また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
該当事項はありません。
当第2四半期連結累計期間(平成28年1月1日~6月30日)における世界経済は、中国において景気の減速が続きましたが、米国において雇用者数と個人消費が増加したことや、欧州において景気が回復基調にあることにより、全体としては緩やかな回復となりました。
日本経済におきましては、企業収益が高い水準にあることや雇用・所得環境が改善したことなどにより、景気は緩やかな回復が続きました。
こうした状況のなかアサヒグループは、新たに策定した『中期経営方針』のもとで、「『稼ぐ力』の強化」、「資産・資本効率の向上」、「ESGへの取組強化」の3つを重点課題として、これまで推進してきた「企業価値向上経営」の更なる深化に取り組みました。
特に「『稼ぐ力』の強化」においては、国内では、高付加価値化、差別化を基軸とした収益基盤の盤石化を図るとともに、海外では、既存事業のブランド強化・育成を軸とした成長戦略の推進や日本発の「強み」を活かす新たな成長基盤の獲得などに取り組みました。
その結果、アサヒグループの当第2四半期連結累計期間の売上高は8,637億1百万円(前年同期比0.8%増)となりました。また、利益につきましては、営業利益は524億5千6百万円(前年同期比10.9%増)、経常利益は450億7千2百万円(前年同期比12.8%減)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は285億4千8百万円(前年同期比27.7%減)となりました。
当四半期のセグメントごとの概況 (単位:百万円)
| 売上高 | 前年同期比 | のれん等償却前営業利益 | 前年同期比 | 営業利益 | 前年同期比 |
酒類 | 446,056 | 2.6% | 46,197 | 4.2% | 45,557 | 3.4% |
飲料 | 229,645 | 1.9% | 12,293 | 22.8% | 10,783 | 26.9% |
食品 | 58,425 | 7.1% | 4,812 | 54.9% | 4,626 | 58.4% |
国際 | 108,533 | △11.6% | 5,511 | △1.8% | 665 | - |
その他 | 21,041 | 8.7% | 289 | △61.2% | 206 | △68.9% |
調整額 | - | - | △9,382 | - | △9,382 | - |
合計 | 863,701 | 0.8% | 59,722 | 8.0% | 52,456 | 10.9% |
※のれん等償却前営業利益=営業利益+のれん償却額と買収に伴う無形固定資産の償却額
酒類事業につきましては、「No.1ブランドの育成、創出を通じて“総合酒類提案のリーディングカンパニー”を目指す!」をスローガンに、既存ブランドの価値向上とイノベーションによる新価値・新需要の創造に取り組みました。
ビール類については、『アサヒスーパードライ』において、オリンピック・パラリンピック限定記念缶を発売したことや、消費者キャンペーンを展開したことなどにより、ブランド価値の最大化を図りました。また、“究極のコクキレ※1”に加え“糖質50%オフ※2”を実現したビール『アサヒ ザ・ドリーム』を発売し、ビール市場の活性化に努めました。新ジャンル『クリアアサヒ』においては、『クリアアサヒ プライムリッチ』など既存商品のリニューアルや期間限定商品の発売により、市場における存在感の向上を図りました。
ビール類以外の酒類については、各カテゴリーの主力ブランドを中心に販売促進活動を強化するとともに、RTD※3において“収穫後24時間以内搾汁”の果汁のみを使用し、つくりたてのおいしさを維持する独自技術を採用した『アサヒもぎたて』を発売し、新たな価値の提案に取り組みました。
アルコールテイスト清涼飲料については、ビールテイスト清涼飲料『アサヒドライゼロ』において、飲みごたえを アップさせたリニューアルを実施したほか、特定保健用食品の『アサヒ ヘルシースタイル』を発売し、市場の活性化に努めました。
以上の結果、酒類事業の売上高は、ビール類の販売数量が増加したことやビール類以外の酒類とアルコールテイスト清涼飲料の売上がそれぞれ前年を上回ったことに加え、「エノテカ株式会社」の業績が上乗せとなったことなどにより、前年同期比2.6%増の4,460億5千6百万円となりました。
のれん等償却前営業利益では、広告販促費が増加しましたが、増収効果に加えて製造原価低減などの取組みにより、前年同期比4.2%増の461億9千7百万円となりました(営業利益(のれん等償却後)は前年同期比3.4%増の455億5千7百万円)。
※1 コクキレとは、当社が目指すコクとキレの最適なバランスのことです。
※2 日本食品標準成分表2015年版(七訂)によります。
※3 RTD:Ready to Drinkの略。購入後、そのまま飲用可能な缶チューハイなどを指します。
飲料事業につきましては、重点ブランドに集中したマーケティング投資や健康を軸とした商品開発に加えて、物流インフラの再整備や工場における生産効率の最大化と操業度の向上に取り組むことで、「確固たるブランドの育成」と「強靭な収益構造の確立」を目指しました。
『三ツ矢』ブランドにおいて、透明果汁※1を使用した『三ツ矢 澄みきるサイダー』を発売し、『十六茶』ブランドにおいては、全国7地域※2限定でご当地素材をブレンドした『アサヒ 十六茶 ご当地素材ブレンド』を展開したことに加え、『アサヒ おいしい水』ブランドにおいては、7種の健康素材※3を使用した『アサヒ おいしい水 プラス』を発売するなど、ブランド資産を活用した新たな価値提案を行いました。また、『ワンダ』ブランドにおいては、老舗珈琲店監修のボトル缶コーヒー『ワンダ 極』シリーズを新たに発売しました。
また、食後の“糖の吸収”と“血中中性脂肪の上昇”をおだやかにする特定保健用食品『アサヒ 食事と一緒に十六茶W(ダブル)』のリニューアルや、“お腹の脂肪を減らす”機能性表示食品『アサヒ 凹茶(ぼこちゃ)』の発売など、健康機能領域における商品ラインアップの拡充に取り組みました。
さらに、チルド飲料においては、カロリーゼロのフレーバーティー『大人の紅茶』シリーズが好調に推移したほか、市場ニーズに対応し小容量の商品の販路を拡大しました。
以上の結果、飲料事業の売上高は「アサヒ飲料株式会社」において炭酸やコーヒーの販売数量が前年実績を上回ったことなどにより、前年同期比1.9%増の2,296億4千5百万円となりました。
のれん等償却前営業利益については、増収効果のほか、品種・容器構成比の改善や最適生産物流体制の構築に向けた取組みを推進したことにより、前年同期比22.8%増の122億9千3百万円となりました(営業利益(のれん等償却後)は、前年同期比26.9%増の107億8千3百万円)。
※1 透明果汁とは、固形分が残って濁った状態の搾汁後の果汁(混濁果汁)から、液中の固形分を分解しさらにろ過した、固形分がない果汁のことです。
※2 北海道、東北、関東・甲信越、中部・北陸、関西、中国・四国及び九州・沖縄の7地域です。
※3 びわの葉、ナツメ、黒豆、ハトムギ、カワラケツメイ、とうもろこし及びシイタケの7素材です。
食品事業につきましては、事業会社3社を「アサヒグループ食品株式会社」に集約し、事業やブランドの「強みへの集中」と統合シナジーの創出に取り組みました。
食品菓子においては、タブレット菓子『ミンティア』の発売20周年を記念した期間限定のパッケージデザイン商品の発売や消費者キャンペーンなどを行い、また、『ミンティアブリーズ クリスタルシルバー』を発売するなど、ブランド力の更なる強化を図りました。
ベビーフードにおいては、粉末タイプ『手作り応援』の商品ラインアップを拡充しました。
フリーズドライにおいては、『いつものおみそ汁』の取扱店舗数の増加を促進したほか、新商品『畑のカレー』を発売するなど、積極的な商品展開を推進しました。
さらに、『ディアナチュラゴールド』の販売促進活動の強化や“記憶力の維持に役立つ”『シュワーベギンコ イチョウ葉エキス』の発売など、機能性表示食品のサプリメントの展開を強化しました。
また、ベビー用品においては、ベビーパウダー『シッカロール』や虫よけ商品『虫きちゃダメ』の積極的な販売促進活動を展開しました。
以上の結果、食品事業の売上高は、事業ポートフォリオの見直しによる減収影響はありましたが、主力ブランドを中心に既存事業が好調に推移したことにより、前年同期比7.1%増の584億2千5百万円となりました。
のれん等償却前営業利益については、広告販促費が増加しましたが、増収効果に加えて、原材料を中心とした製造原価の低減などにより、前年同期比54.9%増の48億1千2百万円となりました(営業利益(のれん等償却後)は、前年同期比58.4%増の46億2千6百万円)。
国際事業につきましては、各事業の成長ポートフォリオの強化・拡充や統合シナジーの最大化などにより、オセアニアの安定成長に向けた事業構造の確立と中国・東南アジアにおける成長基盤の拡大に取り組みました。
オセアニア事業については、飲料において、主力の炭酸飲料カテゴリーのブランド力を強化するとともに、市場が拡大しているミネラルウォーターカテゴリーでは『Cool Ridge』『Frantelle』などの販売促進活動を強化しました。また、酒類においては、主力のRTDが堅調に推移したほか、『アサヒスーパードライ』などのビールや成長カテゴリーであるサイダー(りんご酒)を中心に、積極的な商品展開に注力しました。
東南アジア事業については、マレーシアの『ワンダ』やインドネシアの『ICHI OCHA』など各国の主力ブランドを中心に販売促進活動を展開し、また、マレーシアにおいて『カルピス』を新たに発売するなど、自社ブランド商品の市場における存在感の向上に努めました。
中国事業については、飲食店における樽生ビール取扱店の新規開拓の活動に加え、ネット通信販売やスーパーなどの量販店への提案型営業の強化などにより、『アサヒスーパードライ』の販売数量の拡大に取り組みました。
以上の結果、国際事業の売上高は、各地域の事業が堅調に推移しましたが、円高の影響により、前年同期比11.6%減の1,085億3千3百万円となりました。
のれん等償却前営業利益については、ペットボトル容器の内製化や物流費の効率化に努めましたが、豪州やマレーシアにおける通貨安影響で原材料調達コストが上昇したことなどにより、前年同期比 1.8%減の55億1千1百万円となりました(営業利益(のれん等償却後)は、前年同期比10億6百万円改善の6億6千5百万円)。
その他の事業につきましては、売上高は、前年同期比8.7%増の210億4千1百万円となりました。
のれん等償却前営業前利益は、前年同期比61.2%減の2億8千9百万円となりました(営業利益(のれん等償却後)は、前年同期比68.9%減の2億6百万円)。
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて1,038億9千2百万円減少しております。これは、投資有価証券の時価評価による減少のほか、アサヒグループの売上高が季節により変動するため、売上債権が最も多い会計年度末に比べ減少したことなどによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べて571億3千3百万円減少しております。これは、金融債務(短期借入金、コマーシャル・ペーパー、社債、長期借入金の合計)の減少のほか、季節要因による買掛金などが大きく減少したことなどによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ467億5千8百万円減少しております。これは、その他有価証券評価差額金の減少及び為替相場の変動による為替換算調整勘定の減少などによるものです。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の46.2%から46.4%に増加しました。
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は514億7千9百万円となり、前連結会計年度末に比べて81億8千8百万円増加しました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、607億5百万円の収入となりました。前年同期との比較では、持分法による投資損益の非キャッシュ項目による増加要因に加えて、法人税等や未払消費税等の支払額の減少などにより、454億4千6百万円の収入増となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、214億7千1百万円の支出となりました。前年同期との比較では、連結範囲の変更を伴う子会社株式等の取得による支出が減少したことなどにより、244億5千6百万円の支出減となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、291億9百万円の支出となりました。前年同期との比較では、短期借入金による収入が減少したことなどにより、301億9千万円の収入減となりました。
当第2四半期連結累計期間において、アサヒグループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(会社法施行規則第118条第3号本文に規定される事項)を定めており、その内容等は次の通りであります。
①基本方針の内容
当社では、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者とは、アサヒグループの企業価値の源泉である“魅力ある商品づくり”“品質・ものづくりへのこだわり”“お客様へ感動をお届けする活動”や有形無形の経営資源、将来を見据えた施策の潜在的効果、その他アサヒグループの企業価値を構成する事項等、さまざまな事項を適切に把握したうえで、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者でなければならないと考えています。
当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、当社取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えています。
しかしながら、株式の大量買付のなかには、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を必要とするものなど、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
このように当社株式の大量買付を行う者が、アサヒグループの企業価値の源泉を理解し、中長期的に確保し、向上させられる者でなければ、アサヒグループの企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
そこで当社は、このような大量買付に対しては、アサヒグループの企業価値ひいては株主共同の利益を守る必要があると考えます。
②基本方針実現のための取組み
(a) 基本方針の実現に資する特別な取組み
当社では、平成25年に「『食の感動(おいしさ・喜び・新しさ)』を通じて、世界で信頼される企業グループを目指す。」ことを掲げた「長期ビジョン2020」を策定するとともに、その実現に向け “バリュー&ネットワーク経営” を推進することによる企業価値の向上を目指した3か年計画として「中期経営計画2015」の取組みをグループ全体で行ってまいりました。
この「中期経営計画2015」の総括と経営環境の変化を踏まえ、「長期ビジョン2020」を本年2月に、基本方針を踏襲しつつ10年程度先を見据えた事業の将来像を付加した「長期ビジョン」として更新しました。また、「中期経営計画」については「中期経営方針」として改め、従来のアクションプラン型の内容から、ビジョンの実現に向けた中期的な方向性に重点を置いた形式に移行しました。
こうした経営方針を設定し実行していくことが、経営戦略の柔軟性を担保するとともに、「エンゲージメント・アジェンダ(建設的な対話の議題)」としてステークホルダーとの対話を深め、持続的な企業価値の向上ひいては株主共同の利益の確保につながるものであると考えております。
なお、当社は、前記の諸施策のため、コーポレート・ガバナンスの更なる強化を図っています。
当社においては、平成12年3月30日に執行役員制度を導入したことにより、経営の意思決定と業務執行機能を分離し、業務の迅速な執行を図るとともに、当社取締役会における監督機能の強化に努めてまいりました。これに加え、3名の社外取締役と3名の社外監査役を、東京証券取引所の定める独立役員として指定し、同取引所に届け出ております。
また、当社取締役会の諮問機関であり社外取締役も委員となっている指名委員会及び報酬委員会の設置により、社外役員によるチェックが機能しやすい体制としております。
さらに、株主の皆様に対する経営陣の責任をより一層明確にするため、平成19年3月27日開催の第83回定時株主総会において、取締役の任期を2年から1年に短縮いたしました。
平成23年7月1日には純粋持株会社制へ移行することで、各事業部門の権限と責任の明確化や専門性の追求により事業基盤の強化を図るとともに、企業価値の向上を目指した国内外の事業ネットワークの拡大を推進いたしました。
(b) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、大量取得行為を行おうとする者に対しては、大量取得行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間の確保に努めるなど、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
③具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
② (a)に記載した各取組みは、①に記載した基本方針に従い、当社を始めとするアサヒグループの企業価値ひいては株主共同の利益に沿うものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の金額は、45億3千3百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、アサヒグループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。