当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績や雇用情勢に改善の動きが見られ緩やかな景気回復基調にあるものの、米国経済の不確実性や中国・アジア新興国経済の減速、不安定な円相場など景気下振れリスクの懸念もあり、先行きが不透明な状況で推移いたしました。
酒類業界におきましては、国内の人口減少や少子高齢化により市場の伸張が期待しにくく、かつ消費の二極化・複層化が進む中、企業間の販売競争が激化しており、厳しい経営環境となっております。
このような経営環境の下、当社グループは「長期ビジョン100」の実現に向けた「中期経営計画2020」を策定し、当社グループの持続的な成長及び中長期的な企業価値の向上に向けた取組みを進めてまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、79,212百万円(前期比3.8%減)となりましたが、利益面では、原材料価格やエネルギーコストの低減などにより、営業利益は2,079百万円(前期比28.4%増)、経常利益は1,882百万円(前期比32.4%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は610百万円(前期比156.8%増)となりました。
セグメント別の概況は以下のとおりであります。
<酒類事業>
酒類事業については、市場の停滞や販売競争激化の状況の下、消費者の嗜好の変化や多様化に対応すべく商品の拡充を行いましたが、売上高は71,358百万円(前期比2.8%減)となりました。一方、利益面につきましては、原材料価格やエネルギーコストの低減などの影響により、営業利益は723百万円(前期比111.3%増)の大幅な増益となりました。
和酒部門のうち焼酎においては、本格焼酎の「博多の華」シリーズ、「黒海渡(くろかいと)」、甲類乙類混和焼酎の「すごむぎ」「すごいも」が好調に推移したものの、売上高は減少いたしました。なお、多くの方に親しまれている、しそ焼酎「鍛高譚(たんたかたん)」が平成29年に発売25周年を迎えます。これを機に新しいユーザーに向けたプロモーション活動を積極的に展開してまいります。第1弾として、動画広告を12月から公開しており、皆様からご好評いただいております。
チューハイ、カクテル等の低アルコール飲料においては、全国のご当地素材を使用したチューハイ「NIPPON PREMIUM」シリーズが「山形県産ラ・フランスのチューハイ」を期間限定で発売するなど、好調に推移いたしました。
清酒においては、市場の低迷が続いている中、純米吟醸酒でありながらお手頃な価格を実現した「福徳長 米だけのす~っと飲めてやさしいお酒 純米吟醸酒」パックが好調に推移しており、価格と品質のバランスの良さが多くの方にご好評いただいております。
洋酒部門においては、「鍛高譚」ブランドの新しいラインアップとして発売した、ドライな味わいのリキュール「鍛高譚R」と低アルコール飲料の「鍛高譚Rスパークリング」が好調に推移しております。その他、「ウイスキー 香薫(こうくん)」やPB商品のウイスキーが伸張しましたが、輸入ワインの減少により、売上高は減少いたしました。
その他の部門については、飲食店の売上高が増加しております。茨城県牛久市のシャトーカミヤでは、東日本大震災で被災した国指定重要文化財「シャトーカミヤ旧醸造場施設」の災害復旧工事が3月に完了し、7月から全館で営業を再開しております。
なお、シャトーカミヤにある牛久ブルワリーで醸造したクラフトビール「牛久シャトービール」の「へレス」と「IPL」が、「ワールド・ビア・アワード 2016」において、スタイル別の世界一の称号である「ワールドベスト・スタイル」を獲得し、その品質の高さが認められました。
<加工用澱粉事業>
加工用澱粉事業については、菓子用グリッツの販売数量は増加しましたが、シリアル食品用及びビール用グリッツの販売数量が減少したため、売上高は3,982百万円(前期比2.7%減)となりました。しかしながら、営業利益は原材料価格の低減等により352百万円(前期は34百万円の営業損失)となりました。
<酵素医薬品事業>
酵素医薬品事業については、主力の酵素部門における海外での販売が、数量では前年を上回ったものの、円高による影響や競争激化による売上単価下落に伴い、売上高は3,521百万円(前期比11.4%減)、営業利益は769百万円(前期比26.1%減)となりました。
<不動産事業>
不動産事業については、賃貸契約の減少により、売上高は329百万円(前期比5.1%減)、営業利益は227百万円(前期比5.1%減)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は1,883百万円となり、前連結会計年度末と比較して220百万円の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローにおける資金の増加額は、3,224百万円(前期比767百万円減)となりました。これは主に法人税等の支払額819百万円、未払酒税の減少額627百万円等がありましたものの、売上債権の減少額2,101百万円のほか、減価償却費1,806百万円、減損損失616百万円等を計上したことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、地方自治体からの補助金による収入188百万円等があったものの、固定資産の取得による支出715百万円等がありましたので、535百万円(前期比1,365百万円増)の資金減少となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の減少額950百万円、長期借入金の返済による支出850百万円、配当金の支払額439百万円等がありましたので、2,468百万円(前期比308百万円減)の資金減少となりました。
生産実績をセグメント別アイテム(主要製品)別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
アイテム(主要製品) |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
前期比 |
|
|
酒類 |
焼酎 |
100,446 |
(KL) |
99.4 |
|
|
チューハイ |
41,604 |
(KL) |
88.4 |
|
|
清酒 |
19,160 |
(KL) |
91.5 |
|
|
合成清酒 |
15,339 |
(KL) |
90.1 |
|
|
アルコール |
88,941 |
(KL) |
104.3 |
|
|
みりん |
2,382 |
(KL) |
95.9 |
|
|
洋酒 |
8,415 |
(KL) |
99.4 |
|
|
その他 |
5,552 |
(KL) |
101.5 |
|
|
計 |
281,839 |
(KL) |
98.0 |
|
加工用澱粉 |
加工用澱粉 |
63,836 |
(T) |
102.1 |
(注) 酵素医薬品事業については数量等の算定が困難であるため、記載しておりません。また、アルコールについては、他の酒類原料用も含んだ総生産数量であります。なお、不動産事業、その他の事業については生産実績がないため、記載しておりません。
受注生産は行っておりません。
販売実績をセグメント別アイテム(主要製品)別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
アイテム(主要製品) |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) (百万円) |
前期比 (%) |
|
|
酒類 |
和酒 |
焼酎 |
39,427 |
98.6 |
|
|
|
チューハイ |
7,138 |
90.7 |
|
|
|
清酒 |
5,908 |
90.7 |
|
|
|
合成清酒 |
3,197 |
89.2 |
|
|
|
販売用アルコール |
7,368 |
110.7 |
|
|
|
みりん |
514 |
93.2 |
|
|
|
63,554 |
97.5 |
|
|
|
洋酒 |
6,560 |
92.9 |
|
|
|
その他 |
1,243 |
103.0 |
|
|
|
|
71,358 |
97.2 |
|
|
加工用澱粉 |
3,982 |
97.3 |
||
|
酵素医薬品 |
3,521 |
88.6 |
||
|
不動産 |
329 |
94.9 |
||
|
その他 |
20 |
96.5 |
||
|
合 計 |
79,212 |
96.2 |
||
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績については、いずれの当該販売実績も、総販売実績に対する割合が100分の10に満たないため、記載しておりません。
(1) 中長期的な経営戦略
今後のわが国の経済は、雇用・所得環境が改善する動きが見られる一方で、物価が上昇基調に転じることによって個人消費の伸びが抑制されることが予想されます。また、企業業績の改善を受けて設備投資が増加基調に転じることによって景気が下支えされ、緩やかな景気回復が続くことが見込まれます。
酒類業界におきましては、人口減少・少子高齢化による市場の縮小や消費の二極化・複層化が進む中、企業間の販売競争は激化し、当社グループを取り巻く経営環境は厳しさを増すものと予想されます。
このような環境において、当社グループは、創立100周年を迎える平成36年に向けたグループの中長期戦略を描いた「長期ビジョン100」を策定し、グループの持続的成長及び中長期的な企業価値最大化の実現を目指してまいります。また、「長期ビジョン100」の実現に向けた第1ステップとして、平成32年度(2020年度)を最終年度とする「中期経営計画2020」をあわせて策定し、その目標の達成に取り組んでおります。
「長期ビジョン100」は、企業理念に基づくグループの使命・将来像を描いた7つの指針と、これを実現するにあたっての最重要課題である5本の柱で構成されております。
<7つの指針>
① 顧客重視の経営
② 収益重視の経営
③ 株主重視の経営
④ グループ全体最適化
⑤ 経営監督機能の強化
⑥ 強固な財務体質の確立
⑦ 社会的良識を意識した経営
<5本の柱>
① 焼酎への集中
・焼酎に経営資源を集中
・焼酎事業の拡大
② アルコール事業販売の拡大
・販売シェアNo.2を目指す
・アルコール増産に向けた設備投資
・新分野への積極的な販路拡大
③ 生産改革
・東西の生産物流拠点確立を目的としたグループ工場再編
④ 酵素医薬品事業の新展開
・新たな取組み(2つの新たなラクターゼを上市、発酵技術を活かした生産支援ビジネス)
・酵素医薬品事業の拡大
⑤ CRE戦略
・銀座ビルの「不動産価値」活用
・遊休不動産の活用
「中期経営計画2020」における定量目標は次のとおりです。
<定量目標>
売上高 1,000億円
経常利益 50億円
売上高経常利益率 5%
1株当たりの配当金 10円
ROE 10%
当社グループは、「中期経営計画2020」の目標達成に向け、グループ経営方針を定め、その実践に取り組んでまいります。主要事業である酒類事業及び酵素医薬品事業についての経営方針の主な内容は以下のとおりです。
<酒類事業>
酒類事業では、酒類市場の環境変化、消費者・チャネルのニーズを瞬時に捉え、フットワークの良い商品開発を実践してまいります。
また、「どこでも買える身近な商品」を創出し、良い商品を消費者に届けることを常に意識した営業活動を展開してまいります。
発売から25周年を迎える「鍛高譚」は、他社には真似できない唯一無二のブランドとして、ブランド価値の向上に向けた取組みを進めてまいります。
アルコール事業では、事業規模拡大に向け、合同酒精清水工場において、蒸留設備の増強と貯蔵タンクの増設などの設備投資を行ってまいります。
<酵素医薬品事業>
主力のラクターゼは、コスト削減の目標値を定め、原材料費の削減、生産工程の見直しにより、海外市場における価格競争力を高めてまいります。また、新商品の上市・拡売に向け、遺伝子組み換え技術の活用を含め、ラクターゼに次ぐ第2の柱の構築に努めてまいります。
生産支援ビジネスにおいては、効果的な設備投資を実施し、食品・飲料メーカーを中心に、スケールメリットを活かした取組みを展開してまいります。
このほかにも、平成28年3月に制定した「コーポレートガバナンスに関する基本方針」に基づいた活動を実践し、経営の意思決定過程の透明性・公正性を担保してまいります。この基本方針を前提とした迅速・果断な意思決定を促すことができるコーポレートガバナンス体制の強化に取り組んでまいります。
(2) 会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者とは、当社グループの財務、事業の内容及び当社の企業価値を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を持続的に確保、向上していくことを可能とする者でなければならないと考えております。
当社株式について大規模な買付けがなされる場合であっても、これが当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方は、最終的には株主全体の意思により決定されるべきであり、特定の者の大規模な買付けに応じて当社株式を売却するか否かは、最終的には当社株主の判断に委ねられるべきものだと考えております。
しかしながら、株式の大規模な買付けの中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益を損なうことが明白であるもの、買収に応じることを株主に強要するおそれがあるものなど、被買収会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社としては、そのような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大規模な買付けを行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、そのような者による大規模な買付けに対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
ア.当社の企業価値向上に向けた取組み
当社は、企業理念の下、酒類や酵素医薬品の分野において、普遍概念「顧客志向」「収益志向」を両軸として、「将来価値の共創」に向けた取組みを実行してまいりました。また、今般、当社は、オエノンホールディングス創立100周年を迎える平成36年に向けて「長期ビジョン100」及びその実現に向けた第1ステップとして「中期経営計画2020」を策定し、当社グループの持続的な成長及び中長期的な企業価値の向上に向けた取組みを進めております。
当社は、かかる「長期ビジョン100」及び「中期経営計画2020」を着実に実行していくことが、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保、向上に繋がるものと考えております。
イ.コーポレート・ガバナンスに関する取組み
当社は、「長期ビジョン100」において経営監督機能の強化を指針の一つとして掲げ、独立社外取締役の監督機能を活かしたコーポレート・ガバナンス体制の強化を進めております。
コーポレート・ガバナンスの具体的な内容につきましては、「第4 提出会社の状況 6コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。
ウ.不適切な支配防止のための取組み
当社は、当社を取り巻く経営環境等の変化、金融商品取引法による大量買付行為に関する規制の整備の浸透状況などを鑑み大規模買付ルールの取り扱いについて慎重に検討を重ねた結果、平成28年3月23日の第109回定時株主総会終結の時をもって、大規模買付ルールを継続しない(廃止する)こととさせていただきました。
なお、当社は、本大規模買付ルールの有無に関わらず、今後とも中長期的な企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上にグループをあげて取り組んでまいります。また、当社は本大規模買付ルール終了後も、大規模買付行為を行おうとする者に対しては、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
③ 基本方針の実現に資する取組みについての当社取締役会の判断及びその判断に係る理由
上記②基本方針の実現に資する取組みは、いずれも、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し向上を目的とするものであります。その結果として、当社の企業価値及び株主の共同の利益を著しく損なう大量買付者が現れる危険性を低減するものとなり、上記①株式会社の支配に関する基本方針に沿うものであると考えます。
また、当該取組みは、当社の企業価値を向上させるものであることから、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社取締役の地位の維持を目的とするものではないことは明らかであると考えます。
(1) 酒類事業を取り巻く環境について
① 酒類業界について
酒類業界は嗜好の変化の影響を受けやすい業界であり、低価格化、健康志向など嗜好の変化がアルコール飲料全体の販売動向にも影響を与えており、少子高齢化による総需要の減少や飲酒運転の社会問題化を含め、業界環境が激しく変化しております。
この市場環境の変化等が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
② 酒税法による規制について
当社グループが営む酒類事業は、酒類の製造免許、販売業免許、酒税等について定める酒税法の規制を受けており、今後の事業展開において酒税法の規制を受ける他、酒税の税率の変更によって酒類の販売価格、販売動向等が影響を受ける可能性があります。
③ 原材料価格の変動について
当社グループの使用する主要な原材料(粗留アルコール、重油等)にはその価格が、調達先の国または地域の天候や経済状況の影響を間接的に受け、変動するものがあります。それら主要原材料の価格が高騰した場合には製造コストが上昇し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
④ 食品の安心・安全について
当社グループは「食の安心・安全」をお客様にご提供するため、生産・品質管理には充分な配慮を行っており、トレーサビリティーを含めた品質保証への取組みを強化しております。また、酒税法等法令上定められている記帳義務、表示義務を遵守する姿勢の確立への取組みを強化しております。しかしながら、当社グループとしての予期し得ない品質問題及び製品表示問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響する可能性があります。
(2) グループ戦略について
① 最近事業年度における子会社の取得について
当社は平成12年1月にワイン等の輸入及び販売を行う山信商事株式会社の全株式を取得し、また平成13年1月には森永製菓株式会社から福徳長酒類株式会社の発行済株式の80.0%を取得し(平成28年12月末における保有比率は100.0%)、各々連結対象子会社といたしました。これに関連し、福徳長酒類株式会社の子会社である秋田県醗酵工業株式会社を連結対象子会社(平成17年4月福徳長酒類株式会社の会社分割により同社を当社の直接子会社とする)といたしました。また、平成15年7月には旭化成株式会社から富久娘酒造株式会社の全株式を取得し、連結対象子会社といたしました。さらに、平成19年3月には北の誉酒造株式会社の発行済株式の79.1%を取得し、北の誉酒造株式会社と、その子会社である越の華酒造株式会社を連結対象子会社といたしました。なお、平成28年1月に北の誉酒造株式会社は合同酒精株式会社と合同酒精株式会社を存続会社とする合併を行っております。
<連結>
|
回次 |
第106期 |
第107期 |
第108期 |
第109期 |
第110期 |
|
|
決算年月 |
平成24年12月 |
平成25年12月 |
平成26年12月 |
平成27年12月 |
平成28年12月 |
|
|
売上高 |
(百万円) |
85,367 |
85,799 |
84,186 |
82,325 |
79,212 |
|
経常利益 |
(百万円) |
2,772 |
2,425 |
1,290 |
1,422 |
1,882 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
(百万円) |
1,251 |
1,128 |
60 |
237 |
610 |
|
純資産額 |
(百万円) |
20,474 |
21,301 |
20,841 |
20,869 |
20,940 |
|
総資産額 |
(百万円) |
59,827 |
59,600 |
60,165 |
57,297 |
52,310 |
② 子会社取得等のグループ戦略について
当社は、積極的な事業拡大を図る手段の一つとして、当社グループにおいて有効かつ効率的に経営資源を活用できる企業などの株式を取得し、子会社としてまいりました。また、グループ経営の一層の効率化を図るため、当社の子会社間の合併を行うなど、グループ内組織再編を実施してまいりました。
当面、当社では新たな子会社取得等は計画しておらず、現在のグループ構成において各機能の強化等によるグループ全体のトータルコストリダクションなどを進める方針であります。ただし、中長期的にはグループ全体の方針に基づき子会社取得も視野に入れて事業拡大を進める方針であり、今後の子会社取得等については、環境変化その他の要因により一時的または追加的に損失等が生じる可能性があり、また、当社の期待する効果が十分に得られない可能性もあります。
(3) 酵素医薬品事業について
当社グループの酵素医薬品事業においては、酵素、原薬、診断薬、生産支援ビジネス(受託事業)の4つの分野で事業を展開し、酵素・原薬等の生産能力増強に加え、新たな酵素等の開発を進める方針であります。
なお、各製品の需要動向や特性における他社製品との競合激化等により、想定している当社グループの酵素医薬品事業の販売動向等が影響を受ける可能性があります。
(4) 為替レートの変動について
当社グループは、商品・原材料の一部を外貨建てにて輸入しているため、為替レート変動に対するリスクを為替予約等のヘッジ取引により一定限度まで低減しておりますが、短期及び中長期の予測を超えた為替変動が、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(5) 自然災害による影響について
当社グループは保有する施設及び工場などにおいて、災害・事故へ対応するための体制作りを強化し、生産のバックアップ機能を含めた体制の確立を行っております。しかしながら、想定範囲を超えた自然災害等が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(6) 訴訟について
当社グループは法令遵守を基本としたコンプライアンス活動の推進により、従業員の法令違反等の低減努力を実施しています。しかしながら、当社グループ及びその従業員が法令等に対する違反の有無に関わらず製造物責任法、特許法等に関する問題において訴訟を提起される可能性があります。当社グループが訴訟を提起された場合、また不利な判決結果が生じた場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(7) 情報管理について
当社グループは経営に関する重要情報をはじめとし、多数の個人に関する機密情報を保有しております。これらの情報管理については規程等を整備するとともに、従業員に対する情報管理の徹底とシステム上のセキュリティー対策を整えております。しかしながら、コンピュータウイルスなど予測の範囲を超える事態により、情報の消失・流出などの問題が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(8) 金融市場の動向について
当社グループは、金利変動に対するリスクを金利スワップ等のヘッジ取引により一定限度まで低減しておりますが、資金調達時の金融市場の動向により、短期及び中長期の予測を超えた金利変動が、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(9)知的財産・製造物責任(PL)について
当社グループでは知的財産の重要性を認識し、その保護に努めておりますが、適切に保護できなかったり他社の保有する知的財産権により当社の生産活動に影響が生じる場合、または、当社グループの製品の欠陥に起因して製品回収や損害賠償につながるリスクが現実化しこれを保険により補填できない事態が生じた場合には、事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(10)産業事故災害について
当社グループの工場において、万一大きな産業事故災害が発生した場合には、補償等を含む産業事故災害への対策費用、生産活動の停止による機会損失及び顧客に対する補償、さらに社会的信用の失墜等によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(11)たな卸資産の収益性の低下による簿価切下げについて
平成20年4月1日以後開始する事業年度より「棚卸資産の評価に関する会計基準」が適用され、通常の販売目的で保有するたな卸資産は取得原価をもって貸借対照表価額とし、期末において正味売却価額が取得原価より下落している場合には収益性が低下していると判断し、当該正味売却価額まで貸借対照表価額を切下げ、取得原価と当該正味売却価額の差額は当期の費用として処理することとなりました。このため当社グループのたな卸資産につき、原材料購入価格の上昇、製造固定費の増加、生産量の減少、製品販売価格の下落などが生じ、その結果正味売却価額が取得原価を下回るため収益性が低下していると判断された場合には、当該たな卸資産の簿価切下げがなされ、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(12)固定資産の減損について
当社グループは平成18年度から「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しておりますが、今後、遊休土地の時価が更に低下したり事業環境が大幅に悪化するなどの場合には、追加的な減損損失が発生し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(13)退職給付債務について
当社グループの一部の退職給付債務及び退職給付費用は、年金数理計算上使用される割引率や退職率、昇給率等の前提条件と年金資産の期待運用収益率等に基づき計算されており、年金資産の運用利回り悪化、割引率の低下等が、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発費は470百万円であります。
セグメント別の主な研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
(1) 酒類事業
当連結会計年度の研究開発費は156百万円であります。
オエノン酒類基礎研究所では、各事業会社技術部門と連携して、特に焼酎、清酒など、「和酒」に関する研究を行っております。とくに、お客様のニーズに合った品質の製品をお手頃な価格で提供することを目指して、さらなるコストダウンおよび品質向上を実現するために、大量生産に向く液化仕込み技術をベースとした検討を進めております。
具体的な取り組みとしては、コストダウンに関する検討、品質向上に関する技術開発、酵母の育種改良等に取り組み、得られた知見を各事業会社に適宜、開示・提案しております。
分析につきましては、味覚センサーによる酒類の香味の客観的な評価や、におい嗅ぎ装置とガスクロマトグラフ質量分析計を活用した原料・製品中のオフフレーバーや不純物の同定などの技術力向上に努めております。これらの分析技術は、新商品開発や品質保証、原材料の評価にも活用しております。
これらの活動を通し、「当社グループのシーズ」と「お客様のニーズ」を融合し、「顧客起点の発想」に立った商品開発に繋げることにより、「将来価値の共創」に寄与してまいります。
(2) 酵素医薬品事業
当連結会計年度の研究開発費は314百万円であります。
長年に渡り培ってきたバイオ技術をコア・コンピタンスとして、「健康」と「環境」をテーマに、発酵を中心とした食品用酵素と生産支援ビジネス分野に研究資源を集中的に投下しております。
主力商品の乳糖分解酵素「ラクターゼ」は、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロするいわゆる乳糖不耐症の方向けの乳製品での使用を中心に、世界トップクラスのシェアを保持しております。近年は、付加価値を高めた機能性乳製品への利用が国内外共に増えており、お客様のニーズに応えた製品品質を提供すべく、関連する酵素も含めて鋭意研究に取り組んでおります。その他の酵素としては、澱粉糖製造用酵素「イソアミラーゼ」や組織培養用酵素「ディスパーゼ」などを上市しております。いずれもユニークな性質を有する酵素であり、性能および品質のさらなる向上に資する研究を行い、販売を拡大していきたいと考えております。また、遺伝子組換え技術を積極的に活用した、機能性の高い酵素の研究開発にも力を入れております。
生産支援ビジネスとは、顧客ブランドによるOEM生産であり、国内トップレベルの発酵設備と製造技術をお客様に提供するべく、大手食品・飲料メーカー様との連携を、研究員も含めて進めております。
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2) 経営成績の分析
①売上高
当連結会計年度の売上高は、79,212百万円と前連結会計年度に比べて3,112百万円(3.8%)の減少となりました。酒類事業では、2,066百万円(2.8%)の減少、加工用澱粉事業では、109百万円(2.7%)の減少、酵素医薬品事業では、451百万円(11.4%)の減少、不動産事業では、17百万円(5.1%)の減少、バイオエタノール事業は廃止の為、467百万円(100.0%)の減少となりました。
なお、各事業部門の状況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載しております。
②売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、64,021百万円と前連結会計年度に比べて3,413百万円(5.1%)の減少となりました。また、売上高に対する売上原価の比率は80.8%と前連結会計年度に比ベ1.1ポイント減少しました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、13,111百万円と前連結会計年度に比べて159百万円(1.2%)の減少となりました。また、売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は16.6%と前連結会計年度に比べて0.5ポイント上昇しました。主な要因としては製品運賃保管料が減少したものの、売上高が減少したことなどによるものであります。
③営業利益
当連結会計年度の営業利益は、2,079百万円と前連結会計年度に比べて460百万円(28.4%)の増加となりました。また、売上高に対する営業利益の比率は2.6%と前連結会計年度に比ベ0.6ポイント上昇しました。
④営業外損益
当連結会計年度の営業外収益は、159百万円と前連結会計年度に比べて6百万円(4.0%)の増加となり、営業外費用は356百万円と前連結会計年度に比べて6百万円(1.8%)の増加となりました。
⑤特別損益
当連結会計年度の特別利益は、135百万円と前連結会計年度に比べて106百万円(365.6%)の増加となり、特別損失は671百万円と前連結会計年度に比べて91百万円(15.7%)の増加となりました。
特別損失については、前連結会計年度は酒類事業の再編に係る事業再編損失を計上し、当連結会計年度は旧バイオエタノール設備の酒類事業の生産設備としての活用計画を取り止めたこと等による減損損失を計上しております。
⑥親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、610百万円と前連結会計年度に比べて373百万円(156.8%)の増加となりました。
(3) 財政状態の分析
当連結会計年度の総資産につきましては、52,310百万円となり、前連結会計年度末と比較し4,987百万円の減少となりました。これは主に売上債権の減少と有形固定資産の減少等によるものであります。
負債につきましては、31,369百万円となり、前連結会計年度末と比較して5,058百万円の減少となりました。これは主に借入金の減少と、補助金収入で固定資産を圧縮記帳したために、その他の固定負債が減少したことによるものであります。
純資産につきましては、20,940百万円となり、前連結会計年度末と比較して71百万円の増加となりました。これは主に自己株式の取得による減少がありましたものの、利益剰余金と非支配株主持分の増加によるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性の分析
①キャッシュ・フロー
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
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|
平成26年12月期 |
平成27年12月期 |
平成28年12月期 |
|
自己資本比率(%) |
30.9 |
32.7 |
35.9 |
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時価ベースの自己資本比率(%) |
22.5 |
24.5 |
30.7 |
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キャッシュ・フロー対有利子負債率(年) |
4.8 |
2.4 |
2.4 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
12.3 |
23.5 |
25.7 |
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
②資金調達
当社グループは設備投資計画等に基づき、必要な資金を主に銀行借入により調達しております。一時的な余資は、預金等の流動性の高い金融資産に限定して運用し、また、短期的な運転資金を銀行等金融機関からの借入により調達しております。