第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、経営理念に「我々は会社の事業を通じて、社会の人々に喜びと豊かさを提供し、その見返りとして、この事業に携わる者とその関係者の豊かな生活と社会的地位の向上を図り、併せて地域社会の経済的発展に貢献せんとするものである」を掲げ、お客様に安全で安心できる価値ある商品とサービスを提供するとともに、「日本の伝統ある食文化を世界に広め、人々に喜びと豊かさを提供すること」を使命として、かかる使命の追求を通じた企業価値の向上を目指しております。

 

(2)経営戦略等

 当社グループは、「『お米』のおいしさ創造企業」を目指し、「おいしさでNo.1でありたい」「新鮮さでNo.1でありたい」「おいしさにこだわる私たち自身がNo.1でありたい」という夢のもと、世界中の人々においしさの笑顔をお届けすべく、平成28年4月から始まる3ヶ年の中期経営計画『岩塚Stage-Up70』を策定しております。

 ブランド集中による構造改革を柱に、生産性の向上や品質保証のための設備投資、企業認知率拡大のための広告宣伝、フルチャネルに対応するための人的資源の再配置により、「新たな成長への挑戦」の基本方針のもと、次に掲げる経営課題に取組み、経営計画を達成するとともに、将来の持続的成長の実現に向けた基盤づくりを進めてまいります。

Ⅰ.生産体制のStage-Up

   消費者の安全・安心に対するニーズに合わせた品質基準を満たすための品質保証設備への投資や多様なニーズに対応するための多品種少量生産ラインの設置などに取組んでまいります。

Ⅱ.岩塚ブランドのStage-Up

   発信力強化による企業認知率の向上や、新規チャネルへの挑戦、「たなべのかりん糖」やブランド米「ゆきみのり」等を活用したおいしいものづくりネットワークの構築に取組んでまいります。

Ⅲ.岩塚ロジスティックスのStage-Up

   国内ロジスティックスの再構築と委託生産による物流費の削減や、輸出戦略の構築による成長に取組んでまいります。

Ⅳ.新商品開発のStage-Up

   伝統米菓の深掘だけでなく、健康・機能米菓の開発やかりんとう製品の開発、海外向け米菓の開発に取組んでまいります。

Ⅴ.コーポレート・ガバナンス体制のStage-Up

   コーポレート・ガバナンスのさらなる充実を図り、あらゆるステークホルダーに信頼される体制を構築してまいります。

Ⅵ.海外事業のStage-Up

   北米やアジア圏で事業展開に向けた情報収集を継続し、旺旺集団との共同出資事業を視野に入れた情報収集や連携強化を図ってまいります。

Ⅶ.人財育成のStage-Up

   上記の経営課題を実行していくための土台として、人財育成に取組んでまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、安定的な収益の確保を重視し、売上高営業利益率3%を目標としております。また、CSR(企業の社会的責任)を向上させ、お客様の信頼に応え、おいしさの感動をお届けし続ける企業を目指してまいります。

 

(4)経営環境、事業上及び財務上の対処すべき課題

 米菓業界におきましては、生産金額、小売金額ともに横這い傾向が続いており、さらに価格競争の激化による販売コストの上昇や原材料価格の高騰など、経営環境はより厳しい状況が続くことが予想されます。

 こうした経営環境のもと、当社グループは、「岩塚Stage-Up70の総仕上げ~活力あふれる創新と協働~」を基本方針として、中期経営計画の最終年度に次の経営課題を掲げ取り組んでまいります。

 

・自律的マネジメント体制の確立

 主体的能動的な組織運営により、個々の組織の活動結果を集約し、全社目標の達成に繋げるとともに、お客様目線にベクトルを合わせた経営管理体制の確立を目指します。

・岩塚ブランドの基盤づくりと認知拡大

 国産米100%使用の優位性を発信していくために、TOP6の主力商品の強化集中路線を継続し、更なるシェアと認知度の拡大を図ってまいります。

新(真)商品開発の強化

 商品開発体制の強化を重点課題とし、21世紀型商品の開発・ブランド育成を図るために新分野への挑戦を実現してまいります。

ESG経営の推進

 ESG経営なくして持続的発展はないと考え、岩塚グループ全社員でESG経営を実施してまいります。また、CGコードの取組強化を図ってまいります。

グローバル事業の推進強化

 旺旺集団との連携強化を図りながら、新たに北米市場に挑戦してまいります。また、インバウンド需要も含めたグローバル事業として、輸出の強化を全社的に推進してまいります。

人財育成プログラムの実践

 社員一人ひとりが、もう一歩前へ、もう一つ上へと自分を高めて行こうという向上心を持てる環境を醸成し、人財育成の強化を図ってまいります。

 

(5)株式会社の支配に関する基本方針について

 Ⅰ.基本方針の内容

 当社は上場会社である以上、当社株式の取引は株主の皆様のご判断に委ねるのが原則であり、当社に対する大規模買付行為がなされた場合にこれに応ずるか否かの判断についても、最終的には株主の皆様の自由意思に委ねられるべきであると考えます。

 しかしながら、当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、様々なステークホルダーとの信頼関係を維持し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、向上させる者でなければならないと考えております。大規模買付行為の中には、①その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、②株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、③対象会社の取締役会や株主が大規模買付行為について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、④買付者の提案した条件よりもさらに有利な条件を株主にもたらすために、対象会社による買付者との交渉を必要とするもの等、企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。当社は、このような大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当ではないと考えます。

Ⅱ.不適切な支配の防止のための取組み

 当社は、日本の伝統ある食文化を世界に広め、人々に喜びと豊かさを提供することが使命であると考え、かかる使命の追求を通じた企業価値の向上を目指しております。

 当社は、中期経営計画「岩塚Re-Bornプラン」(第61期~第63期)を策定し、平成25年度から平成27年度までの3年間、新たな成長に向けた経営基盤づくりに力点をおいて、個々の戦略課題にグループ会社一丸となって取組んでまいりました。当社は、この経営基盤をさらに盤石なものにし、これから本格化する21世紀型消費社会に対応できるよう、新たなる中期経営計画「岩塚Stage-Up70」(第64期~第66期)を策定しました。平成28年度から平成30年度までの3年間を対象とするこの新・中期経営計画は、「社員一人ひとりの成長」が企業力として結集されていくマネジメントを実践し、企業価値の一層の向上を目指すものです。当社グループは、個々の戦略課題に取組むことで、一丸となって新たなる成長への挑戦を続けてまいります。

 当社は、この中期経営計画を着実に実行していくことが、当社グループとステークホルダーとの信頼関係を一層強固に築き上げ、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上につながるものと確信しております。

 Ⅲ.不適切な支配の防止のための取組みについての取締役会の判断

 当社は、中期経営計画「岩塚Stage-Up70」(第64期~第66期)の下、株主の皆様、お客様、取引先様、従業員、地域社会その他、多様なステークホルダーの皆様にとって価値ある企業として支持されることを常に目指し、企業価値・株主共同の利益の最大化に全力で取組んでまいります。当社株式の大規模買付行為を行おうとする者が、当社を取り巻く経営環境を正しく認識し、当社の企業価値の源泉を理解した上でこれを中長期的に保有し、当社の価値を向上させる意図を持つものでなければ、中期経営計画「岩塚Stage-Up70」(第64期~第66期)の達成が困難となるのはもちろんのこと、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれがあります。さらに、外部者である買付者から買付提案を受けた際には、当社の有形無形の経営資源、将来を見据えた施策の潜在的効果、事業分野・人的ネットワークの有機的結合により実現され得るシナジー効果、その他当社の企業価値を構成する事項等について株主の皆様から適切に把握していただくとともに、当該買付者による当社株式等の大規模買付行為が企業価値に及ぼす影響について判断していただく必要があります。

 したがって、外部者である買付者によって当社株式に対する大規模買付行為が行われた場合に、株主の皆様が当該大規模買付行為に応じるべきか否かを適切に判断していただくための時間、あるいは当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案させていただくための情報を収集する時間の確保が必要であります。また、不当な条件による買付けについては、当社取締役会が株主の皆様のために交渉を行うことを可能としたりすること等が必要になってまいります。このような状況を踏まえ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する大規模買付行為を抑止するための枠組みとして、本対応方針の更新が必要であると判断いたしました。

 なお、本対応方針において旧対応方針から関連する引用箇所の記載の修正など、所要の修正を行いました。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)食品の安全性について

 近年、食品業界におきましては、産地偽装問題、残留農薬問題及び遺伝子組み換え問題など食品に関する問題が発生しております。

 当社グループでは、必要に応じ随時各種検査を実施するなど、品質管理には万全な体制をとっておりますが、今後におきまして、当社グループの品質問題のみならず、社会全般に及ぼす品質問題が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(2)売上債権について

 当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額については、貸倒引当金を計上しております。

 しかし、顧客の財務状態の悪化などにより支払能力が低下した場合、追加での費用支出が起こる可能性があります。

(3)自然災害について

 地震、風水害、火災、雪害による災害等が発生した場合、工場の設備等が大きな被害を受け、その一部又は全部の操業が中断し、生産及び出荷が遅延する可能性があります。また、営業所等の施設や情報システムに損害が生じ、営業活動や仕入、物流に支障が生じた場合、業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、世界経済の持ち直し等を背景に企業収益に底堅さが見られ、景気は緩やかな回復基調で推移しました。

 米菓業界におきましては、一時的にスナック類に伸長が見られたものの、価格競争の激化や主原料である国産米の価格高騰など、厳しい経営環境が続きました。

 このような環境のもと当社グループは、中期経営計画「岩塚Stage-Up70」の2年目にあたり「新たな成長への挑戦」を進めてまいりました。

 製造部門におきましては、生産性の向上を目的とした設備投資による原価低減、安全安心の構築による品質保証体制の確立を進めてまいりました。

 営業部門では、全ての商品を国産米100%としているブランド発信力を高めるとともにマーケティング活動の強化に努め、主力商品のシェア拡大を図ってまいりました。

 また、地元長岡市の銘菓である落雁「米百俵」の商標権を取得し、伝統の味を継承しつつリニューアルして12月より子会社の株式会社瑞花で販売を開始いたしました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度末に比べ53億75百万円増加し、717億65百万円となりました。

 当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度末に比べ13億12百万円増加し、195億1百万円となりました。

 当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ40億62百万円増加し、522億63百万円となりました。

 

b.経営成績

 当連結会計年度における連結売上高は237億92百万円(前連結会計年度比3.3%増)、営業利益は66百万円(前連結会計年度比82.4%減)、経常利益は15億63百万円(前連結会計年度比7.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は10億23百万円(前連結会計年度比16.9%減)となりました。

 なお、当社グループは米菓事業の単一セグメントであります。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首残高より85百万円増加し、8億4百万円(前年同期比11.8%増)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 「営業キャッシュ・フロー」は19億6百万円の収入(前年同期比4億29百万円の収入増加)となりました。これは主に、前年同期と比べて利息及び配当金の受取額が2億62百万円増加したこと及び法人税等の支払額が2億23百万円減少したこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 「投資活動によるキャッシュ・フロー」は16億18百万円の支出(前年同期比2億90百万円の支出増加)となりました。これは主に、前年同期と比べて有形固定資産の取得による支出が2億20百万円増加したこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 「財務活動によるキャッシュ・フロー」は2億3百万円の支出(前年同期比44百万円の支出減少)となりました。これは主に、前年同期と比べて自己株式の取得による支出が3億52百万円減少した一方で、短期借入金の純増減額が4億8百万円減少したこと等によるものであります。

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

区分

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

構成比(%)

うるち米菓

12,971,985

105.4

53.7

もち米菓

9,448,497

98.8

39.1

その他米菓

1,753,001

107.6

7.2

合計

24,173,483

102.9

100.0

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

b.受注実績

 当社グループは販売計画に基づいて生産計画を立て、これにより生産を行っているため、受注生産は行っておりません。

c.販売実績

区分

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

構成比(%)

米菓

22,946,366

103.3

96.4

その他

846,037

104.9

3.6

合計

23,792,403

103.3

100.0

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

三菱食品株式会社

4,661,452

20.2

4,825,384

20.3

株式会社山星屋

3,230,958

14.0

3,490,491

14.7

株式会社高山

2,697,040

11.7

3,097,931

13.0

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、当社経営陣は、過去の実績や状況に応じた合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、資産・負債の簿価や収益・費用の報告数値についての基礎としております。

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容

a.経営成績等

1)財政状態

  当連結会計年度末における総資産は717億65百万円となり、前連結会計年度末と比較して53億75百万円の増加となりました。

  流動資産は74億89百万円で前連結会計年度末と比較して4億6百万円の増加となりました。これは主に、原材料及び貯蔵品が増加したこと等によるものであります。固定資産は642億76百万円となり前連結会計年度末と比較して49億68百万円の増加となりました。これは主に、時価評価により投資有価証券が増加したこと等によるものであります。

  当連結会計年度末における負債は195億1百万円となり、前連結会計年度末と比較して13億12百万円の増加となりました。

  流動負債は33億69百万円で前連結会計年度末と比較して1億69百万円の減少となりました。これは主に、短期借入金が減少したこと等によるものであります。固定負債は161億32百万円となり前連結会計年度末と比較して14億82百万円の増加となりました。これは主に、投資有価証券の時価評価に伴い繰延税金負債が増加したこと等によるものであります。

  当連結会計年度末における純資産は、利益剰余金及びその他有価証券評価差額金が増加したこと等により、522億63百万円(前連結会計年度末482億1百万円)となりました。

 

2)経営成績

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高につきましては、237億92百万円(前連結会計年度比3.3%増)となったものの、販売促進費や原材料、運送費の高騰等から減益を余儀なくされ、営業利益は66百万円(前連結会計年度比82.4%減経常利益は15億63百万円(前連結会計年度比7.1%減親会社株主に帰属する当期純利益は10億23百万円(前連結会計年度比16.9%減)となりました。

 

3)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの経営に影響を及ぼす大きな要因といたしましては、市場動向、原材料動向、事故・災害、製造技術力の低下等があります。

 市場動向におきましては、菓子全体では北海道産のジャガイモの不作を受けて、ポテトチップス等一部商品の販売休止がありましたがチョコレートは継続して伸長し、全体的には堅調に推移いたしましたが、米菓市場では依然として前年割れの状況が続いております。このような状況の中、当社グループは国産米100%使用メーカーとしての独自性を活かせるような製品施策を進めてまいります。

 原材料動向では、政府の農業政策が新たな段階を迎えており、米の価格上昇が進んでおります。また、包装資材、燃料等の価格上昇への対応として、製品施策の絞り込みや標準品の採用推進に取り組む他、資材調達先との密接な情報交換を行い、更なるコスト削減努力を行ってまいります。

 また、現場作業に携わる従業員の意識改革を継続的に行うこと等により、経営に重大な影響を与えるような事故・災害の事前防止に努めてまいります。

 製造技術力の低下につきましては、特に世代交代に伴う製造技術の伝承問題が懸念されますが、継続的な人材育成とともに機械化(自動化)に取り組むことで、製造技術の維持・強化を図ってまいります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性

1)資金需要

 当社グループの資金需要は主に運転資金需要と設備資金需要の2つであります。

 運転資金需要のうち主なものは、製品を製造するための製造費用及び販売するための販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、設備資金需要としましては、主に工場の設立や機械装置等の購入によるものであります。

 

2)財務政策

 当社グループは現在、運転資金につきましては、内部資金により充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、設備資金につきましては、設備計画に基づき資金調達計画を作成し、内部資金で不足する場合には、長期借入金等により調達を行っております。

 

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、「営業利益率」を本業での利益体質確保の指標として捉え、また、資産効率の向上及び株主資本の有効利用がすべてのステークホルダーの利益に合致するものと考え、「自己資本利益率(ROE)」を重要な指標として位置付けております。当連結会計年度における「営業利益率」は0.3%(前年同期比1.3%減少)であり、「自己資本利益率(ROE)」は2.0%(前年同期比0.5%減少)でありました。引き続きこれらの指標につきましては、改善されるよう取り組んでまいります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループ(当社及び連結子会社)は、創業の心・ものづくりの心を基本に、岩塚ブランド価値の創造に向けて商品開発力の強化と協働開発も含め新規商品開発に取り組んでまいりました。

 当連結会計年度におきましては、健康・機能性食材を使った加工食品が大きく取り上げられる中、米菓としての可能性を探求し、生活習慣病予防効果のあるDHAを使用した『小魚とアーモンドせんべい』、スーパーフードキヌアと食物繊維、ビタミンB1を多く含む玄米を使用した『キヌアと玄米せんべい』の開発を進めてまいりました。

 また、医療機関指導のもと嚥下困難者用米菓の臨床試験、米百俵本舗から引き継いだ銘菓『米百俵』の製造技術継承、健康素材を使用した北米向け米菓生地の開発等に注力してまいりました。

 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は267,495千円となっております。