第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

 当第1四半期連結会計期間(2019年1月1日~3月31日、以下「当第1四半期」)における国内の清涼飲料市場は、ほぼ前年同期並みで推移したものと見込まれます。健康食品および化粧品市場におきましては、消費者の健康志向やインバウンド需要の継続、新たな機能・効能への需要増等により市場の拡大傾向は続いておりますが、各社の積極的な新製品導入などにより、競争環境の厳しさは継続しております。

 このような中、当社は、2019年を、昨年の被災や製品供給の問題からの復旧と将来の成長基盤再構築に注力する転換の年と位置付け、2020年春までに供給体制の復旧と製造能力の段階的な拡張に向けた投資を進めています。また、飲料業界で最初かつ当社にとって27年ぶりとなる製品価格の改定を決定し、4月から大型PETボトル製品等の値上げを実施いたしました。そして、新たな代表取締役の就任、ガバナンス強化に向けた独立性と多様性を高めた、様々なビジネス経験を有する取締役からなる取締役会体制に移行しました。これにより9人の取締役のうち業務執行取締役は2名のみ、4名の独立役員、全員が社外取締役からなる監査等委員会という体制となりました。さらに、執行役員の削減と組織変更、4月末に完了した希望退職プログラムにより、迅速な意思決定ができる効率的な組織体制の実現に向け注力してまいりました。しかしながら、飲料事業におけるチャネルミックスの悪化や販売数量減少等による売上収益の減少、昨年の被災による製品供給体制の復旧を進めている中での物流費用の増加や希望退職プログラムに伴う一時費用の発生等により、当第1四半期の業績は以下のとおりとなりました。

 

当第1四半期のハイライト

・ 連結売上収益は、販売数量減少やチャネルミックス悪化により、前年同期比3%減少

・ 連結事業利益は、売上収益減に加え、当初より見込んでいた被災影響に伴う物流費用増等により、4,059百万円の損失(前年同期は、192百万円の損失)

・ 連結営業利益は、希望退職プログラムによる一時費用の発生等により、12,824百万円の損失(前年同期は、192百万円の損失)

・ 大型PET製品の価格改定交渉を予定どおりに完了

・ 新規製造設備2ラインが京都工場、熊本工場で稼働開始。2020年春までの合計7ライン稼働に向け、供給体制再構築と製造能力拡張に向けた投資を継続

・ 株主価値向上に向けた施策として実施していた総額250億円の自己株式の取得を2月末に終了

・ 定時株主総会の承認を経て、高い独立性、多様性、そして豊富なビジネス経験を有する取締役から構成され、ガバナンスが強化された取締役会に刷新。新たな経営体制下で中長期目標の見直しを開始

 

業績の概要

国際財務報告基準

(単位:百万円)

 

2018年

第1四半期

(1-3月)

2019年

第1四半期

(1-3月)

増減率

売上収益

205,614

198,733

△3.3%

売上総利益

100,928

94,602

△6.3%

販売費及び一般管理費

101,021

98,140

△2.9%

その他の収益(経常的に発生した収益)

417

293

△29.7%

その他の費用(経常的に発生した費用)

515

800

55.4%

持分法による投資利益(△は損失)

△2

△14

事業損失(△)

△192

△4,059

その他の収益(非経常的に発生した収益)

その他の費用(非経常的に発生した費用)

8,765

営業損失(△)

△192

△12,824

親会社の所有者に帰属する四半期損失(△)

△290

△8,002

*事業利益は、事業の経常的な業績をはかるための指標であり、売上収益から売上原価ならびに販売費及び一般管理費を控除するとともに、その他の収益およびその他の費用のうち経常的に発生する損益を加減算したものです。

 

 当第1四半期の連結売上収益は198,733百万円(前年同期比6,881百万円、3.3%減)となりました。飲料事業では、販売数量が前年同期比2%減少したことに加え、収益力の高いベンディングチャネルの販売数量が4%減少し、チャネルミックスが悪化したことなどにより、売上収益は192,767百万円(前年同期比5,343百万円、2.7%減)となりました。なお、ベンディングの販売数量は2018年度の7%減少に比べダウントレンドに改善傾向が見られました。ヘルスケア・スキンケア事業の売上収益は、特に通販チャネルにおいて、既存顧客からの売上げ減少等により、5,966百万円(前年同期比1,537百万円、20.5%減)となりました。

 当第1四半期の連結事業損失は4,059百万円(前年同期の連結事業損失192百万円)となりました。飲料事業では、退職給付制度統合に伴う人件費の減少や販売数量減に伴う販促費の減少等があったものの、売上収益の減少、チャネルミックスの悪化、昨年の被災による供給体制の復旧と増強を進めている中で物流費用の増加が続いていること等により、事業損失は4,774百万円(前年同期の事業損失1,744百万円)となりました。ヘルスケア・スキンケア事業では、販促費等の経費抑制を進めたものの、売上収益の減少により、事業利益は714百万円(前年同期比838百万円、54.0%減)となりました。連結営業損失は、4月末に完了した希望退職プログラムに伴う特別退職加算金を当第1四半期に計上したこと等により、12,824百万円(前年同期の連結営業損失192百万円)、親会社の所有者に帰属する四半期損失は8,002百万円(前年同期の親会社の所有者に帰属する四半期損失290百万円)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

 総資産は、936,411百万円となり、前連結会計年度末に比べ58,939百万円増加しました。これは主に当連結会計年度よりIFRS第16号「リース」を適用したことに伴って、使用権資産を計上したことや、新規製造設備2ラインが竣工したことによる有形固定資産の増加等により、非流動資産が増加したことによるものです。

 負債は、379,043百万円となり、前連結会計年度末に比べ82,477百万円増加しました。これは主に上記使用権資産の計上に伴うリース負債の計上や、運転資金の借り入れによる社債及び借入金(流動)の増加等によるものです。

 資本合計は、557,368百万円となり、前連結会計年度末に比べ23,538百万円減少しました。これは主に期末配当金の支払いによる利益剰余金の減少や、2019年2月末まで実施した自己株式の取得によるものです。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況等につきましては、次のとおりであります。

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

 営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期損失を計上したものの、減価償却費及び償却費、営業債務及びその他の債務の増加等により、10,051百万円の収入(前年同期は7,384百万円の収入)となりました。

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

 投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資の実行に伴う固定資産の取得による支出等により20,295百万円の支出(前年同期は10,629百万円の支出)となりました。

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

 財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加、自己株式の取得に伴う支出および期末配当金の支払い等により1,137百万円の支出(前年同期は11,421百万円の収入)となりました。

 以上の結果、当第1四半期末における現金及び現金同等物の残高は54,129百万円(前年同期比72,789百万円減少)となりました。

 

(4) 事業上および財務上の対処すべき課題

① 当社グループの対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。

② 株式会社の支配に関する基本方針について

a.基本方針の内容

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保・向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。

しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、対象会社の株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が事業計画や代替案等を提示するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉等を必要とするものなど、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、①世界中の国や地域で人々に爽やかさとうるおいを届け、人々の生活スタイルの一部となっている「コカ・コーラ」ブランドを、地域社会に根付かせていくこと、②「いつでもどこでも誰にでも、高品質で安心して飲んでいただける商品」をお届けできるように品質安全性に対してこだわりと情熱を持って積極的に取り組んでいくこと、③お客さまの満足を徹底して追求していこうとする強い使命感を持った社員の存在を理解し、社員一人ひとりに報いるべく彼らの働きがいと生活を大切にすること、④豊かな社会の実現の一助となるよう努力を続ける企業市民としての責任感をもって地域社会への貢献ならびに環境問題への積極的な取り組みを行うこと、これらを十分に理解し、ステークホルダーであるお客さま・お得意さま、株主のみなさま、社員との信頼関係を維持し、ステークホルダーのみなさまの期待に応えていきながら、中長期的な視点に立って当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させる者でなければならないと考えております。

したがって、当社としてはこのような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式の大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による当社株式の大量買付に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上する必要があると考えております。

b.基本方針実現のための取組み

(a)基本方針の実現に資する特別な取組みの概要

当社グループは、ザ コカ・コーラ カンパニーおよび日本コカ・コーラ株式会社(ザ コカ・コーラ カンパニー100%出資)の戦略的パートナーとして、商品開発やテストマーケティングなどさまざまな取り組みを協働で展開し、日本のコカ・コーラビジネスの変革をリードする役割を担うとともに、ステークホルダーであるお客さま・お得意さま、株主のみなさま、社員から信頼される企業づくりに努めております。

清涼飲料業界においては、市場が成熟化し、大きな成長が期待できない中、清涼飲料各社間の業務提携が拡大するなど生き残りをかけた業界再編が一段と加速しており、当社を取り巻く経営環境はさらに厳しくなることが見込まれます。

このような状況の中、当社グループは、長期的な視点でグループ事業構造の変革を推進し、持続的な成長を果たすため、「成長戦略」、「効率化戦略」、「構造戦略」の3つの基本戦略を柱として、それぞれの基本戦略を着実に実行し、将来に亘って成長を続け、収益力を高める基盤づくりを進めてまいります。

また、当社は、ガバナンス体制の一層の強化を目指し、監査等委員会設置会社を採用しております。当社は、意思決定および経営管理機能と業務執行機能を分離すべく、執行役員制度の導入を行っており、当社定款第26条において、「取締役会は、会社法第399条の13第6項の規定により、その決議によって重要な業務執行(同条第5項各号に掲げる事項を除く。)の決定の全部または一部を取締役に委任することができる。」こととしており、取締役会の決議を経て、重要な業務執行の一部を取締役に委任することにより、取締役会において特に重要度の高い事項についての審議をより充実させるとともに、それ以外の事項について、代表取締役以下の経営陣による経営判断の迅速化も図っております。また、取締役が、執行役員等で構成される重要な会議にも出席し、執行役員の業務執行を充分監視できる体制を確立するとともに、業務執行上、疑義が生じた場合においては、弁護士および会計監査人に適宜、助言を仰ぐ体制を敷いております。

(b)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要

当社は、当社株式の大量買付けが行われた際には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、積極的な情報収集と適時開示に努めるとともに、必要に応じて、法令および当社定款の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

また、今後の社会的な動向も考慮しつつ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、当社取締役会が買収防衛策を再導入する必要があると判断した場合には、定款の定めに従い、株主総会において株主のみなさまにその導入の是非をお諮りいたします。

c.具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

前記b.(a)の取り組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものであります。

また、前記b.(b)の取り組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、必要に応じて、法令および当社定款の許容する範囲内で、かつ株主意思を重視した具体的方策として策定されたものであるため、当社の株主共同の利益を損なうものおよび当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

(5) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間では、ヘルスケア・スキンケア事業において研究開発活動を行っておりますが、少額であり特に記載すべき事項はありません。

 

(6) 主要な設備

当第1四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画していた重要な設備の新設について完了したものは次のとおりであります。

会社名

事業所名

(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

金額

(百万円)

完了年月

コカ・コーラボトラーズジャパン㈱

各支店

(-)

飲料事業

自動販売機、クーラー取得

5,375

2019年3月

3工場

製造設備

11,406

2019年3月

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。