文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、経営理念であります「喜びを創り喜びを提供する」を経営の基本方針に、これをすべての事業活動の指針として、地域社会に貢献する企業集団として事業活動を行っております。今後もこの基本方針のもと「全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドの総合プロデューサー」として、蓄積した豊富な技術、ノウハウをもって、より一層お客様に喜ばれる商品創りとサービスの提供に精進し、当社グループの成長・拡大を目指してまいります。
同時に、当社グループは、企業活動を支えるすべての利害関係者(ステークホルダー)の信頼と期待にお応えできるよう経営努力を続けてまいります。
当社グループの経営理念は、次のとおりです。
経営理念
○経営理念 「喜びを創り喜びを提供する」
この経営理念は、創業者であります河越庄市をはじめ、諸先輩方が幾多の試練を乗り越えてこられた中、生まれました。利潤の追求のみが企業の目的ではなく、会社が未来永劫発展し続けるためには、常に「人様に喜んでいただく」ことを最優先に考え、お客様に喜んでいただける商品を創り、お客様に喜ばれるサービスを提供し続け、地域社会への貢献、共存・共栄こそが、会社の存在意義であり、当社グループに与えられた使命であります。
○社是 「感謝と報恩」「創意と工夫」「本氣と誠実」
○経営信条
1.私達は、お客様に喜ばれることを自らの喜びとする。
1.私達は、夢を語り合い、ナンバーワンをめざし、日々チャレンヂする。
1.私達は、プロとしての自覚と真の勇氣を持ち、感動をもたらす。
1.私達は、高い目標を掲げ、執念を燃やし、必ず達成する。
1.私達は、更なる高い価値の創造により、物心両面の豊かさを実現する。
○基本ポリシー 「熱狂的ファンづくり」
当社グループは、経営理念の具現化に向け、ひとつのお菓子、ひとりのお客様への接客で、一生お付き合いができる熱狂的なファンを今日一人創ることに全従業員が徹する『熱狂的ファン創り』を基本ポリシーに、実践していくことをモットーにしております。
○経営理念手帳「こづち」について
経営理念を全従業員が理解を深め、共有化を図る目的で、経営哲学(フィロソフィー)100ヶ条を創り、明文化した経営理念手帳「こづち」を作成し、全従業員への周知徹底と経営理念の浸透に努めております。
経営理念手帳「こづち」は、各職場単位で行う朝礼や研修、勉強会などで活用し、また、実践成果を全従業員が共有し、さらなる大きな成果を生み出していくことを目的に「こづち発表全国大会」を年1回開催しております。グループ各社から予選を勝ち抜いた代表者が経営理念の実践の成果を発表する当該イベントは、当社グループの最重要イベントに位置付けております。
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○「寿スピリッツ」社名の由来及びシンボルマークについて 「寿スピリッツ」とは、当社グループの積極果敢で熱い精神を引き継ぎ、これからの時代を全力で切り拓き、より大きな喜びを創造していく会社へ、そのような念いで2006年10月、純粋持株会社体制化を契機に制定されました。 シンボルマークには、社員一人ひとりの気持ちが重なって、“輪”になるという意味が込められております。
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(2)目標とする経営指標
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、収益性の改善に注力しており、「売上高経常利益率」20%以上の達成を目標指標に掲げております。当該目標指標の達成に向け、ブランド価値の向上及び生産性の改善などの取り組みによる売上総利益率の改善に注力いたしております。その結果、当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染拡大により事業活動の抑制を余儀なくされた前連結会計年度から、徐々に事業環境も正常化に向かい、需要増加により生産稼働率も回復傾向で推移したことなどから、売上総利益率は、対前期比4.5ポイント増加の54.7%となり、販売管理費比率は、対前期比12.2ポイント減少の50.4%となったことなどにより、売上高経常利益率は9.1%にまで回復してまいりました。今後においても、ブランド価値の向上に拘り、売上高の増大、生産性の改善及び効率的なコストの使用などに対処し、収益性の改善に努めてまいります。
(3)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
当社グループを取り巻く経営環境は、少子高齢化や人口減少が進む中、限られた市場規模のもとで、業種・業態を超えた販売競争が一段と激化してくるものと予想されます。また、お客様の消費行動や価値観の多様化が進む中、商品・サービスに対するお客様の選別の目は厳しさを増してきております。特に近年ではブランド志向・本物志向の傾向が一層強まっております。こうした変化にすばやく対応し、お客様の要望に対応できる商品・サービスの企画力の有無が当社グループの将来を左右するものと考えております。
このような経営環境の中、当社グループは、お菓子の総合プロデューサーとして「高い価値の創造」をテーマに、美味しさと品質に徹底的に拘り、「地域性」と「専門店性」を追求した独創性のあるショップブランド及び商品ブランドの創造と育成により、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
また、地域ごとのマーケット特性にマッチしたお土産、パーソナルギフトから自家用まで、多用途なギフト需要に多数のプレミアム・ギフトスイーツのブランドポートフォリオで適応する独自のビジネスモデルの構築に注力してまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の見通しにつきましては、経済活動は平常化し、個人消費は緩やかな回復基調に向かうことが期待されるものの、原材料価格の上昇や地政学的リスクによる原油価格の高騰などが懸念されるなど、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。
このような環境下、当社グループは、日本中の人々の幸福と日本経済復活に貢献すべく、2022年経営スローガンを「全日本リバイバル宣言」とし、美味しさをより一層追求した「プレミアム・ギフトスイーツ」の創造と育成に邁進し、次に掲げる重点施策(「寿リバイバル10」)をテーマに対策を講じ、対処してまいります。
<寿リバイバル10>
① 売場徹底拡大
② 販売力徹底強化
③ 年間イベントで積極的な対策を打つ
④ 催事は新規マーケット進出
⑤ 自宅土産とお祝いスイーツを強化ポイントに
⑥ 商品力は更なる高付加価値の追求により高いお客様満足にチャレンヂ
⑦ ECならではのファン創り
⑧ ふるさと納税
⑨ インバウンド復活準備
⑩ 海外成功モデル創り
製造面に関しましては、食品の安心・安全を最優先に考え、品質の一層の向上及び生産性の改善に努めてまいります。
管理面に関しましては、理念経営を根幹とした人財育成及び従業員満足度の向上を図り、製造ライン、店舗・営業部門における現場長中心の経営スタイル『超現場主義』に一層磨きをかけ、変化対応力及び競争力の高い組織づくりに邁進することで、経営基盤をより強固なものにし、この難局に対処してまいる所存であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日において、当社グループが判断したものであります。
(1)異常気象、大規模災害等による消費動向の急激な変動について
当社グループの主力事業は、菓子類を主とした嗜好品を取り扱っており、用途等の性質上、季節変動があり、気象変動の影響を受ける傾向があります。当社グループでは、天候予測を注視しながら、経営成績に与える影響を最小限に抑えるよう対策を講じておりますが、想定をはるかに超え、消費動向に急激な変動を及ぼす猛暑・暖冬などの異常気象や大規模災害、また、新型インフルエンザなどの感染症災害が発生した場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(新型コロナウイルスなど、感染拡大によるリスク)
当社グループでは新型コロナウイルスなど重大な感染症が発生・蔓延した場合、外出自粛に伴う移動の減少や出店施設の臨時休業など、様々な活動の自粛により消費活動が急激に縮小し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの従業員に新型インフルエンザやノロウイルス等の感染が拡大した場合、一時的に操業及び営業を停止するなど、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこれらのリスクに対応するため、感染防止に向けた対策を講じております。
なお、今般、世界的に感染が拡大しました新型コロナウイルス感染症に関しては、政府による「緊急事態宣言」の発出等により消費活動が抑制され、当社グループにおきましても事業活動の大幅な縮小を余儀なくされました。現時点においても、収束と拡大を繰り返しており、事業環境の回復見通しは、極めて不透明な状況にあります。
当該事象に伴う対応策は、従業員及びステークホルダーの安全・健康を第一に考え、政府及び各自治体の方針などに従い、感染予防策を講じるとともに、徹底したコスト削減及び支出の抑制に努めております。
今後においても、感染拡大の長期化や政府及び自治体並びに行政当局等による様々な規制が強化された場合には、当社グループの事業活動の大幅な縮小を余儀なくされ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(2)自然災害
当社グループの事業地域であります日本国内は、頻度や程度を予測することが難しい地震、台風、豪雨、噴火といった自然災害の影響を受けやすい環境にあり、万一発生した場合に備え、必要と考えられる設備の定期点検や火災保険などを付保しております。また、事業戦略上、生産拠点及び販売拠点は国内各地に分散化しており、特定地区への生産集中及び売上依存は回避されております。
しかしながら、大規模な自然災害の発生によりこれらの事業拠点が甚大な被害により、長期間稼働不能の状態に陥るなど生産活動または販売活動に大きな支障をきたす場合や、一部の商品を除き基本的には一商品一工場の生産体制であるため、販売できなくなる商品が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)食品の安全性について
消費者の食品の安全性に対する関心が非常に高まっています。また、菓子・食品業界におきましては、食品表示偽装、原材料や製品の消費期限・賞味期限の管理の問題など、食品の品質・安全性に係る問題が発生しております。
当社グループでは、食品の品質・安全性の確保は経営上の最重要課題であるとの認識の下、「食品衛生法」、「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(通称、JAS法)」、「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」など各種法令の遵守、対応マニュアルの整備、適正表示の徹底、異常が発生した場合に原因をトレースできる体制の構築など品質管理体制の強化に取り組んでおりますが、原材料や製造工程に想定外の問題が発生した場合や、当社グループのみでは回避できない社会・業界全般にわたる品質・衛生的な問題などが発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)法的規制について
当社グループは事業活動を遂行するにあたり、食品衛生法、JAS法、食品表示法、景品表示法、不正競争防止法、製造物責任法など、様々な法的規制を受けており、主に下表の許認可を受けております。当社グループはこれらの許認可を受けるための諸条件及び法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可が取消しとなる事由は発生しておりません。しかし、法令違反等によりこれらの許認可が取消された場合または業務の停止命令を受けた場合には、当社グループの事業継続及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、今後において規制の強化または新たな規制の導入により、事業活動が制約され、各業務の遅滞が発生した場合等には、当社グループの事業継続及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
|
許可の種類 |
有効期限 |
関連する法令 |
取消等となる事項 |
|
菓子製造業 |
5年 |
食品衛生法 |
第55条および第56条に違反した場合 |
|
食品の冷凍または冷蔵業 |
〃 |
〃 |
〃 |
|
飲食店営業 |
〃 |
〃 |
〃 |
|
アイスクリーム類製造業 |
〃 |
〃 |
〃 |
|
喫茶店営業 |
〃 |
〃 |
〃 |
|
乳類販売業 |
〃 |
〃 |
〃 |
(健康食品事業の法的規制について)
当社グループは、新規事業として2012年10月より健康食品事業を営んでおりますが、当該事業において食品衛生法、JAS法、食品表示法、薬事法、健康増進法など様々な法的規制を受けております。当社グループは、当該法的規制の遵守を徹底しておりますが、万が一これらに抵触し、行政処分の対象となった場合の社会的信用力の失墜や法律が改正され、規制が強化された場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)原材料の調達及び価格高騰
製菓原材料は主に小麦粉、小豆、砂糖、油脂など多くの農産物を使用しており、産地の天候不順や自然災害の影響、世界的な需給状況の変化により価格の高騰や安定的な調達が困難になる可能性があり、輸入原料の場合には、為替変動によっても仕入価格が変動する可能性があります。また、原油価格の高騰により重油等の燃料や石油製品である包装資材、容器類の価格が上昇する可能性があります。
当社グループでは、安定的な調達を実現するため、迅速な情報収集や調達先の多様化、事前の価格交渉によるリスク分散など様々な対応策を進めておりますが、突発的事情により安定的調達ができなくなった場合、また、仕入価格が急激かつ想定を大幅に超えて上昇した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)情報の漏洩
当社グループは、企業情報及び個人情報の漏洩対策につきましては、「情報管理規程」及び「個人情報管理規程」の制定など、社内体制を整備し、ハード面を含めた一層のセキュリティ強化に取り組んでおります。特に、通信販売においては、多くのお客様の個人情報を保有していることから、個人情報の保護に関する法律(以下「個人情報保護法」という。)を遵守するとともに、厳重な管理に努めております。しかしながら、万一何らかの理由により情報漏洩や個人情報保護法に抵触する事象が発生した場合には、損害賠償の発生や対応費用の発生のみならず、当社グループの信用に重大な影響を与え、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)海外での事業展開
当社グループは、主にアジア地域において、製品の輸出及び現地法人及びフランチャイズパートナーを通じ、事業活動を展開いたしております。事業展開地域において、予期しない不利な経済的、政治的要因、法的規制などの発生、また、地震などの自然災害、紛争テロの発生、感染症疾病の流行などの事象が発生した場合には、海外での事業活動に支障をきたし、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)固定資産の減損
当社グループは、事業活動で使用する工場や店舗などにかかる様々な資産を保有しております。経営環境や事業活動の著しい変化による収益性の低下、将来キャッシュ・フローの状況などにより、対象資産に対して減損処理を行った場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、年度前半は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う「緊急事態宣言」の断続的な発出により経済活動が制限されるなど、予断を許さない状況が続きました。一方、年度後半は昨年9月末をもって同宣言が解除されたことから移動制限や外出自粛が緩和されたことにより回復基調で推移いたしました。しかしながら、年明けより新たな変異株であるオミクロン株が急速に拡大し、再び厳しい経営環境となりました。
このような状況のもと、当社グループは、どん底から這い上がり復活の狼煙を上げる年とすべく、2021年経営スローガンを「オーバー ザ オーバー」とし、変化対応力及び競争力の高い組織づくり、即ち「超現場主義」による組織力の向上に邁進し、新型コロナウイルス感染症の感染拡大期と収束期、それぞれのフェーズにおける事業環境及び消費動向に適応すべく、スピード感をもって対策を講じました。また、販売面では、更なるブランド価値の向上に拘り、需要の喚起及び創出と新成長エンジン創りに注力いたしました。感染拡大フェーズにおいては、引き続き感染症防止策を徹底するとともに、これまで推進してまいりましたコスト削減、人員体制の最適化、適正在庫の確保などの施策を推進し、経営体質の一層の強化に努めました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は32,191百万円(前期比38.7%増)、営業利益は1,402百万円(前期は営業損失2,890百万円)、経常利益は2,921百万円(前期は経常損失321百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,915百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失569百万円)となり、2期ぶりに黒字転換いたしました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度の売上高は1,131百万円増加し、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益はそれぞれ4百万円増加しております。詳細につきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)(会計方針の変更)(収益認識に関する会計基準等の適用)」をご参照ください。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
|
区分 |
売上高 |
営業利益または営業損失(△) |
||||
|
前連結 会計年度 (百万円) |
当連結 会計年度 (百万円) |
増減 (百万円) |
前連結 会計年度 (百万円) |
当連結 会計年度 (百万円) |
増減 (百万円) |
|
|
シュクレイ |
7,626 |
11,957 |
4,331 |
△929 |
868 |
1,798 |
|
ケイシイシイ |
8,176 |
10,958 |
2,781 |
△317 |
582 |
899 |
|
寿製菓・但馬寿 |
4,935 |
6,053 |
1,117 |
△860 |
△100 |
759 |
|
販売子会社 |
2,138 |
3,006 |
868 |
△566 |
△186 |
379 |
|
九十九島グループ |
2,047 |
2,872 |
824 |
△649 |
△406 |
242 |
|
その他 |
539 |
566 |
27 |
27 |
48 |
21 |
|
小計 |
25,463 |
35,415 |
9,951 |
△3,295 |
806 |
4,102 |
|
(調整額) |
△2,258 |
△3,223 |
△964 |
405 |
595 |
190 |
|
合計 |
23,204 |
32,191 |
8,986 |
△2,890 |
1,402 |
4,292 |
1)シュクレイ
シュクレイは、「東京ミルクチーズ工場」の10周年記念商品の発売など、各ブランドにおいて新商品や限定商品の発売などによるブランド訴求力の向上に注力いたしました。また、期間限定出店の推進及び通信販売の強化などに取り組みました。出退店では、昨年6月に渋谷東急フードショーに「THE TAILOR(ザ・テイラー)」を、同年12月にはエキュート品川に新ブランド「FiOLATTE(フィオラッテ)」を出店するなど、計7店の出店及び2店の退店を行いました。その結果、売上高は11,957百万円(前期比56.8%増)、営業利益は868百万円(前期は営業損失929百万円)となりました。
2)ケイシイシイ
「ルタオ」ブランドを擁するケイシイシイは、通信販売の強化に注力すると共に、店舗展開では、首都圏で展開している「PISTA&TOKYO(ピスタアンドトーキョー)」、「Now on Cheese♪ (ナウオンチーズ)」、「岡田謹製あんバタ屋」のブランド認知度向上を図るため、限定商品の発売や期間限定出店に取り組みました。その結果、売上高は10,958百万円(前期比34.0%増)となり、営業利益は582百万円(前期は営業損失317百万円)となりました。
3)寿製菓・但馬寿
寿製菓・但馬寿は、代理店及びグループ会社との連携強化を図り、新商品開発などに注力いたしました。また、スポーツニュートリション市場向け「プロテインバー」の開発など新市場開拓などに取組みました。山陰地区では、昨年8月に行われたメルカリ社主催の全国インディーズ土産投票において1位を獲得した「因幡の白うさぎ」の販促強化に努めました。その結果、売上高は6,053百万円(前期比22.6%増)、営業損失は100百万円(前期は営業損失860百万円)となりました。
4)販売子会社
販売子会社は、交通拠点チャネルを重点に、自家需要に対応した新商品開発及び売場提案に注力いたしました。また、関西地区の販売子会社では、「コンディトライ神戸」及び「京都ヴェネト」ブランドによる通信販売の強化に努めました。出退店では、福岡エリアで1店の出店及び関西エリアで3店の退店を行いました。その結果、売上高は3,006百万円(前期比40.6%増)、営業損失は186百万円(前期は営業損失566百万円)となりました。
5)九十九島グループ
九十九島グループは、主力商品「九十九島せんぺい」の発売70周年を記念したキャンペーン展開や博多発の新ブランド「はかたんもん」商品の売場拡販などに取り組みました。新規出店では、本年3月にフレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」のギフトショップをJR東京駅「グランスタ東京」に出店するなど3店の出店を行いました。その結果、売上高は2,872百万円(前期比40.3%増)、営業損失は406百万円(前期は営業損失649百万円)となりました。
6)その他
その他は、損害保険代理業、健康食品事業、海外(台湾及び香港)における菓子事業が含まれております。売上高は566百万円(前期比5.1%増)となり、営業利益は48百万円(前期比79.1%増)となりました。なお、香港事業は、現在、清算手続き中であります。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、27,470百万円となり前連結会計年度末と比べ2,418百万円増加いたしました。
主な要因は、現金及び預金の増加(2,603百万円)、受取手形及び売掛金の増加(878百万円)、商品及び製品の増加(555百万円)、機械装置及び運搬具(純額)の減少(379百万円)などによるものです。
(負債)
負債は、7,113百万円となり前連結会計年度末と比べ1,403百万円増加いたしました。
主な要因は、未払法人税等の増加(809百万円)、流動負債のその他の増加(304百万円)、未払金の増加(283百万円)などによるものです。
(純資産)
純資産は、20,356百万円となり前連結会計年度末と比べ1,014百万円増加いたしました。
主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益計上による増加(1,915百万円)、配当金の支払いによる減少(933百万円)などによるものです。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ3.1ポイント減少し74.1%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ2,603百万円増加し、9,912百万円(前期比35.6%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、4,293百万円(前期は82百万円の資金獲得)となりました。
主な要因は、税金等調整前当期純利益が2,877百万円となり、非資金項目であります減価償却費が1,220百万円になったことによる増加要因があった一方、売上債権の増減額が△872百万円、棚卸資産の増減額が△489百万円となったことによる減少要因によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、526百万円(前期比12.9%減)となりました。
主な要因は、有形固定資産の取得による支出が432百万円となったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,176百万円(前期比154.1%増)となりました。
主な要因は、長期借入金の返済による支出239百万円及び配当金の支払額933百万円などの減少要因によります。
(2)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
シュクレイ(千円) |
8,627,020 |
169.9 |
|
ケイシイシイ(千円) |
9,008,615 |
124.6 |
|
寿製菓・但馬寿(千円) |
6,634,494 |
142.5 |
|
九十九島グループ(千円) |
3,034,552 |
152.1 |
|
合計(千円) |
27,304,681 |
144.0 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、前連結会計年度の製造販売量が減少したことの反動によるものです。
②受注実績
当社グループは、基本的に販売計画に基づいた見込生産を行っているため、記載を省略しております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
シュクレイ(千円) |
11,957,771 |
156.8 |
|
ケイシイシイ(千円) |
10,958,658 |
134.0 |
|
寿製菓・但馬寿(千円) |
6,053,059 |
122.6 |
|
販売子会社(千円) |
3,006,729 |
140.6 |
|
九十九島グループ(千円) |
2,872,098 |
140.3 |
|
報告セグメント計(千円) |
34,848,315 |
139.8 |
|
その他(千円) |
566,731 |
105.1 |
|
セグメント間の内部売上高又は振替高(千円) |
△3,223,341 |
142.7 |
|
合計(千円) |
32,191,705 |
138.7 |
(注)当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは新型コロナウイルス感染症の感染拡大により前連結会計年度の売上が減少したことの反動によるものでありますが、その内容等については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況の概要 ①経営成績の状況」における各セグメント別の経営成績の状況に記載しております。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ、8,986百万円増加し、32,191百万円(前期比38.7%増)となり、大幅な増収となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染拡大の影響を強く受けた前期の反動など、消費活動が緩やかに回復傾向で推移した中において、新規出店や通信販売の強化、季節イベント対策など需要喚起に向けた施策遂行に起因するものであります。
販売チャネル別で見ますと、前期において「緊急事態宣言」発出により商業施設等が一時休業を余儀なくされた反動及び帰省の回復などにより国内小売が前期比55.3%増の15,324百万円、国内卸売が前期比18.5%増の8,981百万円とそれぞれ増収となり、また、通信販売においても、主力ブランド「ルタオ」を中心に、自社ECサイトの充実や「楽天市場」や「LINE GIFT」などのECモール対策の強化などにより、前期比43.0%増の6,013百万円と続伸いたしました。海外事業は、中国でのフランチャイズ事業が出店数拡大などにより伸長した結果、前期比21.0%増の1,863百万円となりました。
なお、各セグメントの売上高の状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
(売上総利益率)
当連結会計年度の売上総利益率は、前連結会計年度に比べ4.5ポイント増加の54.7%(収益認識会計基準適用前ベースでは、57.4%)となりました。これは主に、売上回復に伴い生産稼働率が改善されたこと、また、小売り比率の増加などによるものであります。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ1,689百万円増加し、16,219百万円(前期比11.6%増)となり、対売上高比率は、前連結会計年度に比べ12.2ポイント減少の50.4%(収益認識会計基準適用前ベースでは、52.9%)となりました。これは主に、売上回復に伴い、販売促進費及び支払手数料などが増加したこと、前期実施した役員報酬及び従業員賞与の減額を戻した反動及び新規出店などにより人件費が増加したことによるものであります。
(営業利益)
上記の結果、営業利益は、1,402百万円(前連結会計年度は営業損失2,890百万円)となりました。
なお、セグメント別の営業利益の状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
(経常利益)
経常利益は、2,921百万円(前連結会計年度は経常損失321百万円)となりました。これは主に、前期の営業損失から営業利益に転じたことに加え、営業外収益に雇用調整助成金など助成金収入1,425百万円を計上したことによるものであります。
なお、当社グループは売上高経常利益率を目標指標としており、当該指標の分析等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載しております。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失に、減損損失30百万円を計上し、また、法人税等を962百万円計上したことにより1,915百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失569百万円)となりました。
②財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における財政状態の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載しております。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備資金は、主として自己資金及び金融機関からの借入金により充当いたしております。当連結会計年度末における有利子負債の残高は、前連結会計年度末と比較して251百万円減少の725百万円であります。また、現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して2,603百万円増加の9,912百万円であります。
また、複数の金融機関と当座貸越極度を設定することで、将来の事業活動のための手元流動性の確保に努めておりますが、今般発生しました新型コロナウイルスの感染拡大の長期化に備え、当連結会計年度において当座貸越極度額を総額7,800百万円設定(借入実行残高は無し)いたしております。これらにより、当面の事業活動に支障をきたすことはないと判断しておりますが、適宜、手元流動性の確保に対処してまいります。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、資産、負債、収益及び費用の報告に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は、実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載いたしております。また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載いたしております。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等はありません。
「喜びを創り喜びを提供する」の経営理念のもと、当社グループの研究開発活動は、市場のニーズを敏感にとらえながら、お客様に満足していただける新製品の開発を基本に、連結子会社寿製菓㈱の研究開発部が中心となって、各関係会社とも密接な連携・協力関係を保ち、取り組んでおります。
主要テーマとして、全国各地の特産品(農産物、水産物等)を、原料メーカーでは扱っていない製菓原料として加工する技術の研究開発を進めております。また、食品業界における新素材に関する情報や、加工技術、食品保存技術情報について幅広く資料等を収集し、これらの基礎・応用研究を積極的に行い、新製品の開発、既存商品の品質のレベルアップを図っております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は
また、当社グループは「寿製菓・但馬寿」セグメントでのみ研究開発活動を行っており、以下の記載は「寿製菓・但馬寿」セグメントにおける研究開発活動であります。
当連結会計年度における主な研究開発活動は次のとおりであります。
1.焼菓子の新商品開発(ラングドシャ、サンドクッキー等のアイテム開発)
2.チョコレートタルトの開発
3.栄養調整食品の研究開発
4.栃の実・藍の健康機能に関する研究
・栃の実ポリフェノールの抗菌効果について検討
・島根大学生物資源科学部と藍の機能性成分および抗炎症作用について共同研究
5.主力商品の改良改善
6.食品廃棄削減に向けた商品の賞味期限延長の検討
7.各関係会社との技術情報の共有化