文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の普及により回復基調で推移することが期待されるものの、変異ウイルスの感染拡大、金融資本市場や国際情勢の動向等景気の下振れリスクも大きく、経営環境は引き続き厳しいものとなることが予想されます。
このような状況のもと当社グループは、2022年3月期の経営方針として、①独自の商品力で需要開拓し、戦略的な営業推進と収益力アップ、②業務プロセスの効率化と徹底的なコスト削減、③全員参加で現場力を向上、という目標を掲げ、経営基盤強化に向けた活動を継続してまいります。
その取組としましては、当社製品の根幹であるパネトーネ種の特長を活かし、長寿社会や健康志向等に対応した付加価値の高い製品により新たな需要を掘り起こし、積極的に販路を開拓していくとともに、取引採算の改善、デジタルトランスフォーメーションへの取組による業務の合理化等により収益性の向上を図ってまいります。また、生産ラインの安定稼動、厳正な品質管理、HACCP制度化対応、事故防止対策の徹底等を基本として業務プロセスの見直しを行うとともに生産性向上活動を推進してまいります。さらに、食の安全・安心に対する責任感、使命感を持った人材の育成のために従業員教育の充実を図ることで、現場力の向上に注力してまいります。
以上によりまして、次期の見通しにつきましては、売上高65億2千6百万円、営業利益3億3千5百万円、経常利益3億3千万円、親会社株主に帰属する当期純利益2億1千万円を見込んでおります。
また、当社グループは、中長期的に資本コストを上回るROE(自己資本利益率)の向上を目指す価値創造企業でありたいと考えております。このため、ROEを重要な指標として位置付けており、中期経営計画においては、最終年度となる2022年3月期にROE10.0%以上の達成を目指しております。当連結会計年度におけるROEは16.2%であり、引き続き当該指標の達成に邁進していく所存でございます。
上記の業績予想は本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものです。なお、新型コロナウイルス感染症の流行が当社グループに与える影響につきましては現時点では不透明ですが、今後同感染症の影響による国内の景気後退が顕在化した場合等、実際の業績は予想数値と異なる結果となる可能性があります。従いまして、今後当社グループの事業活動や経営成績に影響を及ぼすおそれが生じた場合は、速やかに開示いたします。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 食品の安全性について
近年、食品業界におきましては、製品の規格や産地の偽装問題、賞味期限についての虚偽表示や誤表示など、食の安全・安心を揺るがす事件がたびたび発生しております。消費者の食品の安全性に対する関心はますます高まっており、この対応を誤れば企業の存続に関わる大きなダメージにつながります。
こうしたリスク回避のために当社グループではISO9001に基づき、各種品質関連マニュアルの徹底による事前防止システムを確立し、食の安全・安心について万全の体制で臨むとともに、万一発生した場合の対応マニュアルの整備や、生産物賠償責任保険の付保を行っております。
しかし、予期せぬ製品の欠陥の発生や、仕入原料に不適切な物質の使用・混入あるいはその他の原因により、大規模な製品回収や製造物責任が発生した場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 製品の供給体制について
当社グループの製品は、ロングライフである特性を活かして、本社工場のみで製造し、全国に販売しております。そのため、事故や地震、台風等の自然災害が発生し、本社工場が重大な被害を受け操業停止となった場合、関東における一部の在庫製品を除き、製品の供給が全面的に停止することが想定されます。従って、当社グループの危機管理対策の想定範囲を超えた自然災害等が発生した場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 原材料の調達及び価格変動について
当社製品の主要原材料は、小麦粉、砂糖、油脂等農産物の一次加工品であり、卵、レーズン等の農産物も原料として多量に使用しております。これらの生産地域の異常気象等による収穫量の減少や消費量の急激な増加のために需給が逼迫する可能性があります。また、原油価格の上昇等により、重油等の燃料や石油製品である包装材料、容器類の価格上昇が生じる可能性があります。
また、当社グループでは、原材料を安定的に確保するため、仕入先について、調査機関や業界からの情報収集に基づく経営状況の見極め、調達先の分散によるリスク回避等に努めておりますが、ロングライフパンという当社グループ製品の特性から、使用する原材料にも特殊性が求められ、突発的な事情による経営破綻等により、原材料の安定的な調達ができなくなる可能性があります。
上記理由により、原材料の調達が不可能となった場合、または仕入価格が高騰した場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 新型コロナウイルス感染症拡大の影響について
当社グループでは、新型コロナウイルス感染症拡大に対して、お客様、従業員の安全を第一に考え、来訪者に対する検温の依頼、消毒用エタノールの設置、従業員のマスク着用や手洗い、アルコール消毒等衛生管理面の徹底を図るとともに、営業活動におけるリモートワーク体制の構築等を行い、感染症予防や拡大防止のための安全対策を実施しております。
しかしながら、今後事態が長期化し、当社グループの事業活動に係る生産体制、物流体制、または営業活動に支障が生じた場合、また、人的被害が拡大した場合には、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 法的規制について
当社グループは、食品衛生法、PL法(製造物責任法)、不当景品類及び不当表示防止法や環境・リサイクル関連法規など、各種の法的規制を受けております。これらの規制を遵守できない場合には、当社の活動が制限される可能性や、コストの増加を招く可能性があります。こうしたことから、各種社内規定の整備を行うとともに、主管部門及び関連する部署が連携してすべての法的規制を遵守するように取り組んでおります。
しかし、予測外の法的規制の強化や新たな規制が発生し、当社の事業活動の制限やコスト増加が発生した場合には、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の全世界的な感染拡大により、企業収益、雇用情勢等が大幅に悪化しました。
当業界におきましては、コロナ禍の収束が見通せない状況が続くなか、不要不急の外出の自粛、テレワークの普及等在宅機会の増加により内食需要が高まったものの、所得環境の悪化に対する不安から消費者の節約志向・生活防衛意識が強まったことにより、引き続き厳しい経営環境となりました。
こうしたなか、当社グループは、パネトーネ種の特長を活かした新製品の開発、品質の改良、新たな販路の開拓等に努めました。新製品としましては、岐阜県商工会議所との共同開発によるリトアニア産ドライフルーツを使用した「リトアニアの森」「リトアニアの実り」を数量限定で発売したほか、PB製品4品を発売しました。
売上高につきましては、自動販売機オペレーターにおいてテレワークの浸透等職域での勤務態様の変化等により一部の設置先で販売が落ち込んだものの、内食関連需要が高まったこと等の影響から、生活協同組合、量販店、通信販売等において順調に推移し、前連結会計年度実績を上回る結果となりました。
利益面につきましては、生産量の増加に伴う労務費負担の増大、製造設備整備費用の増加等はあったものの、売上高の増加に加え、コロナ禍において営業・販売促進活動が制限されたこと、その他経費削減に注力したこと等により、前連結会計年度実績を上回る結果となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高65億1千4百万円(前連結会計年度比3.6%増)、経常利益4億2千6百万円(前連結会計年度比8.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2億8千万円(前連結会計年度比5.3%増)となりました。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ2億4千9百万円増加し、46億6千万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ4千1百万円増加し、14億8百万円となりました。これは主に現金及び預金の減少(1千3百万円)、商品及び製品の増加(1千9百万円)、前払費用の増加(1千1百万円)等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ2億7百万円増加し、32億5千2百万円となりました。これは主に機械装置及び運搬具の増加(2億1千万円)、リース資産の減少(1千9百万円)等によるものであります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ1千万円減少し、28億2百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ5千9百万円増加し、18億7千6百万円となりました。これは主に短期借入金の増加(5千万円)、未払法人税等の増加(1千7百万円)、未払金の減少(1千3百万円)等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ6千9百万円減少し、9億2千6百万円となりました。これは主に長期借入金の減少(5千3百万円)、リース債務の減少(1千9百万円)等によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ2億5千9百万円増加し、18億5千8百万円となりました。これは主に利益剰余金の増加(2億5千5百万円)等によるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1千3百万円減少(前年同期比4.1%減)し、当連結会計年度末には3億2千9百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は6億7百万円(前年同期比72.5%増)となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益(4億2千2百万円)、減価償却費(3億2千1百万円)、法人税等の支払(1億2千5百万円)等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は5億1千4百万円(前年同期比142.8%増)となりました。
これは主に有形固定資産の取得による支出(4億8千9百万円)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1億6百万円(前年同期比76.8%減)となりました。
これは主に短期借入金の純増加額(5千万円)、長期借入金の借入による収入(1億円)、長期借入金の返済による支出(1億5千8百万円)、配当金の支払額(2千4百万円)、リース債務の返済による支出(7千3百万円)等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループはロングライフパンの製造及び販売事業の単一セグメントであるため、以下の記載については品目別に記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと次のとおりであります。
|
品目別 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
デニッシュ |
2,713,536 |
92.7 |
|
クロワッサン |
2,161,000 |
111.9 |
|
ワッフル |
751,936 |
101.9 |
|
パネトーネ |
27,899 |
92.6 |
|
その他 |
962,749 |
125.1 |
|
合計 |
6,617,122 |
103.5 |
(注)1.上記の金額は、販売価格を基礎として算定しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと次のとおりであります。
|
品目別 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
デニッシュ |
2,699,973 |
93.5 |
|
クロワッサン |
2,117,595 |
110.6 |
|
ワッフル |
750,188 |
101.8 |
|
パネトーネ |
25,784 |
88.5 |
|
その他 |
920,761 |
127.5 |
|
合計 |
6,514,303 |
103.6 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
日本生活協同組合連合会 |
692,303 |
11.0 |
817,246 |
12.5 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりです。売上高は、品目別では、「デニッシュ群」は26億9千9百万円、「クロワッサン群」は21億1千7百万円、「ワッフル群」は7億5千万円、「パネトーネ群」は2千5百万円、セット製品などが含まれる「その他」は9億2千万円となりました。
また、業態別では、「生活協同組合」が25億2千6百万円、「自動販売機オペレーター」が11億5千万円、「卸問屋」が6億8千2百万円、その他が21億5千5百万円となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、65億1千4百万円となりました。
売上原価は42億3千2百万円で売上原価率は65.0%となりました。その内、原材料費が24億2千4百万円、労務費が10億6千7百万円、経費が8億1百万円となりました。また、売上総利益は22億8千1百万円で売上高総利益率は35.0%となりました。
販売費及び一般管理費は、18億5千5百万円で売上高比28.5%となりました。その内、人件費が7億9百万円、配送費が5億9千8百万円、賃借料が4千7百万円、諸手数料が1億1千3百万円となりました。
経常利益は4億2千6百万円で売上高経常利益率は6.5%となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は2億8千万円で売上高比4.3%となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりです。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は18億1千4百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3億2千9百万円となっております。
③重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5(経理の状況)の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。
なお、会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響については、第5(経理の状況)連結財務諸表「注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
繰延税金資産の回収可能性の評価
当社は繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得の見込み及び税務計画に基づき、回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しております。なお、既に計上した繰延税金資産については、その実現可能性について毎期検討し、内容の見直しを行っておりますが、将来の課税所得の見込みの変化やその他要因に基づき繰延税金資産の実現可能性の評価が変更された場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループの経営理念「パネトーネ種の素材を生かし、おいしさを通じて人々により多くのコミュニケーションを提供する」に則り、嗜好の多様化が進展するなか、市場ニーズの変化に迅速に対応するべく、新製品の研究・開発を行っております。
基礎研究として当社は、東京農業大学岡田早苗名誉教授、田中尚人教授と共同で、イタリア北部コモ湖周辺にのみ生息し、他の地域において維持管理が困難とされるパネトーネ種の品質保持のための微生物学的研究を継続しております。また、パネトーネ種中の微生物を把握し製パン工程へ応用するため、岐阜大学岩本悟志教授と共同研究を行っております。
また、製品の改良に向けて、既存製品の見直し、新規素材のテストも進めており、品質を落とさず保存期間を延長する為の研究も行っております。また、大手コンビニエンスストア様との商品の共同開発も継続して行っております。
これらの研究開発に要した当連結会計年度における研究開発費は