第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)経営成績に関する分析

 当連結会計年度における当社グループを取り巻く経営環境は、景気の先行きの不透明感から個人消費は力強さを欠き、節約志向が依然として根強い一方で、「ハレ・コト消費」が顕著化するなど、消費の二極化傾向が散見されました。また、インバウンド動向におきましては、訪日外客数が大幅に伸びている一方で、高額品を中心としたインバウンド需要の減速が見られはじめるなど、消費行動が刻々変化する状況で推移いたしました。

 このような状況のもと、当社グループは、『WSR²(ダブルエスアール・ダブルエスアール)(※)』を経営スローガンに、当面の重点施策として掲げております「インバウンド対策の強化」、「海外展開」、「首都圏でのWSR化展開の推進」、「プレミアム・ギフトスイーツの創造と育成」の4つの重点施策を中心に、事業展開を推進いたしました。

 この結果、当連結会計年度の連結業績につきましては、売上高は、重点施策の遂行が奏功したことに加え、平成28年1月に株式の取得により連結子会社となりました株式会社フランセが加わったことなどにより32,536百万円(前期比22.3%増)となり、6期連続で過去最高売上を更新いたしました。利益面におきましても、営業利益は3,847百万円(前期比17.4%増)、経常利益は3,898百万円(前期比17.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,572百万円(前期比11.6%増)となり、いずれも過去最高益を更新いたしました。

 

※ WSR(ダブルエスアール)とは、グループ経営基本方針として平成27年に掲げた経営スローガン『ワールド サプライジング リゾート(World Surprising Resort)宣言』の略称であり、商品・店舗・接客・営業活動など、あらゆるビジネスのシーンで「世界へ、ありえないほどの驚きの、非日常(超感動)を提供する」という意味が込められています。

 

 セグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

 

 

区分

売上高

営業利益

前連結

会計年度

(百万円)

当連結

会計年度

(百万円)

増減

(百万円)

前連結

会計年度

(百万円)

当連結

会計年度

(百万円)

増減

(百万円)

ケイシイシイ

9,094

10,375

1,281

1,289

1,445

155

寿製菓・但馬寿

8,866

9,634

768

671

1,065

394

販売子会社

4,867

5,119

252

329

376

47

シュクレイ

3,817

5,501

1,683

435

742

306

九十九島グループ

3,553

3,287

△266

85

△130

△215

フランセ

917

3,774

2,857

129

△131

△260

その他

226

277

51

△44

△75

△30

小計

31,344

37,971

6,626

2,896

3,293

397

(調整額)

△4,732

△5,434

△702

380

553

173

合計

26,612

32,536

5,923

3,276

3,847

570

(注)フランセの前連結会計年度の売上高及び営業利益は、連結の範囲に含めた平成28年2月から3月までの2ヶ月間が計上されております。

 ①  ケイシイシイ

 「ルタオ」ブランドを擁するケイシイシイは、ハロウィン、クリスマスなど季節イベントにおける販促強化、インバウンド対策として国内国際線ターミナルでの展開強化に注力したほか、海外においては、台湾、韓国に加え、香港、シンガポールなど新たな地域への進出に取り組みました。商品面では、主力商品「ドゥーブル・フロマージュ」及び「小樽色内通りフロマージュ」並びに新商品「ビスキュイ・オ・フロマージュ」の販売強化に注力いたしました。また、平成28年12月、札幌ステラプレイスに「GLACIEL(グラッシェル)」を、新千歳空港国内線ターミナルに「ヌーベルバーグ ルタオ ショコラティエ」をそれぞれ新規出店いたしました。その結果、売上高は10,375百万円(前期比14.1%増)となり、営業利益は1,445百万円(前期比12.1%増)となりました。

 ②  寿製菓・但馬寿

寿製菓・但馬寿は、グループ各社及び代理店向けに新商品及び主力商品対策などの提案営業を推進するとともに、地元山陰では発売50周年を迎える名菓「因幡の白うさぎ」及びモンド・セレクション6年連続最高金賞受賞の「白ウサギフィナンシェ」の販売強化、「遊月亭の黒豆茶」の通信販売などに注力いたしました。その結果、売上高は9,634百万円(前期比8.7%増)となり、営業利益は1,065百万円(前期比58.7%増)となりました。

 ③  販売子会社

販売子会社は、駅、空港、SA・PAなどの交通拠点チャネルでの主力商品のシェア拡大に注力し、東海地区では「小倉トーストラングドシャ」、福岡地区では「まっかな苺のラングドシャ」の販売強化に努めました。また、関西地区の販売子会社は、インバウンド対策として関西国際空港での営業を強化するとともに、首都圏での催事展開に注力いたしました。その結果、売上高は5,119百万円(前期比5.2%増)、営業利益は376百万円(前期比14.3%増)となりました。

 ④  シュクレイ

 シュクレイは、季節イベントにおける販促強化、期間限定出店の積極展開、交通機関チャネルでの卸売を推進したほか、「東京ミルクチーズ工場」ブランドの海外展開などに注力いたしました。また、新ブランドによる新規出店では、平成28年4月、東京・JR新宿駅南口NEWoMan(ニュウマン)に「Butter Butler(バターバトラー)」を、東京・南青山に「GENDY(ジェンディー)」を、平成29年3月にJR東京駅構内に「Qudgeman Monaci(クッジマンモナシ)」をそれぞれ出店いたしました。その結果、売上高は5,501百万円(前期比44.1%増)、営業利益は742百万円(前期比70.4%増)となりました。

 ⑤  九十九島グループ

 九十九島グループは、発売65周年を迎えた「九十九島せんぺい」の販売強化、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」による期間限定出店の推進、また、平成28年11月、長崎駅隣接の商業施設アミュプラザ長崎に新ブランド「Sugarf(シュガーフ)」を新規出店したものの、期初に発生した熊本地震の影響などによる落ち込みを補うことができず、低迷いたしました。その結果、売上高は3,287百万円(前期比7.5%減)、営業損失は130百万円(前期は営業利益85百万円)となりました。

 ⑥  フランセ

 フランセは、製造ラインの統合及びラングドシャラインの新設などの工場改善に注力したほか、60周年を迎える「横濱フランセ」ブランドを一新し、新たに「フランセ」としてリニューアル、平成28年10月より新宿伊勢丹店及びラゾーナ川崎店の改装リニューアルを皮切りに、他店におきましても順次リブランド商品を投入するなどのブランドの再構築を図りました。その結果、売上高は3,774百万円、営業損失は131百万円となりました。

 ⑦  その他

 その他は、損害保険代理業、健康食品事業、海外(台湾)における菓子事業が含まれており、売上高は277百万円(前期比22.5%増)、営業損失は75百万円(前期は営業損失44百万円)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ297百万円増加し、3,551百万円(前期比9.1%増)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、3,070百万円(前期比5.4%減)となりました。

 主な要因は、税金等調整前当期純利益が3,850百万円となり、非資金項目であります減価償却費が879百万円及び仕入債務の増減額が190百万円となったことによる増加要因と、法人税等の支払額が1,357百万円及び売上債権の増減額が368百万円となったことによる減少要因によります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、967百万円(前期比58.7%減)となりました。

 主な要因は、定期預金の返戻による収入が200百万円及び投資有価証券の売却による収入が139百万円となったことによる増加要因と有形固定資産の取得による支出が1,068百万円となったことによる減少要因によります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、1,809百万円(前期比537.1%増)となりました。

 主な要因は、短期借入金の純増減額720百万円、長期借入金の返済による支出446百万円及び配当金の支払額622百万円などの減少要因によります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

ケイシイシイ(千円)

10,738,287

114.6

寿製菓・但馬寿(千円)

11,686,946

113.5

九十九島グループ(千円)

3,058,908

94.5

フランセ(千円)(注)3

3,869,033

430.2

合計(千円)

29,353,174

123.3

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.「フランセ」の前年同期比は、「フランセ」が連結子会社となった平成28年2月以降の実績金額を基に算出しております。

 

(2)受注状況

 当社グループは、基本的に販売計画に基づいた見込生産を行っているため、記載を省略しております。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

ケイシイシイ(千円)

10,375,765

114.1

寿製菓・但馬寿(千円)

9,634,967

108.7

販売子会社(千円)

5,119,876

105.2

シュクレイ(千円)

5,501,012

144.1

九十九島グループ(千円)

3,287,225

92.5

フランセ(千円)(注)2

3,774,390

411.4

 報告セグメント計(千円)

37,693,235

121.1

その他(千円)

277,945

122.5

セグメント間の内部売上高又は振替高

△5,434,991

114.8

合計(千円)

32,536,189

122.3

 (注)1.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.「フランセ」の前年同期比は、「フランセ」が連結子会社となった平成28年2月以降の実績金額を基に算出しております。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営の基本方針

 当社グループは、「喜びを創り喜びを提供する」を経営の基本方針に、これをすべての事業活動の指針として、地域社会に貢献する企業集団として事業活動を行っております。今後もこの基本方針のもと「全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドの総合プロデューサー」として、蓄積した豊富な技術、ノウハウをもって、より一層お客様に喜ばれる商品創りとサービスの提供に精進し、当社グループの成長・拡大を目指してまいります。

 同時に、当社グループは、企業活動を支えるすべての利害関係者(ステークホルダー)の信頼と期待にお応えできるよう経営努力を続けてまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、収益性の向上に向け、売上高経常利益率を主たる経営指標として20%以上の達成を目指し、取り組んでおります。

 当社グループは、目標指標であります売上高経常利益率20%以上の達成に向け、売上総利益率の改善に注力し、合理化設備導入による生産性の向上などに取組みました。その結果、当連結会計年度は、売上総利益率が前連結会計年度に対し0.8ポイント増加したものの、売上高対販売管理費比率が人件費の増加などに前連結会計年度に対し1.3ポイント増加したことにより、売上高経常利益率は、前連結会計年度に対し0.5ポイント減少の12.0%となりました。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 ライフスタイルの変化、価値観の多様化が進む中、商品・サービスに対するお客様の選別の目は厳しさを増してきております。特に近年ではブランド志向・本物志向の傾向が強まってまいりました。こうした変化にすばやく対応し、お客様の要望に対応できる商品・サービスの企画力の有無が当社グループの将来を左右するものと考えております。

 このような状況の中、当社グループにおきましては、お菓子の総合プロデューサーとして「高い価値の創造」をテーマに、新製品開発、主力商品の売上増大(オリジナルブランド化)に向けた施策を引続き推進してまいります。さらに、山陰の『お菓子の壽城』、東京の『東京ミルクチーズ工場』、北海道の『ルタオ』、九州の『赤い風船』といった地域性及び専門店性を追求したショップブランドを構築・展開することにより、経営基盤の強化、成長を目指してまいります。

 同時に、当社グループは、経営理念の具現化に向け、ひとつのお菓子、ひとりのお客様への接客で、一生お付き合いができる熱狂的なファンを今日一人創ることに全従業員が徹する『熱狂的ファン創り』を基本ポリシーに具体的施策に落し込み、実践していくことをモットーに取り組んでまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

 持続的な成長に向け、更なる売上総利益率の改善と成長戦略の遂行に注力し、主に以下の事項を当面の重点課題と捉え、取り組んでまいります。

①インバウンド対策の強化

・国内主要都市空港の国際線ターミナルでの卸販売の強化

・北海道及び首都圏での直営店を中心に消費税免税対応及び外国語表示対応を推進

②海外展開(海外における事業モデルの構築)

・アジア圏を中心に、合弁方式及びフランチャイズ方式による店舗展開を推進

③首都圏展開の推進

・シュクレイによるブランド認知度の向上及び新ブランド開発と販路拡大

・新業態(アイボリッシュ、グラッシェル)事業の推進

・グループ各社による首都圏での期間限定出店の推進

④プレミアム・ギフトスイーツの創出と育成

・地域・チャネル特性にマッチしたプレミアム・ギフトスイーツの商品開発の推進

・主力商品の更なるシェア拡大

⑤生産性の向上による製造採算の改善

⑥人財の育成と採用の強化

 

4【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある事項には以下のものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日において、当社グループが判断したものであります。

(1)食品の安全性について

 消費者の食品の安全性に対する関心が非常に高まっています。また、菓子・食品業界におきましては、食品表示偽装、原材料や製品の消費期限・賞味期限の管理の問題など、食品の品質・安全性に係る問題が発生しております。

当社グループでは、食品の品質・安全性の確保は経営上の最重要課題であるとの認識の下、「食品衛生法」、「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(通称、JAS法)」、「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」など各種法令の遵守、対応マニュアルの整備、適正表示の徹底、異常が発生した場合に原因をトレースできる体制の構築など品質管理体制の強化に取り組んでおりますが、原材料や製造工程に想定外の問題が発生した場合や、当社グループのみでは回避できない社会・業界全般にわたる品質・衛生的な問題などが発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)法的規制について

当社グループは事業活動を遂行するにあたり、食品衛生法、JAS法、食品表示法、景品表示法、不正競争防止法、製造物責任法など、様々な法的規制を受けており、主に下表の許認可を受けております。当社グループはこれらの許認可を受けるための諸条件及び法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可が取消しとなる事由は発生しておりません。しかし、法令違反等によりこれらの許認可が取消された場合または業務の停止命令を受けた場合には、当社グループの事業継続及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

また、今後において規制の強化、または、新たな規制の導入により、事業活動が制約され、各業務の遅滞が発生した場合等には、当社グループの事業継続及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

許可の種類

有効期限

関連する法令

取消等となる事項

菓子製造業

5年

食品衛生法

第55条および第56条に違反した場合

食品の冷凍または冷蔵業

飲食店営業

アイスクリーム類製造業

喫茶店営業

乳類販売業

(健康食品事業の法的規制について)

 当社グループは、新規事業として平成24年10月より健康食品事業を営んでおりますが、当該事業において食品衛生法、JAS法、食品表示法、薬事法、健康増進法など様々な法的規制を受けております。当社グループは、当該法的規制の遵守を徹底しておりますが、万が一これらに抵触し、行政処分の対象となった場合の社会的信用力の失墜や法律が改正され、規制が強化された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)原材料の調達及び価格高騰

 製菓原材料は主に小麦粉、小豆、砂糖、油脂など多くの農産物を使用しており、産地の天候不順や自然災害の影響、世界的な需給状況の変化により価格の高騰や安定的な調達が困難になる可能性があり、輸入原料の場合には、為替変動によっても仕入価格が変動する可能性があります。また、原油価格の高騰により重油等の燃料や石油製品である包装資材、容器類の価格が上昇する可能性があります。

 当社グループでは、安定的な調達を実現するため、迅速な情報収集や調達先の多様化、事前の価格交渉によるリスク分散など様々な対応策を進めておりますが、突発的事情により安定的調達ができなくなった場合、また、仕入価格が急激かつ想定を大幅に超えて上昇した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 異常気象、大規模災害等による消費動向の急激な変動について

 当社グループの主力事業は、菓子類を主とした嗜好品を取り扱っており、用途等の性質上、季節変動があり、気象変動の影響を受ける傾向があります。当社グループでは、天候予測を注視しながら、業績に与える影響を最小限に抑えるよう対策を講じておりますが、想定をはるかに超え、消費動向に急激な変動を及ぼす猛暑・暖冬などの異常気象や大規模災害、また、新型インフルエンザなどの感染症災害が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 自然災害

 当社グループの事業地域であります日本国内は、頻度や程度を予測することが難しい地震、台風、豪雨、噴火といった自然災害の影響を受けやすい環境にあり、万一発生した場合に備え、必要と考えられる設備の定期点検や火災保険などを付保しております。また、事業戦略上、生産拠点及び販売拠点は国内各地に分散化しており、特定地区への生産集中及び売上依存は回避されております。

 しかしながら、大規模な自然災害の発生によりこれらの事業拠点が甚大な被害により、長期間稼働不能の状態に陥るなど生産活動または販売活動に大きな支障をきたす場合や、一部の商品を除き基本的には一商品一工場の生産体制であるため、販売できなくなる商品が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 情報の漏洩

 当社グループは、企業情報及び個人情報の漏洩対策につきましては、「情報管理規程」及び「個人情報管理規程」の制定など、社内体制を整備し、ハード面を含めた一層のセキュリティ強化に取り組んでおります。特に、通信販売においては、多くのお客様の個人情報を保有していることから、個人情報の保護に関する法律(以下「個人情報保護法」という。)を遵守するとともに、厳重な管理に努めております。しかしながら、万一何らかの理由により情報漏洩や個人情報保護法に抵触する事象が発生した場合には、損害賠償の発生や対応費用の発生のみならず、当社グループの信用に重大な影響を与え、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 当連結会計年度において、経営上の重要な契約等はありません。

 

6【研究開発活動】

 「喜びを創り喜びを提供する」の経営理念のもと、当社グループの研究開発活動は、市場のニーズを敏感にとらえながら、お客様に満足していただける新製品の開発を基本に、連結子会社寿製菓㈱の研究開発室が中心となって、各関係会社とも密接な連携・協力関係を保ち、取り組んでおります。

 主要テーマとして、全国各地の特産品(農産物、水産物等)を、原料メーカーでは扱っていない製菓原料として加工する技術の研究開発を進めております。また、食品業界における新素材に関する情報や、加工技術、食品保存技術情報について幅広く資料等を収集し、これらの基礎・応用研究を積極的に行い、新製品の開発、既存商品の品質のレベルアップを図っております。

 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は50,413千円であります。

 また、当社グループは「寿製菓・但馬寿」セグメントでのみ研究開発活動を行っており、以下の記載は「寿製菓・但馬寿」セグメントにおける研究開発活動であります。

当連結会計年度における主な研究開発活動は次のとおりであります。

1.焼菓子の新商品開発(ラングドシャ、フィナンシェのアイテム開発)

2.サンドクッキー(エアインチョコサンド)の量産化研究

3.冷凍、冷蔵生菓子についての基礎研究及び商品化

4.栃の実・藍の健康機能に関する研究

・島根大学生物資源科学部、島根大学医学部と共同研究

・学会発表:「タデアイ葉由来のフラボノール配糖体とそれらのアグリコンの抗炎症作用」日本農芸化学会中四国支部第47回講演会で発表

5.主力商品の改良改善

6.各関係会社との技術情報の共有化

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。具体的には、「第5  経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

(2)当連結会計年度の財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は、19,500百万円となり前連結会計年度末と比べ1,563百万円増加いたしました。主な要因は、受取手形及び売掛金の増加(369百万円)、製品及び商品の増加(219百万円)、機械装置及び運搬具(純額)の増加(457百万円)などによるものです。

(負債)

 負債は、6,765百万円となり前連結会計年度末と比べ399百万円減少いたしました。主な要因は、短期借入金の減少(720百万円)、流動負債の区分のその他の増加(432百万円)、長期借入金の減少(379百万円)、支払手形及び買掛金の増加(194百万円)などによるものです。

(純資産)

 純資産は、12,734百万円となり前連結会計年度末と比べ1,962百万円増加いたしました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益計上による増加(2,572百万円)及び配当金の支払いによる減少(622百万円)などによるものです。

 この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ5.2ポイント増加し65.3%となりました。

 

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は、九十九島グループが熊本地震の影響などにより減収となったものの、重点施策の遂行が奏功したことに加え、平成28年1月に株式の取得により連結子会社となりました株式会社フランセを前期2月より連結の範囲に含めた影響などにより、前連結会計年度に比べ、5,923百万円増加し、32,536百万円(前期比22.3%増)となりました。

 また、各セグメントの売上高の状況は、「第2 事業の状況 1 業績等の概況 (1)経営成績に関する分析」に記載しております。

(売上総利益率)

 売上総利益率は、合理化設備の導入など生産性の向上により売上原価率が減少した結果、前連結会計年度に比べ0.8ポイント増加の56.0%となりました。

(販売費及び一般管理費)

 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ2,942百万円増加し、14,366百万円(前期比25.8%増)となりました。これは主に、株式会社フランセを前期2月より連結の範囲に含めた影響に加え、販売強化に伴う人件費及び販売促進費の増加並びに増収に伴う地代家賃の増加によるものであります。また、対売上高比率は、前連結会計年度に比べ1.3ポイント増加し44.2%となりました。

(営業利益)

 上記の結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ570百万円増加し、3,847百万円(前期比17.4%増)となりました。

 また、セグメント別の営業利益の状況は、「第2 事業の状況 1 業績等の概況 (1)経営成績に関する分析」に記載しております。

(経常利益)

 主に営業利益の増加などにより、経常利益は、前連結会計年度に比べ572百万円増加し、3,898百万円(前期比17.2%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等合計が前連結会計年度に比べ310百万円増加したものの、経常利益の増加などにより、前連結会計年度に比べ267百万円増加し、2,572百万円(前期比11.6%増)となりました。

 

(4)経営戦略の現状と見通し

今後の当社グループを取り巻く環境は、景気は緩やかな回復基調が見られるものの、個人消費におきましては、依然として先行き不透明な状態が続くものと予想されます。また、消費者の選別の目はより一層厳しさを増し、消費行動も多様化する中で、業種、業態を超えた競争がますます激化してくるものと思われます。

このような中で当社グループは、新年度経営スローガンを『WSR! WSR‼ WSR! WSR‼ WSR! WSR‼』とし、また『超現場主義』を実践テーマに、プロフィット部門であります製造ライン、店舗、営業部門における現場中心の経営スタイルに一層磨きをかけ、商品力、販売力・営業力、売場力の更なる向上と重点施策の推進に努めてまいります。

更に、平成29年4月1日付の連結子会社間の組織再編(株式会社シュクレイと株式会社フランセとの吸収合併)により、首都圏における経営基盤をより一層強固なものにし、お客様により満足いただけるサービスの提供に努め、事業の成長を加速させてまいります。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

資金の状況につきましては、営業活動による資金の増加が3,070百万円となり、投資活動及び財務活動による資金の減少が、それぞれ967百万円及び1,809百万円であったことにより、当連結会計年度末の資金残高は前連結会計年度末に比べて297百万円増加し3,551百万円となりました。

なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

また、キャッシュ・フロー関連指標のトレンドは、次のとおりであります。

 

 

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

平成29年3月期

自己資本比率(%)

55.3

61.1

60.1

65.3

時価ベースの自己資本比率(%)

143.1

177.2

438.4

436.8

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

1.4

1.1

0.7

0.3

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

66.7

94.8

267.9

278.9

 (注)自己資本比率:自己資本/総資産

 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

 1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

 2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。

 3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

 4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

 5.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。