第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間(2019年1月1日~9月30日、以下「第3四半期累計期間」)における国内の清涼飲料市場は、前年の猛暑による需要増の反動に加え、7月の長雨や低温の影響もあり、前年同期比微減で推移したものと見込まれます。健康食品および化粧品市場におきましては、消費者の健康志向やアンチエイジングに対する意識の高まり、インバウンド需要の継続、マーケティング手法の革新や各社の積極的な新製品導入等により市場の拡大傾向は続いております。

このような中、当社は2019年を、昨年の被災や製品供給の問題からの復旧と将来の成長基盤再構築に注力する転換の年と位置づけ、2020年第2四半期までの供給体制の復旧と製造能力の段階的な拡張に向けた投資を進めてまいりました。また、4月には、よりバランスのとれた数量と売上収益の成長に向けた重要な取組みとして、当社にとって27年ぶりの大型PETボトル製品等の納価改定を実施いたしました。

さらに、8月には、5年間の中期計画「THE ROUTE to 2024」を発表いたしました。当中期計画では、2024年の事業利益率およびROEの目標をそれぞれ5〜6%としており、フランチャイズオーナーである日本コカ・コーラ株式会社と緊密に連携した成長投資戦略とコスト削減に向けた変革を実行してまいります。また、これまでのコスト削減の取り組みに加え、ベンディング事業の変革、営業力・市場実行力の強化、調達とサプライチェーンにおける新たな機会の特定などにより、5年間で約350億円のコスト削減を目指してまいります。

第3四半期累計期間の業績につきましては、飲料事業の販売数量減少による売上収益減少、アセプティック(無菌充填)PETボトル製品の供給能力不足や昨年の被災以降に製品供給体制の復旧を進める中での製造・物流関連費用増の継続、第2四半期に計上したのれんの減損損失等により、以下のとおりとなりました。

 

ハイライト

・連結事業利益は、売上収益減少に加え、当初から見込んでいた昨年下期の被災影響等もあり、前年同期比40%減少。飲料事業は5月に発表した修正計画に対して概ね計画どおりに推移するも、ヘルスケア・スキンケア事業では厳しい状況が継続

・連結営業利益は、第2四半期に計上したのれんの減損損失等により、51,880百万円の損失

・普通社債1,500億円を発行。調達資金は主に供給体制再構築や成長投資に活用

・供給体制再構築と製造能力拡張に向けた投資を継続。新規製造設備として、第1四半期に稼働開始した2ラインに加え、10月に京都工場で新たにアセプティックPETボトル製品の製造ラインが稼働開始。このほか、被災した本郷工場に代わる広島新工場を含む4ラインの2020年第2四半期までの新規稼働に向け、準備は順調

・ERPシステム「CokeOne」の全エリア導入が10月に完了。統合されたひとつのITインフラ上でのオペレーション開始

・コカ・コーラシステム初のアルコール製品「檸檬堂」レモンサワーを、10月より当社全エリアで販売開始するともに、自社工場での製造をスタート

・新たな中期計画を踏まえて策定した当社のミッション、ビジョン、バリューに基づき、ケイパビリティの向上へ強くコミット

 

 

業績の概要

第3四半期累計期間(1-9月)

(単位:百万円)

 

2018年

2019年

増減率

売上収益

710,317

694,763

△2.2

売上総利益

349,385

337,265

△3.5

販売費及び一般管理費

319,943

318,810

△0.4

その他の収益(経常的に発生した収益)

1,113

889

△20.1%

その他の費用(経常的に発生した費用)

1,853

2,150

16.1%

持分法による投資利益(△は損失)

△154

△90

事業利益

28,548

17,103

△40.1%

のれんの減損損失

61,859

その他の収益(非経常的に発生した収益)

481

2,137

344.4%

その他の費用(非経常的に発生した費用)

8,939

9,260

3.6%

営業利益(△は損失)

20,090

△51,880

親会社の所有者に帰属する四半期利益(△は損失)

12,854

△55,693

 

(参考)第3四半期(7-9月)

(単位:百万円)

 

2018年

2019年

増減率

売上収益

262,214

261,053

△0.4

売上総利益

128,860

127,019

△1.4

販売費及び一般管理費

111,731

113,608

1.7

その他の収益(経常的に発生した収益)

424

329

△22.4%

その他の費用(経常的に発生した費用)

456

693

51.9%

持分法による投資利益(△は損失)

△120

△66

事業利益

16,977

12,980

△23.5%

その他の収益(非経常的に発生した収益)

897

その他の費用(非経常的に発生した費用)

8,939

300

△96.6%

営業利益

8,038

13,578

68.9%

親会社の所有者に帰属する四半期利益

5,115

8,872

73.5%

*事業利益は、事業の経常的な業績をはかるための指標であり、売上収益から売上原価ならびに販売費及び一般管理費を控除するとともに、その他の収益およびその他の費用のうち経常的に発生する損益を加減算したものです。

 

第3四半期累計期間の連結売上収益は694,763百万円(前年同期比15,553百万円2.2%減)となりました。飲料事業の売上収益は676,015百万円(前年同期比12,974百万円、1.9%減)となりました。第3四半期の販売数量は、前年の被災や供給制約の反動増があったものの7月の長雨や低温の影響を受け、前年同期比1%減(7月の販売数量13%減)となりましたが、第3四半期の売上収益は、4月に実施した大型PETボトル製品等の納価改定によるケース当たり納価改善が寄与し、前年同期並みとなりました。ヘルスケア・スキンケア事業では、新製品の投入や新たな販売チャネルの開拓等に取り組んでおりますが、主力の通販チャネルにおいて売上減少が継続したこと等により、売上収益は18,748百万円(前年同期比2,579百万円、12.1%減)となりました。

第3四半期累計期間の連結事業利益は17,103百万円(前年同期比11,445百万円、40.1%減)となりました。飲料事業の事業利益は5月に発表した修正計画に対して概ね計画どおりに推移しております。退職給付制度統合や希望退職プログラムの実施に伴う人件費の減少、販売数量減少に伴い販促費等が減少する一方、売上収益の減少、製品供給体制の復旧と拡張を進める中、製造効率低下や物流費用増加の継続等があり、事業利益は14,613百万円(前年同期比9,955百万円、40.5%減)となりました。ヘルスケア・スキンケア事業では、販促費等は効果的な運用により減少したものの、売上収益の減少により、事業利益は2,489百万円(前年同期比1,490百万円、37.4%減)となりました。連結営業利益は、第2四半期に計上したのれんの減損損失等により、51,880百万円の損失(前年同期の連結営業利益は20,090百万円)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は55,693百万円の損失(前年同期の親会社の所有者に帰属する四半期利益は12,854百万円)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

総資産は、968,031百万円となり、前連結会計年度末に比べ90,559百万円増加しました。これは主に第2四半期ののれんの減損損失により、のれんが減少した一方、第3四半期の社債発行に伴う現金及び現金同等物の増加、第1四半期中に京都工場と熊本工場の新規製造設備2ラインが竣工したことによる有形固定資産の増加、当連結会計年度よりIFRS第16号「リース」を適用したことに伴う使用権資産の計上等によるものです。

負債は、464,558百万円となり、前連結会計年度末に比べ167,992百万円増加しました。これは主に社債の発行に伴う社債及び借入金(非流動)の増加や使用権資産の計上に伴うリース負債の計上等によるものです。

資本合計は、503,473百万円となり、前連結会計年度末に比べ77,433百万円減少しました。これは主にのれんの減損損失に伴う利益剰余金の減少や、2019年2月末まで実施した自己株式の取得によるものです。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況等につきましては、次のとおりであります。

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期損失が51,848百万円となり、また、営業債権及びその他の債権や棚卸資産等の増加や法人所得税の支払等があったものの、減損損失、減価償却費及び償却費、営業債務及びその他の債務の増加により、30,464百万円の収入(前年同期は33,374百万円の収入)となりました。

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

投資活動によるキャッシュ・フローは、供給体制の復旧と製造能力の段階的な拡張に向けた設備投資の実行に伴う有形固定資産の取得による支出等により、53,748百万円の支出(前年同期は32,975百万円の支出)となりました。

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の返済による支出や自己株式の取得による支出および配当金の支払等があった一方で、供給体制再構築や成長投資を目的とした社債の発行による収入等により、95,989百万円の収入(前年同期は67,513百万円の支出)となりました。

以上の結果、当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は前年同期比86,588百万円増加し、138,215百万円となりました。

 

(4) 事業上および財務上の対処すべき課題

① 当社グループの対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。

② 株式会社の支配に関する基本方針について

a.基本方針の内容

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保・向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。

しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、対象会社の株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が事業計画や代替案等を提示するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉等を必要とするものなど、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、①世界中の国や地域で人々に爽やかさとうるおいを届け、人々の生活スタイルの一部となっている「コカ・コーラ」ブランドを、地域社会に根付かせていくこと、②「いつでもどこでも誰にでも、高品質で安心して飲んでいただける商品」をお届けできるように品質安全性に対してこだわりと情熱を持って積極的に取り組んでいくこと、③お客さまの満足を徹底して追求していこうとする強い使命感を持った社員の存在を理解し、社員一人ひとりに報いるべく彼らの働きがいと生活を大切にすること、④豊かな社会の実現の一助となるよう努力を続ける企業市民としての責任感をもって地域社会への貢献ならびに環境問題への積極的な取り組みを行うこと、これらを十分に理解し、ステークホルダーであるお客さま・お得意さま、株主のみなさま、社員との信頼関係を維持し、ステークホルダーのみなさまの期待に応えていきながら、中長期的な視点に立って当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させる者でなければならないと考えております。

したがって、当社としてはこのような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式の大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による当社株式の大量買付に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上する必要があると考えております。

b.基本方針実現のための取組み

(a)基本方針の実現に資する特別な取組みの概要

当社グループは、ザ コカ・コーラ カンパニーおよび日本コカ・コーラ株式会社(ザ コカ・コーラ カンパニー100%出資)の戦略的パートナーとして、商品開発やテストマーケティングなどさまざまな取り組みを協働で展開し、日本のコカ・コーラビジネスの変革をリードする役割を担うとともに、ステークホルダーであるお客さま・お得意さま、株主のみなさま、社員から信頼される企業づくりに努めております。

清涼飲料業界においては、市場が成熟化し、大きな成長が期待できない中、清涼飲料各社間の競争が激化するなど、当社を取り巻く経営環境はさらに厳しくなることが見込まれます。

このような状況の中、当社グループは、強固かつ持続的なオペレーティングモデルを確立し、重点エリアでの成功を目指すとともに、成長実現に向けビジネスを抜本的に変革し、すべてのお客さま(消費者)、お得意さまから、あらゆる飲用機会で必ず選ばれる飲料会社を目指してまいります。

また、当社は、ガバナンス体制の一層の強化を目指し、監査等委員会設置会社を採用しております。当社の監査を担う監査等委員会は、複数の独立社外取締役を含む社外取締役(監査等委員)のみで構成されており、この社外取締役である監査等委員が、取締役会における議決権を有していること、ならびに株主総会において取締役の指名・報酬等についての意見を陳述する権利を有していることなどにより、経営監督機能がより強化されております。

また、当社は、意思決定および経営管理機能と業務執行機能を分離すべく、執行役員制度を採用しており、重要な業務執行の決定の一部を取締役に委任することにより、取締役会において特に重要度の高い事項についての審議をより充実させるとともに、それ以外の事項について、執行役員による経営判断の迅速化も図っております。

(b)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要

当社は、当社株式の大量買付けが行われた際には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、積極的な情報収集と適時開示に努めるとともに、必要に応じて、法令および当社定款の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

また、今後の社会的な動向も考慮しつつ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、当社取締役会が買収防衛策を再導入する必要があると判断した場合には、定款の定めに従い、株主総会において株主のみなさまにその導入の是非をお諮りいたします。

c.具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

前記b.(a)の取り組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものであります。

また、前記b.(b)の取り組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、必要に応じて、法令および当社定款の許容する範囲内で、かつ株主意思を重視した具体的方策として策定されたものであるため、当社の株主共同の利益を損なうものおよび当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

(5) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間では、ヘルスケア・スキンケア事業において研究開発活動を行っておりますが、少額であり特に記載すべき事項はありません。

 

(6) 主要な設備

当第3四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画していた重要な設備の新設について完了したものは次のとおりであります。

会社名

事業所名

(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

金額

(百万円)

完了年月

コカ・コーラボトラーズジャパン㈱

各支店

(-)

飲料事業

自動販売機、クーラー取得

15,702

2019年9月

3工場

製造設備

11,961

2019年9月

(注)1.当社は、2019年9月に無担保普通社債の発行による資金調達を行っており、この一部につきましては、製造能力拡張に向けた製造ラインや物流ネットワーク最適化に向けた物流拠点建設を目的とした当社連結子会社の設備投資に充当する予定であります。また、当社連結子会社への設備投資資金への充当につきましては、当社から当該連結子会社の融資を通じて行うものであります。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

また、重要な設備の新設、改修等の計画について、当第3四半期連結累計期間において著しい変更があったものは、次のとおりであります。

なお、重要な売却、除却の計画に変更はありません。

 

会社名

事業所名

(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

投資予定総額

(百万円)

既支払額

(百万円)

資金調達方法

着手年月

完了予定年月

コカ・コーラ ボトラーズジャパン㈱

広島工場

広島県三原市

飲料事業

製造設備

24,276

3,450

自己資金およびグループ内借入金

2019年3月

2020年6月

埼玉倉庫

埼玉県比企郡吉見町

物流設備

16,479

2,085

2019年1月

2021年1月

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。