第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第1四半期連結累計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。

 なお、前第3四半期連結会計期間において、Blommer Chocolate Companyの企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前第1四半期連結累計期間については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の重要な見直しを反映しております。詳細は「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」をご参照下さい。

 

 ①経営成績の状況

 当第1四半期連結累計期間は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、世界経済は大きく下振れしております。わが国経済は、世界経済の下振れを背景に輸出が大幅に減少したほか、海外からの渡航制限が続くことによるインバウンド需要の減少、外出自粛による国内の消費活動の低下により、大幅に景気が落ち込んでおります。米国では、3月から失業者の大幅な増加もあり経済は急激に悪化していましたが、5月より経済活動が再開したこと及び政府の金融支援政策が下支えになり、景気は底入れしました。欧州は、外出制限や消費者心理の悪化による個人消費の落ち込み、世界経済の景気の悪化による輸出の減少も重なり、大幅なマイナス成長となっております。中国では、経済活動が再開していますが、外需の停滞、国内移動の制限もあり、景気復調のペースは、鈍い状況です。そのような状況の中、当社グループにおいて国内・海外市場で大きな影響が出ております。当第1四半期連結累計期間における経営成績への影響は、国内市場では、インバウンド需要の減少、海外市場では、ブラジルでの小売店の店舗閉鎖及び欧州での外出制限による市場の冷え込みなどで、大きく影響が出ました。

 当連結会計年度は、中期経営計画「Towards a Further Leap 2020」(2017-2020)の最終年度にあたります。当中期経営計画期間内において、コアコンピタンスへの資源投入やノンコアビジネスの売却等、選択と集中は大きく進んでおります。

 特に「コアコンピタンスの強化」において、当第1四半期連結累計期間では、業務用チョコレート事業に注力するために買収したBlommer Chocolate Companyで、大幅な先物評価益の計上があり、新型コロナウイルス感染症による国内・海外市場の冷え込みによる当グループの利益減少を大きく補いました。今後は、グループシナジーを発揮し、成長市場の需要を取り込めるよう、努めてまいります。

 ガバナンス面では、2015年10月のグループ本社制移行後グローバル経営のインフラ強化も進めてまいりましたが、前連結会計年度では念願であった海外グループ会社の決算期統一を完了しました。当第1四半期連結累計期間では、統一されたマネジメントサイクルにより、グループ一体となって経営していくための基盤の強化が着実に進んでおります。

 以上の結果、当第1四半期連結累計期間における経営成績は、以下のとおりとなりました。

 

(単位:百万円)

 

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属する当期純利益

2021年3月期

第1四半期連結累計期間

82,667

4,265

3,805

2,826

2020年3月期

第1四半期連結累計期間

94,930

4,019

3,521

3,331

前年同期比 増減

(前年同期比 増減率)

△12,262

(△12.9%)

+245

(+6.1%)

+283

(+8.1%)

△504

(△15.1%)

 

 

 

 セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりです。

 

(単位:百万円)

 

売上高

前年同期比

増減

前年同期比(%)

営業利益

前年同期比

増減

前年同期比

(%)

植物性油脂

22,315

△2,290

△9.3%

1,832

△83

△4.4%

業務用チョコレート

35,340

△5,428

△13.3%

1,989

+944

+90.3%

乳化・発酵素材

16,453

△4,185

△20.3%

181

△695

△79.3%

大豆加工素材

8,557

△358

△4.0%

1,156

+128

+12.5%

連結消去・グループ管理費用

△894

△47

合計

82,667

△12,262

△12.9%

4,265

+245

+6.1%

 

(植物性油脂事業)

 売上高は、国内市場では、新型コロナウイルスの影響による外出自粛により、巣篭もり需要が高まり家庭用食品市場での販売が増加し、前年並みとなりました。海外市場では、欧州での都市封鎖等による市場の停滞で販売が減少し、減収となりました。利益面は、海外市場では、アジアでの高付加価値製品の販売の増加がありましたが、欧州の販売の低迷による影響が大きく、減益となりました。

 

(業務用チョコレート事業)

 売上高は、国内市場では、訪日外国人旅行者および国内旅行者の大幅な減少に伴い、土産品市場向けの販売が急速に減少し、減収となりました。海外市場では、ブラジルにおいては、都市活動の制限施策により、市場が大きく冷え込み、販売が大幅に減少し、減収となりました。利益面では、国内・海外ともに販売の減少による利益の減少はあるものの、Blommer Chocolate Companyの先物評価益の計上があったことにより、大幅な増益になりました。

 

(乳化・発酵素材事業)

 売上高は、国内市場では、外出自粛に伴い外食市場向けの販売が大きく減少し、減収となりました。海外市場では、アジアにおいて、主にクリーム製品の販売が減少し、減収となりました。利益面では、国内市場において利益率の高い製品群の販売が特に減少したことにより、大幅な減益となりました。

 

(大豆加工素材事業)

 売上高は、海外市場では、前年度に中国のたん白食品子会社の売却の影響があり減収となりました。利益面は、国内市場では、大豆たん白素材の販売が伸張で増益となりました。海外市場では、飲料向けの大豆多糖類の販売増により、増益となりました。

 

 なお、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。

 

 

 

 ②財政状態の状況

 当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ59億4百万円減少し、3,614億60百万円となりました。引き続き、運転資本の圧縮やノンコア資産の売却等によりバランスシートを圧縮することおよびグループファイナンスの高度化により、財務体質を向上させ、経営の効率化を進めてまいります。

 当第1四半期連結会計期間末における連結財政状態は、以下のとおりです。

 

(単位:百万円)

 

2020年3月期

2021年3月期

第1四半期

増減

資産計

367,365

361,460

△5,904

負債計

209,379

205,384

△3,995

純資産計

157,986

156,076

△1,909

 

(資産)

 当第1四半期連結会計期間末の資産は、コロナウイルス感染症を中心とした不測の事態に踏まえ、手元流動性を確保したことにより、現金及び預金が増加しております。工場新設や既存設備の更新には若干遅れがあったものの、おおよそ予定どおりの設備投資を実施したことで有形固定資産も増加しております。一方、のれんは、海外グループ会社の為替換算の影響および償却により大幅に減少しております。以上の結果、前連結会計年度末に比べ59億4百万円減少し、3,614億60百万円となりました。

 

(負債)

 当第1四半期連結会計期間末の負債は、手元流動性の確保による有利子負債の増加はあったものの、仕入債務の減少および日本における未払法人税等の減少等により、前連結会計年度末に比べ39億95百万円減少し、2,053億84百万円となりました。

 

(純資産)

 当第1四半期連結会計期間末の純資産は、配当金の支払い後においても利益剰余金は増加しておりますが、円高基調における為替換算調整勘定の減少が更に加速したことにより、前連結会計年度末に比べ19億9百万円減少し、1,560億76百万円となりました。

 この結果、1株当たり純資産は前連結会計年度末に比べ22円99銭減少し、1,785円66銭となりました。自己資本比率は前連結会計年度末比0.2ポイント増加し、42.5%となりました。

 

 

 ③キャッシュ・フローの状況

 当社グループは、財務規律を維持・向上するためには有利子負債の削減が求められ、着実な利益成長とCCCの改善により、フリー・キャッシュ・フローを毎年100億円以上創出する必要があると認識しております。そのため、設備投資の抑制、非中核事業のEXITおよび政策保有株式の更なる削減等により、キャッシュ・フローをコントロールしております。

 当第1四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりです

 

(単位:百万円)

 

2020年3月期

第1四半期累計期間

2021年3月期

第1四半期累計期間

増減

営業活動によるキャッシュ・フロー

1,874

6,992

+5,117

投資活動によるキャッシュ・フロー

△4,239

△4,826

△586

フリー・キャッシュ・フロー

△2,365

2,166

+4,531

財務活動によるキャッシュ・フロー

△3,672

1,412

+5,085

現金及び現金同等物

15,573

22,501

+6,928

 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、日本における法人税の支払いがあったものの、運転資本の圧縮により、69億92百万円の収入となりました。前第1四半期連結累計期間に比べ、運転資本の増減を主要因として、51億17百万円増加しております。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第1四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、アメリカにおける植物性油脂事業の新規拠点建設、ドイツにおける欧米市場向けの機能剤事業の新規拠点建設の設備投資を行ったこと及び中期経営計画の施策であるグローバルマネジメントを高度化する基幹システムへの投資等により、48億26百万円の支出となりました。前第1四半期連結累計期間の固定資産売却収入の剥落により、前第1四半期連結累計期間に比べ、5億86百万円支出が増加しております。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 前第1四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の返済を進めたことで36億72百万円の支出となりましたが、当第1四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いはあるものの、コロナ禍における不測の事態への対応として、手元流動性の確保を目的に、外部借入を増加させたことで14億12百万円の収入となりました。

 

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(3)研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、11億86百万円です。

 なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。