第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは『自然との調和を大切に、発酵やバイオの技術を通じて人間の健康的な暮らしと生き生きとした社会づくりに貢献します。』という企業理念のもと、技術に裏付けられた安全・安心な商品やサービスを世界中にお届けするとともに、医療の進歩に貢献し、世界の人々の暮らしを豊かなものにしていくことを通じて、企業価値の向上を目指しております。

(2)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題、経営戦略及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループを取り巻く環境は、国内においては、高齢化・人口減少や若年層の飲酒離れによる酒類市場の長期的な縮小、世界的な人口増加による食料、資源価格の高騰や国内の人件費、物流費の高止まりが続くなど、今後も厳しさを増してくることが予想されます。一方、バイオ産業の市場や海外における世界的な和酒・日本食市場の拡大など、成長を見込める機会があるものの、中東情勢の緊迫化や米中をはじめとする通商問題を巡る緊張が増大しております。また、様々な社会・環境課題への対応が世界的規模で求められ、持続可能な社会づくりに向けた企業の責任はますます大きくなってきています。

 このような状況を踏まえ、当社グループでは、2026年3月期を最終年度とする長期経営構想「TaKaRa Group Challenge for the 100th」を策定いたしました。

 

 長期経営構想の概要は以下のとおりであります。

 

長期経営構想「TaKaRa Group Challenge for the 100th」

Vision(ありたい姿)

「笑顔で繋がる豊かな暮らしを ~Smiles in Life~」

宝グループは、おいしさを追求する技術と革新的なバイオ技術によって、和酒・日本食とライフサイエンスにおける多様な価値を安全・安心に提供し続ける企業グループとなることで、人と人の繋がりと笑顔にあふれた健康的で豊かな日々の暮らしへの貢献を目指します。

 

経営方針

技術力、商品力、ブランド力をさらに向上させ、「和酒・日本食市場」「ライフサイエンス産業」における多様な価値を提供することで、宝グループの国内外での存在感を高めながら、持続的な成長と飛躍を実現する。

 

定量目標

 2026年3月期 宝グループ連結

 ・売上高    3,400億円以上

 ・営業利益    230億円以上

 ・海外売上高比率   44%以上

 ・ROE              8%以上

 

 また、その実行計画の第1ステップとして「宝グループ中期経営計画2022」を策定いたしました。

 「宝グループ中期経営計画2022」の概要は以下のとおりであります。

 

「宝グループ中期経営計画2022」

基本方針

環境変化の兆しを掴みとり、強化すべき領域へ適切な経営資源の配分と投下を行い、収益力を高める多様な「価値」を生み出し続ける事業構造とグローバルなコーポレート機能の再構築を推し進めることで、国内外での持続的な成長の実現とグループの企業価値向上に向けて足元を固める。

 

定量目標

 2023年3月期 宝グループ連結

 ・売上高    3,000億円以上

 ・営業利益    174億円以上

 ・海外売上高比率   39%以上

 ・ROE              7%以上

 

事業戦略

<宝酒造>

 利益・利益率最優先の戦略へと転換し、和酒No.1企業としての市場支配力を活かしながら、各カテゴリー戦略の実行と、全社一体となったコスト削減と効率化の徹底によって、利益を創出し続ける企業体質へと進化する。

 

<宝酒造インターナショナルグループ>

 国内外のグループ会社との連携をさらに強めることで、グローバル和酒No.1の地位盤石化と海外日本食材卸事業における商品調達力などの事業基盤強化を進め、世界の和酒・日本食におけるリーディングカンパニーに向けて着実に前進する。

 

 さらに宝酒造と宝酒造インターナショナルグループにおいては、両者の協業をこれまで以上に推進し、輸出商品の開発と国内外への情報発信を強化することで、松竹梅を中心とした宝の和酒のグローバルブランド化を進めてまいります。

 

<タカラバイオグループ>

 「研究用試薬・理化学機器事業」と「CDMO事業」の両輪で持続的に成長するとともに、将来の飛躍的成長に向けて、創薬アライアンスの加速と臨床開発プロジェクトの新規創出をはかる。

 

財務方針

・健全な財務体質の維持をベースに、投資効率の向上を意識した成長投資を行うとともに、収益性や効率性を改善し、ROEの向上をはかる。

・持続的な利益成長を踏まえた適切な株主還元を実施する。

 

 グループ全体の経営を統括する当社は、グローバルに展開するグループ経営をリードし、国内外での事業成長を支えるためのコーポレート機能強化と効率性の向上を推進し、環境変化に強いグループとしての経営基盤の礎を築いてまいります。

 なお、足元では、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により国内外の経済活動に影響が出ておりますが、これにより、2020年度については当社グループの業績への影響が見込まれるものの、長期経営構想や中期経営計画には影響を及ぼさないことを前提にしております。

 

 また、長期経営構想の策定に合わせ、社会・環境課題に対する当社グループの考え方を示す「宝グループ・サステナビリティ・ポリシー」を策定いたしました。「宝グループ・サステナビリティ・ポリシー」では、当社グループを取り巻く社会課題について、ステークホルダーからの期待度と当社グループの事業への影響度を考慮し、「安全・安心」をはじめとする10の重要課題(マテリアリティ)を取り上げ、持続可能な社会へ貢献するための取り組み方針を示しています。

 当社グループは、これからも事業活動を通じた社会的価値の創造により、ステークホルダーの皆様から信頼される企業グループを目指すとともに、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 

 記載の数値目標は、当連結会計年度末時点で入手可能な情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を保証するものではありません。

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める所存であります。

 なお、記載中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、以下の記載事項は投資判断に関連するリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意下さい。

(1) 消費者の嗜好及び需要動向の変化について

 宝酒造の売上高の大部分は、日本国内のものであり、その市場は、消費者の嗜好の変化の影響を受けやすいものであります。同社は、消費者の嗜好の変化を捉えた商品の開発や、他社商品と差異化を図った独創的な商品の開発に注力しておりますが、消費者の嗜好の多様化が進み、消費動向の変化が加速しております。そのため、今後同社が消費者の嗜好や市場の変化を捉えた魅力的な商品を提供できない場合は、将来の成長性や収益性を低下させ、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また日本国内の人口減少や、少子化、高齢化の進行が酒類の需要の減少を招いた場合には、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 競合について

①宝酒造

 日本国内の酒類・調味料市場では、商品開発やマーケティング戦略など、競合各社との競争が激化しております。同社は、独自の技術で差異化された商品の開発・育成や、ブランド力強化、流通業態の変化に対応した販売活動を行っていますが、競争力強化のためのマーケティング費用の増加を、売上高の増加やコストダウンの施策等で吸収できない場合には、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

②宝酒造インターナショナルグループ

 海外酒類事業では、ウイスキー市場においては世界中に多くの強豪メーカーが存在するほか、清酒をはじめとする和酒市場においても、海外現地生産および日本生産の輸出メーカーなど多くの競合各社との競争が激化しております。また、海外日本食材卸事業においても、海外での和酒・和食市場が拡大を続けている一方で、同事業への参入障壁が低いことから競合の状況は激化しております。同社グループでは、魅力的な商品の開発・育成やブランド力の強化、流通業態の変化に対応した製造・販売活動に努めていますが、競合各社に勝る競争力を維持できない場合には、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

③タカラバイオグループ

 タカラバイオグループは、財務的な一定の基盤、アジア市場における確固としたプレゼンス、保有技術の幅広いラインナップを有する独自の産業的地位を占めていると考えております。しかしながら、国内のみならず海外においても数々の同業社との競合状態にあるとも認識しております。

 試薬や理化学機器の製造・販売には医療機器のような許可や承認を必要としないことから、特許等による障壁がない場合、これらの事業への参入は比較的容易であり、多数の競合企業が存在しております。

 遺伝子医療分野においては、技術的進展により、安全性が高く治療成績に優れる治療薬が開発され、海外で製造販売承認が得られはじめています。この分野では、実際に大きな市場が望めるようになったことから、欧米の大手製薬会社やベンチャー企業を含め多数の企業が遺伝子治療の研究開発に取り組み始めております。

 このような環境の中、同グループは、独自もしくは大学等の外部団体と協力して、技術や製品を開発しておりますが、他社が類似の製品や技術分野で先行した場合、当社グループの製品開発や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、同グループは開発した技術や製品を可能な限り知的財産により保護することにより、独占化あるいは差異化をはかるとともに、コストダウンの推進および製造体制の強化により、価格競争力の維持を図ってまいります。

(3) 製造に関する依存について

①宝酒造

 同社の酒類製品の大部分は、伏見工場(京都市伏見区)および松戸工場(千葉県松戸市)で製造され、また同社は、必要に応じ、それらの工場における製造ラインの維持、更新を行っております。従いまして、これらの地域において大規模な地震やその他の操業を中断する事象が発生した場合、同社の商品の生産、供給能力が著しく低下し、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、同社の主要な原材料であるエタノールは、消防法において第4類危険物(火災発生、拡大の危険性が大きく、消火の困難性が高いなどの性状を有する引火性液体)として指定されております。

②宝酒造インターナショナルグループ

 海外酒類事業において、The Tomatin Distillery Co.Ltd(英国スコットランド)でウイスキーを、またTakara Sake USA Inc.(米国カリフォルニア州)および宝酒造食品有限公司(中国北京市)で清酒やみりん等の製造・供給を行っております。従いまして、これらの地域において大規模な地震やその他の操業を中断する事象が発生した場合、同事業の商品の生産、供給能力が著しく低下し、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

③タカラバイオグループ

 タカラバイオグループの主力製品である研究用試薬は、そのほとんどを中国の子会社である宝生物工程(大連)有限公司で製造しており、当該子会社の収益動向の変化や、何らかの理由による事業活動の停止等により、同グループの事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、効率性向上とリスク低減のバランスを考慮しつつ、グローバルで多極的な製造・研究開発体制を整備してまいります。

(4) 原材料価格の変動について

 宝酒造の原材料の調達については、調達先の国又は地域の天候や経済状況の影響を間接的に受ける可能性があります。焼酎等の原料である粗留アルコールは主に南米やアジア地域の、また清酒等の原料米は主に日本の天候、原料相場の影響を受けます。原材料の調達価格の高騰は製造コストの上昇に繋がり、また市場の状況等により販売価格に転嫁できない場合には、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 特有の法的規制について

①宝酒造

 宝酒造は、日本国内において酒類の製造免許、販売業免許、酒税等を定める酒税法の規制を受けております。同社は酒税法に基づき、販売業免許のほか、種類別、製造場ごとに所轄税務署長の製造免許を取得しております。今後の事業展開においても酒税法の規制を受けるほか、酒税の税率の変更によって酒類の販売価格、販売動向等に影響を受ける可能性があります。

②宝酒造インターナショナルグループ

 宝酒造インターナショナルグループでは、事業を展開する各国において、事業・投資の許可、国家安全保障又はその他の理由による輸出制限、関税をはじめとするその他の輸出入規制等、様々な政府規制の適用を受けております。また、通商、独占禁止、特許、消費者、租税、為替管制、運輸、環境・リサイクル関連の法規制の適用も受けております。これらの規制を遵守できなかった場合、当社グループの活動が制限される可能性があり、またコストの増加につながる可能性があります。

③タカラバイオグループ

 タカラバイオグループの研究開発を進めるにあたっては、放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律や遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(以下、「カルタヘナ法」という。)等の関連法規の規制を受けており、同グループは当該法規制を遵守していく方針であります。また、試薬類の製造・販売および貿易にあたっては、毒物及び劇物取締法や検疫法等関連法規を遵守する必要がありますが、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下、「医薬品医療機器等法」という。)に定める医薬品や再生医療等製品ではないことから、同法の適用および規制は受けておりません。しかしながら、研究支援産業の拡大等にともない、将来、このような規制が強化されたり、新たな規制が導入された場合には、同グループの事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、同グループが開発中の遺伝子治療薬は、医薬品医療機器等法、再生医療等の安全性の確保等に関する法律、カルタヘナ法等関連法規の規制を受けており、これらの関連法規は、医薬品、再生医療等製品、医薬部外品、特定細胞加工物、化粧品および医療機器の品質、有効性および安全性の確保を目的としており、商業活動のためには所轄官公庁の承認または許可が必要になります。同グループが研究開発を進めている個々のプロジェクトについて、かかる許認可が得られなかった場合には、同グループの事業戦略に影響を及ぼす可能性があります。

 上記のほか、当社グループは食品を扱う会社として、食品衛生法に基づいた営業施設の整備、器具・容器包装の管理やその他の製造工程および販売などの管理運営を行っております。当社グループでは、食品衛生法を遵守し、食品衛生管理には万全の注意を払っておりますが、食品衛生問題や故意の妨害も含め食品の安全問題は不可避の問題でもあり、これらに関する問題が発生した場合は、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

 また、一部の商品の販売では、インターネットによる通信販売を展開しており、特定商取引に関する法律に基づいた表示規制などについても遵守する必要があります。

(6) 飲酒に対する社会的規制について

 酒類は人々の生活に豊かさと潤いを与えるものであるとともに、酒類に関する伝統と文化が人々の生活に深く浸透している一方で、不適切な飲酒はアルコール健康障害の原因となり、アルコール健康障害は、本人の健康の問題であるのみならず、その家族への深刻な影響や重大な社会問題を生じさせる危険性が高いことが指摘されております。宝酒造および宝酒造インターナショナルグループでは、これらの指摘を認識したうえで、酒類の製造、販売を行う企業として、人々の健康を維持増進し、社会的責任を果たす観点から「節度ある適度な飲酒」を普及啓発する様々な取り組みを行っております。しかしながら、これらのアルコールに関連する諸問題が社会的に一層深刻となった場合には、酒類の製造、販売に何らかの影響、規制が及ぶ可能性があり、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 研究開発活動について

 バイオテクノロジーに関連する産業は、遺伝子治療等の再生医療等製品分野、基礎研究や創薬等を目的とした大学、公的研究機関や企業の研究部門、検査会社を直接のターゲット市場とする研究支援分野、その他、環境・エネルギー・食品・情報分野まで多岐に渡ります。

 このような状況の中、タカラバイオグループにおいて競争優位性を維持していくためにも、広範囲にわたる研究開発活動は非常に重要であると考えております。しかしながら、研究開発活動は計画どおりに進む保証はなく、特に遺伝子医療分野における臨床開発は長期間を要するため、研究開発活動の遅延により、同グループの事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、バイオテクノロジー業界を取り巻く経営環境の変化は激しく、同グループの事業環境は新たな技術革新や新規参入者等により大きな影響を受ける可能性があることから、現在推進している研究開発活動から必ずしも期待した効果を得られる保証はなく、計画する収益を獲得出来ない可能性があります。

(8) 知的財産権について

 タカラバイオグループは、研究開発の成否がそのまま事業開発の成否につながるバイオテクノロジー関連産業において、特許その他の知的財産権の確保は非常に重要であると認識しており、競合他社を排除するため自らの技術を特許で保護しております。同グループは今後も研究開発を進めていくにあたり、特許出願・権利化を第一に考え対応していく方針であります。しかしながら、出願した特許がすべて登録されるとは限らず、また、登録特許が何らかの理由で無効となったり、期間満了等により消滅した場合には、同グループの経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 また、同グループは今後の事業展開の中で、必要な他者特許については取得またはライセンスを受ける方針でありますが、このために多大な費用が発生する可能性があります。また、必要な他者特許が生じ、そのライセンスが受けられなかった場合には、同グループの事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 投資有価証券の減損処理について

 当社グループでは、時価のある有価証券を保有しておりますが、時価が著しく下落した場合には、取得原価と時価との差額を当該期の損失とすることとなり、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(10)固定資産の減損処理について

 当社グループでは、固定資産を保有しておりますが、固定資産の減損に係る会計基準の対象となる資産又は資産グループについて減損損失を認識すべきであると判定した場合には、当該資産又は資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として当該期の損失とすることとなり、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(11)退職給付債務について

 当社グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合又は前提条件が変更された場合、あるいは年金資産運用で利回りが悪化した場合には当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(12)事業・資本提携について

 当社グループは、成長戦略の一環として、主に海外の他社との事業・資本提携を推進しています。しかしながら、提携先および出資先を取り巻く事業環境の変化等の影響により、提携先および出資先の事業、経営および財務状況の悪化等が生じた場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 また、出資に伴い、「のれん」の償却が多額に発生した場合、あるいは出資先の業績不振等により多額の減損損失を計上する必要が生じた場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(13)海外展開について

 当社グループは、北米、欧州、中国を中心とするアジア、豪州などにおいても、生産、販売等の事業活動を展開しております。これらの国又は地域で、経済状況、政治、社会体制等が著しく変化したり、地震等の自然災害の発生によって需要の減少や生産施設における操業の中断などを引き起こした場合や、移転価格税制等の国際税務問題による影響を受けた場合は、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(14)為替レートの変動について

 当社グループが事業を展開する日本国外の各地域における売上高、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。これらの項目は、換算時の為替レートにより円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。

 当社グループは、為替予約取引など為替ヘッジ取引を行い、為替レートの短期的な変動による影響を最小限に止める努力をしておりますが、中長期的には為替変動により計画的な調達および販売活動を確実に実行できない場合があるため、為替レートの変動は当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(15)製造物責任について

 当社グループが開発、製造する全ての商品について製造物責任賠償のリスクが内在しています。特に、酒類、食品、医薬品、医療機器、再生医療等製品、臨床試験に使用される治験薬などについては、製造、販売、臨床試験において瑕疵が発見され、健康障害等を引き起こしたりした場合には製造物責任を負う可能性があります。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような商品の欠陥は、多額のコストが発生するうえに、当社グループの評価に重大な影響を与え、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(16)情報の管理について

 当社グループは、販促キャンペーンや通信販売等により、多数の個人情報を保持しており、個人情報の管理に関しては、管理体制の構築、責任者の設置、従業員に対する継続的な研修会の実施等、個人情報の漏洩を防ぐための万全の努力をしております。しかしながら、予期し得ない事象により、個人情報に限らず社内情報の紛失、漏洩、改ざんなどのリスクがあり、このような事態が発生した場合には、当社グループへの信頼の低下等により、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

(17)訴訟について

 当社グループでは、事業の遂行にあたり各種法令および規制等に違反しないようコンプライアンス活動を強化するなど最善の努力をしております。しかしながら、国内外において事業活動を遂行していくうえで、当社グループおよびその従業員が法令等に対する違反の有無にかかわらず、製造物責任法や知的財産権、発明対価請求などの問題において訴訟提起される可能性を抱えています。万が一当社グループが訴訟を提起された場合、また不利な判決結果が生じた場合は、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(18)自然災害について

 暴風、地震、落雷、洪水等の自然災害、火災等の事故災害や感染症の世界的流行(パンデミック)が発生した場合、災害による物的・人的被害により、当社グループの営業活動に支障が生じる可能性があります。このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、発生時の損害の拡大を最小限におさえるべく、点検・訓練の実施、連絡体制・事業継続計画(BCP)の整備に努めております。

(19)新型コロナウイルス感染症の感染拡大の長期化について

 2021年3月期につきましては、新型コロナウイルス感染症による影響を見込んでおりますが、これがさらに長期化した場合には、外食産業が主要な取引先である海外日本食材卸事業を中心に大きな影響が出る可能性があります。このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、十分な手元資金を確保できるよう備えております。

 また、一部の地域において従業員が出社できない等の状況が発生する可能性があります。このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、在宅勤務制度を整備しております。

 当社では、当社社長を委員長とする「リスク・コンプライアンス委員会」が当社グループのリスク管理全体を総括し、同委員会の監督のもと、各担当部門において「法・社会倫理」「商品の安全と品質」「安全衛生」その他当社グループを取り巻くリスクを防止・軽減する活動に取り組んでおります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな景気回復基調で推移したものの、2019年10月に実施された消費税率引き上げによる影響が尾を引くなど、個人消費においては力強さに欠ける状況が続きました。また、海外においても、米中間の通商問題の動向、中東情勢の不確実性の高まりに加え、直近では新型コロナウイルスの感染拡大により、世界経済は依然として先行きが不透明な状況にありました。

 このような経済状況のもと、当社グループは、長期経営ビジョン「宝グループ・ビジョン2020」の達成に向けた最終ステップとしての「宝グループ中期経営計画2019」のもと、海外売上高比率をさらに高めるとともに、国内外で抜け・モレのない商品と競争優位性をもった商品を多数もつことで、他社に勝てる分野を数多く築き上げ、どんな環境変化が起ころうとも収益を大きく伸長させることができるバランスのとれた事業基盤を確立することを目指し、着実な事業活動に努めてまいりました。

 この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高281,191百万円(前期比101.4%)、売上総利益108,617百万円(前期比99.9%)、営業利益15,836百万円(前期比88.9%)、経常利益16,269百万円(前期比88.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益8,980百万円(前期比86.3%)となりました。

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

〔宝酒造〕

 国内の人口減少や高齢化の影響などからアルコールの総消費数量は減少傾向が続いており、今後も厳しい事業環境が続くと思われます。

 このような環境のもと、宝酒造では、技術で差異化された商品の開発を継続するとともに、多様化する消費者ニーズにスピーディーかつタイムリーに対応するために商品開発体制を強化し、ラインアップの拡充を行うことで酒類・調味料の各カテゴリーにおける競争力を高めることに注力しております。また、高付加価値商品の売上構成比を高めることで利益率の向上を図りながら、食品メーカーとして安全・安心な商品を提供すべく原材料等の安全性確保と品質管理体制の強化にも取り組んでおります。

 当セグメントの売上状況などは次のとおりであります。

酒類

 焼酎では、甲類焼酎については、家庭でつくるこだわりのレモンサワーのベース焼酎として最適な“こだわりのレモンサワー用<宝焼酎>”の拡売に努めました。本格焼酎では、“全量芋焼酎「一刻者」”を宮崎県黒壁蔵に新設した「石蔵」でじっくりと貯蔵・熟成し、芋本来の華やかな香りと上品ですっきりとした味わいがより際立つ酒質にリニューアルし発売いたしました。

 清酒では、家庭向けには“松竹梅「天」”、業務用ルートでは“松竹梅「豪快」”の拡売に努めました。「澪」では、日常的に楽しめるスパークリング清酒として、“松竹梅白壁蔵澪「一果(いちか)」イチゴのような香りのスパークリング清酒、バナナのような香りのスパークリング清酒”を発売いたしました。

 ソフトアルコール飲料では、基幹ブランドと位置付けております辛口チューハイ“タカラ「焼酎ハイボール」”の拡売に最注力いたしました。また、樽貯蔵熟成酒のおいしさを活かしたこだわりのレモンサワー“寶「極上レモンサワー」”の拡売に努めました。そして、本格的な“抹茶ハイ”が手軽に楽しめる“寶「極上抹茶ハイ」”をはじめとした「抹茶アルコール飲料」の発売など、ソフトアルコール市場のさらなる活性化に努めました。以上の結果、酒類全体の売上高は、119,645百万円(前期比99.7%)となりました。

調味料

 調味料では、ユーザーニーズに基づいた商品や独自技術で差異化された高付加価値商品などの開発・育成に取り組んでおり、本みりん・料理清酒では、“お酒のチカラ”による調理効果の訴求を強化すべく、パッケージデザインのリニューアルを行いました。また、引き続き、発酵調味料などの食品調味料の拡売にも努めました。以上の結果、調味料全体の売上高は、24,311百万円(前期比103.1%)となりました。

原料用アルコール等

 原料用アルコール等では、酒類の原料用アルコールや工業用アルコールなどの拡売に努めた結果、原料用アルコール等の売上高は、9,183百万円(前期比103.9%)となりました。

 以上の結果、宝酒造の売上高は、153,141百万円(前期比100.4%)となりました。売上原価は、原材料価格の上昇により92,822百万円(前期比101.5%)となり、売上総利益は、60,318百万円(前期比98.9%)となりました。販売費及び一般管理費は、販売促進費や運送費などの増加により56,142百万円(前期比102.0%)となり、営業利益は、4,175百万円(前期比70.2%)となりました。

〔宝酒造インターナショナルグループ〕

 宝酒造インターナショナルグループは、日本からの酒類の輸出や海外各地で酒類の製造・販売を行う海外酒類事業と海外の日本食レストランや小売店に日本食材などを販売する海外日本食材卸事業を展開しており、今後もさらなる拡大が期待される世界の日本食市場の広がりを背景に、「和食」に加え、日本伝統のお酒である清酒や焼酎といった「和酒」のおいしさを伝えることで、日本の食文化を世界に広め、世界の和酒・和食市場におけるリーディングカンパニーを目指して事業活動に取り組んでおります。

 当セグメントの売上状況などは次のとおりであります。

海外酒類事業

 地の利を活かした米国、中国での現地製品と、付加価値の高い日本からの輸出商品による清酒のラインアップ強化に継続して取り組むことで、売上を伸ばしました。特に中国では、日本から輸出した清酒の販売が好調に推移しました。加えて、引き続き世界的に需要が高いウイスキーの増加などにより、売上高は11,365百万円(前期比105.6%)となりました。

海外日本食材卸事業

 世界的な日本食市場の拡大が続く中、引き続き営業拠点や物流拠点の拡充に取組みながら、市場規模が最大の北米ではMutual Trading Co.,Inc.、当社グループのシェアがNo.1である欧州ではFOODEX S.A.S.、Tazaki Foods Ltd.、Cominport Distribución S.L.を中心に売上を伸ばし、売上高は73,371百万円(前期比106.4%)となりました。

 また、米国を中心に食料品等の輸出販売を行う東京共同貿易株式会社を新たにグループに迎え入れ、仕入先との関係強化、商品開発機能や米国向けの商品供給機能の拡充を実現いたしました。

 以上の結果、宝酒造インターナショナルグループの売上高は、82,765百万円(前期比106.3%)となりました。売上原価は、海外日本食材卸事業における為替変動による仕入れコストの上昇などにより58,882百万円(前期比107.4%)となり、売上総利益は、23,883百万円(前期比103.8%)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費や物流費などの増加により20,351百万円(前期比110.1%)となり、営業利益は、3,532百万円(前期比77.9%)となりました。

〔タカラバイオグループ〕

 タカラバイオグループでは、グローバル企業かつ再生医療等製品企業としてのプレゼンスを向上させ、飛躍的な成長を目指すための取り組みを推進してまいりました。

バイオ産業支援事業

 バイオテクノロジー関連分野の研究開発活動がますます広がりを見せるなか、タカラバイオグループでは、こうした研究開発活動を支援する製品・商品やサービスを中心に展開する当事業をコアビジネスと位置付けております。

 当連結会計年度は、理化学機器の売上高は前期比で減少し、主力の研究用試薬および受託サービスの売上高は前期比で増加いたしました結果、バイオ産業支援事業の売上高は、32,269百万円(前期比102.2%)となりました。

遺伝子医療事業

 遺伝子医療事業では、がん等の疾患を対象とし、腫瘍溶解性ウイルスcanerpaturev(略称C-REV)や、独自技術である高効率遺伝子導入技術レトロネクチン法、高効率リンパ球増殖技術であるレトロネクチン拡大培養法、siTCR®技術を使用した遺伝子改変T細胞療法等の遺伝子治療の臨床開発を進めております。

 当連結会計年度は、国内におけるNY-ESO-1・siTCR®遺伝子治療薬およびCD19・CAR遺伝子治療薬に関する共同開発・独占販売契約にかかる対価料および本契約にもとづく治験製品の売上高を計上いたしました結果、遺伝子医療事業の売上高は、2,295百万円(前期比94.0%)となりました。

 以上の結果、タカラバイオグループの売上高は、34,565百万円(前期比96.4%)となりました。売上原価は、13,459百万円(前期比88.8%)となり、売上総利益は、21,105百万円(前期比102.0%)となりました。販売費及び一般管理費は、研究開発費などの減少により14,830百万円(前期比97.4%)となり、営業利益は、6,274百万円(前期比114.8%)となりました。

〔その他〕

 その他のセグメントは、不動産賃貸事業や国内グループ会社の物流事業などであります。当セグメントの売上高は、前連結会計年度中に宝ヘルスケア株式会社の全株式を売却し、同社を連結の範囲から除外した影響などにより、31,801百万円(前期比97.1%)となりました。売上原価は、27,733百万円(前期比99.6%)となり、売上総利益は、4,067百万円(前期比83.2%)となりました。販売費及び一般管理費は、2,049百万円(前期比69.8%)となり、営業利益は、2,018百万円(前期比103.3%)となりました。

 なお、新型コロナウイルス感染症の経営成績への影響につきまして、海外子会社の決算日は12月31日であり、宝酒造インターナショナルグループでは、影響を受けませんでした。タカラバイオグループでは、影響は軽微でありました。宝酒造では、外食ルート等を中心に一部で減少しましたが、家庭用では需要が増加し、結果的に影響は限定的であった、と考えております。

② 財政状態の状況

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は168,820百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,191百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が2,150百万円、有価証券が8,736百万円それぞれ減少し、受取手形及び売掛金が1,777百万円、商品及び製品が1,695百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は115,061百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,966百万円増加いたしました。これは主に建物及び構築物の増加などにより有形固定資産が9,258百万円増加し、のれんの減少などにより無形固定資産が1,214百万円、投資有価証券が4,422百万円それぞれ減少したことによるものであります。

 この結果、総資産は、283,882百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,224百万円減少いたしました。

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は55,466百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,355百万円減少いたしました。これは主に短期借入金が5,173百万円、未払酒税が2,534百万円それぞれ減少し、固定負債からの振替により1年内償還予定の社債が5,000百万円増加したことによるものであります。固定負債は47,086百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,402百万円減少いたしました。これは主に社債が5,000百万円、繰延税金負債が1,328百万円それぞれ減少し、リース債務が3,181百万円増加したことによるものであります。

 この結果、負債合計は、102,553百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,758百万円減少いたしました。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は181,329百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,534百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が3,776百万円増加し、その他有価証券評価差額金が2,689百万円減少したことによるものであります。

 この結果、自己資本比率は、52.1%(前連結会計年度末は51.6%)となりました。

③キャッシュ・フローの状況

 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益15,643百万円、減価償却費7,626百万円、売上債権の増加1,291百万円、たな卸資産の増加3,159百万円、未払酒税の減少2,534百万円、法人税等の支払額4,955百万円などで11,744百万円の収入と前年同期に比べ1,763百万円の減少となりました。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出6,785百万円、定期預金の払戻による収入10,564百万円、有価証券の取得による支出8,478百万円、有価証券の売却及び償還による収入11,507百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出12,121百万円、投資有価証券の売却による収入1,636百万円などにより3,690百万円の支出と前年同期に比べ5,522百万円の支出減少となりました。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出5,160百万円、自己株式の取得による支出2,000百万円、配当金の支払額3,589百万円などにより11,653百万円の支出と前年同期に比べ7,410百万円の支出増加となりました。

 以上の結果、現金及び現金同等物に係る換算差額を含めた当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より4,039百万円減少し、44,541百万円となりました。

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)における生産実績をセグメントごとおよび品種別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

 

品種

宝酒造

 

 

 

焼酎

48,963

89.2

 

清酒

20,400

94.8

 

ソフトアルコール飲料

43,835

111.2

 

その他酒類

4,660

100.4

 

酒類計

117,859

97.8

 

本みりん

14,098

100.3

 

その他調味料

10,475

105.4

 

調味料計

24,573

102.4

 

142,432

98.6

宝酒造インターナショナルグループ

7,384

100.1

タカラバイオグループ

16,471

101.9

報告セグメント計

166,288

99.0

その他

1,959

102.8

合計

168,247

99.0

(注)1.金額は酒税込み、消費税等抜きの販売価格によっております。

2.宝酒造の原料用アルコール等は、大部分が酒類等の原料として使用されていること、また、販売実績に対応する生産実績を正確に把握することが困難であることから記載を省略しております。

b.商品仕入実績

 当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

宝酒造

823

103.1

宝酒造インターナショナルグループ

54,415

108.7

タカラバイオグループ

3,457

65.6

報告セグメント計

58,695

104.6

その他

10,831

99.2

合計

69,526

103.7

(注)金額には消費税等は含まれておりません。

 

c.受注実績

 受注生産はほとんど行っておりません。

d.販売実績

(a) 品種別販売実績

 当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)における販売実績をセグメントごとおよび品種別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

 

品種

宝酒造

 

 

 

焼酎

49,728

93.2

 

清酒

20,488

95.8

 

ソフトアルコール飲料

43,023

110.9

 

その他酒類

6,405

98.8

 

酒類計

119,645

99.7

 

本みりん

13,980

100.8

 

その他調味料

10,330

106.3

 

調味料計

24,311

103.1

 

原料用アルコール等

9,183

103.9

 

153,141

100.4

宝酒造インターナショナルグループ

 

 

 

海外酒類

11,365

105.6

 

海外日本食材卸

73,371

106.4

 

その他

204

326.8

 

グループ内連結消去

△2,175

 

82,765

106.3

タカラバイオグループ

34,565

96.4

報告セグメント計

270,472

101.6

その他

31,801

97.1

セグメント計

302,273

101.1

事業セグメントに配分していない収益およびセグメント間取引消去

△21,082

合計

281,191

101.4

(注)販売金額には酒税を含んでおりますが、消費税等は含まれておりません。

 

(b) 相手先別販売実績

 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

国分グループ本社株式会社

33,620

12.1

34,502

12.3

(注)販売金額には酒税を含んでおりますが、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」および「同(追加情報)」に記載のとおりであります。

 なお、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある主な見積りとして、以下の会計処理があります。

 のれん

 当社グループは、のれんについて、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。また、その資産性について子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定した収益が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、当該連結会計年度においてのれんの減損処理を行う可能性があります。

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループは、長期経営ビジョン「宝グループ・ビジョン2020」の達成に向けた最終ステップとしての「宝グループ中期経営計画2019」のもと、海外売上高比率をさらに高めるとともに、国内外で抜け・モレのない商品と競争優位性をもった商品を多数もつことで、他社に勝てる分野を数多く築き上げ、どんな環境変化が起ころうとも収益を大きく伸長させることができるバランスのとれた事業基盤を確立することを目指し、着実な事業活動に努めました。

 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高は281,191百万円(前期比101.4%)となりましたが、売上総利益は宝酒造での原材料価格の上昇や宝酒造インターナショナルでの為替変動による仕入コストの増加により108,617百万円(前期比99.9%)となりました。販売費及び一般管理費では、人件費や運送費などの増加により、営業利益は15,836百万円(前期比88.9%)となりました。これに伴い、経常利益は16,269百万円(前期比88.6%)となりました。特別損益では、特別利益に投資有価証券売却益を計上する一方、特別損失に減損損失を計上したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は8,980百万円(前期比86.3%)となりました。

 また、海外売上高比率は36.3%となりました。

 セグメント別の経営成績等は、宝酒造では、売上高は153,141百万円(前期比100.4%)となりました。売上原価は、原材料価格の上昇により92,822百万円(前期比101.5%)となり、売上総利益は、60,318百万円(前期比98.9%)となりました。販売費及び一般管理費は、販売促進費や運送費などの増加により56,142百万円(前期比102.0%)となり、営業利益は、4,175百万円(前期比70.2%)となりました。

 宝酒造インターナショナルグループでは、売上高は、82,765百万円(前期比106.3%)となりました。売上原価は、海外日本食材卸事業における為替変動による仕入れコストの上昇などにより58,882百万円(前期比107.4%)となり、売上総利益は、23,883百万円(前期比103.8%)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費や物流費などの増加により20,351百万円(前期比110.1%)となり、営業利益は、3,532百万円(前期比77.9%)となりました。

 タカラバイオグループでは、売上高は、34,565百万円(前期比96.4%)となりました。売上原価は、13,459百万円(前期比88.8%)となり、売上総利益は、21,105百万円(前期比102.0%)となりました。販売費及び一般管理費は、研究開発費などの減少により14,830百万円(前期比97.4%)となり、営業利益は、6,274百万円(前期比114.8%)となりました。

 その他のセグメントでは、売上高は、前連結会計年度中に宝ヘルスケア株式会社の全株式を売却し、同社を連結の範囲から除外した影響などにより、31,801百万円(前期比97.1%)となりました。売上原価は、27,733百万円(前期比99.6%)となり、売上総利益は、4,067百万円(前期比83.2%)となりました。販売費及び一般管理費は、2,049百万円(前期比69.8%)となり、営業利益は、2,018百万円(前期比103.3%)となりました。

a.経営成績に重要な影響を与える要因

 宝酒造の国内事業では、高齢化・人口減少や若年層の飲酒離れの影響などからアルコールの総消費数量は減少傾向が続いており、国内酒類業界はメーカー間の競争が激化し、厳しい経営環境にあります。

 当事業では、利益・利益率最優先の戦略へと転換し、和酒No.1企業としての市場支配力を活かしながら、各カテゴリー戦略の実行と、全社一体となったコスト削減と効率化の徹底によって、利益を創出し続ける企業体質への進化を目指します。

 宝酒造インターナショナルグループの海外事業では、世界的に和酒・日本食の人気が高まっており、今後も一層の市場拡大が見込まれますが、競合各社との競争が激化しております。

 当事業では、国内外のグループ会社との連携をさらに強めることで、グローバル和酒No.1の地位盤石化と海外日本食材卸事業における商品調達力などの事業基盤強化を進め、世界の和酒・日本食におけるリーディングカンパニーに向けて着実に前進してまいります。

 さらに宝酒造と宝酒造インターナショナルグループにおいては、両社の協業をこれまで以上に推進し、輸出商品の開発と国内外への情報発信を強化することで、松竹梅を中心とした宝の和酒のグローバルブランド化を進めてまいります。

 タカラバイオグループのバイオ事業では、長期的な市場の拡大が予想されておりますが、同グループが積極的に取り組んでいる遺伝子治療等の再生医療等製品の分野では、多様なモダリティの開発、実用化が進み、バイオベンチャーやメガファーマ等、企業規模は関係なく、世界的に競争が激化しております。

 当事業では、「研究用試薬・理化学機器事業」と「CDMO事業」の両輪で持続的に成長するとともに、将来の飛躍的成長に向けて、創薬アライアンスの加速と臨床開発プロジェクトの新規創出をはかります。

 なお、その他にも「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載する要因が考えられます。

b.資本の財源および資金の流動性

 当社グループは、「宝グループ中期経営計画2022」の財務方針として、「健全な財務体質の維持をベースに、投資効率の向上を意識した成長投資を行うとともに、収益性や効率性を改善し、ROEの向上をはかる。」ことを掲げております。

 営業活動から得られるキャッシュ・フローおよび内部留保資金を、各事業セグメントの成長分野へ積極的に投資するとともに、自己株式の取得や配当を通じた適切な株主還元を行い、一方で、多様な資金調達手段を確保し金融負債を利用することにより、適切な資本、負債のバランスを維持し、財務の安全性と資本の効率性の両立を図ります。

(a) キャッシュ・フローの状況の分析

 最近3連結会計年度に係るキャッシュ・フロー関連の指標については、以下のとおりであります。

 

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

自己資本比率(%)

51.0

51.6

52.1

時価ベースの自己資本比率(%)

82.9

91.0

56.4

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

295.0

351.4

392.3

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

29.0

34.1

29.0

 自己資本比率:自己資本/総資産

 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

 インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注1)いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

(注2)株式時価総額は、自己株式を除く期末発行済株式数をベースに算出しております。

(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。

(注4)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。

(注5)「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を2019年3月期の期首から適用しており、2018年3月期に係る「自己資本比率」、「時価ベースの自己資本比率」については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。

(b) 資金の流動性

 当社グループの短期運転資金需要の主なものは、原材料、製品の購入費用および、製造・販売経費、管理費、研究開発費等ですが、これらの資金については、営業活動から得られるキャッシュ・フローのほか、主として金融機関からの短期借入金およびコマーシャル・ペーパーによる調達資金を充当することとしております。

 当社は格付機関である株式会社格付投資情報センター(R&I)および株式会社日本格付研究所(JCR)から10,000百万円の発行枠を設定しているCP(コマーシャルペーパー)の格付(a-1、J-1)を両社から取得しておりますが、当連結会計年度中は発行しておりません。また、当社は機動的な資金調達および流動性の補完を目的として、10,000百万円のコミットメント・ラインを設定しておりますが、当連結会計年度中は借入を行っておりません。また、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大とそれを受けた緊急事態宣言の発動等により、経済活動の停滞が長期化し、当社グループ全体として資金不足が生じた際の備えとして、2020年4月に10,000百万円のコミットメント・ラインを新たに設定しておりますが、有価証券報告書提出日現在では借入を行っておりません。

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は44,541百万円で、前連結会計年度末より4,039百万円減少いたしましたが、十分な手元流動性は維持できているものと認識しております。

 当社は、当社の信用力を生かし外部資金を一括して調達し、タカラバイオグループを除く主要な連結子会社に必要資金を貸付けるとともに、一部の連結子会社とはCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、各社の余剰資金を当社へ集中し一元管理するなど、資金効率の向上と金融費用の極小化を図っております

(c) 資本の源泉

 当社グループの投資支出の主なものは、生産設備や研究設備、製品倉庫等への設備投資やM&A等の投資ですが、これらの資本の財源としては、営業活動から得られるキャッシュ・フローのほか、主として金融機関からの長期借入金や社債の発行による調達資金を充当することとしております。

 当社は、20,000百万円の普通社債の発行登録を行うとともに、格付機関である株式会社格付投資情報センター(R&I)および株式会社日本格付研究所(JCR)から長期債格付A(シングルAフラット)を取得しております。

 当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、総額3,690百万円の支出で、このうち主なものは、有形及び無形固定資産の取得による支出12,121百万円などでした。

 翌連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、総額14,510百万円の支出で、14,020百万円の有形及び無形固定資産の取得を予定しております。このうち主なものは、連結子会社であるTakara Bio USA, Inc.の新事業所用土地・建物および内装工事などで、その全額を同社の手元流動性と営業活動によるキャッシュ・フローにより充当する予定であります。

(d) 資金の調達

 当連結会計年度は特記すべき資金調達は行っておりません。

 当連結会計年度末の社債(1年内償還予定を含む)の残高は25,000百万円、短期借入金の残高は4,787百万円、長期借入金の残高は5,448百万円であります。

c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題、経営戦略及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、「宝グループ中期経営計画2022」の定量目標は以下のとおりであります。

定量目標

2023年3月期 宝グループ連結

・売上高    3,000億円以上

・営業利益    174億円以上

・海外売上高比率   39%以上

・ROE              7%以上

 

 また、2021年3月期の定量目標は以下のとおりです。

宝グループ連結

・売上高      2,700億円

・営業利益      100億円

・海外売上高比率    33.0%

 

各事業セグメントの定量目標は以下のとおりです。

セグメント名

宝酒造

宝酒造インターナショナルグループ

タカラバイオグループ

売上高

1,551億円

705億円

338億円

営業利益

42億円

1億円

45億円

 

 なお、2021年3月期の定量目標は新型コロナウイルス感染症による影響が2020年7月頃まで続くことを前提に策定したものであり、今後様々な要因によって目標数値と異なる結果となる可能性があります。

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

5【研究開発活動】

 当社グループは蓄積された発酵技術を基礎に、バイオテクノロジーの技術を応用し、主に宝酒造、タカラバイオグループの各部門で幅広い研究活動を展開しております。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は4,259百万円であり、各セグメントにおける研究内容等は次のとおりであります。

(宝酒造)

 当セグメントにおいては、宝酒造㈱の蒸留技術部、醸造技術部および研究開発センターを中心に、消費者ニーズに沿った商品、消費者に新しい提案を行う商品の開発を目的に、機能や成分による差異化技術、微生物の育種、原料・素材の探索ならびに生産技術の研究開発を行っております。

 焼酎では、全量芋焼酎「一刻者」シリーズについて、製造場である黒壁蔵(宮崎県・高鍋町)に“石蔵”を建設し温度変化の少ない貯蔵熟成を実施することで、芋本来の華やかな香りと上品ですっきりとした味わいをより引き立てた酒質にリニューアルしました。また、拡大する本格焼酎の炭酸割り市場に向け、炭酸割りで際立つ香り高さと、爽快なキレ味を実現した「香りよかいち〈芋〉ハイボール」、「琥珀のよかいち〈麦〉ハイボール」の2品を発売しました。

 ソフトアルコール関連では、拡大するレモンサワー市場に「寶 極上レモンサワー」シリーズのラインアップを追加しました。また、販売好調な「極上レモンサワー<丸おろしレモン>」の派生商品をラインアップ化し、丸ごとすりおろしたような贅沢な果実感が楽しめる「寶 極上フルーツサワー」シリーズ3品を発売しました。両シリーズとも、同社が保有する「樽貯蔵熟成酒」と、自社開発した果実素材を用いたものです。さらに、淹れ立てのような抹茶の風味と色調を保持する自社開発技術を用い、「極上抹茶ハイ」シリーズを始めとする抹茶関連商品を発売しました。

 清酒では、松竹梅白壁蔵「澪」シリーズの新製品として、果実様特徴成分を酵母で高生成する技術による「澪<一果>イチゴのような香りのスパークリング清酒、バナナのような香りのスパークリング清酒」の2品を発売しました。またソフトパック清酒として、当社独自開発の酵母を使用したフルーティで華やかな香りが特長の「かおりパック」<酵母877>を発売しました。

 調味料では、家庭用商品として、掛米だけでなく米麹にももち米を使用した「タカラ京都産もち米全量仕込本みりん」を発売しました。また、「タカラ純米本みりん」について、原料米を全て国産米に切り替え、ユーザー魅力度が高い“国産米100%”を訴求した商品にリニューアル発売しました。さらに、加工業務用として、代替肉として注目を集める大豆タンパク質特有の臭気をマスキングする調味料「味しるべマスキング-6<酒粕>」や、新規だし素材として注目される「鶏節」を使用した鶏節調味液「だししるべTB-5」を発売しました。

 なお、当セグメントに係る研究開発費は382百万円であります。

(タカラバイオグループ)

 当セグメントにおいては、研究用試薬をはじめ、理化学機器、受託サービスのメニュー開発、遺伝子治療などの臨床開発など、広範囲の分野における幅広い研究開発活動を、日本のタカラバイオ㈱、米国のTakara Bio USA, Inc.を中心に展開しております。

 バイオ産業支援事業では、国内でトップシェアを有する遺伝子増幅法関連試薬等の遺伝子工学研究用試薬をはじめ、ゲノム解析、遺伝子機能解析および遺伝子検査等に関する研究開発やiPS細胞等の幹細胞および再生・細胞医療等の研究分野に向けた新製品や受託サービスに関連する新技術の研究開発を行っております。

 当連結会計年度においては、環境検査に適したノロウイルス拭き取り検査用キット、ウシ白血病ウイルス検出キット、ゲノム編集用GMPグレードCas9タンパク質、消化器がんを対象とした血中循環腫瘍DNAの変異解析サービス等を開発いたしました。また、拡大する新型コロナウイルス感染症への対応としてウイルス検出用PCR製品およびワクチン開発・製造に取り組みました。

 遺伝子医療事業では、がん等を対象にした遺伝子治療薬の臨床開発を進めております。

 当連結会計年度においては、腫瘍溶解性ウイルスcanerpatureve(略称C-REV)について、国内で第Ⅰ相臨床試験を推進しました。また、前連結会計年度に根治切除不能・転移性メラノーマを適応症として再生医療等製品の製造販売承認申請を行いましたが、2019年9月に申請を取下げました。また、同じく国内で、NY-ESO-1・siTCR®遺伝子治療においては滑膜肉腫を対象とした国内第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験、CD19・CAR遺伝子治療では、急性リンパ芽球性白血病を対象とした国内第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を進めました。

 また、上記の2事業に分類しきれない事業横断的な研究、あるいは、どの事業の研究開発の推進にもその成果が利用できる基礎的な研究も推進しております。同グループとしては、各研究開発プロジェクトの相互作用・フィードバック効果を利用して、戦略的な研究開発の推進を目指しております。

 なお、当セグメントに係る研究開発費は3,869百万円であります。