第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大は、今後の経過によっては当社グループの事業活動および収益確保に影響を及ぼす可能性があります。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、昨年10月の消費増税に加え、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う外出自粛による個人消費の大幅な冷え込み、世界的な経済活動の停滞による輸出入の急減、先行き不透明感の強まりによる設備投資の抑制により、急激な落ち込みが避けられない状況になっております。

このような経営環境の下、当社グループは、グループの持続的な成長及び中長期的な企業価値の向上を図るべく、中長期戦略「長期ビジョン100」の実現に向けた「中期経営計画2023」で掲げた、重要課題である5本の柱を軸とした取組みを引き続き進めてまいりました。

これらの結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、17,027百万円(前年同期比3.5%増)となりました。しかしながら、利益面では、減価償却費を含む固定費の増加や酵素医薬品事業での競争激化に伴い、営業利益は62百万円(前年同期比72.5%減)、経常利益は47百万円(前年同期比78.1%減)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純損失は58百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益120百万円)となりました。 

 

  セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

 

販売実績

セグメントの名称

アイテム

当第1四半期連結累計期間

(自 令和2年1月1日 

 至 令和2年3月31日)

(百万円)

前年同期比

(%)

酒類

和酒部門

焼酎

8,309

99.5

 

 

チューハイ

1,891

125.4

 

 

清酒

850

87.5

 

 

合成清酒

466

84.6

 

 

販売用アルコール

2,458

159.6

 

 

みりん

170

98.1

 

 

14,145

108.0

 

洋酒部門

855

82.4

 

その他の部門

127

86.0

 

 

15,127

105.9

加工用澱粉

879

93.7

酵素医薬品

905

78.9

不動産

97

116.8

その他

16

417.7

合  計

17,027

103.5

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

  

 

<酒類事業> 

酒類事業におきましては、国内の人口減少や少子高齢化、飲酒機会の減少により市場の伸張が期待しにくく、価格競争も激化しております。また、消費増税に伴う消費者の生活防衛意識の高まりや根強い節約志向などにより、取り巻く環境がさらに悪化しております。飲用シーン別においては、新型コロナウイルス感染症の拡大により、飲食店向けの焼酎、清酒等が減少する一方、巣ごもり需要の高まりにより、チューハイなどのRTD分野が拡大しております。このような環境の下、新商品の拡充等を行った結果、売上高は15,127百万円(前年同期比5.9%増)となりました。しかしながら、利益面につきましては、減価償却費を含む固定費の増加などもあり、260百万円の営業損失(前年同期は211百万円の営業損失)となりました。

和酒部門のうち焼酎につきましては、本格焼酎の「博多の華」シリーズ、甲類乙類混和焼酎の「すごむぎ」「すごいも」シリーズが好調に推移したものの、PB商品の減少により売上高は減少いたしました。発売40周年を迎える「博多の華」シリーズでは、新たに「琥珀色の博多の華 麦 20%」をラインアップに加え、更なるファン獲得を目指しております。

チューハイなどのRTD分野につきましては、「NIPPON PREMIUM」シリーズや「トーキョーハイボール」シリーズ、「直球勝負」シリーズ、PB商品が好調に推移し、売上高は増加いたしました。「NIPPON PREMIUM」シリーズでは、期間限定商品「神奈川県産八重桜のチューハイ」を発売したほか、日本らしさとプレミアム感をさらに演出すべく既存アイテムのラベルリニューアルを行い、日本各地のご当地素材を楽しめるブランドとして育成しております。また、「トーキョーハイボール」シリーズでは、飲みやすさをさらに訴求するため「トーキョーハイボール 梅風味」のリニューアルを行いました。

清酒につきましては、市場の低迷が続いておりますが、成長が見込まれる純米吟醸酒分野において、「富久娘 純米吟醸」を発売いたしました。また、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2020」において、秋田湯沢の地酒「おもてなし 純米大吟醸 金ラベル」が、栄えある金賞を受賞し、その高い品質が評価されました。

販売用アルコールにつきましては、昨年完了した清水工場のアルコール蒸留設備増強工事により増産体制が整い、販売活動を強化した結果、売上高が大きく増加いたしました。特に、調味料・消毒液等の原料に使用される工業用アルコールが好調に推移いたしました。

洋酒部門につきましては、「ウイスキー 香薫(こうくん)」が大変好調に推移いたしましたが、一部不採算分野からの撤退に伴うワインの減少により、売上高は減少いたしました。近年増加する“家飲み”ニーズに対しては、自宅で居酒屋のような本格的なチューハイが楽しめる、「酎ハイ専科 レモンサワーの素」を発売し、家庭での本格サワーづくりを提案しております。

その他、日経POSセレクションにおいて、合成清酒の「元禄美人」が合成清酒カテゴリーで「2019年売上No.1」を獲得いたしました。

 

<加工用澱粉事業>

加工用澱粉事業につきましては、シリアル食品用が増加したものの、菓子食品用や副産物が減少したため、売上高は879百万円(前年同期比6.3%減)、営業利益は37百万円(前年同期比13.4%減)となりました。

 

<酵素医薬品事業>

酵素医薬品事業につきましては、海外向け酵素の競争激化や国内の生産支援ビジネスが減少したため、売上高は905百万円(前年同期比21.1%減)となりました。営業利益は240百万円(前年同期比30.3%減)となりました。

 

<不動産事業>

不動産事業につきましては、売上高は97百万円(前年同期比16.8%増)、営業利益は42百万円(前年同期比13.0%減)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当第1四半期連結会計期間末の総資産につきましては、49,646百万円となり、前連結会計年度末と比較し2,921百万円の減少となりました。これは主に売上債権の減少によるものであります。
 負債につきましては、28,619百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,108百万円の減少となりました。これは主に仕入債務、未払酒税の減少によるものであります。
 純資産につきましては、21,026百万円となり、前連結会計年度末と比較して813百万円の減少となりました。これは主に配当金の支払いによる利益剰余金の減少および自己株式の取得によるものであります

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

  当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

① 株式会社の支配に関する基本方針

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者とは、当社グループの財務、事業の内容及び当社の企業価値を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を持続的に確保、向上していくことを可能とする者でなければならないと考えております。

当社株式について大規模な買付けがなされる場合であっても、これが当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方は、最終的には株主全体の意思により決定されるべきであり、特定の者の大規模な買付けに応じて当社株式を売却するか否かは、最終的には当社株主の判断に委ねられるべきものだと考えております。

しかしながら、株式の大規模な買付けの中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益を損なうことが明白であるもの、買収に応じることを株主に強要するおそれがあるものなど、被買収会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社としては、そのような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大規模な買付けを行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、そのような者による大規模な買付けに対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。

 

② 基本方針の実現に資する取組み

ア.企業価値の最大化に向けた経営戦略

当社は、企業理念の下、酒類や酵素医薬品の分野において、普遍概念「顧客志向」「収益志向」を両軸として、「将来価値の共創」に向けた取組みを実行してまいりました。また、当社は、「長期ビジョン100」及び「中期経営計画2023」を策定し、当社グループの持続的な成長及び中長期的な企業価値の向上に向けた取組みを進めております。

「長期ビジョン100」は、企業理念に基づくグループの使命・将来像を描いた7つの指針と、これを実現するにあたっての最重要課題である5本の柱で構成されております。

 

<7つの指針>

① 顧客重視の経営

② 収益重視の経営

③ 株主重視の経営

④ グループ全体最適化

⑤ 経営監督機能の強化

⑥ 強固な財務体質の確立

⑦ 社会的良識を意識した経営

<5本の柱>

① 焼酎事業に集中

② アルコール事業販売の拡大

③ 生産改革

④ 酵素医薬品事業の新展開

⑤ CRE戦略

 

「中期経営計画2023」における定量目標は次のとおりです。

<定量目標>

売上高

900億円

経常利益

30億円

売上高経常利益率

3.3%

1株当たりの配当金

10円

ROE

9.0%

 

当社は、かかる「長期ビジョン100」及び「中期経営計画2023」を着実に実行していくことが、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保、向上に繋がるものと考えております。

イ.コーポレート・ガバナンスに関する取組み

当社は、「長期ビジョン100」において経営監督機能の強化を指針の一つとして掲げ、独立社外取締役の監督機能を活かしたコーポレート・ガバナンス体制の強化を進めております。
 コーポレート・ガバナンスの具体的な内容につきましては、当社ウェブサイト(https://www.oenon.jp/)をご参照ください。

ウ.不適切な支配防止のための取組み

当社は、当社を取り巻く経営環境等の変化、金融商品取引法による大量買付行為に関する規制の整備の浸透状況などを鑑み、大規模買付ルールの取り扱いについて慎重に検討を重ねた結果、平成28年3月23日の第109回定時株主総会終結の時をもって、大規模買付ルールを継続しない(廃止する)こととさせていただきました。

なお、当社は、本大規模買付ルールの有無に関わらず、今後とも中長期的な企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上にグループをあげて取り組んでまいります。また、当社は本大規模買付ルール終了後も、大規模買付行為を行おうとする者に対しては、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

 

③ 基本方針の実現に資する取組みについての当社取締役の判断及びその判断に係る理由

上記②基本方針の実現に資する取組みは、いずれも、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し向上を目的とするものであります。その結果として、当社の企業価値及び株主の共同の利益を著しく損なう大量買付者が現れる危険性を低減するものとなり、上記①株式会社の支配に関する基本方針に沿うものであると考えます。

また、当該取組みは、当社の企業価値を向上させるものであることから、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社取締役の地位の維持を目的とするものではないことは明らかであると考えます。

 

(4) 研究開発活動

  当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は121百万円であります。
    また、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。