当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
また、当社グループは、飲料の製造・販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間(2025年1月1日~2025年6月30日)におけるわが国を取り巻く経済状況は、賃金、雇用情勢の改善が続く中で、個人消費は緩やかながらも増加基調を維持するとともに、企業の設備投資の増加は続く見込みであり、景気全体は回復基調にありました。一方、実質賃金の伸び悩みや労働力不足、地政学的な緊張の影響により、先行きは不確実な状況であります。
このような状況の中で、飲料ビジネスでは、原材料や資材、エネルギー価格の高騰や為替相場の変動による影響が長期化していることを背景に、ペットボトル製品のメーカー希望小売価格を改定することといたしました。(2025年10月1日出荷分より)
具体的な活動内容としては、当社を代表する基幹商品である「コカ・コーラ」の販売拡大を最優先営業戦略に置き、スーパーマーケット等の量販店では「コカ・コーラ」と食料品とを一緒に陳列するフードクロス陳列で売り場拡大を実施し、自動販売機では学生をターゲットにしたロケーションや、飲食店に対して「コカ・コーラ」の取り扱いを増加させる取り組みを実施いたしました。
また、主力カテゴリーである日本茶商品の販売強化を実施し、北海道民に昔から親しまれている番茶(=ほうじ茶)を「綾鷹 番茶」の名称で北海道エリア限定商品として新発売したほか、「綾鷹 茶葉のあまみ」、「綾鷹 ほうじ茶」をリニューアルいたしました。綾鷹ブランドの新発売・リニューアルに合わせて、量販店では、複数の売り場の展開と品揃えの拡大に注力いたしました。その他、近年の夏季の猛暑による熱中症対策義務化を背景に、「アクエリアス」や「い・ろ・は・す」の販売を強化し、セールスの最大化に向けた取り組みを進めております。
自動販売機ビジネスでは、人手不足が深刻な医療・福祉業界において今まで施設スタッフが行っていた給茶業務を自動販売機が担う提案により、社会課題の解決と自動販売機の設置・売上増につながりました。また、「Coke ON」アプリを活用した北海道民限定の「北海道をもっと体験キャンペーン」等により、自動販売機の利用促進につなげる取り組みを実施いたしました。また、昨年に引き続き強冷蔵自動販売機の展開やオフィスロケ向けの「チームトライアル」を実施し、販売拡大につとめました。
新商品は、「紅茶花伝 無糖 アールグレイアイスティー」、「ミニッツメイド ゼロシュガーレモネード」、「リアルゴールド RGオレンジ」、「檸檬堂 夏のラムネとレモン」を発売いたしました。
グループビジネスにおいては、当社グループが持つ物流網やオペレーションサービスを活用することで、得意先のコスト削減、人手不足といった課題解決に協力する取り組みを実施いたしました。特に、物流コストや人手不足の解消につながる混載輸送や物販自動販売機の設置・オペレーションによる得意先の省人化は、大きな成果を得ることができました。
その他、照明工事や清掃業務受託と飲料自動販売機の新規設置をパッケージ提案するなど飲料ビジネスとのシナジーを活かした活動による業績拡大や、物流事業においてはタンク輸送や農産物輸送、バックオフィス事業においては給与計算業務と定期清掃業務、メンテナンス事業においては機器の定期点検業務、照明器具の交換工事の各受注提案に注力いたしました。
社会に対する取り組みでは、当社グループが「全ての人々にとってウェルビーイングな企業」を目指し、互いの違いを認め、尊重し合うこと、そして一人ひとりがスマイルで活躍できるような取り組みを進めるべく、DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)に関する私たちの考え方や姿勢を示すステートメントを策定し、3月に発表いたしました。その具体的な活動のひとつとして、一般社団法人HAPPY WOMANが取り組む「すべての女性が自分らしく幸せに生きられる未来の共創」を応援するための自動販売機の運用を開始いたしました。
また、北広島市と地域の一層の活性化及び市民サービスの向上を目指すことを目的に締結している、「まちづくりに関する包括連携協定」に基づき、スポーツ・食・観光産業の高次交流拠点を形成し、北海道の魅力と活力向上につなげることを目的に、地域の皆様が「ボールパーク構想」の支援ができる「ボールパークまちづくり応援自動販売機」を設置いたしました。
その他、国土交通省北海道開発局との協働事業として、道民や旅行者に向けて自動販売機を活用した「河川・ 道路・防災リアルタイム情報」へのアクセスを容易にするサービスの提供を開始いたしました。
環境に対する取り組みでは、札幌市、トヨタ自動車北海道株式会社と連携して、水素と空気中の酸素の化学反応により電気を発生させる水素発電ユニットを使用した自動販売機を第75回さっぽろ雪まつりの「GX脱炭素エリア・無料休憩所」に設置いたしました。
以上の結果、当中間連結会計期間の業績は、売上高は量販店、自動販売機、Web販売の伸長に加え、価格改定が奏功し27,664百万円(前年同期比2.1%増)となりました。利益面につきましては、原材料資材・エネルギー価格の高騰は続いているものの、道内販売の伸長に加え、継続した収益改善の取り組みにより、営業利益は1,137百万円(前年同期比11.9%増)、経常利益は1,141百万円(前年同期比9.6%増)、前年の固定資産売却益の影響を受け親会社株主に帰属する中間純利益は719百万円(前年同期比5.0%減)となりました。
当中間連結会計期間末の資産、負債、純資産については、総資産は、商品及び製品や受取手形および売掛金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ1,262百万円増加し、53,175百万円となりました。
負債は、買掛金や繰延税金負債の増加などにより、前連結会計年度末に比べ784百万円増加し、10,581百万円となりました。
純資産は、利益剰余金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ477百万円増加し、42,593百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,789百万円減少し、8,452百万円になりました。
活動ごとのキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりです。
《営業活動によるキャッシュ・フロー》
営業活動によって得られた資金は、62百万円(前年同期は743百万円の収入)になりました。
これは、売上債権の増加1,132百万円、減価償却費1,030百万円、棚卸資産の増加793百万円などによるものです。
《投資活動によるキャッシュ・フロー》
投資活動の結果によって使用した資金は、1,502百万円(前年同期は1,124百万円の使用)になりました。
これは、主に有形固定資産の取得による支出1,387百万円などによるものです。
《財務活動によるキャッシュ・フロー》
財務活動の結果によって使用した資金は、350百万円(前年同期は351百万円の使用)になりました。
これは、配当金の支払額205百万円、リース債務の返済による支出143百万円などによるものです。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。