第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境が改善するなど、緩やかな回復基調が続いておりますが、個人消費につきましては、消費者マインドの持ち直しに足踏みが見られるなど、弱さが残りました。

清涼飲料業界におきましては、平成26年4月の消費税増税後の消費低迷の反動により、市場は伸張したものの、清涼飲料各社間の激しい販売競争は継続しており、店頭価格が低下するなど、清涼飲料各社を取り巻く環境は厳しい状況が続いております。

このような経営環境の中、清涼飲料事業では、平成27年の経営方針を『「会社をゼロから見直す」べく、すべての業務を基本に戻って抜本的に見直し、会社の実力に見合った費用・投資・要員体制とする』、『お客さま起点でエリア別、チャネル別にお得意さまに応じた市場実行を徹底し、売上高、営業利益、販売数量および市場シェアのすべてにおいて、数値目標の達成を目指す』とし、経営目標の達成を目指すとともに、将来に亘って成長を続け、収益力を高める基盤づくりを進めてまいりました。

また、西日本地域におけるコカ・コーラビジネスのさらなる強化を図るべく、平成27年5月18日付で、四国コカ・コーラボトリング株式会社(以下、四国社という。)の株式を全株取得し、同社を完全子会社化いたしました。統合効果を創出すべく、主にSCM(サプライチェーンマネジメント)の領域におきまして、同社と協働で生産性向上の取り組みを行い、コスト削減を実現いたしました。

健康食品業界におきましては、平成27年4月に機能性表示食品制度が施行され、健康食品各社が機能性表示食品の導入を開始するなど、市場活性化の動きが見られました。消費税増税後、縮小を続けていた健康食品市場は、持ち直しの兆しを見せております。また、化粧品業界におきましても、消費環境は改善傾向にあり、市場は伸張いたしました。一方で、両業界とも他業種からの参入などを背景に、販売競争は激化しており、各社を取り巻く環境は厳しさを増しております。

このような経営環境の中、ヘルスケア・スキンケア事業では、平成27年の重点戦略を、『通販プラットフォームの強化(商品カテゴリー別に市場環境を踏まえたマーケティング戦略)』、『新機能性表示制度に対応した商品戦略』とし、強みを最大限に活かした活動を行うことで、継続的な成長を図ってまいりました。

また、当社グループでは、「誠実な企業活動」、「人間尊重」、「社会との共生」および「環境との調和」の4つの基本的な考え方のもと、CSR(企業の社会的責任)の推進活動に取り組んでおります。「社会との共生」につきましては、「地域とともに」の基本姿勢のもと、社会福祉支援、スポーツ活動支援、文化・教育活動支援および地域大型イベント支援の4つの活動を柱に地域社会貢献活動を行っており、青少年の健全育成の支援や、地域とのより密接なコミュニケーションを継続して進めてまいりました。「環境との調和」につきましては、事業成長と環境負荷低減を両立することで地球環境保全に努めるとともに、「人も環境も、さわやかに。」をスローガンとして、持続可能な社会の発展に向け、地域環境推進活動に取り組んでまいりました。

以上の取り組みの結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は4,404億7千6百万円(前連結会計年度比3.8%増)となり、営業利益は142億6千2百万円(同比29.6%増)、経常利益は137億2千3百万円(同比29.4%増)、当期純利益は99億7千万円(同比122.4%増)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

清涼飲料事業

営業面につきましては、各販売チャネルにおきまして、売場に応じた品揃えや、最適な価格・売り方を徹底するなど、お客さまの購買行動やニーズに対応したきめ細かい営業活動を行うことで、利益を伴う売上高の増加に取り組みました。

商品戦略といたしましては、炭酸、無糖茶およびコーヒーカテゴリーにおける競争力強化を図ってまいりました。炭酸カテゴリーにおきましては、「コカ・コーラ」のコンツアーボトル生誕100周年に合わせ、大規模なプロモーションを展開するとともに、新商品・新パッケージを発売するなど、「コカ・コーラ」ブランドの活性化を図りました。無糖茶カテゴリーにおきましては、緑茶に次いで第2位の市場規模である烏龍茶市場に向け、国産茶葉を100%使用した「日本の烏龍茶 つむぎ」を新発売し、売上げ拡大を図りました。コーヒーカテゴリーにおきましては、ジョージアの発売40周年を記念して「ジョージア ザ・プレミアム」を発売し、新たなお客さまの獲得につなげました。

チャネル戦略といたしましては、売上げ拡大と収益性向上を目指し、各販売チャネルが抱える課題に注力して取り組みました。「チェーンストアチャネル」では、業態やお得意さまの状況に応じ、適切な商品(カテゴリー、容量等)を最適な価格で販売するなど、きめ細かい営業活動を行うことで、利益を伴う売上高の増加に取り組みました。「ベンディングチャネル」では、自動販売機1台当たりの売上げ増加を目指し、自動販売機の設置場所に応じた新商品の効果的な投入や、最適な品揃えの徹底に加え、自動販売機限定のプロモーションを実施するなど、自動販売機の魅力向上に努めました。また、自動販売機の収益性向上を図るべく、売上げを見極めた新規設置を徹底するとともに、既存の設置場所の見直しに取り組みました。「リテール・フードサービスチャネル」では、飲食店や売店などお得意さまの業態や店舗の特性に応じて、当社商品の最適な販売方法をきめ細かく提案するとともに、パートナー酒販店と協働で新規開拓活動を推進するなど、売上げ拡大に努めました。

また、ザ コカ・コーラカンパニーおよび日本コカ・コーラ株式会社との戦略的パートナーシップに基づき、共同マーケティングを強化することにより、コカ・コーラビジネスの持続的成長につながるさまざまな取り組みを展開してまいりました。

SCMの領域におきましては、先進技術を導入し、商品の容器に使用する資材をスチールからアルミに変更することにより、商品の付加価値向上を図るとともに、資材の使用量削減に努めました。また、四国社を含めた最適な供給ネットワークの構築により、生産性を向上させ、製造コストと物流コストの削減に努めるとともに、商品在庫および廃棄商品の削減に取り組みました。

さらに、「会社をゼロから見直す」べく、平成27年に新設した「業績回復委員会」が中心となり、すべての業務を抜本的に見直し、業務品質と生産性の向上に努めました。また、同じく新たに設置した「業務改善委員会」では、中期的な調達コストの削減に向け、コカ・コーラシステムにおいて間接材の共同調達を進めました。

以上の取り組みの結果、当連結会計年度における清涼飲料事業の売上高は4,076億3千5百万円(前連結会計年度比4.4%増)となり、営業利益は112億9百万円(同比38.4%増)となりました。

 

ヘルスケア・スキンケア事業

ヘルスケア・スキンケア事業は、子会社であるキューサイ株式会社と、その子会社4社で展開しております。

商品戦略といたしましては、ヘルスケアおよびスキンケアの両分野において、売上げ拡大を目指し、主要商品の販売強化に加え、新商品の投入を行いました。ヘルスケア分野におきましては、主要商品の「ケール青汁」をより飲みやすくした「キューサイ畑の青汁」を新発売し、新たなお客さまの獲得を図りました。また、機能性表示食品制度の施行に合わせて主要商品「ヒアルロン酸コラーゲン」をリニューアルし、機能性表示食品「ひざサポートコラーゲン」として新たに発売するとともに、商品特性の訴求を徹底し、売上げ拡大に取り組みました。スキンケア分野におきましては、「コラリッチ」ブランドから、「コラリッチ薬用美白BBクリーム」や「コラリッチ薬用美白ジェルクリーム」を新発売するなど、関連商品の品揃えを拡充することにより、「コラリッチ」シリーズの販売を強化しました。

チャネル戦略といたしましては、主要な販売チャネルである通販チャネルにおきまして、通販番組の内容充実を図るとともに、商品に応じた効率的かつ効果的な広告宣伝費の投下や、広告媒体の最適な組み合わせにより、新規のお客さまの獲得と既存のお客さまの継続購買促進を図ってまいりました。

以上の取り組みの結果、当連結会計年度におけるヘルスケア・スキンケア事業の売上高は328億4千万円(前連結会計年度比2.8%減)となりましたが、営業利益は30億5千2百万円(同比5.0%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況等につきましては、次のとおりであります。なお、前連結会計年度末にて非連結子会社であったパシフィックエース西日本株式会社を新たに連結の範囲に含めたことにより、1億5千2百万円の現金及び現金同等物を受け入れております。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、404億2千2百万円の収入(前年同期286億2千8百万円の収入)となりました。税金等調整前当期純利益の増加や売上債権の増減額およびたな卸資産の増減額の影響などにより、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ117億9千3百万円の増加となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、249億9千4百万円の支出(前年同期95億9千万円の支出)となりました。連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出などにより、当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ154億3百万円の減少となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、224億1千6百万円の収入(前年同期374億9千8百万円の支出)となりました。社債の発行による収入などにより、当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ599億1千5百万円の増加となりました。

以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ379億9千7百万円増加し、798億2千8百万円(前年同期比90.8%増)となりました。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

清涼飲料事業

211,969

101.9

ヘルスケア・スキンケア事業

2,979

89.3

合計

214,949

101.7

 (注)1.金額は、主として製造原価によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

清涼飲料事業

43,863

111.5

ヘルスケア・スキンケア事業

2,679

99.4

合計

46,542

110.7

 (注)1.金額は仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)受注状況

当社グループは見込み生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。

 

(4)販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

清涼飲料事業

407,635

104.4

ヘルスケア・スキンケア事業

32,840

97.2

合計

440,476

103.8

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.主要な相手先別の販売実績については、総販売実績に対する割合が10%を超える相手先がないため、記載を省略しております。

 

3【対処すべき課題】

(1)当面の対処すべき課題の内容等

今後の見通しにつきましては、清涼飲料業界におきましては、消費環境の持ち直しが期待されるものの、依然として先行きが不透明であることに加え、清涼飲料各社間の販売競争の激化や、為替変動の影響に伴う原材料・資材価格の上昇など、引き続き厳しい状況となることが予想されます。また、健康食品業界および化粧品業界におきましては、他業種からの参入などにより販売競争の激化が見込まれるなど、厳しい状況が続くと予想されます。

このような状況の中、当社グループは、持続的な成長を果たすための指針である「長期経営構想2020」の第2ステップとして、平成28年から平成30年までの中期経営計画を策定し、「将来への夢がふくらむ3年」と位置づけました。当中期経営計画におきましては、清涼飲料事業およびヘルスケア・スキンケア事業のそれぞれの成長を図るとともに、両事業のコラボレーションの可能性を模索することによって、新たな成長機会を創造してまいります。

中期経営計画の初年度である平成28年につきましては、清涼飲料事業における経営方針を、『RGM(レベニューグロースマネジメント)の進化:成長機会を特定し、適切な価格戦略および効果的な販促費の投下により、売上高と利益を増大させる。』、『ベンディングビジネスの変革:ベンディングビジネスにおける戦略立案から実行管理まで、全ての業務プロセスをゼロから見直し、厳しい市場環境においても勝ち続けるための変革モデルを構築する。』、『将来の成長に向けた投資:将来に向け、継続的に成長するための基盤強化と人材育成を図るべく、必要な投資は効果的に実行する。』とし、経営目標の達成を目指すとともに、将来に亘って成長を続け、収益力を高める基盤づくりを進めてまいります。

また、ヘルスケア・スキンケア事業における平成28年の経営方針を、『通販事業の立て直し:多様化するお客さまの行動に合わせた集客方法を展開するために積極的に投資し、より多くのお客さまを獲得するとともに、CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)を強化しお客さま一人当たりの購入回数および購入単価を向上させる。』、『新分野への挑戦:機能性表示食品を中心に新商品を積極的に上市するとともに、米国事業における通販モデルを確立することにより、早期に成長を実現させる。』とし、強みを最大限に活かした活動を行い、お客さまからの信頼を獲得し、継続的な成長を図ってまいります。

さらに、当社グループといたしましては、CSV(共通価値の創造)の考え方を取り入れ、従来のCSRの取り組みを進化させ、地域社会や環境保全への貢献や、エネルギー・資源の使用量削減に取り組むことにより、社会的課題の解決と当社グループの成長の両立を目指し、あらゆるステークホルダーから信頼される企業づくりに全力を尽くしてまいります。

 

(2)株式会社の支配に関する基本方針について

a.基本方針の内容

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保・向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。

しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、対象会社の株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が事業計画や代替案等を提示するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉等を必要とするものなど、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、①世界中の国や地域で人々に爽やかさとうるおいを届け、人々の生活スタイルの一部となっている「コカ・コーラ」ブランドを、地域社会に根付かせていくこと、②「いつでもどこでも誰にでも、高品質で安心して飲んでいただける商品」をお届けできるように品質安全性に対してこだわりと情熱を持って積極的に取り組んでいくこと、③お客さまの満足を徹底して追求していこうとする強い使命感を持った社員の存在を理解し、社員一人ひとりに報いるべく彼らの働きがいと生活を大切にすること、④豊かな社会の実現の一助となるよう努力を続ける企業市民としての責任感をもって地域社会への貢献ならびに環境問題への積極的な取り組みを行うこと、これらを十分に理解し、ステークホルダーであるお客さま・お得意さま、株主のみなさま、社員との信頼関係を維持し、ステークホルダーのみなさまの期待に応えていきながら、中長期的な視点に立って当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させる者でなければならないと考えております。

したがって、当社としてはこのような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式の大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による当社株式の大量買付に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上する必要があると考えております。

b.基本方針実現のための取組み

(a)基本方針の実現に資する特別な取組みの概要

当社グループは、「飲料を通じて価値ある「商品、サービス」を提供することで、お客さまのハッピーでいきいきとしたライフスタイルと持続可能な社会の発展に貢献します」という企業理念のもと、ザ コカ・コーラカンパニーおよび日本コカ・コーラ株式会社(ザ コカ・コーラカンパニー100%出資)の戦略的パートナーとして、商品開発やテストマーケティングなどさまざまな取り組みを協働で展開し、日本のコカ・コーラビジネスの変革をリードする役割を担うとともに、ステークホルダーであるお客さま・お得意さま、株主のみなさま、社員から信頼される企業づくりに努めております。

清涼飲料業界においては、市場が成熟化し、大きな成長が期待できない中、清涼飲料各社間の業務提携が拡大するなど生き残りをかけた業界再編が一段と加速しており、当社を取り巻く経営環境はさらに厳しくなることが見込まれます。

このような状況の中、当社グループは、長期的な視点でグループ事業構造の変革を推進し、持続的な成長を果たすため、平成23年から平成32年までの長期経営構想を策定いたしました。「成長戦略」、「効率化戦略」、「構造戦略」の3つの基本戦略を柱として、それぞれの基本戦略を着実に実行し、将来に亘って成長を続け、収益力を高める基盤づくりを進めてまいります。

また、当社は、ガバナンス体制の一層の強化を目指し、平成28年3月23日開催の第58回定時株主総会における承認を経て、監査等委員会設置会社へ移行いたしました。当社は、意思決定および経営管理機能と業務執行機能を分離すべく、平成11年3月に取締役会の改革および執行役員制度の導入を行っておりますが、この移行に伴い、当社定款第26条において、「取締役会は、会社法第399条の13第6項の規定により、その決議によって重要な業務執行(同条第5項各号に掲げる事項を除く。)の決定の全部または一部を取締役に委任することができる。」こととしており、取締役会の決議を経て、重要な業務執行の一部を取締役に委任することにより、取締役会において特に重要度の高い事項についての審議をより充実させるとともに、それ以外の事項について、代表取締役以下の経営陣による経営判断の迅速化も図っております。また、常勤の監査等委員である取締役を含む取締役が、執行役員で構成される経営会議等の重要な会議にも出席し、執行役員の業務執行を充分監視できる体制を確立するとともに、業務執行上、疑義が生じた場合においては、弁護士および会計監査人に適宜、助言を仰ぐ体制を敷いております。

(b)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要

当社は、当社株式の大量買付けが行われた際には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、積極的な情報収集と適時開示に努めるとともに、必要に応じて、法令および当社定款の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

また、今後の社会的な動向も考慮しつつ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、当社取締役会が買収防衛策を再導入する必要があると判断した場合には、定款の定めに従い、株主総会において株主のみなさまにその導入の是非をお諮りいたします。

c.具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

前記b.(a)の取り組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものであります。

また、前記b.(b)の取り組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、必要に応じて、法令および当社定款の許容する範囲内で、かつ株主意思を重視した具体的方策として策定されたものであるため、当社の株主共同の利益を損なうものおよび当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した「第2 事業の状況」および「第5 経理の状況」等に関連するリスクのうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあると考えられる主な事項を記載しております。当社グループは、これらのリスクが発生する可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の対処に努めてまいります。

 なお、本項に記載した将来や想定に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) ザ コカ・コーラカンパニーおよび日本コカ・コーラ株式会社との契約について

当社は、ザ コカ・コーラカンパニー、日本コカ・コーラ株式会社との間のボトラー契約に基づき、事業活動を行っております。なお、ボトラー契約の内容につきましては、「5.経営上の重要な契約等」に記載のとおりであります。

(2) 品質管理について

当社グループの商品は飲料・食品等であります。当社グループにおきましては、お客さま(消費者)に高品質で安心な商品を提供するため、品質に対するさらなる社員の意識向上や品質に関する事故の予防活動を推進しておりますが、万一、品質に関する事故が発生した場合には、その発生が当社グループに起因するものであるか否かを問わず、ブランドイメージを著しく損ねるおそれがあります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性が生じます。

(3) 清涼飲料業界について

① 市場変化による影響

当社グループの商品である飲料の売上げは、お客さま(消費者)の嗜好の変化に左右されやすい特性を有しており、そのような飲料市場において、当社グループは、今後も魅力的な商品やサービスを継続して提供していくことに努めてまいりますが、市場の変化を充分に予測できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性が生じます。

② 天候要因による影響

当社グループの商品である飲料の売上げは、その特性上、天候の影響を受けやすい傾向にあります。例えば、冷夏および暖冬等は、お客さま(消費者)の需要に大きな影響を与えます。当社グループは、そのような天候要因による売上げへの影響を軽減することに努めてまいりますが、天候要因による影響を排除できる保証はありません。

(4) ヘルスケア・スキンケア関連業界について

当社グループ会社で販売する健康食品および化粧品等関連商品を取り巻く環境は、健康・美容志向の高まりに伴い他業種からの新規参入が相次いでおり、より一層の競争激化が想定され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性が生じます。

(5) 経済状況による影響について

① 個人消費の動向

当社グループの商品である飲料の売上げは、個人消費の動向と密接な関係があります。日本経済の低迷や消費税増税等により急速に個人消費が減退した場合や、デフレの進行により当社商品の価格が下落した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性が生じます。

② 保有資産の価値変動

当社グループが保有する有価証券、土地、のれんならびに確定給付型の企業年金基金制度における年金資産等の価値が変動することにより、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性が生じます。例えば、有価証券、土地、年金資産等につきましては、市場における時価の変動の影響を受けます。また、のれんにつきましては、事業環境の変化によりヘルスケア・スキンケア事業において期待する成果が得られない場合などには、当該事業に係るのれんの減損損失を計上することがあります。

(6) 公的規制について

当社グループが営む飲料・食品等に関わる製造・販売事業におきましては、「食品衛生法」「不当景品類及び不当表示防止法」等の様々な規制が存在します。当社グループは、これらすべての規制を遵守し、安全かつ安心な商品の提供に努めてまいります。したがって、これらの規制が強化された場合などには、規則遵守に関わる費用等が新たに発生することにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性が生じます。

(7) 情報保護について

当社グループは、大量の情報を保有しております。これらの情報の保護に関し、グループ一体となり、ガイドラインの策定および遵守、全社員への継続した教育・啓発活動を実施しておりますが、万一、これらの情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの信用低下を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性が生じます。

(8) 災害による影響について

当社グループにおいては、停電の発生など想定が必要であると考えられる事態につきましては、事業活動への影響を最小化する体制を敷いておりますが、台風、地震等の天災につきましては、想定の範囲を超える事態が発生することも考えられます。したがって、このような事態が発生した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性が生じます。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)ボトラー契約

当社は、ザ コカ・コーラカンパニーおよび日本コカ・コーラ株式会社との間に、福岡県、大阪府、滋賀県、奈良県、和歌山県、京都府、兵庫県、岡山県、鳥取県、広島県、島根県、山口県、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県、宮崎県および大分県を販売地域として、コカ・コーラ、ファンタ、スプライト、リアルゴールド、ジョージア、アクエリアス、クー、爽健美茶、煌および紅茶花伝等の製造・販売ならびに商標使用等に関するボトラー契約を締結しております。

また、当社の完全子会社である四国コカ・コーラボトリング株式会社は、ザ コカ・コーラカンパニーおよび日本コカ・コーラ株式会社との間に、香川県、愛媛県、高知県および徳島県を販売地域として、コカ・コーラ、ファンタ、スプライト、リアルゴールド、ジョージア、アクエリアス、クー、爽健美茶、煌および紅茶花伝等の製造・販売ならびに商標使用等に関するボトラー契約を締結しております。

(2)株式譲渡契約

当社は、四国コカ・コーラボトリング株式会社の完全子会社化を目的として、平成27年4月30日開催の取締役会において、日本製紙株式会社の連結子会社であった四国コカ・コーラボトリング株式会社の発行済普通株式全部を平成27年5月18日付で日本製紙株式会社より取得することを決議し、平成27年4月30日付で同社との間で株式譲渡契約を締結いたしました。

なお、詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

(3)合併契約

当社は、平成27年11月25日開催の取締役会において、平成28年1月1日を効力発生日として、当社を吸収合併存続会社、コカ・コーラウエスト大山プロダクツ株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、平成27年11月25日付で同社との間で吸収合併契約を締結いたしました。詳細につきましては、「第5 経理の状況 2.財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

 当連結会計年度は、ヘルスケア・スキンケア事業において研究開発活動を行っておりますが、少額であり特に記載すべき事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針および見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、引当金の計上など一部に将来見積りに基づいているものがありますが、これらの見積りは、当社グループにおける過去の実績や将来計画を考慮し合理的と考えられる事項に基づき判断しております。なお、会計基準につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 

(2)当連結会計年度末の財政状態の分析

当社グループの当連結会計年度末の自己資本比率は68.9%、財務体質については引き続き健全性を確保しているものと考えております。

連結貸借対照表の主要項目ごとの前連結会計年度末との主な増減要因等は、次のとおりであります。

(資産)

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ408億4千5百万円増加し、3,781億5百万円(前連結会計年度末比12.1%増)となりました。これは主に、300億円の社債の発行により現金同等物が増加したことおよび四国コカ・コーラボトリング株式会社を連結対象としたことによるものであります。

(負債)

当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ341億1千7百万円増加し、1,172億2千7百万円(同比41.1%増)となりました。これは主に、上述した社債の発行の影響によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ67億2千7百万円増加し、2,608億7千8百万円(同比2.6%増)となりました。これは主に、当期純利益の計上による利益剰余金の増加によるものであります。

また、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ379億9千7百万円増加し、798億2千8百万円(同比90.8%増)となりました。キャッシュ・フローの状況につきましては、「1.業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

 

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度における経営成績の概況につきましては、「1.業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりであり、連結損益計算書の主要項目ごとの前連結会計年度との主な増減要因等は、次のとおりであります。

(売上高)

清涼飲料事業においては、夏場の天候不順の影響を受けたものの、当社が平成27年5月18日付で、四国コカ・コーラボトリング株式会社の株式を全株取得し、平成27年6月30日をみなし取得日として同社を連結対象としたことに伴い、売上高は、前連結会計年度に比べ170億1千5百万円増加し、4,076億3千5百万円(前連結会計年度比4.4%増)となりました。ヘルスケア・スキンケア事業においては、販売減少により、売上高は、前連結会計年度に比べ9億4千6百万円減少し、328億4千万円(同比2.8%減)となりました。これらの結果、セグメント合計の売上高は、前連結会計年度に比べ160億6千9百万円増加し、4,404億7千6百万円(同比3.8%増)となりました。

(営業利益および経常利益)

清涼飲料事業においては、全社を挙げたコスト削減や上述した新規連結の影響等により、営業利益は、前連結会計年度に比べ31億7百万円増加し、112億9百万円(同比38.4%増)となりました。ヘルスケア・スキンケア事業においては、上述した売上高の減少はあったものの、効果を見極めた販促費の投下に努めたことなどより、営業利益は、前連結会計年度に比べ1億4千6百万円増加し、30億5千2百万円(同比5.0%増)となりました。これらの結果、セグメント合計の営業利益は、前連結会計年度に比べ32億5千4百万円増加し、142億6千2百万円(同比29.6%増)となりました。また、主に営業利益の増加により、経常利益は、前連結会計年度に比べ31億1千4百万円増加し、137億2千3百万円(同比29.4%増)となりました。

(当期純利益)

経常利益の増加に加え、当連結会計年度において、四国コカ・コーラボトリング株式会社を連結対象としたこと等に伴い、負ののれん発生益を特別利益に計上したことおよび当社の連結子会社であるキューサイ株式会社の株式取得時に発生したのれんについて、当初想定していた収益を見込めなくなったことからのれんの減損損失を特別損失に計上したことなどにより当期純利益は、前連結会計年度に比べ54億8千8百万円増加し、99億7千万円(同比122.4%増)となりました。

 

(4)財政状態および経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの財政状態および経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「4.事業等のリスク」に記載のとおりであります。