(注) 1 当社は要約四半期連結財務諸表を作成しておりますので、提出会社の主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2 上記指標は、国際会計基準(以下、「IFRS」という。)により作成した要約四半期連結財務諸表及び連結財務諸表に基づいております。
3 売上収益には、消費税等は含まれておりません。
4 百万円未満を四捨五入して記載しております。
当第3四半期連結累計期間において、キリングループ(当社及び当社の関係会社)が営む事業の内容について、重要な変更はありません。
また、主要な関係会社についても異動はありません。
当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
連結業績サマリー
・ 当第3四半期連結累計期間(2020年1月1日~2020年9月30日)の連結売上収益は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、医薬事業を除く概ね全てのセグメントで前年から減収となりました。
・ 連結事業利益※は、医薬事業を除く概ね全てのセグメントで前年から減益となりました。
・ 親会社の所有者に帰属する四半期利益は、昨年の第1四半期連結会計期間にライオン飲料事業の資産価値再評価による減損損失を計上した影響の反動などにより、増益となりました。
※ 事業利益:事業の経常的な業績を測る利益指標で、売上収益から売上原価並びに販売費及び一般管理費を控除して計算
※ 平準化:その他の営業収益・費用等の非経常項目を除外し、より実質的な収益力を反映させるための調整
平準化EPS = 平準化四半期利益 / 期中平均株式数
平準化四半期利益 = 親会社の所有者に帰属する四半期利益±税金等調整後その他の営業収益・費用等
セグメント別の業績は次のとおりです。
キリンビール㈱
・ 売上収益は、販売数量の減少により減収となりました。
・ 事業利益は、主にビール類の販売数量減による限界利益減少により、減益となりました。
・ 第3四半期連結累計期間のビール類市場の販売数量は、前年同期比約△9%と推定されます。
・ 7月中旬から8月にかけて新型コロナウイルスの感染者数が再拡大したことから、第3四半期中の業務用チャネルにおける販売数量は第2四半期に続き前年を大きく下回って推移しました。
・ 家庭用チャネルの販売数量においては、ビール、発泡酒は前年に消費増税前の仮需が発生していた影響などにより前年を下回りましたが、新ジャンルは本麒麟が引き続き好調に推移したことや酒税改正前の仮需が発生したことにより前年を上回り、缶容器商品は前年同期比で増加しました。
・ キリンビール㈱におけるビール類の販売数量は、業務用チャネルの影響により前年を下回ったものの、新ジャンル「本麒麟」の好調などにより市場を上回って推移しました。
・ 販売費は前年の消費増税前商戦において販促施策を強化した反動や、主要ブランドのリニューアル時期の違いによって前年から大きく減少しました。
<国内飲料事業>
キリンビバレッジ㈱
・ 売上収益は、販売数量の減少に加え、商品・容器構成差異等の悪化により、減収となりました。
・ 清涼飲料市場の販売数量は前年同期比約△7%と推定されます。第2四半期連結累計期間から引き続き外出自粛、在宅勤務の増加により主としてコンビニエンスストア、自動販売機チャネルの販売が低下しました。
・ キリンビバレッジ㈱の販売数量は△7.8%となりました。基盤ブランドである「午後の紅茶」「生茶」は、いずれも外出自粛、在宅勤務増加により減少しましたが、健康志向の高まりを受けてプラズマ乳酸菌商品の販売数量は前年同期比で2倍以上に増加しました。
・ 事業利益は、販売促進費、広告費の削減を進めたものの、販売数量の減少に加え、チャネル構成比の変化による商品・容器構成差異等の悪化が限界利益を押し下げたことから、マイナス影響を補いきれず減少しました。
・ 売上収益は、現地通貨ベースにおいて飲料事業が減収となった一方、米国New Belgium Brewing社の連結子会社化などに起因した酒類事業の増収額が上回ったことから、セグメント計では増収となりました。円ベースでのセグメント計売上収益は、前年同期よりも豪ドル安・円高が進んだため、減収となりました(前年同期比 現地通貨ベース+0.1%、円ベース△4.4%)。
・ 事業利益は、酒類事業の大幅減益に加え、本社費用の増加が重なったことで、現地通貨ベース、円ベースのいずれにおいても大幅な減益となりました(前年同期比 現地通貨ベース△58.2%、円ベース△59.9%)。
・ 酒類事業の売上収益は販売数量の増加により増収となりました(前年同期比 現地通貨ベース+7.6%)。販売数量は、新型コロナウイルス感染拡大影響を受けながらも、米国New Belgium Brewing社の連結子会社化などにより、大幅に増加しました(前年同期比+12.2%、連結子会社化影響を含む海外クラフトを除いた場合は前年同期比△3.9%)。
・ 酒類事業の事業利益は、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛の影響を受け、収益性の高い業務用チャネルを通じた販売が大きく減少したことで大幅減となりましたが、一部地域の飲食店営業規制の緩和などにより、第2四半期連結累計期間と比較し、前年同期比で減少率は改善されました(前年同期比 現地通貨ベース△49.4%)。
・ 飲料事業の売上収益及び事業利益は、昨年10月に売却したチーズ事業の売上減のため減収(前年同期比 現地通貨ベース△9.2%)となりましたが、乳飲料カテゴリーの利益率改善や、コスト削減などにより増益となりました(前年同期比 +11百万豪ドル)。
・ なお、飲料事業の売却については、中国蒙牛乳業有限公司の子会社であるMonday Smoothie Pty Ltd社への株式譲渡に向け、今年2月21日に豪州競争・消費者委員会(Australian Competition & Consumer Commission)からの承認が得られ、外国投資審査委員会(Foreign Investment Review Board)にて審査が進められていましたが、承認が得られない見通しとなったため、8月25日に同社との譲渡契約を解除いたしました(第2「事業の状況」 3「経営上の重要な契約等」参照)。その後、飲料事業について、他事業者への売却を含めその在り方を検討しておりますので、今後、開示すべき事実が発生した場合には、速やかにお知らせいたします。
<医薬事業>
協和キリン㈱
・ 売上収益は、日本において薬価基準引下げや、腎性貧血治療剤「ネスプ」から、オーソライズドジェネリックである「ネスプAG」への切り替え等が進んだことに加え、花粉飛散量の減少や新型コロナウイルス感染拡大による受診抑制等の影響を受けた「パタノール」や「アレロック」の減収等により、国内は減収となりました。
・ 一方、北米及びEMEAにおいて「Crysvita」や「Nourianz」などのグローバル戦略品が順調に伸長し、また、アジアにおいても主力製品「レグパラ」が中国を中心に好調に推移した結果、海外の増収が国内の減収をカバーし全体で増収となりました。
・ 事業利益は、販売費及び一般管理費が増加したものの、売上収益の増収による売上総利益の増加により、増益となりました。
ミャンマー・ブルワリー社
・ 売上収益は、販売数量の減少によって減収となりました。また、前年同期よりもチャット高・円安が進んだため、円ベースでの売上収益の減少幅は現地通貨ベースよりも抑制されました(前年同期比 現地通貨ベース△7.3%、円ベース△0.2%)。
・ 事業利益は、販売数量の減少や商品構成の悪化などにより、現地通貨ベースでは減益となりました。一方、円ベースでは前年同期よりもチャット高・円安が進んだため、増益となりました(前年同期比 現地通貨ベース△5.7%、円ベース+1.5%)。
・ ビール市場は、新型コロナウイルス感染拡大の影響が本格化した4-6月に大幅に縮小しましたが、7-9月は回復傾向が見られました。
・ 販売数量は、前年比△3.3%となりましたが、7-9月では前年比+12.0%と4-6月から大きく改善しました。
コーク・ノースイースト社
・ 売上収益は、3月下旬からの新型コロナウイルス感染拡大の影響によりチャネルミックスが悪化したものの、販売数量増を維持し(前年同期比+1.0%)、ほぼ前年並みとなりました(前年同期比 現地通貨ベース+0.3%、円ベース△1.5%)。
・ 事業利益は、PMIによる業務効率化に加え、販管費コントロールが奏功し、大幅に増加しました(前年同期比 現地通貨ベース+76.5%、円ベース+73.4%)。
協和発酵バイオ㈱
・ 山口県から業務停止及び業務改善命令を受けた山口事業所防府工場は、1月12日から業務を再開し、グループ調査委員会による調査報告書の提言に基づき標準業務手順書からの逸脱の再発防止と事業再生に取り組んでいます。
・ 売上収益は、このような状況に起因して製造量が大幅に低下し販売量が大幅に減少したことなどから、減収となりました(前年同期比△23.2%)。
・ 事業利益については、通信販売事業の販売促進費用等を削減しましたが、山口事業所防府工場における製造量低下の影響により、36億円の損失となりました。
なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、当社グループにおける主要な事業に対し、当四半期報告書提出日現在においても以下のような影響が発生しています。
国内においては、7月後半にGo to Travelキャンペーンが開始、10月にはGo to Eatキャンペーンが開始されるなど、市場回復に対するモメンタムは上向きつつありますが、依然として飲食店利用者数は従来の水準には戻っておらず、外食需要は低迷しております。加えて、各企業による在宅勤務の定着等により飲料のオフィス需要も大幅な回復が見られないなど、当社事業を取り巻く環境は厳しい状況が続いています。キリンビール㈱では、酒税改正の影響で量販チャネルにおいて新ジャンルの仮需が発生したことや、継続する低価格志向によりRTDカテゴリーなどが好調に推移することで缶容器商品が伸長する一方、飲食店での販売を中心とする大樽、壜容器商品の販売数量は落ち込んでいます。キリンビバレッジ㈱では、量販チャネルにおけるミネラルウォーターや健康カテゴリー商品の販売が好調な一方、コンビニエンスストアや、自動販売機を通じて販売される商品の販売数量が減少しており、今後はやや軽減されつつも影響が継続することが見込まれています。
海外においては、国や地域により状況が異なり、次のような影響がみられます。豪州、ニュージーランドの飲食店は、徐々に営業が再開されましたが、7月に豪州ヴィクトリア州で再びロックダウンになるなど、州によっては引き続き高い警戒レベルで外出が制限されました。9月以降、新規感染者は減少傾向にあり、感染の終息も視野に入ってきていますが、各州では引き続き飲食店での人数制限を設けるなどの対策を継続していることから、回復のスピードは緩やかなものになることが想定されます(ライオン社)。ミャンマーにおいては、最も影響を受けた4月を底に販売数量は回復傾向にありましたが、8月下旬以降の感染拡大を受け飲食店の営業が規制されるなど、業務用チャネルの販売が大幅に減少しました。新型コロナウイルス感染拡大前の状態に戻るには一定程度時間を要することが見込まれます(ミャンマー・ブルワリー社)。米国においては依然として感染者数の拡大が継続しており、外食需要の低迷により業務用チャネルの販売が落ち込む一方、量販チャネルでの家庭用の販売は好調に推移しています(コーク・ノースイースト社)。
医薬事業においては、国内外における医療機関への販売活動制限や、規制当局による審査スケジュールへの影響が長期化することにより、北米及びEMEAにおいて上市国を拡大しながら順調に売上を伸ばしてきたCrysvitaやPoteligeo等のグローバル戦略品ならびに、国内の新薬の市場浸透スピードが当初計画に比べて減速しております(協和キリン㈱)。
このような状況に対し、当社グループでは投資抑制や経費削減、手許資金の積増しのほか、資金調達枠の増額などの対策を講じており、必要な運転資金を確保できる体制を整えております。今後も当該影響を注視しつつ、当社及び各事業会社にてコストコントロール施策を立案・精査し、対処していきます。
このような環境下においても、当社グループは従業員の安全や健康を第一に考え、国内のグループ従業員は出社率を上限30%とし、原則在宅勤務としています。一部国内事業の継続のために出社による業務が必須となる製造・物流現場の従業員に対しては、体調管理を目的とし「プラズマ乳酸菌」を支給するなどの対応を行っています。また、新型コロナウイルスによるさまざまな変化を会社と従業員双方が成長する機会と捉え、国内の全グループ従業員約20,000人を対象に、7月1日から「『働きがい』改革 KIRIN Work Style 3.0」を進めております。その活動の一つの柱である「働く場所の選択」に関し、これまでも在宅勤務体制を導入しておりましたが、自宅やオフィスに次ぐサードプレイスとして、9月より首都圏においてシェアオフィスを本格導入、また10月下旬からは対象範囲を全国に広げる等、より多くの従業員が主体的な働き方に取り組めるよう体制を整備しております。さらに、10月からは通勤手当の支給を実費精算とし、在宅勤務を行う従業員に対し業務にかかる費用の補填や新たな働き方を支援する目的で、毎月3,000円の在宅勤務手当を支給しています。これらの変化を通して、一人ひとりが「働きがい」を実感することで、「グループの持続的な成長」に繋がる「生産性向上」「創造性向上」「個の充実」を目指してまいります。
当第3四半期連結会計期間末の資産は、前年度末が休日であったこと等により、営業債権及びその他の債権等が減少したものの、固定資産の増加等により前年度末に比べ116億円増加して2兆4,245億円となりました。
資本は、自己株式の増加等により、前年度末に比べ688億円減少して1兆780億円となりました。
負債は、その他の流動負債は減少したものの、新規借入等により、前年度末に比べ804億円増加して1兆3,465億円となりました。
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前年度末に比べ282億円増加の1,939億円となりました。活動毎のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の収入は前年同期に比べ51億円増加の1,241億円となりました。運転資金の流入は196億円増加、法人所得税の支払額は200億円増加しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の支出は前年同期に比べ724億円減少の1,003億円となりました。有形固定資産及び無形資産の取得については前年同期に比べ19億円増加の728億円を支出、また子会社株式の取得により396億円を支出しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の収入は前年同期に比べ246億円増加の66億円となりました。自己株式の取得により768億円、配当金の支払いにより701億円、長期借入金の返済により459億円の支出がありました。一方、長期借入により1,350億円、短期借入金の増減により650億円の収入がありました。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、453億円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画は次の通りであります。
(注)上記計画の所要資金は、自己資金により賄う予定であります。
当社及び当社の連結子会社であるLion Pty Ltd(以下「ライオン」)は、ライオンの100%子会社であるKirin Foods Australia Holdings Pty Ltd(以下、「Kirin Foods Australia」)が、ライオンの飲料事業部門であるLion-Dairy & Drinksの全株式を中国蒙牛乳業有限公司(以下「蒙牛」)の子会社であるMonday Smoothie Pty Ltd(以下「Monday Smoothie」)に譲渡することを蒙牛と合意し2019年11月24日付で株式譲渡契約(以下「本譲渡契約」)を締結しましたが、2020年8月25日付で本譲渡契約の解除に至りました。
(契約解除の理由)
本譲渡に関しては、2020年2月21日に豪州競争・消費者委員会(Australian Competition & Consumer Commission)により本譲渡を否認しない旨の確認が取れた後、豪州の外国投資審査委員会(Foreign Investment Review Board、以下「FIRB」)による審査の結果を待っておりました。
しかし、本譲渡契約のクロージングに不可欠な要件であるFIRBの承認が得られない見通しとなったため、Kirin Foods Australia及びMonday Smoothieは本譲渡契約を解除することに合意しました。