーと沼津店」の新規出店などにより売上獲得に努めたことで、売上高は29,523百万円(前期比0.1%減)となりました。
損益面におきましては、新規店舗の出店や西神工場の焼菓子ライン再構築に伴う減価償却費の増加に加えて、物流費の高騰や人手不足を背景とした人材確保のための人件費の増加などもあり、営業利益は1,674百万円(前期比23.5%減)、経常利益は1,708百万円(前期比23.1%減)、当期純利益は1,095百万円(前期比21.7%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
[洋菓子製造販売事業]
干菓子につきましては、ファヤージュをモチーフにした新ブランド店の新規出店などにより焼菓子の売上獲得に努めたものの、6月以降の長梅雨や相次ぐ大型台風上陸などの天候不順により「凍らせてシャーベット」をはじめとした夏季商品が低調に推移したことや、百貨店の店舗閉鎖の影響などもあり、前事業年度を下回る売上高となりました。
洋生菓子につきましては、カスタードプリンやシーズンプリンが好調であったこと、デンマーククリームチーズケーキ誕生50周年を記念した「ロイヤルクリームチーズケーキ」の発売効果もありチーズケーキが堅調に推移したこと、「福岡 あまおういちごのケーキ」や「瀬戸内 レモンケーキ」などの半生菓子の季節限定商品が売上貢献したことにより、前事業年度を上回る売上高となりました。
その結果、当事業の売上高は27,876百万円(前期比0.01%増)となりました。
[喫茶・レストラン事業]
喫茶・レストラン事業につきましては、菓子売店と喫茶を併設した「カフェモロゾフ サクラマチ熊本店」(熊本県熊本市)の新規出店や神戸三宮の「神戸本店」のグランドオープンに加えて、既存店舗の改装、メニューの改善などにより売上拡大を図りましたが、一部店舗の退店に伴う売上減少の影響により、売上高は1,647百万円(前期比1.7%減)となりました。
②財政状態の概況
当事業年度末における資産は前事業年度末に比べ60百万円増加し、23,678百万円となりました。これは主に前払年金費用の増加額509百万円、有形固定資産の増加額403百万円、商品及び製品の増加額140百万円、売掛金の増加額113百万円、有価証券の減少額900百万円、投資有価証券の減少額194百万円等によるものであります。負債は前事業年度末に比べ460百万円減少し、7,087百万円となりました。これは主に未払消費税等の減少額276百万円、未払法人税等の減少額218百万円、設備関係電子記録債務の減少額70百万円、再評価に係る繰延税金負債の減少額52百万円、繰延税金負債の増加額135百万円等によるものであります。純資産は前事業年度末に比べ520百万円増加し、16,591百万円となりました。これは主に利益剰余金の増加額741百万円、土地再評価差額金の増加額52百万円、自己株式の取得による減少額219百万円、その他有価証券評価差額金の減少額52百万円等によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ295百万円増加し、当事業年度末には1,816百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益、非資金項目である減価償却費の計上、法人税等の支払額、前払年金費用の増加、未払消費税等の減少、たな卸資産の増加、売上債権の増加等により、771百万円の収入(前事業年度は1,923百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却及び償還による収入、定期預金の払戻による収入、有価証券の取得による支出、定期預金の預入による支出、有形及び無形固定資産の取得による支出等により、96百万円の収入(前事業年度は1,424百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払、自己株式の増加により、573百万円の支出(前事業年度は605百万円の支出)となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
セグメントのうち、洋菓子製造販売事業において生産活動を行っており、当事業年度における生産実績を示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2019年2月1日 至 2020年1月31日) |
前年同期比(%) |
|
洋菓子製造販売事業計(千円) |
27,879,361 |
101.4 |
|
(内訳) |
|
|
|
干菓子群(千円) |
21,034,103 |
100.4 |
|
洋生菓子群(千円) |
6,845,258 |
104.8 |
(注)1.生産実績は販売価額によっております。
2.干菓子群、洋生菓子群にはその他菓子群製品及び半製品が含まれております。
3.他に他社製品仕入実績が仕入金額で885,639千円(前年同期比93.6%)あります。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社は見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメント別商品群別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2019年2月1日 至 2020年1月31日) |
前年同期比(%) |
|
洋菓子製造販売事業計(千円) |
27,876,095 |
100.0 |
|
(内訳) |
|
|
|
干菓子群(千円) |
20,652,092 |
98.8 |
|
洋生菓子群(千円) |
6,406,246 |
104.3 |
|
その他菓子群(千円) |
817,757 |
98.4 |
|
喫茶・レストラン事業計(千円) |
1,647,203 |
98.3 |
|
合計(千円) |
29,523,299 |
99.9 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成に当たり、経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となります。
これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社の財務諸表作成のための会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
中期経営計画「Re morozoff 2022 ~変革~ 」の『1st Step』の最終年度にあたる当事業年度は、以下に記載の通りとなりました。
(売上高)
売上高は29,523百万円となり、前事業年度と比較し23百万円の減少(前期比0.1%減)となりました。
洋菓子製造販売事業においては、百貨店の店舗閉鎖の影響に加え、長梅雨や大型台風の上陸など天候不順の影響もあり夏季商品が低調に推移したことなどのマイナス要因がありましたが、半生菓子の期間限定新商品の積極展開や、カスタードプリンなどの洋生菓子の売上貢献に加え、「神戸本店」のグランドオープンや「ららぽーと沼津店」の新規出店などにより売上獲得に努めたこともあり、前事業年度と比較し4百万円の増加(前期比0.01%増)となりました。
喫茶・レストラン事業においては、菓子売店と喫茶を併設した「カフェモロゾフ サクラマチ熊本店」(熊本県熊本市)の新規出店や神戸三宮の「神戸本店」のグランドオープンに加えて、既存店舗の改装、メニューの改善などにより売上拡大を図りましたが、一部店舗の退店に伴う売上減少もあり、前事業年度と比較し27百万円の減少(前期比1.7%減)となりました。
(売上原価)
売上原価は、原材料費の上昇、西神工場の焼菓子ライン再構築に伴う減価償却費の増加などにより、対売上高比率は51.6%と前事業年度より0.4ポイント上昇いたしました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、新規店舗の出店に伴う減価償却費の増加に加えて、物流費の高騰や人手不足を背景とした人材確保のための人件費の増加などにより、対売上高比率は42.7%と前事業年度より1.3ポイント上昇いたしました。
(当期純損益)
特別損益は、投資有価証券売却益13百万円を特別利益に、固定資産除売却損29百万円、減損損失6百万円を特別損失に計上し、当期純利益は1,095百万円(前期比21.7%減)となりました。
b.財政状態の分析
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は、12,305百万円となり、前事業年度末に比較し698百万円減少しております。この主たる要因は、有価証券が前事業年度末に対し900百万円減少、現金及び預金が前事業年度末に対し104百万円減少、商品及び製品が前事業年度末に対し140百万円増加、売掛金が前事業年度末に対し113百万円増加したこと等によります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は、11,372百万円となり、前事業年度末に比較し758百万円増加しております。この主たる要因は、前払年金費用が前事業年度末に対し509百万円増加、有形固定資産が前事業年度末に対し403百万円増加、投資有価証券が前事業年度末に対し194百万円減少したこと等によります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は、6,561百万円となり、前事業年度末に比較し572百万円減少しております。この主たる要因は、未払消費税等が前事業年度末に対し276百万円減少、未払法人税等が前事業年度末に対し218百万円減少、設備関係電子記録債務が前事業年度末に対し70百万円減少したこと等によります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は、526百万円となり、前事業年度末に比較し112百万円増加しております。この主たる要因は、繰延税金負債が前事業年度末に対し135百万円増加、資産除去債務が前事業年度末に対し23百万円増加、再評価に係る繰延税金負債が前事業年度末に対し52百万円減少したこと等によります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、16,591百万円となり、前事業年度末に比較し520百万円増加しております。この主たる要因は、利益剰余金が前事業年度末に対し741百万円増加、土地再評価差額金が前事業年度末に対し52百万円増加、自己株式の取得により前事業年度末に対し219百万円減少、その他有価証券評価差額金が前事業年度末に対し52百万円減少したこと等によります。
(キャッシュ・フロー)
キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社のキャッシュ・フロー関連指標のトレンドは次のとおりであります。
|
|
2018年1月期 |
2019年1月期 |
2020年1月期 |
|
自己資本比率(%) |
66.6 |
68.0 |
70.1 |
|
時価ベース自己資本比率(%) |
109.5 |
72.6 |
75.6 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
0.9 |
1.0 |
2.4 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
71.8 |
67.5 |
24.7 |
(注)自己資本比率=自己資本/総資産
時価ベース自己資本比率=株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率=有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ=営業キャッシュ・フロー/利払い
1.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
2.営業キャッシュ・フロー及び利払いについては、キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フロー及び利息の支払額を使用しております。
3.有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている負債を対象としております。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社の資本の財源及び資金の流動性については、主として自己資金によって充当し、必要に応じて外部から資金調達を行っております。
また、重要な資本的支出として、2017年度よりスタートした「西神工場の焼菓子ライン再構築」への投資を継続中であり、詳細は「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。
経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。
当社は顧客第一を基本方針とし、激動する市場環境に対応するため消費者ニーズを適切に予測し、より付加価値の高い商品の開発、品質の向上に取り組んでおります。
当事業年度における「洋菓子製造販売事業」の主な研究開発活動は、以下のとおりです。
当事業年度は、ブランド価値向上を図るために、「モロゾフの伝統と革新」、「神戸らしさ」をテーマに「神戸本店」をオープンいたしました。入口には、本物のチョコレートが流れる「チョコレートの滝」を設け、店内全体にチョコレートが香る店づくりとしました。本店限定スイーツとしては、「兵庫県産こだわりミルクのカスタードプリン」、「神戸チーズケーキ」を発売し、また、チョコレートや焼菓子をおひとつから自由に選んで、自分好みに詰合せのできるオリジナルギフトもご用意しました。喫茶では本店限定の「ジェラートパフェ」や「ワッフル」が好評を得ています。
当社を代表するチョコレートの「プレミアムチョコレートセレクション」では、新しいおいしさの発信として、リンゴのフルーティな味わいと香りが楽しめるカルヴァドスを使ったトリュフや、ヨーロッパの冬の寒い時期に好まれるグリューワインを使用したトリュフを開発し、限定詰合せをご用意しました。また、洋酒を使用せずに多彩な味を楽しめる「フェイバリット」では、カカオ本来のおいしさが楽しめるカカオ70%のチョコレートを新たに導入しました。新商品としては、ロングセラー商品である「ウィスキーボンボン」に加え、新たに「ブランデーボンボン」を発売し、チョコレートの魅力を高める商品づくりを行いました。
夏商品においては、1973年の発売以来ロングセラーを誇る夏の主力商品「ファンシーデザート」に、豊かな香りと甘く濃厚な味わいが特徴の沖縄マンゴーを新品種に加え、さらに、夕張メロンと北海道メロンを詰め合わせた限定商品も発売いたしました。また、盛夏に人気の「凍らせてシャーベット」では、桃の女王とも呼ばれる気品あふれる香りととろけるような甘さが特徴の清水白桃を導入し、多くのお客様から好評を得ました。
ギフト商品では、人気の焼菓子「フャヤージュ」の季節限定商品を開発し、その商品力を高めました。中元期には、爽やかな香りのファヤージュ(レモン)を「スイートサプライズ」や「サマーギフト」に、そして、歳暮期には、甘さと酸味がここちよいファヤージュ(あまおういちご)を「ウインターセレクション」に詰め合わせました。また、「ウィンターギフト」には、「ファヤージュ」のベースとなる木の葉形のクッキーをチョコレートコートした「ファヤージュ リッチショコラ」を加え、バラエティ豊かな詰合せとすることで、ギフト市場のシェア拡大を図りました。
洋生菓子においては、1969年に日本でのチーズケーキブームの先駆けになった当社を代表する人気商品「デンマーククリームチーズケーキ」が、発売より50周年を迎えることとなりました。これを記念して、デンマーク王室御用達ブランドのクリームチーズ“Arla BUKO”を使用し、匠の技で丹念に焼き上げた「ロイヤルクリームチーズケーキ」を限定発売いたしました。また、公式ホームページにて50周年記念「チーズケーキグランプリ」を行いました。お客様の投票で過去に発売した人気商品を復刻発売するプロモーションも実施し、ロングセラー商品の活性化にも努めてまいりました。
主力商品群のカスタードプリンシリーズにおいては、シーズンラインナップの強化を実施しました。夏には「瀬戸内レモンのプリン」、「宮古島マンゴーのプリン」、秋には「日本一の茶匠監修 京都 宇治抹茶プリン”天緑”」などを新発売しました。店頭においても、モロゾフのプリンを楽しむオリジナルグッズ(お皿やスプーン)を抽選でプレゼントする「プリンキャンペーン」も合わせて実施いたしました。
半生菓子においても、シーズンごとに季節商品をご用意し、「福岡 あまおういちごのケーキ」(春季、冬季)、「瀬戸内 レモンケーキ」(夏季)、「熊本 利平栗のケーキ」(秋季)を販売しました。シーズン商品を積極的に展開することで、基本商品である「マドレーヌ」、「フィナンシェ」、「アーモンドケーキ」との相乗効果により、半生菓子全体の売上向上を図ることができました。
イベント商品におきましては、バレンタインデー、ホワイトデー、ハロウィーン、クリスマスに、それぞれ新商品を投入しました。特に最大のイベントであるバレンタインデーでは、各商品群をリニューアルするとともに、新規ブランドとして「オード・フ・ルール」を開発。流通販路別の限定ブランドとして「マドラー」、「SPICA(スピカ)」、「ローズトリュフ」などを開発し、ファッション性と希少性をアピールし、ブランド価値向上に努めることで、2020年のバレンタイン市場でのシェア拡大をいたしました。
新ブランド開発としましては、当事業年度も「モロゾフ エクラ」を1店舗、「ファヤージュ」を2店舗、「窯だしチーズケーキ」を1店舗新規出店し、話題性や限定性をアピールすることで、新規顧客の獲得を図りました。喫茶業態では、熊本に新規出店と既存店舗を2店舗リニューアルし、魅力のある新たな店舗づくりを行いました。海外市場では、シンガポールやドバイにある大型ショッピングモールに新店をオープンするなど、国内外における新販路拡大にも努めました。
土産市場においては、「通天閣クリスピーショコラ(モンブラン)」、「りんごパンダ東京」などを発売しました。インターネットビジネスにおいては、ネットやSNSなどに関心の高い20~30代の女性をターゲットにした、オンライン限定ショップ「みみずく洋菓子店」で「レーヴ・ドゥ・ガトー」を新発売し、また、ネット限定のバレンタインデースイーツも発売することで、新たなお客様の獲得を行いました。
食の企業として最も大切な安心・安全につきましては、商品情報管理システムを継続運用し、原材料の仕入から製造、流通、販売まで、品質管理体制の強化をめざした改善活動を日々続けております。
なお、当事業年度における「洋菓子製造販売事業」の研究開発費は、