第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

 

回次

第181期
第1四半期
連結累計期間

第182期
第1四半期
連結累計期間

第181期

会計期間

自 2019年1月1日
至 2019年3月31日

自 2020年1月1日
至 2020年3月31日

自 2019年1月1日
至 2019年12月31日

売上収益

(百万円)

434,331

424,549

1,941,305

税引前四半期利益又は
税引前利益(△は損失)

(百万円)

25,988

32,538

116,823

親会社の所有者に帰属する
四半期(当期)利益(△は損失)

(百万円)

33,917

20,283

59,642

親会社の所有者に帰属する
四半期(当期)包括利益

(百万円)

26,259

32,933

54,134

親会社の所有者に帰属する持分

(百万円)

848,874

781,009

906,576

資産合計

(百万円)

2,267,484

2,329,115

2,412,874

基本的1株当たり
四半期(当期)利益(△は損失)

(円)

38.63

23.68

68.00

希薄化後1株当たり
四半期(当期)利益(△は損失)

(円)

38.63

23.67

67.98

親会社所有者帰属持分比率

(%)

37.4

33.5

37.6

営業活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

6,953

8,779

178,826

投資活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

28,032

62,428

175,619

財務活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

11,231

53,532

9,997

現金及び現金同等物の
四半期末(期末)残高

(百万円)

127,002

159,294

165,671

 

(注) 1  当社は要約四半期連結財務諸表を作成しておりますので、提出会社の主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2 上記指標は、国際会計基準(以下、「IFRS」という。)により作成した要約四半期連結財務諸表及び連結財務諸表に基づいております。

3  売上収益には、消費税等は含まれておりません。

4 百万円未満を四捨五入して記載しております。

 

 

2 【事業の内容】

当第1四半期連結累計期間において、キリングループ(当社及び当社の関係会社)が営む事業の内容について、重要な変更はありません。
 また、主要な関係会社についても異動はありません。

 

 

第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間 において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
 また、前年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

連結業績サマリー

・ 当第1四半期連結累計期間(2020年1月1日~2020年3月31日)の連結売上収益は、国内飲料事業や医薬事業が増収となったものの、国内ビール・スピリッツ事業、オセアニア綜合飲料事業などの減収により、前年から減少しました(オセアニア綜合飲料事業は為替影響△84億円を含む)。

・ 連結事業利益※は、国内飲料事業や、その他事業が増益となったものの、国内ビール・スピリッツ事業、オセアニア綜合飲料事業、医薬事業などの減益により、前年から減少しました。

・ 親会社の所有者に帰属する四半期利益は、昨年の第1四半期連結会計期間にライオン飲料事業の資産価値再評価による減損損失を計上した影響の反動や、持分法による投資利益の増加により、大幅に増加しました。

 

※ 事業利益:事業の経常的な業績を測る利益指標で、売上収益から売上原価並びに販売費及び一般管理費を控除して計算

 

連結売上収益

4,245億円

(前年同期比

2.3%減

)

連結事業利益

328億円

(前年同期比

11.0%減

)

連結税引前四半期利益

325億円

(前年同期比

)

親会社の所有者に帰属する四半期利益

203億円

(前年同期比

)

(参考)

 

 

 

 

平準化EPS

29円

(前年同期比

16.0%増

)

 

 

※  平準化:その他の営業収益・費用等の非経常項目を除外し、より実質的な収益力を反映させるための調整

平準化EPS = 平準化四半期利益 / 期中平均株式数

平準化四半期利益 = 親会社の所有者に帰属する四半期利益±税金等調整後その他の営業収益・費用等

 

セグメント別の業績は次のとおりです。 

 

<国内ビール・スピリッツ事業>

キリンビール㈱

・ 売上収益は、販売数量の減少により減収となりました。

・ 事業利益は、主にビール類の販売数量減に伴う限界利益減少によって減益となりました。

・ 当第1四半期連結累計期間のビール類市場の販売数量は、前年同期比約△5%と推定されます。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、政府や各自治体より料飲店に対して営業の自粛が要請され、業務用チャネルにおける酒類の販売数量は2月下旬より下降し始め、3月には大幅に減少しました。

・ キリンビール㈱の販売数量は、業務用チャネル商材であるビールの大樽容器が3月において前年同期比約4割減となるなど、市場同様に大きな影響を受けたものの、注力する「キリン一番搾り生ビール」の缶が前年並みだったことに加えて、「本麒麟」が大きく販売数量を伸ばし、ビール類の販売数量は市場を上回りました(前年同期比△2.5%)。

・ 販売費は、投下効率を高める取り組みを徹底することで前年から減少しました。

 

国内ビール・スピリッツ事業連結売上収益

1,340億円

(前年同期比

4.2%減

)

国内ビール・スピリッツ事業連結事業利益

112億円

(前年同期比

8.2%減

)

 

 

<国内飲料事業>

キリンビバレッジ㈱

・ 売上収益は、販売数量の増加に加え、大型PET容器の価格改定などにより、増収となりました。

・ 清涼飲料市場は前年同期比約△2%と推定されます。3月は、外出自粛、在宅勤務増加によりコンビニエンスストア、自動販売機の販売が低下し、一方、量販店を中心にストック需要が発生しました。

・ キリンビバレッジ㈱の販売数量は0.9%増加しました。「午後の紅茶」「生茶」は、暖冬によるホット商品の減少、3月の市場トレンドの影響などにより、ブランド計でやや減少しましたが、前年4月発売の「ファイア ワンデイブラック」の増分が寄与したほか、プラズマ乳酸菌商品の販売数量が2倍以上に増加したことが貢献しました。

・ 事業利益は、運搬費増加を大型PET値上げ効果などによりカバーし「商品・容器構成差異等」が改善し、限界利益を押し上げたことに加え、メリハリの利いたブランド投資による広告費低減、市況を含めた原材料費減少などにより、増加しました。
 

国内飲料事業連結売上収益

595億円

(前年同期比

1.5%増

)

国内飲料事業連結事業利益

38億円

(前年同期比

37.0%増

)

 

 

<オセアニア綜合飲料事業>

・ 売上収益は、今年1月の米国ニュー・ベルジャン・ブルーイング社の連結子会社化に伴う酒類事業の大幅な増収があり、現地通貨ベースで増収となりましたが、前年同期よりも豪ドル安・円高が進んだため、円ベースでの売上収益は減収となりました(前年同期比 現地通貨ベース+5.1%、円ベース△6.3%)。

・ 事業利益は、飲料事業が増益となり、本社費用が減少した一方、酒類事業が減益となったことに加え、前年同期よりも豪ドル安・円高が進んだため、減益となりました(前年同期比 現地通貨ベース△24.0%、円ベース△32.2%)。

・ 酒類事業の販売数量は、昨年の第1四半期連結会計期間の一時的な販売減の反動や、米国ニュー・ベルジャン・ブルーイング社の連結子会社化により、大幅に増加しました(前年同期比+17.8%)。

・ 酒類事業の売上収益は、販売数量の増加に伴い大幅な増収となりました(前年同期比+15.5% 現地通貨ベース※以下同様)。一方、事業利益は、森林火災、洪水による消費者心理の変化が、収益性の高い高価格カテゴリーの販売に影響しミックスが悪化したことや、3月23日以降のパブ・飲食店の閉鎖に伴う未使用樽回収の影響等により、大幅に減少しました(前年同期比△24.7%)。

・ 飲料事業の売上収益は、昨年10月に売却したチーズ事業の売上減などにより減収となった一方(前年同期比△7.2%)、事業利益は「Dare」等 乳飲料の好調な販売による粗利増やコスト削減により、増益となりました。

 

オセアニア綜合飲料事業連結売上収益

689億円

(前年同期比

6.3%減

)

オセアニア綜合飲料事業連結事業利益

57億円

(前年同期比

32.2%減

)

 

 

・ なお、飲料事業の売却については、今年2月21日に豪州競争・消費者委員会(Australian Competition & Consumer Commission)からの承認が得られ、現在、引き続き外国投資審査委員会(Foreign Investment Review Board)にて審査が進められています。

 

<医薬事業>

・ 売上収益は、国内において「リツキシマブBS」「ジーラスタ」は好調に推移したものの、2019年10月改定の薬価引き下げの影響や、花粉飛散量の減少による「パタノール」の苦戦、新型コロナウイルスの感染拡大による通院自粛等により、国内は減収となりました。

・ 一方、グローバル戦略品である「Crysvita」「Poteligeo」「Nourianz」が、海外の各地域において売上を伸ばし、協和キリン全体の第1四半期連結累計期間の売上収益は増収となりました。

・ 事業利益は、グローバル戦略品などの海外品の売上収益が増加したものの、海外販管費・上市準備費用等も並行して増加したことにより、減益となりました。

 

医薬事業連結売上収益

772億円

(前年同期比

2.1%増

)

医薬事業連結事業利益

164億円

(前年同期比

6.4%減

)

 

 

<その他>

ミャンマー・ブルワリー社

・ 売上収益は、販売数量の増加によって増収となりました(前年同期比 現地通貨ベース+12.7%、円ベース+18.0%)。

・ 事業利益は、売上収益の拡大や原材料市況の改善などにより増益となりました(前年同期比 現地通貨ベース+22.3%、円ベース+28.0%)。

・ 前年のトレンドが継続し、ビール飲用人口の増加や最盛期における各メーカーの積極的な販促施策投入によって市場は大きく拡大しました。

・ 一方で、新型コロナウイルスの影響により2月中旬頃より拡大トレンドの鈍化が見られました。

・ 販売数量は、主力の「ミャンマービール」とエコノミーカテゴリーの「アンダマン・ゴールド」が好調に推移し、前年同期比+12.6%と大きく増加しました。

 

コーク・ノースイースト社

・ 売上収益は、新商品の販売好調などによる販売数量の増加(前年同期比+8.1%)、価格改定効果などにより、増収となりました(前年同期比 現地通貨ベース+7.6%、円ベース+6.4%)。3月下旬に新型コロナウイルスの影響により、水などのストック需要が一時的に発生しましたが、飲食店閉鎖等もあり、業績への影響は軽微です。 

・ 事業利益は、PMIも順調に進捗し、大幅に増加しました。

 

協和発酵バイオ㈱

・ 山口県から業務停止及び業務改善命令を受けた山口事業所防府工場は、1月12日から業務を再開し、グループ調査委員会による調査報告書の提言に基づき標準業務手順書からの逸脱の再発防止と事業再生に取り組んでいます。

・ 売上収益は、このような状況に起因して製造量が大幅に低下したことから販売量は大幅に減少し、減収となりました(前年同期比△20.5%)。

・ 事業利益については、通信販売事業の販売促進費用等は削減されましたが、山口事業所防府工場における製造量低下の影響により、14億円の損失となりました。

 

なお、新型コロナウイルス感染症の拡大により、キリングループにおける主要な事業に対し、当四半期報告書提出日現在においても以下のような影響が発生しています。

国内においては、緊急事態宣言の発令に伴い営業活動を自粛していることや、飲食店の営業時間短縮や利用者の減少、外出自粛や各社の在宅勤務促進などによる自動販売機やコンビニエンスストアの需要の減少がみられます。これにより、キリンビール㈱やキリンビバレッジ㈱は既に販売数量の減少などの影響を受けており、今後も影響が継続する可能性があります。海外においても、国や地域により感染状況が異なるものの、国内と同様の影響がみられます。豪州、ニュージーランドにおける飲食店の営業停止(ライオン社)、ミャンマーにおける営業停止する小売店、飲食店の増加(ミャンマー・ブルワリー社)、米国における学校閉鎖やイベントの中止等(コーク・ノースイースト社)、それぞれ影響を受けることで、グローバル拠点においても販売が低調となる事が予想されます。医薬セグメントにおいては、原材料調達や製品供給への影響は見られないものの、各国における患者様の通院自粛、従業員による医療機関へのアクセス制限、規制当局の活動状況などにより、新製品の市場浸透ならびに治験や審査スケジュールへの影響が及ぶ懸念があります。

以上は、キリングループの主要な影響を記述したものですが、現時点において先行きは不透明であり、その影 響額の算定は困難であります。

一方で、当第1四半期連結会計期間末において、連結で1,593億円の現金及び現金同等物を有し、金融機関と締結したコミットメントラインも事業活動に必要な未使用枠を残して流動性を十分確保しています。短期的には不急な投資については既に計画されていたものも含め、凍結しています。また、今後発生する借入金の償還に備え、2020年5月12日開催の取締役会において国内無担保普通社債の発行決議を行いました。今後も当該影響を注視しつつ、キリンホールディングス株式会社及び各事業会社にてコストコントロール施策を立案・精査し、対処していきます。

 

(2) 財政状態の分析

当第1四半期連結会計期間末の資産は、前年度末が休日であったこと等により、営業債権及びその他の債権等が減少し、前年度末に比べ838億円減少して2兆3,291億円となりました。

資本は、自己株式の増加及び為替変動の影響等によるその他の資本の構成要素の減少等により、前年度末に比べ1,243億円減少して1兆225億円となりました。

負債は、その他の流動負債が減少したものの、新規借入及びコマーシャルペーパーの発行等による社債及び借入金の増加等により、前年度末に比べ405億円増加して1兆3,066億円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前年度末に比べ64億円減少の1,593億円となりました。活動毎のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の収入は前年同期に比べ157億円増加の88億円となりました。運転資金の流入は104億円増加しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の支出は前年同期に比べ344億円増加の624億円となりました。子会社株式の取得により396億円、有形固定資産及び無形資産の取得については、前年同期に比べ14億円増加の220億円を支出しました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の収入は前年同期に比べ648億円増加の535億円となりました。自己株式の取得により640億円、配当金の支払により376億円、社債の償還により200億円、長期借入金の返済により109億円の支出がありました。一方、コマーシャル・ペーパーの増加により1,129億円、長期借入により750億円の収入がありました。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間 において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、147億円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間 において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。