第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

2020年12月期において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により、販売機会の喪失および各種調達費用の増大等による業績への影響が見込まれます。前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについては、重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界中で拡大する中、当社は、顧客と従業員、特に日常生活に必要不可欠な製品を製造し、サービスを提供していくために日々働いている現場の従業員の安全と健康を確保していくことを最優先しています。また、私たちのミッションに基づいて、すべての人にハッピーでさわやかなひとときをお届けすべく、包括的な対策を行いつつ、安全・安心な製品の供給を継続すべく事業活動を行っております。

当第1四半期連結会計期間(2020年1月1日~3月31日、以下「当第1四半期」)における国内の清涼飲料市場は、2月下旬に政府がCOVID-19の感染拡大防止策として、小中高等学校の休校措置、在宅勤務の奨励、大規模イベント開催の自粛等を要請した影響等により、3月以降に落ち込んだことなどから、累計で前年同期比減少したものと見込まれます。健康食品および化粧品市場におきましては、消費者の健康志向や新たな機能・効能への需要増等により市場の拡大傾向は続いておりますが、COVID-19感染拡大による初期の影響を受けたものと見込まれます。

このような中、当社は中期計画の「これまでのやり方は選択肢にない」の方針のもと、重要なベンディングチャネルや間接部門を含むコスト構造の変革、製造能力の向上や売場の拡大といった顧客志向の投資や人材能力開発への投資を増加させるなど、持続的な成長軌道への回帰に向けビジネスの抜本的改革を推し進めております。さらに、短期的には、COVID-19の感染拡大に端を発する事業環境の急変への迅速な対応に注力するとともに、飲料事業のコスト構造や高い固定費構造の変革を継続しております。また、この危機的な状況における当面の事態に対応するだけでなく、新たな機会を特定して変革の取り組みを加速させ、中長期的視点で事態終息後の事業環境に備えております。

当第1四半期の業績は、1月から2月は計画通りで推移していたものの、COVID-19の感染拡大の影響で3月に入り飲料事業の販売数量が大きく減少したこと等により、以下のとおりとなりました。

 

当第1四半期のハイライト

・ 飲料事業の販売数量は、ベンディングチャネルの成長やアルコール飲料「檸檬堂」の貢献もあり、1~2月は計画通り推移していたものの、COVID-19感染拡大等により3月に販売数量が大きく減少し、チャネルミックスのシフトもあり、第1四半期で前年同期比2%減少

・ 金額シェアは手売り、ベンディングチャネルとも成長

・ 連結売上収益は、飲料事業における2019年4月の大型PETボトル製品の納価引き上げの影響や、販促費用の配分見直し等による売上控除となるリベートの減少により、前年同期並み

・ 連結事業利益は、供給体制、マーケティング、人材開発等への計画された投資に加え、3月以降のCOVID-19感染拡大等による影響を受け、6,534百万円の損失(前年同期は、4,059百万円の損失

・ 連結営業利益は、7,881百万円の損失(前年同期は、12,824百万円の損失)に改善。前年同期には特別退職プログラムによる一時費用が含まれる

・ COVID-19感染拡大に伴う緊急事態宣言発令や東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の2021年への延期決定などによる不透明要因を踏まえ、通期業績を未定とし、影響を精査中

・ 事態終息後の「ニューノーマル」に向けて十分な態勢を整えるために、多くの成果を迅速にもたらす重要な事業変革の推進に注力。重要なベンディングチャネルのオペレーション構造変革として、近畿地区で実施していたパイロットテストの良好な結果を踏まえ、当社全エリアへの展開を上期中に前倒しすることを決定

・ 新規製造設備が白州工場(山梨県)で稼働開始。製造能力回復と供給体制正常化に向け順調。COVID-19の感染状況を踏まえて今年度の設備投資実行時期や稼働時期を精査中

・ 資本を適切に管理・運用。劇的に変化する事業環境下、強固なバランスシートと十分な債務負担能力により流動性の確保と資本構成の最適化を重視。設備投資や配当予想など、キャッシュ使途の優先順位を精査中

 

業績の概要

国際財務報告基準

(単位:百万円)

 

2019年
第1四半期
(1-3月)

2020年
第1四半期
(1-3月)

増減率

売上収益

198,733

198,715

△0.0

売上総利益

94,602

93,418

△1.3

販売費及び一般管理費

98,140

99,645

1.5

その他の収益(経常的に発生した収益)

293

227

△22.5

その他の費用(経常的に発生した費用)

800

475

△40.6

持分法による投資利益(△は損失)

△14

△59

事業損失(△)

△4,059

△6,534

その他の収益(非経常的に発生した収益)

0

その他の費用(非経常的に発生した費用)

8,765

1,348

△84.6

営業損失(△)

△12,824

△7,881

親会社の所有者に帰属する四半期損失(△)

△8,002

△5,690

飲料事業 販売数量(百万ケース)

110

108

△2

 

*事業利益は、事業の経常的な業績をはかるための指標であり、売上収益から売上原価ならびに販売費及び一般管理費を控除するとともに、その他の収益およびその他の費用のうち経常的に発生する損益を加減算したものです。

 

当第1四半期の連結売上収益は198,715百万円とほぼ前年同期並み(前年同期比17百万円0.0%減)となりました。飲料事業では、COVID-19の感染拡大等により、3月の販売数量が大きく減少し、当第1四半期の販売数量は前年同期比2%減少となりましたが、2019年4月の大型PETボトル製品の納価改定や「檸檬堂」の全国展開、販促費用の配分見直し等により売上控除となるリベートが減少したこと等により、売上収益は193,029百万円(前年同期比262百万円0.1%増)となりました。ヘルスケア・スキンケア事業の売上収益は、2019年10月にコーポレートロゴとコーポレートスローガンの刷新、主力製品のリニューアル等を実施し、それ以降、新製品の投入や新たな販売チャネルの開拓等に取り組んでまいりましたが、5,687百万円(前年同期比279百万円4.7%減)となりました。

当第1四半期の連結事業利益は、1~2月は概ね計画通りに推移していたものの、3月に入りCOVID-19感染拡大の影響を受け、6,534百万円の連結事業損失(前年同期の連結事業損失4,059百万円)となりました。飲料事業では、前年同期の退職給付制度統合による人件費減の反動に加え、生産能力の増強やビッグベット(重点製品)に注力した営業活動、店頭での売場箇所数増加に向けた活動、組織能力の向上などの戦略的投資による減価償却費やその他の費用の増加等により、事業損失は7,081百万円(前年同期の事業損失4,774百万円)となりました。ヘルスケア・スキンケア事業では、効果的な販促費の投下に努めたものの、売上収益の減少により、事業利益は547百万円(前年同期比167百万円23.4%減)となりました。連結営業損失は、前年同期比改善し7,881百万円(前年同期の連結営業損失12,824百万円)となりました。なお、その他の費用(非経常的に発生した費用)には、前年同期は希望退職プログラムにかかわる特別退職加算金等8,706百万円が含まれており、当第1四半期は特別退職加算金等746百万円および中期計画に基づく抜本的な変革の実行にかかる事業構造改善費用331百万円が含まれております。親会社の所有者に帰属する四半期損失も前年同期比改善し、5,690百万円(前年同期の親会社の所有者に帰属する四半期損失8,002百万円)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

総資産は、933,373百万円となり、前連結会計年度末に比べ19,071百万円減少しました。これは主に今上期中に進めている生産能力増強に伴い、安定供給を確保するための在庫の積み増し等にともなう棚卸資産の増加、供給能力拡大や店頭での売場増加に向けた戦略投資による有形固定資産の増加等の一方、現金及び現金同等物や営業債権等の減少、足元の株式市場の下落により保有する投資有価証券評価額が減少し、その他の金融資産が減少したこと等によるものです。

負債は、441,968百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,985百万円減少しました。これは主に前連結会計年度に完了した設備投資資金の支払い等により、営業債務及びその他の債務が減少したこと等によるものです。

資本合計は、491,405百万円となり、前連結会計年度末に比べ15,086百万円減少しました。これは主にその他の包括利益の減少や期末配当金の支払いによる利益剰余金の減少によるものです。

なお、4月に500億円を短期借り入れで調達しており、不透明な環境が続く中、十分な流動性の確保とキャッシュへのアクセスを図っております。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況等につきましては、次のとおりであります。

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期損失を計上したものの、減価償却費及び償却費、営業債権及びその他の債権の減少等により、9,762百万円の収入(前年同期は10,051百万円の収入)となりました。

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資の実行に伴う固定資産の取得による支出等により27,356百万円の支出(前年同期は20,295百万円の支出)となりました。

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

財務活動によるキャッシュ・フローは、期末配当金の支払いおよびリース負債の返済による支出等により6,970百万円の支出(前年同期は1,137百万円の支出)となりました。

以上の結果、当第1四半期末における現金及び現金同等物の残高は89,261百万円(前年同期比35,132百万円増加)となりました。

 

(4) 事業上および財務上の対処すべき課題
① 当社グループの対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。

② 株式会社の支配に関する基本方針について

a.基本方針の内容

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保・向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。

しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、対象会社の株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が事業計画や代替案等を提示するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉等を必要とするものなど、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、①世界中の国や地域で人々に爽やかさとうるおいを届け、人々の生活スタイルの一部となっている「コカ・コーラ」ブランドを、地域社会に根付かせていくこと、②当社の掲げる企業理念を理解し、お客さまから選ばれ市場で私たちが勝利するために積極的に取り組んでいくこと、③お客さまの満足を徹底して追求していこうとする強い使命感を持った社員の存在を理解し、社員一人ひとりに報いるべく彼らがコカ・コーラに誇りを持ち、誰もが働きたいと思う職場環境づくりに積極的に取り組んでいくこと、④豊かな社会の実現の一助となるよう努力を続ける企業市民としての責任感をもって地域社会への貢献ならびに環境問題への積極的な取り組みを行うこと、これらを十分に理解し、ステークホルダーであるお客さま、お得意さま、株主のみなさま、社員との信頼関係を維持し、ステークホルダーのみなさまの期待に応えていきながら、中長期的な視点に立って当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させる者でなければならないと考えております。

したがって、当社としてはこのような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式の大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による当社株式の大量買付に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上する必要があると考えております。

 

b.基本方針実現のための取組み

(a)基本方針の実現に資する特別な取組みの概要

当社グループは、ザ コカ・コーラ カンパニーおよび日本コカ・コーラ株式会社(ザ コカ・コーラ カンパニー100%出資)の戦略的パートナーとして、商品開発やテストマーケティングなどさまざまな取り組みを協働で展開し、日本のコカ・コーラビジネスの変革をリードする役割を担うとともに、ステークホルダーであるお客さま・お得意さま、株主のみなさま、社員から信頼される企業づくりに努めております。

清涼飲料業界においては、市場が成熟化し、大きな成長が期待できない中、清涼飲料各社間の業務提携が拡大するなど生き残りをかけた業界再編が一段と加速しており、当社を取り巻く経営環境はさらに厳しくなることが見込まれます。

このような状況の中、当社グループは、強固かつ継続的なオペレーティングモデルを確立し、重点エリアでの成功を目指すとともに、成長実現に向けビジネスを抜本的に変革し、すべてのお客さま(消費者)、お得意さまから、あらゆる飲用機会で必ず選ばれる飲料会社を目指してまいります。

また、当社は、ガバナンス体制の一層の強化を目指し、監査等委員会設置会社を採用しております。当社の監査を担う監査等委員会は、複数の独立社外取締役を含む社外取締役(監査等委員)のみで構成されており、この社外取締役である監査等委員が、取締役会における議決権を有していること、ならびに株主総会において取締役の指名・報酬等についての意見を陳述する権利を有していることなどにより、経営監督機能がより強化されております。また、当社は、意思決定および経営管理機能と業務執行機能を分離すべく、執行役員制度を採用しているほか、重要な業務執行の決定の一部を取締役に委任することにより、取締役会において特に重要度の高い事項についての審議をより充実させるとともに、それ以外の事項について、経営陣による経営判断の迅速化も図っております。

 

(b)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要

当社は、当社株式の大量買付けが行われた際には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、積極的な情報収集と適時開示に努めるとともに、必要に応じて、法令および当社定款の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。また、今後の社会的な動向も考慮しつつ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、当社取締役会が買収防衛策を再導入する必要があると判断した場合には、定款の定めに従い、株主総会において株主のみなさまにその導入の是非をお諮りいたします。

c.具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

前記b.(a)の取り組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものであります。

また、前記b.(b)の取り組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上のために、必要に応じて、法令および当社定款の許容する範囲内で、かつ株主意思を重視した具体的方策として策定されたものであるため、当社の株主共同の利益を損なうものおよび当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

(5) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間では、ヘルスケア・スキンケア事業において研究開発活動を行っておりますが、少額であり特に記載すべき事項はありません。

 

(6) 主要な設備

当第1四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画していた重要な設備の新設について完了したものは次のとおりであります。

会社名

事業所名

(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

金額

(百万円)

完了年月

コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社

各支店

(-)

飲料事業

自動販売機、

クーラー取得

6,387

2020年3月

 

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。