文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、国内飲料事業を取り巻く経営環境が大きく変化する中、グループ一丸となって将来の持続的成長をめざすべく、2014年に「グループ理念・グループビジョン」「グループスローガン」を制定しております。
「人と、社会と、共に喜び、共に栄える。その実現のためにDyDoグループは、ダイナミックにチャレンジを続ける。」というグループ理念は、創業以来培ってきた共存共栄の精神を謳っております。お客様、従業員、取引先、地域社会、株主といったすべてのステークホルダーの皆様との共存共栄を図りながら、企業の成長とともに従業員が成長していくために、チャレンジする企業風土の醸成に取り組み、当社グループの文化である共存共栄の精神を未来へとつないでまいります。
また、当社グループのコアビジネスである国内飲料事業は、清涼飲料という消費者の皆様の日常生活に密着した製品を取り扱っており、部門売上高の80%以上は地域社会に根差した自販機を通じた販売によるものです。また、自社工場を持たず、生産・物流を全国の協力業者に委託するファブレス経営により、当社は製品の企画・開発と自販機オペレーションに経営資源を集中し、業界有数の自販機網は当社グループの従業員と共栄会(当社商品を取り扱う自販機運営業者)により管理しております。
このような当社独自のビジネスモデルは、ステークホルダーの皆様との信頼関係によって成り立っていることから、「人と、社会と、共に喜び、共に栄える。」ことが会社としての責務であり、経営上の最重要課題であると認識しております。そして、その実現のために、「ダイナミックにチャレンジを続けていく」ための基盤として、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みであるコーポレート・ガバナンスを継続的に改善していくことが、株主共同の利益に資するものと考えております。
(2)経営戦略等
当社グループでは、日本国内の人口動態の変化をはじめとする中長期的な事業環境の変化が、ビジネスモデルに重要な影響を及ぼすリスクと事業機会を分析し、これまでの課題認識をふまえて、2030年のありたい姿を示す「グループミッション2030」“世界中の人々の楽しく健やかな暮らしをクリエイトするDyDoグループへ”を定めております。
SDGsのめざす未来の実現に、事業を通じて貢献することが私たちのミッションであり、持続可能な社会の実現によって、私たちも持続的に成長することができるとの想いが、その背景にあります。共存共栄の精神は、SDGsの原則である「誰一人取り残さない」にも通じるものです。2030年に向け、世界中の人々が楽しく健やかに暮らせる持続可能な社会の実現に貢献し、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値向上をめざしてまいります。
「グループミッション2030」では、グループ理念・グループビジョンのもと、2030年までに成し遂げるべきミッションを4つのテーマごとに示し、その達成に向けたロードマップを描いております。
具体的には、2030年までの期間を「基盤強化・投資ステージ」「成長ステージ」「飛躍ステージ」の3つに区分し、それぞれのステージに応じた事業戦略を推進することにより、競争優位性の高いビジネスモデルを構築し、成長性・収益性・効率性の高い事業ポートフォリオを形成してまいります。
コロナ禍により、短期的な業績への影響はありますが、当社グループのめざす方向性に変更はありません。持続的成長と中長期的な企業価値向上をめざすべく、2030年のありたい姿を示す「グループミッション2030」と、その実現に向けた2019年度からの3カ年の行動計画「中期経営計画2021」を引き続き推進してまいります。
●基本方針
●ロードマップ
(3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標
2019年度からの3カ年の行動計画「中期経営計画2021」は、「グループミッション2030」に定める当社グループのありたい姿の実現に向けた「基盤強化・投資ステージ」として、キャッシュ・フローの最大化とあわせて、成長戦略の推進にも積極的に取り組んでいくことから、3年間の固定的な定量目標は設定せず、主要指標のガイドラインを示し、事業環境の変化と重点戦略・投資戦略の進捗に応じた単年度目標を毎期設定する方針としております。
●「中期経営計画2021」主要指標のガイドライン
なお、「中期経営計画2021」における重点戦略・投資戦略は以下のとおりであります。
●重点戦略
●投資戦略
(4)経営環境についての経営者の認識
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2020年は、新型コロナウイルス感染症に翻弄された激動の一年となりました。ワクチン開発など明るい兆しはありますが、この先コロナ禍がどのように収束し、世の中がどのように変化していくのか、なかなか予測するのは難しそうです。しかしながら、引き続き「変化をチャンス」と捉え、柔軟な発想で迅速に行動していきたいと考えています。 一方で、コロナ禍でも変わることなく、加速していく大きなトレンドとして、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」と「SDGsへの取組み」の2つが挙げられます。DXについては、コロナ禍による人々の行動様式の変化によってデジタル化・オンライン化が一気に浸透した結果、デジタルを前提とした商品やサービスの開発、また生活者の行動変容は今後益々進んでいくものと思われます。もう一つのSDGsについても、コロナ禍において「経済・社会・環境の持続可能性」への注目が一段と高まっています。そこで、当社グループにおいて、2021年をSDGsへの取組みを本格的にスタートする年にしたいと考え、この度「DyDoグループSDGs宣言」を策定しました。 もとより、当社グループには、「人と、社会と、共に喜び、共に栄える。」という共存共栄の理念が基本にあります。この共存共栄の精神は、SDGsの原則である「誰一人取り残さない」にも通じるものだと考えており、SDGsのめざす持続可能な社会の実現に向け、事業を通じて貢献することが私たちのミッションであると考えています。また、「グループミッション2030」で掲げる「世界中の人々の楽しく健やかな暮らしをクリエイトする」というめざすべき姿は、SDGsに貢献することを考えて定めたものです。 国内飲料事業においては、「資源循環型社会の実現」をめざして、2030年までに「空き容器の回収率 100%」「プラスティック容器のサステナブル化60%」「自販機の平均寿命15年」という定量目標を設定しました。また、環境配慮活動として「LOVE the EARTH」プロジェクトを本年よりスタートします。これを機に、グループ全体でも取組みを推し進めていきますが、より本質的に取組みを継続するためには、社員一人ひとりの参画とパートナーシップが重要だと考えます。「人と、社会と、共に喜び、共に栄える。」ことができるよう、グループ全員が行動していきます。
ダイドーグループホールディングス株式会社 代表取締役社長 髙松 富也
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(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、「グループミッション2030」の達成に向けて「国内飲料事業のイノベーション」「海外での事業展開の拡大」「非飲料事業での第2の柱を構築」の3つのテーマに取り組むことにより、成長性・収益性・効率性の高い事業ポートフォリオの形成をめざしております。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による内外経済の停滞は、短期的な業績に影響を与えるリスクとなりますが、コロナ禍を契機とした消費者の価値観や行動様式の変容、DX(デジタルトランスフォーメーション)の急速な進展などによる大きな社会変革は、将来の成長に向けた新たなビジネスチャンスとなり得るものと考えております。
また、健康・予防・衛生に対する意識の変化、ワークスタイルに対する価値観の多様化、地球環境保護に対する問題意識の高まりなどによるリスクと機会への対応は、将来の持続可能性に関わる大きな課題となるものと認識しております。
2030年のありたい姿を示す「グループミッション2030」のもと、大きな社会変革に柔軟に対応し、イノベーションの創出により、人と社会に貢献する持続可能なビジネスモデルの構築をめざしてまいります。
①国内飲料事業のイノベーション
当社グループのコアビジネスである国内飲料事業は、創業来、「お客様の求めるおいしさ」を「お客様にとって利便性の高い身近な場所」にお届けする独自のビジネスモデルによって発展してまいりました。業界有数の自販機網と、直販と共栄会によって一体的に運営する品質の高いオペレーション体制は、当社グループの大きな資産であり、キャッシュ・フローの源泉ともなっております。
コロナ禍により、消費者の行動様式は大きく変容し、在宅勤務の定着化などによる売れる場所の変化とともに、飲料業界全体の自販機を通じた販売数量は大きく減少しており、業界各社の自販機チャネルに対する取り組み姿勢にも変化が生じております。
当社グループは、コロナ禍を契機とした社会変革をビジネスチャンスと捉え、非対面・非接触の無人店舗である自販機が、サステナブルな社会にとって役立つものであり続けるために、大きな環境変化にも柔軟に対応できる持続可能な自販機ビジネスモデルの構築にチャレンジしてまいります。
今後につきましては、オンライン商談を効果的に活用するインサイドセールスを交えながら、売れる場所の変化を的確に捉えた営業活動を推進し、収益性の高い自販機網の拡充を図るとともに、自販機オペレーション現場の働き方においても業界をリードする存在となるべく、最新のテクノロジーを活用したスマートオペレーション体制の構築を着実に推進することにより、自販機市場における確固たる優位性を確立してまいります。
スマートオペレーション体制の構築は、時代の変化やお客様のニーズの多様化をタイムリーに捉え、もっと身近で毎日の生活に役立つ事業へと進化するための基盤となるものと考えております。当社グループは、「グループミッション2030」の達成への取り組みを通じて、国内飲料事業がコアビジネスであり続けることをめざしてまいります。
②海外での事業展開の拡大
当社グループの海外飲料事業の中で大きなウエイトを占めるトルコ飲料事業は、豊富な若年層人口を背景に高い成長ポテンシャルを有しております。短期的には、コロナ禍による影響が懸念されるものの、主力ブランドであるミネラルウォーター「Saka(サカ)」は、消費者の健康志向を背景に着実な成長を続けており、中長期的にも成長が期待できる事業と位置付けております。また、中国飲料事業につきましては、これまで日本からの輸入商品の配荷拡大に取り組み、ブランド認知度の向上に努めてまいりましたが、2021年には中国での現地生産を開始することにより、収益構造の改善に取り組むこととしております。
一方、海外における戦略拠点の選択と集中の方針のもと、これまでキャッシュ・フローのマイナスが続いていたマレーシア飲料事業については、コロナ禍からの販売回復に目途が立たないと判断し、2020年10月20日をもって現地子会社の全株式を売却いたしました。
今後につきましては、海外事業セグメント全体の黒字確保を当面の目標としつつ、海外売上高の飛躍的成長の実現に向けて、海外事業戦略の再構築をすすめてまいります。
当社グループは、「グループミッション2030」の達成への取り組みを通じて、世界中に、こころとからだにおいしいものをお届けすることにより、グループ全体の海外売上高比率を20%以上に成長させることをめざしてまいります。
③非飲料事業での第2の柱の構築
超高齢化社会・健康長寿社会が進展する中、コロナ禍を契機とした健康・予防・衛生に対する意識の高まりも相俟って、今後、ヘルスケア関連市場は着実に成長し、飲料・食品・医薬品といった業態間の垣根は、さらに低くなっていくことが想定されます。
当社グループは、世界中のお客様の健康や生活の質の向上に貢献する商品・サービスをお届けしていくために、非飲料事業での第2の柱の構築にチャレンジしてまいります。
既存事業におきましては、国内飲料事業を担うダイドードリンコ株式会社が運営するサプリメント等の通信販売が、主力商品である「ロコモプロ」を中心に高い成長を続けているほか、食品事業を担う株式会社たらみ(以下「たらみ」)は、様々な食感を自在に実現する「おいしいゼリー」を作る技術力とブランド力を大きな強みとして、着実に収益力を高めております。
成長投資といたしましては、医薬品関連事業を担う大同薬品工業株式会社(以下「大同薬品工業」)の関東工場新設や、奈良工場への医薬品・医薬部外品等のパウチ容器入り製品の製造ライン新設など、既存事業の競争力強化に向けた設備投資を積極化しております。また、新規事業領域拡大への取り組みとして、希少疾病の医療用医薬品事業に参入すべく設立したダイドーファーマ株式会社が、2021年1月に同社にとって初めてのライセンス契約を締結するなど、将来に向けた先行投資を行っております。
今後につきましては、大きな成長が期待されるヘルスケア領域の事業をさらに拡充すべく、シナジーが見込める投資機会の調査・検討を引き続きすすめてまいります。
当社グループは、「グループミッション2030」の達成への取り組みを通じて、「医療」と「食品」の垣根を越えた新たな市場を開拓し、既存事業と融合するヘルスケア領域での事業を第2の柱として構築することをめざしてまいります。
④人材をはじめとする「見えない資産」への投資
コロナ禍を契機とした社会変革により事業環境が大きく変化していく中で、お客様や社会に価値を提供し、持続的な成長を実現していくためには、イノベーションの担い手となり得る多様な人材の確保・育成と社内環境の整備が極めて重要な課題となります。
当社グループは、人材をはじめとする「見えない資産」への投資が、持続的成長と中長期的な企業価値向上に向けた重要な課題であるとの認識のもと、従業員一人ひとりが心身共に健康で、最大限の力を発揮できる「ワーク・ライフ・シナジー」を実現すべく、2019年に「DyDoグループ健康宣言」を策定し、従業員自身が自らの健康への意識を高め、健康維持・増進に努めることができる環境の整備に取り組んでおります。
また、2020年6月にはグループの中核企業であるダイドードリンコ株式会社において、働き方や働く時間の自由度を高め、テレワークをベースとして、従業員が自律的に業務を推進する「新たな働き方」に移行したほか、2020年9月には「副業制度」「副業受入制度」を導入するなど、ワークスタイルに対する価値観の多様化に対応するとともに、イノベーションの創出につながる多様な知見・価値観・スキルを持つ自律型のプロフェッショナル人材を確保・育成するための取り組みを推進しております。
今後につきましては、「グループミッション2030」の達成に向けて、「人的資本の確保」「将来を担う人材の育成」「人材の適正配置」の3つの観点から人材マネジメント体制の強化に引き続き取り組み、多様な価値観や能力を尊重しながら、ステークホルダーとの新たな共存共栄を推進してまいります。
⑤グループ理念の浸透を通じたESG経営の推進
新型コロナウイルスの感染拡大や気候変動問題の深刻化などにより、事業環境の不確実性が増す中、経済・社会・環境の持続可能性に対するステークホルダーの要請は一段と高まっており、企業には社会のサステナビリティへの貢献がさらに求められております。
当社グループは、事業環境の不確実性に柔軟に対応し、中長期的な企業価値向上を実現するためには、社会のサステナビリティと企業のサステナビリティの同期化が必要であるとの認識のもと、グループ理念の浸透を通じたESG経営を推進しております。
直近の取り組みといたしましては、資源循環型社会の実現に向けて、国内飲料事業において2030年までに達成すべき3つの重点目標を設定し、全社的な環境配慮活動として「みんなの LOVE the EARTH PROJECT」をスタートさせることといたしました。
また、SDGsのめざす持続可能な社会の実現に向け、事業を通じて貢献することが当社グループのミッションであるとの認識のもと、SDGsへの取り組みを本格化すべく2021年1月に「DyDoグループSDGs宣言」を公表いたしました。この取り組みをさらに推進し、次代に向けたイノベーションを創出していくためには、従業員一人ひとりが「グループ理念」「グループビジョン」に基づく共通の価値観を持って行動し、様々なステークホルダーの皆様とのパートナーシップを推進していくことが重要な課題となります。
今後とも、共存共栄の精神のもと、ESG経営を推進し、「グループミッション2030」達成への取り組みを通じて、社会的価値と経済的価値を実現することにより、当社グループの中長期的な企業価値向上につなげてまいります。
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DyDoグループSDGs宣言
私たちのグループ理念は、「人と、社会と、共に喜び、共に栄える。」という考えのもと、創業以来培ってきた「共存共栄の精神」を謳っています。この共存共栄の精神は当社グループの文化そのものであり、SDGsの原則である「誰一人取り残さない」にも通じるものです。 また、私たちは2030年のありたい姿として、グループミッション2030「世界中の人々の楽しく健やかな暮らしをクリエイトするDyDoグループへ」を定めました。SDGsのめざす未来の実現に向けて、事業を通じて貢献することが私たちのミッションです。 私たちは2030年に向け、SDGsへの貢献を通じ、世界中の人々が楽しく健やかに暮らせる持続可能な社会をめざしていきます。
2021年1月 ダイドーグループホールディングス株式会社 代表取締役社長 髙松 富也
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当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況などに重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、代表取締役社長を委員長とする「グループリスク管理委員会」を設置し、リスクマネジメント体制の運用方針・計画を定めるほか、当社グループに重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクを特定し、リスク対策の妥当性を評価しております。
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によるリスクが顕在化しております。当社グループは、お客様と従業員の健康・安全を最優先に考慮し、感染拡大防止につとめております。
当連結会計年度の「グループリスク管理委員会」においては、新型コロナウイルス感染拡大による各事業セグメントへの影響と対応策を確認したほか、人材の確保・育成や海外子会社の管理・統制などの重要課題への取り組みについて協議いたしました。
(1)人材の確保・育成
・リスクが顕在化した場合に経営成績等に与える影響の内容等
コロナ禍を契機とした社会変革により事業環境が大きく変化していく中で、お客様や社会に価値を提供し、持続的な成長を実現していくためには、イノベーションの担い手となり得る多様な人材の確保・育成と社内環境の整備が極めて重要な課題であると認識しております。当社グループの各事業は、労働集約型産業の側面を持ち、国内飲料事業では自販機オペレーションを担う人材、医薬品関連事業や食品事業では製造工場のオペレーションを担う人材によって支えられていることから、日本国内の人口動態の変化による労働力不足への対応は、将来の持続可能性にも関わる大きな課題となっております。
また、当社グループの成長戦略を推進していくためには、事業領域の拡大に応じた高度な専門性や経験を有する人材や、イノベーションを創出することのできる多様な知見・スキル・価値観を有する人材を確保・育成していく必要がありますが、今後の社会情勢や雇用環境の変化により、相応しい人材を継続的に採用することが困難になる場合、既存事業における売上確保や成長戦略の推進に支障が生じるなど、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策
近年、人々のワークスタイルに対する価値観の多様化が進行し、働き方に対するニーズも大きく変化していることから、当該リスクが顕在化する可能性は常に認識しておく必要があります。
当社グループでは、これらのリスクの低減を図るため、「人的資本の確保」「将来を担う人材の育成」「人材の適正配置」の3つの観点から人材マネジメント体制の強化を図っております。また、健康経営の推進により、従業員自身が自らの健康への意識を高め、健康維持・増進に努めることができる環境の整備に取り組むとともに、従業員が自律的に業務を推進する「新たな働き方」への移行や、「副業制度」「副業受入制度」の導入など、ワークスタイルに対する価値観の多様化に対応するとともに、イノベーションの創出につながる多様な知見・価値観・スキルを持つ自律型のプロフェッショナル人材を確保・育成するための取り組みを推進しております。
(2)海外子会社の管理・統制
・リスクが顕在化した場合に経営成績等に与える影響の内容等
当社グループは、海外での事業展開の拡大を「グループミッション2030」の基本方針に掲げ、グループ全体の海外売上高比率を20%以上に成長させることをめざしております。
海外飲料事業の中で大きなウエイトを占めるトルコ飲料事業の足元の事業環境は、為替変動による輸入原材料価格の高騰や、新型コロナウイルス感染拡大による消費への影響に留意が必要な状況にあるものの、主力ブランドであるミネラルウォーター「Saka(サカ)」は、消費者の健康志向を背景に着実に成長を続けており、中長期的にも成長が期待されております。一方、トルコ飲料事業に係るのれん及び商標権は、当該株式取得に係る取得原価と比較すると相対的に多額となっており、将来の環境変化等により、期待されるメリットをもたらさず著しい企業価値の減価がある場合には、減損損失が計上される可能性があります。
また、海外における事業展開には、各国の法令・制度、政治・経済・社会情勢、文化・宗教・商習慣の違いや為替レートの変動をはじめとした様々なリスクが存在します。事前に想定できなかった問題の発生やこれらのリスクに対処できないことなどにより、事業展開が困難になった場合や投資回収となった場合には、減損損失や事業撤退損失等が発生する可能性があるほか、中長期的な海外事業戦略の推進にも支障が出るなど、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策
当社グループは、「グループミッション2030」の達成に向けて、海外での事業展開の拡大に取り組む方針であることから、当該リスクが顕在化する可能性を常に認識しておく必要があります。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、持株会社の海外事業統括部が海外子会社を管理・統括する体制とし、海外事業セグメント全体の黒字確保を当面の目標としながら、海外事業戦略の再構築を進めてまいります。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大が続く状況下においては、海外への渡航に一定の制約があり、持株会社の監査部による現地監査の実施が困難であることなど、海外子会社の管理・統制については、工夫の余地があるものと認識しております。当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、持株会社の監査部に対する第三者の評価結果に基づき、優先順位を定めながら、監査体制の強化を図ってまいります。
(3)企業買収及び事業・資本提携
・リスクが顕在化した場合に経営成績等に与える影響の内容等
当社グループは、非飲料事業での第2の柱の構築を「グループミッション2030」における基本方針に掲げ、企業買収及び事業・資本提携などの戦略的投資も事業拡大を加速するための有効な手段として、その可能性を常に検討しております。しかしながら、有効な投資機会を見出せない場合や、当初期待した戦略的投資効果を得られない場合には、成長戦略の推進に支障が生じるなど、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、企業買収等により新規事業領域・新規市場へ参入する場合には、その事業・市場固有のリスクが新たに加わる可能性があります。
企業買収等にあたっては、対象企業の事業計画や財務内容、契約関係等についての詳細な調査を行い、十分にリスクを検討することとしておりますが、事前に把握できなかった問題の発生や事業展開が計画どおり進まない場合、のれんなどの固定資産の減損処理を行う必要性が生じる等により、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策
当社グループは、「中期経営計画2021」の投資戦略において、ヘルスケア領域におけるM&Aなどの戦略投資にも積極的に取り組む方針としていることから、当該リスクが顕在化する可能性を常に認識しておく必要があります。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、取締役会の実効性評価を毎年1回実施し、その評価結果をふまえて、取締役会のモニタリング機能の実効性をさらに高めるなど、迅速・果断な意思決定を行うための仕組みであるコーポレート・ガバナンスの継続的改善に向けた取り組みをすすめております。
(4)自販機チャネルへの集中・依存
・リスクが顕在化した場合に経営成績等に与える影響の内容等
当社グループのコアビジネスである国内飲料事業は、日本国内における自販機の普及の歴史とともに発展してまいりました。地域に根差した営業活動を展開することにより、業界有数の自販機網と品質の高いオペレーション体制を構築し、当連結会計年度において、国内飲料事業における自販機チャネルの売上比率は80%超となっており、業界平均を大きく上回っております。
自販機チャネルは、本来、価格安定性・販売安定性が比較的高く、収益性の高い缶コーヒーを主力商材として、安定的なキャッシュ・フローを確保することが可能ですが、近年、自販機オペレーションを担う人手不足の問題などもあり、自販機市場全体の総台数は減少に転じております。また、コロナ禍により、消費者の行動様式は大きく変容し、在宅勤務の定着化などによる売れる場所の変化とともに、飲料業界全体の自販機を通じた販売数量は大きく減少するなど、市場環境は大きく変化しており、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策
自販機チャネルの収益構造は、限界利益率が高い一方で、売上高に対する固定費の比率も比較的高く、国内飲料事業の中で売上構成比の高い自販機チャネルの減収は、グループ全体の営業利益の減少にもつながりやすいことから、当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応にあるものと認識しております。
一方、コロナ禍を契機として、業界各社の自販機チャネルに対する取組み姿勢には変化が生じていることから、当社グループは、これらのリスクをビジネスチャンスへと転換すべく、売れる場所の変化を的確に捉えた営業活動を推進し、収益性の高い自販機網の拡充を図ってまいります。また、自販機オペレーション現場の働き方においても業界をリードする存在となるべく、最新のテクノロジーを活用したスマートオペレーション体制の構築を着実に推進することにより、自販機市場における確固たる優位性を確立してまいります。
(5)業界における市場競争
・リスクが顕在化した場合に経営成績等に与える影響の内容等
日本国内の清涼飲料業界の市場環境は、今後さらに進展する少子高齢化の影響により、中長期的には大きな成長を見込みにくい状況の中で、業界各社はマーケティングを積極化し、容器やデザイン面にも工夫をこらした多種多様なコンセプトの新商品を相次いで発売しております。なかでも、新しいタイプのペットボトル入りコーヒーの登場は、業界各社にとって収益性の高いコーヒー飲料の市場環境を大きく変化させるものとなりました。
コロナ禍を契機とした在宅勤務の定着化などによる消費者の行動変容により、自販機やコンビニエンスストアを通じた販売数量が大きく減少し、飲料市場全体の販売数量も前年実績を大きく下回って推移するなど、飲料業界各社は大きな影響を受けております。また、流通チェーン各社も事業環境の変化に対応すべく、店舗の付加価値を追求するなど、他業態との差別化や独自性を訴求した販売方針への転換を図っております。このような状況に対応するため、飲料業界各社は、価格面・販促面での提案を強化するなど、競争環境はさらに厳しさを増しております。
当社グループの商品戦略・販売戦略・価格戦略が、このような市場環境の変化のスピードに対応できなかった場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策
日本国内の清涼飲料業界の市場環境は、コロナ禍により急速に変化していることから、当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても常にあるものと認識しております。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、市場環境の変化に迅速に対応できるよう商品開発体制を強化し、「おいしさ」と「健康」を追求した商品やサービスの拡大や、自販機ロケーションの特性にあった商品ラインアップの最適化に取り組むとともに、お客様にとって付加価値の高い提案を推進する課題解決型営業により、業界における市場競争に対応してまいります。
(6)原材料・資材の調達
・リスクが顕在化した場合に経営成績等に与える影響の内容等
当社グループの商品には、多種多様な原料・資材が使用されておりますが、中でも国内飲料事業の主要原料であるコーヒー豆は国際市況商品であり、その価格は、商品相場だけでなく為替レートの変動の影響を受けます。価格変動の影響を受けることについては、他の原材料・資材についても同様であり、特に、海外飲料事業(トルコ飲料事業)については、一部の資材調達が外貨建てであることから、トルコリラの為替レートの変動によって、その調達価格は影響を受けます。原材料・資材価格の高騰は、製造コストの上昇につながり、市場環境によって販売価格に転嫁できない場合があり、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策
コーヒー豆をはじめとする原材料・資材の多くは、商品相場や為替変動の影響を受けることから、当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても常にあるものと認識しております。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、コーヒー豆については、先を見越して国内焙煎業者と取引価格を契約し、調達価格の安定化を図っているほか、他の原材料・資材についても、調達戦略の推進によるコスト最適化への取り組みをすすめております。
(7)生産・物流体制
・リスクが顕在化した場合に経営成績等に与える影響の内容等
当社グループのコアビジネスである国内飲料事業は、生産・物流を外部へ委託するファブレス方式とすることにより、経営資源を商品の企画・開発や自販機のオペレーションといった、お客様と直接関わる分野に集中しております。
全国の協力工場へ商品の生産を分散して委託することにより、物流コストの低減や、大規模な自然災害や渇水等により、一部地域での生産が困難になった場合でも柔軟な対応が可能な体制としておりますが、近年、生産・物流を取り巻く経営環境は、大きく変化しており、生産を委託する協力工場の設備投資計画の内容によっては、当社商品を生産できる製造ラインが減少することも懸念されます。また、人手不足やコンプライアンスの厳格化を背景とした物流の逼迫による供給リスクは、国内飲料事業、医薬品関連事業及び食品事業に共通する大きな課題であり、物流コストの大幅な上昇とともに、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
医薬品関連事業を担う大同薬品工業においては、2019年9月に、奈良工場にパウチ容器入りの指定医薬部外品の製造が可能なラインを新設(2020年2月より稼働開始)し、製造受託剤形の多様化への取り組みを進めたほか、2019年10月には、群馬県館林市に関東工場を新設(2020年7月より稼働開始)し、BCP対策の一環として、生産のリスク分散にも対応できる体制とするなど、将来の成長に向けた設備投資を積極化しておりますが、コロナ禍により顧客企業の販売動向は低調に推移しており、受注回復には時間を要する可能性があります。将来の環境変化等により、回収可能価額が帳簿価額を下回ることになった場合には、固定資産の減損処理が必要となる可能性があります
・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策
社会情勢の変化を背景とした物流コストの上昇リスクは、当面続くことが想定されます。当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、国内飲料事業の生産体制については委託先に関する施策の検討をすすめるほか、物流体制については、澁澤倉庫株式会社との合弁によるダイドー・シブサワ・グループロジスティックス株式会社を2018年6月に設立し、物流業界との連携強化を推進しております。
医薬品関連事業におきましては、2拠点4工場での効率的な生産の実現に向けた社内体制の整備と収益改善に向けた業務内容の見直しを推進してまいります。
(8)品質管理体制
・リスクが顕在化した場合に経営成績等に与える影響の内容等
当社グループは、安全で高品質な商品の提供のため、品質管理、鮮度管理を徹底し、万全の体制で臨んでおります。国内飲料事業においては、当社が商品企画までを行い、その仕様に基づきグループ外の協力工場に製造を委託する生産体制をとっておりますが、自社と協力工場双方での厳格な管理・検査体制で常に安全安心な製造・出荷体制を維持しております。また、自社工場を有する医薬品関連事業・食品事業では、品質マネジメントシステムの国際規格「ISO9001」、食品安全マネジメントシステムの国際規格「FSSC22000」の認証を取得し、さらなる品質向上に向けた取り組みを継続しておりますが、今後、異物混入及び品質・表示不良品の流通等が発生した場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策
当社グループは、品質管理体制には万全を期しており、当該リスクが顕在化する可能性は低いものの、万が一、重大な事故が発生した場合には、極めて大きな問題に発展する可能性のある重要リスクであると認識しております。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、国内飲料事業では、製造を委託している協力工場に対して、毎年、品質保証監査を実施し、製造における安全性・品質の向上と信頼関係の構築を図っております。また、医薬品関連事業を担う大同薬品工業におきましては、関東工場の新設等の設備増強とともに、品質管理体制の強化を図っております。
(9)環境問題への対応
・リスクが顕在化した場合に経営成績等に与える影響の内容等
気候変動をはじめとする環境問題への企業の取り組み姿勢に対するステークホルダーからの評価や市場の価値観の変化は、消費者の商品・サービスの選択に大きく影響するものとなっており、気候変動抑制のため、世界的規模でのエネルギー使用の合理化や地球温暖化対策などの法令等の規制も強まっております。
また、海洋プラスティック問題は世界的な共通課題であるとの認識が急速に高まっており、容器包装における対応は、飲料・食品業界共通の大きな課題ともなっております。
これらの規制強化や、容器包装等に対する取組みへの対応費用の増加等により、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、気候変動に起因する水資源の枯渇、コーヒーをはじめとする原材料への影響、大規模な自然災害による製造設備の被害などのサプライチェーンに関わる物理的リスクが顕在化した場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策
海洋プラスティック問題をはじめとする地球環境に対する問題意識の高まりは、世界的な潮流であり、気候変動を変動に起因した自然災害の激甚化傾向も高まっていることから、当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応にあるものと認識しております。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、2020年度より代表取締役社長を委員長とする「グループESG委員会」を設置しております。ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点から中長期的な事業環境の変化による課題を整理し、「グループリスク管理委員会」との連携のもと、ESG経営を推進しております。
(10)希少疾病の医療用医薬品事業への参入
・リスクが顕在化した場合に経営成績等に与える影響の内容等
当社グループは、成長性の高いライフサイエンス分野をはじめとするヘルスケア関連市場を次なる成長領域と定め、その中でも希少疾病と呼ばれる国内患者数が5万人未満の難病に着目し、2019年1月に、ダイドーファーマ株式会社を設立いたしました。希少疾病の医療用医薬品事業のビジネスモデルは、さまざまなフィールドのパートナーとの協業、提携をベースとしており、希少疾病治療に関わる創薬シーズに関する提携や開発候補品のライセンスイン、特に日本における独占的な製造販売権の獲得によって、開発・承認取得を行います。臨床開発業務に関してはCRO(ContractResearchOrganization)、医薬品製造に関してはCMO(ContractManufacturingOrganization)などの外部機関を活用いたします。
ダイドーファーマ株式会社は、世界のバイオベンチャーが開発した新薬候補を、導入・開発・承認取得して、一刻も早く患者様にお届けすべく事業展開をすすめてまいりますが、事業基盤が安定するまでの先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、キャッシュ・フローはマイナスが続くことから、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、国内臨床開発の過程において予見できない事由により医療用医薬品の開発を中止した場合や、わが国の医療保険制度における薬価基準が想定を超えて大幅に引き下げられた場合には、投資コストの回収が困難となり、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策
希少疾病の医療用医薬品事業は、一定の先行投資が必要な事業であることから、当面の間、営業損失の計上が続くことを想定しており、ライセンス契約に伴う一時金や開発マイルストンに応じた費用の発生などにより、その計上時期や金額規模によっては、当社グループの期間損益の変動要因となる可能性があります。また、新薬開発には不確実性が伴うことから、開発の延長や中止の判断を行う可能性や、想定どおりの内容で薬事承認がおりない又は薬事承認に想定以上の時間を要する可能性も否定できません。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、投資判断に高度な専門知識を要する案件について、客観的な立場から評価・助言を行う仕組みとして、社外取締役・社外監査役とは異なる社外有識者によって構成するアドバイザリーボードを代表取締役社長の諮問機関として設置しております。また、取締役会の監督機能の強化を図るべく、2021年4月16日開催予定の第46回定時株主総会には、医薬品業界における豊富な知識と経験を有する独立社外取締役候補者の選任を上程いたします。希少疾病の医療用医薬品事業における投資対象については、海外ですでに相応の開発が進行している案件などに絞り込むとともに、複数のパイプラインの開発を手掛けていくことにより、事業基盤の構築を図っていく方針であります。
なお、希少疾病の医療用医薬品事業には、医薬品医療用機器法等の関連法規による厳格な規制があります。また、知的財産権や研究開発にかかるリスクのほか、製造物責任や副作用などのリスクがあることを常に認識しておく必要があります。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、医薬品業界の経験を長く積んだ、事業開発、新薬開発、薬事、メディカルアフェアーズ、そして承認取得後の体制を含めたエキスパート人材を整えるとともに、外部の有識者、機関、企業等の協力や支援を仰ぎながら、事業運営を推進してまいります。
(11)その他のリスク
上記以外にも事業活動をすすめていく上において、経済情勢の変化、法規制等の外部要因によるリスクのほか、顧客情報管理やコンプライアンスに関するリスクなど、様々なリスクが当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、こうしたリスクを回避、またはその影響を最小限に抑えるため、リスク管理体制の強化に取り組んでおります。当社グループを取り巻くリスクを可視化し、発生時の影響を最小限に抑えるための対策を強化すべく、毎年、リスクの影響度・発生可能性を分析した「リスクマップ」を作成し、環境の変化に応じた重要リスクを決定・対策を講じることにより、リスクマネジメントを推進しております。
なお、直近では、新型コロナウイルスの感染再拡大により、再び経済が停滞するリスクに十分注意が必要な状況にあります。ワクチンの普及による効果が期待されているものの、新型コロナウイルス感染症の終息時期の見通しは不透明であり、当社グループの経営成績等へ重要な影響を与える可能性があります。
当連結会計年度末時点において、新型コロナウイルス感染拡大により想定される主な影響と対応策は以下のとおりであります。
|
|
想定される主な影響 |
今後の対応策 |
|
国内飲料事業 |
・2020年4月~5月をボトムとして、販売は緩やかな回復基調で推移も、2021年1月の緊急事態宣言による影響を懸念。 ・在宅勤務の定着や消費者の行動変容により、自販機市場は大きく変化することが想定される。 |
・自販機展開の強化を図るとともに、スマートオペレーション体制の構築により、市場の変化に柔軟に対応できる持続可能な自販機ビジネスモデルの確立をめざす。 |
|
海外飲料事業 |
・トルコ飲料事業の販売は感染の再拡大による行動制限により、販売への影響が懸念される。利益面では、為替変動による原材料高騰に対し、価格転嫁が難しい可能性。 ・感染の再拡大により、イギリス、ロシアへの輸出の本格化には、時間を要する状況。 |
・海外における戦略拠点の選択と集中の方針のもと、2020年10月をもってマレーシア飲料事業から撤退。海外飲料事業セグメント全体の黒字確保を当面の目標とし、海外における事業戦略の再構築を図る。 |
|
医薬品関連事業 |
・顧客企業の販売動向は、低調に推移。2021年1月の緊急事態宣言による影響も懸念され、受注回復には時間を要する状況。 |
・奈良工場に新設したパウチラインは2020年2月、関東工場は2020年7月よりそれぞれ稼働を開始。2拠点4工場での効率的な生産の実現に向けた社内体制の整備と収益改善に向けた業務内容の見直しを推進する。 |
|
食品事業 |
・量販店向けの販売は引き続き堅調ながら、コンビニエンスストア向けの販売は減少が続く可能性。 |
・ライフスタイルの変化に対応した商品開発や、生産性向上への取り組みを引き続き進め、さらなる収益力強化をめざす。 |
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は、以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
〈連結経営成績〉
(単位:百万円)
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
実績 |
増減率(%) |
増減額 |
||
|
売上高 |
168,256 |
158,227 |
△6.0 |
△10,029 |
|
営業利益 |
2,893 |
5,602 |
93.6 |
2,708 |
|
経常利益 |
2,857 |
5,727 |
100.5 |
2,870 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
1,778 |
3,204 |
80.1 |
1,425 |
〈セグメント別概況〉
(単位:百万円)
|
|
売上高 |
セグメント利益又は損失(△) |
||||
|
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減額 |
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減額 |
|
|
国内飲料事業 |
121,203 |
115,536 |
△5,667 |
3,948 |
7,110 |
3,161 |
|
海外飲料事業 |
16,004 |
12,191 |
△3,813 |
△306 |
△175 |
130 |
|
医薬品関連事業 |
11,097 |
10,324 |
△773 |
210 |
△425 |
△636 |
|
食品事業 |
20,643 |
20,900 |
256 |
464 |
946 |
481 |
|
その他 |
- |
- |
- |
△148 |
△317 |
△168 |
|
調整額 |
△693 |
△725 |
△31 |
△1,275 |
△1,536 |
△261 |
|
合計 |
168,256 |
158,227 |
△10,029 |
2,893 |
5,602 |
2,708 |
(注)報告セグメントごとの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおります。
(単位:%)
|
|
セグメント利益率 |
セグメントROA |
||||
|
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減 |
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減 |
|
|
国内飲料事業 |
3.3 |
6.2 |
2.9 |
7.9 |
14.0 |
6.2 |
|
海外飲料事業 |
△1.9 |
△1.4 |
0.5 |
△2.1 |
△1.4 |
0.7 |
|
医薬品関連事業 |
1.9 |
△4.1 |
△6.0 |
1.0 |
△2.0 |
△3.0 |
|
食品事業 |
2.3 |
4.5 |
2.3 |
2.6 |
5.0 |
2.4 |
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況にあるものの、持ち直しの動きがみられます。先行きについては、感染拡大防止策を講じる中で、持ち直しの動きが続くことが期待されておりますが、感染症拡大による社会経済活動への影響が内外経済を下振れさせるリスクに十分注意が必要であるなど、今後の動向は依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループは、お客様に安全・安心な商品をお届けする社会的役割を果たすべく、感染拡大防止と安全衛生管理を徹底しつつ、商品の安定供給に取り組むとともに、2030年のありたい姿を示す「グループミッション2030」の実現に向けた3カ年の行動計画「中期経営計画2021」を引き続き推進してまいりました。
新型コロナウイルス感染症の拡大による事業環境の変化に柔軟に対応し、当社グループのコアビジネスである国内飲料事業においては、従業員が自律的に業務を推進する「新たな働き方」による生産性向上効果とともに、新規設置促進と引上げ抑止の営業活動により、自販機設置台数は増加傾向を維持するなど、自販機ビジネスの基盤強化と業績回復に向けた着実な成果も見えはじめております。
当連結会計年度の経営成績は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による売上面への影響は大きくあったものの、利益面につきましては、売上総利益率の改善や、自販機にかかる減価償却費などのコスト低減効果により、一定の水準を確保することができました。
なお、連結損益計算書の主要項目ごとの前連結会計年度との主な増減要因等は、次のとおりであります。
ⅰ.売上高
日本政府が2020年4月に発出した緊急事態宣言により、不要不急の外出を自粛する動きが拡大し、海外においても外出禁止などの行動制限措置が各国で発令されるなど、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、上期(第2四半期連結累計期間)の売上高は、前年同期比9.0%減と極めて厳しい推移となっておりましたが、下期においては、経済活動の持ち直しの動きの中で、国内飲料事業の販売が回復基調となり、当連結会計年度の売上高は、1,582億27百万円(前連結会計年度比6.0%減)となりました。
売上高の主な内訳は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|||
|
売上高 |
構成比(%) |
売上高 |
構成比(%) |
||
|
|
コーヒー飲料 |
60,868 |
36.2 |
59,829 |
37.8 |
|
茶系飲料 |
19,909 |
11.8 |
18,554 |
11.7 |
|
|
炭酸飲料 |
11,780 |
7.0 |
10,570 |
6.7 |
|
|
ミネラルウォーター類 |
7,483 |
4.4 |
6,410 |
4.1 |
|
|
果汁飲料 |
6,547 |
3.9 |
6,300 |
4.0 |
|
|
スポーツドリンク類 |
2,123 |
1.3 |
1,925 |
1.2 |
|
|
ドリンク類 |
1,290 |
0.8 |
1,074 |
0.7 |
|
|
その他飲料 |
11,200 |
6.7 |
10,869 |
6.9 |
|
|
国内飲料事業計 |
121,203 |
72.0 |
115,536 |
73.0 |
|
|
海外飲料事業計 |
16,004 |
9.5 |
12,191 |
7.7 |
|
|
医薬品関連事業計 |
11,097 |
6.6 |
10,324 |
6.5 |
|
|
食品事業計 |
20,643 |
12.3 |
20,900 |
13.2 |
|
|
調整額 |
△693 |
△0.4 |
△725 |
△0.5 |
|
|
合計 |
168,256 |
100.0 |
158,227 |
100.0 |
|
(注)報告セグメントごとの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおります。
ⅱ.営業利益
当連結会計年度の売上総利益は、売上高の減少により、前連結会計年度と比較して36億40百万円減少し、835億18百万円となりました。売上総利益率は、前連結会計年度の51.8%を上回り、52.8%となりました。この主な要因は、国内飲料事業における原材料価格の低減などによるものであります。
販売費及び一般管理費につきましては、主に、国内飲料事業における広告販促にかかる費用や自販機の耐用年数変更に伴う減価償却費等の減少により、前連結会計年度と比較して63億49百万円減少し、779億16百万円となり、販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は、前連結会計年度の50.1%から改善し、49.2%となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、56億2百万円(前連結会計年度比93.6%増)となりました。なお、営業利益は、自販機の耐用年数変更により、変更前と比較して29億50百万円増加しております。
ⅲ.経常利益
当連結会計年度の営業外収益は、受取配当金の増加等により、前連結会計年度と比較して1億81百万円増加し、10億84百万円となりました。また、営業外費用は、前連結会計年度と比較して19百万円増加し、9億58百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、57億27百万円(前連結会計年度比100.5%増)となりました。なお、経常利益は、自販機の耐用年数変更により、変更前と比較して29億50百万円増加しております。
ⅳ.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益は、海外飲料事業(トルコ飲料事業)において償却済みの一部の機械装置の売却を行い、固定資産売却益を計上したことなどから、91百万円となりました。また、当連結会計年度の特別損失は、政策保有株式の一部について、時価が取得価額に対して大幅に下落したことから投資有価証券評価損3億32百万円を計上したことや、新型コロナウイルス感染拡大に伴う行政手続の遅れにより大同薬品工業(医薬品関連事業)の関東工場の本稼働が遅延したことから、かかる期間の減価償却費等の固定費を新型コロナウイルス感染症による損失として94百万円を計上したことに加え、DyDo DRINCO Malaysia Sdn. Bhd.の全株式の譲渡に係る損失等を関係会社整理損として1億36百万円を計上したことなどにより、5億66百万円となりました。また、当連結会計年度の法人税等は、前連結会計年度と比較して12億98百万円増加し、21億円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、32億4百万円(前連結会計年度比80.1%増)となりました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は、自販機の耐用年数変更により、変更前と比較して20億47百万円増加しております。
また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の108.00円に対し、当連結会計年度は201.31円となりました。
なお、当連結会計年度における収益及び費用の主な為替換算レートは、1トルコリラ=15.18円(前連結会計年度は19.26円)、1マレーシアリンギット25.33円(前連結会計年度は26.39円)となっております。
〈財政状態〉
(単位:百万円)
|
|
前連結会計年度末 |
当連結会計年度末 |
増減額 |
|
|
|
流動資産 |
81,968 |
80,336 |
△1,631 |
|
固定資産 |
81,415 |
77,258 |
△4,157 |
|
|
資産合計 |
163,383 |
157,594 |
△5,789 |
|
|
|
流動負債 |
55,911 |
38,166 |
△17,744 |
|
固定負債 |
18,261 |
36,818 |
18,556 |
|
|
負債合計 |
74,172 |
74,984 |
811 |
|
|
純資産合計 |
89,210 |
82,609 |
△6,600 |
|
当連結会計年度におきましては、社債償還資金及び国内飲料事業における設備投資(自販機)を資金使途として、第2回無担保社債(5年債・社債総額100億円)及び第3回無担保社債(10年債・社債総額100億円)を発行いたしました。また、2020年10月に償還期限を迎えた第1回無担保社債(150億円)を償還したことから、流動負債が減少し、固定負債が増加しております。また、自己株式の取得などにより、純資産が減少しております。
当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末の53.9%に対し51.8%となっておりますが、流動比率は前連結会計年度末の146.6%に対し210.5%、固定比率は前連結会計年度末の92.5%に対し94.7%となり、財務健全性を引き続き維持しております。
以上の結果、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して57億89百万円減少し、1,575億94百万円となりました。
当社グループの連結財政状態の前連結会計年度末と比較した主な増減要因等は、次のとおりであります。
ⅰ.ネットキャッシュ
当連結会計年度末の金融資産は、前連結会計年度末と比較して28億24百万円減少し、704億15百万円となりました。その主な要因は、投資有価証券の時価変動によるものであります。また、当連結会計年度末の有利子負債は、前連結会計年度と比較して32億36百万円増加し、369億49百万円となりました。その主な要因は、第2回無担保社債及び第3回無担保社債を発行し、資金調達を実施したことによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末のネットキャッシュ(金融資産-有利子負債)は、前連結会計年度末と比較して60億60百万円減少し、334億65百万円となりました。
ⅱ.運転資本
当連結会計年度末の売上債権は、前連結会計年度末と比較して24億87百万円減少し、160億10百万円となりました。また、当連結会計年度末のたな卸資産は、前連結会計年度末と比較して3億40百万円減少し、81億3百万円となりました。
一方、当連結会計年度末の仕入債務は、前連結会計年度末と比較して24億49百万円減少し、161億74百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の運転資本(売上債権+たな卸資産-仕入債務)は、前連結会計年度末と比較して3億78百万円減少し、79億39百万円となりました。
ⅲ.有形固定資産・無形固定資産
当連結会計年度末の有形固定資産・無形固定資産は、前連結会計年度末と比較して2億62百万円増加し、510億93百万円となりました。
ⅳ.純資産
当連結会計年度末の株主資本は、自己株式の取得等により、前連結会計年度末と比較して16億7百万円減少し、862億55百万円となりました。
当連結会計年度末のその他有価証券評価差額金は、政策保有株式の時価変動により、前連結会計年度末と比較して30億31百万円減少し、54億77百万円となりました。また、当連結会計年度末の為替換算調整勘定は、主にトルコリラの為替変動により、前連結会計年度末と比較して16億84百万円減少し、△103億96百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して66億円減少し、826億9百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減額 |
|
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
11,495 |
12,540 |
1,045 |
|
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△15,472 |
△7,635 |
7,837 |
|
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△4,099 |
△2,329 |
1,770 |
|
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
△86 |
△141 |
△54 |
|
|
現金及び現金同等物の増減額 (△は減少) |
△8,163 |
2,433 |
10,597 |
|
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
38,413 |
30,253 |
△8,159 |
|
|
新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加 |
3 |
― |
△3 |
|
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
30,253 |
32,687 |
2,433 |
|
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して24億33百万円増加し、326億87百万円となりました。
この主な要因は、営業活動によるキャッシュ・フローが改善したことや、有形・無形固定資産の取得による支出が減少したことなどによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
ⅰ.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年1月21日 至 2021年1月20日) |
前年同期比(%) |
|
海外飲料事業(百万円) |
8,401 |
75.3 |
|
医薬品関連事業(百万円) |
10,171 |
93.4 |
|
食品事業(百万円) |
20,853 |
101.5 |
|
合計(百万円) |
39,426 |
92.5 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅱ.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年1月21日 至 2021年1月20日) |
前年同期比(%) |
|
国内飲料事業(百万円) |
44,237 |
91.7 |
|
海外飲料事業(百万円) |
2,221 |
62.2 |
|
医薬品関連事業(百万円) |
136 |
74.4 |
|
合計(百万円) |
46,594 |
89.6 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅲ.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年1月21日 至 2021年1月20日) |
|||
|
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
海外飲料事業 |
1,998 |
78.5 |
46 |
80.4 |
|
医薬品関連事業 |
9,348 |
86.7 |
2,413 |
84.9 |
|
合計 |
11,346 |
85.1 |
2,460 |
84.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅳ.販売実績
当連結会計年度の販売実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大によって生じた環境変化に柔軟に対応し、「中期経営計画2021」に定める基本方針のもと、将来への基盤作りを着実に推進いたしました。
特に、すべての事業の基盤となる「人財戦略」につきましては、従業員が自律的に業務を推進する「新たな働き方」への移行や「副業制度」「副業受入制度」の導入など、ワークスタイルに対する価値観の多様化に対応するとともに、イノベーションの創出につながる多様な知見・価値観・スキルを持つ自律型のプロフェッショナル人材を確保・育成するための環境整備とチャレンジする企業風土の醸成に注力いたしました。
「中期経営計画2021」の2年目である当連結会計年度の主な成果と課題は、以下のとおりと認識しております。
___________________________________________
■収益改善を軸とする施策によるキャッシュ・フローの最大化
<成果> 食品事業の収益力向上
サプリメント等の通信販売の高い成長
国内飲料事業のキャッシュ・フロー改善への道筋の明確化
<課題> 自販機市場における確固たる優位性の確立に向けた自販機展開強化
スマートオペレーションの全社展開の実行(ダイドービバレッジサービス)
■海外事業における戦略拠点の選択と集中
<成果> 海外飲料事業セグメント全体の黒字化に目途
<課題> 中国飲料事業の黒字転換
次なる成長に向けた海外事業戦略の再構築
■「グループミッション2030」の実現に向けた成長投資
<成果> 大同薬品工業(医薬品関連事業)のパウチライン、関東工場の稼働開始
希少疾病の医療用医薬品事業における初のライセンス契約締結
<課題> 新たな投資機会の調査検討
___________________________________________
「中期経営計画2021」のガイドラインと当連結会計年度の経営成績等を比較すると以下のとおりとなります。
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とした大きな社会変革に柔軟に対応し、2030年のありたい姿を示す「グループミッション2030」のもと、イノベーションの創出により、人と社会に貢献する持続可能なビジネスモデルの構築をめざしてまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
ⅰ.国内飲料事業
当連結会計年度の国内飲料市場は、コロナ禍を契機とした消費者の行動変容により、自販機やコンビニエンスストアを通じた販売が大きく減少し、市場全体の販売数量は、前年を7%程度下回る実績となりました。コロナ禍による販売減少は、飲料業界に大きな影響を与えており、自販機に対する業界各社の取り組み姿勢にも変化が生じております。
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当社グループは、このような状況の中、自販機市場における確固たる優位性の確立に向けて、2020年6月には、働き方や働く時間の自由度を高め、従業員が自律的に業務を推進する「新たな働き方」に移行したほか、自販機オペレーションの現場における働き方についても、業界をリードする存在となるべく、最新のテクノロジーを活用したスマートオペレーション体制の構築に向けた準備を着実に進めております。また、新規設置促進と引上げ抑止の営業活動により、自販機設置台数は増加傾向を維持するなど、自販機ビジネスの基盤強化に向けた取り組みは着実に進捗しております。 また、自販機ビジネスを“もっと身近で毎日の生活に役立つビジネスへ進化させる”という考え方のもと、自販機での顔認証決済サービスの実証実験を2020年7月より開始したほか、コロナ禍による公衆衛生意識の高まりにお応えすべく、マスクなどの公衆衛生用品の自販機での販売を2020年10月より開始するなど、時代の変化に柔軟に対応した取り組みを推進いたしました。 商品戦略といたしましては、「ダイドーブレンドコーヒーオリジナル」発売45周年を記念して、TVアニメ「鬼滅の刃」とコラボした「ダイドーブレンドコーヒーオリジナル」「ダイドーブレンド絶品微糖」「ダイドーブレンド絶品カフェオレ」を2020年10月5日より期間限定で発売いたしました。「鬼滅の刃」は、アニメ映画の記録的なヒットなど社会現象とも呼ばれるほどの巨大ブームとなり、当社の主力商品である缶コーヒーの活性化とユーザー層拡大につながる大きな効果を得ることができました。 当連結会計年度は、日本政府が2020年4月に発出した緊急事態宣言に伴う外出自粛の動きなどにより、特に上期において、自販機チャネルの売上に大きな影響がありましたが、下期以降は、コーヒー飲料の販売が「鬼滅の刃」とのコラボ効果により大きく伸長するなど、販売は回復基調となりました。また、健康志向の高まりに対応したサプリメントなどの通信販売は、主力商品である「ロコモプロ」を中心に高い成長を続けております。 利益面につきましては、コーヒー飲料の販売構成比上昇や原材料価格の低減などにより売上総利益率が改善したほか、広告販促にかかる費用や自販機にかかる減価償却費の減少、諸経費のコストコントロール効果などにより、販売費及び一般管理費が大きく減少し、大幅な増益となりました。 |
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以上の結果、当連結会計年度の国内飲料事業の売上高は、1,155億36百万円(前連結会計年度比4.7%減)、セグメント利益は、71億10百万円(前連結会計年度比80.1%増)となりました。
ⅱ.海外飲料事業
当社グループは、「中期経営計画2021」の重点戦略に、海外飲料事業の黒字化に向けた戦略拠点の見直しを掲げ、改革への取り組みをすすめております。
海外飲料事業の中で大きなウエイトを占めるトルコの飲料市場は、豊富な若年層人口を背景に高い成長ポテンシャルを有しており、消費者の健康志向の高まりも相俟って、中長期的にも大きな伸びが見込める有望な市場と位置付けておりますが、直近では、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による経済の減速や、トルコリラの急速な為替変動による原材料価格の高騰に十分留意する必要がある状況となっております。
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トルコ飲料事業は、このような状況の中、ミネラルウォーター「Saka(サカ)」、炭酸飲料「Çamlıca(チャムリジャ)」「Maltana(モルタナ)」などの主力ブランドに経営資源を集中することにより、トルコ国内における着実な成長をめざすとともに、輸出取引比率の拡大により収益の安定化を図る方針のもと体制整備をすすめておりますが、新型コロナウイルス感染拡大の収束の見通しは不透明であり、当初予定していたイギリスやロシアへの輸出取引の本格化には時間を要する状況にあります。 中国飲料事業につきましては、日本からの輸入商品の配荷拡大によるブランド認知度向上に取り組むとともに、今後の収益構造の改善に向けて「おいしい麦茶」の中国現地での生産開始に向けた準備に注力しております。 |
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一方、マレーシア飲料事業につきましては、売上高が大きく減少し、厳しい行動規制が緩和された2020年6月以降も、販売回復によるキャッシュ・フローの改善に目途が立たない状況となっていることから、「中期経営計画2021」に定める「海外飲料事業における戦略拠点の選択と集中」の基本方針のもと、2020年10月20日をもって当社が保有するDyDo DRINCO Malaysia Sdn. Bhd.の全株式を譲渡いたしました。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受ける結果となりましたが、トルコ飲料事業については、ミネラルウォーターの需要が高く、原材料価格の高騰に対応した販売価格政策や広告宣伝費等のコストコントロール効果もあり、現地通貨ベースの営業利益は、前連結会計年度を上回る実績を確保しております(トルコリラの為替変動の影響により日本円換算では減収減益)。また、中国飲料事業は、厳しい事業環境の中、日本からの輸入商品の配荷拡大により増収を確保いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の海外飲料事業の売上高は、121億91百万円(前連結会計年度比23.8%減)、セグメント損失は、1億75百万円(前連結会計年度は3億6百万円のセグメント損失)となりました。
ⅲ.医薬品関連事業
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医薬品関連事業を担う大同薬品工業は、医薬品・指定医薬部外品をはじめとする数多くの健康・美容等のドリンク剤の研究開発を重ね、お客様のニーズにあった製品の創造と充実した生産体制・品質管理体制を強みとして、医薬品から化粧品までの幅広い顧客基盤を有しております。近年は、受託製造企業としての圧倒的なポジションを確立すべく、奈良工場にパウチ容器入りの指定医薬部外品の製造が可能なラインを新設(2020年2月より稼働開始)し、製造受託剤形の多様化への取り組みを進めたほか、群馬県館林市に関東工場を新設(2020年7月より稼働開始)し、BCP対策の一環として、生産のリスク分散にも対応できる体制とするなど、将来の成長に向けた設備投資を積極化しております。 |
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コロナ禍により、足元の受注状況は厳しい推移となっておりますが、2拠点4工場での効率的な生産の実現に向けて、取引先からの期待が高いパウチ容器入り製品などの受注拡大に注力するとともに、収益改善に向けた社内体制の整備と業務内容の見直しを推進しております。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、中国市場向け美容系ドリンクの受注が減少したほか、国内向けの製品受注も取引先での在庫調整が続き、低調な推移となりました。また、関東工場や新設したパウチラインにかかる減価償却費などの固定費の増加もあり、セグメント利益が減少いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の医薬品関連事業の売上高は、103億24百万円(前連結会計年度比7.0%減)、セグメント損失は、4億25百万円(前連結会計年度は2億10百万円のセグメント利益)となりました。
ⅳ.食品事業
食品事業を担うたらみは、様々な食感を自在に実現する「おいしいゼリー」を作る技術力とブランド力を大きな強みとして、フルーツゼリー市場においてトップシェアを有し、成熟する市場の中、着実に成長を続けております。
このような状況の中、たらみでは、持続的に成長し続けるために目標とする将来像を「フルーツとゼリーを通して、おいしさと健康を追求し、すべての人を幸せにします。」と定め、「たらみブランドの価値向上」「社員の成長による収益力強化」「カテゴリーの垣根を超えたビジネスモデル創出へのチャレンジ」の3つのテーマに取り組むことにより、課題となっていた収益構造の改善も着実に進捗しております。
近年、カップゼリー市場は概ね横ばいで推移し、短時間で手軽に手頃に食べたいという消費者ニーズにマッチした利便性商品であるパウチゼリー市場が継続的に成長してまいりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、足元の消費動向に変化が生じております。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、コンビニエンスストア向けの販売が減少しましたが、内食ニーズの高まりもあり、量販店向けの販売は堅調に推移いたしました。利益面につきましては、堅調な販売実績と多面的なコスト改善の取り組みの成果により、大幅な増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の食品事業の売上高は、209億円(前連結会計年度比1.2%増)、セグメント利益は、9億46百万円(前連結会計年度比103.6%増)となりました。
ⅴ.その他
当社グループは、成長性の高いライフサイエンス分野をはじめとするヘルスケア関連市場を次なる成長領域と定め、希少疾病の医療用医薬品事業への新規参入に向けた新会社「ダイドーファーマ株式会社」を2019年1月21日に設立し、同年8月21日より業務を開始しております。
新会社を通じて希少疾病で苦しむ患者様に、医薬品による価値提供をすることで社会的課題の解決を図るべく、優良なパイプライン獲得に向けた活動を続けてまいりましたが、2021年1月に、希少疾病の医療用医薬品事業として初めてのライセンス契約を締結し、将来に向けた新たな第一歩を踏み出しました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染拡大により、各事業セグメントの売上高が減少し、営業キャッシュ・フローに大きな影響を与えました。特に、当社グループのキャッシュ・フローの源泉である自販機ビジネスを取り巻く市場環境は、コロナ禍を契機として大きく変化しております。
市場環境の変化をビジネスチャンスへと転換し、自販機市場における確固たる優位性を確立すべく、収益性の高い自販機網の拡充を図るとともに、最新のテクノロジーを活用したスマートオペレーション体制の構築を着実に推進することにより、キャッシュ・フロー創出力の回復を図ってまいります。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの主な増減要因及びセグメント別の設備投資額等の内訳は、以下のとおりであります。
また、当社グループの資本生産性の改善に向けましては、既存事業から創出される営業キャッシュ・フローによる各事業の成長に向けた再投資とともに、余剰資金を活用した新たな事業への戦略的事業投資をすすめていくことが課題であると認識しております。
「中期経営計画2021」は、「グループミッション2030」の実現に向けた「基盤強化・投資ステージ」と位置付けております。投資戦略の推進にあたっては、新型コロナウイルス感染拡大による当社グループの経営成績及び財政状態等への影響に十分注意を払いながら、定性的・定量的な投資基準をもとに、将来の成長に向けて投資すべき案件について適切な投資判断を実行してまいります。
当社グループは、中長期的な持続的成長の実現を可能とすべく、安定収益の確保及びさらなる企業価値の向上に向けて、安定的且つ健全な財務運営を行うことを基本方針としております。グループの資金は持株会社に集中させ、適切な資金配分を行うことにより、財務健全性の維持と安定経営に努めてまいります。
将来の成長に向けた戦略的事業投資の実行の他、突発的なリスク等をカバーし得る十分な自己資本の積上げを図りつつ、株主の皆さまに対しては中長期的に適正な利益還元をめざすなど、バランスのとれた健全な財務基盤の維持・構築に努めることとしております。
当社グループは、安定的且つ健全な財務運営を行うという「財務運営の基本方針」に則し、資金調達の多様化・機動性・柔軟性の確保、及び効率化実現に向け、安定した高格付けの維持・向上を経営上の重要課題として位置付けており、長期社債に関する格付を取得しております。
なお、当連結会計年度末時点の格付の状況は以下のとおりであります。
|
格付機関 |
長期発行体格付 |
見通し |
|
日本格付研究所(JCR) |
A- |
安定的 |
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
また、当社グループは、連結財務諸表の作成上、固定資産の減損会計、各種引当金の見積り計算、繰延税金資産の回収可能性の判断等に対し、現在入手可能な前提に基づく合理的な見積りを反映させておりますが、将来、これらの見積りと大きな差が生じる可能性があります。
なお、当社グループにおける会計上の見積りにおいて使用する事業計画は、新型コロナウイルス感染症による影響については不透明ではあるものの、経営環境は一定の回復に向かうこと、及び従来とは異なるニューノーマルの環境を一部踏まえて作成しております。
重要な会計方針のうち、見積りや仮定等による影響が大きいと考えている項目は、次のとおりであります。
(固定資産の減損)
固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」(2002年8月9日)及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第26号 2009年3月27日最終改正)に基づき、減損処理の要否を判定しております。将来の企業環境等の変化等により、回収可能価額が帳簿価額を下回ることになった場合には、減損処理が必要となる可能性があります。
ⅰ.のれん、商標権及び顧客関連資産
ア.価値の源泉
当連結会計年度末におけるのれん41億17百万円は、過去の企業結合により発生したものであり、その主たる発生原因は、結合後企業が当社グループに加入したことにより、同社に期待される超過収益力であります。一部ののれんについては、結合後企業ではなく、当社などにおいて発現されることが期待されるシナジー効果が発生原因となっております。
また、企業結合時における既存製品のブランドや、既存の顧客との契約に係る価値を算定し、商標権及び顧客関連資産を無形固定資産その他として、のれんとともに計上しております。
イ.減損要否の検討及び認識、測定
当社グループにおけるのれんに係る減損要否の検討は、のれん発生の原因である超過収益力やシナジー効果が将来にわたって発現するかに着目して行っており、平時においてはのれんを発生させた結合後企業の事業計画(当社などに発現が期待されるシナジー効果の計画を含む。)に沿って、利益やキャッシュ・フローが計上されているかを毎月モニタリングしております。事業計画の達成が危ぶまれる状況など減損の兆候が認められる場合には、事業計画の合理性について見直すこととしております。そして、見直された事業計画に基づく割引前将来キャッシュ・フローによって、減損損失を認識するかを決定し、認識する場合においては割引将来キャッシュ・フローで算定する使用価値に基づき減損損失を測定することとしております。
商標権及び顧客関連資産に係る減損要否の検討は、のれんに係る減損の検討と並行して行っており、設定された事業計画に沿って利益やキャッシュ・フローが計上されているかをもって減損の兆候の有無の判定を実施するとともに、減損の兆候が認められる場合は、見直された事業計画に基づき、減損損失の認識・測定の手続きを実施することとしております。
ウ.重要な会計上の見積りに用いた仮定の不確実性とその変動による経営成績に生じる影響
トルコ飲料事業に係るのれん6億90百万円及び商標権7億91百万円は、当該株式取得に係る取得原価と比較すると相対的に多額となっており、期待されるメリットをもたらさず著しい企業価値の減価がある場合には、減損損失が計上される可能性があります。のれん及び商標権の評価においては、その基礎となる事業計画が、トルコ国内の政情不安や通貨不安、景気動向などの影響を受けやすくなっております。足元の事業環境は、為替変動による輸入原材料価格の高騰や景気の減速による消費への影響にも留意が必要な状況にあり、超過収益力の評価で勘案する事業計画においては不確実性及び経営者の判断による程度が高くなっております。また、減損損失を計上する場合には、高くかつ変動幅が大きいトルコの金利を反映した割引率を考慮する必要があるため、多額の損失が発生するリスクが存在することから、会計上の見積りに用いた仮定の変動による経営成績に生じる影響が大きいと判断しております。
なお、株式会社たらみ(食品事業)に係るのれん34億27百万円、商標権及び顧客関連資産24億12百万円は、事業計画との乖離もなく安定的な業績推移となっていること、為替や金利の変動リスクも小さいことから、会計上の見積りに用いる仮定の変動リスク及び多額の損失が発生するリスクは小さいと判断しております。
エ.当連結会計年度における減損判定
当連結会計年度においては、見積りに用いた重要な仮定に加え、新型コロナウイルス感染症による影響の仮定を置いて判断しておりますが、十分な将来キャッシュ・フローが期待できるため、のれん、商標権及び顧客関連資産の減損損失を計上する必要はないと判断しております。
ⅱ.トルコ子会社に係る投融資
ア.価値の源泉
「ⅰ.のれん、商標権及び顧客関連資産」にて記載のとおり、トルコ飲料事業については見積りや仮定等による影響が大きいと考えており、当社の個別財務諸表においては、当事業年度末にて計上しているトルコ子会社株式154億15百万円、及びトルコ子会社への貸付金14億55百万円について、重要な会計上の見積りが存在すると認識しております。
イ.減損要否の検討及び認識、測定
トルコ子会社株式については、各関係会社の1株当たり純資産に買収時において認識した超過収益力を反映させたものを実質価額として、当該実質価額と取得原価とを比較し、減損の要否を判定しております。また、各関係会社の将来の事業計画に基づく営業利益及び割引前将来キャッシュ・フローを毎月モニタリングしております。事業計画の達成が危ぶまれるなど、当初見込んだ超過収益力の毀損が認められる場合には、事業計画の合理性について見直すこととしております。そして、見直された事業計画に基づく割引前将来キャッシュ・フローによって、減損損失を認識するかを決定し、認識する場合においては割引将来キャッシュ・フローで算定する使用価値に基づき減損損失を測定することとしております。
また、トルコ子会社に対する貸付金については、財政状態を鑑みて個別に回収可能性を評価しております。
ウ.重要な会計上の見積りに用いた仮定の不確実性とその変動による経営成績に生じる影響
トルコ子会社に係る投融資の評価においては、その基礎となる事業計画が、トルコ国内の政情不安や通貨不安、景気動向などの影響を受けやすくなっております。足元の事業環境は、為替変動による輸入原材料価格の高騰や景気の減速による消費への影響にも留意が必要な状況にあり、超過収益力の評価で勘案する事業計画においては不確実性及び経営者の判断による程度が高くなっております。このため、減損損失の計上により多額の損失が発生するリスクが存在することから、会計上の見積りに用いた仮定の変動による経営成績に生じる影響が大きいと判断しております。
エ.当事業年度における減損判定
当事業年度においては、見積りに用いた重要な仮定に加え、新型コロナウイルス感染症による影響の仮定を置いて判断しておりますが、十分な将来キャッシュ・フローが期待できるため、トルコ子会社に係る投融資の減損損失を計上する必要はないと判断しております。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は以下のとおりであり、当連結会計年度における研究開発費の総額は、
国内飲料事業では、それぞれの分野において商品開発、マーケティングから販売管理までを一貫してマネジメントし、自動販売機という販売網を自社で有する強みを生かしたロングセラー商品の開発と育成に努めております。
国内飲料事業に係る研究開発費は、
海外飲料事業では、トルコ飲料事業において新商品開発及び既存商品の改良を行っております。また、国内飲料事業とのシナジーの発揮による飛躍的成長の実現にチャレンジしております。
海外飲料事業に係る研究開発費は、
医薬品関連事業では、医薬品を中心とする数多くの健康・美容飲料等のドリンク剤の研究開発を重ね、お客様のニーズにあった製品の創造と厳格な品質管理や充実した生産体制により、安全で信頼される製品を製造しております。
医薬品関連事業に係る研究開発費は、
食品事業では、生産から販売に至るまでの構造改革並びに意識改革を加速させ、お客様の多面的なニーズに対応した、驚きや感動を生む商品開発に努めております
食品事業に係る研究開発費は、
報告セグメントに含まれない「その他」事業では、希少疾病の医療用医薬品事業への参入に向けて活動を続けているダイドーファーマ株式会社において、2021年1月に初めてのライセンス契約を締結し、製造販売承認に向けた共同開発を開始いたしました。
「その他」事業に係る研究開発費は、158百万円であります。