第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

 

回次

第181期
第2四半期
連結累計期間

第182期
第2四半期
連結累計期間

第181期

会計期間

自 2019年1月1日
至 2019年6月30日

自 2020年1月1日
至 2020年6月30日

自 2019年1月1日
至 2019年12月31日

売上収益

(百万円)

929,810

872,469

1,941,305

(第2四半期連結会計期間)

(495,480)

(447,921)

税引前四半期利益又は
税引前利益

(百万円)

22,656

56,001

116,823

親会社の所有者に帰属する
四半期(当期)利益(△は損失)

(百万円)

474

33,305

59,642

(第2四半期連結会計期間)

(33,443)

(13,021)

親会社の所有者に帰属する
四半期(当期)包括利益

(百万円)

17,637

7,250

54,134

親会社の所有者に帰属する持分

(百万円)

885,943

808,829

906,576

資産合計

(百万円)

2,234,113

2,372,002

2,412,874

基本的1株当たり
四半期(当期)利益(△は損失)

(円)

0.54

39.33

68.00

(第2四半期連結会計期間)

(38.09)

(15.59)

希薄化後1株当たり
四半期(当期)利益(△は損失)

(円)

0.56

39.31

67.98

親会社所有者帰属持分比率

(%)

39.7

34.1

37.6

営業活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

52,535

47,743

178,826

投資活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

46,412

90,886

175,619

財務活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

52,566

43,050

9,997

現金及び現金同等物の
四半期末(期末)残高

(百万円)

124,727

162,854

165,671

 

(注) 1  当社は要約四半期連結財務諸表を作成しておりますので、提出会社の主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2 上記指標は、国際会計基準(以下、「IFRS」という。)により作成した要約四半期連結財務諸表及び連結財務諸表に基づいております。

3  売上収益には、消費税等は含まれておりません。

4  百万円未満を四捨五入して記載しております。

 

2 【事業の内容】

当第2四半期連結累計期間において、キリングループ(当社及び当社の関係会社)が営む事業の内容について、重要な変更はありません。
 また、主要な関係会社についても異動はありません。

 

 

第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

連結業績サマリー

・ 当第2四半期連結累計期間(2020年1月1日~2020年6月30日)の連結売上収益は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、医薬事業を除く概ね全てのセグメントで前年から減収となりました。

・ 連結事業利益※は、医薬事業を除く概ね全てのセグメントで前年から減益となりました。

・ 親会社の所有者に帰属する四半期利益は、昨年の第1四半期連結会計期間にライオン飲料事業の資産価値再評価による減損損失を計上した影響の反動により、増益となりました。

※ 事業利益:事業の経常的な業績を測る利益指標で、売上収益から売上原価並びに販売費及び一般管理費を控除して計算

 

連結売上収益

8,725億円

(前年同期比

6.2%減

)

連結事業利益

699億円

(前年同期比

23.1%減

)

連結税引前四半期利益

560億円

(前年同期比

147.2%増

)

親会社の所有者に帰属する四半期利益

333億円

(前年同期比

)

(参考)

 

 

 

 

平準化EPS

56円

(前年同期比

21.1%減

)

 

※  平準化:その他の営業収益・費用等の非経常項目を除外し、より実質的な収益力を反映させるための調整

平準化EPS = 平準化四半期利益 / 期中平均株式数

平準化四半期利益 = 親会社の所有者に帰属する四半期利益±税金等調整後その他の営業収益・費用等

 

セグメント別の業績は次のとおりです。 

 

<国内ビール・スピリッツ事業>

キリンビール㈱

売上収益は、販売数量の減少により減収となりました。

・ 事業利益は、販売費やその他費用等の固定費が前年から大きく減少したものの、主にビール類の販売数量減による限界利益減少により、減益となりました。

・ 第2四半期連結累計期間のビール類市場の販売数量は、前年同期比約△10%と推定されます。新型コロナウイルス感染拡大の影響による業務用チャネルにおける販売数量は、4月を底として大幅に落ち込みました。一方で、家庭用チャネルは巣ごもり需要、新ジャンル「本麒麟」の好調などにより堅調に推移しました。

・ キリンビール㈱の販売数量は、ビールの大樽容器が4月に前年同期比約8割減となるなど、業務用チャネルにおいて大幅に減少しましたが、家庭用チャネルへのシフトや低価格志向、健康志向の強まりを捉え、量販チャネルを主とする缶容器は前年増で着地しました。

・ 販売費およびその他費用などの固定費は、前年に主要ブランドをリニューアルしたことで販売費が増加したことによる反動や、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた営業活動の制限などにより前年から減少しました。

 

国内ビール・スピリッツ事業連結売上収益

2,959億円

(前年同期比

6.1%減

)

国内ビール・スピリッツ事業連結事業利益

328億円

(前年同期比

1.8%減

)

 

 

<国内飲料事業>

キリンビバレッジ㈱

・ 売上収益は、販売数量の減少に加え、商品・容器構成差異等の悪化により、減収となりました。

・ 清涼飲料市場は前年同期比約△8%と推定されます。4、5月を中心に、外出自粛、在宅勤務増加により主としてコンビニエンスストア、自動販売機の販売が低下しました。

・ キリンビバレッジ㈱の販売数量は△7.7%となりました。基盤ブランドである「午後の紅茶」「生茶」は、いずれも外出自粛、在宅勤務増加により減少しましたが、健康志向の高まりを受けてプラズマ乳酸菌商品の販売数量は2倍以上に増加しました。

・ 事業利益は、販売促進費、広告費の削減を進めたものの、販売数量の減少に加え、チャネル構成比の変化による商品・容器構成差異等の悪化が限界利益を押し下げたことから、マイナス影響を補いきれず減少しました。

 

国内飲料事業連結売上収益

1,188億円

(前年同期比

11.5%減

)

国内飲料事業連結事業利益

75億円

(前年同期比

32.1%減

)

 

 

<オセアニア綜合飲料事業>

・ 売上収益は、現地通貨ベースにおいて酒類事業が増収となった一方、飲料事業の減収額が上回ったことから、セグメント計では減収となりました。また、前年同期よりも豪ドル安・円高が進んだため、円ベースでの売上収益は現地通貨ベース以上の減収幅となりました(前年同期比 現地通貨ベース△1.0%、円ベース△9.6%)。

・ 事業利益は、酒類事業の大幅減益に加え、飲料事業の減益や本社費用の増加が重なったことで、現地通貨ベース、円ベースのいずれにおいても大幅な減益となりました(前年同期比 現地通貨ベース△73.3%、円ベース△75.9%)。

酒類事業の売上収益は販売数量の増加により増収となりました。販売数量は、新型コロナウイルス感染拡大影響を受けながらも、昨年の第1四半期連結会計期間の一時的な販売減の反動や、米国ニュー・ベルジャン・ブルーイング社の連結子会社化により、大幅に増加しました(前年同期比+12.7%、連結子会社化影響を含む海外クラフトを除いた場合は前年同期比△3.5%)。

・ 酒類事業の事業利益は、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛の影響を受け、収益性の高い業務用チャネルを通じた販売が大きく減少したことや、消費者心理の変化が、収益性の高い高価格カテゴリーの販売に影響しミックスが悪化したことなどで、大幅減となりました(前年同期比 現地通貨ベース△60.4%)

・ 飲料事業の売上収益及び事業利益は、昨年10月に売却したチーズ事業の売上減や、新型コロナウイルス感染拡大による販売減少の影響を受け、減収(前年同期比 現地通貨ベース△9.6%)、減益となりました(前年同期比 △4百万豪ドル)。

 

オセアニア綜合飲料事業連結売上収益

1,319億円

(前年同期比

9.6%減

)

オセアニア綜合飲料事業連結事業利益

44億円

(前年同期比

75.9%減

)

 

 

・ なお、飲料事業の売却については、今年2月21日に豪州競争・消費者委員会(Australian Competition & Consumer Commission)からの承認が得られ、現在、引き続き外国投資審査委員会(Foreign Investment Review Board)にて審査が進められていますが、新型コロナウイルス感染拡大の影響などを受け、審査期間が想定よりも長引いている状況です。状況が変わり次第、速やかにご報告させていただきます。

 

<医薬事業>

・ 売上収益は、昨年新たな適応を取得した「ロミプレート」や、「ジーラスタ」「リツキシマブBS」は伸長したものの、2019年10月および2020年4月改定の薬価引き下げや、「ネスプAG」へ速やかに切り替えが進んだ「ネスプ」、花粉飛散量の減少に加え新型コロナウイルス感染拡大による受診抑制等の影響を大きく受けた「パタノール」「アレロック」の減収等により、国内は減収となりました。

・ 一方、グローバル戦略品である「Crysvita」は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けながらも増収を実現。「Poteligeo」は前年並みの成長に留まりましたが、昨年発売した「Nourianz」も増収に寄与し、協和キリン全体の第2四半期連結累計期間の売上収益は増収となりました。

・ 事業利益は、海外販管費や上市準備費用が増加したものの、売上収益が増加したことにより、増益となりました。

 

医薬事業連結売上収益

1,575億円

(前年同期比

4.4%増

)

医薬事業連結事業利益

346億円

(前年同期比

6.0%増

)

 

 

<その他>

ミャンマー・ブルワリー社

・ 売上収益は、販売数量の減少によって減収となりました(前年同期比 現地通貨ベース△13.3%、円ベース△8.3%)。

・ 事業利益は、売上収益の減少や商品構成の悪化などにより減益となりました(前年同期比 現地通貨ベース△16.6%、円ベース△11.8%)。

・ 新型コロナウイルス感染拡大の影響が本格化した第2四半期連結会計期間は、ビール市場が大幅に縮小しました。

・ 販売数量は、前年比△9.2%となり、4-6月では前年比△32%と大幅に減少しました。

 

コーク・ノースイースト社

・ 売上収益は、3月下旬からの新型コロナウイルス感染拡大の影響によりチャネルミックスが悪化したものの、販売数量増を維持し(前年同期比+2.0%)、微減となりました(前年同期比 現地通貨ベース△0.6%、円ベース△2.1%)。

・ 事業利益は、PMIによる業務効率化に加え、販管費コントロールが奏功し、大幅に増加しました。

 

協和発酵バイオ㈱

・ 山口県から業務停止及び業務改善命令を受けた山口事業所防府工場は、1月12日から業務を再開し、グループ調査委員会による調査報告書の提言に基づき標準業務手順書からの逸脱の再発防止と事業再生に取り組んでいます。

・ 売上収益は、このような状況に起因して製造量が大幅に低下したことから販売量が大幅に減少し、減収となりました(前年同期比△19.1%)。

・ 事業利益については、通信販売事業の販売促進費用等を削減しましたが、山口事業所防府工場における製造量低下の影響により、19億円の損失となりました。

 

 

 なお新型コロナウイルス感染拡大の影響により、当社グループにおける主要な事業に対し、当四半期報告書提出日現在においても以下のような影響が発生しています。

 国内においては、緊急事態宣言は解除されたものの、飲食店利用者の減少による外食需要の低迷、外出自粛や在宅勤務の促進による飲料のオフィス需要の減少がみられるなど、依然として事業を取り巻く環境は不安定な状況が続いています。キリンビール㈱では、量販チャネルにおいて新ジャンル、RTDカテゴリーなどの缶容器商品が伸長する一方、飲食店での販売を中心とする大樽、壜容器商品の販売数量が大きく落ち込んでいます。キリンビバレッジ㈱では、量販チャネルにおけるミネラルウォーターや健康カテゴリー商品の販売が好調な一方、コンビニエンスストアや、自動販売機を通じて販売される商品の販売数量が減少しており、今後も影響が継続することが見込まれています。海外においても、国や地域により感染状況が異なるものの、国内と同様の影響がみられます。ロックダウンにより営業停止となっていた豪州、ニュージーランドの飲食店は、徐々に営業が再開されましたが、州によっては引き続き高い警戒レベルで外出が制限されるなど、業務用チャネルの販売に大きく影響しています。また、失業率の高まりや先行きの不透明さから低価格商品への需要が高まっており、収益性の観点からも、当面ネガティブな影響が継続することが見通されます(ライオン社)。ミャンマーにおいては、最も影響を受けた4月をピークに、販売数量は回復傾向にありますが、飲食店での席数減少や消費マインドの低下などから、新型コロナウイルス感染拡大前の状態に戻るには一定程度時間を要します(ミャンマー・ブルワリー社)。米国においては依然として感染拡大が継続しておりますが、経済の再開により、小売店では回復が見られています(コーク・ノースイースト社)。 

 医薬セグメントにおいては、国内外における販促活動の制限が長期化することにより、北米及びEMEAにおいて、2018年及び2019年の発売以来、上市国を拡大しながら順調に売上を伸ばしてきたCrysvitaやPoteligeo等のグローバル戦略品の市場浸透スピードが当初計画に比べて減速することが懸念されます(協和キリン社)。

 このような状況に対し、当社グループでは投資抑制や経費削減、手許資金の積増しのほか、資金調達枠の増額などの対策を講じており、必要な運転資金を確保できる体制を整えております。今後も当該影響を注視しつつ、当社及び各事業会社にてコストコントロール施策を立案・精査し、対処していきます。

 なお当社はこのような環境下における変化を会社と従業員双方が成長する機会と捉え、国内の全グループ社員約20,000人を対象に新たな経営環境における新しい働き方改革として「『働きがい』改革 KIRIN Work Style 3.0」を7月1日から進めております。キリングループで働く一人ひとりが仕事の意義・目的に立ち戻って仕事そのものを継続的に見直しながら、主体的な働き方に取り組み、一人ひとりが「働きがい」を実感することで、「グループの持続的な成長」に繋がる「生産性向上」「創造性向上」「個の充実」を目指してまいります。

 

 

(2) 財政状態の分析

当第2四半期連結会計期間末の資産は、前年度末が休日であったこと等により、営業債権及びその他の債権等が減少し、前年度末に比べ409億円減少して2兆3,720億円となりました。

資本は、自己株式の増加等により、前年度末に比べ893億円減少して1兆575億円となりました。

負債は、その他の流動負債は減少したものの、新規借入等により、前年度末に比べ484億円増加して1兆3,145億円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前年度末に比べ28億円減少の1,629億円となりました。活動毎のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の収入は前年同期に比べ48億円減少の477億円となりました。運転資金の流入は235億円増加、法人所得税の支払額は159億円増加しました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の支出は前年同期に比べ445億円増加の909億円となりました。有形固定資産及び無形資産の取得については前年同期に比べ76億円増加の496億円を支出、また子会社株式の取得により396億円を支出しました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の収入は前年同期に比べ956億円増加の431億円となりました。自己株式の取得により768億円、コマーシャル・ペーパーの減少により570億円、配当金の支払いにより376億円の支出がありました。一方、長期借入により1,350億円、短期借入金の増減により693億円の収入がありました。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、296億円であります。

なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。