(注) 1 当社は要約四半期連結財務諸表を作成しておりますので、提出会社の主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2 上記指標は、国際会計基準(以下、「IFRS」という。)により作成した要約四半期連結財務諸表及び連結財務諸表に基づいております。
3 売上収益には、消費税等は含まれておりません。
4 百万円未満を四捨五入して記載しております。
当第2四半期連結累計期間において、キリングループ(当社及び当社の関係会社)が営む事業の内容について、重要な変更はありません。
また、当社は第1四半期連結会計期間において、「オセアニア綜合飲料事業」セグメントに含まれる連結子会社であるLion-Dairy & Drinks Pty Ltdの全株式をBega Cheese Limitedに譲渡いたしました。
なお、これに伴い、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの名称を「オセアニア綜合飲料事業」から「オセアニア酒類事業」に変更しております。
当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
連結業績サマリー
・ 当第2四半期連結累計期間(2021年1月1日~2021年6月30日)の連結売上収益は、国内ビール・スピリッツ事業及び医薬事業が前年を上回ったものの、新型コロナウイルスの感染拡大影響が継続したことに加え、オセアニア酒類事業における飲料事業売却に伴い、全体では前年から減収となりました。
・ 連結事業利益※は、前年に新型コロナウイルスの感染拡大影響を大きく受けたオセアニア酒類事業の増益により、全体でも前年から増益となりました。
・ 親会社の所有者に帰属する四半期利益は、税引前四半期利益が増加したものの、法人所得税費用の増加により、減益となりました。
なお、当第2四半期において、ミャンマー・ブルワリー社に関連して214億円の減損損失を計上しております。
※ 事業利益:事業の経常的な業績を測る利益指標で、売上収益から売上原価並びに販売費及び一般管理費を控除して計算
※ 平準化:その他の営業収益・費用等の非経常項目を除外し、より実質的な収益力を反映させるための調整
平準化EPS = 平準化四半期利益 / 期中平均株式数
平準化四半期利益 = 親会社の所有者に帰属する四半期利益±税金等調整後その他の営業収益・費用等
セグメント別の業績は次のとおりです。
キリンビール㈱
・ 売上収益は、ビール・発泡酒・RTDカテゴリーの販売数量の増加により増収となりました。
・ 事業利益は、主に販売費の増加により、減益となりました。
・ 当第2四半期連結累計期間のビール類市場の販売数量は、前年同期比約△6%と推定されます。
・ 新型コロナウイルスの感染拡大影響が継続したことから、当第2四半期連結累計期間の業務用チャネルにおける市場の販売数量は前年を大きく下回って推移しました。
・ 一方で、市場における家庭用チャネルの販売数量においても、前年同期比で若干の減少となりました。
・ キリンビール㈱におけるビール類の販売数量のうち、業務用チャネルにおける販売数量は減少したものの、「キリン一番搾り 糖質ゼロ」や発泡酒カテゴリーの好調などにより、家庭用チャネルの販売数量は前年を上回って推移しました。結果、同社のビール類の販売数量は、ビール類市場の販売数量をアウトパフォームしました。
・ 販売費は主力ブランドに加えて、長期的視点で将来の成長を担う新たなブランド、サービスに対する投資を強化したことによって前年から大きく増加しました。
<国内飲料事業>
キリンビバレッジ㈱
・ 売上収益は、商品・容器構成差異等は改善したものの販売数量が減少したため、減収となりました。
・ 清涼飲料市場の販売数量は前年同期比約+1%と推定されます。新型コロナウイルスの感染拡大影響は継続しましたが、前年減少していたコンビニエンスストア、自動販売機チャネルの販売が増加しました。
・ キリンビバレッジ㈱の販売数量は△4.8%となりました。基盤ブランドである「午後の紅茶」「生茶」は、いずれも外出自粛、在宅勤務増加により減少しましたが、健康志向の高まりを受けてプラズマ乳酸菌商品の販売数量は前年同期比で+46%と堅調に推移しました。
・ 事業利益は、販売数量の減少、チャネル構成比の変化による商品・容器構成差異等の悪化が限界利益を押し下げたものの、原材料費等の減少に加え、販売促進費、広告費の削減を進めたことから増益となりました。
・ 売上収益は、飲料事業売却に伴い、現地通貨ベース、円ベース共に大幅な減収となりました(前年同期比 現地通貨ベース△29.8%、円ベース△17.5%)。
・ 一方、事業利益は、酒類事業及び飲料事業が大幅に増益になったことで、現地通貨ベース、円ベースのいずれにおいても増益となりました(前年同期比 現地通貨ベース+145.6%、円ベース+192.9%)。なお、売上収益・事業利益ともに、円ベースは前年同期よりも豪ドル高・円安が進んだため、現地通貨ベースと比較して増減率が益方向に出ています。
・ 酒類事業の売上収益は、昨年の新型コロナウイルスの感染拡大影響からの回復により豪州・ニュージーランドにおける業務用チャネルの販売が増加したことに加え、米国New Belgium Brewingの好調な販売により、増収となりました(前年同期比 現地通貨ベース+8.4%)。販売数量は、豪州・ニュージーランド、海外クラフト等のそれぞれにおいて、対前年で増加しました(前年同期比+4.3%、海外クラフト等を除いた場合は前年同期比+2.8%)。
・ 酒類事業の事業利益は、主に収益性の高い業務用チャネルを通じた販売が増加したことで、対前年で大幅な増益となりました(前年同期比 現地通貨ベース+78.5%)。
・ 飲料事業は、今年1月25日に売却が完了し、今年度は約1ヵ月分の業績のみ計上されているため、売上収益は大幅に減収となりました(前年同期比 現地通貨ベース△82.0%)。一方、事業利益は、乳飲料カテゴリーの利益率改善や、コスト削減などにより増益となりました(前年同期比+19百万豪ドル)。
<医薬事業>
・ 日本の売上収益は、「クリースビータ」や「ハルロピ」等の新製品群や、花粉飛散増加の影響を受けた「パタノール」、堅調に売上収益を伸ばした「ジーラスタ」などの増収要因があった一方で、薬価改定ならびに一部製品の共同販売終了等の影響があり、減収となりました。
・ 一方、海外においては、グローバル戦略品の「Crysvita」、「Poteligeo」、「Nourianz」が順調に伸長しており、「Regpara」も中国での市場が拡大していることで、増収となりました。
・ 技術収入は導出品「ファセンラ」に関連する売上ロイヤルティの増加に加え、抗LIGHTヒト型モノクローナル抗体に関する権利許諾契約一時金収益の計上もあり、これらの結果、売上収益は全体で増収となりました。
・ 事業利益は、グローバル戦略品を中心とした海外の売上収益増加により売上総利益が増加したものの、グローバル戦略品の価値最大化と競争力あるグローバルビジネス基盤の早期確立に向けた販売費及び一般管理費の増加や、研究開発費の増加等により減益となりました。
<その他>
ミャンマー・ブルワリー社
・ 売上収益は、販売数量が減少したことにより、減収となりました(前年同期比 現地通貨ベース△28.3%、円ベース△31.8%)。
・ 事業利益は、販売数量の減少により、減益となりました(前年同期比 現地通貨ベース△31.3%、円ベース△34.6%)。
・ ビール市場は、新型コロナウイルスの感染拡大影響に加え、ミャンマーにおける政情激変の影響により、約2割縮小しました。
・ ミャンマー・ブルワリー社の販売数量は、総需要の低下、安定供給能力の低下、営業活動の制限等により、前年同期比△28.7%となりました。
・ なお、ミャンマー・ブルワリー社について、事業環境の不確実性が高い状態が継続する見通しとなってきたこと、及びカントリーリスクの上昇の影響により、当第2四半期連結会計期間において同社に係るのれんの減損損失214億円を計上しております。
コーク・ノースイースト社
・ 売上収益は、販売数量の増加と単価の上昇により、増収となりました(前年同期比 現地通貨ベース+12.0%、円ベース+12.2%)。
・ 事業利益は、売上収益の伸長と継続的なコストコントロールにより、増益となりました(前年同期比 現地通貨ベース+99.4%、円ベース+99.7%)。
協和発酵バイオ㈱
・ 売上収益は、販売量の減少やアルコール事業の移管などによって減収となりました(前年同期比△22.2%)。
・ 事業利益は、原価率が改善したことや償却費、研究開発費が前年より減少したことで増益となりました。
・ 組織風土の変革や、製造量の回復、事業構造の改革に取り組み、再生計画は順調に進捗しました。
上記はセグメント別の業績ですが、新型コロナウイルスの感染拡大により、キリングループにおける主要な事業に対しては、当四半期報告書提出日現在においても以下のような影響が発生しています。
国内においては、新型コロナウイルスの感染拡大に対する緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発令に伴い、飲食店の営業時間短縮や利用者の減少、外出自粛や各社における在宅勤務体制の定着などによる自動販売機やコンビニエンスストアの需要の減少が見られます。これにより、キリンビール㈱の業務用チャネルやキリンビバレッジ㈱は販売数量が前年を下回るなど影響を受けており、今後も新型コロナウイルスの感染拡大状況によっては、この影響が継続する可能性があります。
海外においても、国や地域により感染状況は異なるものの、依然として影響を受けています。
豪州においては、厳しい感染拡大防止策により新規感染者数は低水準を維持しておりましたが、6月下旬以降、変異種の拡大などにより感染者が増加し、主要都市でのロックダウンが発生しています。これにより、引き続き業務用チャネルを通じた販売に影響が生じています(ライオン社)。
ミャンマーにおいては、6月以降、新規感染者数が再度増加したため都市圏でのロックダウンが発生しており、業務用チャネルを通じた数量減少影響を受けております(ミャンマー・ブルワリー社)。
一方、米国においてはワクチン接種率の上昇により消費の回復が見られ、業務用チャネルへの客足も戻りつつあります。特にコーク・ノースイースト社の事業地域でのワクチン接種は進んでおり、販売数量・売上収益がともに増加しました(コーク・ノースイースト社)。
また、医薬セグメントにおいては、情報提供活動の制限による新製品の市場浸透の遅れ、通院自粛などによる市場縮小、規制当局との交渉遅延に伴う上市スケジュールへの影響などが継続する懸念はあるものの、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う業績への影響は軽微です(協和キリン㈱)。
なお、ミャンマーにおいては、新型コロナウイルスの感染拡大による影響に加え、政情激変の影響により、引き続き不確実性の高い状況が続くと考えております。今後の状況によっては、さらなる総需要や安定供給能力の低下が継続し、ミャンマー・ブルワリー社の販売数量が影響を受ける可能性があります。また、2021年2月5日に発表した「ミャンマーの現状に関する当社の対応について」に記載の通り、当社はMyanma Economic Holdings Public Company Limited(MEHPCL)との合弁解消に向けて協議を継続しています。さらに、ミャンマー・ブルワリー社を取り巻く事業環境の見通しが著しく不透明であることから、ミャンマー・ブルワリー社から当社及びMEHPCLへの配当金の支払停止を継続しています。
新型コロナウイルスの感染拡大による業績への影響に関しては、一定の市場前提を置いた上で2021年度の業績予想を発表しています。しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大とミャンマーの政情激変の今後の経過に伴うキリングループへの影響如何では、業績予想が変動する可能性があります。
今後も状況の変化に対して必要な措置を講じた上で事態の経過及びキリングループに与える影響を注視してまいります。
当第2四半期連結会計期間末の資産は、現金及び現金同等物、棚卸資産は増加したものの、連結子会社の売却による売却目的で保有する資産の減少及び前年度末が休日であったこと等による営業債権及びその他の債権の減少により、前年度末に比べ294億円減少して2兆4,300億円となりました。
資本は、為替変動の影響等によるその他の資本の構成要素の増加等により、前年度末に比べ422億円増加して1兆1,382億円となりました。
負債は、未払酒税の減少及び連結子会社の売却による売却目的で保有する資産に直接関連する負債の減少等により、前年度末に比べ716億円減少して1兆2,918億円となりました。
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前年度末に比べ822億円増加の2,439億円となりました。活動毎のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
営業活動による資金の収入は前年同期に比べ421億円増加の898億円となりました。法人所得税の支払額は184億円減少、運転資金の流入は6億円増加しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の収入は前年同期に比べ1,102億円増加の194億円となりました。有形固定資産及び無形資産の取得については、前年同期に比べ110億円減少の386億円を支出しました。一方、子会社株式の売却により429億円、投資の売却により95億円の収入がありました。
財務活動による資金の支出は前年同期に比べ702億円増加の271億円となりました。社債の発行により700億円の収入がありました。一方、コマーシャル・ペーパーの減少により450億円、配当金の支払により326億円、長期借入金の返済により100億円、リース負債の返済により91億円の支出がありました。
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、320億円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当社の連結子会社である協和キリン㈱(以下「協和キリン」)は、Amgen Inc.(以下「アムジェン」)とヒト型抗OX40モノクローナル抗体KHK4083の自己免疫疾患であるアトピー性皮膚炎等を対象とした共同開発・販売に関する契約を2021年6月1日付で締結しました。なお、本契約は米国の独占禁止法に基づく待機期間が終了したことを受けて、2021年7月31日に発効しております。
KHK4083は協和キリンが保有している「完全ヒト抗体作製技術」と抗体依存性細胞傷害活性(ADCC)を高める「POTELLIGENT®技術」を利用したヒト型抗OX40モノクローナル抗体であり、活性化T細胞を選択的に減少させることが確認されています。現在、G7地域で約3,000万人以上が罹患しているアトピー性皮膚炎を対象として、本剤は米国、欧州、日本で開発が進められており、アトピー性皮膚炎の治療薬としてファーストインクラスになりうる開発品です。本年2月に中等症及び重症アトピー性皮膚炎患者を対象とした第2相臨床試験の結果が公表されており、今後第3相臨床試験の実施を予定しています。
ADCC活性を高める協和キリンのPOTELLIGENT技術を利用した抗体医薬品は、現在、がんや喘息などの治療分野で応用されています。このADCC活性を高める協和キリンのPOTELLIGENT技術は、多くの製薬会社にもライセンスされています。
今回の契約に基づき、アムジェンは本剤の開発や製造を主導し、協和キリンが単独で販売活動を担当する日本を除き、グローバルでの販売活動を主導します。また、両社は米国において本剤のコ・プロモーションを行い、協和キリンは米国以外(日本を除く欧州及びアジア)においてコ・プロモーションを行う権利を有しています。アムジェンは、協和キリンに400百万ドルの契約一時金、今後最大850百万ドルのマイルストンと全世界での売上に対するロイヤルティーを支払います。両社は、日本を除く全世界での開発費及び米国での販売にかかる費用を折半します。なお、日本を除く全世界の市場における本剤の売上はアムジェンに計上されます。さらにアムジェンは、子会社であるdeCODE Genetics社の独自データを活用し、KHK4083のさらなる開発可能性も検討します。