第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に

帰属する当期純利益

 

百万円

百万円

百万円

百万円

平成29年12月期

551,548

17,032

16,410

10,977

平成28年12月期

541,847

20,267

19,202

9,469

増減率(%)

1.8

△16.0

△14.5

15.9

 当期の日本経済は、輸出の回復や雇用所得環境の改善により、緩やかな回復基調となりました。一方で、地政学リスクの高まりや天候不順が、投資や消費への抑制に働き、依然として先行きの読めない経済環境となりました。

 当社グループ各社が事業を展開しているそれぞれの業界については、以下のとおりです。

 国内酒類業界では、改正酒税法による店頭価格の上昇や夏場の天候不順、消費者の節約志向による居酒屋業態の不振などが需要を押し下げる要因となりました。海外では、北米のビール市場は前期を下回ったものと推定されますが、アジアのビール市場は引き続き成長しています。国内飲料業界は、前期並みに推移したものと考えられます。不動産業界では、首都圏オフィス賃貸市場において空室率が改善するとともに賃料水準も緩やかに上昇しています。

 このような状況の下、当社グループでは、「サッポログループ長期経営ビジョン『SPEED150』」及び「第一次中期経営計画2020」に基づく成長戦略を加速させ、「世界に広がる『酒』『食』『飲』で個性かがやくブランドカンパニー」になることを目指し、平成29年度の財務目標達成に向かい歩んできました。

 国内酒類事業では、「ビール復権宣言」を掲げ、基軸ブランドの強化に注力しました。特にビールの主力ブランド「サッポロ生ビール黒ラベル」では一貫したマーケティング戦略が功を奏し、ビールの総需要が減少する中で3年連続の売上アップを達成しました。ビール類以外の伸長分野では、ワインやスピリッツ類において高付加価値の商品に注力し、多層化を推進しました。

 国際事業では、北米のプレミアムビール市場において、カナダの「スリーマン社」及びアメリカの「サッポロUSA社」が積極的な販売活動を実施しました。また、9月には「アンカー ブリューイング カンパニー社」を取得し、北米における成長を加速させるための一手を打ちました。アメリカの飲料市場においては、「カントリー ピュア フーズ社」が売上を伸長させましたが、「シルバー スプリングス シトラス社」は米国飲料市場の嗜好の変化による影響などを受けました。ベトナムにおいては、販促方法を見直し、収益改善に向けた取り組みを進めました。

 食品・飲料事業では、国内において、経営課題とする営業力強化とコスト削減に取り組み、強みである素材にこだわった飲料や、レモン関連商品、スープを中心とした主力ブランドへの投資を集中しました。

 外食事業では、国内において、基幹業態の「銀座ライオン」「ヱビスバー」を中心に出店や改装を行う一方、収益力改善に向けて不採算店舗の閉鎖・業態転換を進めました。シンガポールにおいては、引き続き「銀座ライオン」ブランドを世界に発信すべく取り組みを進めています。

 不動産事業では、保有する賃貸不動産物件が高稼働率で推移しました。中核施設の「恵比寿ガーデンプレイス」において、街の魅力向上のために飲食エリアなどのバリューアップを推進しました。「発信と交流の拠点」をコンセプトにした複合商業施設「GINZA PLACE(銀座プレイス)」も業績向上に寄与しました。

 以上の結果、当期における当社グループの連結業績は、以下のとおりです。

 

売上高

 国内酒類事業では、ブランド強化を図っているビールや多層化が好調に推移しましたが、発泡酒や新ジャンルの売上数量が前期を下回ったことから、減収となりました。一方で、国際事業では、サッポロブランドのビール売上数量が前期を上回ったことや、「カントリー ピュア フーズ社」の果汁シャーベット事業などが寄与した結果、増収となりました。食品・飲料事業では、国内のレモン飲料やスープ食品などの売上数量が前期を上回りましたが、シンガポールや同国からの輸出による売上数量が減少したことなどから、前期並みの売上高となりました。外食事業では、国内の既存店が堅調に推移したことや、前期6月に新規連結となった「マルシンカワムラ社」「銀鱗水産社」が通年寄与したことなどから増収となりました。不動産事業では、前期9月に開業した「GINZA PLACE(銀座プレイス)」の通年寄与などにより増収となりました。
 以上の結果、連結売上高は5,515億円(前期比97億円、2%増)となりました。

営業利益

 国内酒類事業では、売上高は減収となりましたが、ビールや多層化の成長により、品種構成が改善した影響や、製造原価の改善により、営業利益は前期並みとなりました。国際事業では、北米酒類が好調に推移しましたが、「シルバー スプリングス シトラス社」の売上数量が減少したことや、「アンカー ブリューイング カンパニー社」の取得費用などが影響し、減益となりました。食品・飲料事業では、シンガポールでの売上減少などにより、減益となりました。外食事業では、売上高は堅調に推移しましたが、食材の高騰や人件費の上昇により、減益となりました。不動産事業では、主力物件の賃料収入増加や、「GINZA PLACE(銀座プレイス)」の寄与により、増益となりました。

 以上の結果、連結営業利益は170億円(前期比32億円、16%減)となりました。

経常利益

 連結営業利益の減少により、連結経常利益は164億円(前期比27億円、15%減)となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益

 投資有価証券売却益48億円や、固定資産売却益19億円を計上したこともあり、親会社株主に帰属する当期純利益は109億円(前期比15億円、16%増)となりました。

 

以下、事業セグメント別の概況は記載のとおりです。

 

 

売上高(百万円)

営業利益(百万円)

平成28年

12月期

平成29年

12月期

増減率(%)

平成28年

12月期

平成29年

12月期

増減率(%)

国内酒類事業

279,476

278,692

△0.3

11,745

11,767

0.2

国際事業

65,400

69,837

6.8

906

△1,214

食品・飲料事業

137,918

137,898

△0.0

1,314

564

△57.1

外食事業

28,120

29,140

3.6

663

330

△50.2

不動産事業

22,900

24,134

5.4

10,328

11,261

9.0

 

[国内酒類事業]

 国内におけるビール類総需要は、6月の改正酒税法の影響に加えて夏場の天候不順により、RTD(※1)への流出や業務用市場の落ち込みがみられ、前期比98%弱になったと推定されます。

 このような中で、国内酒類事業は、経営ビジョン「オンリーワンを積み重ね、No.1へ」を継続し、当社グループならではの価値の提供を積み重ねるとともに、「ビール復権宣言」を事業方針に掲げ、ビールに積極的な投資をすることで、さらなる成長を目指しました。

 ビールでは、好調な売上を維持し続けている「サッポロ生ビール黒ラベル」の缶製品が牽引しました。また、「ヱビス」ブランドも、3月発売の「ヱビス 華みやび」が好評をいただき、ビール合計の売上数量は前期比102%となり、3年連続で前期を上回りました。一方で、発泡酒「極ZERO(ゴクゼロ)」や、新ジャンル「麦とホップ」ブランドの売上が前期を下回りました。ビール類合計の売上数量は前期比98.1%となりましたが、総需要を上回りました。

 RTDでは、高付加価値のコラボ新商品である「愛のスコールホワイトサワー」は販売エリアを全国に拡大し、「男梅サワー」「キレートレモンサワー」などの主軸商品も順調に推移し、売上高は前期を大幅に上回りました。

 ワインでは、輸入ワインの「ペンフォールズ」、シャンパーニュ「テタンジェ」や、日本ワイン「グランポレール」などのファインワイン(※2)の販売強化を図り、売上高は前期を上回りました。

 洋酒では、「デュワーズ」等の主力ブランドが好調に推移したことで、売上高は前期を上回りました。

 和酒では、甲乙混和芋焼酎売上No.1(※3)の「こくいも」が引き続き好調に推移し、売上高は前期を上回りました。

 以上の結果、国内酒類事業の売上高は2,786億円(前期比7億円、0%減)となり、営業利益は117億円(前期比0億円、0%増)となりました。

※1 RTD : Ready To Drinkの略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料

※2 ファインワイン:中高級価格(1本1,500円以上)ワイン

※3 インテージSRI甲乙混和芋焼酎市場2016年1月~2017年12月累計販売金額全国SM/CVS/酒DSの合計

 

[国際事業]

 北米におけるビール市場の総需要は、アメリカ、カナダともに前期を下回ったと推定されます。アジア経済は、依然底堅いものの成長率が鈍化し、各国・地域ごとの景気動向にばらつきが見られました。

 このような中で、国際事業は、北米及び東南アジアにおけるプレミアムビール市場を中心にブランド力の強化に取り組み、アメリカでは果汁飲料の販路拡大を行いました。

 北米では、カナダにおいて、「スリーマン社」が主力のプレミアムブランドへのマーケティング投資を継続した結果、シェアアップを果たしましたが、ビール市場の停滞により「スリーマン社」のビール売上数量(「サッポロ」ブランドを除く)は前期比99%となりました。アメリカのビール市場では、「サッポロUSA社」がアメリカ一般市場やアジア系市場への展開を進めた結果、同社の「サッポロ」ブランドのビール売上数量は前期比106%となりました。また、9月から「アンカー ブリューイング カンパニー社」を連結子会社化し、北米プレミアムビールブランドの強化を図りました。アメリカの飲料市場においては、「カントリー ピュア フーズ社」の業務用飲料や果汁シャーベットが好調に推移したものの、同国におけるオレンジジュースの消費量逓減を背景に、「シルバー スプリングス シトラス社」の売上数量が大幅に減少した結果、両社合計の売上高は前期を下回りました。

 東南アジアでは、ベトナムにおいて、1月からの酒税増税に加え、販促方法の変更により取扱店が減少した結果、ビール売上数量は前期を下回りました。シンガポールでは、家庭用及び業務用市場への販路拡大に取り組み、ビール売上数量は前期を上回りました。

 その他のエリアでは、韓国において、家庭用及び業務用市場で好調な「Sapporo Premium Beer」に加え、「ヱビスビール」の販売を開始した結果、ビール売上数量が前期を大幅に上回りました。オセアニアでは、現地でのライセンス生産を核として同市場での販売強化に取り組んでおり、ビール売上数量は前期を上回りました。

 これらの取り組みを通じて、国際事業全体の「サッポロ」ブランドのビール売上数量は前期比115%となりました。

 以上の結果、国際事業の売上高は698億円(前期比44億円、7%増)となり、営業損失は12億円(前期は9億円の利益)となりました。

 

[食品・飲料事業]

 国内飲料の総需要は、前期比100%と推定されます。

 このような中で、食品・飲料事業は、国内飲料においては「キレートレモン」・「素材系」・「食感系」・「がぶ飲み」ブランド、国内食品においてはレモン及びスープのラインナップ強化を図り、当社グループ独自の価値提案を行いました。

 国内飲料では、レモンの研究成果を活用した機能性表示食品「レモンの元気」や国産六条大麦を100%使用した「にっぽん麦茶」など、強みをいかした新商品を発売しました。また、「がぶ飲み」ブランドでは、「がぶ飲み レモンクリームソーダ」などのユニークなフレーバーで話題を喚起しました。売上が好調な「加賀棒ほうじ茶」を中心とした国産素材無糖茶シリーズでは、フード・アクション・ニッポンのロゴマークの認知度向上に寄与したとして「フード・アクション・ニッポンMIP(Most Impressive Partner)賞」を受賞しました。

 国内食品では、冷製缶スープやカップ入りスープを中心にスープ類が好調に推移しました。また、秋冬向けに、レンジで簡単に調理できるレトルトタイプのスープ「じっくりコトコト ご褒美Dining(ダイニング)」シリーズを刷新し、新たにTVCMを展開するなどスープの需要喚起を行った結果、スープ食品計で前期比105%となりました。レモン食品においては、基幹商品である「ポッカレモン100」の売上が堅調に推移し、売上高は前期比108%となりました。また、広島県や同県の大崎上島町に続き、呉産レモンの振興及び地域の活性化を目的に、呉市とパートナーシップ協定を締結しました。豆乳ヨーグルトにおいては、当期で発売20周年を迎える特定保健用食品「ソヤファーム豆乳で作ったヨーグルト」シリーズを10年ぶりに刷新し、ブランド強化を図りました。

 国内外食では、カフェチェーン「カフェ・ド・クリエ」を展開する「ポッカクリエイト社」が、季節やトレンドに合わせた新メニューの発売等を行った結果、既存店における売上高は堅調に推移し、前期を上回りました。

 海外飲料では、緑茶で約70%のシェアを占め、お茶カテゴリーでNo.1のシェア(※)を有するシンガポールでのポジションは維持しつつも、一部の国における新たな税制の導入による影響もあり、シンガポールからの輸出についてはやや低調に推移しました。また、インドネシアの「ポッカ ディーマ インターナショナル社」において、現地の飲料水生産設備が4月より本格稼動し、主力となるPETボトル商品「450mlジャスミングリーンティ」「350mlレモンブラックティ」等の生産出荷を開始しました。

 以上の結果、食品・飲料事業の売上高は1,378億円(前期比0億円、0%減)となり、営業利益は5億円(前期比7億円、57%減)となりました。

※Nielsen Singapore MarketTrack May 2017(Copyright c 2017, The Nielsen Company)

 

[外食事業]

 国内外食市場は、業界全体として売上高では回復基調が続いているものの、人手不足に伴う採用コストや食材の仕入価格は上昇基調にあり、依然として厳しい経営環境にありました。

 このような中で、外食事業は、企業理念である「JOY OF LIVING~生きている喜び~」のもと、安全・安心な商品の提供を心がけ「お客様へ100%満足の提供」を目指す店舗づくりを進めました。

 国内では、「ヱビスバー」を2月に中四国エリア初となる広島に、3月は新横浜で出店するとともに、5月には大宮に「銀座ライオンビヤガーデン」を新規出店しました。また基幹店舗である「ビヤホールライオン 銀座七丁目店」のリフレッシュ改装を行うとともに、「銀座ライオン 羽田空港店」の全面改装を行い、当期は計3店舗の新規出店と2店舗の店舗改装を実施しました。一方、不採算店等8店舗を閉鎖したことにより、当期末の国内店舗数は195店舗となりました。

 シンガポールにおいては、市内中心部にある「とん吉」業態3店舗の店舗改装を実施しました。また、ケーキの販売店「RIVE GAUCHE(リヴ・ゴーシュ)」をシティリンク内に新規出店しました。一方で3店舗を閉鎖したことにより、当期末のシンガポール店舗数は13店舗となりました。

 以上の結果、外食事業の売上高は291億円(前期比10億円、4%増)となり、営業利益は3億円(前期比3億円、50%減)となりました。

 

[不動産事業]

 不動産業界は、首都圏オフィス賃貸市場において、平成30年以降の大型供給による影響で空室率の低下に一服感が見え始めてきてはいるものの、好調な企業業績を背景に引き続きオフィス需要が堅調なことから、依然として空室率は低い水準で推移しており、賃料水準も緩やかな上昇傾向が継続しています。

 このような中で、不動産賃貸では、「恵比寿ガーデンプレイスタワー」をはじめ、首都圏を中心に保有する各物件で高稼働率を維持しています。また、既存テナントの賃料水準引き上げについても積極的に取り組んでいます。

 複合商業施設「恵比寿ガーデンプレイス」では、施設の新たな付加価値創出やブランド価値向上を図るため、渋谷区民も利用可能な「コンソーシアム型」(複数企業向け)の事業所内保育所を4月に開所するとともに、展望レストラン街を『Grand&Casual ~本物を気軽に愉しむ贅沢』のコンセプトのもと全面リニューアルし、39階は「Think the world」をテーマに世界の厳選された料理の数々を愉しめるフロアに、また38階は「和」をテーマにしたフロアとし、8月にグランドオープンしました。

 平成28年9月に開業した複合商業施設「GINZA PLACE(銀座プレイス)」は、通年稼働により収益に貢献しました。施設コンセプトである「発信と交流の拠点」として更に情報発信力を高め、ブランド価値向上に取り組んでいくとともに、街の賑わい創出や集客向上に貢献していきます。

 また、札幌市が都心まちづくりの重点地区と位置付けて進めている「創成川以東地区」の再整備計画に合わせ、複合商業施設「サッポロファクトリー」の改装を着実に推進しています。隣地駐車場跡地の再開発については、地上3階建て、延べ面積約6,900㎡の新たな商業施設が5月に竣工し、住宅関連企業のショールームとして7月に開業しました。今後も生活者の利便性向上を図り、魅力ある都市空間づくりに努めていきます。

 一方、長期的な視点から引き続き物件ポートフォリオの見直しを行っており、10月には、「星和高麗橋ビル」(大阪)を売却しました。

 以上の結果、不動産事業の売上高は241億円(前期比12億円、5%増)、営業利益は112億円(前期比9億円、9%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末に比べ20億円(20%増)増加し、当連結会計年度末には125億円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、300億円(前期比25億円、8%減)となりました。これは主に、減価償却費235億円、税金等調整前当期純利益178億円等による増加要因と、法人税等の支払額55億円等の減少要因によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、178億円(前期比97億円、35%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出130億円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出116億円等があったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、101億円(前期比53億円、111%増)となりました。これは主に、長期借入れによる収入125億円、社債の発行による収入99億円等があった一方、長期借入金の返済による支出126億円、社債の償還による支出100億円等があったことによるものです。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度における生産実績を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(kl)

 

前期比(%)

国内酒類事業(ビール・発泡酒・新ジャンル等)

680,661

1.2%

国内酒類事業(ワイン・焼酎等)

50,115

3.0%

国際事業(ビール等)

205,146

4.2%

国際事業(飲料水等)

418,167

△3.0%

食品・飲料事業(飲料水等)

371,317

2.2%

 

(2)受注実績

 当社グループでは、ほとんど受注生産を行っておりません。

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

 

前期比(%)

国内酒類事業

278,692

△0.3

国際事業

69,837

6.8

食品・飲料事業

137,898

0.0

外食事業

29,140

3.6

不動産事業

24,134

5.4

報告セグメント計

539,702

1.1

その他

11,845

47.5

合計

551,548

1.8

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

国分グループ本社㈱

82,686

15.3

77,851

14.1%

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 サッポログループは、「潤いを創造し豊かさに貢献する」を経営理念に掲げ、「ステークホルダーの信頼を高める誠実な企業活動を実践し、持続的な企業価値の向上を目指す」ことを経営の基本方針として、企業活動を実践しています。

 当社は経営理念に基づく企業活動を通じて、あらゆるステークホルダーとのコミュニケーションを深め、情報発信力を強化することで、当社の存在感を高めながら、満足度向上を目指していきます。

 

(2)中長期的な経営戦略ならびに目標とする経営指標

 当社は平成28年(2016年)11月、グループ創業150周年となる2026年までの10年間に、当社が進むべき方向性と、2017年から2020年までの4年間で取り組む基本戦略をまとめた「サッポログループ長期経営ビジョン『SPEED150』」および「第一次中期経営計画2020」を策定しました。

 平成30年(2018年)は、「第一次中期経営計画2020」の2年目に当たります。

 

サッポログループ長期経営ビジョン「SPEED150」

 経営理念および経営の基本方針は踏襲しながら、スピードを持って経営改革と事業成長に取り組むことで実現させる「2026グループビジョン」と「行動指針」を定めました。

 グループの成長の源泉は、創業以来140年の歴史の中で培われた「ブランド資産」であると改めて認識した上で、グループのコア事業を『酒』『食』『飲』の3分野と位置づけ、不動産事業とともにグループ保有のブランドを育成・強化していきます。国内にあまたある食品企業の中でも、『酒』『食』『飲』の3分野を展開するユニークな強みを活かし、特長ある商品・サービスをグローバルに展開し、お客様との接点拡大を図ることで、力強い成長を目指します。

○2026グループビジョン

 サッポログループは

 世界に広がる『酒』『食』『飲』で

 個性かがやくブランドカンパニーを目指します

○行動指針

 1.イノベーションと品質の追求による新たな価値の創造で、世界のお客様のより豊かな生活に貢献します

 2.お客様同士のコミュニケーション活性化に役立つ商品・サービスの提供とブランド育成に努めます

 3.環境変化に対応し、効率的な経営の実践に努めます

 

第一次中期経営計画 2020

 1.基本方針

  「異次元スピードの変革」をテーマに、成長ステージへの早期移行を目指します。

 1)事業活動

  各事業の競争領域を見定め、「継続成長」「成果創出」を実現して、キャッシュ創出力を高めます。

 ①既存事業の継続的成長  既存5事業での競争領域を見定めた確実な成長

 ②投資事業の成果創出   ベトナム事業、北米飲料事業、食品・飲料事業での収益性向上

 ③成長機会の獲得     『食』分野の拡大とグローバル展開に経営資源を投入し成長機会を獲得

 2)グループ経営

  「経営資源の戦略的シフト」「セグメント経営の事業構造変革と推進」による基盤強化を主導します。

 ①成長実態に適したグループ体制と本社機能の最適化の実行

 ②基盤機能の強化

  -R&D    『食』分野の成長に向けたリソース(人財、研究開発費)の増強

  -人事・人財  成長領域への人財シフトと健康増進への取り組み

  -財務     資産効率の向上とモニタリング強化による財務基盤強化

 

 2.経営目標

 1)2020年定量目標

  売上高 :2010年以降連続している「売上高成長」を継続

  営業利益:第一次中期経営計画期間中にグループ史上最高益を更新

  2016年11月に発表した、2020年定量目標(日本基準)は以下の通りです。

 

 

2020年目標

売上高

営業利益(※1)

全社合計

6,400億円

340億円

 ※1 営業利益はのれん償却前

 

 その後、2018年2月に、当社は、2018年12月期決算から従来の日本基準に替えて国際財務報告基準(IFRS)を任意適用することとしました。これに伴い、IFRSを任意適用した際の2020年目標の数値は以下の通りとなります。なお、IFRSの任意適用に伴う会計処理の変更の影響が少ない指標として、「EBITDA」を記載しております。

 

 

2020年目標(IFRS)

売上収益

EBITDA(※2)

全社合計

6,250億円

580億円

 ※2 IFRS適用後EBITDA=事業利益(売上収益から売上原価並びに販売費及び一般管理費を控除)+減価償却費

 

 <参考>日本基準EBITDA 590億円(日本基準EBITDA=営業利益+のれん償却費+減価償却費)

 

 2)財務指標

  成長ステージでの環境変化や投資機会に即応できる財務基盤構築に向け、以下の指標を設定します。

 <2017年~2020年の4年間で実現させる財務指標>

 

営業活動による

キャッシュ・フロー

1,800億円

「基盤機能強化」および「既存事業の継続的成長」と「投資事業の成果創出」によりキャッシュ・フローを創出する。

投資活動による

キャッシュ・フロー

1,300億円

『酒』『食』『飲』分野へ積極的にキャッシュ配分する。

有利子負債

D/Eレシオ1倍程度を目安とする。

配当性向

配当性向30%を目安とする。

 

(3)経営環境

 各事業の経営環境は、「7.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(4)事業戦略と見通し」に記載しております。

 依然として不透明な経営環境が続く中、「SPEED150」および「第一次中期経営計画2020」に基づき、環境変化への対応力を一層高める取り組みを進めてまいります。

 

(4)会社の対処すべき課題

 各事業における対処すべき課題への取り組みは、「7.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)当連結会計年度の経営成績の分析および(4)事業戦略と見通し」に記載しております。

 

(5)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

 当社は株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下「会社の支配に関する基本方針」)を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

Ⅰ 会社の支配に関する基本方針

 当社は、持株会社として、国内酒類事業、国際事業、食品・飲料事業、外食事業及び不動産事業を主体とする当社グループの事業の全体にわたる経営を統括しており、その経営に当たっては、幅広いノウハウと豊富な経験、並びに国内外の顧客・従業員及び取引先等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への理解が不可欠です。したがって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者に、これらに関する十分な理解がなくては、株主の皆様が将来実現することのできる株主価値を毀損してしまう可能性があり、明らかに当社株主の共同の利益を著しく損なうと判断される当社株券等の大規模な買付行為(以下「大規模買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を以下「大規模買付者」といいます。)に対して当社取締役会が適切と考える措置を取ることも、当社株主の共同の利益を守るために必要であると考えます。

 

Ⅱ 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社の支配に関する基本方針の実現に資する特別な取り組み

平成28年11月に策定、発表しました「サッポログループ長期経営ビジョン『SPEED150』」では、グループ成長の源泉を、創業以来140年の歴史の中で培われた「ブランド資産」であると改めて認識した上で、グループのコア事業を『酒』『食』『飲』の3分野と位置づけ、既存事業の成長に加え、「『食』領域の拡大」と「グローバル展開の推進」を戦略テーマに掲げながら、不動産とともにグループ保有のブランドの育成・強化を図っております。

 また当社は、純粋持株会社体制に移行する以前の平成11年3月から執行役員制を導入し、平成14年3月から取締役任期を1年に短縮するなど、積極的にガバナンス体制の強化に取り組んでまいりました。平成15年7月に純粋持株会社体制に移行して以後、段階的に独立社外取締役の増員を図っており、平成21年より3名の独立社外取締役を選任しております。今後も、当社では、「基本方針」に基づき、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現に向け、ガバナンスの強化充実に取り組んでいく所存です。

 

Ⅲ 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み

 当社は、Ⅰで述べた会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するため、大規模買付行為が行われる場合、大規模買付者には一定の合理的なルール(以下「大規模買付ルール」といいます。)にしたがっていただくこととし、これを遵守した場合及び遵守しなかった場合につき一定の対応方針を定め、これらを取りまとめて当社株券等の大規模買付行為への対応方針(以下「本対応方針」といいます。)として定めています。

 当社の定める大規模買付ルールは、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や、当社取締役会の意見を提供し、更には当社株主の皆様が代替案の提示を受ける機会の提供を保証することを目的として、大規模買付者に対して、大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供することを求めており、大規模買付行為は、その後に設定される当社取締役会のための一定の評価期間が経過した後にのみ開始されるものとしています。大規模買付者がかかる大規模買付ルールを遵守した場合、当社取締役会は、当該大規模買付行為が明らかに当社株主の共同の利益を著しく損なうと判断される場合を除き、大規模買付行為に対する対抗措置は取りません。他方、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合には、当社取締役会は、当社株主の共同の利益を守ることを目的として、会社法その他の法律及び当社定款が認める対抗措置をとり、大規模買付行為に対抗することがあります。

 本対応方針の詳細につきましては、当社ホームページ

(アドレスhttp://www.sapporoholdings.jp/news_release/0000020342/pdf/20170213Notice4.pdf)に掲載しています。

 本対応方針は、平成29年3月30日に開催された当社第93回定時株主総会において株主の皆様の承認を得た上で発効しており、有効期間は平成32年3月31日までに開催される当社第96回定時株主総会の終結の時までとなっています。但し、当社株主総会の決議をもって本対応方針の廃止を決定した場合には、上述の有効期間中であっても本対応方針を廃止することができますし、株主総会の決議を経ずに当社取締役会が廃止を決定することによっても、本対応方針はその決定の日をもって失効します。本対応方針の廃止を決定した場合、当社取締役会はその旨を速やかにお知らせします。

 

Ⅳ 本対応方針が会社の支配に関する基本方針に沿うものであり、株主共同利益を損なうものではないこと、会社役員の地位の維持を目的とするものでないこと及びその理由

(1)本対応方針が会社の支配に関する基本方針に沿うものであること

 本対応方針は、大規模買付ルールを遵守しない大規模買付者に対して当社取締役会が対抗措置を講じることがあることを明記しています。また、本対応方針は、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、大規模買付行為が明らかに当社株主の共同の利益を著しく損なうものと当社取締役会が判断した場合には、かかる大規模買付者に対して当社取締役会は当社株主の共同の利益を守るために適切と考える対抗措置を講じることがあることを明記しています。このように、本対応方針は、会社の支配に関する基本方針に沿って設計されたものといえます。

(2)本対応方針が当社株主の共同の利益を損なうものではないこと

 Ⅰで述べたとおり、会社の支配に関する基本方針は、当社株主の共同の利益を尊重することを前提としています。また、本対応方針は、かかる会社の支配に関する基本方針の考え方に沿って設計され、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の意見の提供、代替案の提示を受ける機会の提供を保証することを目的としており、本対応方針によって、株主の皆様は適切な投資判断を行うことができます。このように、本対応方針は、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、むしろその利益に資するものであると考えます。

 

 

(3)本対応方針が当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと

 本対応方針は、当社取締役会が対抗措置を発動する場合を事前かつ詳細に開示しており、当社取締役会による対抗措置の発動はかかる本対応方針の規定に従って行われます。当社取締役会は単独で本対応方針の発効・継続を行うことはできず、当社株主の皆様の承認を要します。

 また、大規模買付ルール上、当社取締役会は、大規模買付行為に関して評価・検討を行い、取締役会としての意見を取りまとめるなどの際には、必要に応じて外部専門家等の助言を得るとともに、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされており、本対応方針には、当社取締役会による適正な運用を担保するための手続も盛り込まれています。

 以上から、本対応方針が当社役員の地位の維持を目的とするものでないことは明らかと考えます。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績及び財務状況など(株価などを含む)に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、平成29年12月31日現在において当社が判断したものです。

①経済情勢及び人口動態の変化について

 当社グループの売上高は主に国内の景気動向による影響を受けるため、経済情勢の変化による景気悪化に伴い、主要製品の出荷変動、デフレ傾向による主要製品の単価下落の可能性や保有資産の価値の低下につながる可能性があります。また、日本国内の少子高齢化現象が市場全体の縮小を招き、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

②特定事業分野への依存度について

 当社グループの主要な報告セグメントは国内酒類事業であり、平成29年12月期における連結売上高の51%を占めています。

 この国内酒類事業への高依存体質を脱却し、さらなる収益性の拡大を目指すため、海外市場での事業活動の拡充を図っております。

 しかしながら、依然、国内酒類事業への依存は高く、国内市場での需要が減少する中での競合他社との価格競争、消費者の嗜好の変化、商品値上げ、冷夏や長期間にわたる梅雨などの要因によって売上が減少した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③海外における事業活動について

 当社グループは、海外市場での事業活動を拡充することにより利益の拡大を図っており、特に国際事業においては米国・カナダを中心に拡充しております。

アジアにおいては、シンガポールを中心に飲料・外食の事業活動を行っております。また、ベトナムにおいては、ロンアン工場にて現地産ビールの製造・販売をしています

これらの当社グループの海外における事業活動においては、経済の動向、競争環境の変化や為替相場の変動に加えて、投資、貿易、税及び為替等に関する法的規制の変更、商慣習の相違、労使関係、テロリズム、伝染病並びにその他の政治的・社会的・経済的混乱等の要因により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります

④食品の安全性について

 当社グループは品質保証体制の確立に向けて取り組みを強化していますが、当社グループ固有の品質問題のみならず、社会全般にわたる一般的な製品及び原料に係る品質問題などが発生した場合、製品回収、出荷不良品発生などの可能性があります。外食事業においては、食中毒が発生した場合、一定期間の営業停止などを命ぜられ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります

⑤製造委託品及び仕入商品について

 当社グループは一部の商品について外部に製造委託を行っています。また、仕入商品も取り扱っています。製造委託商品や仕入商品についても品質については万全を期していますが、当社グループの取り組みの範囲を超えた品質問題などが発生した場合、販売休止、製品回収などの可能性があり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥原料・資材価格について

 当社グループの使用する主要な原料・資材には、その価格が商品相場や為替市場等の状況により変動するものがあります。それら原料・資材の価格が高騰することにより、売上原価が上昇し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑦設備投資計画等について

 当社グループでは、設備投資、システム開発を継続的に行っておりますが、当初計画からのスケジュールの遅れ、投資予定額の増加などにより業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑧顧客情報流出について

 当社グループでは個人情報の管理の徹底に向けた体制作りを強化していますが、今後、予測不能のウィルスの侵入や情報への不正アクセスなどにより、個人情報の流出などの問題が発生した場合、当社グループへの損害賠償請求や信用の低下などにより費用の増加や収益の減少が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑨得意先への信用リスクについて

 当社グループは得意先や投資先の信用リスクに備えていますが、予期せぬ倒産などの事態により債権回収に支障が発生した場合など、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑩法的規制などの影響

 当社グループは、酒税法や食品衛生法、環境・リサイクル関連法規、景品表示法などの様々な法的規制の適用を受けています。また、事業を展開する各国の法的規制の適用を受けています。このような中、法的手続きによる権利の保全にも万全を期していますが、将来において新たな法的規制などが設けられる可能性があり、これらの法的規制などの適用を受けることとなった場合、事業活動が制限されたり、新たな費用が発生したりすることで業績に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、酒税の増税や消費税の増税などが実施されることでの需要の減少、ビール・発泡酒を始めとする酒類の広告に対する規制や、酒販店店頭での販売時間に対する規制、酒類販売場所の規制が広がっていく場合、需要の減少や新たな規制に対応するための費用などの要因について、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑪訴訟や罰金等の発生するリスクについて

 当社グループでは、事業の遂行にあたり従業員啓発のための研修を通じたコンプライアンスの推進により、各種法令違反等の低減努力を実施しております。しかしながら、国内外の事業活動の推進にあたって、当社グループ各社及びその従業員の法令等に対する違反の有無にかかわらず、製造物責任法、知的財産法、税務等の問題で訴訟を提起される、または罰金等を科される可能性があります。また、訴訟が提起される事態、また訴訟の結果によっては、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑫自然災害等によるリスクについて

 当社グループは保有するオフィス、商業、住宅などの施設及び工場などの設備安全について火災などの事故発生防止の体制作りを強化するとともに、地震などの自然災害の発生時に、人的被害・工場などの設備破損が生じないように管理体制の確立を行っています。しかし、大規模な自然災害及び二次災害の影響により、損害が発生する可能性があり、商品供給に支障をきたすなど、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑬金融負債について

 当社グループでは、各事業の必要資金の多くを、社債や金融機関からの借入により調達しており、金融負債は総資産に比して高い水準にあります(平成29年12月31日現在2,335億円(連結ベース)、総資産の37%)。当社グループでは成長戦略の遂行に伴い大規模な投資等を行うことにより、さらに金融負債が増加する場合もあります。また、今後、市場金利が上昇した場合や、格付機関が当社の格付を引き下げた場合には、金利負担が重くなったり資金調達の条件が悪化することにより、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑭退職給付債務について

 当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率など数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されています。

 実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は数理計算上の差異として累積され、発生時の従業員の平均残存勤務期間で費用処理されるため、将来において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。

⑮固定資産の減損について

 当社グループでは、当社及び日本国内の連結子会社においては固定資産の減損に係る会計基準に基づき、減損の基準に該当する有形・無形の固定資産等は減損損失を計上しています。また、海外の連結子会社においては適用している会計基準に基づき、必要に応じて減損損失を計上しています。しかしながら、今後、市場環境や事業環境の変化などによっては、新たに減損損失の要件に該当する資産が発生したり、売却することとなった場合にはその価格により固定資産売却損を計上する可能性があり、これにより当社グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑯事業・資本提携について

 当社グループでは、中期経営計画に沿って成長に向けた競争力強化の一環として国内外他社との事業・資本提携を推進しています。しかし、市場環境や事業環境の変化などによっては、当初想定していた成果を得られず、場合によっては、提携先及び出資先の事業、経営及び資産の悪化等が生じた場合、当社グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、出資に伴い、「のれん」の償却が多額に発生した場合、あるいは出資先が業績不振となり「のれん」等の減損損失を計上する場合、これにより当社グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑰持株会社のリスクについて

 当社グループを代表して上場しているサッポロホールディングス㈱(以下「当社」といいます。)は、当社が直接保有している事業会社が当社に対して支払うブランド使用料、グループ経営分担金及び受取利息を主な収益源とし、さらに各事業会社が業績や財政状態に応じて支払う配当金を収入としております。このため、各事業会社の財政状態が悪化し、当社に対して配当を支払えない状況が生じた場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(業務提携)

 バカルディ ジャパン株式会社との業務提携

当社の子会社であるサッポロビール㈱は、平成23年5月19日付で、ラムブランド「バカルディ」など多くの有力ブランドを所有するバカルディ ジャパン㈱と同社が日本国内で販売権を有するスピリッツをはじめとする各ブランドの、日本国内における独占販売に関する業務提携契約を締結しました。

 

6【研究開発活動】

 平成29年3月、グループ横断型研究開発「サッポロイノベーションラボ」の取組の中で、食品加工技術、素材技術開発、おいしさ開発を強化するため、新たに「おいしさ技術研究所」を神奈川県横浜市に設立しました。

 グループR&Dのコア技術としては、「お客様を知る」、「おいしさを探す」、「おいしさを造る」、「おいしさを保証する」の4つを設定しています。「長期経営ビジョンSPEED150」に示された「異次元のスピード」を研究開発分野でも具体化するため、グループ内外を問わずに企業、大学、研究機関等との協働を進めています。

 「お客様に食を通じた幸せをお届けするために、『創り』、『造り』続けます」という研究開発ビジョンを実現すべく、さらにはその先にあるお客様の笑顔を実現するため、この新たな研究開発体制の下、サッポログループは挑戦を続けてまいります。

 新設のおいしさ技術研究所では、「おいしさを造る」の研究の一例として、最新鋭のプロトン移動反応質量分析計(PTR-MS)を導入し、ビールを飲み込んだ後に広がるレトロネーザルアロマ(口腔内から鼻腔に抜ける香り)を高感度かつリアルタイムに計測することに成功し、日本食品科学工学会第64回大会において発表しました。ほかにも、レモン、大豆等が持つ良さを活用した素材の開発や、安全・安心でおいしい食品を製造できる加工技術の開発、様々な食品のおいしさを機器分析によって明らかにする取り組みを進めています。

 グループ基盤研究の中心である価値創造フロンティア研究所では、4つのコア技術に基づく次の研究を進めています。

 「お客様を知る」感性・情報科学研究では、販売データから自販機の売れ筋を予測する研究や、視線の動きを分析し、新商品デザインの評価に活用する研究など、消費者の購買行動を明らかにする研究に取り組んでいます。また、レモン飲料に対する消費者個々の嗜好性の違いについて詳細に調査した研究では、電子情報通信学会の平成29年度ヒューマンコミュニケーション賞を受賞しました。

 「おいしさを探す」素材・機能研究では、大麦、ホップ、レモン、大豆、乳酸菌などの素材の健康機能についての研究開発を行っています。ビールの原料であるホップに尿酸値を低下させる機能、アルコール代謝を促進する機能を新たに発見し、前者を平成29年7月の第12回トランスポーター研究会で発表し優秀発表賞を受賞、後者を平成29年8月の日本食品科学工学会第64回大会で発表しました。さらに、ユニークな機能を有する「SBL88®乳酸菌」などの長年の研究成果に対して平成29年11月、日本食品免疫学会から食品免疫産業賞を授与されました。

 「おいしさを造る」発酵・微生物制御研究では、創業以来酒類の研究開発で培ってきたサッポログループのコア技術のひとつである「発酵」をさらに深化させ、酒類のほか食品・飲料の価値創造を目的に研究開発を進めています。「SBL88®乳酸菌」についても、さらに使いやすい素材とする研究に取り組んでいます。

 「おいしさを保証する」品質保証研究では、これまで以上にお客様の安全・安心志向や健康意識に応えるため、原料・製品の安全性分析及びそれを支える分析新技術の研究に継続して取り組んでいます。

 当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は27億円です。

 

 セグメントの状況は次のとおりです。

 

[国内酒類事業]

1.商品開発について

 酒類の商品開発については、変化をチャンスと捉え、現状の殻を破って「突き抜ける」存在となるべく、新たな価値創造に取り組んできました。

 ビールテイストでは、3月にはヱビスビール初の上面酵母を使用したホワイトビール「ヱビス 華みやび」を発売しました。また、9月には、ロイヤルリーフホップを100%使用し、特別なボトルで提供する「ヱビス マイスター ザ・ロイヤルリーフ」を限定発売し、新たなお客様の支持を獲得できました。好調の黒ラベルからは、旨さ長持ち麦芽を高温で丁寧に焙燥した黒麦芽を使用した「サッポロ生ビール黒ラベル<黒>」を10月に発売しました。「麦とホップ」では、キャンペーン商品として無濾過ビールの「麦とホップ にごり」を開発するなど、ブランド価値向上に取り組みました。また、糖質、プリン体、人工甘味料の3つのゼロに加え、低カロリーNo.1※を実現した機能系新商品「極ZERO爽快ゼロ」を開発しました。

 伸長するRTD市場に対しては、基軸ブランドの「男梅サワー」において、1月にしょっぱい旨さをさらに進化させたリニューアルを行い、3月には「超男梅サワー」の通年発売化、12月に新たな商品「はちみつ男梅サワー」を限定発売し、男梅ブランド計で前年比134%を達成しました。また、3月には「南日本酪農協同社」とのコラボレーション新商品「愛のスコールホワイトサワー」を西日本限定で発売、販売好調を受け9月には東日本にも展開した結果、販売計画比300%を達成しました。「ネクターサワー」では、8月に2つの桃のおいしさが楽しめる「ももももネクターサワー 黄金桃と白桃」を限定発売し、ネクターブランドの魅力を高めました。ワイン市場には、ポリフェノール成分を185mg/100ml含有し、凝縮感のあるふくよかな味わいが特長の「ポリフェノールでおいしさアップたっぷりサイズの濃い赤ワイン」を発売し、販売計画比124%を達成しました。

※国産大手メーカーより発売されている糖質0の商品において(当社調べ平成29年10月現在)、18kcal/100ml当たり

 

 

 

2.研究開発について

 酒類事業においては、酒類技術研究所、バイオ研究開発部、商品・技術イノベーション部、価値創造フロンティア研究所等が協働・協創のもと研究開発を行っており、お客様にオンリーワンの商品を次々とお届けし、感動を広げる活動を継続しています。

 平成28~29年には、近年、ユニークな香りを作り出すとして、世界中のクラフトビールファンの間で注目を浴びている自社育成ホップ品種「ソラチエース」の特長香は「ゲラン酸」という成分がキーであることを解明しました。また、ソラチエースの香りは「ゲラン酸」とその他のホップの香気成分が組み合わさることで形成されること、さらにソラチエースと他の特長的な香りをもつホップ品種をブレンドして醸造することで、多様な香味を持つビールを創り出せることを示しました。

 この研究については、日本農芸化学会2017年度大会(平成29年3月17~20日・京都)と第36回European Brewery Convention(ヨーロッパ醸造学会大会・平成29年5月14~18日・スロベニア)にて発表し、日本農芸化学会からは2017年度大会トピックス賞、European Brewery Conventionからはポスター部門の最高賞であるBest Poster賞をそれぞれ受賞しました。

 European Brewery Conventionの大会は2年に一度開催され、ビール醸造技術に関する世界的に権威のある学会のひとつです。ヨーロッパのみならず、世界からビール醸造の研究者が集まり、口頭部門52題、ポスター部門102題の発表が行われました。各部門で最も優秀な発表各1件に対し、Best Paper賞、Best Poster賞の最高賞が選ばれます。「サッポロビール社」は国内で同賞の受賞歴がある唯一のビール会社であり、今回の受賞により、3大会連続の最高賞受賞というさらなる快挙となりました。

 また、ビールの泡品質を良くするためのビール大麦品種の育成に関する新技術について、平成29年度の日本醸造協会技術賞を受賞しました。これは、ビールに含まれるタンパク質を網羅的に解析することで、ビールの泡品質に関与するタンパク質および遺伝子を同定し、さらに麦芽に加工する前の大麦の状態でビールの泡持ちが良いか否かを簡便に判別できる技術(遺伝子診断技術)です。これにより、従来は約10年を必要としたビール大麦育種での泡持ちの品質評価が、最短1年で評価・選抜することが可能になりました。平成28年に続いて2年連続の技術賞受賞となりました。

 さらに、平成30年度の日本農芸化学会技術賞の受賞が平成29年12月に決定しました。対象の研究・開発テーマは『ホップ品質の多角的な解析とその応用』で、今回の受賞は「ホップの栽培安定化へのグローバルな貢献」「優良ホップ品種の継続的な育種開発」「ホップ特有の成分に関する多角的解析」の3点が、育種・栽培技術から商品開発までの一貫した取組みとして評価されました。同賞の受賞は平成12年、平成27年に続き、ビール醸造技術に関する3回目の受賞となります。

 また、ビールを老化させる原因の一つであるリポキシゲナーゼを欠失した大麦(LOXレス大麦)の品種改良は、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパ及び国内で進められており、“旨さ長持ち麦芽”として当社商品に使用されています。平成29年には、新品種「CDC Goldstar」をカナダで品種登録出願しました。

 ホップの品種開発については、海外での高品質品種の安定生産を目指し、トロピカルフルーツの香りが華やかな新品種「フラノマジカルⓇ」を欧州と米国で品種登録出願しました。また、ホップのユニークな香りを一層引き出す栽培法の研究にも取り組んでおり、平成29年に開催された米国醸造化学会(American Society of Brewing Chemists)で研究成果を発表しています。

 国内酒類事業の研究開発費の金額は12億円です。

 

[食品・飲料事業]

 食品・飲料事業では、「おいしさ」や「健康価値」を訴求できる飲料及び食品の研究・商品開発活動に取り組んでいます。

 飲料カテゴリーにおいては、強みが発揮できる「レモン飲料」「素材系」「食感系」「がぶ飲み」に注力しました。

 「レモン飲料」では、主力の「キレートレモン」ブランドの一部商品において健康価値を訴求した栄養機能食品(ビタミンC)にリニューアルするなどブランド全体の健康価値訴求と活性化を図りました。

 「素材系」では国産素材とその味わいが好評な「加賀棒ほうじ茶」にミルクを加えた日本品質のミルクティー「加賀棒ほうじ茶ラテ」を新たに開発し、ほうじ茶の香ばしさとミルクのコクが感じられる新しいおいしさを作り出しました。六条大麦を使用した新商品「にっぽん麦茶」や既存商品の「にっぽん烏龍」「知覧にっぽん紅茶 無糖」「富良野ラベンダーティー」などとともに国産素材系無糖茶シリーズとして展開し、好調に推移しました。

 「食感系」では、まるで果実を食べているかのような果汁感と果肉の食感を楽しむ果汁飲料「ほおばる果実」シリーズとして、長年好評の「つぶたっぷり贅沢みかん」に「つぶたっぷり贅沢シトラスゆず&レモン」をラインナップし、さらに、新たにりんごフレーバーの「サクサク角切り贅沢りんご」を開発しました。りんごのしゃきしゃき感を体感できるよう、角切りりんごの大きさを数多く試行して決定し、また、こうした特長のある果肉を缶に充填する技術を新たに確立し上市しました。

 「がぶ飲み」ブランドにおいては、「がぶ飲み レモンクリームソーダ」「がぶ飲み 白いコーラ」など、ユニークなフレーバー展開で話題化を図りました。

 食品カテゴリーにおいては、春夏におけるスープ需要拡大に向けて、缶入りの冷製スープ「じっくりコトコト シャキシャキコーンの冷たいポタージュ」に加え、「じっくりコトコト 北海道産じゃがいもの冷たいヴィシソワーズ」を発売し、新たな需要を喚起しました。

 さらにスープ分野では、お湯を注ぐだけのインスタントながら、手作りのリゾットと遜色のない風味になるよう、もちもちとした食感で食べ応えのある米具材「もちもち米」の開発に取り組みました。「もちもち米」は、お米を粉状にしてから澱粉などとブレンドし、圧縮してお米の形状に再成型したのちに加熱乾燥で仕上げた当社独自の米粉加工品で、スープ事業において得意としてきた「洋風」フレーバーの味作りの知見と組み合わせ、今までにない主食となるカップ入りリゾット「リゾランテ」を新ブランドとして発売・展開し、女性を中心に好評をいただきました。

 レモン食品では、「ポッカレモン100」を中心に、調味料としても使えるレモン食品を長年発売してきた知見を活かし、料理を作りたくなるような簡単調味料の新たな提案として、調味料「塩とレモンとオリーブオイル」を開発・発売しました。レモン果汁と相性のよいオリーブオイルとシチリア産の岩塩をレモンが引き立つバランスに組み合わせ、さまざまな料理にあう味わいを実現しました。また長年のレモン成分の健康価値の研究を活かし、「クエン酸」を関与成分とした機能性表示食品「レモンの元気」を開発・発売し、引き続きレモンの魅力を訴求した商品の開発に取り組んでいます。

 新規事業として注力する大豆・チルド事業においては、大麦から見つかったサッポログループ独自の「SBL88®乳酸菌」を配合した豆乳飲料「プラス乳酸菌豆乳飲料 甘酒」、「プラス乳酸菌豆乳飲料 プルーン」、「プラス乳酸菌豆乳飲料 ハトムギ」を発売しました。

 また豆乳ヨーグルトにおいては、発売20周年を迎えた特定保健用食品「ソヤファーム豆乳で作ったヨーグルト」シリーズを10年ぶりに刷新し、ブランド強化を図りました。

 今後もお客様のこれからの食生活に、新たな価値をご提供できるような独自の研究と商品開発を次々と進めていきます。

 食品・飲料事業の研究開発費の金額は9億円です。

 

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析は、以下のとおりです。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来に関する事項には不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性があります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。また、海外の連結子会社は、米国会計基準又は国際財務報告基準に準拠しております。

連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債の金額及び偶発債務の開示、ならびに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、見積りや前提が必要となります。当社グループは、過去の実績又は各状況下で最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しています。

以下、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況にとって重要であり、かつ相当程度の経営判断や見積りを必要とする重要な会計方針についてご説明します。

① 棚卸資産の評価

「商品及び製品」、「原材料及び貯蔵品」等の棚卸資産につきましては、「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号 平成18年7月5日公表分)を適用しており、評価基準は原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算定)としています。市場価格が下落した場合には、棚卸資産の簿価を切下げ、売上原価を増加させる会計処理を行っています。

② 投資有価証券の減損

投資有価証券の時価の下落が著しく、かつ回復可能性があると認められない株式などについては、減損処理を行っています。時価のある投資有価証券については、連結決算日における時価が取得原価に比べて50%以上下落した場合は全ての銘柄について、減損処理を行っており、30%以上50%未満下落した場合は、個々の銘柄について、その時価が取得原価を下回っている期間と程度、予測される時価の回復の可能性、及び財政状態を精査し、必要と認められた額の減損を行っています。また、時価のない投資有価証券については実質価額が取得原価に比べて50%以上下落した場合は回復の可能性及び財政状態を精査し、減損処理を行っています。

③ 固定資産の減損

当連結会計年度において、収益性低下などにより投資額の回収が困難と見込まれる事業用資産について減損処理を行っています。なお、前述以外の固定資産についての回収可能性は、将来の収益計画に基づき判断していますが、将来の収益獲得が見込めなくなった場合は、減損損失が発生することで当社グループの連結財務諸表に影響を与える可能性があります。

また、海外の連結子会社は、米国会計基準又は国際財務報告基準に準拠し減損処理を行っております。

④ 貸倒引当金

貸倒引当金は、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権及び破産更生債権などについては個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。相手先の財務状況が悪化した場合は、貸倒引当金を積み増すことで、当社グループの連結財務諸表に影響を与える可能性があります。

⑤ 繰延税金資産の回収可能性

繰延税金資産の回収可能性は、将来における課税所得の見積りにより影響を受けます。市場環境や経営成績の悪化により、将来の課税所得の見積額が減少した場合、繰延税金資産が取崩されることにより、当社グループの連結財務諸表に影響を与える可能性があります。

⑥ 退職給付に係る負債及び退職給付費用

退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算には、割引率、年金資産の期待運用収益率などの基礎率に見積りの要素が含まれており、これら基礎率の変動により当社グループの連結財務諸表に影響を与える可能性があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高

 売上高は5,515億円(前期比97億円、2%増)となりました。報告セグメント別の売上高は次のとおりです。

[国内酒類事業]

 国内酒類事業においては、ビールや多層化が好調に推移したものの、発泡酒や新ジャンルの売上数量が前期を下回ったことにより、2,786億円(前期比7億円、0%減)となりました。

[国際事業]

 国際事業においては、サッポロブランドのビール売上数量が前期を上回ったことに加え、円安の影響や「アンカー ブリューイング カンパニー社」の新規連結もあり、698億円(前期比44億円、7%増)となりました。

[食品・飲料事業]

 食品・飲料事業においては、国内のレモン飲料やスープ食品の売上数量が前期を上回りましたが、シンガポールや同国からの輸出による売上数量が減少したことにより、1,378億円(前期比0億円、0%減)となりました。

[外食事業]

 外食事業においては、国内の既存店が堅調に推移したことや、前期6月に新規連結となった「マルシンカワムラ社」の通年寄与等により、291億円(前期比10億円、4%増)となりました。

[不動産事業]

 不動産事業においては、保有賃貸物件の高稼働率を維持したことや、前期9月に開業した「GINZA PLACE(銀座プレイス)」の通年寄与等により、241億円(前期比12億円、5%増)となりました。

② 売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は、国際事業の原材料コストが増加したことや円安の影響もあり、3,585億円(前期比61億円、2%増)となりました。なお、売上原価の売上高に対する比率は、国際事業の原材料コストが増加したものの、国内酒類事業及び食品・飲料事業での売上高原価率の改善により、前期同様の65.0%となりました。

販売費及び一般管理費は、国内酒類事業の販促費や人件費の増加等もあり、1,759億円(前期比67億円、4%増)となりました。

③ 営業利益

 営業利益は、170億円(前期比32億円、16%減)となりました。報告セグメント別の営業利益は次のとおりです。

[国内酒類事業]

国内酒類事業では、売上高は減収となりましたが、ビールや多層化の成長による品種構成の改善や製造原価の改善等により、営業利益は117億円(前期比0億円、0%増)となりました。

[国際事業]

 国際事業では、北米酒類が好調に推移しましたが、「シルバー スプリングス シトラス社」の売上数量が減少したことや「アンカー ブリューイング カンパニー社」の取得費用等が影響し、営業損失は12億円(前期は9億円の利益)となりました。

[食品・飲料事業]

 食品・飲料事業では、シンガポールでの売上減少等により、営業利益は5億円(前期比7億円、57%減)となりました。

[外食事業]

 外食事業では、売上高は堅調に推移しましたが、食材の高騰や人件費の上昇により、営業利益は3億円(前期比3億円、50%減)となりました。

[不動産事業]

 不動産事業では、主力物件の賃料収入増加や「GINZA PLACE(銀座プレイス)」の通年寄与等により、営業利益は112億円(前期比9億円、9%増)となりました。

④ 営業外損益及び経常利益

 営業外損益は、営業外収益20億円から営業外費用27億円を差引き、6億円のマイナスとなりました。受取利息及び受取配当金から支払利息などを差引いた金融収支については、調達金利の低減が寄与したことで、前連結会計年度より改善し5億円のマイナスとなりました。

その他営業外損益としては、為替差損0億円等がありました。

以上の結果、経常利益は164億円(前期比27億円、15%減)となりました。

⑤ 特別損益

 特別利益は68億円となりました。主な内訳としては、投資有価証券売却益等です。

 特別損失は54億円となりました。主な内訳としては、以下のとおりです。

 固定資産除却損は10億円となりました。主にビール生産設備、賃貸用不動産の設備更新等に伴うものです。

 減損損失は37億円となりました。主に国際事業のビール製造設備の収益性低下等によるもの、外食事業の不採算の飲食店舗を閉鎖したことによるものです。詳細につきましては「連結損益計算書関係」の注記に記載のとおりです。

⑥ 法人税等及び親会社株主に帰属する当期純利益

 法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額を合わせた税金費用合計は81億円で、税金等調整前当期純利益に対する負担率は46%です。法定実効税率(31%)との差につきましては、主にのれんの償却費の損金不算入によるものです。詳細につきましては「税効果会計関係」の注記に記載のとおりです。

 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は109億円(前期比15億円、16%増)となりました。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすと思われる事項については、概ね「4.事業等のリスク」に記載のとおりです。

 中でも、当社グループでは海外での事業展開を進めており、日本国内の景気動向のみではなく、事業活動を行っている国・地域の経済動向及びその他の要因により影響を受ける可能性があり、リスク管理体制を一層強化する取り組みを進めます。

 経営環境が依然として不透明な状況が続く中、環境変化への対応力を一層高める取り組みを進めます。

 

(4)事業戦略と見通し

 次期は、「サッポログループ長期経営ビジョン『SPEED150』」及び「第一次中期経営計画2020」の2年目として、引き続きコア事業と位置付けた『酒』『食』『飲』分野で特長ある商品・サービスをグローバルに展開し、お客様との接点拡大を図ることで、力強い成長を目指します。

 また、当社は平成30年12月期より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用することを決定したため、今後の見通しはIFRSに基づき算出しています。IFRSの任意適用による主な影響として、売上収益では、製品販売に関するリベート類の一部を売上収益から控除しております。また、営業利益では、のれんの非償却や退職給付に係る費用の増減、日本基準における特別損益科目の表示組替等があります。

 

[国内酒類事業]

 国内酒類業界は、びん・樽製品の価格改定の影響もあり、総需要が当期を下回る厳しい市場環境が続くと予想されます。

 このような中で、国内酒類事業は、ビジョンとして「オンリーワンを積み重ね、No.1へ」を継続し、当社グループならではの価値の提供を積み重ねることで、成長を目指します。

 ビール類では、「続・ビール強化」を事業方針に掲げ、3年連続で売上増を達成したビールブランド強化を継続します。「サッポロ生ビール黒ラベル」は、広告・販促活動やブランド体験を家庭用と業務用において連動させ、さらなる売上増を目指します。「ヱビス」も、カジュアルギフトを強化するなど、日常の“めでたさ”に寄り添う施策を展開し、お客様価値向上を図ります。

また、消費の多様化や社会環境の変化をチャンスととらえ、多品種・小ロット設備を導入して、個性ある商品の開発・育成を強化します。

 RTD(※1)では、市場拡大が加速する現状と将来に備え、これまで以上に取り組みを強化します。「驚きをカタチに」をスローガンに、「男梅サワー」などのコラボレーションによる独自価値商品を強化すると同時に、新たな切り口の商品を展開し、新鮮で驚きのあるオンリーワン商品を創出します。

 ワインでは、引き続きファインワイン(※2)の提案強化を行います。日本ワイン「グランポレール」、シャンパーニュ「テタンジェ」、輸入ワイン「ペンフォールズ」を中心に、ブランドイメージの構築と販売拡大を行います。また、デイリーワインも、幅広い商品提案とプロモーション強化によりパワーブランドの販売強化を図ります。

 洋酒では、世界販売量・販売金額No.1ラム「バカルディ」(※3)をはじめとして、「デュワーズ」「ボンベイサファイア」「マルティーニ」に注力します。

 和酒では、好調な甲乙混和芋焼酎「こくいも」の拡販に一層注力するとともに、「男梅の酒」や「ウメカク」シリーズで、既存梅酒にはない独自価値の浸透を図ります。

 事業全体では、さらなるブランド価値向上に向けた効果的な販売費の投下を行うとともに、その他のコスト削減にも取り組み、利益計画の達成を目指します。

※1 RTD : Ready To Drinkの略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料

※2 ファインワイン:1本1,500円以上の中高級価格ワイン(デイリーワイン:1本1,500円未満のワイン)

※3 2016年 インターナショナル・ワイン&スピリッツ・リサーチ調べ

 

〔国際事業〕

 世界経済は全体として緩やかな成長を続ける見通しであり、アメリカでは大型減税による企業業績への好影響が個人消費にもプラスに働くと考えられます。カナダでは原油価格の安定的上昇が景気にプラスとなることが想定されますが、北米のビール市場の総需要は、酒類における嗜好の多様化を背景にほぼ横ばい圏に留まるものと見込まれます。アジアのビール市場は、人口増加及び底堅い経済成長を続ける国では、引き続き成長すると見込まれますが、一部の国では経済成長の鈍化やアルコールに対する規制強化を背景に、成長の鈍化が見られます。

 このような中で、国際事業は、重点エリアである北米及び東南アジアにおいて「Sapporo Premium Beer」をはじめとしたプレミアムブランドの浸透を図り、それぞれのエリア特性を踏まえた戦略を遂行することで、同市場における当社グループ独自の地位を築いていきます。

 北米では、カナダ市場において、「スリーマン社」が扱うブランドの個性に合わせたマーケティング施策を展開し、プレミアムブランドへの経営資源投入を継続します。また、カナダ全土に保有する販売網の有効活用によって「アンカー ブリューイング カンパニー社」ブランドの販路拡大を行うことで、シェアアップと利益計画の達成を目指します。アメリカ市場においては、「サッポロUSA社」が今後の伸びが期待できるエリアとチャネルに経営資源を戦略的に配分することで、「Sapporo Premium Beer」ブランドのプレゼンス拡大を図ります。また、「アンカー ブリューイング カンパニー社」との製造・販売におけるシナジーの早期実現を目指します。アメリカの飲料市場においては、「シルバー スプリングス シトラス社」及び「カントリー ピュア フーズ社」の強みを活かす経営体制に移行し、ローコストオペレーションによる価格優位性を構築し、新たな販路の獲得によって売上拡大と収益向上を図ります。

 東南アジアでは、ベトナム市場において、お客様との接点である店頭にて「Sapporo Premium Beer」独自のブランドポジショニングの確立を目指します。そして、販売網の再編、販促方法の効率化を実施することで収益改善を目指します。シンガポール市場においては、グループ内のシンガポール子会社と協働して同国内の家庭用及び業務用市場の販路拡大を推進していきます。

 

〔食品・飲料事業〕

 国内飲料業界は、お客様の嗜好の多様化、飲料メーカー各社との競争激化、為替の影響や原材料の高騰などによるコスト増加が見込まれ、依然として厳しい経営環境が予想されます。

 このような中で、国内の食品・飲料事業は、「毎日の生活に彩りと輝きをくわえる、新しい『おいしい』を次々と生み出し続けます」というビジョンの下、お客様視点を徹底し、当社グループの優位性を発揮できる分野にて新たな価値を提案していきます。

 国内飲料では、「キレートレモン」・「素材系」・「食感系」・「がぶ飲み」ブランドを強化し、当社グループの持つ強みを活かしながら独自のポジションを確立していきます。

 国内食品のスープにおいては、食の簡便ニーズを背景にスープを飲むシーンが広がってきている中で、今後も年間を通じて様々なシーンに適したスープ商品を開発し、需要拡大に努めます。レモン食品においては、レモンそのものの健康価値発信を行うなど、「ポッカレモン100」やレモン酢商品の需要を広げる活動をしていきます。業務用では、アルコールの関連商材、レモン原料、粉末スープ、粉末茶などでグループシナジーを活かしながら売上拡大を図っていきます。豆乳においては、当社グループの強みである豆乳ヨーグルトの新たな商品展開を図ることで、需要喚起と売上拡大を目指していきます。

 国内外食では、「カフェ・ド・クリエ」においてきめ細かいマーケティングを行い、既存店の活性化を図ります。また新業態への取り組みを加速させ、ブランド価値の向上に取り組みます。

 海外飲料では、東南アジア各国での競争激化が見込まれますが、主力のシンガポール市場での茶系飲料や果汁飲料での優位性を維持しつつ、売上拡大と効率化を進めていきます。また、生産・販売を本格稼動したインドネシアなど重点地域においては、その国・地域に合った商品を提案し、さらなる成長を目指します。

 

〔外食事業〕

 国内外食業界は、人手不足に伴う採用コストや原材料仕入価格等の継続的な上昇に加え、外資系外食チェーンの新たな参入や、小売業などとの業界を超えた競争の激化により、今後も厳しい経営環境が継続するものと想定されます。

 このような中で、外食事業は、引き続き「お客様へ100%満足の提供」を軸に、基本となる商品・サービス・店舗環境等の「営業品質」の向上を図るとともに、安全・安心な商品の提供に向けた取り組みを進めます。

 新規出店においては、基幹業態である「銀座ライオン」や「ヱビスバー」の展開エリアの拡大を図るとともに、新たな業態開発にも注力し、将来に亘る収益力の維持・向上に向けて既存店舗の改装・業態変更に積極的に取り組みます。

 海外においては、ビヤホール文化を世界に発信すべく、シンガポール国内での「銀座ライオン」ブランドの再構築に向けた取り組みを進めるとともに、収益向上に向けたコスト構造改革を推進していきます。

 

〔不動産事業〕

 不動産業界は、首都圏オフィス賃貸市場において、平成30年は新規供給量が急増しますが、旺盛な需要などを背景に空室率は引き続き低い水準で推移するものと予測しています。また、賃料水準は、それを受けて緩やかな上昇傾向が継続するものと予測していますが、一方で、新築ビルと既存ビルとの競争激化が予想され、二次空室が顕在化するなど市況が変わる可能性があると予測しています。

 このような中で、不動産賃貸は、ハード・ソフト両面における競争力強化に引き続き努め、保有物件の稼働率及び賃料水準の維持向上に取り組んでいきます。

 中核施設である「恵比寿ガーデンプレイス」では、商業区画をはじめとする各エリアにおいて、利便性向上を図るとともに、新たな付加価値を提供することで街全体のブランド価値向上を目指します。

 平成28年9月に開業した複合商業施設「GINZA PLACE(銀座プレイス)」は施設コンセプトである「発信と交流の拠点」として更に情報発信力を高め、ブランド価値向上に取り組んでいくとともに、街の賑わい創出や集客向上に貢献していきます。

 また、札幌市が都心まちづくり重点地区と位置付けて進める「創成川以東地区」の再整備計画に合わせ、複合商業施設「サッポロファクトリー」の改装を引き続き進め、魅力ある都市空間づくりに努めていきます。

 今後も不動産事業全体の価値向上を図るために、保有物件ポートフォリオの改善を進めるとともに、「まちづくり事業」推進のために物件取得や新たな事業ドメインの構築に取り組んでいきます。

 

(5)当連結会計年度末の連結財政状態の分析

①資産

 当連結会計年度末の総資産は、のれんの償却による減少及び長期貸付金の減少等があった一方、受取手形及び売掛金、土地、投資有価証券の増加等によって、前連結会計年度末と比較して42億円増加し、6,306億円となりました。

②負債

 負債は、短期借入金、未払法人税等の増加等があった一方、長期借入金、退職給付に係る負債の減少等によって、前連結会計年度末と比較して70億円減少し、4,529億円となりました。

③純資産

純資産は、非支配株主に帰属する当期純損失の増加、期末配当の実施等があった一方、親会社株主に帰属する当期純利益の増加、その他有価証券評価差額金の増加等によって、前連結会計年度末と比較して112億円増加し、1,776億円となりました。

④経営指標

 流動比率は、流動資産が46億円増加し、短期借入金の増加等の要因により、流動負債が80億円増加したことにより、前連結会計年度の77.4%から76.7%に0.7ポイント減少しました。

 自己資本比率は、「③純資産」に記載のとおり非支配株主に帰属する当期純損失の増加、期末配当の実施等があった一方、親会社株主に帰属する当期純利益の増加、その他有価証券評価差額金の増加等によって自己資本が増加したことにより、前連結会計年度の25.7%から27.5%に増加しております。

 自己資本当期純利益率(ROE)は、「(2)当連結会計年度の経営成績の分析」に記載のとおり親会社株主に帰属する当期純利益が前年同期比で増益となったことにより、前連結会計年度の5.9%から6.6%に増加しております。

 D/Eレシオ(金融負債÷純資産)は、金融負債が減少したことにより1.3倍となりました。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

①キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末に比べ20億円(20%増)増加し、当連結会計年度末には125億円となりました。

 当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

[営業活動によるキャッシュ・フロー]

 営業活動の結果得られた資金は、300億円(前期比25億円、8%減)となりました。これは主に、減価償却費235億円、税金等調整前当期純利益178億円等による増加要因と、法人税等の支払額55億円等の減少要因によるものです。

[投資活動によるキャッシュ・フロー]

 投資活動の結果使用した資金は、178億円(前期比97億円、35%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出130億円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出116億円等があったことによるものです。

[財務活動によるキャッシュ・フロー]

 財務活動の結果使用した資金は、101億円(前期比53億円、111%増)となりました。これは主に、長期借入れによる収入125億円、社債の発行による収入99億円等があった一方、長期借入金の返済による支出126億円、社債の償還による支出100億円等があったことによるものです。

②資金の流動性について

当社グループは、主要な連結子会社にキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入し、日本国内のグループ内資金を当社が一元管理しています。各グループ会社において創出したキャッシュ・フローを当社に集中することで資金の流動性を確保し、また、機動的かつ効率的にグループ内で配分することにより、金融負債の極小化を図っています。

③資金の調達

現在そして将来の営業活動及び債務の返済などの資金需要に備え十分な資金を確保するために、資金調達及び流動性の確保に努めています。必要な資金は、主に営業活動によって得られるキャッシュ・フロー、金融機関などからの借り入れによって調達しています。

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

 経営者の問題認識と今後の方針につきましては、概ね「3.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。

 特に今後の方針につきましては、「サッポログループ長期ビジョン『SPEED150』」のもと、取り組みを推進します。