第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

 

百万円

百万円

百万円

百万円

平成27年12月期

533,748

13,950

13,211

6,108

平成26年12月期

518,740

14,728

14,565

340

増減率(%)

2.9

△5.3

△9.3

1,696.6

 当期の日本経済は、前半は緩やかな回復基調で推移してきましたが、後半は中国をはじめとする海外経済の減速もあり一進一退の動きとなりました。個人消費は、景気回復に合わせ持ち直してきたものの、依然として強さは見られません。当社グループ各社が事業を展開しているそれぞれの業界については、以下のとおりです。

 国内酒類業界、食品・飲料業界では、夏場の天候不順や暖冬により需要に影響を受けました。不動産業界では、首都圏オフィス賃貸市場において空室率が改善するとともに賃料水準も緩やかに上昇しています。海外では、北米のビール市場はおおむね横ばいで推移しましたが、アジアのビール市場は引き続き成長しています。

 このような状況の下、当社グループでは、「サッポログループ経営計画2015年-2016年」に基づく成長戦略を加速させ、特徴のある「食のメーカー」として存在感を示すとともに平成28年度の財務目標達成を目指してきました。

 国内酒類事業では、国内ビール類市場において、基軸ブランドへの投資を継続しました。特にビールの主力ブランド「サッポロ 生ビール黒ラベル」のリニューアルを実施し、家庭用市場でのプレゼンスを高めました。ビール類以外の伸長分野では、輸入ワインの世界的ブランドの取り扱いを開始するなど、多層化を推進しました。

 国際事業では、北米のプレミアムビール市場において、カナダの「スリーマン社」及びアメリカの「サッポロUSA社」が積極的な販売活動を実施しました。アメリカの飲料市場においては、「カントリー ピュア フーズ社」を連結子会社に加え、売上拡大を図りました。ベトナムにおいては、「サッポロ」ブランド構築に向けマーケティング投資を継続し、11月には瓶製品と缶製品のリニューアルを実施しました。

 食品・飲料事業では、国内において、経営課題とする営業力強化とコスト削減に取り組み、強みであるレモン、スープを中心とした主力ブランドへの投資を集中しました。海外においては、インドネシアで製造・販売を行う合弁会社を設立し、東南アジアを起点とした飲料事業を強化しました。また、事業領域拡大のため、豆乳事業に参入しました。

 外食事業では、国内において、基幹業態の「銀座ライオン」「ヱビスバー」を中心に出店を行う一方、収益力改善に向けて不採算店舗の閉鎖・業態転換を進めました。シンガポールにおいては、業態転換などにより地域に合った店舗作りを進めました。

 不動産事業では、保有する賃貸不動産物件が高稼働率で推移しました。中核施設の「恵比寿ガーデンプレイス」において、街の魅力向上のために飲食エリアなどのバリューアップを推進しました。「銀座5丁目再開発計画」では、施設名称を「GINZA PLACE(銀座プレイス)」に決定し、平成28年夏の開業を目指して再開発工事を進めました。

 以上の結果、当期における当社グループの連結業績は、以下のとおりです。

売上高

 国内酒類事業ではビール類の売上数量が前期を下回りました。一方で、国際事業では北米、ベトナムのビール売上数量が前期を上回り、「カントリー ピュア フーズ社」を連結子会社に加えたため、大幅な増収となりました。食品・飲料事業では国内食品・飲料及び海外飲料の売上数量が前期を上回りました。これらに加え、国際事業、食品・飲料事業では円安の影響により増収となりました。不動産事業では「サッポロスポーツプラザ社」の株式譲渡や一部賃貸不動産の売却により減収となりました。
 以上の結果、連結売上高は5,337億円(前期比150億円、3%増)となりました。

営業利益

 国内酒類事業では、固定費の削減を行いましたが、ビール類の売上高が減少したため、減益となりました。食品・飲料事業では、国内食品・飲料及び海外飲料の売上高が増加したため、増益となりました。外食事業では、既存店売上高が増加したため、増益となりました。不動産事業では、主力物件の賃料収入増加のため、増益となりました。

 以上の結果、連結営業利益は139億円(前期比7億円、5%減)となりました。

経常利益

 連結営業利益の減少と為替差損を計上したこともあり、連結経常利益は132億円(前期比13億円、9%減)となりました。

当期純利益

 特別利益に固定資産売却益を74億円計上しましたが、特別損失に減損損失59億円や投資有価証券評価損17億円を計上したこともあり、連結当期純利益は61億円(前期比57億円、1,697%増)となりました。

 

以下、事業セグメント別の概況は記載のとおりです。

  連結子会社間の株式譲渡による組織構造の変更に伴い、当連結会計年度より、従来「国内酒類事業」に区分しておりました㈱ニュー三幸を「外食事業」の区分に変更しております。

なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後のセグメント区分で記載しております。

 

 

売上高(百万円)

営業利益(百万円)

平成26年

12月期

平成27年

12月期

増減率(%)

平成26年

12月期

平成27年

12月期

増減率(%)

国内酒類事業

281,031

273,651

△2.6

10,192

8,635

△15.3

国際事業

49,672

70,501

41.9

172

154

△10.8

食品・飲料事業

133,439

135,670

1.7

121

434

258.5

外食事業

27,143

27,004

△0.5

303

522

72.2

不動産事業

21,509

20,872

△3.0

7,695

8,281

7.6

 

[国内酒類事業]

 当期の国内ビール類総需要は夏場の天候不順などの影響で、前期比99%程度であったと思われます。

 このような中で、国内酒類事業は、経営ビジョンとして「オンリーワンを積み重ね、No.1へ」を掲げ、当社グループならではの価値の提供を積み重ねることで、さらなる成長を目指しました。

 ビールでは、「サッポロ 生ビール黒ラベル」が4月のリニューアル以降、缶製品が好調に推移したことにより、21年ぶりに黒ラベルブランド全体で前期の売上数量を上回りました。また、「ヱビス」ブランドも堅調に推移したことにより、ビール合計の売上数量は前期比で101%となりました。

 新ジャンル、発泡酒では、「麦とホップ The gold」と「極ZERO(ゴクゼロ)」が市場の競争激化等の影響を受け、売上数量が前期を下回ったことで、ビール類合計の売上数量は前期比95%となりました。

 RTD(※1)では、中高価格帯の商品である「サッポロ 男梅サワー」や「ネクターサワー」シリーズなどが順調に推移しましたが、前期の売上高を下回りました。

 ワインでは、国産大容量ワインの苦戦もあり前期の売上高は下回りましたが、日本ワイン(※2)「グランポレール」が大きく売上数量を伸ばすとともに、「トレジャリー・ワイン・エステーツ社」の輸入ワイン「ペンフォールズ」、「テタンジェ社」のシャンパーニュ等の取り扱いを新たに開始したことにより、強化を進めるファインワイン(※3)の売上数量が大きく伸長しました。

 洋酒では、「ボンベイサファイア」「デュワーズ」「マルティーニ」などの主要ブランドが好調に推移し、売上高は前期を上回りました。

 和酒では、甲乙混和芋焼酎売上No.1(※4)の「こくいも」が好調に推移しましたが、売上高は前期を下回りました。

 以上の結果、国内酒類事業の売上高は2,736億円(前期比73億円、3%減)、営業利益は86億円(前期比15億円、15%減)となりました。

※1 RTD : Ready To Drinkの略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料

※2 日本ワイン:日本国内で栽培され収穫されたぶどうのみを用いたワイン

※3 ファインワイン:中高級価格(1本1,500円以上)ワイン

※4 インテージSRI甲乙混和芋焼酎市場2013年1月~2015年11月累計販売金額全国SM/CVS/酒DSの合計

 

[国際事業]

 北米においては、原油価格下落の継続を背景に、資源国であるカナダでは景気への悪影響が見られましたが、アメリカでは個人消費を中心に内需が堅調に推移しました。ビール市場の総需要は、アメリカ及びカナダではほぼ前期並みと推定される一方で、アジアでは人口増加及び堅調な経済成長を背景に引き続き成長を続けているものと見込まれます。

 このような中で、国際事業は、重点エリアである北米及び東南アジアにおけるプレミアムビール市場に対し、引き続き積極的な販売活動を行い、アメリカの飲料市場に対し新たな投資を行いました。

 北米では、カナダにおいて、「スリーマン社」が主力のプレミアムブランドへのマーケティング投資を継続した結果、「スリーマン社」のビール売上数量(「サッポロ」ブランドを除く)は前期比102%となりました。アメリカでは、「サッポロUSA社」が従来からの日系市場への取り組みに加えて、アメリカ一般市場やアジア系市場への展開を一層強化した結果、「サッポロUSA社」の「サッポロ」ブランドのビール売上数量は前期比102%となりました。アメリカの飲料事業は、「シルバー スプリングス シトラス社」がオレンジの原料価格の高止まりの影響を受けましたが、「カントリー ピュア フーズ社」を2月から連結子会社化し、北米における果汁飲料の更なる強化を図りました。

 東南アジアでは、ベトナムにおいて、「サッポロ」ブランド構築に向けて、大型イベントの実施や飲食店店頭でのディスプレイ等、積極的な販売活動を実施しました。11月には「Sapporo Premium Beer」の瓶製品及び缶製品をリニューアルし、プレミアムビール市場において競争が激化する中、売上数量は前期を上回りました。シンガポールでは、グループ内の子会社と協働して同国内の家庭用市場への販路を拡大し、ビール売上数量が前期を大幅に上回りました。

 その他のエリアでは、韓国において、業務提携先の販売網を通して同国内の家庭用及び業務用市場のビール販売強化の取り組みを続けた結果、売上数量が前期を大幅に上回りました。オセアニアでは、現地でのライセンス生産を核として同市場での販売強化に取り組んでおり、ビール売上数量が前期を大幅に上回りました。

 これらの取り組みを通じて、国際事業全体の「サッポロ」ブランドのビール売上数量は前期比113%となりました。

 以上の結果、国際事業の売上高は705億円(前期比208億円、42%増)となり、営業利益は1億円(前期比0億円、11%減)となりました。

 

[食品・飲料事業]

 当期の国内飲料総需要は、前期比101%であったと推定されます。また、レモン食品(調味料)は前年を上回ったと推定されますが、インスタントスープ(カップスープ含む)については11月以降の暖冬の影響があり前期を下回ったと推定されます。

 このような中で、食品・飲料事業は、「ポッカサッポロフード&ビバレッジ社」が事業を開始してから3年目を迎え、レモン、スープを中心とした主力ブランドへの投資を集中し、ブランドの強化と育成を図りました。

 国内飲料では、レモン飲料において、主力の「キレートレモン(瓶)」が好調に推移していることに加え、エナジードリンク「ENERGIE(エナジエ)」を発売するなど、新たな市場を創造することで、ブランドとして大きく売上数量を伸ばしました。コーヒー飲料は、ダウントレンドから回復し、売上数量は前期を上回りました。その他、国産茶葉を使用した「にっぽん烏龍」が発売から8ヶ月で年間目標を達成し、「フード・アクション・ニッポンアワード2015 商品部門 食品産業分野 優秀賞」を受賞、つぶ果肉入りの低果汁飲料「つぶたっぷり贅沢みかん」シリーズが販売好調など、ポッカサッポロならではの個性を発揮する商品が評価され、国内飲料の売上数量は前期比102%となりました。

 国内食品では、レモン食品において、「ポッカレモン100」は原料となるレモンの価格高騰が続いていたことなどから9月に価格改定を実施しましたが、売上は堅調に推移し、レモン食品の売上数量は前期比104%となりました。インスタントスープでは、「じっくりコトコト」箱スープをリニューアルしたことが奏功し、ブランド全体で大きく売上を伸ばし、インスタントスープの売上数量は前期比110%となりました。

 また、将来を見据えた事業を育成すべく、「トーラク社」から豆乳飲料・ヨーグルトの販売事業を譲受することで豆乳事業へ参入し、10月より販売を開始しました。

 国内外食では、仕入価格の上昇や人件費などのコスト高といった厳しい環境が続く中、コーヒーショップ「カフェ・ド・クリエ」の書店との協業や病院内への積極的な店舗展開もあり、既存店の売上が堅調に推移したことにより、売上高が前期を上回りました。

 海外飲料では、シンガポール国内でNo.1シェア(※)を維持している茶系飲料カテゴリーに加え、ノンチルド果汁飲料カテゴリーでも「POKKA」ブランドのシェアがNo.1(※)となり、茶系飲料に続く柱へと成長しました。また、今後の成長拡大が見込まれるインドネシアにおいては、「ポッカコーポレーション・シンガポール社」と「PT DIMA INDONESIA社」によって清涼飲料の製造・販売を行う合弁会社を設立し、平成28年に新工場を稼働させることを目指して着工しました。

 なお、香港における外食部門は平成26年12月に譲渡しました。

 以上の結果、食品・飲料事業の売上高は1,356億円(前期比22億円、2%増)となり、営業利益は4億円(前期比3億円、258%増)となりました。

(※)データ出典:Nielsen Singapore MarketTrack March 2015(Copyright c 2015, The Nielsen Company)

 

[外食事業]

 国内外食業界は、下期に業界全体として回復傾向が見られたものの、採用コストや食材の仕入価格が継続的に上昇基調にあり、依然として厳しい経営環境にありました。

 このような中で、外食事業は、経営理念である「JOY OF LIVING~生きている喜び~」のもと、安全・安心な商品の提供を心がけ「お客様へ100%満足の提供」を目指す店舗づくりを進めてきました。

 国内では、基幹業態である「銀座ライオン」や「ヱビスバー」を中心に5店舗の新規出店を行いました。大学構内への初出店となる「ガーデンテラス ライオン」の開店や、「ヱビスバー」業態の北海道・東海エリアへの展開拡大を行うとともに、12月には東京・銀座に「サッポロビール社」と協働開発した初のワインバー「グランポレールワインバー トーキョー」を出店し、いずれも好調に推移しました。一方で、収益構造改革の一環として、不採算店舗を含む20店舗を閉鎖したほか、業態転換を含む積極的な店舗改装を進め、5店舗の改装を実施しました。また、当期より国内酒類事業からセグメント変更した「ニュー三幸社」の8店舗を外食事業に加えたこともあり、当期末の国内店舗数は178店舗となりました。

 シンガポールでは、「銀座ライオン」ブランドを世界に発信すべく地域に愛される店舗づくりを進めています。当期は、2店舗の出店及び店舗改装により新たなブランド「とん吉銀座食堂」を立ち上げました。一方で、不採算店舗2店舗を閉鎖したことにより、当期末の店舗数は14店舗となりました。

 以上の結果、外食事業の売上高は270億円(前期比1億円、1%減)となり、営業利益は5億円(前期比2億円、72%増)となりました。

 

[不動産事業]

 国内不動産業界は、首都圏オフィス賃貸市場において、企業業績の回復を背景にオフィス需要が堅調なことから引き続き空室率は低下し、それを受けて賃料水準も緩やかな上昇傾向が継続しています。

 このような中で、収益の柱となっている「恵比寿ガーデンプレイスタワー」において、平成26年5月の大型テナント賃貸契約の終了により、稼働率は一時的に低下しましたが、好調なオフィス需要を背景に活発なテナントリーシングを展開した結果、当期は高稼働率を維持しています。その他の保有物件についても引き続き高稼働率で推移しており、既存テナントの賃料水準引き上げについても積極的に取り組みを進めています。

 不動産賃貸では、平成26年に開業20周年を迎えた「恵比寿ガーデンプレイス」において、これまで以上にお客様に「豊かな時間」「豊かな空間」を感じていただける「大人の街」となるべく、ブランド力強化と利便性向上を図るバリューアップを推進しています。商業エリアでは、3月に新しいコンセプトの映画館をオープンし、お客様へ新たな価値提案を行いました。6月には地下1階「グラススクエア」の飲食エリアを、「上質な日常」をコンセプトにリニューアルオープンし、エリアの賑わい創出と活性化に取り組みました。また、平成26年10月に開業した「恵比寿ファーストスクエア」は、高度な安全性・快適性・環境性能を備えた競争力のあるオフィスビルとしてお客様より高い評価をいただき、通年稼働による収益貢献が本格化しました。

 不動産開発では、「銀座5丁目再開発計画」において、12月に上棟式を執り行うとともに施設名称を「GINZA PLACE(銀座プレイス)」に決定しました。現在、平成28年夏の開業を目指し、再開発工事は順調に進捗しています。

 一方、長期的な視点から引き続き物件ポートフォリオの見直しを行っております。平成26年12月の「サッポロスポーツプラザ社」の株式譲渡及び一部賃貸不動産の売却に続き、2月には、「渋谷桜丘スクエア」の信託受益権を売却しました。

 以上の結果、不動産事業の売上高は208億円(前期比6億円、3%減)となり、営業利益82億円(前期比5億円、8%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末に比べ6億円(7%増)増加し、当連結会計年度末には103億円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、352億円(前期比129億円、58%増)となりました。これは主に、減価償却費242億円、税金等調整前当期純利益116億円、減損損失59億円等による増加要因と、固定資産売却益74億円等の減少要因があったことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、97億円(前期比74億円、43%減)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入195億円があった一方、有形固定資産の取得による支出182億円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出39億円、関係会社株式の取得による支出32億円等があったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、248億円(前期比174億円、239%増)となりました。これは主に、長期借入れによる収入143億円、社債の発行による収入99億円等があった一方、長期借入金の返済による支出166億円、コマーシャルペーパーの純減少額130億円、社債の償還による支出120億円等があったことによるものです。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度における生産実績を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(kl)

 

前期比(%)

国内酒類事業(ビール・発泡酒・新ジャンル等)

671,931

△2.8

国内酒類事業(ワイン・焼酎等)

47,062

1.3

国際事業(ビール等)

198,864

8.6

国際事業(飲料水等)

388,586

(注)  112.9

食品・飲料事業(飲料水等)

305,245

△5.3

(注)当連結会計年度より「COUNTRY PURE FOODS, INC.(他10社)」を新規に連結しております。

 

(2)受注実績

 当社グループでは、ほとんど受注生産を行っておりません。

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

 

前期比(%)

国内酒類事業

273,651

△2.6

国際事業

70,501

41.9

食品・飲料事業

135,670

1.7

外食事業

27,004

△0.5

不動産事業

20,872

△3.0

報告セグメント計

527,700

2.9

その他

6,048

1.8

合計

533,748

2.9

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

国分㈱

64,788

12.5

79,177

14.8

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

 サッポログループは、「潤いを創造し豊かさに貢献する」を経営理念に掲げ、「ステークホルダーの信頼を高める誠実な企業活動を実践し、持続的な企業価値の向上を目指す」ことを経営の基本方針として、企業活動を実践しています。

 

<サッポログループ経営構想>

 サッポログループは、成長戦略を展開する上で、平成19年(2007年)10月に、グループ創業140周年にあたる平成28年(2016年)を目標年とした「サッポログループ新経営構想」(以下「新経営構想」)を策定し、戦略課題に取り組んでまいりました。

 また、平成27年(2015年)には、「サッポログループ経営計画2015年-2016年」(以下「経営計画2015-2016」)を策定しております。

 平成28年(2016年)は「新経営構想」、「経営計画2015-2016」の最終年度として、持続的な成長の実現に向けて、体質を強化するとともに成長投資を加速させ、特徴のある「食のメーカー」として存在感を示すべく取り組みを進める一方、平成29年(2017年)以降の創業150周年にあたる平成38年(2026年)に向けた次期長期経営構想策定に向け、以下の考え方に則り、鋭意検討を進めてまいります。

〇グループの目指す姿

 サッポログループは、「新しいNo.1」となる商品やサービスの創造と提供を積み重ね、

 世界各地で、お客様の豊かな生活のためになくてはならない企業になります。

〇企業行動の指針

 ①イノベーションを追求し、お客様へ「価値あるNo.1」を提供し、お客様のより豊かな生活に貢献します。

 ②お客様同士のコミュニケーション活性化に役立つ商品・サービスの創造に努めます。

 ③環境変化に対応し、効率的な経営の実践に努めます。

 

<コーポレートガバナンス体制>

 当社は、サッポログループの「経営理念」、「経営の基本方針」等を具現化し、グループ全体の持続的な企業価値向上を図っていくために、コーポレートガバナンスの強化充実を経営上の重要な課題として位置付けており、持株会社体制の下でグループ内における監督機能、業務執行機能及び監査機能を明確化し、経営における透明性の向上と経営目標の達成に向けた経営監視機能の強化に努めています。当社では、平成27年(2015年)12月、「コーポレートガバナンスに関する基本方針」を制定し、インターネット上の当社ウェブサイトに掲載しております

 

<研究開発戦略>

 成長の裏付けとなる技術力の強化として、グループとしての研究開発体制をさらに進化させ、「お客様を知る」「“おいしさ”を探す」「“おいしさ”をつくる」「“おいしさ”を保証する」の4つのコアコンピタンスを磨きます。

 レモンをはじめとする素材の価値を具現化する商品開発を推進するとともに、お客様の感覚やニーズを科学的に解析する感性科学研究や、食品の用途拡大を図る食品加工研究に取り組み、未来へ繋がる食の新しい価値を提案します。

 

Ⅰ 会社の支配に関する基本方針

 当社は、持株会社として、国内酒類事業、国際事業、食品・飲料事業、外食事業及び不動産事業を主体とする当社グループの事業の全体にわたる経営を統括しており、その経営に当たっては、幅広いノウハウと豊富な経験、並びに国内外の顧客・従業員及び取引先等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への理解が不可欠です。したがって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者に、これらに関する十分な理解がなくては、株主の皆様が将来実現することのできる株主価値を毀損してしまう可能性があり、明らかに当社株主の共同の利益を著しく損なうと判断される当社株券等の大規模な買付行為(以下「大規模買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を以下「大規模買付者」といいます。)に対して当社取締役会が適切と考える措置を取ることも、当社株主の共同の利益を守るために必要であると考えます。

 

Ⅱ 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社の支配に関する基本方針の実現に資する特別な取り組み

 当社は、平成19年10月に、グループ創業140周年にあたる平成28年(2016年)を目標地点とした『サッポログループ新経営構想』を発表しました。当社グループは、『サッポログループ新経営構想』に則り、長期的な目標を見据えた堅実な経営を実践するとともに、経営資源配分の見直しや戦略的投資などにより競争力を高める“攻めの経営”を推し進め、当社グループの企業価値向上を目指してまいります。

 また、当社は、純粋持株会社体制に移行する以前の平成11年3月から執行役員制を導入し、平成14年3月から取締役任期を1年に短縮するなど、積極的にガバナンス体制の強化に取り組んでまいりました。平成15年7月に純粋持株会社体制に移行して以降、段階的に社外取締役の増員を図っており、今後ともガバナンスの強化充実に取り組んでいく所存です。

 

Ⅲ 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み

 当社は、Ⅰで述べた会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するため、大規模買付行為が行われる場合、大規模買付者には一定の合理的なルール(以下「大規模買付ルール」といいます。)にしたがっていただくこととし、これを遵守した場合及び遵守しなかった場合につき一定の対応方針を定め、これらを取りまとめて当社株券等の大規模買付行為への対応方針(以下「本対応方針」といいます。)として定めています。

 当社の定める大規模買付ルールは、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や、当社取締役会の意見を提供し、更には当社株主の皆様が代替案の提示を受ける機会の提供を保証することを目的として、大規模買付者に対して、大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供することを求めており、大規模買付行為は、その後に設定される当社取締役会のための一定の評価期間が経過した後にのみ開始されるものとしています。大規模買付者がかかる大規模買付ルールを遵守した場合、当社取締役会は、当該大規模買付行為が明らかに当社株主の共同の利益を著しく損なうと判断される場合を除き、大規模買付行為に対する対抗措置は取りません。他方、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合には、当社取締役会は、当社株主の共同の利益を守ることを目的として、会社法その他の法律及び当社定款が認める対抗措置をとり、大規模買付行為に対抗することがあります。

 本対応方針の詳細につきましては、当社ホームページ

(アドレスhttp://www.sapporoholdings.jp/news_release/0000020164/pdf/daikibokaitsuke.pdf)に掲載しています。

 本対応方針は、平成26年3月28日に開催された当社第90回定時株主総会において株主の皆様の承認を得た上で発効しており、有効期間は平成29年3月31日までに開催される当社第93回定時株主総会の終結の時までとなっています。但し、当社株主総会の決議をもって本対応方針の廃止を決定した場合には、上述の有効期間中であっても本対応方針を廃止することができますし、株主総会の決議を経ずに当社取締役会が廃止を決定することによっても、本対応方針はその決定の日をもって失効します。本対応方針の廃止を決定した場合、当社取締役会はその旨を速やかにお知らせします。

 

Ⅳ 本対応方針が会社の支配に関する基本方針に沿うものであり、株主共同利益を損なうものではないこと、会社役員の地位の維持を目的とするものでないこと及びその理由

(1)本対応方針が会社の支配に関する基本方針に沿うものであること

 本対応方針は、大規模買付ルールを遵守しない大規模買付者に対して当社取締役会が対抗措置を講じることがあることを明記しています。また、本対応方針は、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、大規模買付行為が明らかに当社株主の共同の利益を著しく損なうものと当社取締役会が判断した場合には、かかる大規模買付者に対して当社取締役会は当社株主の共同の利益を守るために適切と考える対抗措置を講じることがあることを明記しています。このように、本対応方針は、会社の支配に関する基本方針に沿って設計されたものといえます。

(2)本対応方針が当社株主の共同の利益を損なうものではないこと

 Ⅰで述べたとおり、会社の支配に関する基本方針は、当社株主の共同の利益を尊重することを前提としています。また、本対応方針は、かかる会社の支配に関する基本方針の考え方に沿って設計され、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の意見の提供、代替案の提示を受ける機会の提供を保証することを目的としており、本対応方針によって、株主の皆様は適切な投資判断を行うことができます。このように、本対応方針は、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、むしろその利益に資するものであると考えます。

(3)本対応方針が当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと

 本対応方針は、当社取締役会が対抗措置を発動する場合を事前かつ詳細に開示しており、当社取締役会による対抗措置の発動はかかる本対応方針の規定に従って行われます。当社取締役会は単独で本対応方針の発効・継続を行うことはできず、当社株主の皆様の承認を要します。

 また、大規模買付ルール上、当社取締役会は、大規模買付行為に関して評価・検討を行い、取締役会としての意見を取りまとめるなどの際には、必要に応じて外部専門家等の助言を得るとともに、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされており、本対応方針には、当社取締役会による適正な運用を担保するための手続も盛り込まれています。

 以上から、本対応方針が当社役員の地位の維持を目的とするものでないことは明らかと考えます。

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績及び財務状況など(株価などを含む)に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、平成27年12月31日現在において当社が判断したものです。

①経済情勢及び人口動態の変化について

 当社グループの売上高は主に国内の景気動向による影響を受けるため、経済情勢の変化による景気悪化に伴い、主要製品の出荷変動、デフレ傾向による主要製品の単価下落の可能性や保有資産の価値の低下につながる可能性があります。また、日本国内の少子高齢化現象が市場全体の縮小を招き、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

②特定事業分野への依存度について

 当社グループの主要な報告セグメントは国内酒類事業であり、平成27年12月期における連結売上高の52%を占めています。

 この国内酒類事業への高依存体質を脱却し、さらなる収益性の拡大を目指すため、海外市場での事業活動の拡充を図っております。

 しかしながら、依然、国内酒類事業への依存は高く、国内市場での需要が減少する中での競合他社との価格競争、消費者の嗜好の変化、商品値上げ、冷夏や長期間にわたる梅雨などの要因によって売上が減少した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③海外における事業活動について

 当社グループは、海外市場での事業活動を拡充することにより利益の拡大を図っており、特に国際事業においては米国・カナダを中心に拡充しております。

アジアにおいては、シンガポールを中心に飲料・外食の事業活動を行っております。また、ベトナムにおいては、ロンアン工場にて現地産ビールの製造・販売をしています。

これらの当社グループの海外における事業活動においては、経済の動向、競争環境の変化や為替相場の変動に加えて、投資、貿易、税及び為替等に関する法的規制の変更、商慣習の相違、労使関係、テロリズム、伝染病並びにその他の政治的・社会的・経済的混乱等の要因により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④食品の安全性について

 当社グループは品質保証体制の確立に向けて取り組みを強化していますが、当社グループ固有の品質問題のみならず、社会全般にわたる一般的な製品及び原料に係る品質問題などが発生した場合、製品回収、出荷不良品発生などの可能性があります。外食事業においては、食中毒が発生した場合、一定期間の営業停止などを命ぜられ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤製造委託品及び仕入商品について

 当社グループは一部の商品について外部に製造委託を行っています。また、仕入商品も取り扱っています。製造委託商品や仕入商品についても品質については万全を期していますが、当社グループの取り組みの範囲を超えた品質問題などが発生した場合、販売休止、製品回収などの可能性があり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥原料・資材価格について

 当社グループの使用する主要な原料・資材には、その価格が商品相場や為替市場等の状況により変動するものがあります。それら原料・資材の価格が高騰することにより、売上原価が上昇し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑦設備投資計画等について

 当社グループでは、設備投資、システム開発を継続的に行っておりますが、当初計画からのスケジュールの遅れ、投資予定額の増加などにより業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑧顧客情報流出について

 当社グループでは個人情報の管理の徹底に向けた体制作りを強化していますが、今後、予測不能のウィルスの侵入や情報への不正アクセスなどにより、個人情報の流出などの問題が発生した場合、当社グループへの損害賠償請求や信用の低下などにより費用の増加や収益の減少が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑨得意先への信用リスクについて

 当社グループは得意先や投資先の信用リスクに備えていますが、予期せぬ倒産などの事態により債権回収に支障が発生した場合など、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑩法的規制などの影響

 当社グループは、酒税法や食品衛生法、環境・リサイクル関連法規、景品表示法などの様々な法的規制の適用を受けています。また、事業を展開する各国の法的規制の適用を受けています。このような中、法的手続きによる権利の保全にも万全を期していますが、将来において新たな法的規制などが設けられる可能性があり、これらの法的規制などの適用を受けることとなった場合、事業活動が制限されたり、新たな費用が発生したりすることで業績に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、酒税の増税や消費税の増税などが実施されることでの需要の減少、ビール・発泡酒を始めとする酒類の広告に対する規制や、酒販店店頭での販売時間に対する規制、酒類販売場所の規制が広がっていく場合、需要の減少や新たな規制に対応するための費用などの要因について、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑪訴訟のリスクについて

 当社グループでは、事業の遂行にあたり従業員啓発のための研修を通じたコンプライアンスの推進により、各種法令違反等の低減努力を実施しております。しかしながら、国内外の事業活動の推進にあたって、当社グループ各社及びその従業員の法令等に対する違反の有無にかかわらず、製造物責任法、知的財産法等の問題で訴訟を提起される可能性があります。また、訴訟が提起される事態、また訴訟の結果によっては、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑫自然災害等によるリスクについて

 当社グループは保有するオフィス、商業、住宅などの施設及び工場などの設備安全について火災などの事故発生防止の体制作りを強化するとともに、地震などの自然災害の発生時に、人的被害・工場などの設備破損が生じないように管理体制の確立を行っています。しかし、大規模な自然災害及び二次災害の影響により、損害が発生する可能性があり、商品供給に支障をきたすなど、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑬金融負債について

 当社グループでは、各事業の必要資金の多くを、社債や金融機関からの借入により調達しており、金融負債は総資産に比して高い水準にあります(平成27年12月31日現在2,347億円(連結ベース)、総資産の38%)。当社グループでは成長戦略の遂行に伴い大規模な投資等を行うことにより、さらに金融負債が増加する場合もあります。また、今後、市場金利が上昇した場合や、格付機関が当社の格付を引き下げた場合には、金利負担が重くなったり資金調達の条件が悪化することにより、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑭退職給付債務について

 当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率など数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されています。

 実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は数理計算上の差異として累積され、発生時の従業員の平均残存勤務期間で費用処理されるため、将来において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。また、退職給付会計導入時の会計基準変更時差異は15年で費用処理しております。

⑮固定資産の減損について

 当社グループでは、当社及び日本国内の連結子会社においては固定資産の減損に係る会計基準に基づき、減損の基準に該当する有形・無形の固定資産等は減損損失を計上しています。また、海外の連結子会社においては適用している会計基準に基づき、必要に応じて減損損失を計上しています。しかしながら、今後、市場環境や事業環境の変化などによっては、新たに減損損失の要件に該当する資産が発生したり、売却することとなった場合にはその価格により固定資産売却損を計上する可能性があり、これにより当社グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑯事業・資本提携について

 当社グループでは、中期経営計画に沿って成長に向けた競争力強化の一環として国内外他社との事業・資本提携を推進しています。しかし、市場環境や事業環境の変化などによっては、当初想定していた成果を得られず、場合によっては、提携先及び出資先の事業、経営及び資産の悪化等が生じた場合、当社グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、出資に伴い、「のれん」の償却が多額に発生した場合、あるいは出資先が業績不振となり「のれん」等の減損損失を計上する場合、これにより当社グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑰持株会社のリスクについて

 当社グループを代表して上場しているサッポロホールディングス㈱(以下「当社」といいます。)は、当社が直接保有している事業会社が当社に対して支払うブランド使用料、グループ経営分担金及び受取利息を主な収益源とし、さらに各事業会社が業績や財政状態に応じて支払う配当金を収入としております。このため、各事業会社の財政状態が悪化し、当社に対して配当を支払えない状況が生じた場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(業務提携)

① ヨーグルト・デザート・チルド飲料事業等における業務提携

 当社、及びその子会社であるサッポロフーズネット㈱は、平成20年10月20日付で、丸大食品㈱及びその子会社と、ヨーグルト・デザート・チルド飲料事業等の拡充・発展に向けて両グループ間で業務提携に関して契約を締結しました。

  なお、平成27年3月27日付けで上記の業務提携について解消しております。

② バカルディ ジャパン株式会社との業務提携

当社の子会社であるサッポロビール㈱は、平成23年5月19日付で、ラムブランド「バカルディ」など多くの有力ブランドを所有するバカルディ ジャパン㈱と同社が日本国内で販売権を有するスピリッツをはじめとする各ブランドの、日本国内における独占販売に関する業務提携契約を締結しました。

 

6【研究開発活動】

 平成27年3月、グループ研究戦略推進部内に事業会社の枠にとらわれない研究を行うための食品価値基盤開発グループを新設しました。従来の「サッポロビール社」及び「ポッカサッポロフード&ビバレッジ社」の研究開発部門メンバーにより構成されたグループ横断的な研究開発体制「サッポロイノベーションラボ」の活動推進と合わせ、「食のメーカー」としての成長加速に引き続き貢献してまいります。

 当連結会計年度における当社グループの研究開発費は27億円です。

 

セグメントの状況は次のとおりです。

 

[国内酒類事業]

1.商品開発について

 酒類の商品開発については、経営ビジョン「オンリーワンを積み重ね、No.1へ」を実現すべく、「サッポロビール社」の強みである原料へのこだわりや、永年培ってきた商品開発力、技術開発力を活かして、引き続き、新たな価値創造に取り組んでまいりました。

 ビールテイストについては、2月に「サッポロ 生ビール黒ラベル」をリニューアル、当社独自の原料「旨さ長持ち麦芽」を増量、黒ラベルならではの「麦のうまみと爽やかな後味のベストバランス」に更に磨きをかけ、21年ぶりに前年を超える売上実績を残しました。プリン体ゼロのパイオニアである「極ZERO」は、健康志向のお客様のニーズにお応えし、人工甘味料ゼロとすることで、更なる価値強化を実現しました。また、5月に特定保健用食品で初となるノンアルコールビールテイスト飲料「SAPPORO+(サッポロ プラス)」を発売、当社ノンアルコールビールテイスト飲料の売上伸長に貢献いたしました。「ヱビス」ブランドでは、3月にコクと香りに更に磨きをかけて「ヱビス ロイヤルセレクション」を再発売、また、歳暮ギフト限定の「ヱビス 冬のコク」が好評を博し、歳暮ギフトの計画達成に大きく寄与しました。

 続伸するRTD市場に対しては、「バカルディ」ブランドの強化に加え、9月に欧州主要国で売上NO.1(※)の本格派ウォッカ、「エリストフ」のRTDを発売しました。また、基軸ブランドの「男梅サワー」、「ネクターサワー」の強化を図り、梅干し本来のしょっぱい旨さを磨き、アルコール度数も高めた「超男梅サワー」を5月、ネクターならではのフルーティな白桃の果実感と乳酸菌飲料由来の爽やかな酸味の「白いネクターサワー白桃ピューレ」を8月に限定発売、いずれも当初計画を大幅に上回る実績を上げ、「白いネクターサワー白桃ピューレ」はご好評にお応えして12月に通年で再発売しました。さらに、「極ZERO」のRTDへのカテゴリーエクステンションとなる「極ZERO CHU-HI ゴクハイ」を6月に発売しました。そして、多様化する飲み方ニーズで伸長しているRTS市場には若年層に向けた梅酒ベースの新RTS「ウメカク 果実仕立ての梅酒カクテル ピンクグレープフルーツ」、ぶどう果汁からつくった新RTS「グレープドロップ ぶどうの雫でつくったお酒」を9月に同時発売、好調な推移となり、新たな需要を開拓しました。

 

(※) フランス・ベルギー・オーストリア・ポルトガル・ノルウェーのスタンダードカテゴリーにおいて販売数量No.1。2014年IWSR調べ

 

2.研究開発について

 国内酒類事業における研究開発は、醸造技術研究、感性科学研究、新規素材研究、品質保証分析研究等を幅広く担う「サッポロビール社」の価値創造フロンティア研究所と、原料研究を担うバイオ研究開発部が中心となって、新しい価値をお客様にお届けするための研究開発活動を推進しました。

 醸造技術研究においては、ビール中のタンパク質の解析により、ビールの泡持ちや混濁に関与する新規な大麦タンパク質及び遺伝子を同定しました。さらに、泡品質を向上させるための遺伝子診断技術(DNAマーカー)を新規に開発し、泡持ちを向上させるための大麦育種の基盤技術を確立しています。こうした一連の研究成果により、「農芸化学技術賞」に続いて、「日本育種学会奨励賞」、「欧州ビール醸造学会(35th Congress, European Brewery Convention) Best Paper賞」を受賞することができました。

 適正飲酒は健康によいとされていますが、適正飲酒の継続とアルコール依存の関係についての科学的な報告はあまりありません。適正飲酒の正しい知見を得るために、行動薬理学的実験方法を用いて適正飲酒の影響を調べたところ、適正飲酒はアルコール習慣化のリスクが小さいという実験結果が得られ、依存に至らないために重要であることが確認されました。本結果はBiol. Pharm. Bull誌に論文が受理され掲載されました。当社ではこのような科学的な研究に加え、講演やセミナーを通じてアルコールの適正飲酒について働きかけています。

 醸造技術を応用展開したバイオマスの資源化に関する技術開発においては、国内外にテストプラントを設置して実用化の検討を進めてきました。国内の水素・メタン発酵技術開発では、「タカキベーカリー社」、「広島大学」、「広島ガス社」と共同で実施した製パン工場廃棄物からのバイオ水素・メタン製造の試験結果を基に応用方法を検討してきました。また、バイオエタノール発酵では、「NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)」から受託したタピオカデンプン工業廃棄物からのエタノール製造実証試験(国際エネルギー消費効率化等技術普及協力事業)で建設したパイロットプラント設備を用いて実用化の実現可能性試験を実施しました。いずれも今後の成果が期待されています。

 感性科学研究では、視線解析装置を用いて、パッケージデザインに対するお客様の意識や嗜好について調査を続けています。これまでに得られた結果を活用し、「サッポロ 生ビール黒ラベル」の昨年のリニューアルでは、現行のイメージを踏襲しつつ、「サッポロ 生ビール黒ラベル」を大きく表記し、缶体のデザインの全体的なバランスを見直すことにより、お客様に意識されやすいデザインを実現しました。このほか、購買や飲用時など商品との接点でのお客様の心理変化を、視線や脳血流量計測から理解することに取り組み、研究成果を、パングボーン感覚科学シンポジウム(11th Pangborn Sensory Science Symposium)、日本味と匂学会、日本生物工学会において報告しました。官能評価・開発設計技術の分野では、「金沢工業大学」と共同で「記憶に残る飲料」の研究を行い、その成果を「ポッカサッポロフード&ビバレッジ社」のロングセラー炭酸飲料商品である「リボンシトロン」のリニューアルに応用し話題を呼びました。

 新規素材研究では、「サッポロビール社」が発見した「SBL88®」乳酸菌に次々に新しい機能を見出しています。肌の保湿につながる知見に続き、睡眠の質を向上させる効果も明らかになってきています。

 品質保証分析研究では、価値創造フロンティア研究所の品質保証部門と「ポッカサッポロフード&ビバレッジ社」の食品安全分析センターとの協働体制を深め、グループワイドに安全・安心な製品をお届けできるよう、原料・製品の安全性分析及びそれを支える分析新技術の研究に取り組んでいます。

 カナダ、オーストラリア、ヨーロッパ及び国内で品種開発を進めているLOXレス大麦については、栽培特性を改良した新品種「ShineStar」をオーストラリアで品種登録出願しました。現在も国内外でLOXレス品種の開発を進めており、「旨さ長持ち麦芽」のより安定した供給を可能とし、ビールテイスト商品の一層の高品質化を目指して取り組んでいます。

 ホップについても、海外での高品質品種の安定生産を目指し、ユニークな香りをもつ3品種をアメリカで植物特許出願(国内の品種登録出願に相当)しました。また、ホップ成分の活用技術に関する特許を国内で出願するなど、技術基盤の拡充にも努めています。

 国内酒類事業の研究開発費の金額は16億円です。

 

[食品・飲料事業]

 「ポッカサッポロフード&ビバレッジ社」として事業を開始して3年目となり、研究開発本部内の組織改変を行い、従来の「中央研究所」を改め、「商品開発研究所」「新規基盤開発研究所」を新設し、「味の科学研究所」は機能を「新規基盤開発研究所」と「研究企画部」に移管しました。それぞれお客様においしい「!(ひらめき)」をお届けするための研究開発活動を推進しました。

 

1.商品開発について

 飲料商品において、主力ブランド「キレートレモン」より春に発売した「キレートレモン ENERGIE(エナジエ)」は、従来のエナジードリンクのようなケミカルな味わいではなく、レモン果汁と炭酸をベースに、「ローヤルゼリー」や「イミダゾールジペプチド」といったエナジー成分と、「ビタミンC」や「クエン酸」などの女性に嬉しい成分を加え、「カフェインゼロ」「カロリーオフ」「リキャップ可能」といった女性目線で作り上げた新しいエナジードリンクを開発しました。秋に発売した「キレートレモン INNER BEAUTE (インナーボーテ)」は、レモン果汁と炭酸をベースに「クエン酸」「ビタミンC」に加え、「イノシトール」「グルコシルセラミド」「ヒアルロン酸」などの女性に嬉しい成分を配合して開発しました。一方、茶系飲料では国産茶葉を100%使用した日本品質の烏龍茶「にっぽん烏龍」を発売しました。茶葉だけでなく、茶業種メーカーと共同して、本場中国の烏龍茶製法を国内の工場で再現し、国産素材を積極的に使用して国産農林水産物の消費拡大に寄与した点を評価いただき「フード・アクション・ニッポン アワード2015 商品部門 食品産業分野 優秀賞」を受賞しました。

 スープ食品においては、主力ブランド「じっくりコトコト」において、厳選素材「北海道十勝芽室町産ゴールドラッシュ」のみを使用した、贅沢なコーンポタージュ「じっくりコトコト プレミアム 黄金のコーンポタージュ」など、ブランドの幅を広げる商品開発に挑戦しました。また、お客様の健康ニーズに応えた商品ラインナップ強化として「一杯の減塩」ブランドより「一杯の減塩 コーンポタージュ」を開発しました。

 レモン食品においては、基幹ブランド「ポッカレモン100」から、こだわりを持たれるお客様の声に応えた商品として、イタリア・シチリア産のレモン果汁100%を使用した「ポッカレモンプレミアム シチリア産ストレート果汁」を発売しました。また、近年、調味料として話題となった“塩レモン”を簡単に便利な形で使用できるよう、当社商品としてレモンの果皮、果肉、果汁と塩を使用して作った「塩レモン」を開発し、新たなレモンの用途幅を広げました。

 

2.研究開発について

 飲料、食品技術開発を担う組織として、研究開発本部の傘下に「商品開発研究所」と「新規基盤開発研究所」の2つの研究所で研究活動に取り組んでおります。

 「商品開発研究所」では、コーヒーや柑橘果汁などの飲料、レモン、スープなどの食品の中身設計や容器開発、素材の探索など商品の高付加価値に繋がる研究を実施しました。

 「新規基盤開発研究所」では、「サッポロビール社」とも協力しながら、新たな価値を提供する素材の探索、加工技術、機能性研究など幅広い領域の研究活動に取り組みました。

 2015年度は、技術開発面の「交流高電界殺菌技術」研究発表で、日本果汁協会、全国清涼飲料工業会、日本農芸化学会の3団体から技術賞などを受賞しました。「交流高電界殺菌技術」は、「農研機構 食品総合研究所」及び「株式会社フロンティアエンジニアリング」と共同で開発した技術で、ポッカレモン100製造ラインにて、「製品に及ぼす風味向上」を目的として業界で初めて実用化したものです。

 素材開発面では、国産茶葉を使ったウーロン茶飲料の開発に取り組みました。国産茶葉を使いながらも本場中国の製法にこだわり、苦味や渋みが少なく豊かな香りとコクを楽しめるやさしい味わいを実現しました。

 おいしさ評価の研究面では、レモンの品質を把握する方法として、レモンを評価する言葉の体系化に取り組み、日本調理科学会で発表しました。

 分析技術面では、サッポログループ内での最適化を検討しながら、残留農薬の分析インフラとして液体クロマトグラフ質量分析計の新機種への更新を行い精度の向上を図ると共に、分析インフラの効果的な活用という観点から、酒類における残留農薬分析手法に関しても技術確立しました。

 食品・飲料事業の研究開発費の金額は9億円です。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析は、以下のとおりです。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来に関する事項には不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性があります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。また、海外の連結子会社は、米国会計基準又は国際財務報告基準に準拠しております。

連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債の金額及び偶発債務の開示、ならびに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、見積りや前提が必要となります。当社グループは、過去の実績又は各状況下で最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しています。

以下、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況にとって重要であり、かつ相当程度の経営判断や見積りを必要とする重要な会計方針についてご説明します。

① 棚卸資産の評価

「商品及び製品」、「原材料及び貯蔵品」等の棚卸資産につきましては、「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号 平成18年7月5日公表分)を適用しており、評価基準は原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算定)としています。市場価格が下落した場合には、棚卸資産の簿価を切下げ、売上原価を増加させる会計処理を行っています。

② 投資有価証券の減損

投資有価証券の時価の下落が著しく、かつ回復可能性があると認められない株式などについては、減損処理を行っています。時価のある投資有価証券については、連結決算日における時価が取得原価に比べて50%以上下落した場合は全ての銘柄について、減損処理を行っており、30%以上50%未満下落した場合は、個々の銘柄について、その時価が取得原価を下回っている期間と程度、予測される時価の回復の可能性、及び、財政状態を精査し、必要と認められた額の減損を行っています。また、時価のない投資有価証券については実質価額が取得原価に比べて50%以上下落した場合は回復の可能性及び財政状態を精査し、減損処理を行っています。

③ 固定資産の減損

当連結会計年度において、収益性低下などにより投資額の回収が困難と見込まれる事業用資産について減損処理を行っています。なお、前述以外の固定資産についての回収可能性は、将来の収益計画に基づき判断していますが、将来の収益獲得が見込めなくなった場合は、減損損失が発生することで当社グループの連結財務諸表に影響を与える可能性があります。

また、海外の連結子会社は、米国会計基準又は国際財務報告基準に準拠し減損処理を行っております。

④ 貸倒引当金

貸倒引当金は、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権及び破産更生債権などについては個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。相手先の財務状況が悪化した場合は、貸倒引当金を積み増すことで、当社グループの連結財務諸表に影響を与える可能性があります。

⑤ 繰延税金資産の回収可能性

繰延税金資産の回収可能性は、将来における課税所得の見積りにより影響を受けます。市場環境や経営成績の悪化により、将来の課税所得の見積額が減少した場合、繰延税金資産が取崩されることにより、当社グループの連結財務諸表に影響を与える可能性があります。

⑥ 退職給付に係る負債及び退職給付費用

退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算には、割引率、年金資産の期待運用収益率などの基礎率に見積りの要素が含まれており、これら基礎率の変動により当社グループの連結財務諸表に影響を与える可能性があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高

 売上高は5,337億円(前期比150億円、3%増)となりました。報告セグメント別の売上高は次のとおりです。

[国内酒類事業]

 国内酒類事業においては、ビール類合計の売上数量が前期を下回り、また、商品多層化の基盤となるRTDやワイン、和酒等の売上高も前期を下回った結果、2,736億円(前期比73億円、3%減)となりました。

[国際事業]

 国際事業においては、「カントリー ピュア フーズ社」を2月に連結子会社化したことに加え、円安の影響もあり、705億円(前期比208億円、42%増)となりました。

[食品・飲料事業]

 食品・飲料事業においては、国内食品・飲料、海外飲料の売上数量が前期を上回ったこともあり、1,356億円(前期比22億円、2%増)となりました。

[外食事業]

 外食事業においては、入居ビル建て替えによる基幹店舗の休業もあり、270億円(前期比1億円、1%減)となりました。

[不動産事業]

 不動産事業においては、前年末における「サッポロスポーツプラザ社」の株式譲渡による売上高減少と、前年に売却した保有不動産の賃料収入減少等があり、208億円(前期比6億円、3%減)となりました。

② 売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は、「カントリー ピュア フーズ社」の連結子会社化や円安の影響もあり、3,528億円(前期比164億円、5%増)となりました。なお、売上原価の売上高に対する比率は、原材料コストの高騰の影響で国内酒類事業、国際事業及び食品・飲料事業の製造原価が増加したことにより1.3ポイント増加し、66.1%となりました。

販売費及び一般管理費は、国内酒類事業の設備費減少等もあり、1,669億円(前期比6億円、0%減)となりました。

③ 営業利益

 営業利益は、139億円(前期比7億円、5%減)となりました。報告セグメント別の営業利益は次のとおりです。

[国内酒類事業]

国内酒類事業では、人件費、設備費のコストコントロールによる減少がありましたが、ビール類の販売数量が前期を下回ったことにより、営業利益は86億円(前期比15億円、15%減)となりました。

[国際事業]

 国際事業では、北米における売上数量の増加や「カントリー ピュア フーズ社」の連結子会社化がありましたが、ベトナムでの売上原価の増加もあり、営業利益は1億円(前期比0億円、11%減)となりました。

[食品・飲料事業]

 食品・飲料事業では、国内食品・飲料における販売費の積極的な投入がありましたが、国内食品・飲料、海外飲料の増収により、営業利益は4億円(前期比3億円、258%増)となりました。

[外食事業]

 外食事業では、入居ビル建て替えを理由とした基幹店舗の休業による売上高減少がありましたが、原価率の改善や人件費、諸経費のコストコントロールが寄与したこともあり、営業利益は5億円(前期比2億円、72%増)となりました。

[不動産事業]

 不動産事業では、前年末における「サッポロスポーツプラザ社」の株式譲渡による売上高減少等がありましたが、「恵比寿ガーデンプレイス」の稼働率上昇による賃料収入の増加等があり、営業利益は82億円(前期比5億円、8%増)となりました。

④ 営業外損益及び経常利益

 営業外損益は、営業外収益29億円から営業外費用36億円を差引き、7億円のマイナスとなりました。受取利息及び受取配当金から支払利息などを差引いた金融収支については、調達金利の低減が寄与したことで、前連結会計年度より改善し9億円のマイナスとなりました。

その他営業外損益としては、円高による為替差損5億円などがありました。

以上の結果、経常利益は132億円(前期比13億円、9%減)となりました。

⑤ 特別損益

 特別利益は78億円となりました。主な内訳としては固定資産売却益などです。

 特別損失は94億円となりました。主な内訳としては、以下のとおりです。

 固定資産除却損は15億円となりました。主に、ビール生産設備、飲料水生産設備に伴うものです。

 減損損失は59億円となりました。主に国内酒類事業の遊休不動産、福利厚生施設の売却に伴うもの、国際事業の子会社の収益性低下によるものです。詳細につきましては「連結損益計算書関係」の注記に記載のとおりです。

 投資有価証券評価損は17億円となりました。主に投資先の業績低下によるものです。

⑥ 法人税等及び当期純利益

 法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額を合わせた税金費用合計は55億円で、税金等調整前当期純利益に対する負担率は48%です。法定実効税率(35%)との差につきましては、主にのれんの償却費の損金不算入によるものです。詳細につきましては「税効果会計関係」の注記に記載のとおりです。

 以上の結果、当期純利益は61億円(前期比57億円、1,697%増)となりました。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすと思われる事項については、概ね「4.事業等のリスク」に記載のとおりです。

 中でも、当社グループでは海外での事業展開を進めており、日本国内の景気動向のみではなく、事業活動を行っている国・地域の経済動向及びその他の要因により影響を受ける可能性があり、リスク管理体制を一層強化する取り組みを進めます。

 経営環境が依然として不透明な状況が続く中、環境変化への対応力を一層高める取り組みを進めます。

 

(4)事業戦略と見通し

 次期は、「サッポログループ経営計画2015年-2016年」に基づいた成長戦略を加速させ、特徴のある「食のメーカー」として存在感を示すとともに平成28年度の財務目標達成を目指します。また、当社グループは、安定的に利益を生み出す国内酒類事業と不動産事業を柱として、将来の成長に向けた国際事業、食品・飲料事業への投資、将来の成長の芽となる研究開発投資を進めています。

 

[国内酒類事業]

国内酒類業界は、飲酒人口の減少や、嗜好・飲用シーンの多様化が進み、引き続き厳しい市場環境が予想されます。

このような中で、国内酒類事業は、ビジョンとして「オンリーワンを積み重ね、No.1へ」を継続し、当社ならではの価値のご提供を積み重ねることで、成長を目指します。

ビール類では、「ビール強化元年」を掲げ、基軸ブランドの更なる価値向上に取り組みます。将来的なビール類の酒税一本化が予想され、市場から注目が集まるビールの強化を推進します。「サッポロ 生ビール黒ラベル」は、前年からの勢いを持続させ「完璧な生ビール体験」をテーマとし、中味を進化させるとともに、各地でのイベントなど様々な形で提案していきます。「ヱビス」も、「プレミアム価値No.1」を目指し、上質なコクに磨きをかけ、クオリティーアップを行います。

RTDでは、「サッポロ 男梅サワー」を筆頭に、コラボレーションによる独自価値商品の提案を引き続き行います。

ワインでは、ファインワインの強化を継続していきます。日本ワイン「グランポレール」や、平成27年より取り扱いを開始した輸入ワイン「ペンフォールズ」、シャンパーニュ「テタンジェ」などに積極的な販促を行います。また、デイリーワイン(※1)や樽詰めスパークリングワイン「ポールスター」の提案を通して、手軽にワインを楽しめる取り組みも併せて行います。

洋酒では、世界販売量・販売金額No.1ラム「バカルディ」(※2)をはじめとして、「ボンベイサファイア」、「デュワーズ」、「マルティーニ」に注力します。特に「バカルディ」では、カリビアンハイボール「ラムハイ」という新しい飲み方の提案を行います。

和酒では、好調な甲乙混和芋焼酎「こくいも」に加え、「ウメカク」や梅酒など、和の素材にこだわったリキュールによるエントリーユーザーへの取り組みを継続します。

事業全体では、更なるブランド価値向上に向けた効果的かつ機動的な販売費の投下を行うとともに、その他のコスト削減にも引き続き取り組み、利益計画の達成を目指します。

※1 デイリーワイン:1本1,500円未満のワイン(ファインワイン:1本1,500円以上の中高級ワイン)

※2 2014年 インターナショナル・ワイン&スピリッツ・リサーチ調べ

 

[国際事業]

北米においては、アメリカの労働市場の改善、家計需要の増加による自律的な景気拡大が見込まれる一方で、カナダでは原油価格の低迷による景気減速により北米のビール市場の総需要はほぼ横ばい圏に留まるものと見込まれます。アジアのビール市場は、人口増加及び底堅い経済成長を続ける国では引き続き成長すると見込まれますが、一部の国では経済成長の鈍化やアルコールに対する規制強化を背景に成長の鈍化が見られます。

このような中で、国際事業は、重点エリアである北米及び東南アジアにおいて「サッポロ」をはじめとしたプレミアムブランドの浸透を図り、同市場における当社独自の地位を築いていきます。

北米では、カナダ市場において、「スリーマン社」が「スリーマン」「サッポロ」を核とするプレミアムブランドのブランド価値の維持・向上のために重点的にマーケティング投資を実施し、バリューブランドは伸びが期待できるエリアのニーズに合った商品展開を実施することで、シェアアップと利益計画の達成を目指します。アメリカ市場においては、「サッポロUSA社」がアジア系市場への展開を重点的に強化し、「サッポロ」ブランドのプレゼンス向上を図っていきます。アメリカの飲料市場においては、「シルバー スプリングス シトラス社」および「カントリー ピュア フーズ社」の事業基盤を強化し、新たな販路の獲得や生産体制の最適化を通じたコストダウンの推進によって、売上拡大と収益改善を図っていきます。

北米以外においても、「サッポロ」ブランドの売上拡大を図り、国際事業の基盤強化と更なる事業発展を図っていきます。

東南アジアでは、ベトナム市場において、効果的・効率的なマーケティング投資とターゲットを明確にした営業活動、及び「Sapporo Premium Beer」のリニューアルによる新たなお客様接点の増加を通して、売上拡大と収益改善を目指します。シンガポール市場においては、グループ内のシンガポール子会社と協働して同国内の家庭用および業務用市場の販路拡大を推進していきます。

 

[食品・飲料事業]

国内飲料業界は、人口動態や消費者の節約志向からの総需要の伸び悩み、飲料各社との競争激化、為替の影響や原材料価格の高騰などによるコスト増加が見込まれ、依然として厳しい経営環境が予想されます。

このような中で、国内の食品・飲料事業は、“毎日の生活に彩りと輝きをくわえる、新しい「おいしい」を次々と生み出し続けます“というビジョンの下、顧客視点を徹底し、自社の優位性を発揮できる分野にて新たな価値を提案していきます。

国内食品・飲料では、基幹ブランド「キレートレモン」より、新たな価値をもつ新製品を発売、レモンのもつ健康価値の発信など、レモンのリーダーとしてのポジションをさらに盤石にしていきます。また、国産茶葉使用が評価された「にっぽん烏龍」などの茶系飲料や「がぶ飲み」ブランドなどの販促策を積極的に展開します。さらに、今後伸長が見込まれる健康素材に注目した新たな飲料ブランドを立ち上げます。インスタントスープにおいては、「じっくりコトコト」のラインナップ強化に加え、新たなブランドを立ち上げ、スープ市場の更なる需要拡大に努めます。業務用では、ポッカレモン、アルコールの割材飲料、粉末茶、粉末スープなどでグループシナジーを生かしながら売上拡大を図っていきます。平成27年に参入した豆乳事業では、消費者の健康志向、自然志向の高まりに対応した豆乳商品の開発や売上拡大を進めていきます。

国内外食では、「カフェ・ド・クリエ」において、店舗ごとのきめ細かいマーケティングを行いながら、さらなるブランド価値の向上と成長の加速を図っていきます。

海外飲料では、東南アジア各国での競争激化が見込まれますが、主力のシンガポール市場での茶系飲料や果汁飲料での優位性を強めながら、有力ブランドとの提携も強化し、売上拡大と効率化を進めていきます。合弁会社を設立したインドネシアでは、生産・販売を開始、ミャンマーにおいてもライセンス生産の開始を予定しており、その国・地域に合った商品を提案し、更なる販路及び売上拡大を目指します。

 

[外食事業]

国内外食業界は、採用コストや原材料仕入価格等の継続的な上昇に加え、外資系外食チェーンの新たな参入、小売業などとの業界を超えた競争の激化により、厳しい経営環境が継続するものと想定されます。

このような中で、外食事業は、引き続き「お客様へ100%満足の提供」を軸に、基本となる商品・サービス・店舗環境等の「営業品質」の向上を図るとともに、安全・安心な商品の提供に向けた取り組みを進めます。

 国内では、入居ビルの建替えにより長期間休業していた基幹店舗である「銀座五丁目店」「新橋店」の開店をはじめ、基幹業態である「銀座ライオン」や「ヱビスバー」の展開エリアの拡大、新業態などの新規出店を積極的に行うとともに、既存業態・店舗の改装・ブラッシュアップによる収益改善も進めていきます。

 海外では、シンガポールでの「銀座ライオン」「とん吉」ブランドの定着に向けた取り組みを進めるとともに、周辺諸国への展開に向けた検討を進めていきます。

 

[不動産事業]

不動産業界は、首都圏オフィス賃貸市場において、引き続き好調な企業業績を背景に、空室率、賃料水準等市況は上昇するものと期待されますが、新規オフィスビルの供給も見込まれていることから賃料上昇ペースは緩やかなものと予測されています。

このような中で、不動産賃貸では、ハード・ソフト両面における競争力強化に引き続き努め、保有物件の稼働率及び賃料水準の向上に取り組んでいきます。中核施設である「恵比寿ガーデンプレイス」では、街全体のブランド力強化と利便性向上を図るため、商業区画をはじめとする各エリアにおいてバリューアップを推進し、街の安全・安心レベルの向上にも引き続き取り組みます。

不動産開発では、銀座四丁目交差点に面する複合商業施設「GINZA PLACE(銀座プレイス)」が夏に開業する予定です。銀座の中心に位置するこの施設から世界に向けて様々な情報発信を行い、新たな体験と交流の場となることを目指します。新しいランドマークとして、街の更なる活性化と賑わい創出に貢献できる施設となるべく、開業まで着実に計画を推進していきます。

今後も収益基盤強化に努め、不動産事業全体の価値向上を図るために保有物件ポートフォリオの見直しに取り組んでいきます。

 

(5)当連結会計年度末の連結財政状態の分析

①資産

 当連結会計年度末の総資産は、COUNTRY PURE FOODS, INCの新規連結に伴う増加、「GINZA PLACE(銀座プレイス)」の開業に向けた建設仮勘定の増加があった一方、「渋谷桜丘スクエア」の信託受益権の売却による土地の減少等によって、前連結会計年度末と比較して50億円減少し、6,203億円となりました。

②負債

 負債は、短期借入金、未払法人税等の増加等があった一方、コマーシャル・ペーパー、長期借入金の減少等によって、前連結会計年度末と比較して88億円減少し、4,565億円となりました。

③純資産

純資産は、為替換算調整勘定の減少、期末配当の実施等があった一方、その他有価証券評価差額金の増加、当期純利益の計上等によって、前連結会計年度末と比較して38億円増加し、1,638億円となりました。

④経営指標

 流動比率は、流動資産が0億円減少し、短期借入金の借入などの要因により、流動負債が218億円増加したことにより、前連結会計年度の73.8%から66.9%に6.9ポイント減少しました。

 自己資本比率は、「③純資産」に記載のとおりその他有価証券評価差額金、当期純利益の増加等に伴って自己資本が増加したことにより、前連結会計年度の25.0%から25.5%に増加しております。

 自己資本当期純利益率(ROE)は、「(2)当連結会計年度の経営成績の分析」に記載のとおり当期純利益が前年同期比で大幅な増益となったことにより、前連結会計年度の0.2%から3.9%に増加しております。

 D/Eレシオ(金融負債÷純資産)は、金融負債の減少により前連結会計年度の1.5倍から1.4倍に減少しております。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

①キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末に比べ6億円(7%増)増加し、当連結会計年度末には103億円となりました。

 当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

[営業活動によるキャッシュ・フロー]

 営業活動の結果得られた資金は、352億円(前期比129億円、58%増)となりました。これは主に、減価償却費242億円、税金等調整前当期純利益116億円、減損損失59億円等による増加要因と、固定資産売却益74億円等の減少要因があったことによるものです。

[投資活動によるキャッシュ・フロー]

 投資活動の結果使用した資金は、97億円(前期比74億円、43%減)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入195億円があった一方、有形固定資産の取得による支出182億円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出39億円、関係会社株式の取得による支出32億円等があったことによるものです。

[財務活動によるキャッシュ・フロー]

 財務活動の結果使用した資金は、248億円(前期比174億円、239%増)となりました。これは主に、長期借入れによる収入143億円、社債の発行による収入99億円等があった一方、長期借入金の返済による支出166億円、コマーシャルペーパーの純減少額130億円、社債の償還による支出120億円等があったことによるものです。

②資金の流動性について

当社グループは、主要な連結子会社にキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入し、日本国内のグループ内資金を当社が一元管理しています。各グループ会社において創出したキャッシュ・フローを当社に集中することで資金の流動性を確保し、また、機動的かつ効率的にグループ内で配分することにより、金融負債の極小化を図っています。

③資金の調達

現在そして将来の営業活動及び債務の返済などの資金需要に備え十分な資金を確保するために、資金調達及び流動性の確保に努めています。必要な資金は、主に営業活動によって得られるキャッシュ・フロー、金融機関などからの借り入れによって調達しています。

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

 経営者の問題認識と今後の方針につきましては、概ね「3.対処すべき課題」に記載のとおりです。

 特に今後の方針につきましては、「サッポログループ経営計画2015年-2016年」のもと、取り組みを推進します。