第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 (1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「私たちは、生命科学の追究を基盤として、世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献します」という企業理念に基づき、人々が健康とゆとりと生きがいを実感できる生活づくりに貢献し、地域社会とともに発展する企業を目指しています。

また、株主の皆さまやお客さまをはじめ、ひろく社会から信頼され、魅力のある企業となるよう、本業を基本とした着実な事業展開に徹するとともに、透明性の高いガラス張りの経営をおし進めていきます。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものです。

 

 (2) 経営環境

当社グループをとりまく環境は、国内の少子高齢化や人口減少による市場の伸び悩み、お客さまのニーズの多様化・健康志向や品質に対する意識の高まりなど、刻々と変化を続けています。

また、今後の経済の見通しとしましては、新型コロナウイルス感染症によるさまざまな不安材料が存在し、先行きが不透明な状況で推移すると思われます。

このような環境のもと、当社グループは引き続き、創業当初から提唱する「予防医学」「健腸長寿」の考え方に基づき、お客さまの健康づくりに役立ち、社会の健康課題解決に寄与する商品やサービスを提供します。そして、長期ビジョン「Yakult Group Global Vision 2030」に立脚し、飲料・食品、医薬品および化粧品を中核とした事業ならびに積極的な国際展開を行っていくことに加え、多様化するお客さまの健康志向に応えるヘルスケア関連領域での事業拡大を推進します。事業推進にあたっては、グループの強みである「研究開発・技術力」と「当社グループ独自の宅配システム」を活かし、お客さまへの更なる価値提供により健康社会の実現に貢献することで、社会とともに持続的な成長を目指します。

 

 (3) 長期的な経営戦略

  《「Yakult Group Global Vision 2030」の策定と推進》

当社は、ヤクルトグループとしての成長を維持し変化に対応していくための道標として、2021年度から2030年度までの長期ビジョン「Yakult Group Global Vision 2030」を策定しました。

主な内容は以下のとおりです。

 

  長期ビジョン(2021年度~2030年度)

  《目指す姿》

   「世界の人々の健康に貢献し続けるヘルスケアカンパニーへの進化」

 

  《定性目標》

   ・世界の一人でも多くの人々に健康をお届けする

   ・一人ひとりに合わせた「新しい価値」をお客さまへ提供する

   ・人と地球の共生社会を実現する

 

    《定量目標》(2030年度目標)

   乳製品世界平均販売数量  5,250万本/日(日本1,050万本/日、海外4,200万本/日)

   連結売上高        5,500億円

   連結営業利益        800億円(営業利益率14.5%)

 

 

  《実現のための戦略》

2030年度に向け、飲料および食品製造販売事業部門(海外)を引き続き成長させるとともに、飲料および食品製造販売事業部門(日本)の収益性を更に向上させることにより、乳製品世界平均販売数量、連結売上高、連結営業利益それぞれを伸ばしていきます。

このうち、海外においては、「深耕と拡大」を引き続き推進するとともに、新たな成長モデルの構築を図ります。日本においては、多様化するお客さまのニーズに応える、新たな商品やサービス開発に積極的に挑戦し、需要獲得を目指します。

これらに加えてヘルスケア関連領域の事業拡大推進等により、持続的な成長の実現を目指します。

 

 (4) 中期経営計画

2021年度から2024年度までの4年間を対象期間とする中期経営計画の内容は以下のとおりです。

 

    (2024年度目標)

   乳製品世界平均販売数量  4,540万本/日(日本1,040万本/日、海外3,500万本/日)

   連結売上高        4,580億円

   連結営業利益        610億円(営業利益率13.3%)

 

 (5) 優先的に対処すべき課題

当社グループは前述の経営環境のもと、長期ビジョン「Yakult Group Global Vision 2030」の実現に向け、飲料・食品、医薬品および化粧品を中核とした事業ならびに積極的な国際展開を行っていきます。また、海洋プラスチックごみや温暖化、資源の枯渇などの世界的な環境問題を踏まえ、未来に向けて、プラスチック製容器包装の資源循環を推進していきます。

 

各事業部門が優先的に対処すべき課題は次のとおりであります。

<飲料および食品製造販売事業部門(日本)>

お客さまの価値観の多様化や健康意識の高まりに対応し、健康で楽しい生活づくりに貢献するため、「腸」の健康の大切さを訴求していきます。また、競争の激しい市場において、当社独自の乳酸菌の有用性とエビデンスを伝え、お客さまにその効果を体感していただくことが、当社商品の優位性を高めることにつながると考えます。
 宅配チャネルにおいては、人材獲得競争が激化する中、宅配組織の強化という課題に対し、多様な勤務形態の整備や資機材の改良等により、働きやすい環境づくりを推進することで、ヤクルトレディの増員および定着を図っていきます。また、インターネット注文サービス「ヤクルト届けてネット」を活用することで、これまで接点を持つことが難しかったお客さまへのアプローチを強化し、新規のお客さまづくりと売り上げの増大に努めていきます。
 店頭チャネルにおいては、競合他社との競争が激しさを増す中、プロバイオティクス市場における優位性向上という課題に対し、消費者意識・行動の変化に対応した取り組みをさらに強化していきます。加えて、当社独自の「乳酸菌 シロタ株」および「ビフィズス菌 BY株」の認知度向上に注力するとともに、お客さまのニーズに対応した新商品の導入等により、売り上げの増大につなげていきます。
 新型コロナウイルス感染症の収束の見通しが立たない状況において、引き続きお客さまおよび従事者への感染拡大防止策を講じながら活動を実施し、一人でも多くのお客さまに健康をお届けしていきます。

 

<飲料および食品製造販売事業部門(海外)>

プロバイオティクスに対する注目が高まる中、事業の拡大および収益性の向上という課題に対し、販売エリアでのさらなる市場深耕、既進出国・地域における未配エリアへの市場拡大および新規進出国の検討をすすめていきます。あわせて、納品店舗数の拡大、新規チャネルでの取引強化および宅配体制の充実と人材の確保・育成に取り組みます。

販売本数が多い主な販売エリアである中国においては、市場の拡大および深耕を目指し、販売組織の強化を進め、未販売地域への展開および販売拠点の増加に取り組むとともに、電子商取引(EC)市場の拡大に対応するため、未導入地区での取引を開始するなど、今後、ECを積極的に推進していきます。また、インドネシアにおいては、実績の更なる伸長を目指し、事業成長の原動力である宅配組織の継続的な強化に努めるとともに、納品店舗数の拡大に取り組んでいくことで、売り上げの増大を目指していきます。

なお、新型コロナウイルス感染症に対しては、国・地域ごとにそれぞれ対策を講じ、行政機関の指示に従い、引き続き営業・生産活動を行っていきます。

 

<医薬品製造販売事業部門>

増大する医療費の抑制、後発医薬品の使用促進や毎年実施される薬価改定等、医療制度改革を中心として、国内市場環境が大きく変化し続けています。その中で、当社の強みである最新の情報提供力やこれまで築き上げてきた医療関係者との信頼関係を活かして売上確保に努めるとともに、徹底した経費の見直しを行うことで営業利益の確保を図ります。

また、後発医薬品について引き続き新規導入を推進して販売品目を拡充するとともに、当社の強みを活かした他社とのプロモーション提携についても積極的に取り組んでいきます。

なお、新型コロナウイルス感染症の状況によって、医療機関への訪問自粛等が継続する可能性があるため、ウェブ会議等を活用し、最新の情報提供ができるよう努めていきます。

研究開発においては、開発作業のさらなる効率化やライセンス元との連携強化を推進し、新薬開発の迅速な推進および早期の製造販売承認申請の実施ならびに承認の取得を図っていきます。

 

<その他事業部門>

化粧品につきましては、同業他社との競争激化をはじめ、他業界からの新規参入など競争環境がますます厳しくなっていく中、自社商品とサービスの価値を高めるための施策を展開するとともに、国内および中国のEC市場での販売を拡大し、事業基盤の強化を図っていきます。

一方、プロ野球興行につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、引き続き、入場者数が制限されるなどの影響を受けることが想定されます。今後についても、安心して観戦していただける環境づくりを進めるとともにチーム力の強化に取り組み、ファンの皆さまの期待に応えられるよう対応を図ります。

 

当社グループは、引き続きコンプライアンス経営を推進するとともに、企業の社会的責任や株主の皆さまへの説明責任を果たしつつ、経営の効率化と業績の向上に鋭意努力してまいります。

また、企業理念である「私たちは、生命科学の追究を基盤として、世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献します」の実現に向けて、コーポレートスローガン「人も地球も健康に」のもと、地球環境全体の健康を視野に入れ、すべての事業活動を通じて、良き企業市民として歩んでまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況などに関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与えると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) ヤクルト類への依存および競争環境等に関するリスク

当社グループの主要商品は、「乳酸菌 シロタ株」を使用したヤクルト類であり、その売上高は、当社グループ全体の売上高の大部分を占めています。当社グループは、ヤクルト類の販売をさらに増加させ、世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献することを目指しており、ヤクルト類の売上比率が高い海外事業の拡大に伴って、今後、ヤクルト類に対する依存度は、さらに高まる可能性があります。

当社グループは、研究開発投資を行い、付加価値の高い商品の開発に努めておりますが、当社グループの新商品が消費者に受け入れられ、また競合製品との比較で十分な優位性を獲得し、維持できるかについては不確実性が伴います。プロバイオティクスを使用した飲料を含む飲料および食品業界は、熾烈な競争にさらされており、当社グループの乳製品よりも優れた健康上の効果があるとされる、もしくはより低価格な競合乳製品の登場による更なる競争の激化、またはプロバイオティクスの安全性や効用に対する消費者の認識や嗜好の変化といった、ヤクルト類の販売に悪影響を及ぼす事象が発生した場合、ヤクルト類への依存度の高さから、当社グループの業績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業のグローバル化に伴うリスク

当社グループは、世界各国で事業を展開し、海外において製造および販売活動を行っています。各事業所の堅調さを受けて年々、当社グループの業績における海外とりわけアジアの新興国市場の比重は高くなっており、国内は人口減少に伴い市場が縮小する可能性があることから、この傾向は今後も続くことが見込まれます。

海外においては国ごとに異なる文化や競争環境が存在します。また、当社グループが事業を展開する国・地域(今後当社グループが進出する国・地域を含む。)には、政治的・経済的な変化が当社グループの事業環境に及ぼす影響が大きな国・地域も含まれており、様々な手段を講じてはいても、これらの外部環境の変化等の結果、当社グループが成長機会を捉えられず、また投資に対して期待される成果を得ることができない場合があります。さらに、社会的背景または法規制の異なる海外においては、国内に比べて契約上の権利行使や知的財産権の保護が困難となり、または予期しない法律もしくは諸規制の制定・改廃などにより当社グループの事業活動に問題が生じる恐れがあります。例えば、欧州ではプロバイオティクスに関する健康強調表示(ヘルスクレーム)が認められておらず、当社グループの商品の宣伝方法の制約となっていますが、かかる規制が他の国でも導入されない保証はありません。これらの場合、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。

当社グループは、中国をはじめとして、今後も海外における事業展開を拡大する計画であり、工場や販売拠点の新設および既存の設備の増強のための多額の投資を予定していますが、上記をはじめとする要因等により当社グループの想定通りの成長を実現できず、投資に見合った収益を得られない可能性があり、結果として当社グループの業績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 商品の安全性に関するリスク

安全性や品質管理に対する消費者の関心が一層高まっているなか、国内外を問わず、安全、安心な商品を提供していくことが強く求められています。当社グループの取扱商品は、食品衛生法、医薬品医療機器等法その他国内外の法令や諸規制の適用を受けており、より一層の安全性、品質管理が求められていると認識しています。当社グループにおいても、安全な商品提供を第一と考え、品質管理体制の強化を図っています。

しかし、商品の安全性等に関し不測の事態が発生した場合、商品の製造または販売を停止せざるを得ない場合や、商品を回収せざるを得ない場合があり、そのための費用が生じるだけでなく、当社グループの商品の評価やブランドイメージが損なわれ、当社グループの業績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。さらに、現実の問題か根拠のない風評であるかを問わず、また当社グループの商品であるか他社の商品であるかを問わず、プロバイオティクスを使用した乳製品の安全性や健康上の効果に対する消費者の信頼が低下するような事態が発生した場合には、当社グループの商品の販売に影響を及ぼす可能性があり、結果として当社グループの業績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 (4) 当社グループの販売体制に関するリスク

当社グループの飲料および食品製造販売事業における販売チャネルは、当社グループ独自のヤクルトレディによる宅配チャネルと、店頭チャネルとに分けられます。プロバイオティクスの普及のために宅配チャネルの果たす役割は大きく、ヤクルトレディの働く環境整備に努め、ヤクルトレディのネットワークを拡充すること、またヤクルトレディの教育訓練を充実させることは、国内外を問わず、当社グループの販売活動において極めて重要であると考えています。

飲料および食品製造販売事業(日本)における商品の販売の大部分は、宅配チャネル、店頭チャネルともに全国の販売会社によって行われており、ヤクルトレディの大部分はそれぞれの販売会社から業務を受託しています。また、国内の売り上げの約半数は、当社との間に資本関係のない販売会社(子会社または関連会社ではない販売会社)によるものであります。当社と販売会社、さらに販売会社とヤクルトレディの良好な関係が維持できない場合、またはヤクルトレディを含む適切な人材を確保できない場合には、当社グループの商品の販売に著しい支障をきたし、当社グループの業績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

また、販売会社が当社グループの商品の販売を停止した場合または販売ができなくなった場合には、当社グループの商品の販売に著しい支障をきたし、または販売会社の支援や体制整備に多額の費用や損失を要するなど、当社グループの業績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

飲料および食品製造販売事業(海外)においては、原則として当社の子会社が製造から販売まで行っておりますが、一部の国・地域においては当社の関連会社が事業を行っております。また、国・地域ごとに宅配チャネルの占める重要性は大きく異なりますが、タイ、韓国、インドネシア、メキシコといった国々では、当社グループはヤクルトレディによる宅配チャネルに依存しています。海外においても、当社グループが、現地の関連会社を適切に管理できない場合、またはヤクルトレディとの良好な関係を維持できない場合や海外事業の深耕・拡大に伴い必要となるヤクルトレディを含む適切な人材を確保できない場合等には、当社グループの業績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

店頭チャネルにおいては、小売店でのプライベート・ブランド商品を含む他社製品との競争や、イー・コマースなどの新たな販売手法との競争が、当社グループの商品の販売に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 (5) 原材料価格、人件費などの費用の増加に関するリスク

当社グループの商品、特に主要商品である乳製品乳酸菌飲料の原材料の購入価格が、市場の需給関係の状況や為替変動などにより高騰した場合、または原油価格が高騰しもしくは高止まりが続く場合には、容器等包装資材を含めた製造経費、さらには運送費へも影響を与えます。また、日本国内では、労働人口の減少や労働環境の改善に向けた動き等により、人件費などの費用が増加し、海外では、特に新興国市場において、現時点では比較的安価な人件費が、経済成長と共に上昇する可能性があります。さらに、人件費の高騰を受けて、ヤクルトレディに対して支払う手数料が増加した場合には、当社グループが負担する費用が増加し、または当社から販売会社に対する商品の販売価格に影響を及ぼす可能性があります。このような原材料価格や人件費などの費用の上昇の直接的または間接的な影響をコスト削減努力で吸収できず、また市場の状況により販売価格の改定もできない場合には、当社グループの業績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 (6) 医薬品事業に関するリスク

① 特定の製品への依存に関するリスク

当社の医薬品事業は、抗悪性腫瘍剤「エルプラット」の売上に大きく依存していますが、「エルプラット」の売上は、後発医薬品の上市後減少しております。その結果、当社グループの医薬品事業の売上高は近年減少しており、今後も同様の傾向が続く可能性があります。

② 新薬の開発に関するリスク

当社グループは、新薬の上市を目指して研究開発活動に努めていますが、医薬品は、所轄官庁の定めた有効性と安全性に関する厳格な審査により承認されてはじめて上市可能となります。

医薬品の研究開発には多額の費用がかかりますが、その途上において、承認を受けるために必要な有効性または安全性を充たしていないと判断された場合には、研究開発を途中で断念することがあり、その場合には投下した費用を回収できない可能性があります。また、承認を受けるために追加の試験が必要となる結果、多額の追加費用が発生する可能性、または新薬の上市が遅延する可能性があります。さらに、新薬の上市に至ったとしても、投下した費用に見合った売上を達成できない可能性があります。

 

③ 特許権満了等に伴うリスク

当社グループの先発医薬品に関する特許権が満了した場合、低価格の後発医薬品が市場に参入し、当社の先発医薬品の販売に悪影響を及ぼす可能性があります。日本政府は後発医薬品の使用促進を積極的に進めており、今後、後発医薬品との競争は激化する可能性があります。

当社グループは後発医薬品の製造販売も行っておりますが、後発医薬品市場は、参入障壁が比較的低く競争が激しいため、収益性が低下する可能性があります。

④ 薬価引下げに伴うリスク

日本の医療保険制度における薬価は定期的に引き下げられており、当社の医薬品の価格も継続的に低下しています。薬価改定は2018年4月に実施されて以降、毎年薬価の改定が行われることが見込まれています。

 

 (7) 「ヤクルト」ブランドの毀損に関するリスク

当社グループにとって、そのブランドイメージを維持することは極めて重要です。「ヤクルト」は社名と主力品名に共通するブランドであり、ヤクルト類をはじめ、ヤクルトの名を冠する商品のとりわけ品質・安全性に関連する問題は、当社グループおよびその商品のブランドイメージに多大な影響を及ぼす可能性があります。また、国内の販売会社やヤクルトレディといった「ヤクルト」の名称を使用する関係者に不祥事があった場合にも、当社グループのブランドイメージに多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 (8) 知的財産権に関するリスク

当社グループの製品や技術は、特許その他の知的財産権によって一定期間保護されていますが、それらは第三者によって侵害される可能性があり、それによって当社グループの売上が減少する可能性があります。また、一部の国では、当社グループの製品の容器と類似の商標が競合他社によって既に登録されており、これにより、当該国における製品の販売に影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、製品の回収、生産および販売の終了、損害賠償またはロイヤルティの支払いなどを要求される可能性があります。

 

 (9) 訴訟、環境問題、法令遵守等に関するリスク

当社グループは、日本および事業を行う海外における多岐にわたる法規制の適用を受けており、当社グループに適用のある法規制の変更の結果、経済情勢および消費動向に悪影響が及び、または当社グループに追加的な費用もしくは設備投資の必要が生じる可能性があります。当社グループは、これらの法規制を遵守するよう最大限注意していますが、当社グループによる法規制への違反の結果、行政処分を受け、または損害賠償請求その他の訴訟への対応を余儀なくされる可能性があります。また、当社グループは、環境に配慮した企業活動を行っており、関連する各種環境法令を遵守しています。しかしながら、このような配慮・対応にも関わらず、環境トラブルの発生や、関係法令の改正等によって対応コストが増加した場合には、当社グループの信用および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 (10) 業務提携、合併・買収および合弁事業等に関するリスク

当社グループは、大規模なものや重要性の高いものも含め、業務提携、合併・買収および合弁事業の可能性を常に検討しており、実際に、当社グループの海外法人には、現地パートナーとの合弁会社が含まれます。しかしながら、当社グループがそれらの適切な機会を見出せるか否か、相手方と合意できるか否か、必要な資金を調達できるか否かはいずれも不確実であり、また、仮に取引を実行できたとしても、当社グループが期待していた利益または効果を実現できない可能性があります。

 

 (11) 為替の変動に関するリスク

当社グループの連結財務諸表は日本円により表示されているため、連結財務諸表作成時において、海外連結子会社および持分法適用会社の財政状態および業績を日本円に換算するにあたり、為替レートの変動の影響を受けます。とりわけ人民元、インドネシア・ルピア、メキシコ・ペソ、ブラジル・レアルなどの為替レートの変動は、当社グループの業績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 (12) 投資有価証券に関するリスク

当社グループは、主に事業上の協力関係の形成を目的として特定投資株式を含む投資有価証券を保有しており、そのうち市場価格のある上場株式等について市場価格の変動が生じた場合には、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の保有する投資有価証券について、帳簿価格に対する価値の著しい下落が認められる場合には、減損損失の計上等により、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 (13) 有利子負債に関するリスク

当社グループは、事業に必要な資金の一部を銀行借入によって調達していますが、金利の上昇その他金融市場が悪化した場合には、金利負担が増加しまたは適時に当社グループの希望する条件で資金調達ができなくなることにより、当社グループの業績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの銀行借入の借入先は特定の金融機関に集中しており、調達手段の多様性に乏しいといえます。

 

 (14) 情報システムおよび情報セキュリティに関するリスク

当社グループの事業運営は情報システムに依存しており、情報機器、ソフトウェアまたはネットワークの障害により業務が滞り、または中断され、当社グループの業績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、顧客情報やその他の機密情報の流出を防ぐため、システム管理や社員教育等によりセキュリティ対策を実施しています。しかしながら、盗難や外部からのサイバー攻撃などの予期し得ない事態により、これらの情報が流出した場合、当社グループの信頼性が低下するほか、損害賠償等の多額の費用負担が発生し、その結果、当社グループの業績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 (15) 天候・気候変動、災害等のリスク

当社グループは、世界各国・地域で事業を展開しており、天候不順などの異常気象や地震などの大規模な自然災害が発生した場合には、直接・間接的に当社グループの事業活動が制限され、業績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 (16) 感染症の流行に関するリスク

当社グループは、世界各国・地域で事業を展開しており、新型コロナウイルス感染症をはじめとした新型ウイルスなどの大規模な感染症の流行が発生した場合には、国内外のサプライチェーンの混乱、消費の低迷等が起こる可能性があります。当社グループでは、危機的事項の発生に対し、危機管理規程に基づき、全社的な対応体制を構築するとともに、生産・供給体制の整備に努めていきます。しかしながら、感染拡大の影響により、商品の製造または販売を停止せざるを得ない場合には、当社グループの業績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 (17)海洋プラスチック問題に関するリスク

当社グループの主要商品であるヤクルト類をはじめ、多くの商品においてプラスチック容器を使用しております。また、世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献するために、今後ヤクルト類等の販売拡大を目指しております。しかしながら、マイクロプラスチックによる海洋汚染に関する国際的な関心の高まり等により、プラスチック製容器包装の問題がクローズアップされています。当社グループは、プラスチック製容器包装の資源循環等を推進する取り組みを行っていきますが、これらの問題に適切な対応ができない場合、主要商品であるヤクルト類等の販売が制限され、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 (18) 経営戦略および事業計画に関するリスク

当社グループは、2021年6月に長期ビジョン「Yakult Group Global Vision 2030」を策定し、企業価値向上に向け、事業の推進を図ってまいります。しかしながら、新型コロナウイルス感染症による影響、本「事業等のリスク」に記載された事項を含むリスク要因や当社グループの方針の変更、経済情勢や経営環境の変化などにより、当社グループがこれらの施策を実行できない可能性や、計画を達成できない可能性があります。

 

 

なお、上記以外にも、さまざまなリスクがあり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。当社グループでは、これらのリスクの存在を認識したうえで、発生の回避および速やかな対応に努める所存です。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う経済活動の抑制により、景気が急速に悪化するなど、大きな影響を受けました。各種政策の効果や海外経済の改善もあり、先行きに持ち直しの動きが期待されていますが、国内外の感染再拡大が経済を下振れさせるリスクを注視する状況が続いています。

このような状況の中で、当社グループは、事業の根幹であるプロバイオティクスの啓発・普及活動を展開し、商品の優位性を訴求してきました。また、販売組織の拡充、新商品の研究開発や生産設備の更新に加え、国際事業や医薬品事業にも積極的に取り組み、業績の向上に努めました。

この結果、当連結会計年度の連結売上高は385,706百万円(前期比5.0%減)となりました。利益面においては、営業利益は43,694百万円(前期比4.3%減)、経常利益は57,601百万円(前期比1.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は39,267百万円(前期比1.2%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

 

・飲料および食品製造販売事業部門(日本)

乳製品につきましては、当社独自の「乳酸菌 シロタ株」や「ビフィズス菌 BY株」などの科学性を広く普及するため、新型コロナウイルス感染症に対するお客さまおよび従事者への感染拡大防止策を講じながら、地域に根ざした「価値普及」活動を積極的に展開しました。
 宅配チャネルにおいては、乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト400W」を含む「ヤクルト400」シリーズおよび「Yakult(ヤクルト)1000」を中心に、お客さまのニーズに対応したお届け方法を通じて、既存のお客さまへの継続飲用を促進するとともに、新規のお客さまづくりに努めました。また、インターネット注文サービス「ヤクルト届けてネット」については、積極的な広告展開を実施したことで認知度が向上し、利用者数、売り上げがともに増加しました。
 店頭チャネルにおいては、試飲宣伝による「価値普及」活動を自粛するなどの影響が生じたものの、お客さまの健康維持への備えとして乳酸菌に対する期待感が高まり、乳製品乳酸菌飲料「Newヤクルト」および「Newヤクルトカロリーハーフ」の需要が増加しました。
 商品別では、「Yakult(ヤクルト)1000」および「ヤクルト400W」について、段階的に販売地区を拡大するとともに、広告展開と連動した飲用促進活動を実施しました。なお、「Yakult(ヤクルト)1000」については本年4月に全国発売を開始し、「ヤクルト400W」については本年5月に販売地区を西日本エリアに加え関東1都6県に拡大しました。
 このような取り組みを中心に販売強化に努めた結果、乳製品全体では前期を上回る実績となりました。
 一方、清涼飲料につきましては、栄養ドリンク「タフマン」シリーズについて、昨年10月に亀梨和也さんを起用したテレビCMを放映するとともに消費者キャンペーン等を実施し、ブランドの活性化による売り上げの増大に努めました。しかしながら、事業所やレジャー施設の営業自粛や休業の影響で、自動販売機を中心に売り上げが減少しました。

これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(日本)の連結売上高は207,051百万円(前期比1.1%減)となりました。

 

・飲料および食品製造販売事業部門(海外)

海外につきましては、1964年3月の台湾ヤクルト株式会社の営業開始をかわきりに、現在29の事業所および1つの研究所を中心に、39の国と地域で主として乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」の製造、販売を行っており、本年3月の一日当たり平均販売本数は約3,159万本となっています。

また、新型コロナウイルス感染症の影響は、国・地域の感染拡大状況、各国政府・地方政府の事業制限指令等により異なりますが、それぞれ対策を講じ、行政機関の指示に従い、営業・生産活動を行っています。

 

 ア.米 州 地 域

米州地域においては、ブラジル、メキシコおよび米国で乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」などを製造、販売しています。

同地域では、宅配・店頭の両チャネルにおける販売体制強化を図り、売り上げの増大に努めました。

これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(米州地域)の連結売上高は41,877百万円(前期比14.1%減)となりました。

 

 イ.アジア・オセアニア地域

アジア・オセアニア地域においては、香港、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、インド、ミャンマーおよび中国などで乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」などを製造、販売し、アラブ首長国連邦(UAE)などでは「ヤクルト」などを輸入販売しています。

中国においては、昨年、無錫第2工場(無錫ヤクルト株式会社)の建設を開始するとともに、販売拠点を49か所に拡大し、さらなる販売体制の強化を図りました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大や天候不順等により、売り上げに影響を受けました。

これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(アジア・オセアニア地域)の連結売上高は114,966百万円(前期比6.0%減)となりました。

 

 ウ.ヨーロッパ地域

ヨーロッパ地域においては、乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」などをオランダで製造し、同国を含め、ベルギー、イギリス、ドイツ、オーストリアおよびイタリアなどで販売しています。

ヨーロッパにおいては、プロバイオティクスを普及するための活動に対する厳しい規制の中で、健康強調表示(ヘルスクレーム)の承認に向け、各種の取り組みを行っています。このような状況の中、各国事業所による市場特性に合った販売活動の展開により、持続的成長を目指しました。

これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(ヨーロッパ地域)の連結売上高は8,564百万円(前期比7.9%増)となりました。

 

・医薬品製造販売事業部門

医薬品につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う医療機関への訪問自粛の対応としてウェブ会議等を活用し、がんおよびその周辺領域に特化した当社製品の啓発活動や適正使用を推奨する活動を推進しました。

当社の主力製品である抗悪性腫瘍剤「エルプラット」については、後発医薬品へ切り替える医療機関が増加傾向にあるものの、先発医薬品を開発した当社の強みである情報提供力や医療関係者との信頼関係を活かし、引き続き「エルプラット」を選択してもらうための活動を展開しました。また、日本セルヴィエ社とのプロモーション契約に基づき、昨年6月に発売された抗悪性腫瘍剤「オニバイド®」(イリノテカン塩酸塩水和物 リポソーム製剤)については、プロモーション活動を積極的に行った結果、速やかに市場導入を図ることができました。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、入院や手術の延期、受診抑制等により当社製品の使用機会が減少したことに加え、昨年4月に実施された薬価改定において大半の当社製品の薬価が引き下げられたことにより、売り上げに影響を受けました。

一方、研究開発においては、セキュラ・バイオ社(米国)から日本における開発および商業化に関する独占的ライセンスを受けているPI3K阻害剤「デュベリシブ」や、4SC社(ドイツ)から導入しているHDAC阻害剤「レスミノスタット」等の開発品目の臨床開発を推進しました。

これらの結果、医薬品製造販売事業部門の連結売上高は18,123百万円(前期比7.9%減)となりました。

 

・その他事業部門

その他事業部門には、化粧品の製造販売およびプロ野球興行などがあります。

化粧品につきましては、当社が創業以来培ってきた乳酸菌研究から生まれたオリジナル保湿成分「S.E.(シロタエッセンス)」の「価値普及」活動に重点をおき、お客さまの「内外美容」の実現と化粧品愛用者数の増大に努めました。

具体的には、保湿効果の高い基礎化粧品「ラクトデュウ」シリーズについて、昨年7月に新商品2品を発売しラインアップを強化するとともに、テレビCM放映等の広告展開により、売り上げの増大に努めました。また、本年1月には「ヤクルト アロマモイスト ハンドクリーム」を発売し、お客さまとの接点拡大を図りました。

さらに、昨年7月から、中国における電子商取引(EC)ショッピングサイト「天猫国際(Tmall Global)」を通じたインターネット販売を開始し、中国市場での認知度の向上を図りました。

これらにより、化粧品全体としては、前期を上回る実績となりました。

一方、プロ野球興行につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、無観客または入場者数を制限したうえでの試合開催を余儀なくされるなどの影響を受けましたが、安心して観戦していただける環境づくりと各種ファンサービスを通じて、皆さまの期待に応えるべく努めました。

これらの結果、その他事業部門の連結売上高は17,703百万円(前期比22.7%減)となりました。

 

(注)各セグメントの連結売上高には、セグメント間売上高が含まれています。また、セグメント別売上高

   には、消費税等は含まれていません。

 

当連結会計年度末の総資産は635,102百万円(前連結会計年度末比7,231百万円の増加)となりました。

純資産は439,761百万円(前連結会計年度末比27,678百万円の増加)となりました。主な要因は、円高により為替換算調整勘定が減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が増加したためです

また、自己資本比率は63.8%(前連結会計年度末比4.3ポイントの増加)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ1,794百万円減少し、122,766百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益は前期並みの59,336百万円でしたが、海外向け製造資材を中心とした仕入債務等の支払い増加や、受取利息の減少により、前期と比較し6,971百万円の減少となりました。その結果、営業活動によるキャッシュ・フローは55,820百万円となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、前期と比較し投資有価証券の売却による収入が増加したものの、定期預金(期間3ヶ月超)への預け入れに比べ払戻しが多かったことに加え、海外での設備投資が増加したこと等により、支出額が3,562百万円増加しました。その結果、投資活動によるキャッシュ・フローは△19,623百万円となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、主に短期借入金の返済が増加したこと等により、支出額が5,623百万円増加しました。その結果、財務活動によるキャッシュ・フローは△31,254百万円となりました。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 ア.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

飲料および食品製造販売事業(日本)

143,031

4.6

飲料および食品製造販売事業(米州)

41,799

△14.3

飲料および食品製造販売事業(アジア・オセアニア)

114,889

△6.6

飲料および食品製造販売事業(ヨーロッパ)

8,626

9.0

医薬品製造販売事業

11,050

△13.0

その他事業

8,701

△18.7

合計

328,099

△3.5

 

(注) 1 金額は販売価格によっています。

2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。

 

 イ.受注実績

当社グループは、受注生産は行っていません。

 

 ウ.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

飲料および食品製造販売事業(日本)

186,518

△0.1

飲料および食品製造販売事業(米州)

41,877

△14.1

飲料および食品製造販売事業(アジア・オセアニア)

114,966

△6.0

飲料および食品製造販売事業(ヨーロッパ)

8,564

7.9

医薬品製造販売事業

18,123

△7.9

その他事業

15,656

△24.2

合計

385,706

△5.0

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれていません。

2 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しています。

3 セグメント間の取引については相殺消去しています。

 

 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。

 

① 財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容

 ア.財政状態

当連結会計年度の自己資本比率は63.8%と前連結会計年度の59.5%から4.3ポイント増加しました。

非支配株主持分を含めた純資産額は、前期比6.7%、276億円増加しました。主な要因は、円高による為替換算調整勘定の減少があったものの、株価上昇によるその他有価証券評価差額金の増加や、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が増加したためです。

 

また、当連結会計年度の自己資本利益率(ROE)は10.1%と前連結会計年度の10.9%から0.8ポイント減少しました。総資産経常利益率(ROA)は9.1%と前連結会計年度の9.4%から0.3ポイント減少しました。

有利子負債の短期借入金については、主に当社の返済により119億円減少しました。また、1年内返済予定を含む長期借入金についても、主に当社の返済により、49億円減少しました。この結果、有利子負債依存度(有利子負債÷総資産)は15.2%と前連結会計年度の18.1%から2.9ポイント減少しています。また、有利子負債対自己資本比率は23.8%と前連結会計年度の30.5%から6.7ポイント減少しています。

なお、財政状態は依然として堅固な状態が続いています。

 

 イ.売上高

売上高は前連結会計年度から202億円減収(前期比5.0%減)の3,857億円となりました。飲料および食品製造販売事業部門(日本)では、23億円の減収(前期比1.1%減)、飲料および食品製造販売事業部門(海外)では、135億円の減収(同7.6%減)、医薬品製造販売事業部門では、15億円の減収(同7.9%減)、その他事業部門では、52億円の減収(同22.7%減)となりました。事業部門別の調整額控除前の売上高構成比は、飲料および食品製造販売事業部門(日本)が50.7%(前連結会計年度は48.6%)、飲料および食品製造販売事業部門(海外)が40.6%(同41.5%)、医薬品製造販売事業部門が4.4%(同4.6%)、その他事業部門が4.3%(同5.3%)となっています。飲料および食品製造販売事業部門(日本)が減収となった主な要因は、新製品導入効果等により乳製品の売上が増加したものの、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、自動販売機を中心に清涼飲料等の販売数量が減少したためです。また、飲料および食品製造販売事業部門(海外)が減収となった主な要因は、販売本数減少に加え、円高による為替換算のマイナス影響等があったためです。医薬品製造販売事業部門が減収となった主な要因は、薬価基準改定により大半の当社製品の薬価が引き下げられたためです。

また、日本からの輸出を含めた海外売上高は前連結会計年度から7.8%減の1,672億円となり、海外売上高比率は43.4%と前連結会計年度の44.7%から1.3ポイント減少しました。

 

 ウ.売上原価、販売費及び一般管理費およびその他収益(費用)

売上原価は1,588億円となり、前連結会計年度から7.3%減少しています。売上総利益は2,268億円となり、前連結会計年度に比べ3.3%減となりました。売上高売上総利益率は58.8%と前連結会計年度の57.8%から1.0ポイント増加しました。

販売費及び一般管理費は1,831億円と前連結会計年度から58億円減少しました。主な要因は、飲料および食品製造販売事業部門(海外)で円高による為替換算のマイナス影響による減少、および医薬品製造販売事業部門において研究開発費が減少したこと、さらに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による営業活動自粛等により経費が減少したことによるものです。

この結果、営業利益は436億円と前連結会計年度から19億円の減益(前期比4.3%減)となりました。事業部門別の調整額控除前の営業利益構成比は、飲料および食品製造販売事業部門(日本)が38.8%(前連結会計年度は28.5%)、飲料および食品製造販売事業部門(海外)が61.1%(同69.6%)、医薬品製造販売事業部門が0.3%(同△1.3%)、その他事業部門が△0.2%(同3.2%)となっており、増益であった飲料および食品製造販売事業部門(日本)の構成比が増加しました。

営業外収益は153億円と前連結会計年度から6億円増加しました。主な要因は、受取利息および持分法による投資利益が減少したものの、為替差益が増加したことによるものです。

営業外費用は14億円と前連結会計年度から4億円減少しました。

特別利益は45億円と前連結会計年度から18億円増加しました。主な要因は、投資有価証券売却益が増加したことによるものです。

特別損失は27億円と前連結会計年度から3億円増加しました。

税金費用は前連結会計年度から19億円増加しました。主な要因は、前期に海外子会社において税効果会計により法人税調整額が減少した反動によるものです。

 

この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は392億円と前連結会計年度から4億円の減益(前期比1.2%減)となりました。売上高当期純利益率は10.2%と前連結会計年度の9.8%から0.4ポイント増加しました。

 

 

 エ.為替の影響

為替レートの変動による影響は、当連結会計年度の売上高では112億円の減収、営業利益では23億円の減益と試算されました。ただし、この試算は、在外子会社の現地通貨建ての売上高、売上原価、販売費及び一般管理費に、前連結会計年度の各在外子会社における期中平均レートを適用して算出したものであり、為替変動に対応した販売価格等の影響は考慮していません。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報

 ア.資金調達および資金の主要な使途

当社グループは事業活動の維持拡大に必要な資金を確保するため、内部資金および金融機関からの借入を活用しています。

当社においては安定的、効率的に資金調達を行うため、国内金融機関6行と総額600億円の貸出コミットメント契約を締結しています。国内子会社については、主として資金調達をグループのキャッシュ・マネジメント・サービスを活用することにより、資金調達の一元化および効率化を図っています。結果として当連結会計年度末の有利子負債(長期・短期借入金)の9割以上が当社による調達となっています。

また、保有資金については、主に事業拡大のための設備投資、新商品開発のための研究開発および株主還元に活用しています。

 

 イ.資金の流動性

当社グループは事業活動を円滑に行うため、安全性、安定性を考慮し手許資金を確保しています。当連結会計年度末の短期有利子負債242億円に対し、現預金は1,762億円となっており、流動性において十分な安全性を確保しています。また、余資については、安全性の高い短期的な預金等に限定して運用し、資金運用を目的とした投機的な取引は行わない方針です。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたっては、作成時点で入手している情報に基づき、合理的と考えられる見積りおよび仮定を用いていますが、見積り特有の不確実性があるため実際の結果は異なる可能性があります。
 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。 

 

④ 経営方針・経営戦略の達成状況

当連結会計年度は、連結売上高3,857億円(連結売上高目標4,540億円に対して683億円の減)、連結営業利益436億円(連結営業利益目標570億円に対して134億円の減)となりました。

長期ビジョン「Yakult Vision 2020」の最終年度となる当連結会計年度の連結売上高および連結営業利益は、新型コロナウイルス感染症等の影響により目標を下回りましたが、同ビジョン策定前の2010年度と比較すると、連結売上高は797億円増(26.1%増)、連結営業利益は232億円増(114.2%増)となりました。これは、国内における高付加価値商品の導入および商品価値向上に伴う価格改定等や、海外における新たな国と地域への進出およびアジアを中心とした販売数量の増加等が寄与したと考えられます。

今後も、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う事業活動への制約や世界経済の先行き見通しへの不安からくる消費低迷の可能性など、外部環境の厳しさはありますが、「Yakult(ヤクルト)1000」をはじめとする日本国内での高付加価値商品の販売拡大や海外における市場深耕・事業展開拡大など、当社の企業理念に基づき、今回策定した長期ビジョン「Yakult Group Global Vision 2030」の戦略展開を推進していきます。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社は、2020年10月7日付の「ダノンによる当社株式の売却と両社による覚書の改定に関するお知らせ」にてお知らせしましたとおり、ダノンから保有する当社株式10,612,000株の全てを売却した旨の連絡を受け、同日、ダノンとの協業関係に関する覚書を改定しました。

ダノンが保有する当社株式はなくなりましたが、両社は今後も友好的な関係を維持し、プロバイオティクスの普及にともに取り組んでまいります。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、腸内菌叢(腸内フローラ)を構成する微生物のヒトへの役割を中心とした生命科学の追究により、世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献するという企業理念の達成を目指しています。その中にあって当社研究開発部門は、長期的展望に立った基礎研究を行うとともに、それら基礎研究の成果を活かした飲料・食品、医薬品および化粧品などの研究開発に取り組んでいます。あわせて、事業戦略上求められる研究開発課題の解決や社会の要請に応じた商品の安全性確保と環境対策に関する研究にも力を注いでいます。

当連結会計年度の研究開発費の総額は8,487百万円で、セグメント情報にかかわる研究開発活動の概要は、次のとおりです。

 

(1) 基礎研究開発分野

基礎研究開発分野においては、腸内フローラとヒトの健康との関わりを明らかにするために、分子生物学・微生物学・免疫学・生理学・栄養学などの多面的な研究を行っています。プロバイオティクスとしての乳酸菌・ビフィズス菌がヒトの健康維持・増進に果たす役割の解明に重点をおくと同時に、新規の微生物や天然物の探索を行い、飲料・食品、医薬品および化粧品などへの利用を目指した機能性素材の開発に積極的に取り組んでいます

当連結会計年度の研究成果は次のとおりです。

① 弘前大学との共同研究で、「L.カゼイ・シロタ株(乳酸菌)」を含む乳製品または「B.ブレーベ・ヤクルト株(ビフィズス菌)」を含む乳製品の単独摂取および両製品の同時摂取が、回腸(小腸の後部)末端部の細菌叢構成に及ぼす影響を内視鏡的逆行性腸管挿入法(ERBI)により調査しました。その結果、乳製品中の両菌株が回腸末端部まで到達し、数時間にわたり両菌株のいずれか、またはその両方が細菌叢の90%以上を占有するケースが確認されること、両菌株は、コロニー形成能(代謝活性を有し、増殖可能である状態)を有したまま、回腸末端部まで到達すること、ERBIがヒトの回腸末端部における細菌叢の経時変化の評価に有用であることが明らかになりました。本研究により、摂取したプロバイオティクスの回腸末端部での動態や細菌叢の構成を把握することは、プロバイオティクスを含む食品の機能性を解析するうえで重要であると考えられます。本研究成果は、学術雑誌「Gut Microbes」に掲載されました。

② ベトナム保健省国立栄養研究所との共同研究で、ベトナムの幼児約1,000名を対象に「L.カゼイ・シロタ株(乳酸菌)」を含む乳製品の飲用試験を実施しました。その結果、乳製品の継続飲用により、便秘および急性呼吸器感染症(ARI)の発生が抑制されることを確認しました。また、下痢の発生が抑制される傾向が認められました。本研究により、「L.カゼイ・シロタ株(乳酸菌)」を含む乳製品の継続飲用は、ベトナムの子どもの健康的な生活づくりに寄与するのみならず、一般生活者の健康の維持・増進に貢献できるものと期待されます。本研究成果は、学術雑誌「European Journal of Clinical Nutrition」に掲載されました。

③ 国立遺伝学研究所との共同研究で、乳幼児を対象に生後2年間の腸内細菌叢の形成過程および腸内細菌の代謝産物である短鎖脂肪酸(SCFA)の構成との関連性について調査しました。その結果、乳幼児の腸内細菌叢の構成は、Enterobacterales優勢からBifidobacteriales優勢、さらにClostridiales優勢へと段階的に移行し、それに伴い、SCFA構成が変化することを確認しました。また、授乳停止後の腸内の酪酸濃度の上昇には、Clostridialesに属する菌種が関与すること、母乳保育期において特徴的に観察される腸内の乳酸とギ酸の上昇には、母乳オリゴ糖の利用性が高いビフィズス菌が主要な役割を果たすことを見出しました。さらに、それぞれのSCFAの産生に中心的な役割を果たす遺伝子群や菌種間相互作用を明らかにしました。本研究により、乳幼児の腸内細菌叢を標的としたプロバイオティクスの開発や疾病予防法の検討には、腸内細菌叢と代謝産物の段階的な変化および腸内細菌の特性を考慮する必要があると考えられます。本研究成果は、学術雑誌「The ISME Journal」に掲載されました。

④ スギ花粉症症状がある成人を対象に「L.プランタルム YIT 0132(乳酸菌)」を含む発酵果汁飲料と「L.カゼイ・シロタ株(乳酸菌)」を含む乳製品の同時摂取が花粉症症状に及ぼす影響を調べるパイロット試験を実施しました。その結果、「L.カゼイ・シロタ株(乳酸菌)」を含む乳製品の単独摂取群よりも「L.プランタルム YIT 0132(乳酸菌)」を含む発酵果汁飲料と「L.カゼイ・シロタ株(乳酸菌)」を含む乳製品を同時摂取した群で有意に症状の軽減が認められました。本研究により、「L.プランタルム YIT 0132(乳酸菌)」を含む発酵果汁飲料のスギ花粉症症状軽減効果は、免疫調節作用があるプロバイオティクスとの併用の影響を受けないことが示唆されました。本研究成果は、学術雑誌「Bioscience of Microbiota, Food and Health」に掲載されました。

⑤ 大阪国際がんセンターとの共同研究で、食道切除術の周術期にシンバイオティクス(BL整腸薬およびオリゴメイトS-HP)を投与された食道がん患者を対象に術後感染性合併症の発症と術前の便中有機酸濃度の関係を調査しました。その結果、術後感染性合併症を発症した患者では、発症しなかった患者に比べて、便中の酢酸、プロピオン酸および酪酸の濃度の合計から乳酸の濃度を差し引いた値(APB-L gap)が有意に低い値を示しました。乳酸は腸内の偏性嫌気性菌によって代謝されるため、APB-L gapの低値は腸内環境の乱れを示すと考えられます。本研究により、食道がん患者の術後感染性合併症を減らすためには、術前から腸内環境を調節して、短鎖脂肪酸濃度を高く維持しておくことの重要性が示されました。本研究成果は、学術雑誌「BMC Gastroenterology」に掲載されました。

 

今後も、最先端のバイオテクノロジーに基づく腸内フローラ研究を推進し、プロバイオティクスの健康維持・増進機能の検証と解明に取り組んでいきます。さらに、生活習慣病予防をターゲットとした次世代プロバイオティクスや新規機能性素材の研究開発に重点的に力を注いでいきます。

当分野の研究開発費は1,367百万円です。

 

(2) 飲料および食品製造販売事業分野

飲料および食品研究開発分野においては、ヒトの健康に積極的に寄与する商品開発を目指しています。特に、研究開発の対象としては、生活環境の変化や加齢によってバランスのくずれた免疫調節機能を正常化する生体防御面と、世代を超えて拡大している生活習慣病の予防に配慮した生理・代謝機能面に加え、近年の研究により明らかになってきた脳と腸が自律神経を介してお互いに密接に影響を及ぼしあう「脳腸相関」に着目しています。具体的には、プロバイオティクスのパイオニアとして「乳酸菌 シロタ株」や「ビフィズス菌 BY株」「B.ビフィダム Y株」などを利用し、作用領域を拡大した乳酸菌飲料等、自然界に存在する多くの機能性素材を利用した食品の研究開発に力を注いでいます。

また、より一層お客さまのニーズに応えるため、プロバイオティクスを使用した乳製品および清涼飲料のラインアップの充実を図っています。

当連結会計年度の成果は次のとおりです。

① 乳製品

ア.生きて腸内に到達する「乳酸菌 シロタ株」と腸内の乳酸菌を増やす「ガラクトオリゴ糖」を一緒に摂ることができる乳製品乳酸菌飲料「シンバイオティクス ヤクルトW」のリニューアル品「ヤクルトW」を昨年10月に導入しました。

イ.乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト400W」について、腸内の環境を改善し、お通じを改善する機能がある「機能性表示食品」として、昨年10月に導入しました。

② 清涼飲料等

ア. 青汁に果汁をミックスして飲みやすくしたスムージーテイストの青汁・果実混合飲料「フルーツ青汁」を昨年4月に導入しました。

イ. 野菜入り低果汁飲料「きになる野菜」のシリーズ品として、不足しがちな水溶性ビタミンをおいしく摂取できる「1食分のマルチビタミン トマト&赤ぶどう」を昨年4月に導入しました。

ウ. 栄養ドリンク「タフマン」「タフマンⅤ」「タフマンスーパー」「Tough-Man Refresh(タフマン リフレッシュ)」について、内容成分とパッケージデザインを変更し、昨年4月に導入しました。

エ.ヤクルト類に入っている「乳酸菌 シロタ株」とミルミル類に入っている「ビフィズス菌 BY株」を含む生菌含有食品「マルチプロバイオティクスサプリメント」の15包入りを昨年5月に、30包入りを昨年11月にインターネット販売限定で導入しました。

当分野の研究開発費は4,920百万円です。

 

 

(3) 医薬品製造販売事業分野

医薬品研究開発分野においては、抗がん剤を中心とした薬剤の研究開発を進めています。

ドイツの4SC社から導入したHDAC阻害剤「レスミノスタット」については、皮膚T細胞リンパ腫を対象とした第Ⅱ相国際共同臨床試験を実施中です。

米国のセキュラ・バイオ社より日本における開発および商業化に関する独占的ライセンスを受けているPI3K阻害剤「デュベリシブ」については、再発または難治性の慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫を対象とした第Ⅰ相臨床試験および再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫を対象とした第Ⅱ相国際共同臨床試験を実施中です。また、その他血液がんに対する開発の可能性についても検討中です。

基礎創薬研究分野では、抗がん剤およびその周辺領域でのシーズを確保するための研究を引き続き実施しています。

当分野の研究開発費は1,592百万円です。

 

(4) その他事業分野

<化粧品製造販売事業分野>

その他事業分野のうち化粧品研究開発分野においては、多様化するお客さまのニーズに応えることを目指し、「美」と「健康」の追究と当社独自の乳酸菌はっ酵技術を活かした「高機能・高品質で安全性の高い化粧品」の開発を志向しています。

基礎化粧品については、乳酸菌生まれの保湿成分である「S.E.(シロタエッセンス)」を配合した保湿効果の高い基礎化粧品「ラクトデュウ」シリーズから、新たに「ラクトデュウ S.E.クレンジング(オイル)」および「ラクトデュウ S.E.ウォッシング」を昨年7月に発売しました。

トイレタリー商品については、心地よい香りとともに、「S.E.(シロタエッセンス)」を配合した高い保湿力で乾燥した手肌にうるおいを与えるハンドクリーム「ヤクルト アロマモイスト ハンドクリーム」を昨年12月に発売しました。同商品は、使用シーンや気分に合わせて使用いただけるよう、使い心地と香りが異なる2品を展開しています。

当分野の研究開発費は607百万円です。