第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善が続く中、個人消費においては消費者マインドに持ち直しがみられるなど、緩やかな回復基調で推移しております。

清涼飲料業界におきましては、最需要期である夏場に関東や東北などの東日本を中心に長雨となり、年末にかけても多くの地域で低温や多雨など、天候不順の影響を受けたものの、清涼飲料各社が特定保健用食品や機能性表示食品等の付加価値を訴求した製品の投入に積極的に取り組んだことなどから、市場はほぼ前期並みとなりました。

健康食品業界におきましては、消費者の健康意識の高まりを背景に、市場の拡大が続き、各社の機能性表示食品の積極的な投入や他業種からの新規参入が続くなど、引き続き激しい競争環境は継続しております。また、化粧品業界におきましては、消費者ニーズの多様化やインバウンド需要の取り込みが継続しており、市場は堅調に推移しております。

このような経営環境の中、新たなビジネスチャンスを獲得し、持続的な成長を可能とすべく、コカ・コーラウエスト株式会社とコカ・コーライーストジャパン株式会社は平成29年4月1日を効力発生日として、株式交換および吸収分割を併用した経営統合を行い、同日付で「コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社(現コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス株式会社、以下、当社という。)」が発足いたしました。経営統合後、当社は、2020年までの中期事業計画「Growth Roadmap for 2020 & beyond」を発表し、重点項目として、収益を伴う売上高の成長、統合シナジーの創出、株主価値向上を実現するオペレーションモデルと財務戦略の確立、そして人材育成への投資と地域社会への貢献を掲げました。これらの取り組みに注力することで持続的成長と経営統合によるシナジー効果を創出し、国内の清涼飲料市場のリーダーとして業界の成長を牽引してまいります。

当社は、この中期事業計画に基づき、平成29年は収益力の強化と平成30年の成長に向けた強固な基盤を確立する年と位置づけ、スピード感を持って統合を進めてまいりました。当連結会計年度の主な取り組みと実績は以下のとおりです。

・親会社株主に帰属する当期純利益は経営統合により前期比381.3%増、プロフォーマ業績(実質業績。平成29年1月から統合されていたものと仮定し、また、平成28年の実績も同様の基準で見積って比較したもの)では前期比61.8%増

・経営統合シナジーとコスト削減効果を計画どおりに創出

・統合初日から機能別組織運営

・ERPシステム(統合基幹業務システム)「CokeOne+」の導入・展開決定

・ベンディング(自動販売機)チャネルの再成長と事業構造変革を目指す「ベンディング戦略プロジェクト」

を開始

・ビジネスシステム統括本部を新設し、事業基盤の要となるITを強化

・キーアカウントマネジメント統括本部を新設し、広域顧客への営業体制を一元化

・「地域密着」と「顧客起点」に基づき、地域の特性に応じたきめ細かい営業活動の実行に向け、地域営業本

部体制を確立(平成30年1月1日付)

・清涼飲料事業の事業会社の統合等、グループの簡素化・最適化を目指した組織再編を当初計画から前倒しで

実施。グループ内法人数は、経営統合時の25社から平成30年1月1日時点で16社に減少

 

当連結会計年度の経営成績の状況は、次のとおりであります。

<売上高>

清涼飲料事業は、平成29年4月1日を効力発生日とした経営統合の影響等により、売上高は、前連結会計年度に比べ4,144億9千1百万円増加し、8,428億8千5百万円(前連結会計年度比96.8%増)となりました。ヘルスケア・スキンケア事業は、新製品の導入の遅れなどにより売上高は、前連結会計年度に比べ23億2千4百万円減少し、297億3千7百万円(同比7.2%減)となりました。これにより、セグメント合計の売上高は、前連結会計年度に比べ4,121億6千7百万円増加し、8,726億2千3百万円(同比89.5%増)となりました。

<営業利益および経常利益>

清涼飲料事業は、上述した経営統合の影響による売上高の増加に加え、有形固定資産の減価償却方法変更やコスト削減施策の実行による費用の減少などにより、営業利益は、前連結会計年度に比べ190億5千3百万円増加し、374億2千2百万円(同比103.7%増)となりました。ヘルスケア・スキンケア事業は、上述した売上高の減少等あったものの、コスト削減等による費用の減少により、営業利益は、前連結会計年度に比べ3億8千2百万円増加し、31億5千6百万円(同比13.8%増)となりました。これにより、セグメント合計の営業利益は、前連結会計年度に比べ194億3千5百万円増加し、405億7千9百万円(同比91.9%増)となりました。また、主に営業利益の増加により、経常利益は、前連結会計年度に比べ192億5千7百万円増加し、398億5千9百万円(同比93.5%増)となりました。

<親会社株主に帰属する当期純利益>

親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の増加等や特別損失の減少等により前連結会計年度に比べ199億9千9百万円増加し、252億4千4百万円(同比381.3%増)となりました。

 

(参考)

平成29年1月1日から経営統合したものと仮定し、前連結会計年度の実績を同様の基準で見積もった場合の業績(プロフォーマ業績)と比較すると、次のとおりであります。

当連結会計年度は、清涼飲料事業におきまして、天候不順の影響に加え、ベンディング(自動販売機)チャネルの不振、小容量パッケージへの注力による収益改善活動等により、販売数量が前期比微減となり、売上高は、前連結会計年度に比べ211億4千万円減少し、9,915億6千3百万円(前連結会計年度比2.1%減)となりました。一方、清涼飲料事業における製造コスト削減や統合シナジーの創出等により営業利益は、前連結会計年度に比べ17億4百万円増加し、421億4百万円(同比4.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ98億6千9百万円増加し、258億3千6百万円(同比61.8%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況等につきましては、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、724億5千万円の収入(前年同期343億8千8百万円の収入)となりました。経営統合に伴いコカ・コーライーストジャパン株式会社を連結対象とした影響などにより、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ380億6千1百万円の増加となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、410億9千万円の支出(前年同期199億2千1百万円の支出)となりました。固定資産の取得による支出の影響などにより、当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ211億6千9百万円の減少となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、261億5千9百万円の支出(前年同期75億4千6百万円の支出)となりました。社債の償還による支出の影響などにより、当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ186億1千3百万円の減少となりました。

以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ320億1千3百万円増加し、1,187億4千1百万円(前年同期比36.9%増)となりました。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

清涼飲料事業

444,290

195.3

ヘルスケア・スキンケア事業

3,283

104.5

合計

447,573

194.1

 (注)1.金額は、主として製造原価によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

清涼飲料事業

83,229

177.4

ヘルスケア・スキンケア事業

3,133

110.7

合計

86,363

173.6

 (注)1.金額は仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)受注状況

当社グループは見込み生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。

 

(4)販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

清涼飲料事業

842,885

196.8

ヘルスケア・スキンケア事業

29,737

92.8

合計

872,623

189.5

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.主要な相手先別の販売実績については、総販売実績に対する割合が10%を超える相手先がないため、記載を省略しております。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは企業理念として、ミッション、コーポレートアイデンティティ、カルチャーの3つについて定めており、これらを総称して『The Route』としております。

ミッションは、私たちが企業として存在する上での社会に対して果たすべき「使命=存在価値」として、『みんなと地域の日々に、ハッピーな瞬間とさわやかさを』と定めました。コーポレートアイデンティティは、会社として大切にしている価値観として、『地域密着』、『顧客起点』、『品格』、『ダイバーシティ(多様性/多面性)』の4つを定めました。また、カルチャーについては地域社会や顧客に貢献していく企業であるための考え方や行動の指針として、『歴史と伝統』、『未来』、『情熱』、『倫理』、『責任』、『挑戦』、『敬意』、『連携』、『シンプル・スピーディー』を掲げております。

 

0102010_001.png

 

(2)目標とする経営指標

当社グループ(連結)の目標とする平成30年12月期の経営指標は、自己資本当期純利益率(ROE)を4.6%、EBITDAマージンを10.0%にそれぞれ設定しております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、持続的な成長を果たすための指針として、平成30年から平成32年までの中期経営計画を策定しております。中期経営計画では、当社グループのありたい姿を『品格を備えたエクセレントカンパニー』とし、以下の『成長戦略』、『効率化戦略』および『構造戦略』を3つの柱として活動してまいります。

 

清涼飲料事業

① 成長戦略

1)利益を伴った成長

2)ベンディングビジネスの変革

3)重要顧客とのウィンウィン

4)6エリアにセグメントされた戦略と市場実行

5)インサイトマーケティングの実践

6)イノベーションパイプラインの構築

② 効率化戦略

1)RGM(レベニュー グロース マネジメント)の推進

2)生産性の高い製造の実現

3)新物流ネットワークの拡大

4)SCMの自動化・最適化

5)改善活動を通じた成長

6)積極的な品質活動の推進

7)BSO(ビジネス サービス オーガニゼーション)の稼働

③ 構造戦略

1)社員の働く環境整備

2)社内・社外の良好なコミュニケーションの推進

3)地域社会との関係の維持向上

4)新たな基幹システムの導入・拡大

5)デジタル情報(データ)の活用

6)組織・法人の最適化

 

ヘルスケア・スキンケア事業

① 成長戦略

1)顧客数および顧客単価の拡大による売上げ向上

2)事業領域拡大による売上向上

② 効率化戦略

1)高品質・低コストオペレーションへの変革

③ 構造戦略

1)ガバナンスおよびリスク管理体制の強化

2)組織風土改革

3)従業員満足度の向上

 

(4)当面の対処すべき課題の内容等

今後の見通しにつきましては、清涼飲料業界におきまして、個人消費の持ち直しが期待されるものの、少子高齢化および消費者ニーズの多様化がさらに進み、清涼飲料各社との競争環境は厳しい状況が続くと予想されます。

このような状況の中、当社グループは、清涼飲料事業およびヘルスケア・スキンケア事業の両事業におきまして、「成長戦略」、シナジー創出等を通じた「効率化戦略」および「構造戦略」を3つの柱として、活動してまいります。

清涼飲料事業におきましては、『地域密着』、『顧客起点』の営業活動を強化すべく、6エリア体制を敷き、各エリアの特性に応じたマーケティングプランの策定と市場実行の徹底により、利益を伴う売上高の拡大を図ってまいります。また、競争優位のベンディングビジネスモデルの構築に向け、生産性向上・効率化につながる優先課題への取り組みを強化するとともに、中長期的でのビジネスモデル変革に取り組んでまいります。さらに、経営統合によるシナジーを創出し、それを原資として会社の持続的な成長につながる投資を実施してまいります。

また、健康食品業界および化粧品業界におきましては、市場の拡大が期待されるものの、他業種からの参入などにより販売競争の激化が見込まれます。

このような状況の中、ヘルスケア・スキンケア事業におきましては、第二のスター商品を創るべく、健康寿命の延伸等、お客さまニーズを捉えた新商品の開発に注力してまいります。また、新たなお客さま層を獲得すべく、お客さまへのマーケティングおよびコミュニケーション手法を強化してまいります。

 

(5)株式会社の支配に関する基本方針について

a.基本方針の内容

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保・向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。

しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、対象会社の株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が事業計画や代替案等を提示するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉等を必要とするものなど、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、①世界中の国や地域で人々に爽やかさとうるおいを届け、人々の生活スタイルの一部となっている「コカ・コーラ」ブランドを、地域社会に根付かせていくこと、②「いつでもどこでも誰にでも、高品質で安心して飲んでいただける商品」をお届けできるように品質安全性に対してこだわりと情熱を持って積極的に取り組んでいくこと、③お客さまの満足を徹底して追求していこうとする強い使命感を持った社員の存在を理解し、社員一人ひとりに報いるべく彼らの働きがいと生活を大切にすること、④豊かな社会の実現の一助となるよう努力を続ける企業市民としての責任感をもって地域社会への貢献ならびに環境問題への積極的な取り組みを行うこと、これらを十分に理解し、ステークホルダーであるお客さま・お得意さま、株主のみなさま、社員との信頼関係を維持し、ステークホルダーのみなさまの期待に応えていきながら、中長期的な視点に立って当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させる者でなければならないと考えております。

したがって、当社としてはこのような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式の大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による当社株式の大量買付に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上する必要があると考えております。

b.基本方針実現のための取組み

(a)基本方針の実現に資する特別な取組みの概要

当社グループは、ザ コカ・コーラカンパニーおよび日本コカ・コーラ株式会社(ザ コカ・コーラカンパニー100%出資)の戦略的パートナーとして、商品開発やテストマーケティングなどさまざまな取り組みを協働で展開し、日本のコカ・コーラビジネスの変革をリードする役割を担うとともに、ステークホルダーであるお客さま・お得意さま、株主のみなさま、社員から信頼される企業づくりに努めております。

清涼飲料業界においては、市場が成熟化し、大きな成長が期待できない中、清涼飲料各社間の業務提携が拡大するなど生き残りをかけた業界再編が一段と加速しており、当社を取り巻く経営環境はさらに厳しくなることが見込まれます。

このような状況の中、当社グループは、長期的な視点でグループ事業構造の変革を推進し、持続的な成長を果たすため、「成長戦略」、「効率化戦略」、「構造戦略」の3つの基本戦略を柱として、それぞれの基本戦略を着実に実行し、将来に亘って成長を続け、収益力を高める基盤づくりを進めてまいります。

また、当社は、ガバナンス体制の一層の強化を目指し、平成28年3月23日開催の第58回定時株主総会における承認を経て、監査等委員会設置会社へ移行いたしました。

当社は、意思決定および経営管理機能と業務執行機能を分離すべく、平成11年3月に取締役会の改革および執行役員制度の導入を行っておりますが、この移行に伴い、当社定款第26条において、「取締役会は、会社法第399条の13第6項の規定により、その決議によって重要な業務執行(同条第5項各号に掲げる事項を除く。)の決定の全部または一部を取締役に委任することができる。」こととしており、取締役会の決議を経て、重要な業務執行の一部を取締役に委任することにより、取締役会において特に重要度の高い事項についての審議をより充実させるとともに、それ以外の事項について、代表取締役以下の経営陣による経営判断の迅速化も図っております。また、常勤の監査等委員である取締役を含む取締役が、執行役員で構成される経営会議等の重要な会議にも出席し、執行役員の業務執行を充分監視できる体制を確立するとともに、業務執行上、疑義が生じた場合においては、弁護士および会計監査人に適宜、助言を仰ぐ体制を敷いております。

(b)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要

当社は、当社株式の大量買付けが行われた際には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、積極的な情報収集と適時開示に努めるとともに、必要に応じて、法令および当社定款の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

また、今後の社会的な動向も考慮しつつ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、当社取締役会が買収防衛策を再導入する必要があると判断した場合には、定款の定めに従い、株主総会において株主のみなさまにその導入の是非をお諮りいたします。

c.具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

前記b.(a)の取り組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものであります。

また、前記b.(b)の取り組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、必要に応じて、法令および当社定款の許容する範囲内で、かつ株主意思を重視した具体的方策として策定されたものであるため、当社の株主共同の利益を損なうものおよび当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した「第2 事業の状況」および「第5 経理の状況」等に関連するリスクのうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあると考えられる主な事項を記載しております。当社グループは、これらのリスクが発生する可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の対処に努めてまいります。

 なお、本項に記載した将来や想定に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) ザ コカ・コーラカンパニーおよび日本コカ・コーラ株式会社との契約について

当社は、ザ コカ・コーラカンパニー、日本コカ・コーラ株式会社との間のボトラー契約に基づき、事業活動を行っております。なお、ボトラー契約の内容につきましては、「5.経営上の重要な契約等」に記載のとおりであります。

(2) 品質管理について

当社グループの商品は飲料・食品等であります。当社グループにおきましては、お客さま(消費者)に高品質で安心な商品を提供するため、品質に対するさらなる社員の意識向上や品質に関する事故の予防活動を推進しておりますが、万一、品質に関する事故が発生した場合には、その発生が当社グループに起因するものであるか否かを問わず、ブランドイメージを著しく損ねるおそれがあります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性が生じます。

(3) 清涼飲料業界について

① 市場変化による影響

当社グループの商品である飲料の売上げは、お客さま(消費者)の嗜好の変化に左右されやすい特性を有しており、そのような飲料市場において、当社グループは、今後も魅力的な商品やサービスを継続して提供していくことに努めてまいりますが、市場の変化を充分に予測できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性が生じます。

② 天候要因による影響

当社グループの商品である飲料の売上げは、その特性上、天候の影響を受けやすい傾向にあります。例えば、冷夏および暖冬等は、お客さま(消費者)の需要に大きな影響を与えます。当社グループは、そのような天候要因による売上げへの影響を軽減することに努めてまいりますが、天候要因による影響を排除できる保証はありません。

(4) ヘルスケア・スキンケア関連業界について

当社グループ会社で販売する健康食品および化粧品等関連商品を取り巻く環境は、健康・美容志向の高まりに伴い他業種からの新規参入が相次いでおり、より一層の競争激化が想定され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性が生じます。

(5) 経済状況による影響について

① 個人消費の動向

当社グループの商品である飲料の売上げは、個人消費の動向と密接な関係があります。日本経済の低迷や消費税増税等により急速に個人消費が減退した場合や、デフレの進行により当社商品の価格が下落した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性が生じます。

② 保有資産の価値変動

当社グループが保有する有価証券、土地、のれんならびに確定給付型の企業年金基金制度における年金資産等の価値が変動することにより、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性が生じます。例えば、有価証券、土地、年金資産等につきましては、市場における時価の変動の影響を受けます。また、のれんにつきましては、事業環境の変化により期待する成果が得られない場合などには、当該事業に係るのれんの減損損失を計上することがあります。

(6) 公的規制について

当社グループが営む飲料・食品等に関わる製造・販売事業におきましては、「食品衛生法」「不当景品類及び不当表示防止法」等の様々な規制が存在します。当社グループは、これらすべての規制を遵守し、安全かつ安心な商品の提供に努めてまいります。したがって、これらの規制が強化された場合などには、規則遵守に関わる費用等が新たに発生することにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性が生じます。

(7) 情報保護について

当社グループは、大量の情報を保有しております。これらの情報の保護に関し、グループ一体となり、ガイドラインの策定および遵守、全社員への継続した教育・啓発活動を実施しておりますが、万一、これらの情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの信用低下を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性が生じます。

(8) 災害による影響について

当社グループにおいては、停電の発生など想定が必要であると考えられる事態につきましては、事業活動への影響を最小化する体制を敷いておりますが、台風、地震等の天災につきましては、想定の範囲を超える事態が発生することも考えられます。したがって、このような事態が発生した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性が生じます。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)ボトラー契約

当社は、ザ コカ・コーラカンパニーおよび日本コカ・コーラ株式会社との間で、平成29年4月1日を効力発生日として、南東北、関東、甲信越、中部、近畿、中国、四国および九州地方の1都2府35県を販売地域として、コカ・コーラ、ファンタ、スプライト、リアルゴールド、ジョージア、アクエリアス、クー、爽健美茶、煌および紅茶花伝等の製造・販売ならびに商標使用等に関するボトラー契約を締結いたしました。また、この契約に基づき、当社は、当社の完全子会社であるコカ・コーライーストジャパン株式会社、コカ・コーラウエスト株式会社のそれぞれとザ コカ・コーラカンパニーおよび日本コカ・コーラ株式会社との間で、委任許可契約を締結し、当社は、コカ・コーライーストジャパン株式会社、コカ・コーラウエスト株式会社および四国コカ・コーラボトリング株式会社にボトラー事業を委任しております。

なお、平成30年1月1日付の当社グループの組織再編により、当社の完全子会社であったコカ・コーライーストジャパン株式会社を吸収合併存続会社、コカ・コーラウエスト株式会社および四国コカ・コーラボトリング株式会社等を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行うとともに、コカ・コーライーストジャパン株式会社の商号をコカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社に変更いたしました。

 

(2)吸収分割契約

当社は、平成29年10月27日開催の取締役会において、平成29年12月1日を効力発生日として、当社の完全子会社であるコカ・コーライーストジャパン株式会社(現、コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社)との間で、同社の既存社債の管理業務を吸収分割により、当社に承継させる吸収分割契約を締結することを承認し、同日付で当該吸収分割契約を締結いたしました。

 

6【研究開発活動】

 当連結会計年度は、ヘルスケア・スキンケア事業において研究開発活動を行っておりますが、少額であり特に記載すべき事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針および見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、引当金の計上など一部に将来見積りに基づいているものがありますが、これらの見積りは、当社グループにおける過去の実績や将来計画を考慮し合理的と考えられる事項に基づき判断しております。なお、会計基準につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 

(2)当連結会計年度末の財政状態の分析

当社グループの当連結会計年度末の自己資本比率は70.9%、財務体質については引き続き健全性を確保しているものと考えております。

連結貸借対照表の主要項目ごとの前連結会計年度末との主な増減要因等は、次のとおりであります。

(資産)

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ5,064億4千9百万円増加し、8,839億1千8百万円(前連結会計年度末比134.2%増)となりました。これは主に、経営統合に伴いコカ・コーライーストジャパン株式会社を連結対象としたことによるものであります。

(負債)

当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ1,401億3千6百万円増加し、2,564億3千2百万円(同比120.5%増)となりました。これは主に、上述した新規連結会社の影響によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ3,663億1千2百万円増加し、6,274億8千5百万円(同比140.3%増)となりました。これは主に、経営統合に係る新株発行に伴い、その他資本剰余金が増加したことによるものであります。

また、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ320億1千3百万円増加し、1,187億4千1百万円(同比36.9%増)となりました。キャッシュ・フローの状況につきましては、「1.業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

 

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度における経営成績の概況につきましては、「1.業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりであり、連結損益計算書の主要項目ごとの前連結会計年度との主な増減は、次のとおりであります。

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ4,121億6千7百万円増加し、8,726億2千3百万円(前連結会計年度比89.5%増)となりました。

(営業利益)

 当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ194億3千5百万円増加し、405億7千9百万円(同比91.9%増)となりました

(経常利益)

 当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ192億5千7百万円増加し、398億5千9百万円(同比93.5%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ199億9千9百万円増加し、252億4千4百万円(同比381.3%増)となりました。

 

(4)財政状態および経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの財政状態および経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「4.事業等のリスク」に記載のとおりであります。