また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 連結経営成績に関する定性的情報
① 業績全般
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、海外経済の不確実性の高まりなどを受け、先行きは不透明な状況が続くものの、企業収益が改善し個人消費も緩やかに持ち直しているなど、景気は緩やかな回復基調が続いています。
このような状況の中で、当社グループは、事業の根幹であるプロバイオティクスの啓発・普及活動を展開し、商品の優位性を訴求してきました。また、販売組織の拡充、新商品の研究開発や生産設備の更新に加え、国際事業や医薬品事業にも積極的に取り組み、業績の向上に努めました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の連結売上高は308,964百万円(前年同期比6.1%増)となりました。利益面においては、営業利益は39,930百万円(前年同期比21.7%増)、経常利益は48,175百万円(前年同期比16.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は32,753百万円(前年同期比22.3%増)となりました。
② セグメント別の状況
・飲料および食品製造販売事業部門(日本)
日本国内における乳製品については、当社独自の「乳酸菌 シロタ株」などの科学性を広く訴求するため、エビデンスを活用し、地域に根差した「価値普及」活動を積極的に展開しました。
宅配チャネルにおいては、乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト400」および「ヤクルト400LT」について、既存のお客さまへの継続飲用の促進および新規のお客さまづくりに努めました。また、昨年10月から商品のお届けをインターネット上で申し込むことができる「ヤクルト届けてネット」によるサービスを地域限定で開始し、お客さまの利便性の向上とヤクルトの宅配を利用したことがないお客さまとの接点づくりを目指しました。さらに、宅配組織の強化を図るため、ヤクルトレディの働く環境整備をすすめるとともに、採用活動を継続して実施しました。
店頭チャネルにおいては、昨年10月から12月にかけて「ためして実感!ヤクルト キャンペーン」を実施し、乳製品乳酸菌飲料「Newヤクルト」および「Newヤクルトカロリーハーフ」の売り上げ増大を図りました。また、昨年10月からパーソナルタイプの乳製品乳酸菌飲料「シンバイオティクス ヤクルト W」を全国のセブン-イレブンで先行販売し、昨年11月からは全国のコンビニエンスストアやスーパーマーケット等にも販路を拡大して新たなお客さまの獲得に努めました。
商品別では、のむヨーグルト「ジョア」について、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社とのライセンス契約に基づき、ディズニーキャラクターを用いたパッケージを引き続き展開するとともに、昨年11月には期間限定アイテム「ジョア まろやかハニー」を導入しました。さらに、昨年11月から「ジョアでひと息 カラダにしあわせキャンペーン」を実施し、ブランドの活性化を図りました。
一方、ジュース・清涼飲料については、栄養ドリンク「タフマン」や血糖値対策飲料「蕃爽麗茶」などの機能性飲料を中心に売り上げの増大を図りました。
これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(日本)の連結売上高は、159,871百万円(前年同期比2.7%増)となりました。
・飲料および食品製造販売事業部門(海外)
海外については、昭和39年3月の台湾ヤクルト株式会社の営業開始をかわきりに、現在28の事業所および1つの研究所を中心に、37の国と地域で主として乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」の製造、販売を行っており、平成29年12月の一日当たり平均販売本数は約2,661万本となっています。
ア.米州地域
米州地域においては、ブラジル、メキシコおよび米国で乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」などを製造、販売しています。
同地域では、宅配・店頭の両チャネルにおける販売体制強化を図り、売り上げの増大に努めました。
これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(米州地域)の連結売上高は38,009百万円(前年同期比10.9%増)となりました。
イ.アジア・オセアニア地域
アジア・オセアニア地域においては、香港、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、インドおよび中国などで乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」などを製造、販売し、アラブ首長国連邦(UAE)などでは「ヤクルト」を輸入販売しています。
中国においては、昨年9月に中国全体での販売拠点を41か所に拡大し、さらなる販売体制の強化を図りました。また、「ヤクルト」の販売本数の増加に伴い、無錫工場(無錫ヤクルト株式会社)の敷地内に新たに第2工場棟の建設を開始し、平成31年6月の生産開始を目指します。
ミャンマーにおいては、平成30年の「ヤクルト」の製造、販売開始に向けて準備を進めています。
これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(アジア・オセアニア地域)の連結売上高は84,553百万円(前年同期比17.7%増)となりました。
ウ.ヨーロッパ地域
ヨーロッパ地域においては、乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」などをオランダで製造し、同国を含め、ベルギー、イギリス、ドイツ、オーストリアおよびイタリアなどで販売しています。
ヨーロッパにおいては、プロバイオティクスを普及するための活動に対する厳しい規制の中で、健康強調表示(ヘルスクレーム)の承認に向け、各種の取り組みを行っています。販売環境が厳しい状況にある中で、各国事業所による市場特性に合った事業活動の展開により、持続的成長を目指しました。
これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(ヨーロッパ地域)の連結売上高は6,080百万円(前年同期比3.6%増)となりました。
・医薬品製造販売事業部門
医薬品については、がんおよびその周辺領域に特化した当社製品の啓発活動や適正使用を推奨する活動を推進しました。
当社の主力製品である抗悪性腫瘍剤「エルプラット」については、医療関係者を対象とした講演会などを積極的に開催し、シェアの維持・拡大に努めました。「エルプラット」の後発医薬品が上市されて以降、後発医薬品へ切り替える医療機関が増加傾向にあるものの、先発医薬品を開発した当社の強みである情報提供力やこれまで築き上げてきた医療関係者との信頼関係により、引き続き「エルプラット」を選択してもらうよう活動を展開しました。また、サノフィ社と共同プロモーション契約を締結した抗悪性腫瘍剤「ザルトラップ®」については、大腸がん領域における早期浸透を図るため、積極的な情報提供を実施し、採用に向けた活動を推進しました。そのほか、代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤「ゲムシタビンヤクルト」、骨吸収抑制剤「ゾレドロン酸ヤクルト」およびタキソイド系抗悪性腫瘍剤「ドセタキセルヤクルト」などの販路拡大に努め、売り上げの増大を図りました。
一方、研究開発においては、4SC AG社から導入しているHDAC阻害剤「レスミノスタット」および日産化学工業株式会社と共同開発を進めている血小板増加薬「YHI-1501」などの開発パイプラインの開発を推進しました。これらにより、今後、がんおよびその周辺領域において、さらなる強固な地位の確立を目指します。
これらの結果、医薬品製造販売事業部門の連結売上高は20,264百万円(前年同期比7.2%減)となりました。
・その他事業部門
その他事業部門には、化粧品の製造販売およびプロ野球興行などがあります。
化粧品については、当社が創業以来培ってきた乳酸菌研究から生まれたオリジナル保湿成分「S.E.(シロタエッセンス)」の「価値普及」に重点をおき、基礎化粧品の主力ブランドである「パラビオ」「リベシィ」および「リベシィホワイト」を中心としたカウンセリング型訪問販売活動を継続して展開しました。
また、昨年11月には、当社オリジナルの保湿成分を配合し、乾燥による小ジワを目立たなくするクリーム状美容液「エジティックス モイストリペア エッセンス」をリニューアル発売し、売り上げの増大を図りました。
一方、プロ野球興行については、神宮球場において各種イベントを通じたファンサービスやさまざまな情報発信を行った結果、入場者数が増加しました。
これらの結果、その他事業部門の連結売上高は17,560百万円(前年同期比3.9%増)となりました。
なお、セグメント別売上高には消費税等は含まれていません。
(注)各セグメントの連結売上高にはセグメント間売上高が含まれています。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は641,564百万円(前連結会計年度末比55,823百万円の増加)となりました。
純資産は423,863百万円(前連結会計年度末比46,983百万円の増加)となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益により利益剰余金が増加したことに加え、株価上昇によりその他有価証券評価差額金が増加したためです。
また、自己資本比率は60.3%(前連結会計年度末比1.7ポイントの増加)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は7,080百万円です。
なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 従業員数
当第3四半期連結累計期間において、連結会社または提出会社の従業員数の著しい増減はありません。
(6) 生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、生産、受注および販売実績の著しい変動はありません。
(7) 主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動および主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。