第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

 

(1) 業績

当期におけるわが国の経済環境は、企業収益の向上や雇用環境の改善により緩やかな回復基調が続いたものの、個人消費の持ち直しは緩慢なものにとどまりました。当業界におきましては、お客様の生活防衛意識が根強い中で、販売競争の激化に加え、輸入原材料価格の高止まりや人手不足に伴う人件費の上昇もあり、厳しい経営環境となりました。

このような情勢下におきまして、当社は、「おいしく、北海道らしく。」の方針のもと、「日糧ベスト70」を中心とした主力製品の品質向上と拡販をはかるとともに、市場動向やお客様の志向に即した高品質の新製品開発ならびに育成に努めました。また業務用小麦粉価格の変動を受け、引き続き安全・安心で高品質な製品を提供するため、一部製品の価格改定を実施するとともに、消費者キャンペーンの活用や品質のさらなる向上へ取り組み、積極的に主力製品の取扱拡大をはかりました。さらに、原材料価格および人件費上昇の影響を吸収するため、生産、販売、管理の各部門における業務のさらなる見直しや効率化を進め、継続して経営基盤の強化へ取り組んでまいりました。また食品安全衛生面におきましては、引き続き安全・安心で高品質な製品を提供するため、「食の安全・安心」を最優先の課題としてAIBフードセーフティに基づく継続的な工場運営の管理強化に取り組みました。

当期の業績につきましては、売上高は17,790百万円(対前期比101.2%)、営業利益は417百万円(対前期比108.5%)、経常利益は418百万円(対前期比106.3%)、当期純利益は280百万円(対前期比143.1%)と増収増益となりました。

 

事業部門等別の売上状況は次のとおりであります。

 

○食パン(売上高2,463百万円、対前期比101.9%)

主力食パンの「絹艶」シリーズが発売10周年を迎え、北海道産小麦を使用した「絹艶北海道」を新たに投入し、堅調な売上となりました。さらに、低価格帯の製品および「デニッシュローフ」などのバラエティ食パンが伸長し、順調な売上となりました。

 

○菓子パン(売上高6,766百万円、対前期比99.6%)

「北の国のベーカリー」シリーズにおいてメロンパンのリニューアルが寄与したことや、「バゲット」などハード系の製品が伸長したものの、コッペパンタイプの製品が伸び悩み、前期実績を下回りました。

 

○和菓子(売上高3,444百万円、対前期比100.2%)

串団子類、大福類が順調に推移するとともに、ロングライフの和生菓子などの季節商品が伸長し、前期実績を上回りました。

 

○洋菓子(売上高1,166百万円、対前期比106.1%)

コンビニエンスストア向けのロールケーキが伸長するとともに「チョコブリッコ」などのスナックケーキ類が好調に推移し、売上は大幅に増加しました。

 

 

○調理パン・米飯類(売上高3,282百万円、対前期比103.6%)

量販店向けの米飯類が引き続き堅調に伸長し、前期実績を上回りました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物は、1,827百万円(前事業年度末1,960百万円)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益389百万円に減価償却費445百万円、未払消費税等の減少額140百万円、法人税等の支払額208百万円などを加減算した結果、523百万円の増加(前事業年度974百万円の増加)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、444百万円の減少(前事業年度483百万円の減少)となりました。主に設備投資による支出であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、211百万円の減少(前事業年度137百万円の減少)となりました。主に借入金の借入及び返済によるものであります。

 

当社のキャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。

 

平成24年3月期

平成25年3月期

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

自己資本比率

25.3%

27.6%

 28.8%

30.8%

33.1%

時価ベースの自己資本比率

17.2%

19.2%

 22.4%

 31.4%

28.1%

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

380.7%

656.4%

 314.0%

250.1%

425.6%

インタレスト・カバレッジ・
レシオ

14.6倍

8.7倍

 20.1倍

26.5倍

15.9倍

 

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

※株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

※キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを利用しております。有利子負債は金融機関等からの借入金を対象としております。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当事業年度における生産実績は、17,675,687千円(前期比101.4%)であります。

 

  (注) 1.金額は、販売基準価格(販売店に対する実質卸価格)によっております。

  2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当社の製品は、特に鮮度が重要視されますので、製品ストックは持たず、販売店からの日々の注文に基づいて生産しております。また生産開始は見込数で行い、最終的に生産数量の調整を行う受注方式であり、受注残はありません。

 

(3) 販売実績

当事業年度における販売実績を事業部門等別に示すと、次のとおりであります。

 

事業部門等の名称

金額(千円)

前期比(%)

食パン

2,463,721

101.9

菓子パン

6,766,733

99.6

和菓子

3,444,471

100.2

洋菓子

1,166,566

106.1

調理パン・米飯類

3,282,762

103.6

その他(仕入商品)

666,204

98.7

合計

17,790,460

101.2

 

 

  (注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前事業年度

当事業年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱セイコーフレッシュフーズ

2,412,988

13.7

2,138,383

12.0

生活協同組合コープさっぽろ

2,373,437

13.5

2,381,482

13.4

 

  2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

今後の見通しといたしましては、景気は緩やかな回復基調が続くことが期待されるものの、消費の伸び悩みや中国をはじめとした新興国経済の減速の懸念もあり、不透明な状況で推移するものと予想されます。

当業界におきましては、お客様の節約志向が続くなかで、人件費をはじめとするコスト上昇への対応が求められ、厳しい経営環境が継続することが予測されます。

このような情勢下におきまして、当社は、「おいしく、北海道らしく。」の方針のもと、「日糧ベスト70」をはじめとした主力製品の品質向上を継続し、安全・安心でお客様に喜ばれる高品質の製品開発に努めてまいります。食パンについては、品質訴求と集中販売の推進により店頭シェアアップをはかり売上拡大をめざしてまいります。菓子パンは、主力ブランド「北の国のベーカリー」、「ラブラブサンド」等の各シリーズの拡販を継続して取扱拡大に注力するとともに、健康志向に即した製品の投入などにより新規需要を開拓し、売上拡大をはかってまいります。和洋菓子においては、北海道産原料を活用した製品開発を強化するとともに、チルド製品およびロングライフ製品の育成・拡充を進めてまいります。さらに、生産・販売一体となり市場動向に対応した製品施策と営業戦略の展開により新しい需要の創造に取り組むとともに、一層の業務効率化を推進して収益向上をはかり、目標達成に向けて努力する所存でございます。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した「事業の状況」、「経理の状況」等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 業界特性等

食の安全性に対する消費者の関心の高まりを受け、食品企業における安全管理および危機管理の強化が一層求められる環境にあることから、当社におきましても、品質保証体制をより強化し、安全かつ高品質な製品を提供できるよう努めているところであります。

また営業地域が北海道中心であるため、現時点においてはその景況感を反映した市場構造となっていることを認識しております。

 

(2) 原材料の価格変動について

当社においては、小麦粉、米、砂糖、油脂、鶏卵等の原材料、包装資材、容器等の副材料を使用しておりますが、これら材料費は売上原価において高い割合を占めております。生産地域の異常気象、海外からの輸入品については紛争発生や感染性疾病の流行等による輸入停止等に伴う価格上昇が発生した場合、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) その他

当社としては、大規模地震の被害に象徴的な自然災害、生産設備の火災による重大事故、国外、国内を問わず広範囲に及ぶ感染症・疾病などの発生時における事業継続への対応、及び法的規制の改廃への対処、従業員の高齢化に伴う技術の継承や年齢構成のバランスを踏まえた新規採用などが当面及び中長期的に重要な課題であると認識をしております。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社は、平成21年7月31日開催の取締役会において、山崎製パン株式会社と両社のブランド価値を維持・向上させるとともに、両社の企業価値を向上させることを目的とした業務資本提携を行うことを決議し、同8月3日に契約を締結いたしました。これに伴い、山崎製パン株式会社は当社の発行済株式総数の28.44%を保有する筆頭株主となりました。また業務資本提携の目的を実現するために、山崎製パン株式会社から代表取締役1名を含む取締役3名及び社外監査役1名の役員派遣を受け入れたほか、同社からの出向者の受け入れ等を含め、両社の人的関係の強化を具体的に進めております。

業務資本提携契約の内容は下記のとおりであります。

 

契約内容

製品の品質・売上向上、物流の効率化、原材料の共同購入、生産設備の改善、改良、更新および効率化の推進、食品安全衛生管理体制の整備・強化、新素材・新技術の共同研究、生産管理システムの導入等。

 

6 【研究開発活動】

当社は、常に消費者ニーズに合致した新製品の開発、既存品の品質改善に力を注ぎ、それを支える研究開発活動を行ってまいりました。

当事業年度の研究開発活動は、新製品開発を含めた市場活動に関わる業務を担当する部門として製造本部製品開発部と営業本部業務部が、著しく変化する市場や消費者ニーズを幅広く的確にリサーチし、消費者を取り巻く市場や、地域に密着した製品等にテーマを絞り新製品開発活動を行ってまいりました。新製品開発活動を支える研究開発部門として、食品安全衛生管理本部が製品・商品について安全安心の観点から、品質改善等に関する基礎的な検査・研究を担当してまいりました。また、製造本部の技術顧問が、工程管理高度化や製造基本技術の改善・技術教育等でサポートする中で、製品開発部と業務部が製造、営業の各部署と連携を図りながら新製品・新規商品の企画・試作等を担当し開発に当たってまいりました。

当事業年度における当社の研究開発費は、食品関連事業で134百万円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

概ね「業績等の概要」で説明したとおりでありますが、概括的に補足説明をいたします。

 

(1) 財政状態

当事業年度末における資産合計は12,582百万円で、前事業年度末に対し26百万円減少いたしました。流動資産は4,214百万円で主に現金及び預金が132百万円減少、売掛金が67百万円増加した結果、前事業年度末に対し82百万円減少いたしました。固定資産は8,367百万円で主に有形固定資産が61百万円、繰延税金資産が71百万円増加、投資有価証券が82百万円減少した結果、前事業年度末に対し55百万円の増加となりました。

負債合計は8,420百万円で、主に短期借入金が200百万円、再評価に係る繰延税金負債が62百万円減少した結果、前事業年度末に対し303百万円減少いたしました。純資産合計は4,162百万円で利益剰余金が280百万円、土地再評価差額金が62百万円増加、その他有価証券評価差額金が64百万円減少したこと等により、前事業年度末に対し277百万円増加いたしました。

この結果、当事業年度末における自己資本比率は33.1%、1株当たりの純資産額は198円65銭となりました。

 

(2) 経営成績

①売上高

事業部門等別では自社製品については菓子パン以外いずれも前期実績を上回りました。

 

②営業利益

餡・卵などの原材料価格や労務費の上昇がありましたが、標準原料費管理をさらに推進し、また、主力製品の品質向上と育成をはかりつつ、高付加価値製品の開発並びに拡販に努めたこと、さらに燃料単価の低減効果もあり、売上総利益率は28.6%と前事業年度並みに留まりました。

販売費及び一般管理費は4,669百万円、売上高に対する比率は26.2%で、物流費等の抑制により、前事業年度を0.4%下回りました。

以上の結果、営業利益は417百万円(前事業年度比8.5%増)となりました。

 

③経常利益

営業外損益では、主に支払利息の減少により、経常利益は418百万円(前事業年度比6.3%増)となりました。

 

④当期純利益

特別損益計上後の税引前当期純利益は389百万円(前事業年度比7.6%増)、当期純利益は、税効果会計上の会社区分を見直したことに伴い法人税等が減少し、280百万円と前事業年度に比べ43.1%の増益となりました。当事業年度の1株当たり当期純利益は13円38銭で、前事業年度に比べ4円3銭増加いたしました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

補足すべき事項はありません。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

補足すべき事項はありません。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

補足すべき事項はありません。